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JP6030438B2 - 吹付け材料、およびそれを用いた吹付け工法 - Google Patents

吹付け材料、およびそれを用いた吹付け工法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、道路、鉄道、導水路などのトンネル、地下ドームなどの地下構造物や法面等において露出した地山面へ吹付ける吹付け材料に関する。
従来から、トンネルや地下構造物などの覆工工法として、急結剤と圧縮空気を利用して型枠を使用せずにモルタルやコンクリートを施工面に直接吹付ける吹付け工法が知られている。この吹付け工法には、セメント、細骨材、粗骨材および急結剤を予め混合し、この混合粉末にノズル手前で水を加えて吹き付ける乾式工法や、セメント、細骨材、粗骨材および水を混練して生コンクリートとし、これにノズル手前で急結剤を添加する湿式工法がある(特許文献1参照)。
この乾式工法および湿式工法のいずれにおいても、使用する急結剤として、アルカリ成分を多量に含有するアルカリ系急結剤と、アルカリを実質的に含まない急結剤(アルカリフリー急結剤)とが知られている。一般にアルカリフリー急結剤のアルカリ含有量は概ね2wt%未満である。
アルカリ系急結剤としては、水ガラス(ケイ酸ソーダ)、アルミン酸ソーダ、カルシウムアルミネートに炭酸ソーダ等のアルカリ塩を添加したものなどが一般に使用されている。しかしながら、これらは強アルカリ性であるため、吹付け工事の際に、作業者の皮膚、呼吸器、目等に悪影響を及ぼすことが報告されている。また、硬化後にコンクリートからアルカリが溶出して井戸水等に混入し、周辺環境を汚染する問題も指摘されている。さらに、コンクリート中にアルカリ金属イオンが多量に混入すると、コンクリートの長期強度発現性が阻害され、またアルカリ骨材反応によってコンクリートの耐久性が低下する問題がある。
このような問題を解消するためにアルカリフリー急結剤が提案されている。アルカリフリー急結剤には粉体状のものと液体状のものがあり、粉体状のものとしてはカルシウムサルフォアルミネート系化合物が知られている。しかし、この急結剤は初期急結性能がアルカリ系より低く、十分な急結性を得るにはアルカリ系急結剤の倍近い量、例えばセメントに対して10数%程度用いる必要がある。このような粉末状材料の大量使用は粉塵を増加させ、作業環境を悪化させる原因となるとともに所定量を安定に添加するのが難しく、コンクリート硬化体が不均質になる懸念も指摘されている。
液体のアルカリフリー急結剤としては、硫酸アルミニウムやシリカゾル系化合物が提案されている。これら液体タイプのものは粉塵の発生が少なく、安定した添加が可能であり、また取扱いやすいので有望視されており、一部に使用実績がみられる。しかし、これら現状のアルカリフリー液体急結剤は、やはり初期急結性能が不十分であり、実用に供するには急結剤混合後数分以内の初期硬化性能を高める必要がある。
一方、近年、都市ゴミや下水汚泥等の一般廃棄物および産業廃棄物が著しく増加し、その有効利用、再資源化が各方面で試みられているが、廃棄物処理に関する決定的な方法はなく、現状は埋め立てに頼っている。しかし、最近、セメントの製造分野では、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰等を原料としたセメント(エコセメント)が製造され、有効利用を期待されている。
そこで、アルカリフリーの液体急結剤を用いた吹付け施工方法であって、セメント系材料としてエコセメントを使用した吹付け施工方法の提案がされている(特許文献2参照)。
その提案によれば、エコセメントと硫酸アルミニウム、シリカ成分を主成分とするアルカリフリー液体急結剤との組み合わせにより、極初期からの強度発現性が高いことが記述されており、さまざまな添加材(例えば、フライアッシュ、アルミネート鉱物を添加した速硬性セメントなど)の配合が明記されている。しかし、本発明のように具体的な物質、配合割合を記載しておらず、例えば、施工箇所が湧水のような地山が悪化した区間においても、通常の吹付け材料と変わらない材料の提案が待たれていた。
エコセメントを用いたモルタルやコンクリートは、水セメント比が高い場合、長期的な強度発現性が普通セメントに比べて小さく、特に材齢28日に比べて材齢91、180日は強度低下する事例もあり、耐久性の点より、フライアッシュや高炉スラグ粉末等をエコセメントに配合し、強度改善することが知られている(非特許文献1参照)。エコセメントを用いたものの強度は、フライアッシュや高炉スラグをエコセメントに対して内割りで30%以上配合することで、改善するものであるが、フライアッシュ配合量が多く、かつ、粒度を細かくしなければ効果が得られにくく、粒度が細かいものは、コストが高く、汎用的な使用が難しい。また、極初期強度が低下する傾向にある。このため、エコセメントは水セメント比が高く、極初期からの強度発現性が求められ、かつ耐久性が求められる施工へは、あまり用いられていない。しかし、廃棄物の有効利用の観点から、用途の拡大による有効利用が期待されている。
特開昭61−92263号公報 特開平11−335152号公報
コンクリート工学年次論文集、Vol.30、No.1、2008、普通ポルトランドセメントおよび微粉砕フライアッシュの混入によるエコセメントの長期強度改善
本発明は、エコセメントを用いた吹付け施工において、初期の高い凝結性状と強度発現性、およびエコセメントの高水セメント比での長期強度低下を防止できる、吹付け材料およびそれを用いた吹付け工法を提供する。
すなわち、本発明は、(1)エコセメントと、フライアッシュと、骨材と、カルシウムアルミネートおよび硫酸カルシウムからなる添加材とから構成されるモルタルまたはコンクリートに、(A)硫酸チタン、(B)硫酸アルミニウム、フッ素、しゅう酸、(C)硫酸アルミニウム、マグネシウム、シリカ、を含むアルカリフリー液体急結剤のいずれかを配合してなる吹付け材料、(2)添加材のカルシウムアルミネートと硫酸カルシウムの混合比率が、質量比で1:1〜1:5である(1)の吹付け材料、(3)硫酸カルシウムが無水石膏である(1)または(2)の吹付け材料、(4)(1)〜(3)のいずれかの吹付け材料のモルタルまたはコンクリートの水セメント比が50質量%以上であり、材齢28日の強度に対して材齢91日の強度が低下しない吹付け材料、(5)(1)〜(3)のいずれかの吹付け材料が、アルカリフリー液体急結剤以外の成分は事前にモルタルまたはコンクリートとして練り混ぜられ、吹付け直前にアルカリフリー液体急結剤を添加し、吹付けする吹付け工法、である。
本発明の吹付け材料およびそれを用いた吹付け工法によれば、エコセメントを用いて、初期の高い凝結性状と強度発現性が求められる箇所への適用が可能となり、廃棄物から製造されたエコセメントの用途の拡大を通じてその有効利用および再資源化を促進することができるなどの効果を奏する。
本発明は、アルカリフリーの液体急結剤を使用した吹付け施工において、モルタルないしコンクリートにエコセメントを使用する時に、初期の凝結性状と強度発現性を改善したものである。
エコセメントは、貝殼や下水汚泥に生石灰を混合した下水汚泥乾粉、その他の一般廃棄物や産業廃棄物などの都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料とし、さらに必要に応じて普通のセメント原料である石灰石、粘土、珪石、アルミ灰、ボーキサイ卜、鉄等を混合して成分調整した原料を用い、これらの原料を1200〜1500℃で焼成して得たクリンカーに石膏を混合して粉砕するか、もしくはクリンカーのみを粉砕し、それに必要に応じて石膏を混合して製造したものである。
エコセメントは、原料に含まれるアルミニウム分や塩素分に由来する鉱物成分、例えば、11CaO・7Al ・CaCl(C11A7CaClと略記)、3CaO・Al(CAと略記)などが含まれている。この他に、通常のセメントに含まれる2CaO・SiO(CSと略記)、3CaO・SiO(CSと略記)の1種以上が含まれる。
本発明は、セメント系材料として、C11CaClないしCAの1種以上を10〜40質量%含有するエコセメントを用いる。これらのアルミニウム化合物の含有量が10質量%未満では液体急結剤成分との反応性が低く、十分な急結性が得られない。
また、このアルミニウム源は主に焼却灰から由来する。従って、アルミニウム化合物の含有量が10質量%未満では焼却灰の使用量が少なくなり、廃棄物の有効利用および再資源化を促進する観点から好ましくない。アルミニウム化合物の含有量が40質量%を上回ると水和の進行が著しくなり、モルタルやコンクリートが過大に膨張する場合があり、長期強度の発現が阻害されるので好ましくない。
エコセメントは、通常のポルトランドセメントに比べアルミニウム化合物が多量に含まれ、原料の塩素成分を積極的に取り込んだ組成のC11CaClを構成成分とする速硬タイプと、焼成工程中で大半の塩素成分を取り除いた組成のCAを構成成分とする普通タイプとが知られている。
本発明はその使用条件に応じて何れも用いることができる。
本発明の添加材に含まれるカルシウムアルミネートとは、カルシアを含む原料と、アルミナを含む原料等を混合して、キルンでの焼成や、電気炉での溶融等の熱処理をして得られる、CaOとAlとを主たる成分とし、水和活性を有する物質の総称であり、CaOやAlの一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等と置換した化合物、あるいは、CaOとAlとを主成分とするものに、これらが少量固溶した物質である。鉱物形態としては、CaO・Al(CA)、12CaO・7Al(C12)、3CaO・Al(CA)などが挙げられる。
本発明で使用するカルシウムアルミネートの粒度は、急結性や初期強度発現性の面で、ブレーン比表面積(以下、ブレーン値という)3,000cm/g以上が好ましく、5,000cm/g以上がより好ましい。3,000cm/g未満では、急結剤とモルタルやコンクリートを混合した吹付け材料の急結性や初期強度発現性が低下する場合がある。
本発明で使用するカルシウムアルミネートのCaO/Alモル比は、1.0〜3.0の範囲であり、1.5〜2.5が好ましい。該モル比の範囲内であれば、結晶質、非晶質などの形態に関係なく使用可能である。
本発明の添加材に含まれる硫酸カルシウム(石膏)には、無水物、半水和物、二水和物があるが、無水物が好ましい。また、副生品、天然品のどちらも使用可能であり、粉状で使用する。粒度は、ブレーン値が4000cm/g以上が好ましい。
本発明の添加材において、カルシウムアルミネートと硫酸カルシウムの配合割合は、質量比で1:1〜1:5が好ましく、質量比で1:3〜1:5がより好ましい。カルシウムアルミネートの質量比が1を超えた場合、長期強度発現性が低下する。また、硫酸カルシウムの質量比が5を超えた場合、極初期の強度発現性が低下する。
添加材のモルタルまたはコンクリートの単位量は、5〜100kg/mの範囲内で調整することが好ましい。
本発明で使用するフライアッシュとは、JIS A6201で記載されているフライアッシュであり、分級されたもの、分級されていない原粉のもの、その種類や化学成分、物理特性は特に限定されるものではない。
本発明で使用するフライアッシュは、エコセメント中の塩化物の観点から必ず用いる必要があり、フライアッシュのモルタルまたはコンクリート中の単位量は20〜200kg/mの範囲内で調整することが好ましい。また、骨材として配合することも可能であり、セメントの一部として配合することも可能である。
本発明で使用する骨材としては、吸水率が低くて、骨材強度が高いものが好ましい。骨材の最大寸法は、吹付けできれば特に限定されるものではない。細骨材としては、川砂、山砂、海砂、石灰砂、及び珪砂などが使用可能であり、粗骨材としては、川砂利、山砂利、及び石灰砂利などが使用可能であり、砕砂、砕石も使用可能である。
骨材のモルタルまたはコンクリート中の単位量は、1000〜2000kg/mの範囲内で調整することが好ましい。
本発明の吹付け材料のモルタルまたはコンクリートの水量は、水セメント比が50質量%以上である。水セメント比が50質量%以上あっても、材齢28日の強度に対してと材齢91日の強度が低下しないことを特徴とする。水セメント比が50質量%未満であると、材齢28日の強度に対して材齢91日以降の強度が低下することがないため、本発明の吹付け材料で構成される材料を配合せずに、対応できる。
本発明は、アルカリフリー液体急結剤を使用する。アルカリフリーとは、一般的に、Na+, K+などのアルカリイオンを含まない、あるいは1質量%以下であり、アルカリ性ではない(pH1〜7)ものである。
本発明のアルカリフリー液体急結剤としては、アルカリを実質含まない硫酸チタンや硫酸アルミニウムを主成分とし、硫酸チタン含むアルカリフリー液体急結剤(A)、硫酸アルミニウムにフッ素を配合したものや硫酸アルミニウムの固形分濃度を高めるため錯体形成剤のしゅう酸を加えて硫酸アルミニウムの固形分濃度を高めたアルカリフリー液体急結剤(B)、硫酸アルミニウムに硫酸マグネシウム、シリカを含む液体急結剤(C)、が挙げられる。この中で、硫酸チタン含むアルカリフリー液体急結剤(A)がエコセメントとの組み合わせに非常に優れた物性を示した。
本発明のアルカリフリー液体急結剤は、エコセメントとアルカリフリー液体急結剤の合計100質量部中、8質量部以上となるように配合することが好ましい。また、アルカリフリー液体急結剤は、上記3つの中から2種以上を加えることも可能である。
本発明の吹付け材料を用いた吹付け工法としては、要求される物性、経済性、および施工性等に応じた種々の吹付け工法が可能であるが、湿式吹付け工法が好ましい。
本発明では、吹付け材料が、アルカリフリー液体急結剤以外の成分は事前にモルタルまたはコンクリートとして練り混ぜられ、吹付け直前にアルカリフリー液体急結剤を添加し、吹付けする吹付け工法が好ましい。
「実験例1」
表1に示すセメントを800g(511kg/m)、カルシウムアルミネートと硫酸カルシウムからなる添加材αをセメント100質量部に対して10質量部(52kg/m)、フライアッシュ100g(60kg/m)、細骨材2000g(1277kg/m)、水480g(307kg/m)からなるウエットモルタルに表1に示すアルカリフリー液体急結剤をセメントとアルカリフリー液体急結剤の合計100質量部中、8質量部加えて、モルタルを調製し、アルカリフリー液体急結剤を加えてからの凝結時間、圧縮強度を測定した。結果を表1に併記する。
<使用材料>
セメント(1):普通ポルトランドセメント、市販品、ブレーン比表面積3000cm/g、密度3.15g/cm
セメント(2):普通エコセメント、市販品、ブレーン比表面積3100cm/g、密度3.18g/cm
セメント(3):速硬エコセメント、市販品、ブレーン比表面積3800cm/g、密度3.15g/cm
添加材α:カルシウムアルミネートと硫酸カルシウムの混合比率が質量比1:3であるもの、密度2.78g/cm
フライアッシュ:JIS A6201のII種品、密度2.40g/cm、ブレーン4500cm/g
カルシウムアルミネート:CaO/Alモル比2.3、ブレーン8000cm/g、非晶質
硫酸カルシウム:無水石膏、ブレーン5000cm/g、密度2.90g/cm
細骨材:新潟県姫川水系川砂、5mm下品、密度2.62g/cm
水:飲料水
アルカリフリー液体急結剤(1):硫酸チタンを主成分とする液体、液状、pH1.7
アルカリフリー液体急結剤(2):硫酸アルミニウムを主成分とする液体、pH2.5
アルカリフリー液体急結剤(3):硫酸アルミニウム、フッ素、しゅう酸を主成分とする液体、pH2.8
アルカリフリー液体急結剤(4):硫酸アルミニウム、マグネシウム、シリカを主成分とする液体、pH2.9
<測定方法>
凝結時間:土木学会基準「吹付けコンクリート用急結剤品質規格(JSCE D−102)」に準じて測定
圧縮強度:JIS R 5201に準じて測定
Figure 0006030438
表1の結果より、普通セメントの場合、アルカリフリー液体急結剤の種類を替えても、凝結や圧縮強度発現性の著しい向上は見られない。セメント種類をエコセメントとすると、凝結、圧縮強度の改善が確認される。さらに、速硬エコセメントとすると、凝結、圧縮強度が更に改善されることを確認した。また、エコセメントの場合、材齢28日より、91日、180日と経過するにつれて、強度低下を確認した。しかし、本発明のアルカリフリー液体急結剤を用いた場合、強度低下もなく、良好な結果が得られた。
「実験例2」
表2に示すセメント(2)またはセメント(3)を800g(511kg/m)、表2に示す種類の添加材がセメント100質量部に対して10質量部(51kg/m)、フライアッシュ100g(60kg/m)、細骨材2000g(1277kg/m)、水400g(307kg/m)からなるウエットモルタルに表2に示すアルカリフリー液体急結剤をセメントとアルカリフリー液体急結剤の合計100質量部中、8質量部加えて、急結モルタルを調製し、アルカリフリー液体急結剤を加えてからの凝結時間、圧縮強度を測定した。結果を表2に併記する。
<使用材料>
添加材β:カルシウムアルミネートと硫酸カルシウムの混合比率が質量比1:5であるもの、密度2.85g/cm
添加材γ:カルシウムアルミネートと硫酸カルシウムの混合比率が質量比1:1であるもの、密度2.70g/cm
<測定方法>
凝結時間:土木学会基準「吹付けコンクリート用急結剤品質規格(JSCE D−102)」に準じて測定
圧縮強度:JIS R5201に準じて測定
Figure 0006030438
表2の結果より、添加材はカルシウムアルミネートと硫酸カルシウムの混合比率が質量比1:1であると、凝結、圧縮強度が低下する傾向にある。また、長期材齢に従い、カルシウムアルミネートの混合比率が高いものは、強度の伸びがなくなる。カルシウムアルミネートの量が多いことから、アルカリフリー液体急結剤と混合されても、アルカリフリー液体急結剤と反応するものが不足していることが考えられる。カルシウムアルミネートと硫酸カルシウムの混合比率が質量比1:3〜1:5であると、良好な凝結、圧縮強度発現性を示し、材齢に従って、強度が増えた。また、アルカリフリー液体急結剤として、硫酸チタンを用いたものは全ての面において他のアルカリフリー液体急結剤に比べて良好な結果が得られた。
「実験例3」
エコセメント、水、細骨材、粗骨材、フライアッシュ、添加材α、減水剤からなる表3に示す配合(kg/m)を用いてコンクリートスランプが18cmになるようにコンクリートを調製し、その後吹付け圧力6MPa、吹付け速度10m/hの条件下で、コンクリート圧送機「MKW−25SMT」によりポンプ圧送した。一方の管の周囲数カ所に設けた穴から、表4に示す種類のアルカリフリー液体急結剤をセメントとアルカリフリー液体急結剤の合計100質量部中、8質量部になるように圧送し、もう一方から圧送されたコンクリートに混合し、吹付け材料とした。この吹付け材料について圧縮強度を測定した。結果を表4に併記する。
<使用材料>
粗骨材:新潟県糸魚川市姫川産川砂利、表乾状態、密度2.67g/cm、最大寸法15mm
減水剤:ポリカルボン酸系、市販品
<測定方法>
コンクリート圧縮強度:材齢3時間、1日の圧縮強度は、幅25cm×長さ25cmのプルアウト型枠に設置したピンを、プルアウト型枠表面から吹付け材料で被覆し、型枠の裏側よりピンを引き抜き、その時の引き抜き強度を求め、(圧縮強度)=(引き抜き強度)×4/(供試体接触面積)の式から圧縮強度を算出した。材齢28日以降の圧縮強度は、幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠に吹付け材料を吹付け、採取した直径5cm×長さ10cmの供試体を20トン耐圧機で測定し、圧縮強度を求めた。
Figure 0006030438
Figure 0006030438
表4の結果より、本発明をエコセメント使用の吹付けコンクリートへ適用すると、圧縮強度発現性が良好で、普通セメントと同様に長期材齢に伴い強度増進効果が得られ、吹付け施工へ適用できることが示された。
「実験例4」
実験例3と同様に、セメント、水、細骨材、粗骨材、フライアッシュ、添加材α、減水剤からなる表5に示す配合(kg/m)を用いてコンクリートスランプが18cmになるようにコンクリートを調製し、その後吹付け圧力6MPa、吹付け速度10m/hの条件下で、コンクリート圧送機「MKW−25SMT」によりポンプ圧送した。一方の管の周囲数カ所に設けた穴から、表6に示す種類のアルカリフリー液体急結剤をセメントとアルカリフリー液体急結剤の合計100質量部中、8質量部になるように圧送し、もう一方から圧送されたコンクリートに混合し、吹付け材料とした。この吹付け材料について圧縮強度を測定した。結果を表6に併記する。
<測定方法>
コンクリート圧縮強度:材齢3時間、1日の圧縮強度は、幅25cm×長さ25cmのプルアウト型枠に設置したピンを、プルアウト型枠表面から吹付け材料で被覆し、型枠の裏側よりピンを引き抜き、その時の引き抜き強度を求め、(圧縮強度)=(引き抜き強度)×4/(供試体接触面積)の式から圧縮強度を算出した。材齢28日以降の圧縮強度は、幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠に吹付け材料を吹付け、採取した直径5cm×長さ10cmの供試体を20トン耐圧機で測定し、圧縮強度を求めた。
Figure 0006030438
Figure 0006030438
表6の結果から、本発明品では、水セメント比が50質量%や60質量%のコンクリート配合において、エコセメントを使用しても長期強度が低下しないことが分かる。
本発明の吹付け材料およびそれを用いた吹付け工法によれば、エコセメントを用いて、初期の高い凝結性状と強度発現性が求められる箇所への適用が可能となり、廃棄物から製造されたエコセメントの用途の拡大を通じてその有効利用および再資源化を促進することができるなどの効果を奏するので土木、建築など広範囲の分野で使用できる。

Claims (5)

  1. エコセメントと、フライアッシュと、骨材と、カルシウムアルミネートおよび硫酸カルシウムからなる添加材とから構成されるモルタルまたはコンクリートにおいてエコセメントの単位量が400〜511kg/m 、フライアッシュの単位量が20〜200kg/m 、骨材の単位量が1000〜2000kg/m 、添加材が5〜100kg/m であり、(A)硫酸チタンを含むアルカリフリー液体急結剤をエコセメントとアルカリフリー液体急結剤の合計100質量部中、8質量部以上となるように配合してなる吹付け材料。
  2. 添加材のカルシウムアルミネートと硫酸カルシウムの混合比率が、1:1〜1:5である請求項1記載の吹付け材料。
  3. 硫酸カルシウムが無水石膏である請求項1または2記載の吹付け材料。
  4. モルタルまたはコンクリートの水セメント比が50%以上であり、材齢28日の強度に対して材齢91日の強度が低下しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吹付け材料。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の吹付け材料が、アルカリフリー液体急結剤以外の成分は事前にモルタルまたはコンクリートとして練り混ぜられ、吹付け直前にアルカリフリー液体急結剤を添加し、吹付けすることを特徴とする吹付け工法。
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