Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP6085947B2 - 化学蓄熱装置 - Google Patents

化学蓄熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6085947B2
JP6085947B2 JP2012244610A JP2012244610A JP6085947B2 JP 6085947 B2 JP6085947 B2 JP 6085947B2 JP 2012244610 A JP2012244610 A JP 2012244610A JP 2012244610 A JP2012244610 A JP 2012244610A JP 6085947 B2 JP6085947 B2 JP 6085947B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adsorber
condenser
temperature
compressor
refrigerant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012244610A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014092348A (ja
Inventor
聡 針生
聡 針生
貴文 山▲崎▼
貴文 山▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2012244610A priority Critical patent/JP6085947B2/ja
Publication of JP2014092348A publication Critical patent/JP2014092348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6085947B2 publication Critical patent/JP6085947B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

本発明は、車両の内燃機関の排気系に設けられた化学蓄熱装置に関するものである。
従来の化学蓄熱装置としては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の化学蓄熱装置は、排気の温度が充分に上昇していない状態では、貯蔵器内の反応媒体が連通路を通って反応器内の化学蓄熱材に流入することで、反応媒体と化学蓄熱材との化学反応によって熱が発生し、この熱によって触媒が加熱され、経過時間と共に排気の温度が充分に上昇すると、化学蓄熱材に吸着された反応媒体が排気の熱によって離脱され、その反応媒体が連通路を通って貯蔵器内に流入するというものである。
特開2011−208865号公報
しかしながら、上記従来技術においては、以下の問題点が存在する。即ち、排気の温度が想定以上に低いために触媒が加熱されない場合には、ヒータにより貯蔵器(吸着器)を加熱する必要がある。しかし、ヒータの消費電力は大きいため、燃費ロスが増大する。また、排気の熱(排熱)により反応媒体を吸着器内に戻す再生(蓄熱)時には、十分な排熱が得られないと、反応媒体を吸着器内に戻しきれない。この場合には、ヒータにより反応器を加熱する必要があるが、やはり燃費ロスの増大につながる。
本発明の目的は、ヒータにより吸着器または反応器を加熱しなくても、加熱対象物の加熱及び反応媒体の再生を十分に行うことができる化学蓄熱装置を提供することである。
本発明は、エアコンシステムを搭載した車両の内燃機関の排気系に設けられた加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置において、反応媒体と化学反応して熱を発生させる化学蓄熱材を有する反応器と、反応器と接続され、反応媒体を吸着して貯蔵する吸着器と、エアコンシステムの冷媒または外気との熱交換によって吸着器を加熱する加熱手段と、エアコンシステムの冷媒または外気との熱交換によって吸着器を冷却する冷却手段とを備えることを特徴とするものである。
このように本発明の化学蓄熱装置においては、エアコンシステムの冷媒または外気との熱交換によって吸着器を加熱すると、吸着器から反応器への反応媒体の供給圧が高くなるため、反応器の温度が高くなり、反応器から加熱対象物に十分な熱が伝えられるようになる。一方、エアコンシステムの冷媒または外気との熱交換によって吸着器を冷却すると、吸着器の圧力が低くなるため、反応器から吸着器に反応媒体が戻りやすくなる。このようにヒータにより吸着器または反応器を加熱しなくても、加熱対象物の加熱及び反応媒体の再生を十分に行うことができる。
好ましくは、エアコンシステムは、低温・低圧の冷媒を気化させる蒸発器と、蒸発器により気化された低温・低圧の冷媒を高温・高圧に圧縮する圧縮機と、圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を液化する凝縮器とを有し、加熱手段は、圧縮機と凝縮器との間に接続され、圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒と吸着器とを熱交換させる第1熱交換器と、圧縮機と第1熱交換器との間に設けられ、高温・高圧の冷媒を第1熱交換器に供給するか否かを切り換える第1切換弁とを有し、冷却手段は、蒸発器と圧縮機との間に接続され、蒸発器により気化された低温・低圧の冷媒と吸着器とを熱交換させる第2熱交換器と、蒸発器と第2熱交換器との間に設けられ、低温・低圧の冷媒を第2熱交換器に供給するか否かを切り換える第2切換弁とを有する。
このような構成では、圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を第1熱交換器に供給するように第1切換弁を切り換えることにより、高温・高圧の冷媒と吸着器とが第1熱交換器により熱交換され、吸着器が加熱されるようになる。また、蒸発器により気化された低温・低圧の冷媒を第2熱交換器に供給するように第2切換弁を切り換えることにより、低温・低圧の冷媒と吸着器とが第2熱交換器により熱交換され、吸着器が冷却されるようになる。従って、エアコンシステムにおいて冷媒が流れる方向を一定とした場合でも、冷媒との熱交換によって吸着器を加熱または冷却することができる。
また、エアコンシステムは、低温・低圧の冷媒を気化させる蒸発器と、蒸発器により気化された低温・低圧の冷媒を高温・高圧に圧縮する圧縮機と、圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を液化する凝縮器と、冷媒が流れる方向を設定する設定手段とを有し、圧縮機と蒸発器との間には、冷媒と吸着器とを熱交換させる熱交換器が接続されており、圧縮機と熱交換器との間には、圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を熱交換器に供給するか否かを切り換える第1切換弁が設けられており、蒸発器と熱交換器との間には、蒸発器により気化された低温・低圧の冷媒を熱交換器に供給するか否かを切り換える第2切換弁が設けられており、加熱手段は、設定手段によって冷媒が圧縮器側から蒸発器側に流れるように設定されたときの熱交換器及び第1切換弁により構成されており、冷却手段は、設定手段によって冷媒が蒸発器側から圧縮器側に流れるように設定されたときの熱交換器及び第2切換弁により構成されていても良い。
このような構成では、冷媒が圧縮器側から蒸発器側に流れるように設定された状態で、圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を熱交換器に供給するように第1切換弁を切り換えることにより、高温・高圧の冷媒と吸着器とが熱交換器により熱交換され、吸着器が加熱されるようになる。また、冷媒が蒸発器側から圧縮器側に流れるように設定された状態で、蒸発器により気化された低温・低圧の冷媒を熱交換器に供給するように第2切換弁を切り換えることにより、低温・低圧の冷媒と吸着器とが熱交換器により熱交換され、吸着器が冷却されるようになる。この場合には、使用する熱交換器が1つだけであっても、冷媒との熱交換によって吸着器を加熱または冷却することができる。
さらに、エアコンシステムは、圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を液化する凝縮器と、車両の前方より外気を凝縮器を介して取り込むためのファンとを有し、吸着器は、凝縮器の近傍後側に配置されていると共に、凝縮器と対向する位置と凝縮器から退避した位置との間で移動可能であり、加熱手段は、吸着器が凝縮器と対向する位置にあるときに、凝縮器により暖められた外気との熱交換によって吸着器を加熱する手段であり、冷却手段は、吸着器が凝縮器から退避した位置にあるときに、走行風による外気との熱交換によって吸着器を冷却する手段であっても良い。
このような構成では、ファンを作動させると、外気が車両の前方より凝縮器を介して取り込まれる。このとき、吸着器が凝縮器と対向する位置にある状態では、高温の凝縮器により外気が暖かくなり、その暖かい外気と吸着器とが熱交換されて、吸着器が加熱されるようになる。一方、吸着器が凝縮器から退避した位置にある状態では、走行風による外気と吸着器とが熱交換されて、吸着器が冷却されるようになる。このように外気との熱交換によって簡単に吸着器を加熱または冷却することができる。
また、エアコンシステムは、圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を液化する凝縮器と、車両の前方より外気を凝縮器を介して取り込むためのファンとを有し、吸着器は、凝縮器の近傍後側に配置されており、吸着器の近傍には、凝縮器により暖められた外気を吸着器に対して遮断すると共に走行風による外気を吸着器に導くための仕切板が配置されており、仕切板は、凝縮器と対向する位置と凝縮器から退避した位置との間で移動可能であり、加熱手段は、仕切板が凝縮器から退避した位置にあるときに、凝縮器により暖められた外気との熱交換によって吸着器を加熱する手段であり、冷却手段は、仕切板が凝縮器と対向する位置にあるときに、走行風による外気との熱交換によって吸着器を冷却する手段であっても良い。
このような構成では、ファンを作動させると、外気が車両の前方より凝縮器を介して取り込まれる。このとき、仕切板が凝縮器から退避した位置にある状態では、高温の凝縮器により外気が暖かくなり、その暖かい外気と吸着器とが熱交換されて、吸着器が加熱されるようになる。一方、仕切板が凝縮器と対向する位置にある状態では、凝縮器により暖められた外気が仕切板により吸着器に対して遮断されると共に、走行風による外気が仕切板に沿って吸着器に導かれ、走行風による外気と吸着器とが熱交換されて、吸着器が冷却されるようになる。このように外気との熱交換によって簡単に吸着器を加熱または冷却することができる。
本発明によれば、ヒータにより吸着器または反応器を加熱しなくても、加熱対象物の加熱及び反応媒体の再生を十分に行うことができる。これにより、消費電力が抑えられるため、燃費ロスの増大を抑制することが可能となる。
本発明に係る化学蓄熱装置の実施形態を備えた排気浄化システムを示す概略構成図である。 本発明に係る化学蓄熱装置の第1実施形態をエアコンシステムと共に示す構成図である。 図2に示した吸着器を加熱する状態を示す構成図である。 図2に示した吸着器を冷却する状態を示す構成図である。 本発明に係る化学蓄熱装置の第2実施形態をエアコンシステムと共に示す構成図である。 図5に示した吸着器を加熱する状態を示す構成図である。 図5に示した吸着器を冷却する状態を示す構成図である。 本発明に係る化学蓄熱装置の第3実施形態を車両及びエアコンシステムと共に示す構成図である。 図8に示したエアコンシステムを運転しない状況下で反応器にNHを供給して反応器を発熱させる様子を示す構成図である。 図8に示したエアコンシステムを運転しない状況下でNHを再生する様子を示す構成図である。 図8に示したエアコンシステムを運転している状況下で反応器にNHを供給して反応器を発熱させる様子を示す構成図である。 図8に示したエアコンシステムを運転している状況下でNHを再生する様子を示す構成図である。 図8に示した車室内の冷却が不要であるにもかかわらずエアコンシステムを運転し、反応器にNHを供給して反応器を発熱させる様子を示す構成図である。 図8に示した車室内の冷却が不要であるため、コンデンサファンのみを作動させてNHを再生する様子を示す構成図である。 本発明に係る化学蓄熱装置の第4実施形態を車両及びエアコンシステムと共に示す構成図である。
以下、本発明に係る化学蓄熱装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る化学蓄熱装置の実施形態の一部を備えた排気浄化システムを示す概略構成図である。同図において、排気浄化システム1は、車両のディーゼルエンジン2(以下、単にエンジン2という)の排気系に設けられ、エンジン2から排出される排ガス中に含まれる有害物質(環境汚染物質)を浄化するシステムである。
排気浄化システム1は、エンジン2と接続された排気管3の途中に上流側から下流側に向けて順に設けられた酸化触媒(DOC)4、ディーゼル排気微粒子除去フィルタ(DPF)5、選択還元触媒(SCR)6及び酸化触媒(ASC)7を備えている。
酸化触媒4は、排ガス中に含まれるHCやCO等を酸化して浄化する触媒である。DPF5は、排ガス中に含まれるPMを捕集して取り除くフィルタである。SCR6は、添加弁8より尿素やアンモニアを供給して、排ガス中に含まれるNOxを還元して浄化する触媒である。酸化触媒7は、SCR6の下流側に流れたNHを酸化する触媒である。
このような排気浄化システム1を備えた車両には、図2に示すようなエアコンシステム10が搭載されている。図2は、本発明に係る化学蓄熱装置の第1実施形態をエアコンシステムと共に示す構成図である。
図2において、エアコンシステム10は、コンプレッサ(圧縮機)11と、コンデンサ(凝縮器)12と、エキスパンションバルブ(膨張弁)13と、エバポレータ(蒸発器)14とを有している。エアコンシステム10の冷凍サイクルとしては、コンプレッサ11→コンデンサ12→エキスパンションバルブ13→エバポレータ14の順に冷媒が流れるようになっている。
コンプレッサ11は、エバポレータ14により気化された冷媒(クーラーガス)を高温・高圧に圧縮する。コンデンサ12は、コンプレッサ11により圧縮された高温・高圧のガスを冷却して液化する。車両におけるコンデンサ12の後側には、コンデンサファン15が配置されている。コンデンサファン15により外気を取り込むことで、高温・高圧のガスを冷却する。エキスパンションバルブ13は、コンデンサ12により液化された高温・高圧の冷媒を膨張させて、低温・低圧の霧状の冷媒に変化させる。エバポレータ14は、エキスパンションバルブ13により低温・低圧とされた冷媒を気化(蒸発)させる。このとき、液体が蒸発する際に周りの熱を奪うことでエバポレータ14が冷却され、車室内の空気がエバポレータ14を通過することで冷却され、その冷えた空気がブロアモータ(図示せず)により車室内に循環するようになる。
ところで、酸化触媒4等の触媒には、環境汚染物質の浄化能力を発揮できる温度領域(活性温度)が存在する。例えば、酸化触媒4の活性温度の下限は150℃程度である。一方、エンジン2の始動直後の排ガスの温度は100℃程度と比較的低温であり、酸化触媒4の温度もほぼ同様である。従って、酸化触媒4の温度を活性温度にするために、酸化触媒4を加熱する必要がある。
そこで、排気浄化システム1は、本実施形態の化学蓄熱装置20を備えている。化学蓄熱装置20は、エネルギーレスで酸化触媒4を加熱する装置である。つまり、化学蓄熱装置20は、通常は排ガスの熱(排熱)を蓄えておき、必要なときに熱を使用するというものである。
化学蓄熱装置20は、図1及び図2に示すように、酸化触媒4の周囲に配置された円筒状の反応器21と、この反応器21と管路22を介して接続され、反応媒体としてのアンモニア(NH)を活性炭に物理吸着することで貯蔵する吸着器23とを備えている。管路22には、開閉弁24が設けられている。反応器21には、NHと化学反応して熱を発生させるMgCl、CaCl、NiCl、ZnCl、SrCl等の化学蓄熱材が含まれている。
また、化学蓄熱装置20は、コンプレッサ11とコンデンサ12との間に接続され、コンプレッサ11により圧縮された高温・高圧の冷媒と吸着器23とを熱交換させる熱交換器25と、エバポレータ14とコンプレッサ11との間に接続され、エバポレータ14により気化された低温・低圧の冷媒と吸着器23とを熱交換させる熱交換器26とを備えている。
コンプレッサ11と熱交換器25との間には、高温・高圧の冷媒を熱交換器25に供給する開位置と高温・高圧の冷媒を熱交換器25に供給しない閉位置との間で切り換えられる切換弁27が設けられている。なお、切換弁27の開閉位置にかかわらず、高温・高圧の冷媒はコンデンサ12に供給される。エバポレータ14と熱交換器26との間には、低温・低圧の冷媒を熱交換器26に供給する開位置と低温・低圧の冷媒を熱交換器26に供給しない閉位置との間で切り換えられる切換弁28が設けられている。なお、切換弁28の開閉位置にかかわらず、低温・低圧の冷媒はコンプレッサ11に供給される。切換弁27,28の開閉動作は、コントローラ29により制御される。切換弁27,28は、通常時は何れも閉位置にある(図2参照)。
熱交換器25及び切換弁27は、エアコンシステム10の冷媒との熱交換によって吸着器23を加熱する加熱手段を構成している。熱交換器26及び切換弁28は、エアコンシステム10の冷媒によって吸着器23を冷却する冷却手段を構成している。
このような化学蓄熱装置20を備えた排気浄化システム1において、吸着器23は、通常時は外気と熱交換されて常温に保たれている。ここで、エンジン2からの排ガスの温度が低いときは、開閉弁24を開くことで、吸着器23に貯蔵されたNHが管路22を介して反応器21に供給される。すると、反応器21に含まれる化学蓄熱材(例えばCaCl)とNHとが化学反応して化学吸着(配位結合)し、反応器21から熱が発生する。つまり、下記の反応式における左辺から右辺への反応(発熱反応)が起こる。そして、反応器21から発生した熱によって酸化触媒4が加熱されるようになる。
CaClNH ⇔ Ca(NHCl+熱
一方、エンジン2からの排ガスの温度が高くなると、排気ガスの熱(排熱)が反応器21に与えられることで、CaClとNHとが分離する。つまり、上記の反応式における右辺から左辺への反応(再生反応)が起こる。すると、反応器21の圧力が高くなるため、開閉弁24を開くことで、CaClから分離したNHが管路22を介して吸着器23に戻るようになる。
ここで、排ガスの温度が低すぎるために酸化触媒4が活性温度まで加熱されないときは、反応器21の温度を上げることで、酸化触媒4の加熱をアシストする必要がある。この場合には、図3に示すように、切換弁27を閉位置から開位置に切り換えることで、コンプレッサ11により圧縮された高温の冷媒を熱交換器25に供給する。これにより、熱交換器25によって高温の冷媒と吸着器23とが熱交換され、吸着器23が加熱されるため、吸着器23から反応器21へのNHの供給圧が上がり、反応器21の温度上昇が促進される。従って、反応器21から酸化触媒4へ十分な熱が伝えられるため、酸化触媒4を十分加熱することができる。
また、NHの再生時には、十分な排熱が反応器21に与えられないと、CaClから分離したNHを吸着器23に完全に戻すことはできない。この場合には、図4に示すように、切換弁28を閉位置から開位置に切り換えることにより、エバポレータ14により気化された低温の冷媒を熱交換器26に供給する。これにより、熱交換器26によって低温の冷媒と吸着器23とが熱交換され、吸着器23が冷却されるため、吸着器23の圧力が低下し、反応器21と吸着器23との差圧が大きくなる。従って、反応器21から吸着器23にNHが戻る速度が上がり、NHを吸着器23に完全に戻すことができる。
このように本実施形態によれば、特にヒータにより反応器21または吸着器23を加熱しなくても、エアコンシステム10を利用して酸化触媒4の加熱アシスト及びNHの再生アシストを行うことができる。エアコンシステム10のCOP(熱出力/消費電力)は、ヒータのCOP(=1)よりも高い。これにより、少ない電力で反応器21の温度を高くすることができる。また、少ない電力でNHの未再生を防止することができる。その結果、ヒータを使用する場合と比較して、燃費ロスを低減することが可能となる。
なお、本実施形態では、切換弁27が開位置にある状態では、コンプレッサ11により圧縮された高温・高圧の冷媒を直接コンデンサ12に供給すると共に、当該高温・高圧の冷媒を熱交換器25を介してコンデンサ12に供給するようにしたが、高温・高圧の冷媒を熱交換器25を介してコンデンサ12に供給するルートのみとしても良い。
図5は、本発明に係る化学蓄熱装置の第2実施形態をエアコンシステムと共に示す構成図である。図中、上記第1実施形態と同一または同等の要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
同図において、エアコンシステム10は、冷媒が流れる方向を切り換えることが可能である。通常の冷凍サイクルでは、上記第1実施形態と同様に、コンプレッサ11→コンデンサ12→エキスパンションバルブ13→エバポレータ14の順に冷媒が流れる。冷凍サイクルを逆方向にすると、コンプレッサ11→エバポレータ14→エキスパンションバルブ13→コンデンサ12の順に冷媒が流れるようになる(図6参照)。このとき、コンデンサ12がエバポレータとして機能し、エバポレータ14がコンデンサとして機能することになる。
本実施形態の化学蓄熱装置20は、コンプレッサ11とエバポレータ14との間に接続され、エアコンシステム10の冷媒と吸着器23とを熱交換させる熱交換器31を備えている。
コンプレッサ11と熱交換器31との間には、コンプレッサ11により圧縮された高温・高圧の冷媒を熱交換器31に供給する開位置と当該高温・高圧の冷媒を熱交換器31に供給しない閉位置との間で切り換えられる切換弁32が設けられている。エバポレータ14と熱交換器31との間には、エバポレータ14により気化された低温・低圧の冷媒を熱交換器31に供給する開位置と当該低温・低圧の冷媒を熱交換器31に供給しない閉位置との間で切り換えられる切換弁33が設けられている。切換弁32,33は、通常時は何れも閉位置にある(図5参照)。
また、化学蓄熱装置20は、コントローラ34を備えている。コントローラ34は、エアコンシステム10における冷媒が流れる方向を切り換えるようにコンプレッサ11を制御すると共に、切換弁32,33の開閉動作を制御する。
熱交換器31及び切換弁32は、エアコンシステム10の冷媒との熱交換によって吸着器23を加熱する加熱手段を構成している。熱交換器31及び切換弁33は、エアコンシステム10の冷媒によって吸着器23を冷却する冷却手段を構成している。コントローラ34の一部機能は、冷媒が流れる方向を設定する設定手段を構成している。
このような本実施形態において、図6に示すように、エアコンシステム10における冷媒が流れる方向を通常の冷凍サイクルとは逆にした状態で、切換弁32,33を閉位置から開位置に切り換えると、コンプレッサ11により圧縮された高温の冷媒が熱交換器31に供給される。これにより、熱交換器31によって高温の冷媒と吸着器23とが熱交換され、吸着器23が加熱されるため、吸着器23から反応器21へのNHの供給圧が上がり、反応器21の温度上昇が促進される。従って、反応器21から酸化触媒4へ十分な熱が伝えられるため、酸化触媒4を十分加熱することができる。
また、図7に示すように、エアコンシステム10における冷媒が流れる方向を通常の冷凍サイクルとした状態で、切換弁32,33を閉位置から開位置に切り換えると、エバポレータ14により気化された低温の冷媒が熱交換器31に供給される。これにより、熱交換器31によって低温の冷媒と吸着器23とが熱交換され、吸着器23が冷却されるため、吸着器23の圧力が低下し、反応器21と吸着器23との差圧が大きくなる。従って、反応器21から吸着器23にNHが戻る速度が上がり、NHを吸着器23に完全に戻すことができる。
このように本実施形態においても、エアコンシステム10を利用して酸化触媒4の加熱アシスト及びNHの再生アシストを行うことができる。これにより、反応器21または吸着器23を加熱するヒータが不要となるため、消費電力を抑制し、燃費ロスを低減することが可能となる。
図8は、本発明に係る化学蓄熱装置の第3実施形態を車両及びエアコンシステムと共に示す構成図である。図中、上記第1実施形態と同一または同等の要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
同図において、エアコンシステム10の上記コンデンサ12は、車両Pの前端部付近に配置されている。コンデンサ12の後側には、車両Pの前方より外気をコンデンサ12を介して取り込むための上記コンデンサファン15が配置されている。なお、上記のコンプレッサ11及びエキスパンションバルブ13については、図示を省略してある。
本実施形態の化学蓄熱装置20は、上記の反応器21及び吸着器23を備えている。吸着器23は、コンデンサ12の近傍後側、つまりコンデンサ12とコンデンサファン15との間に配置されている。吸着器23は、コンデンサ12と対向する上部位置(図8参照)とコンデンサ12から退避した下部位置(図12参照)との間で移動可能である。吸着器23は、通常時は上部位置に配置されている。反応器21は、吸着器23の後方に配置されている。
また、化学蓄熱装置20は、上部位置と下部位置との間で吸着器23を移動させる駆動部41と、この駆動部41を制御するコントローラ42とを備えている(図8にのみ図示)。
このような本実施形態において、図9に示すように、車両Pの室内(車室内)の冷却が不要であるためにエアコンシステム10を運転していない状況では、コンデンサファン15も作動されないため、車両の前方から取り込まれる外気は少ない。この状況下で、排ガスの温度が低いときは、上述したように、吸着器23から反応器21にNHが供給され、反応器21に含まれる化学蓄熱材とNHとの化学反応により反応器21から熱が発生し、その熱によって酸化触媒4が加熱されるようになる。
また、図10に示すように、車室内の冷却が不要であるためにコンデンサファン15を含むエアコンシステム10を運転していない状況下で、排ガスの温度が高くなると、上述したように、排熱が反応器21に与えられることでCaClとNHとが分離し、NHが吸着器23に戻るようになる。
一方、図11に示すように、車室内の冷却が必要であるためにコンデンサファン15を含むエアコンシステム10を運転すると、車両Pの前方から外気が取り込まれる。その状況下で、排ガスの温度が低いにもかかわらず酸化触媒4が活性温度まで加熱されるとき、または排ガスの温度が低すぎるために酸化触媒4が活性温度まで加熱されないときは、吸着器23を上部位置に配置したままの状態とする。すると、車両Pの前方から取り込まれた外気と高温状態のコンデンサ12とが熱交換されるため、外気が暖められる。そして、その暖められた外気と吸着器23とが熱交換されて、吸着器23が加熱される。このため、吸着器23から反応器21へのNHの供給圧が上がり、反応器21の温度上昇が促進される。従って、反応器21から酸化触媒4へ十分な熱が伝えられるため、酸化触媒4を十分加熱することができる。
また、図12に示すように、車室内の冷却が必要であるためにコンデンサファン15を含むエアコンシステム10を運転している状況下で、排ガスの温度が高くなって十分な排熱が反応器21に与えられるとき、または排ガスの温度があまり高くなっていないために十分な排熱が反応器21に与えられないときは、吸着器23を上部位置から下部位置に移動させる。すると、高温状態のコンデンサ12により暖められた外気と吸着器23とが熱交換されることは無く、走行風による外気と吸着器23とが熱交換されて、吸着器23が冷却される。従って、吸着器23の圧力が低下するため、反応器21から吸着器23にNHが戻る速度が上がり、NHを吸着器23に完全に戻すことができる。
さらに、外気あるいは排ガスの温度が低すぎるために酸化触媒4が活性温度まで加熱されないときでも、車室内の冷却は不要であることがある。この場合には、図13に示すように、吸着器23を上部位置に配置したままの状態で、車室内の冷却が不要であるにもかかわらず、コンデンサファン15を含むエアコンシステム10を運転する。すると、車両Pの前方から取り込まれた外気が高温状態のコンデンサ12により暖められ、その暖められた外気と吸着器23とが熱交換されて、吸着器23が加熱される。従って、吸着器23から反応器21へのNHの供給圧が上がり、反応器21の温度が高くなるため、上記のように酸化触媒4を十分加熱することができる。なお、車室内の冷却は不要であるため、車室内の冷風は専用のダクトを介して車室外に捨てるようにする。
また、排ガスの温度があまり高くなっていないために十分な排熱が反応器21に与えられないときでも、車室内の冷却は不要であることがある。この場合には、図14に示すように、吸着器23を上部位置に配置したままの状態で、エアコンシステム10を運転せずに、コンデンサファン15のみを作動させるようにする。すると、車両Pの前方から外気が取り込まれるが、その外気は高温状態のコンデンサ12により暖められることは無いため、常温の外気と吸着器23とが熱交換されて、吸着器23が冷却される。従って、吸着器23の圧力が低下するため、上記のようにNHを吸着器23に完全に戻すことができる。
以上のように本実施形態においては、コンデンサ12の近傍後側に吸着器23を配置し、その吸着器23を上部位置と下部位置との間で移動可能としたので、エアコンシステム10を利用して酸化触媒4の加熱アシストを行い、走行風またはコンデンサファン15を利用してNHの再生アシストを行うことができる。従って、反応器21または吸着器23を加熱するヒータが不要となるため、消費電力を抑制し、燃費ロスを低減することが可能となる。
図15は、本発明に係る化学蓄熱装置の第4実施形態を車両及びエアコンシステムと共に示す構成図である。図中、上記第3実施形態と同一または同等の要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
同図において、本実施形態の化学蓄熱装置20は、上記の反応器21及び吸着器23を備えている。吸着器23は、コンデンサ12の近傍後側に固定して配置されている。
コンデンサ12と吸着器23との間には、略L字状の仕切板43が配置されている。仕切板43は、コンデンサ12により暖められた外気を吸着器23に対して遮断するための遮蔽部43aと、走行風による外気を下方から吸着器23に導くための案内部43bとからなっている。遮蔽部43aは、車両Pの高さ方向に延在しており、案内部43bは、遮蔽部43aに対して斜め前方に延在している。仕切板43は、遮蔽部43aがコンデンサ12と対向する上部位置と遮蔽部43aがコンデンサ12から退避した下部位置との間で移動可能である。仕切板43は、通常時は下部位置(不図示)に配置されている。
また、化学蓄熱装置20は、上部位置と下部位置との間で仕切板43を移動させる上記駆動部41と、この駆動部41を制御する上記コントローラ42とを備えている。
このような本実施形態において、コンデンサファン15を含むエアコンシステム10を運転している状況下で、排ガスの温度が低いにもかかわらず酸化触媒4が活性温度まで加熱されるとき、または排ガスの温度が低すぎるために酸化触媒4が活性温度まで加熱されないときは、仕切板43を下部位置に配置したままの状態とする。この場合には、車両Pの前方から取り込まれた外気が高温状態のコンデンサ12により暖められ、その暖められた外気と吸着器23とが熱交換されて、吸着器23が加熱される。従って、吸着器23から反応器21へのNHの供給圧が上がり、反応器21の温度上昇が促進されるため、上記のように酸化触媒4を十分加熱することができる。
また、コンデンサファン15を含むエアコンシステム10を運転している状況下で、排ガスの温度が高くなって十分な排熱が反応器21に与えられるとき、または排ガスの温度があまり高くなっていないために十分な排熱が反応器21に与えられないときは、吸着器23を下部位置から上部位置に移動させる(図15参照)。この場合には、高温状態のコンデンサ12により暖められた外気と吸着器23とが熱交換されることは無く、走行風による外気と吸着器23とが熱交換されて、吸着器23が冷却される。従って、吸着器23の圧力が低下するため、上記のようにNHを吸着器23に完全に戻すことができる。
このように本実施形態においては、コンデンサ12の近傍後側に吸着器23を配置し、その吸着器23の近傍に仕切板43を配置し、仕切板43を上部位置と下部位置との間で移動可能としたので、上記第3実施形態と同様に、エアコンシステム10を利用して酸化触媒4の加熱アシストを行い、走行風またはコンデンサファン15を利用してNHの再生アシストを行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、反応媒体としてアンモニア(NH)を使用し、反応媒体と化学反応して熱を発生させる化学蓄熱材としてMgCl、CaCl、NiCl、ZnCl、SrCl等の金属塩を使用したが、反応媒体及び化学蓄熱材としては特にそれらに限られず、例えば反応媒体として水蒸気系物質を使用し、化学蓄熱材として金属酸化物を使用しても良い。
また、上記実施形態は、ディーゼルエンジン2の排気系に設けられた酸化触媒4を加熱するものであるが、本発明の化学蓄熱装置は、ディーゼルエンジンまたはガソリンエンジンの排気系に設けられた触媒等の加熱対象物を加熱するものであれば適用可能である。
2…ディーゼルエンジン(内燃機関)、3…排気管(排気系)、4…酸化触媒(加熱対象物)、10…エアコンシステム、11…コンプレッサ(圧縮機)、12…コンデンサ(凝縮器、加熱手段)、14…エバポレータ(蒸発器)、15…コンデンサファン(加熱手段、冷却手段)、20…化学蓄熱装置、21…反応器、23…吸着器、25…熱交換器(第1熱交換器、加熱手段)、26…熱交換器(第2熱交換器、冷却手段)、27…切換弁(第1切換弁、加熱手段)、28…切換弁(第2切換弁、冷却手段)、31…熱交換器(加熱手段、冷却手段)、32…切換弁(第1切換弁、加熱手段)、33…切換弁(第2切換弁、冷却手段)、34…コントローラ(設定手段)、41…駆動部(加熱手段、冷却手段)、42…コントローラ(加熱手段、冷却手段)、43…仕切板(加熱手段、冷却手段)。

Claims (5)

  1. 応媒体であるアンモニアと化学反応して熱を発生させる化学蓄熱材を有する反応器と、
    前記アンモニアを吸着して貯蔵する吸着器と、
    前記反応器と前記吸着器とを接続すると共に、前記反応器の内部と前記吸着器の内部との間で前記アンモニアを流通される管路とを備え、
    エアコンシステムを搭載した車両の内燃機関の排気系に設けられた加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置において、
    前記エアコンシステムの圧縮機の下流側に配置されると共に、前記圧縮機により圧縮された冷媒によって前記吸着器を加熱するか、または前記エアコンシステムの凝縮器により暖められた外気との熱交換によって前記吸着器を加熱する加熱手段と、
    前記エアコンシステムの前記圧縮機の上流側に配置されると共に、前記エアコンシステムの蒸発器により気化された冷媒によって前記吸着器を冷却するか、または走行風による外気との熱交換によって前記吸着器を冷却する冷却手段とを備えることを特徴とする化学蓄熱装置。
  2. 前記エアコンシステムは、低温・低圧の冷媒を気化させる蒸発器と、前記蒸発器により気化された低温・低圧の冷媒を高温・高圧に圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を液化する凝縮器とを有し、
    前記加熱手段は、前記圧縮機と前記凝縮器との間に接続され、前記圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒と前記吸着器とを熱交換させる第1熱交換器と、前記圧縮機と前記第1熱交換器との間に設けられ、前記高温・高圧の冷媒を前記第1熱交換器に供給するか否かを切り換える第1切換弁とを有し、
    前記冷却手段は、前記蒸発器と前記圧縮機との間に接続され、前記蒸発器により気化された低温・低圧の冷媒と前記吸着器とを熱交換させる第2熱交換器と、前記蒸発器と前記第2熱交換器との間に設けられ、前記低温・低圧の冷媒を前記第2熱交換器に供給するか否かを切り換える第2切換弁とを有することを特徴とする請求項1記載の化学蓄熱装置。
  3. 前記エアコンシステムは、低温・低圧の冷媒を気化させる蒸発器と、前記蒸発器により気化された低温・低圧の冷媒を高温・高圧に圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を液化する凝縮器と、前記冷媒が流れる方向を設定する設定手段とを有し、
    前記圧縮機と前記蒸発器との間には、前記冷媒と前記吸着器とを熱交換させる熱交換器が接続されており、
    前記圧縮機と前記熱交換器との間には、前記圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を前記熱交換器に供給するか否かを切り換える第1切換弁が設けられており、
    前記蒸発器と前記熱交換器との間には、前記蒸発器により気化された低温・低圧の冷媒を前記熱交換器に供給するか否かを切り換える第2切換弁が設けられており、
    前記加熱手段は、前記設定手段によって前記冷媒が前記圧縮側から前記蒸発器側に流れるように設定されたときの前記熱交換器及び前記第1切換弁により構成されており、
    前記冷却手段は、前記設定手段によって前記冷媒が前記蒸発器側から前記圧縮側に流れるように設定されたときの前記熱交換器及び前記第2切換弁により構成されていることを特徴とする請求項1記載の化学蓄熱装置。
  4. エアコンシステムを搭載した車両の内燃機関の排気系に設けられた加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置において、
    反応媒体と化学反応して熱を発生させる化学蓄熱材を有する反応器と、
    前記反応器と接続され、前記反応媒体を吸着して貯蔵する吸着器と、
    前記エアコンシステムの冷媒または外気との熱交換によって前記吸着器を加熱する加熱手段と、
    前記エアコンシステムの冷媒または外気との熱交換によって前記吸着器を冷却する冷却手段とを備え、
    前記エアコンシステムは、圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を液化する凝縮器と、前記車両の前方より外気を前記凝縮器を介して取り込むためのファンとを有し、
    前記吸着器は、前記凝縮器の近傍後側に配置されていると共に、前記凝縮器と対向する位置と前記凝縮器から退避した位置との間で移動可能であり、
    前記加熱手段は、前記吸着器が前記凝縮器と対向する位置にあるときに、前記凝縮器により暖められた外気との熱交換によって前記吸着器を加熱する手段であり、
    前記冷却手段は、前記吸着器が前記凝縮器から退避した位置にあるときに、走行風による外気との熱交換によって前記吸着器を冷却する手段であることを特徴とする化学蓄熱装置。
  5. エアコンシステムを搭載した車両の内燃機関の排気系に設けられた加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置において、
    反応媒体であるアンモニアと化学反応して熱を発生させる化学蓄熱材を有する反応器と、
    前記反応器と管路を介して接続され、前記アンモニアを吸着して貯蔵する吸着器と、
    前記エアコンシステムの圧縮機により圧縮された冷媒または前記エアコンシステムの凝縮器により暖められた外気との熱交換によって前記吸着器を加熱する加熱手段と、
    前記エアコンシステムの蒸発器により気化された冷媒または走行風による外気との熱交換によって前記吸着器を冷却する冷却手段とを備え、
    前記エアコンシステムは、前記圧縮機により圧縮された高温・高圧の冷媒を液化する凝縮器と、前記車両の前方より外気を前記凝縮器を介して取り込むためのファンとを有し、
    前記吸着器は、前記凝縮器の近傍後側に配置されており、
    前記吸着器の近傍には、前記凝縮器により暖められた外気を前記吸着器に対して遮断すると共に走行風による外気を前記吸着器に導くための仕切板が配置されており、
    前記仕切板は、前記凝縮器と対向する位置と前記凝縮器から退避した位置との間で移動可能であり、
    前記加熱手段は、前記仕切板が前記凝縮器から退避した位置にあるときに、前記凝縮器により暖められた外気との熱交換によって前記吸着器を加熱する手段であり、
    前記冷却手段は、前記仕切板が前記凝縮器と対向する位置にあるときに、前記走行風による外気との熱交換によって前記吸着器を冷却する手段であることを特徴とする化学蓄熱装置。
JP2012244610A 2012-11-06 2012-11-06 化学蓄熱装置 Expired - Fee Related JP6085947B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012244610A JP6085947B2 (ja) 2012-11-06 2012-11-06 化学蓄熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012244610A JP6085947B2 (ja) 2012-11-06 2012-11-06 化学蓄熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014092348A JP2014092348A (ja) 2014-05-19
JP6085947B2 true JP6085947B2 (ja) 2017-03-01

Family

ID=50936530

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012244610A Expired - Fee Related JP6085947B2 (ja) 2012-11-06 2012-11-06 化学蓄熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6085947B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101727545B1 (ko) * 2016-07-25 2017-04-17 윤일우 셀 구조로 이루어진 프레스 금형을 이용한 프레스 장치
KR101861588B1 (ko) 2016-05-02 2018-05-28 박귀남 픽셀 구조의 프레스 금형

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6372126B2 (ja) * 2014-03-26 2018-08-15 株式会社豊田中央研究所 熱輸送装置
WO2016194682A1 (ja) * 2015-06-02 2016-12-08 株式会社豊田自動織機 化学蓄熱装置
JP2017026186A (ja) * 2015-07-17 2017-02-02 株式会社豊田自動織機 化学蓄熱装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH076708B2 (ja) * 1984-11-02 1995-01-30 株式会社日立製作所 化学蓄熱システム
JPS6241914A (ja) * 1985-08-15 1987-02-23 Fujitsu Ten Ltd 自動車の排ガス浄化装置
JPS62153661A (ja) * 1985-12-25 1987-07-08 三菱重工業株式会社 蓄熱システム
FR2702516B1 (fr) * 1993-03-12 1995-06-02 Siemens Automotive Sa Procédé de surveillance de l'efficacité d'un pot catalytique chauffé, pour le traitement des gaz d'échappement d'un moteur à combustion interne.
JPH08189360A (ja) * 1994-12-28 1996-07-23 Nissan Motor Co Ltd 自動車のエンジン冷却装置
JP2004132690A (ja) * 2002-08-15 2004-04-30 Denso Corp 蓄熱システム用吸着材、これを用いた蓄熱システム、鉄アルミノフォスフェート及びその製造方法
JP5369481B2 (ja) * 2008-04-22 2013-12-18 株式会社豊田中央研究所 車両用化学蓄熱システム
JP5494041B2 (ja) * 2010-03-12 2014-05-14 株式会社デンソー ケミカルヒートポンプ装置
JP5381861B2 (ja) * 2010-03-29 2014-01-08 株式会社デンソー 化学蓄熱装置
JP5959152B2 (ja) * 2011-02-21 2016-08-02 株式会社豊田中央研究所 熱輸送装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101861588B1 (ko) 2016-05-02 2018-05-28 박귀남 픽셀 구조의 프레스 금형
KR101727545B1 (ko) * 2016-07-25 2017-04-17 윤일우 셀 구조로 이루어진 프레스 금형을 이용한 프레스 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014092348A (ja) 2014-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6085947B2 (ja) 化学蓄熱装置
JP5125726B2 (ja) 車両用化学蓄熱システム及び車両
CN102259570B (zh) 湿度控制和空调系统
JP4321587B2 (ja) エネルギ回収システム
JP6180593B2 (ja) 自動車の排ガス中のNOx量低減システム
JP5790764B2 (ja) 車両用大気浄化装置
US20090211236A1 (en) System for controlling the temperature of a fluid additive in a motor vehicle
JP5217593B2 (ja) 車両用化学蓄熱システム
WO2013172422A1 (ja) 蓄熱装置
JP7111064B2 (ja) Co2回収システム
JP2010084546A (ja) 排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法
JP6139125B2 (ja) 吸着式空調装置
JP2004340520A (ja) 冷凍サイクル装置
JP6493338B2 (ja) 化学蓄熱装置
JP2005241219A (ja) エンジン駆動式冷凍サイクル装置
JP5039293B2 (ja) 炭酸ガス除去設備
KR101651981B1 (ko) 흡착식 차량용 공조장치
JP2014227038A (ja) 車両のバッテリ加熱装置
JP6015579B2 (ja) 蓄熱装置
WO2024142568A1 (ja) 排気ガス浄化システム
JP5590160B2 (ja) 車両用化学蓄熱システム
JP2024092345A (ja) 排気ガス浄化システム
JP2005282503A (ja) 自動車の暖房装置
JP2024092347A (ja) 排気ガス浄化システム
JP2024092348A (ja) 排気ガス浄化システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170117

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6085947

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees