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JP6311725B2 - 放電加工機器用のパルス及びギャップ制御 - Google Patents

放電加工機器用のパルス及びギャップ制御 Download PDF

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Description

本発明は、概して、放電加工機器及びプロセッサのための制御装置及び制御方法に関する。
放電加工
放電加工(EDM)は、誘電体の存在下、電極と加工物との間で、高速で繰り返される一連の電流放電を印加することにより、導体及び半導体材料を取り除く工程を含む処理である。電極と工作機械とは、典型的には0.001mm〜0.02mmのギャップ距離だけ離間され、加工物を精密加工するために、電極と加工物との間の直流電圧パルスを制御することにより、火花放電が生成される。
EDM技術を使用する安定的かつ効率的な加工に対する困難な課題の1つが、放電ギャップの状況を監視及び制御することである。放電は、誘電体で満たされた非常に狭いギャップにおいて非常に短い時間にわたって生じる。
放電加工では、侵食効率を増大させ、処理の安定性を改善し、非効率かつ有害なパルスが連続して発生することを防止するために、短絡及びアーク放電ギャップ状況を検出し、関連するパルスタイミングを制御するための効率的なアルゴリズムが必要である。ギャップ状況を誤って検出すると、パルス周波数の減少又はギャップから加工屑を取り除くという非効率性が生じ、その結果、スラグが形成され、ギャップ制御のパフォーマンスが低下する。
したがって、侵食処理の不安定化及び材料除去率の低下がもたらされる。
米国特許第5904865号は、加工屑発生率及び加工屑の平均粒子サイズを制御することによりスラグの形成を防ぐための方法を開示している。本方法は、平均電力レベルと、ギャップに供給されるTon(オンタイム)電力レベルとの両方を制御している。平均電力レベルは、オフタイムを含む完全な火花時間を考慮しているが、Ton電力レベル制御は、Ton時間中のみ影響を与える動作パラメータを考慮している。同方法は、ギャップに供給される平均電力を下げれば、ギャップ内の加工屑の蓄積が減り、侵食速度が増大するという仮定に基づく。
米国特許第8168914B2号は、加工ギャップに放電電力を供給する電力モジュールの電源をオン及びオフにするパルス列を所定の時間中断することによって、ショート電流を適切に制御することにより、電極摩耗及び加工される加工物への損傷を削減する方法を開示している。短絡を検出する同方法は、一連のパルス列を印加することと、パルス列内の第1のパルスの最後の電極内電圧と0Vに近い値であるように設計された所定閾値とを比較することと、による。
米国特許出願公開第2010/0096364号は、前回の侵食サイクルと現在の侵食サイクルとの重要な処理パラメータの所望の参照値と、測定値との偏差に基づいて、現在の侵食サイクルの時間間隔内の工作機械の電極の相対的移動を制御する方法を開示している。前回及び現在の侵食サイクルの時間間隔は、加工物から工作機械の電極が飛び跳ねる動きを含む処理休止サイクルだけ離間されている。重要な処理パラメータは、点火遅延時間、中間パルス電圧、放電圧の少なくとも1つを含む。
米国特許第7202438B2号は、侵食処理の履歴に基づいて加工物を加工するために取り除かれる材料の必要量を補正する放電加工装置と、侵食処理による被加工材料の合計に基づいて電極の位置を制御する加工制御部と、を開示している。加工量算出部は、放電処理により取り除かれる材料の累積に基づいて、加工物から取り除かれる材料の必要量を算出し、それを、材料の必要量を加工するための放電パルス必要数に変換する。累積加工量算出部は、放電パルス検出部により提供される実効放電パルスの合計量に基づいて取り除かれた材料の合計を更新する。放電パルス検出部は、ギャップ電圧における高周波数成分の大きさに基づいてパルスの種類を検出する。放電パルスは、高周波数成分の大きさが閾値より大きい場合、実効放電パルス(通常放電パルス)として分類されることとなる。放電パルスは、ギャップ電圧における高周波数成分の大きさが実効放電パルスの閾値未満である場合、アーク放電として分類されることとなる。
EDM機器はまた、電極へ向かう加工物の送り速度を制御して、精密かつ効率的に加工をするために、加工物と電極との間の最適なギャップ距離を維持するギャップコントローラを含む。平均ギャップ電圧フィードバック信号に依存するギャップコントローラは、当業界で通常使用されている。本方法は、いくつかの問題がある。第1に、通常のギャップ状況での平均ギャップ電圧値は短絡状況の値に非常に近いため、平均ギャップ電圧を使うと、短絡及びアーク状況と、通常の放電との間の違いを正確に区別することが大変難しい。第2に、様々な開路電圧により、ギャップ状況、つまり標準回路又は短絡に応じて様々な平均ギャップ電圧がもたらされるので、様々な送り速度コントローラゲインが必要になる。第3に、平均ギャップ電圧はまた、加工物の材料の導電性に影響される。同じギャップ状況では、導電性が低い材料ほど、平均ギャップ電圧は高くなる。したがって、小さい平均ギャップ電圧は、導電性が高い材料に対しては短絡を意味し、導電性が低い材料に対しては通常の状況を意味するであろう。制御を目的として、平均ギャップ電圧値を使用する際に伴うこの複雑さにより、異なる導電率を有する2つの材料からなる領域を侵食する場合、処理が不安定になるであろう。最後に、平均ギャップ電圧はまた、ギャップ内のエアポケット、電極の不足、誘電体の状況、電極回転速度を含むギャップ状況の障害に対する感受性が高い。これらのギャップ状況の障害は、速過ぎる速度で変動するため、CNC機械は反応ができない。したがって、ギャップコントローラのためのフィードバック信号として平均ギャップ電圧を有する場合、加工物を電極の方へ送るサーボシステムにシャクリが発生することとなる。そして、サーボシステムのシャクリの結果として、不安定かつ非効率な侵食及び電極摩耗の増加がもたらされる。
上記の欠点のうちの1つ又は複数を改良若しくは解決し、又は現在入手可能なEDM機器の性能を少なくとも改善するEDM機器を提供することが必要とされる。また、商用EDM機器の中で、現在入手可能なものより性能が良いパルスコントローラ及びギャップコントローラを含むEDM機器を提供することが必要とされる。
本発明の1つの態様は、放電加工(EDM)機器において、電極と加工物との間のギャップの状況を検出する効率的な方法を提供する。本方法では、加工物から材料を取り除くために放電を生成する前、チェックフェーズ期間中に低エネルギーチェックパルスをギャップにわたって印加し、ギャップ電流が電流閾値を超える場合、短絡ギャップ状態と推測される。チェックフェーズ期間中に短絡ギャップ状態が検出されない場合、加工物から材料を取り除くために放電を印加することができる。
本方法はまた、増強フェーズ期間中に放電を印加した後、開路ギャップ状態と推測する工程を含んでもよい。放電が供給された後、ギャップ電圧が、増強フェーズ期間よりも長い開路閾値を超え、ギャップ電流が電流閾値より低い場合に、このような推測が行われる。
本方法は、増強フェーズ期間後かつ放電フェーズ期間中に、通常のギャップ状態と推測する工程を更に含んでもよい。ギャップ電圧が、開路閾値よりも低い通常の閾値を超過し、ギャップ電流が電流閾値を超過する場合、このような推測が行われる。
本方法は、増強フェーズ期間後かつ放電フェーズ期間中、短絡ギャップ状態と推測する工程を更に含んでもよい。ギャップ電圧が、開路閾値及び通常の閾値の両方よりも低い短絡閾値未満であり、ギャップ電流が電流閾値を超える場合に、このような推測が行われる。
本方法は、増強フェーズ期間後かつ放電フェーズ期間中に、アークギャップ状態と推測する工程を更に含んでもよい。ギャップ電圧が、短絡閾値を超えるが、通常の閾値より低く、かつギャップ電流が電流閾値を超える場合に、このような推測が行われる。
本発明の更なる態様は、EDM機器のパルスコントローラにおいて使用されるパルスタイミングを制御する方法を提供する。パルスコントローラは、ギャップ電圧及び電流フィードバック信号を受信し、本明細書において上述したようにEDM機器における電極と加工物との間のギャップの状態を検出し、ギャップ状態信号に従って放電を生成する電力モジュールにMOSFETコマンド信号を送信するように構成された回路素子を含む。
短絡ギャップ状態のケースでは、放電フェーズ(Ton)のタイミングが中断され、侵食処理への放電電力の供給が停止される。これにより、非常に小さいギャップ距離にスラグが形成される原因となる加工屑の蓄積を防ぐことができる。また、脱イオンフェーズ(Toff)の所定のタイミングが延長され、脱イオン化及びギャップから加工屑を取り除くための延長時間を許容する。アーク放電ギャップ状態のケースでは、Toffの所定のタイミングは更に延長されるが、Tonは中断されない。Toffは、ギャップ状況が短絡又はアーク放電ギャップ状態から通常のギャップ状態に完全に復帰した後で、所定のタイミングにリセットされる。本発明は、検出されたギャップ状況に従って、放電加工電力モジュールにおける放電パルスの生成を適切に制御することにより、加工屑の蓄積及び非効率かつ不安定な侵食処理の問題を解決する。
通常のギャップ状態又はアーク放電ギャップ状態の場合、放電期間(Ton)は、パルス毎の一定量のエネルギーが侵食ギャップに確実に供給されるようにする電流パルスの形状により決定される。電流パルスの形状は、パルスタイミングコントローラにおける放電フェーズ中のギャップ電流フィードバック信号(∫ I dt)を積分するよことにより算出される。Tonの期間は、(∫ I dt)を電流積分閾値と比較することにより決定される。放電期間は、(∫ I dt)が電流積分閾値より大きい場合、終了することとなる。本発明は、局在化した材料の導電性に関わりなく、放電パルス毎の一定量のエネルギーをギャップに伝達するので、より表面品質の良い加工物がもたらされる。
本発明の更なる態様では、加工物から材料を取り除くために放電を生成するためのEDM機器が提供される。本態様に従って、機器は、本明細書に記載の通り、EDM機器における電極と加工物との間のギャップの状態を検出するコントローラと、パルスコントローラからのMOSFETコマンド信号に従って放電を生成するように構成された電力モジュールと、を含む。
そのような機器では、電極は、回転するように設けられてもよく、冷却材が、放電の間、ギャップの中へ流し込まれてもよい。しかしながら、本発明は、EDM機器の他の構成、及び電極が回転しない構成にも適応可能であることが理解されるであろう。
本発明の更なる他の態様では、加工物から材料を取り除くためにギャップにわたって放電が生成される放電加工(EDM)機器における電極と加工物との間との最適ギャップ距離を制御及び維持可能な円滑なサーボ送りコマンド(servo feed command)を生成する方法が提供される。
本方法では、ギャップコントローラゲインの選択は、ギャップ状況の状態に依存する。加工物が電極から遠い場合、大きいギャップ状態が生じる。この状態では、その送り速度により、加工物は電極の方へ向けて非常に早い速度で移動する。最初の火花を検出すると、大きいギャップ状態から中間のギャップ状態へ移行することとなる。この状態において、加工物は、侵食速度より早いが最大送り速度より遅い速度で進み、最適ギャップ距離を実現することができる。最適ギャップ距離を実現すれば、ギャップ状態は、中間状態から通常の侵食状態へ切り替わることとなる。その結果、加工物は、侵食速度で、電極に向けて均一に送られることとなる。ギャップ距離が狭く、ギャップから加工屑が非効率に流されている場合、加工物を退避させ、新鮮な誘電体をギャップ内に流すことにより、ギャップ状態を通常のギャップ状態から短絡ギャップ状態に移行させることとなる。
ギャップ状態の切り替えは、正規化した平均増強フェーズ時間(T%)により決定される。正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が、最大閾値を超える場合、ギャップ状況は大きいギャップ状態となり、その後、電極に向かう加工物の相対的送り速度は一定の最大速度に設定される。
本発明の1つ又は複数の実施形態において、正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が、下位閾値を超え、最大閾値より低い場合、ギャップ状態は、大きい状態から中間状態へ移行することとなる。送り速度制御方法に従う本状態において、電極に向かう加工物の相対的な送り速度は、増強フェーズ時間と下位閾値との間の誤差の関数として設定されてもよい。
1つ又は複数の実施形態において、本方法は、正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が下位閾値未満である場合、ギャップ距離の変化を表す平均ギャップエネルギーを使って、電極に向かう加工物の相対的送り速度を算出し、増強フェーズ中の平均ギャップエネルギーと参照エネルギーとの間の誤差の関数として設定される、工程を更に含んでもよい。
1つ又は複数の実施形態において、本方法は、正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が、下位閾値より低く、増強フェーズ中の平均ギャップエネルギーがエネルギー閾値より低い場合、ギャップ状況を通常の状態から短絡状態に移行させ、加工物を電極から離す相対的な送り速度の設定を増強フェーズ中の平均ギャップエネルギーとエネルギー閾値との関数として算出する、工程を更に含む。
本発明の更に別の態様では、加工物から材料を取り除くために放電を生成するためのEDM機器が提供され、該機器は、本明細書に記載の通り、加工物の送り速度を制御するためのコントローラと、コントローラからの信号に応答して加工物をずらすためのサーボシステム手段と、を含む。
本発明の更なる態様では、EDM機器で使用されるギャップコントローラが提供される。ギャップコントローラは、ギャップ電圧由来の平均ギャップエネルギー及び平均増強フェーズ時間と、ギャップ電流フィードバック信号と、パルスコントローラと、を受信し、平均ギャップエネルギー及び平均増強時間から送り速度制御信号を生成し、サーボシステム手段によって送り速度制御信号を送信し、加工物の送り速度を制御するように構成される回路素子を含む。
ここで、本発明を添付図面を参照することによって更に詳細に説明する。図面の特異性によって、本発明の前述の説明の一般性が覆されるわけではないことに理解されたい。
図1は、放電加工(EDM)機器の基本的な構成要素を示す概略図である。
図2は、加工物とEDM機器における工作機械との間のギャップにわたって直流電圧パルスを印加中に発生する理想的なギャップ電圧及びギャップ電流を示すグラフである。
図3は、図1に示すEDM機器の一部を形成するパルスコントローラ及びギャップコントローラの要素を示す概略図である。
図4は、図3に示すパルスコントローラ及びギャップコントローラにより使用されるギャップ電圧及びギャップ閾値を示す。
図5は、加工物/工作機械のギャップにわたってチェックパルスを印加中に、図1に示されるEDM機器からの一連のスイッチング信号、ギャップ電圧及びギャップ電流を示す。
図6は、機器動作中、加工物と工作機械との間のギャップにわたって直流電圧パルスを印加中に、図1に示すEDM機器に存在するギャップ電圧、ギャップ電流及びスイッチング信号を示す。
図7は、図3に示すギャップコントローラの演算ブロックを示す概略図である。
図8は、機器の動作中、加工物と工作機械との間のギャップに亘って直流電圧パルスを印加中に、図3に示すパルスコントローラにより実行される演算工程を描写するフローチャートである。
図9は、様々な導電性を有する材料を侵食する場合、予想され得る様々な電流パルス波形を示す。
ここで、図1を参照すると、一般的な放電加工(EDM)機器10が示されている。機器10は、加工物20に関して電極18を位置づけ及び回転させるために、対応する軸ドライブ16により駆動される多数の機軸14を含む多軸機12を含む。多軸機12は、多軸機12により実施される様々な加工処理を自動化するために行動するコンピュータ数値コントローラ(CNC)22により制御される。CNCにより制御される多軸機の例は、本願出願人名の下、米国特許第5604677号において提供されている。
EDM機器10は、電極18と加工物20との間の材料を取り除くために、電極18と加工物20との間のギャップへ高速で繰り返される電流放電を印加するための電力モジュール24を更に含む。電力モジュール24の動作は、パルス識別、パルスタイミング制御、ギャップ制御、ギャップコントローラ最適化、及びEDM処理のためのパラメータ最適化を提供するEDMコントローラ26により管理される。
EDM機器10は、ギャップ電流信号及びギャップ電圧信号を信号調節部30へ送信するための一連のセンサ28を更に含み、該調節部30は、今度は、フィードバック電流信号及びフィードバック電圧信号をEDMコントローラ26へ提供する。
図2に示すように、EDM処理中に、いくつかのフェーズが識別される。チェックフェーズ中、低エネルギーパルスをギャップにわたって印加し、高電圧パルスが開始される前に、ギャップの状況を検出する。初期の増強フェーズ40中、無負荷電圧Vが、加工物/工作機械のギャップに亘って印加される。典型的には、無負荷電圧Vは、60ボルト〜400ボルトの範囲の値を有する。
無負荷電圧Vを確立すれば、強電界が、電極18と加工物20との間に確立される。電界の引力により、工作機械と加工物との間(ギャップ)の最も短い局所的距離に、誘電体流体内を浮遊する加工処理からの粒子が堆積される。この結果、電気的破壊が起こり、電子は、放電フェーズ42において正電荷を帯びた電極の方へ移動し始める。移動途中、関連する電子は、加工処理及び誘電体流体からの中性粒子に衝突する。
放電フェーズ42において、多数の陰イオン及び陽イオンが発生するアバランシュイオン化処理が開始される。イオン化により、加工物と工作機械との間に導電ゾーンが生成され始め、その結果、放電が生じる。放電によって、電気エネルギーが、熱エネルギーに変換される。放電ゾーンは、40000℃もの高温に形成される。そのような高温により、加工物の局所的な加熱、溶解、蒸発及び焼却が生じる。
放電フェーズ42では、ギャップ電圧は、無負荷電圧Vから放電圧Vまで減少する。放電電流は、放電持続時間Ton(典型的には、500ナノ秒〜1ミリ秒)の間、ゼロから最大放電電流値I(0.5アンペア〜30アンペアの典型的な電流範囲)まで放電フェーズ中に増加する。
放電持続期間(Ton)の終わりに、MOSFETがオフに切り替えられ、ギャップ電流の供給が中断される。この結果、放電ゾーンが消滅し、急激に冷却され、脱イオンフェーズ44において、加工物の表面の溶解物及び固形粒子が爆発的に流れ出る。
EDMコントローラ26は、電極18と加工物20との間に適切なギャップを維持するために、加工物20に対する電極18の送り速度を制御するよう動作し、ギャップから材料を取り除くために、電極18と加工物20との間に、一連の高速で繰り返される直流電圧パルスを印加させる。EDMコントローラ26はまた、加工処理を最適化し、不要なギャップ状態で、直流電圧パルスが印加されることを防ぐために、様々な機械パラメータを監視するように動作する。
図3は、パルスタイミングコントローラ50と、ギャップコントローラ60と、アナログ−デジタル(AD)変換器62と、ダイレクトメモリアクセス(DMA)64と、パルス識別部66と、演算部68と、EDM最適化部70と、を含むEDMコントローラ26の各部分を構成する様々な要素を示す。本図から分かるように、これらの要素のいくつかは、デジタルシグナルプロセッシング(DSP)技術において実装され、他の要素は、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)によって実装される。動作中、センサ28により測定されたギャップ電流及びギャップ電圧を表す信号調整装置30からのフィードバック電圧信号及びフィードバック電流信号は、デジタル化のために、アナログ−デジタル変換器66へ提供される。デジタル化された電流信号及び電圧信号は、その後、DSPのCPU64を経由せず、ダイレクトメモリアクセスチャンネルを経て、FPGAメモリへ転送される。
パルス識別部66は、電極と加工物との間のギャップの状態を推測するために、DMA64に記憶されたデジタル化された電流値及び電圧値にアクセスする。この決定を補助するために、パルス識別部66は、図4に示される一連の電流閾値及び電圧閾値を記憶する。本例では、パルス識別部66は、電流閾値I、開路電圧閾値VTOC、通常のギャップ状態の電圧閾値VTN、アークギャップ状態の電圧閾値VTA、及び短絡ギャップ状態の電圧閾値VTSCを記憶する。パルス識別部66は、DMAから読み出される電圧及び電流の値により、平均放電圧及び電流64を演算する。加工物20と工作機械18との間のギャップの状態を推測するために、互いにかつ記憶された電圧閾値及び電流閾値と比較する。
パルスコントローラ50は、EDM最適化部70からのタイミング制御情報と共に、パルス識別部66からのギャップ状態情報により、電力モジュール24の動作を制御するためのスイッチングコマンドを選択的に生成し、それにより、EDM処理で使用される高電圧パルスを生成する。演算部68は、電極/加工物のギャップにわたって印加される一連のパルスから平均電圧及び平均パルスエネルギーを演算する。
この点について、パルスコントローラ50及びギャップコントローラ60は、異なるソフトウエアのサイクルで稼動する。パルス識別部66は、(典型的には、0.5〜300マイクロ秒であってもよい)放電パルス毎に、ギャップ状態(パルス型)をチェックするように動作する。ギャップコントローラ60は、はるかに遅いサイクルで稼動する。(典型的には、1〜4ミリ秒であってもよい)1つのギャップ制御サイクルにおいて、多くの放電パルスが行われる。演算部68からギャップコントローラ60へ提供されるフィードバック信号を最適化するために、電圧及びパルスエネルギーの平均値が、ギャップコントローラ60の使用のため、演算部68により演算され記憶される。
EDM最適化部70は、送り速度コマンド信号を生成し、所望の速度で工作機械18が前進するように制御するコンピュータ数値コントローラ22へ提供するように、参照タイミング情報をパルスタイミングコントローラ50へ提供し、かつ一連の制御信号をギャップコントローラ60へ提供する。
ここで、パルス識別部66及びパルス論理コントローラ50により実行されるEDMの動作を図5及び6を参照して説明する。
図5は、加工物/工作機械のギャップにわたるチェックパルス80の印加を表す。本例では、48ボルトの値を有する低エネルギーチェックパルスがギャップにわたって印加されるが、電流の流れ82がギャップにわたってすぐに検出される。パルス識別部66は、このチェックフェーズ中に検出された電流が電流閾値Iを超えたことを判定することにより、短絡がギャップにわたって存在すると推測する。この場合、ギャップにわたって高電圧パルスが印加されると、加工屑の堆積及び電極摩耗に対して悪影響を与えるであろう。チェックフェーズ期間(T)及び放電フェーズ期間(Ton)のためのカウンタが中断される。本図からまた、48ボルトの低電流スイッチング信号がチェックフェーズ期間中に印加される間、チェックフェーズ中のギャップにわたる電流の流れにより、高電圧スイッチング信号又は高電流スイッチング信号が発生しないことが分かる。脱イオンフェーズ(Toff)のタイミングは、前のパルスのギャップ状態に応じて予め定義されたタイミングから更に延長される。前のパルスのギャップ状態が短絡の場合、Toffは、前の記憶されたToff値から更に延長される。Toff値は、ギャップ状態が、短絡から通常の状態に戻った後、その予め定義されたタイミングにリセットすることとなる。
ここで、図6を参照すると、48ボルトの値を有する低エネルギーパルス90が、ギャップにわたって印加されているが、ギャップにわたる電流の流れはすぐに検出されていない。これは、ギャップが、フレッシュな誘電体で満たされていることを意味する。短絡ギャップ状態が、チェックフェーズ期間中に検出されないため、パルスタイミングコントローラ50の制御下、電力モジュール24は、(本例では、300ボルトの値を有する)高電圧パルス92をギャップにわたって確立させる。合計の点火遅延時間(T)をカウントするためのパルスタイミングコントローラ50においてカウンタが開始される。プラズマチャンネルが確立されると、ギャップ距離に応じて、EDM処理の放電フェーズにギャップ電流94が流れ始める。放電持続時間Tonの間、(本例において)ギャップ電圧は、25ボルトの値まで下落する。
放電期間(Ton)は、電流パルス形状により決定される。図9を参照して、電流パルス形状は、加工物材料の導電性に従って変動し得る。加工物の表面品質をより良くするため、電流パルス形状をチェックすることにより局所領域の過熱を防ぐように、パルス毎の総エネルギーを制御しなければならない。電流パルス形状は、パルスタイミングコントローラ50における放電フェーズ中のギャップ電流フィードバック信号(∫ I dt)の積分を演算することにより決定される。Tonの期間は、(∫ I dt)を、EDG最適化ブロック70により提供される電流積分閾値と比較することにより決定される。(∫ I dt)が電流積分閾値より大きい場合、放電期間が終了、あるいは、Tonがその閾値に到達するまで続くこととなる。放電フェーズの終わりに、ギャップ電圧とギャップ電流の両方は、オフにされ、それゆえ脱イオンフェーズ中にゼロに低下することが予測される。
図8に示されているように、図6に示された理想的なEDM処理の間、EDMコントローラ26は、電極18と加工物20との間のギャップの状態を検出するために様々なパラメータを測定し、必要に応じて、是正処置を行うように動作する。
例えば、高いギャップ電圧が増強フェーズT中に印加された後、ギャップ電圧が、高電圧が印加された後の予め定義された増強フェーズ期間Tよりも長い間、図4に示す開路閾値VTOCを超過し、ギャップ電流がギャップ閾値Iより低い場合、開路ギャップ状態がEDMコントローラ26により推測される。開路ギャップ状態を検出すると、EDMコントローラは、ギャップ電流がギャップ閾値Iよりも大きくなるまで高電圧をギャップに印加し続ける。
しかしながら、増強フェーズ期間T後であって、かつ放電フェーズ期間Ton中に、ギャップ電圧が開路閾値VTOCより低い通常の電圧閾値VTNを超えると判断され、ギャップ電流がギャップ閾値Iを超える場合、コントローラ26は、是正処置がとられる必要のない通常のギャップであると推測する。
増強フェーズ期間T後かつ放電フェーズ期間Ton中に、ギャップ電圧が、開路閾値VTOCと通常の閾値VTNとの両方より低い短絡閾値VTSC未満であり、ギャップ電流が短絡ギャップ状態が存在していると推測されるギャップ閾値Iを超える場合、コントローラ26により短絡ギャップ状態が推測され、放電持続時間(Ton)が中断され、ギャップに印加された放電パルスをスイッチオフするために0VのMOSFETコマンド信号をコントローラ26から電力モジュール24へ送信する。脱イオンフェーズ期間(Toff)は、ギャップから加工屑を取り除くための延長時間を提供するため延長されることとなる。
同様に、放電フェーズ期間Ton中の増強フェーズ期間T後、ギャップ電圧が短絡閾値VTSCを超えるが、通常の閾値VTNより低く、かつギャップ電流が電流閾値を超える場合、コントローラ26によりアークギャップ状態が推測される。アークギャップ状態がもう一度検出されると、脱イオンフェーズ期間が更に延長されることとなる。
以上から、上記手法による電極18と加工物20との間のギャップ状態の以下の検出に関しては、EDMコントローラ26は、検出されたギャップ状態に従って、ギャップにわたる放電を選択的に生成するように動作することが理解されるであろう。このように、短絡中のギャップにわたる有害なパルスの印加、及びアーク及び開路ギャップ状態が最小限化される。
有害なパルスをギャップに印加することを避けるために、ギャップ状態を検出することに併せて、EDMコントローラ26は、電極18の送り速度を制御するためのコンピュータ数値コントローラ22により用いられる送り速度コマンドをフィードバック信号の関数として生成する。
ギャップコントローラ60の一部を構成する要素の概要が、図7に表されている。ギャップコントローラ60は、電極/加工物のギャップの大きさに応じて、電極送り速度に対して様々なフィードバック制御アルゴリズムを適用するための3つの個別の制御コンポーネント100〜104を含む。
連続するギャップ制御サイクル間で発生するパルスサイクルに対する正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が、最大閾値を超える場合、電極から加工物への距離が非常に大きいことを示す。大きいギャップ状態の制御コンポーネント100は、電極へ向かう加工物の相対的送り速度を、一定の最大速度に設定するように動作する。
連続するギャップ制御サイクル間に生じるパルスサイクルにわたる正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が、下位閾値Tdrefを超え、かつ最大閾値より低い場合、侵食処理が起こり始めたことを示し、それから、中間のギャップ状態の制御コンポーネント102は、増強フェーズ時間Tと下位閾値Trefとの間の誤差の関数として、電極へ向かう加工物の相対的送り速度を設定するよう動作する。この状態により、ギャップコントローラは、加工物と電極との間のギャップを、侵食に最適な距離にまで縮小できる。
小さいギャップ状態の制御コンポーネント102は、ギャップ状態に応じて、2つの異なるフィードバック制御アルゴリズムのうちの1つを付与する。平均増強フェーズ時間Tが、下位閾値Tdrefより低く、かつ増強フェーズ中の平均ギャップエネルギーがエネルギー閾値Engrefを超える場合、通常のギャップ状態が推測される。この状態で、最適ギャップ距離が得られ、送り速度コントローラは、ギャップ距離の変化のスピードに応じて電極へ向けて加工物を送ることとなる。小さいギャップ状態の制御コンポーネント102は、増強フェーズ中の平均ギャップエネルギーとエネルギー閾値(Engref)との間の誤差の関数として、電極へ向かう加工物の相対的送り速度を設定する。
しかしながら、正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が下位閾値(Tdref)より低く、かつ増強フェーズ中の平均ギャップエネルギーがエネルギー閾値Engrefより低い場合、短絡ギャップ状態が推測される。この場合、小さいギャップ状態の制御コンポーネント104は、増強フェーズ中の平均ギャップエネルギーとエネルギー閾値Engrefの関数として、電極から遠ざける加工物の送り速度を設定する。
フィードバック信号として平均ギャップ電圧を使用する方法は、実際のギャップ状況及びギャップ距離の変化のスピードを正確に表さない。本発明では、ギャップコントローラの目的は、ギャップ距離を制御する通常の考えに反して、ギャップ距離の変化の割合を制御することである。ギャップ距離の変化を決定する侵食速度は、実際のギャップ距離に応じて変化することとなる。したがって、ギャップ距離を制御する目的を解決することは、困難な課題である。平均ギャップ電圧信号は、確率的に示され、ギャップ距離の変化に関係なく、誘電体の状況、電極の状況、加工物の状況など様々な無制御の物理的状況下で変化する。ギャップコントローラは、このように無秩序な予想不可能な現象に応答する必要はない。このような現象に応答すると、再度、サーボ送りコマンドにおいてガタガタした動作(jerking)が引き起こされ、その結果、不安定な侵食処理となる。本発明では、ギャップ距離の変化を表す平均ギャップエネルギーは、ギャップコントローラに対するフィードバック信号として使用される。固定された侵食領域においては、ギャップ距離の変化のスピードは、侵食ギャップに供給される総エネルギーに比例するように示される。ギャップに入力される平均エネルギーを算出することにより、ギャップ距離の変化のスピードが推定できる。円滑なサーボ送りコマンドは、ギャップコントローラから生成され、加工物は、ガタガタした動作なしで、電極に向けて絶えず送られる。
図7に示す実施形態では、閾値及びフィードバック値のそれぞれが正規化される。つまり、閾値は、単位的な値を有し、フィードバック値は、「1」未満の値を有する。このような構成により、3つの制御コンポーネント80〜82は、最大の送り速度値を乗じるために使用される送り速度ゲイン係数を生成できる。
本発明は、上記の実施形態では、FPGA及びDSP手法を主に使って実施されているが、本発明は、他の実施形態では、特定用途向け集積回路類(ASIC)などのハードウェアコンポーネントを使用して、主にソフトウエア、ファームウェア又はハードウェアにおいて実施されてもよい。本明細書に記載の機能を実行するためのハードウェアステートマシーン(hardware state machine)の実施は、当業者にとって自明であろう。本発明は、別の実施形態では、ハードウェアとソフトウェアの両方を組み合わせて実施されてもよい。
本発明は、限定的な数の実施形態と合わせて説明されたが、上記の説明に照らし合わせれば、当業者にとって、代替例、変更例及び変形例が可能であることは自明であろう。したがって、本発明は、開示されたような本発明の趣旨及び範囲内である限り、代替例、変更例及び変形例など全てを包括することを意図する。

Claims (15)

  1. 放電加工(EDM)機器における電極と加工物との間のギャップの状態を検出する方法であって、
    前記加工物から材料を取り除くために放電を生成する前に、チェックフェーズ期間(T)中に、前記ギャップにわたって低エネルギーチェックパルスを印加する工程と、
    ギャップ電流が電流閾値(I)を超えたときに、短絡ギャップ状態であると推測する工程と、を含
    前記低エネルギーチェックパルスは、脱イオン化フェーズ時間が終わった後に印加され、
    短絡ギャップ状態が前記チェックフェーズ期間中に検出されない場合、前記加工物から材料を取り除くために前記放電を印加する工程を更に含み、
    増強フェーズ期間(T )中に前記放電が印加された後に、ギャップ電圧が、前記放電が印加された後の増強フェーズ期間(T )よりも長い開路閾値(V TOC )を超え、前記ギャップ電流が前記電流閾値(I )より低い場合、開路ギャップ状態と推測する工程を更に含む、方法。
  2. 前記増強フェーズ期間(T)後であって放電フェーズ期間(Ton)中、前記ギャップ電圧が、前記開路閾値(VTOC)より低い通常の閾値(VTN)を超過し、かつ前記ギャップ電流が前記電流閾値(I)を超えたときに、通常のギャップ状態と推測する工程を更に含む、請求項に記載の方法。
  3. 前記増強フェーズ期間(T)後であって放電フェーズ期間(Ton)中、前記ギャップ電圧が前記開路閾値(VTOC)及び前記通常の閾値(VTN)の両方より低い短絡閾値(VTSC)より低く、前記ギャップ電流が前記電流閾値(I)を超えた場合に、短絡ギャップ状態と推測する工程を更に含む、請求項に記載の方法。
  4. 前記増強フェーズ期間(T)後であって放電フェーズ期間(Ton)中、前記ギャップ電圧が短絡閾値(VTSC)を超えたが、前記通常の閾値(VTN)より低く、かつ前記ギャップ電流が前記電流閾値(I)を超えた場合に、アークギャップ状態と推測する工程を更に含む、請求項に記載の方法。
  5. EDM機器において放電を制御する方法であって、
    請求項1からのいずれか1項に記載のEDM機器における電極と加工物との間のギャップの状態を検出する工程と、
    前記検出されたギャップ状態に応じて、前記放電を選択的に生成する工程と、
    前記短絡ギャップ状態が推測された場合に、
    放電パルスは前記ギャップに印加されず、
    放電フェーズT on のタイミングが中断され、
    前記脱イオンフェーズタイミングが延長される、工程と、
    前記アーク放電ギャップ状態と推測される場合に、前記脱イオンフェーズが前記放電フェーズ後に更に延長されることとなる、工程と、
    前記通常のギャップ状態が推測された場合に、前記脱イオンフェーズタイミングが、所定の時間にリセットされる工程と、を含み、
    前記放電フェーズのタイミングが、電流パルスの形状に従って制御され、前記電流パルスの形状は、放電フェーズ中の電流パルスの積分を算出することにより決定される、方法。
  6. 前記積分された電流パルスを電流積分閾値と比較前記積分された電流がその閾値よりも大きい場合、前記放電フェーズを終える、請求項に記載の方法
  7. 前記加工物から材料を取り除くために放電を生成するEDM機器であって、
    請求項1からのいずれか1項に記載のEDM機器における電極と加工物との間のギャップの状態を検出するためのコントローラと、
    請求項5又は6に記載の各パルスのタイミングを制御するパルスコントローラと、
    前記パルスコントローラからのコマンド信号に従って前記放電を生成するように構成される電力モジュールと、を含む、EDM機器。
  8. 前記電極が、回転するように設けられ、冷却材が、放電中に前記ギャップ内へ流し込まれる、請求項に記載のEDM機器。
  9. 加工物から材料を取り除くためにギャップにわたって放電が生成される放電加工(EDM)機器における電極と加工物との間の最適化されたギャップを制御及び維持することが可能な円滑なサーボ送りコマンドを生成する方法であって、
    正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が最大閾値を超えた場合に、電極に向かう加工物の相対的送り速度を一定の最大速度に設定する工程を含む、方法。
  10. 前記正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が、下位閾値(Tdref)を超え、最大閾値より低い場合、電極へ向かう加工物の相対的送り速度を増強フェーズ時間(T)と下位閾値(Tdref)との間の誤差の関数として設定する工程を更に含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が、前記下位閾値(Tdref)より低く、前記増強フェーズ中の前記平均ギャップエネルギーがエネルギー閾値(Engref)を超える場合、電極へ向かう加工物の相対的送り速度を、前記増強フェーズ中の平均ギャップエネルギーとエネルギー閾値(Engref)との間の誤差の関数として設定する工程を更に含む、請求項又は1に記載の方法。
  12. 前記正規化した平均増強フェーズ時間(T%)が前記下位閾値(Tdref)より低く、前記増強フェーズ中の前記平均ギャップエネルギーがエネルギー閾値(Engref)より低い場合、電極から離れる加工物の相対的送り速度を、前記増強フェーズ中の平均ギャップエネルギーとエネルギー閾値(Engref)の関数として設定する工程を更に含む、請求項から1のいずれか1項に記載の方法。
  13. 加工物から材料を取り除くために放電を生成するためのEDM機器であって、
    請求項から1のいずれか1項に記載の加工物の送り速度を制御するためのコントローラと、
    前記コントローラからの信号に応じて前記加工物をずらすサーボシステム手段と、を含む、EDM機器。
  14. 前記電極が、回転するように設けられ、冷却材が、前記放電中に前記ギャップ内へ流し込まれる、請求項13に記載のEDM機器。
  15. 前記平均ギャップエネルギーと平均増強フェーズ時間が、ギャップコントローラ用のフィードバック信号として使用される、請求項14に記載のEDM機器。
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