JP6354274B2 - 熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
金属組織中に、面積割合が1%以下、かつ平均粒径が2μm以下であるセメンタイトを有し、該セメンタイト中のCr濃度が平均で0.5〜40質量%であり、該セメンタイトのうち、粒径が0.5μm以下、かつアスペクト比が5以下であるセメンタイトの全セメンタイトに占める面積割合が60%以上であり、TiとCrの複合炭化物の平均粒径が10nm以下、数密度が1×1013個/mm3以上であり、
引張強度が500MPa以上であり、穴拡げ性および耐はがれ性に優れる熱延鋼板。
0.005≦[Si]/[Cr]≦2・・・(1)
0.5≦[Mn]/[Cr]≦20・・・(2)
ただし、上記式中の[Si]、[Cr]および[Mn]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を意味する。
(A)上記(1)〜(4)のいずれかの化学組成を有する鋼塊または鋼片を1150〜1280℃に加熱する工程、
(B)加熱された鋼塊または鋼片に、1050℃以上の温度域で、かつ累積圧下率が40%以上となる条件で粗圧延を行い、粗バーを得る工程、
(C)粗バーに、仕上げ圧延開始温度:1000℃以上、累積圧下率:70%以上かつ最終パスの圧下率:3〜25%、仕上げ圧延終了温度:820〜980℃を満足する条件で、仕上げ圧延を行い、鋼板を得る工程、
(D)得られた鋼板を、15℃/秒超の平均冷却速度で、500〜650℃の温度域まで冷却する工程、
(E)、冷却された鋼板を、450℃までの平均冷却速度が0.008〜1.0℃/秒となる条件で巻き取る工程。
ただし、上記式中の各記号の意味は次の通りである。
[Nb]:Nbの含有量(質量%)
[Ti]:Tiの含有量(質量%)
t:最終圧延パスの1つ前の圧延完了から最終圧延パスの圧延開始までの時間(秒)
T:最終圧延パスの1つ前の圧延パスの圧延完了温度(℃)
C:0.01〜0.1%
Cは、Nb、Ti等と結合して鋼板中で析出物を形成し、析出強化により強度向上に寄与する元素である。Cの含有量は、0.01%未満では、その効果を得ることができず、また、0.1%を超えると、穴拡げ加工時の割れの起点となる鉄系炭化物が増加し、穴拡げ値が劣化する。このため、Cの含有量は、0.01〜0.1%とした。Cの含有量は0.08%以下であることが好ましく、0.07%以下とすることがより好ましい。Cの含有量の下限は、0.03%とすることが好ましい。
Siは、材料組織中におけるセメンタイト等の鉄系炭化物の析出を抑制し、延性および穴拡げ性の向上に寄与する効果があるが、その含有量が過剰な場合、フェライト変態が生じ易くなり、これに伴い高温域でTiCが析出し易くなる。高温域での析出は、析出量のばらつきを生じ易く、結果として強度や穴拡げ性等の材質変動をもたらす。また高温域での析出は粒界の固溶C量を減少させ、耐はがれ性を劣化させる。したがってSi含有量は0.3%以下とした。Si含有量は、0.1%以下とするのが望ましい。このように、Si含有量を低減しているので、鉄系炭化物の析出を抑制するためには、NbおよびTiの含有、ならびに、製造プロセスの限定が必要となる。これらについては後述する。Si含有量の下限は、特に規定しないが、ウロコ、紡錘スケールといったスケール系欠陥の発生を抑制する場合には、Si含有量は0.01%以上とするのが好ましい。より好ましいSi含有量は、0.03%以上である。
Mnは、固溶強化及び焼入れ強化により強度向上に寄与する元素である。Mn含有量が0.4%未満ではこの効果を得ることができず、Mn含有量が3%を超えると、この効果が飽和するばかりでなく、過度に焼入れ性が高まり穴拡げ性に優れる連続冷却変態組織の形成が困難となる。このため、Mn含有量は、0.4〜3%とした。焼入れ性を向上させて穴拡げ性に優れる連続冷却変態組織の形成を容易にするには、Mnは0.5%以上含有させるのが好ましく、0.6%以上含有させることがより好ましい。Mnの好ましい上限は2.4%である。
Pは、鋼の精錬時に不可避的に混入する不純物であり、粒界に偏析し、含有量の増加に伴い靭性を低下させる元素である。このため、P含有量は、低いほど望ましく、0.1%を超えると、加工性および溶接性に悪影響を及ぼすので、0.1%以下とした。特に、穴拡げ性および溶接性を向上させるためには、P含有量は、0.02%以下とすることが望ましく、0.015%以下とすることが更に望ましい。Pの下限は特に定めないが、過剰な低減は製造コストを劣化させるので、0.005%以上とするのが好ましい。
Sは、鋼の精錬時に不可避的に混入する不純物であり、含有量が多すぎると、熱間圧延時の割れを引き起こすばかりでなく、穴拡げ性を劣化させるA系介在物を生成させる。このため、S含有量は、極力低減させるべきであるが、0.03%までは許容できる。穴拡げ性を向上させるためには、0.01%以下とするのが好ましく、0.005%以下とするのがより好ましい。Sの下限は特に定めないが、過剰な低減は製造コストを劣化させるので、0.001%以上とするのが好ましい。
Alは、鋼板の製鋼工程における溶鋼脱酸に有効な元素であり、0.001%以上含有させる。その含有量が過剰な場合にはコストの上昇を招くため、その上限は1%とした。Alは、非金属介在物を増大させ延性および靭性を劣化させることがあるので、Alの含有量は0.10%以下とすることが好ましく、0.05%以下とすることがより好ましい。Al含有量の下限は、0.01%以上とすることが好ましい。
Nは、鋼の精錬時に不可避的に混入する不純物であり、Ti、Nb等と化合して窒化物を形成する元素である。この窒化物は、比較的高温で析出して粗大化しやすく、穴拡げ加工時の割れの起点となる恐れがある。また、この窒化物は、後述するようにNb、Tiを有効活用するためには少ない方が好ましい。従って、Nの含有量は0.01%以下とした。本発明の熱延鋼板を時効劣化が問題となる部材として使用する場合、N含有量は0.006%以下とすることが好ましい。これは、これを超える含有は時効劣化を著しくさせるからである。また、本発明の熱延鋼板を製造後二週間以上室温で放置した後、加工に供することを前提とする部材として使用する場合、N含有量は0.005%以下とするのが好ましく、0.004%以下とするのがより好ましい。時効劣化対策のためである。更に、本発明の熱延鋼板を、高温環境下で放置させるような部材(たとえば、夏季の高温環境下で放置される部材、船舶等による輸出時に赤道を越えるような部材)として使用する場合、N含有量は0.003%未満とすることが好ましい。Nの下限は特に定めないが、過剰な低減は製造コストを劣化させるので、0.001%以上とするのが好ましい。
Crは、本発明において最も重要な元素の一つである。Crは、パーライト変態を抑制しセメンタイト中に固溶してセメンタイトのサイズ、形態を制御することで穴拡げ性を向上させるとともに、TiC析出物中に固溶することで析出物の数密度を増し、析出強化量を高めることができる。このため、Cr含有量を0.05%以上含有させる。一方、1.0%を超えて含有させても、この効果は飽和しコストが嵩むばかりでなく、化成処理性の低下が著しくなる。したがって、Cr含有量は0.05〜1.0%とした。上記効果をより確実に得るためには、Cr含有量を0.2%以上とすることが望ましく、0.4%以上とすることがより望ましい。
Nbは、本発明において最も重要な元素の一つである。Nbは圧延終了後の冷却中または巻取り後に炭化物として微細析出し、析出強化により強度を向上させる。更に、Nbは、炭化物としてCを固定し、穴拡げ性にとって有害であるセメンタイトの生成を抑制する。これらの効果を得るためには、Nbを0.003%以上含有させる必要がある。一方、Nb含有量が0.05%を超えてもこれらの効果が飽和する。このため、Nbの含有量は、0.003〜0.05%とした。Nb含有量は0.005%超とするのが好ましい。
Tiは、本発明において最も重要な元素の一つである。Nbと同様に圧延終了後の冷却中および巻取り後に炭化物として微細析出し、析出強化により強度を向上させる。更に、Tiは、炭化物としてCを固定し、穴拡げ性にとって有害であるセメンタイトの生成を抑制する。これらの効果を得るためには、Tiを0.003%以上含有させる必要がある。一方、0.2%を超えて含有させてもこれらの効果が飽和する。このため、Tiの含有量は、0.003〜0.2%とした。Ti含有量は0.005%以上とするのが好ましい。
Ni:0〜0.6%
Mo:0〜1%
V:0〜0.2%
Cu、Ni、MoおよびVは、析出強化または固溶強化により熱延鋼板の強度を向上させる効果がある元素であるので、これらの元素の一種以上を含有させてもよい。これらの元素の含有量が一定量を超えてもその効果は飽和し、経済性を劣化させるので、それぞれの元素を含有させる場合には、Cuの上限は1.2%、Niの上限は0.6%、Moの上限は1%、Vの上限は0.2%とする。上記の効果を十分に得るためには、それぞれ、Cuは0.2%以上、Niは0.1%以上、Moは0.05%以上、Vは0.02%以上含有させるのが好ましい。
REM:0〜0.02%
CaおよびREM(希土類元素)は、破壊の起点となり、加工性を劣化させる原因となる非金属介在物の形態を制御し、加工性を向上させる元素であるので、これらの元素の一種以上を含有させてもよい。これらの元素の含有量が一定量を超えてもその効果は飽和し、経済性を劣化させるので、それぞれの元素を含有させる場合には、Caの上限は0.005%、REMの上限は0.02%とする。上記の効果を十分に得るためには、それぞれ、Caは0.0005%以上、REMは0.0005%以上含有させるのが好ましい。
Bは、粒界に偏析し、固溶Cとともに存在する場合、粒界強度を高める効果があるので、含有させてもよい。しかし、その含有量が0.002%を超えると、スラブ割れを起こす。従って、Bを含有させる場合には、その含有量を0.002%以下とする。Bは、焼き入れ性を向上させ、穴拡げ性にとって好ましいミクロ組織である連続冷却変態組織の形成を容易にする効果があるので、0.0005%以上含有させるのが好ましく、0.001%以上含有させるのがより好ましい。
0.005≦[Si]/[Cr]≦2・・・(1)
0.5≦[Mn]/[Cr]≦20・・・(2)
ただし、上記式中の[Si]、[Cr]および[Mn]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を意味する。
(1)セメンタイト
面積割合:1%以下
平均粒径:2μm以下
穴拡げ値に代表される伸びフランジ加工性およびバーリング加工性は、打ち抜き加工時またはせん断加工時に発生する割れの起点となるボイドの影響を受ける。ボイドは、金属組織中の硬度差の大きな場所で発生しやすく、特にセメンタイトが含まれる場合、セメンタイトと母相の界面で母相粒が過剰な応力集中を受けボイドが発生する。そのため、鋼板中に析出しているセメンタイトの面積割合は1%以下、セメンタイトの平均粒径は2μm以下に限定する。セメンタイトの面積割合が1%を超える場合または平均粒径が2μmを超える場合は、上述した理由により穴拡げ性が劣化する。面積割合は少ないほど、平均粒径は小さいほど、穴拡げ性への悪影響がなくなるので下限値は特に規定しないが、後述するセメンタイトの測定では面積割合0.01%、平均粒径0.02μm程度が測定限界である。
セメンタイト中に0.5質量%以上のCrを固溶させることで母相粒の粒径に対して相対的に小さなセメンタイトが形成しやすく、力学的に応力集中とならず、ボイドが発生しにくいことから穴拡げ性が向上する。しかし、該Cr濃度が40質量%を超える場合は、セメンタイトからCr炭化物へと変化し、穴拡げ性および耐「はがれ性」を劣化させる場合がある。
セメンタイトについては、面積割合および平均粒径に加えて、粒径が0.5μm以下、かつアスペクト比が5以下であるセメンタイトの全セメンタイトに占める面積割合を60%以上とする。これにより母相粒に対してセメンタイト粒が相対的に小さく、変形に対する異方性が小さいために、力学的に応力集中とならず、ボイドが発生しにくいことから穴拡げ性が向上する。
なお、本発明の熱延鋼板における母相のミクロ組織は特に限定しないが、より優れた穴拡げ性を得るためには、連続冷却変態組織(Zw)が望ましい。また、本発明を適用した熱延鋼板の母相のミクロ組織は、これら加工性と一様伸びに代表される延性を両立させるために、体積率で20%以下のポリゴナルフェライト(PF)が含まれてもよい。因みに、ミクロ組織の体積率とは、測定視野における面積分率をいう。連続冷却変態組織の場合には、結晶粒内の固溶Cが粒内に留まりながら変態する。したがって、粒界に固溶Cが存在する確率が低い。
平均粒径:10nm以下
粗大なTiとCrの複合炭化物は、析出強化に寄与しにくいため、その平均粒径は10nm以下とする。複合炭化物の平均粒径は、7nm以下であることが好ましい。複合炭化物の平均粒径の下限は特に定めないが、析出強化の機構がOrowan機構からCutting機構に変わり所望の析出強化量が得られない可能性があることから、0.5nm以上であることが好ましい。
複合炭化物の数密度が1×1013個/mm3未満では、十分な析出強化作用が得られず、延性、穴拡げ性、耐はがれ性を確保しながら所望の引張強度(TS)を得ることができない。複合炭化物の数密度は、5×1013個/mm3以上とすることが好ましい。
次に、本発明を適用した熱延鋼板の製造方法の限定理由について詳細に述べる。
本発明において、熱間圧延工程に先行して行う、上記の化学組成を有する鋼片の製造方法は特に限定しない。すなわち、上記の化学組成を有する鋼片の製造方法としては、高炉、転炉や電炉等による溶製工程に引き続き、各種の2次精練工程で目的の成分含有量になるように成分調整を行い、次いで通常の連続鋳造またはインゴット法による鋳造のほか、薄スラブ鋳造などの方法で鋳造工程を行うようにしてもよい。なお、原料にはスクラップを使用しても構わない。また、連続鋳造によってスラブを得た場合には、高温鋳片のまま熱間圧延機に直送してもよいし、室温まで冷却後に加熱炉にて再加熱した後に熱間圧延してもよい。
上記の化学組成を有する鋼塊または鋼片は、熱間圧延工程前に1150〜1280℃に加熱される。加熱温度が1150℃未満であるとNbおよびTiの炭窒化物が十分に母材中に溶解しない。この場合は、圧延終了後の冷却中または巻取り後にNbおよびTiが炭化物として微細析出することにより析出強化を利用した強度を向上させる効果を得ることができない。また、粗大なNbおよびTiの炭窒化物が残存することで穴拡げ性を劣化させる。一方、加熱温度が1280℃を超えるとスケールロスが多くなる。また、この加熱工程における加熱時間については特に定めないが、Nbの炭窒化物の溶解を十分に進行させるためには、上記の加熱温度に達してから30分以上保持することが望ましい。ただし、鋳造後の鋳片を高温のまま直送して圧延する場合はこの限りではない。
スラブ加熱工程の後は、特に待つことなく加熱炉より抽出したスラブに対して、累積圧下率が40%以上かつ粗圧延終了温度が1050℃以上となる条件で粗圧延を行って、粗バーを得る。
得られた粗バーに、累積圧下率:70%以上かつ最終パスの圧下率:3〜25%、仕上げ圧延温度:820〜980℃の条件で、仕上げ圧延を行い、鋼板を得る。
ただし、上記式中の各記号の意味は次の通りである。
[Nb]:Nbの含有量(質量%)
[Ti]:Tiの含有量(質量%)
t:最終圧延パスの1つ前の圧延完了から最終圧延パスの圧延開始までの時間(秒)
T:最終圧延パスの1つ前の圧延パスの圧延完了温度(℃)
仕上げ圧延工程終了後は、得られた鋼板は、15℃/秒超の平均冷却速度で、500〜650℃の温度域まで冷却する。
冷却された鋼板は、450℃までの平均冷却速度が0.008〜1.0℃/秒となる条件で巻き取る。
全工程終了後においては、鋼板形状の矯正や可動転位導入により延性の向上を図ることを目的として、圧下率0.1〜2%のスキンパス圧延を施すことが望ましい。また、全工程終了後は、得られた熱延鋼板の表面に付着しているスケールの除去を目的として、必要に応じて得られた熱延鋼板に対して酸洗してもよい。更に、酸洗した後には、得られた熱延鋼板に対してインラインまたはオフラインで圧下率10%以下のスキンパスまたは圧下率40%程度までの冷間圧延を施しても構わない。
Claims (9)
- 化学組成が、質量%で、
C:0.01〜0.1%、
Si:0.3%以下、
Mn:0.4〜3%、
P:0.1%以下、
S:0.03%以下、
Al:0.001〜1%、
N:0.01%以下、
Cr:0.05〜1%、
Nb:0.003〜0.05%、
Ti:0.003〜0.2%、
Cu:0〜1.2%、
Ni:0〜0.6%、
Mo:0〜1%、
V:0〜0.2%、
Ca:0〜0.005%、
REM:0〜0.02%、
B:0〜0.002%、
残部:Feおよび不純物であり、
下記(1)式および(2)式の関係を満足し、
金属組織中に、面積割合が1%以下、かつ平均粒径が2μm以下であるセメンタイトを有し、該セメンタイト中のCr濃度が平均で0.5〜40質量%であり、該セメンタイトのうち、粒径が0.5μm以下、かつアスペクト比が5以下であるセメンタイトの全セメンタイトに占める面積割合が60%以上であり、TiとCrの複合炭化物の平均粒径が10nm以下、数密度が1×1013個/mm3以上であり、
引張強度が500MPa以上であり、穴拡げ性および耐はがれ性に優れる熱延鋼板。
0.005≦[Si]/[Cr]≦2・・・(1)
0.5≦[Mn]/[Cr]≦20・・・(2)
ただし、上記式中の[Si]、[Cr]および[Mn]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を意味する。 - 前記化学組成が、質量%で、
Cu:0.2〜1.2%、
Ni:0.1〜0.6%、
Mo:0.05〜1%、
V:0.02〜0.2%
から選択される1種以上を含有する、
請求項1に記載の熱延鋼板。 - 前記化学組成が、質量%で、
Ca:0.0005〜0.005%および/または
REM:0.0005〜0.02%
を含有する、
請求項1または2に記載の熱延鋼板。 - 前記化学組成が、質量%で、
B:0.0002〜0.002%
を含有する、
請求項1から3までのいずれかに記載の熱延鋼板。 - 亜鉛めっきが施されている、請求項1から4までのいずれかに記載の熱延鋼板。
- 下記工程(A)〜(E)を備える、
請求項1から4までのいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
(A)請求項1から4までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼塊または鋼片を1150〜1280℃に加熱する工程、
(B)加熱された鋼塊または鋼片に、1050℃以上の温度域で、かつ累積圧下率が40%以上となる条件で粗圧延を行い、粗バーを得る工程、
(C)粗バーに、仕上げ圧延開始温度:1000℃以上、累積圧下率:70%以上かつ最終パスの圧下率:3〜25%、仕上げ圧延終了温度:820〜980℃を満足する条件で、仕上げ圧延を行い、鋼板を得る工程、
(D)得られた鋼板を、15℃/秒超の平均冷却速度で、500〜650℃の温度域まで冷却する工程、
(E)、冷却された鋼板を、450℃までの平均冷却速度が0.008〜1.0℃/秒となる条件で巻き取る工程。 - 巻き取り後の鋼板を酸洗した後、亜鉛めっき浴中に浸積させて鋼板表面を亜鉛めっきする、請求項6または7に記載の熱延鋼板の製造方法。
- 亜鉛めっき後の鋼板を合金化処理する、請求項8に記載の熱延鋼板の製造方法。
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