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JP6118057B2 - 4ストローク内燃機関のロッカー軸配置構造 - Google Patents

4ストローク内燃機関のロッカー軸配置構造 Download PDF

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Description

本発明は、4ストローク内燃機関のロッカー軸配置構造に関するものである。
内燃機関の小型化を図り、しかも運転時における高速化を図るために、吸・排気バルブを略平行に配置したロッカーアーム付き4ストローク内燃機関の動弁装置において、吸気バルブおよび排気バルブのロッカー軸を、シリンダブロックおよびシリンダヘッドの合せ面に対し平行な平面に沿い相互に接近させたものがあった(特許文献1参照)。
特許文献1記載のものでは、シリンダブロックとシリンダヘッドとの合せ面の近くでこれと平行な平面に沿い前記両ロッカー軸を相互に接近して配置すると、前記両ロッカー軸の外側に位置する両カムシャフトの軸受部に挟まれる空間に前記ロッカー軸が並んで配置されているため、前記シリンダヘッドに設けられたロッカー軸支持部に前記ロッカー軸の軸方向から前記ロッカー軸を挿入する作業が困難であった。
また、前記特許文献1記載のものでは、前記ロッカー軸を軸支するホルダーを前記シリンダヘッドと別体に形成して、該ホルダーを前記シリンダヘッドに組み付けることにより、前記ロッカー軸を保持する構造とし、シリンダ孔の中心線に沿って装入される点火プラグを避けるために、動弁装置周辺の構造が複雑化して部品点数が増加するとともに重量が増大して大型化し、かつ動弁装置の保守・点検の際に多くの工数を必要とした。
特許第4063960号公報
本発明は、前記特許文献1に記載のものの難点を克服した4ストローク内燃機関のロッカー軸配置構造の発明に係り、その目的とする処は、シリンダ孔中心線に沿った方向から見た吸気バルブ側ロッカー軸と排気バルブ側ロッカー軸間の投影距離を短縮しながら、該両ロッカー軸間距離を所要の値に保持できて、シリンダヘッドの大型化を避けながらロッカーアームの組み付けを容易に行い、動弁装置の保持・点検を短時間内に実行できるロッカー軸配置構造を具備した4ストローク内燃機関の動弁装置におけるロッカー軸配置構造を提供することにある。
請求項1記載の発明は、4ストローク内燃機関(10)のシリンダヘッド(13)に設けられた吸気バルブ(31)および排気バルブ(32)をそれぞれ駆動する吸気カムシャフト(37)および排気カムシャフト(38)を有し、前記吸気バルブ(31)および前記排気バルブ(32)の各ステム軸端(31a,32a)と前記吸気カムシャフト(37)の吸気カム(37a)および前記排気カムシャフト(38)の排気カム(38a)との間に吸気ロッカーアーム(41)および排気ロッカーアーム(42)が介在されたロッカー軸配置構造(40)において、
前記シリンダヘッド(13)に設けられて、前記吸気ロッカーアーム(41)の端部および前記排気ロッカーアーム(42)の端部をそれぞれ揺動可能に枢支する吸気ロッカー軸(43)および排気ロッカー軸(44)と、前記吸気バルブ(31)および排気バルブ(32)に挟まれる間で一体に設けられ、相互に近接するとともに、前記シリンダヘッド(13)と該シリンダヘッド(13)を支持するシリンダブロック(12)とを結ぶ方向のシリンダ孔中心線(18a)方向に位置を変えて、前記シリンダヘッド(13)に配置された吸気ロッカー軸支持部(45)および排気ロッカー軸支持部(46)とを具備し、前記吸気ロッカー軸(43)および前記排気ロッカー軸(44)には、それぞれ軸方向所定位置に係合凹部(43a,44a)が形成され、これら複数の係合凹部(43a,44a)に単一の係合部材(49)が係合されたことを特徴とするロッカー軸配置構造である。
請求項2記載の発明は、前記吸気ロッカー軸(43)および前記排気ロッカー軸(44)が前記吸気カムシャフト(37)および前記排気カムシャフト(38)の軸方向と平行する方向で、それぞれ前記吸気ロッカー軸支持部(45)および前記排気ロッカー軸支持部(46)に設けられた吸気ロッカー軸嵌装孔(47)および排気ロッカー軸嵌装孔(48)に支持されることを特徴とする請求項1記載のロッカー軸配置構造である。
請求項3記載の発明は、前記係合部材(49)が前記複数のロッカー軸(43,44)間に前記シリンダ孔中心線(18a)に対し傾斜して前記シリンダヘッド(13)に配置されることを特徴とする請求項1または2記載のロッカー軸配置構造である。
請求項4記載の発明は、前記ロッカー軸(43,44)の内部に該ロッカー軸(43,44)と前記ロッカーアーム(41,42)との摺動部を潤滑する潤滑油路(52,53)が、該ロッカー軸(43,44)の挿入先端部から軸途中迄形成されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかの1項に記載のロッカー軸配置構造である。
請求項5記載の発明は、前記吸気ロッカーアーム(41)あるいは前記排気ロッカーアーム(42)と前記吸気カム(37a)あるいは前記排気カム(38a)との摺接面に向けて潤滑油を噴射する噴射孔(56,57)が、前記吸気カムシャフト(37)あるいは前記排気カムシャフト(38)を挟んで前記吸気ロッカー軸(43)あるいは前記排気ロッカー軸(44)と反対側のシリンダヘッド部(13a,13b)の少なくとも一側に設けられたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかの1項に記載のロッカー軸配置構造である。
請求項1記載のロッカー軸配置構造(40)によれば、前記吸気バルブ(31)および排気バルブ(32)の間の前記両バルブ(31,32)のロッカー軸支持部(45,46)が相互に接近するとともにシリンダ孔中心線(18a)に沿った方向に関して上下に位置を変えて配置されているので、シリンダ孔中心線(18a)方向から見た両ロッカー軸(43,44)間の投影距離が短くなりながら前記両ロッカー軸(43,44)間距離が必要な距離を確保しながら配置される結果、シリンダヘッド(13)の大型化の招くことなく、前記ロッカー軸支持部(45,46)と前記ロッカーアーム(41,42)への前記ロッカー軸(43,44)の挿入作業性と、該ロッカー軸支持部(45,46)への前記ロッカーアーム(41,42)の組み付け作業性とが向上する。
そして、複数のロッカー軸(43,44)の係合凹部(43a,44a)に対し共通の係合部材(49)が係合可能となるため、係合部材(49)の個数が削減され、係合作業性の向上とコスト低減が可能となる。
請求項2記載のロッカー軸配置構造(40)によれば、前記複数のロッカー軸(43,44)が何れも相互に平行であるので、前記ロッカー軸支持部(45,46)におけるロッカー軸嵌装孔(47,48)の加工が単純化されて該ロッカー軸支持部(45,46)の加工作業性が向上するとともに、前記ロッカー軸嵌装孔(47,48)へのロッカー軸嵌装作業が簡単に実行できて前記ロッカー軸支持部(45,46)へのロッカーアーム(41,42)の組付け作業性が向上する。
請求項3記載のロッカー軸配置構造(40)によれば、係合部材(49)を前記複数のロッカー軸(43,44)間で傾斜して挿入することにより、垂直に挿入する場合にはロッカー軸間隔によっては、両方に係合するような太い係合部材を必要とせず、細い係合部材(49)で両方のロッカー軸(43,44)に係合でき、前記係合部材(49)の軽量化を図ることができる。
請求項4記載のロッカー軸配置構造(40)においては、ロッカー軸(43,44)の内部を利用して潤滑通路(52,53)を形成して、前記ロッカー軸(43,44)の挿入先端から該ロッカー軸(43,44)と前記ロッカーアーム(41,42)との摺動部に潤滑油を供給することにより、ロッカー軸支持部(45,46)の周辺での特別な潤滑油通路を形成する必要がなくなり、前記ロッカーアーム(41,42)周辺部での潤滑油供給通路の簡素化を図って、複数のロッカー軸(43,44)をコンパクトに配置できる。
請求項5記載のロッカー軸配置構造(40)では、ロッカーアーム(41,42)と吸気カム(37a)あるいは排気カム(38a)との摺動部に向けて潤滑油を噴射する噴射孔(56,57)を、前記カムシャフト(37,38)を挟んで該ロッカー軸支持部(45,46)と反対側に配置することで、該ロッカー軸(43,44)周辺の潤滑油通路を簡略化して、複数のロッカー軸(43,44)をコンパクトに配置できる。
本発明の一実施の形態に係るロッカー軸配置構造を具備している前後V型4気筒DOHC型4ストローク内燃機関を搭載した自動二輪車の全体左側面図である。 図1に図示された自動二輪車に搭載されている前後V型4気筒4ストローク内燃機関の左側面図である。 図2に図示の内燃機関の後部シリンダの一部を欠除した右側面図である。 図2に図示の内燃機関の平面図である。 図4のV−V断面図である。 図2のVI−VI断面図である。 図2のVII−VII断面図である。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図7に基づいて説明する。
本発明に係るロッカー軸配置構造を具備した前後V型4気筒DOHC型4ストローク内燃機関(以下内燃機関と称する)10は、図1に図示される自動二輪車0に搭載される。
本実施形態では、上下、前後は、自動二輪車0の上下、前後を意味し、左右は自動二輪車0の前方に向いた方向を基準とした左右を意味している。
自動二輪車0のメインフレーム1の前端にフロントフォーク2が左右に旋回可能に設けられ、該フロントフォーク2の上端に操舵ハンドル3が一体に取り付けられるとともに、フロントフォーク2の下部に前輪4が回転可能に枢支され、メインフレーム1の後部に上下へ揺動可能に設けられたリヤフォーク5の後端に後輪6が回転可能に枢支され、後輪6は内燃機関10からの動力によりチェーン伝動系7を介して回転駆動され、メインフレーム1の前部上方に燃料タンク8が載置されるとともに燃料タンク8の後方にシート9が設けられている。
図2および図3に図示されるように、内燃機関10では、クランクケース11の上にシリンダブロック12,シリンダヘッド13およびヘッドカバー14が順次重ねられ、これが相互に一体に結合されるとともに、クランクケース11の下にオイルパン15が一体に取り付けられている。
図6に図示されるように、シリンダブロック12とその下方に図示されないクランクケース11との接合部には、左右方向に指向したクランクシャフト17が軸受部16を介して回転可能に枢支されるとともに、シリンダブロック12のシリンダ孔18にピストン19が摺動可能に嵌装され、クランクシャフト17にコンロッド20の大径端部20aが回転可能に結合されるとともに、ピストン19に嵌装されたピストンピン21にコンロッド20の小径端部20bが回転可能に結合されており、ピストン19の上下往復運動によりクランクシャフト17は回転駆動されるようになっている。
内燃機関10のシリンダヘッド13では、図1〜図5に図示されるように、Vバンクの内側に、シリンダ孔18に連通する吸気ポート22が形成されるとともに、Vバンクの外側に、シリンダ孔18に連通する排気ポート23が形成されており、Vバンク内に位置した図1に図示のエアクリーナ24は前後のシリンダヘッド13の吸気ポート22に接続されるとともに、Vバンクの前後外側に位置した排気管25は前後のシリンダヘッド13の排気ポート23に接続され、前方に位置した前方排気管25aは、図1に内燃機関10の下方を迂回して、後方に位置した後方排気管25bとともにシート9の下方から後方へ指向し、内燃機関10内で発生した排気が自動二輪車0の後方へ排出されるようになっている。
図5,6に一部が図示されるように、動弁装置30では、各シリンダ孔18毎に、Vバンクの内側で左右一対の吸気バルブ31が配置されるとともに、Vバンクの外側に左右一対の排気バルブ32が配置され、シリンダ孔18に開口する吸気ポート22の吸気開口22aを開閉する吸気バルブ31は、バルブガイド33を介してシリンダヘッドに摺動可能に嵌装されるとともに、排気ポート23の排気開口23aを開閉する排気バルブ32も、バルブガイド33を介してシリンダヘッド13に摺動可能に嵌装され、吸気バルブ31のステム軸端31aに取り付けられたスプリングリテーナ34と、シリンダヘッド13に設けられたスプリングシート35とにバルブスプリング36が介装され、排気バルブ32のステム軸端32aに取り付けられたスプリングリテーナ34とシリンダヘッド13に設けられたスプリングシート35とにバルブスプリング36が介装されており、バルブスプリング36の伸長バネ力により吸気バルブ31のバルブフェース31bと、排気バルブ32のバルブフェース32bとは、吸気開口22aと排気開口23aとにそれぞれ密接して、吸気ポート22と排気ポート23とはそれぞれ密閉されるようになっている。
図5に図示されるように、吸気バルブ31,排気バルブ32のステム軸端31a,32aの延長線上でシリンダヘッド13とヘッドカバー14との合わせ面に図示されない軸受を介して吸気カムシャフト37,排気カムシャフト38がそれぞれ回転可能に枢支され、吸気カムシャフト37,排気カムシャフト38の右端にカムギヤ(図示されず)が一体に装着され、このカムギヤは図示されないギヤトレインを介してクランクシャフト17に連結されており、クランクシャフト17の半分の回転速度でカムギヤ,排気カムシャフト38は回転駆動されるようになっている。
吸気バルブ31,排気バルブ32のステム軸端31a,32aと、吸気カムシャフト37,排気カムシャフト38の吸気カム37a,排気カム38aとに介在するロッカー軸配置構造40(図5参照)においては、吸気ポート22に隣接した吸気側シリンダヘッド部13aで各シリンダ孔18毎に吸気ロッカー軸支持部45,排気ロッカー軸支持部46が、左右に指向したクランクシャフト17と平行してシリンダヘッド13に一体に形成され、この両吸気ロッカー軸支持部45,排気ロッカー軸支持部46では、図7に図示されるように、それぞれ吸気バルブ31側の吸気側切欠き45aに吸気ロッカーアーム41の枢支基部41aが装入されるとともに、排気バルブ32側の排気側切欠き46aに排気ロッカーアーム42の枢支基部42aが装入され、クランクシャフト17と平行して吸気ロッカー軸支持部45の吸気ロッカー軸嵌装孔47に挿入された吸気ロッカー軸43は吸気ロッカーアーム41の枢支基部41aを貫通するとともに、クランクシャフト17と平行して排気ロッカー軸支持部46の排気ロッカー軸嵌装孔48に挿入された排気ロッカー軸44は、図5に図示されるように、吸気ロッカー軸43よりもシリンダブロック12側に接近した位置で排気ロッカーアーム42の枢支基部42aを貫通している。
図5に図示されるように、吸気ロッカー軸支持部45には、先端に雄ネジ49aが形成された係合部材49が螺合されており、この係合部材49は、吸気ロッカー軸43の係合凹部43aと排気ロッカー軸44の係合凹部44aに係合し、吸気ロッカー軸43,排気ロッカー軸44では係合部材49により吸気側シリンダヘッド部13aからの脱落が阻止されるようになっている。なお係合部材49の頭部には横断面形状が正六角形状の孔が形成されており、この孔に図示されない工具の正六角形状先端部を挿入して、係合部材49を螺回できるようになっている。
Vバンクの前方のシリンダヘッド13がその中心線18a(図5参照)に沿って切断された図6において、各シリンダ孔18の中心線18aに沿ってシリンダヘッド13にプラグ挿入用孔61がそれぞれ形成され、このプラグ挿入用孔61に円筒状のプラグ挿入用筒60が挿嵌され、このプラグ挿入用筒60およびプラグ挿入用孔61に図示されない点火プラグが挿入されるようになっている。プラグ挿入用孔61の内周面とプラグ挿入用筒60の外周面とには、図7に図示されるように狭い間隙が存在して潤滑油路62が形成されている。
図7において、シリンダヘッド13における車体右側部に隣接してVバンク内側部にロッカー軸潤滑油路51の開口部51aが設けられ、該開口部51aは図示されない管を介して内燃機関10のケランクケース11内に設けられている潤滑油ポンプ(図示されず)の吐出口に接続されている。
吸気ロッカー軸支持部45に挿入される吸気ロッカー軸43と排気ロッカー軸支持部46に挿入される排気ロッカー軸44とには、それぞれ前記排気ロッカー軸潤滑油路51に連通する吸気側潤滑油路52と排気側潤滑油路53とが形成されており、前記潤滑油ポンプから吐出された潤滑油は、ロッカー軸潤滑油路51および潤滑油路62を介して吸気ロッカー軸43の吸気側潤滑油路52および排気ロッカー軸44の排気側潤滑油路53に流入し、吸気ロッカーアーム41と吸気ロッカー軸43との摺接部および排気ロッカーアーム42と排気ロッカー軸44との摺接部に供給され、これら摺接部が潤滑されるようになっている。
また、図5に図示されるように、シリンダヘッド13の前後外側に位置した吸気側シリンダヘッド部13aおよび排気側シリンダヘッド部13bには、前記した図示されない潤滑油ポンプの吐出口に連通する吸気ロッカーアーム潤滑油路54および排気ロッカーアーム潤滑油路55が設けられ、この吸気ロッカーアーム潤滑油路54の吸気ロッカーアーム噴射孔56から吸気カム37aと吸気ロッカーアーム41との摺接部に潤滑油が噴射されるとともに、排気ロッカーアーム潤滑油路55の排気ロッカーアーム噴射孔57から排気カム38aと排気ロッカーアーム42との摺接部に潤滑油が噴射されるようになっている。
潤滑油ポンプからロッカー軸潤滑油路51に圧送された潤滑油は、プラグ挿入用筒60の外周面と、プラグ挿入用筒60を遊嵌できるように吸気ロッカー軸支持部45,排気ロッカー軸支持部46に形成されたプラグ挿入用孔61の内周面との空間に形成された潤滑油路62が形成されているので、シリンダヘッド13における吸気ロッカー軸支持部45および排気ロッカー軸支持部46の吸気ロッカー軸嵌装孔47および排気ロッカー軸嵌装孔48に挿入されている吸気ロッカー軸43,排気ロッカー軸44中の吸気側潤滑油路52,排気側潤滑油路53に供給され、吸気ロッカー軸43,排気ロッカー軸44と吸気ロッカーアーム41,排気ロッカーアーム42の枢支基部41a,42aとの摺接部は確実に潤滑される。
以上、本発明の内燃機関の4ストローク内燃機関のロッカー軸配置構造を一実施形態によって説明したがその態様に限定されるものではないことは勿論であり、本発明は、各請求項の発明の要旨の範囲で、多様な様態で実施されるものも含む。
例えば、4気筒ロッカーアーム付内燃機関に限定されず、V型以外であってもよく、気筒数も問わない。なお、内燃機関の左右の配置が、上記実施形態に示すものと左右逆となる内燃機関においても、本発明は同様に実施可能である。
本発明の内燃機関の4ストローク内燃機関のロッカー軸配置構造を備える内燃機関は、自動二輪車に搭載されるものに限らず、バギー車等多様な小型車両に搭載されるものであってもよい。さらには、定置式内燃機関であってもよいが、本発明は内燃機関の小型化が求められる自動二輪車等の小型車両用内燃機関において特に効果的に実施できる。
0…自動二輪車、1…メインフレーム、2…フロントフォーク、3…操舵ハンドル、4…前輪、5…リヤフォーク、6…後輪、7…チェン伝動系、8…燃料タンク、9…シート、10…内燃機関、11…クランクケース、12…シリンダブロック、13…シリンダヘッド、14…ヘッドカバー、15…オイルパン、16…軸受部、17…クランクシャフト、18…シリンダ孔、19…ピストン、
20…コンロッド、21…ピストンピン、22…吸気ポート、23…排気ポート、24…エアクリーナ、25…排気管、
30…動弁装置、31…吸気バルブ、32…排気バルブ、33…バルブガイド、34…スプリングリテーナ、35…スプリングシート、36…バルブスプリング、37…吸気カムシャフト、38…排気カムシャフト、39…カムギヤ、
40…ロッカー軸配置構造、41…吸気ロッカーアーム、42…排気ロッカーアーム、43…吸気ロッカー軸、44…排気ロッカー軸、45…吸気ロッカー軸支持部、46…排気ロッカー軸支持部、47…吸気ロッカー軸嵌装孔、48…排気ロッカー軸嵌装孔、49…係合部材、
50…連結部、51…ロッカー軸潤滑油路、52…吸気側潤滑油路、53…排気側潤滑油路、54…吸気ロッカーアーム潤滑油路、55…排気ロッカーアーム潤滑油路、56…吸気ロッカーアーム噴射孔、57…排気ロッカーアーム噴射孔、
60…プラグ挿入用筒、61…プラグ挿入用孔、62…潤滑油路

Claims (5)

  1. 4ストローク内燃機関(10)のシリンダヘッド(13)に設けられた吸気バルブ(31)および排気バルブ(32)をそれぞれ駆動する吸気カムシャフト(37)および排気カムシャフト(38)を有し、前記吸気バルブ(31)および前記排気バルブ(32)の各ステム軸端(31a,32a)と前記吸気カムシャフト(37)の吸気カム(37a)および前記排気カムシャフト(38)の排気カム(38a)との間に吸気ロッカーアーム(41)および排気ロッカーアーム(42)が介在されたロッカー軸配置構造(40)において、
    前記シリンダヘッド(13)に設けられて、前記吸気ロッカーアーム(41)の端部および前記排気ロッカーアーム(42)の端部をそれぞれ揺動可能に枢支する吸気ロッカー軸(43)および排気ロッカー軸(44)と、
    前記吸気バルブ(31)および排気バルブ(32)に挟まれる間で一体に設けられ、相互に近接するとともに、前記シリンダヘッド(13)と該シリンダヘッド(13)を支持するシリンダブロック(12)とを結ぶ方向のシリンダ孔中心線(18a)方向に位置を変えて、前記シリンダヘッド(13)に配置された吸気ロッカー軸支持部(45)および排気ロッカー軸支持部(46)と、
    を具備し、
    前記吸気ロッカー軸(43)および前記排気ロッカー軸(44)には、それぞれ軸方向所定位置に係合凹部(43a,44a)が形成され、これら複数の係合凹部(43a,44a)に単一の係合部材(49)が係合されたことを特徴とするロッカー軸配置構造。
  2. 前記吸気ロッカー軸(43)および前記排気ロッカー軸(44)が、前記吸気カムシャフト(37)および前記排気カムシャフト(38)の軸方向と平行する方向で、それぞれ前記吸気ロッカー軸支持部(45)および前記排気ロッカー軸支持部(46)に設けられた吸気ロッカー軸嵌装孔(47)および排気ロッカー軸嵌装孔(48)に支持されることを特徴とする請求項1記載のロッカー軸配置構造。
  3. 前記係合部材(49)が前記複数のロッカー軸(43,44)間に前記シリンダ孔中心線(18a)に対し傾斜して前記シリンダヘッド(13)に配置されることを特徴とする請求項1または2記載のロッカー軸配置構造。
  4. 前記ロッカー軸(43,44)の内部に該ロッカー軸(43,44)と前記ロッカーアーム(41,42)との摺動部を潤滑する潤滑油路(52,53)が、該ロッカー軸(43,44)の挿入先端部から軸途中迄形成されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかの1項に記載のロッカー軸配置構造。
  5. 前記吸気ロッカーアーム(41)あるいは前記排気ロッカーアーム(42)と前記吸気カム(37a)あるいは前記排気カム(38a)との摺接面に向けて潤滑油を噴射する噴射孔(56,57)が、前記吸気カムシャフト(37)あるいは前記排気カムシャフト(38)を挟んで前記吸気ロッカー軸(43)あるいは前記排気ロッカー軸(44)と反対側のシリンダヘッド部(13a,13b)の少なくとも一側に設けられたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかの1項に記載のロッカー軸配置構造。
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