JP2024092345A - 排気ガス浄化システム - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することが可能な排気ガス浄化システムを提供する。【解決手段】排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物の吸着が可能な吸脱着部10と、排気ガス及び/又は前記吸脱着部10の温度を調節することで、前記吸脱着部10による二酸化炭素の吸着、前記吸脱着部10による二酸化炭素の脱着、及び、前記吸脱着部10による窒素酸化物の吸着を実行することが可能な温度調節部(第一冷却部20、第二冷却部30、加熱装置50)と、を具備した。【選択図】図1
Description
本発明は、排気ガスを浄化するための排気ガス浄化システムの技術に関する。
従来、排気ガスを浄化するための排気ガス浄化システムの技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1には、排気ガス等の対象ガスに含まれる二酸化炭素を吸着及び脱着可能な吸脱着モジュールを具備する、二酸化炭素の分離・回収システムが記載されている。この分離・回収システムでは、吸着工程において、冷却された対象ガスを吸脱着モジュールに供給することで、対象ガスから二酸化炭素を分離して吸着材に吸着させることができる。また、脱着工程において、吸着材を吸着温度よりも高い脱着温度に加熱することで、吸着材に吸着された二酸化炭素を回収することができる。
ここで、排気ガスに含まれる大気汚染物質としては、二酸化炭素の他にも、例えば窒素酸化物が知られている。特許文献1には、窒素酸化物を除去するための排気ガス浄化装置を別途設けてもよいことが記載されている。しかしながら排気ガス浄化装置を別途設ける構成では、システムの大型化や複雑化、コストの増加等が懸念されるため、より簡素な構成で窒素酸化物を除去することが可能なシステムが望まれる。
本開示の一態様は、以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することが可能な排気ガス浄化システムを提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
本開示の一態様に係る排気ガス浄化システムは、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物の吸着が可能な吸脱着部と、排気ガス及び/又は前記吸脱着部の温度を調節することで、前記吸脱着部による二酸化炭素の吸着、前記吸脱着部による二酸化炭素の脱着、及び、前記吸脱着部による窒素酸化物の吸着を実行することが可能な温度調節部と、を具備する。
また、前記温度調節部は、前記吸脱着部による二酸化炭素の吸着を実行するための温度、前記吸脱着部による二酸化炭素の脱着を実行するための温度、及び、前記吸脱着部による窒素酸化物の吸着を実行するための温度に温度調節可能である。
また、前記温度調節部は、前記排気ガスの廃熱を利用して前記吸脱着部を加熱することが可能である。
また、前記温度調節部は、前記排気ガスを冷却するための、少なくとも1つの冷凍サイクルを含んでいる。
また、前記排気ガス浄化システムは、前記吸脱着部における窒素酸化物の還元を実行することが可能な還元部をさらに具備する。
また、前記還元部は、炭化水素を還元剤として用いることで、前記吸脱着部における窒素酸化物の還元を実行する。
本開示の一態様によれば、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。
まず図1を用いて、本開示の一態様(第一実施形態)に係る排気ガス浄化システム1の構成について説明する。
排気ガス浄化システム1は、排気ガスに含まれる二酸化炭素(CO2)及び窒素酸化物(NOx)を浄化するものである。本実施形態では、エンジンEから排出される排気ガスの浄化を行う排気ガス浄化システム1を例に挙げて説明する。排気ガス浄化システム1は、主として吸脱着部10、第一冷却部20、第二冷却部30、収容部40、加熱装置50及び制御部60等を具備する。
吸脱着部10は、排気ガスに含まれる二酸化炭素(CO2)及び窒素酸化物(NOx)を吸着するものである。吸脱着部10には、例えばCu-ZSM-5などのゼオライト系の吸着材が設けられる。ゼオライト系の吸着材は多孔質の素材であり、当該孔の大きさが、後述するような二酸化炭素の吸収能力に影響する。また、ゼオライト系の吸着材が担持する金属が、後述するようなSCR触媒としての能力に影響する。
なお、図1においては、第一冷却部20により供給される排気ガスの廃熱で加熱されている状態の吸脱着部10(図中の上側かつ左側の吸脱着部10A)と、第二冷却部30により冷却されている状態の吸脱着部10(図中の下側かつ右側の吸脱着部10B)と、吸脱着部10Aを通過した排気ガスで加熱(予熱)されている状態の吸脱着部10(図中の上側かつ右側の吸脱着部10C)と、吸脱着部10Bを通過した冷媒で冷却(予冷)されている状態の吸脱着部10(吸脱着部10D)を、図示している。
このように本実施形態に係る排気ガス浄化システム1は複数の吸脱着部10を具備し、一の吸脱着部10Aが加熱されている際に他の吸脱着部10Cが予熱されると共に、さらに他の吸脱着部10(吸脱着部10B)が二酸化炭素等の吸着を行っている際に他の吸脱着部10Dが予冷されるなど、各吸脱着部10による処理を並行して行うことができる。さらに、排気ガスや冷媒等の流通経路を適宜切り替えることで、各吸脱着部10の状態(吸脱着部10A~10D)を任意に切り替えることができる。このように各吸脱着部10の状態を順次切り替えることで、それぞれの吸脱着部10において、二酸化炭素等の吸着や脱着、窒素酸化物の還元等を順次行うことができる。なお、本発明は、複数の吸脱着部10を具備する排気ガス浄化システム1に限るものではなく、単一の吸脱着部10を具備する排気ガス浄化システム1にも適用可能である。
エンジンEからの排気ガスは、配管等により構成される経路L1及び経路L2を介して吸脱着部10へと案内される。経路L2を介して吸脱着部10へと供給される排気ガスに対しては、噴射装置11から還元剤を噴射することができる。還元剤としては、尿素、又は、炭化水素を用いることができる。例えば還元剤として尿素を用いる場合、タンクに貯留された尿素水を噴射装置11により噴射することができる。噴射された尿素水は排気ガスの廃熱によって熱分解され、アンモニアが発生する。このアンモニアが還元剤として働く。また還元剤として炭化水素を用いる場合、ディーゼル燃料から分解生成した炭化水素を用いることができる。また吸脱着部10を通過した排気ガスは、経路L3を介して外部へと排出される。
第一冷却部20は、冷媒を用いて、エンジンEから排出される排気ガスを冷却すると共に、排気ガスの廃熱を利用して吸脱着部10を加熱するためのものである。冷媒としては、例えば二酸化炭素等を用いることができる。第一冷却部20は、主として熱交換器21、熱交換器22、膨張弁23、冷媒収容部24及びポンプ25等を具備する。
熱交換器21は、経路L1の中途部に設けられる。熱交換器21は、エンジンEから排出される排気ガスと冷媒との間で熱交換を行い、排気ガスの温度を下げることができる。熱交換器21で排気ガスの熱を受け取った冷媒は、吸脱着部10(吸脱着部10A)へと供給される。これによって吸脱着部10Aを加熱することができる。吸脱着部10Aを加熱することで、吸脱着部10Aに吸着された二酸化炭素を脱着することができる。
吸脱着部10Aを通過した冷媒は、さらに吸脱着部10Cへと供給される。これによって吸脱着部10Cを予熱することができる。予熱された吸脱着部10Cは、後に冷媒等の流通経路を切り替えることで吸脱着部10Aに切り替えられる。吸脱着部10Cを通過した冷媒は、熱交換器22で放熱された後、膨張弁23によって減圧され、冷媒収容部24へと供給される。冷媒収容部24に貯留された冷媒は、ポンプ25によって再び熱交換器21へと供給することができる。
このように第一冷却部20は、冷媒を循環させることで、排気ガスを冷却すると共に、排気ガスの廃熱を利用して吸脱着部10を加熱することができる。
第二冷却部30は、第一冷却部20で冷却された排気ガスをさらに冷却する冷凍サイクルである。第二冷却部30は、第一冷却部20と共通の冷媒を用いることができる。第二冷却部30は、主として熱交換器31、コンプレッサー33、熱交換器34、冷媒収容部24及び膨張弁35等を具備する。
熱交換器31は、経路L1と経路L2の間に設けられる。熱交換器31は、経路L1を介して供給される排気ガス(熱交換器21で冷却された排気ガス)と冷媒との間で熱交換を行い、排気ガスの温度をさらに下げることができる。熱交換器31で排気ガスを冷却した冷媒は、吸脱着部10Bを冷却した後、吸脱着部10Bを介して吸脱着部10Dへと供給され、吸脱着部10Dを予冷する。その後、冷媒はコンプレッサー33で圧縮された後、熱交換器34で放熱され、冷媒収容部24へと供給される。冷媒収容部24に貯留された冷媒は、膨張弁35を介して再び熱交換器31へと供給することができる。
このように本実施形態では、第一冷却部20及び第二冷却部30による2系統の冷却部によって、エンジンEから排出される排気ガスを冷却することができる。
収容部40は、吸脱着部10から脱着された二酸化炭素を貯留するものである。収容部40は、配管等により構成される経路L4を介して吸脱着部10と接続される。経路L4の中途部には、コンプレッサー41及び熱交換器42が設けられる。吸脱着部10から脱着された二酸化炭素は、コンプレッサー41で圧縮された後、熱交換器42で放熱されて収容部40に貯留される。
加熱装置50は、吸脱着部10を加熱するための装置である。加熱装置50は、例えば電熱線等により構成することができる。吸脱着部10の温度は、温度センサ51により検出することができる。温度センサ51で吸脱着部10の温度を検出しながら加熱装置50等の動作を制御することで、吸脱着部10の温度を任意の温度に調節することができる。
制御部60は、排気ガス浄化システム1の動作を制御するものである。制御部60は、CPU等の演算処理装置、RAMやROM、HDD等の記憶装置等により構成される。制御部60は、温度センサ51の検出結果を受信することができる。また制御部60は、加熱装置50を制御することができる。なお制御部60は、これに限らず排気ガス浄化システム1の各部の動作を制御することも可能である。
なお、詳細な説明は省略するが、排気ガス浄化システム1における流体(例えば、吸脱着部10において吸着及び脱着される二酸化炭素等)の流通経路は、図示しない切り替え装置(配管、切替弁等)を用いて任意に切り替えることができる。
このように構成された排気ガス浄化システム1を用いて、エンジンEから排出される排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を浄化することができる。以下、具体的に説明する。
まず、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を浄化する場合について説明する。
この場合、エンジンEから排出された排気ガスは経路L1及び経路L2を流通する途中において、第一冷却部20及び第二冷却部30によって所定の第一温度T1(例えば、0度程度)まで冷却され、排気ガス中の水分が概ね除去される。冷却された排気ガスは吸脱着部10(吸脱着部10B)に供給され、排気ガス中の二酸化炭素及び窒素酸化物が吸着材によって吸着される。二酸化炭素及び窒素酸化物が吸着された排気ガスは、経路L3を介して外部へと排出される。このように、排気ガスを冷却することで、排気ガス中の二酸化炭素及び窒素酸化物を効率的に吸着することができる。
次に、吸脱着部10に吸着された二酸化炭素を脱着する場合について説明する。
この場合、第一冷却部20の熱交換器21で回収された排気ガスの廃熱が冷媒を介して吸脱着部10(吸脱着部10A)へと供給され、吸脱着部10が第一温度T1よりも高温となるように加熱される。吸脱着部10は、二酸化炭素を脱着可能な所定の第二温度T2(例えば、150度程度)まで加熱される。この際、加熱装置50を用いて吸脱着部10を加熱することもできる。これによって吸脱着部10から二酸化炭素が脱着される。吸脱着部10から放出された二酸化炭素は、経路L4を介して収容部40に貯留される。
次に、吸脱着部10に吸着された窒素酸化物を還元する場合について説明する。
この場合、吸脱着部10(吸脱着部10B)は、二酸化炭素を脱着する際の第二温度T2よりもさらに高い温度まで加熱される。吸脱着部10は、SCR触媒として機能することが可能な所定の第三温度T3(例えば、400度程度)まで加熱される。当該加熱には、まず第一冷却部20の熱交換器21で回収された排気ガスの廃熱が利用される。この廃熱でも足りない場合には、加熱装置50が作動され、目標の温度まで吸脱着部10が加熱される。
経路L1及び経路L2を介して吸脱着部10へと供給された排気ガスには、還元剤が吹き付けられる。当該排気ガスが吸脱着部10を通過することによって、吸脱着部10に吸着された窒素酸化物が還元される。吸脱着部10を通過した排気ガスは、経路L3を介して外部へと排出される。
吸脱着部10の温度や各部の流体の流通経路の切り替えは、制御部60によって行うことができる。制御部60によって吸脱着部10の温度を第一温度T1、第二温度T2及び第三温度T3のいずれかに切り替え、かつ、噴射装置11から還元剤を適宜噴射することにより、共通の吸脱着部10を用いて二酸化炭素及び窒素酸化物の吸着、二酸化炭素の脱着、並びに窒素酸化物の還元を行うことができる。これによって、二酸化炭素の浄化を行う浄化装置と、窒素酸化物の浄化を行う浄化装置を個別に設ける必要がないため、排気ガス浄化システム1の構成の簡素化を図ることができる。
以下では、図2を用いて、第二実施形態に係る排気ガス浄化システム2の構成について説明する。
第二実施形態に係る排気ガス浄化システム2が、第一実施形態に係る排気ガス浄化システム1(図1参照)と主に異なる点は、第三冷却部70をさらに備えている点である。第三冷却部70以外の構成は第一実施形態に係る排気ガス浄化システム1と概ね同様であるため、以下では主に第三冷却部70について説明する。
第三冷却部70は、第一冷却部20で冷却され、第二冷却部30(熱交換器31)へと供給される排気ガスをさらに冷却するものである。第三冷却部70は、冷却水等を冷媒として用いることができる。第三冷却部70は、主として熱交換器71及びラジエータ72等を具備する。
熱交換器71は、経路L1の中途部(熱交換器21よりも下流側)に設けられる。熱交換器71は、熱交換器21で冷却された排気ガスと冷媒との間で熱交換を行い、排気ガスの温度をさらに下げることができる。
ラジエータ72は、冷媒を冷却するためのものである。ラジエータ72は、熱交換器71と接続される。冷媒は、ラジエータ72と熱交換器71との間を循環することができる。ラジエータ72は、冷媒の熱を外部(外気)へと放出することで、冷媒を冷却することができる。またラジエータ72に、ラジエータ72を冷却するための冷却ファンを設けることで、冷却能力を高めることもできる。
さらに、このラジエータ72を用いて、第一冷却部20の熱交換器22、及び、第二冷却部30の熱交換器34で回収された熱を放出することも可能である。これによって、第一冷却部20及び第二冷却部30の冷媒を効率的に冷却することができる。
このように第三冷却部70を設けることで、排気ガスの廃熱を外気へと放出し、第二冷却部30へと供給される排気ガスの温度を予め低下させることができる。これによって、第三冷却部70の下流側に設けられた第二冷却部30に要求される冷却能力を低減することができ、第二冷却部30のコンプレッサー33等の消費動力を低減することができる。
また、前述のように第三冷却部70のラジエータ72を、第一冷却部20及び第二冷却部30と共用することで、簡素な構成で冷却能力の向上を図ることもできる。
以下では、図1を用いて、第三実施形態に係る排気ガス浄化システム3の構成について説明する。
第三実施形態に係る排気ガス浄化システム3の構成は、第一実施形態に係る排気ガス浄化システム1の構成と概ね同様である。第三実施形態に係る排気ガス浄化システム3が、第一実施形態に係る排気ガス浄化システム1と異なる点は、第一冷却部20及び第二冷却部30により冷却される排気ガスの目標温度の設定である。以下、第三実施形態に係る排気ガスの温度の設定について説明する。
第一実施形態に係る排気ガス浄化システム1では、第一冷却部20及び第二冷却部30によって0度程度まで排気ガスを冷却し、排気ガス中の水分を概ね除去した状態で吸脱着部10へと供給するものとした。これに対して第三実施形態では、0度よりも高い温度の排気ガスを吸脱着部10へと供給するように設定されている。具体的には、第一冷却部20及び第二冷却部30によって、排気ガスを外気温程度(例えば、25度程度)まで冷却し、吸脱着部10へと供給するように設定されている。このように構成することによって、第一冷却部20及び第二冷却部30に要求される冷却能力を低減することができ、第一冷却部20及び第二冷却部30の消費動力を低減することができる。
ここで、第三実施形態に係る排気ガス浄化システム3のように、外気温程度の排気ガスを吸脱着部10に供給する場合、排気ガス中の水分が完全に除去されずに吸脱着部10へと供給されることになるため、吸脱着部10に水分が吸着してしまう。吸脱着部10に水分が吸着すると、二酸化炭素等の吸着率が低下してしまう。
そこで本実施形態では、適宜のタイミングで吸脱着部10の水分を除去する処理を行うように構成されている。具体的には、吸脱着部10に高温の排気ガスを供給することで、水分を除去することができる。この場合、例えば第一冷却部20及び第二冷却部30による排気ガスの冷却を一旦停止することで、エンジンEからの排気ガスを高温のまま吸脱着部10へと供給することができる。これによって、吸脱着部10の水分を除去し、二酸化炭素等の吸着率の低下を抑制することができる。
吸脱着部10の水分を除去するタイミングは、任意に設定することが可能である。例えば、予め定められた時間間隔で水分を除去することが可能である。また、吸脱着部10に吸着された水分量を検出し、その水分量に応じて水分を除去するタイミングを決定することも可能である。吸脱着部10に吸着された水分量は、例えば吸脱着部10の重量や、吸脱着部10を介して排出される排気ガス中の成分(例えば、水分量等)に基づいて推定することができる。
なお、吸脱着部10の水分を除去する方法はこれに限るものではなく、その他の方法で吸脱着部10を加熱し、水分を除去することも可能である。例えば、加熱装置50によって吸脱着部10を加熱し、水分を除去することも可能である。
また、第三実施形態では、第一冷却部20及び第二冷却部30を用いて排気ガスを外気温程度(例えば、25度程度)まで冷却するものとしたが、例えば第一冷却部20又は第二冷却部30のいずれか一方のみを用いて排気ガスを冷却することも可能である。この場合、他方の冷却部は不要となるため、排気ガス浄化システム3の構成の簡素化を図ることができる。
また例えば、第二実施形態で説明した第三冷却部70(図2参照)を用いて、排気ガスを外気温程度まで冷却することも可能である。第三冷却部70のラジエータ72は外気へと熱を放熱するため、排気ガスを簡素な構成で外気温程度まで冷却することができる。この場合、第一冷却部20及び第二冷却部30の少なくとも一方を用いることなく、排気ガスを冷却してもよい。例えば、第二冷却部30を用いることなく、第一冷却部20及び第三冷却部70で排気ガスを冷却することも可能である。
以下では、図3を用いて、排気ガス浄化システム1をトラクタ100に搭載する場合におけるコンプレッサー33の駆動方法について説明する。
図3(a)には、排気ガス浄化システム1の適用例として、トラクタ100のエンジンEの排気ガスを浄化するために、排気ガス浄化システム1をトラクタ100に搭載した例を示している。排気ガス浄化システム1はトラクタ100の任意の位置に配置することができるため、図例では排気ガス浄化システム1の図示を省略している。
トラクタ100は、エンジンEを収容するボンネット101と、運転者が搭乗するキャビン102と、を具備している。図3(a)に示した例では、排気ガス浄化システム1の第二冷却部30で用いられるコンプレッサー33を、トラクタ100のエンジンEからの動力によって駆動する例を示している。コンプレッサー33は、例えばボンネット101の内部に配置される。コンプレッサー33は、プーリやベルト等を介してエンジンEの出力軸と連結される。これによってコンプレッサー33は、エンジンEの動力によって駆動される。
ここで、コンプレッサー33としては、例えばトラクタ100のキャビン102内の空調を行うためのエアコン用のコンプレッサーを用いることが可能である。すなわち、エアコン用のコンプレッサーを、排気ガス浄化システム1のコンプレッサー33としても用いる(共用する)ことができる。これによって排気ガス浄化システム1の構成の簡素化を図ることができる。なお、エアコン用のコンプレッサーとは別に、排気ガス浄化システム1専用のコンプレッサー33を別途設けてもよい。
なお、図3(a)には、エンジンEからの動力によってコンプレッサー33を駆動する例を示したが、本発明はこれに限るものではなく、コンプレッサー33は、トラクタ100に搭載されている任意の駆動源からの動力によって駆動させることが可能である。
例えば図3(b)に示すように、コンプレッサー33を電動駆動させることも可能である。図3(b)には、コンプレッサー33を駆動するための電動機103(モータ等)、及び、電動機103を駆動させるための電源104(バッテリ等)を、トラクタ100に設けた例を示している。この場合の電源104としては、トラクタ100の電装品に電力を供給するためのバッテリを用いることや、当該バッテリとは別に設けられたコンプレッサー33専用の電源104を用いることが可能である。なお、電力を安定して供給する観点からは、コンプレッサー33専用の電源104を用いることが好ましい。
なお、図3(b)に示した例についても、図3(a)の例と同様に、排気ガス浄化システム1のコンプレッサー33として、トラクタ100のエアコン用のコンプレッサーを用いる(共用する)ことが可能である。また、エアコン用のコンプレッサーとは別に、排気ガス浄化システム1専用のコンプレッサー33を別途設けてもよい。
なお、第一実施形態に係る排気ガス浄化システム1に限らず、例えば第二実施形態に係る排気ガス浄化システム2及び第三実施形態に係る排気ガス浄化システム3も同様に、トラクタ100に搭載することが可能である。
以上の如く、本開示の一態様(第一実施形態)に係る排気ガス浄化システム1は、
排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物の吸着が可能な吸脱着部10と、
排気ガス及び/又は前記吸脱着部10の温度を調節することで、前記吸脱着部10による二酸化炭素の脱着を実行することが可能な温度調節部(第一冷却部20、第二冷却部30、加熱装置50)と、
尿素を還元剤として用いることで、前記吸脱着部10における窒素酸化物の還元を実行することが可能な噴射装置11(還元部)と、を具備するものである。
このように構成することにより、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。すなわち、二酸化炭素の浄化を行う浄化装置と、窒素酸化物の浄化を行う浄化装置を、個別に設ける必要がないため、排気ガス浄化システム1の構成の簡素化を図ることができる。
排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物の吸着が可能な吸脱着部10と、
排気ガス及び/又は前記吸脱着部10の温度を調節することで、前記吸脱着部10による二酸化炭素の脱着を実行することが可能な温度調節部(第一冷却部20、第二冷却部30、加熱装置50)と、
尿素を還元剤として用いることで、前記吸脱着部10における窒素酸化物の還元を実行することが可能な噴射装置11(還元部)と、を具備するものである。
このように構成することにより、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。すなわち、二酸化炭素の浄化を行う浄化装置と、窒素酸化物の浄化を行う浄化装置を、個別に設ける必要がないため、排気ガス浄化システム1の構成の簡素化を図ることができる。
また、前記温度調節部は、
前記吸脱着部10による二酸化炭素の吸着を実行するための第一温度T1、前記吸脱着部10による二酸化炭素の脱着を実行するための第二温度T2、及び、前記吸脱着部10における窒素酸化物の還元を実行するための第三温度T3に温度調節可能である。
このように構成することにより、温度を3段階に調節することで、吸脱着部10を用いた二酸化炭素及び窒素酸化物の除去を行うことができる。
前記吸脱着部10による二酸化炭素の吸着を実行するための第一温度T1、前記吸脱着部10による二酸化炭素の脱着を実行するための第二温度T2、及び、前記吸脱着部10における窒素酸化物の還元を実行するための第三温度T3に温度調節可能である。
このように構成することにより、温度を3段階に調節することで、吸脱着部10を用いた二酸化炭素及び窒素酸化物の除去を行うことができる。
また、前記温度調節部は、
前記排気ガスの廃熱を利用して前記吸脱着部10を加熱することが可能である。
このように構成することにより、効率良く吸脱着部10の加熱を行うことができる。
前記排気ガスの廃熱を利用して前記吸脱着部10を加熱することが可能である。
このように構成することにより、効率良く吸脱着部10の加熱を行うことができる。
また、前記温度調節部は、
前記排気ガスを冷却するための、少なくとも1つの冷凍サイクル(第二冷却部30)を含んでいる。
このように構成することにより、冷凍サイクルによって効果的な温度調節を行うことができる。
前記排気ガスを冷却するための、少なくとも1つの冷凍サイクル(第二冷却部30)を含んでいる。
このように構成することにより、冷凍サイクルによって効果的な温度調節を行うことができる。
また、以上の如く、本開示の一態様(第一実施形態)に係る排気ガス浄化システム1は、
排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物の吸着が可能な吸脱着部10と、
排気ガス及び/又は前記吸脱着部10の温度を調節することで、前記吸脱着部10による二酸化炭素の吸着、前記吸脱着部10による二酸化炭素の脱着、及び、前記吸脱着部10による窒素酸化物の吸着を実行することが可能な温度調節部(第一冷却部20、第二冷却部30、加熱装置50)と、を具備するものである。
このように構成することにより、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。すなわち、二酸化炭素の浄化を行う浄化装置と、窒素酸化物の浄化を行う浄化装置を、個別に設ける必要がないため、排気ガス浄化システム1の構成の簡素化を図ることができる。
排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物の吸着が可能な吸脱着部10と、
排気ガス及び/又は前記吸脱着部10の温度を調節することで、前記吸脱着部10による二酸化炭素の吸着、前記吸脱着部10による二酸化炭素の脱着、及び、前記吸脱着部10による窒素酸化物の吸着を実行することが可能な温度調節部(第一冷却部20、第二冷却部30、加熱装置50)と、を具備するものである。
このように構成することにより、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。すなわち、二酸化炭素の浄化を行う浄化装置と、窒素酸化物の浄化を行う浄化装置を、個別に設ける必要がないため、排気ガス浄化システム1の構成の簡素化を図ることができる。
また、前記温度調節部は、
前記吸脱着部10による二酸化炭素の吸着を実行するための温度(第一温度T1)、前記吸脱着部10による二酸化炭素の脱着を実行するための温度(第二温度T2)、及び、前記吸脱着部10による窒素酸化物の吸着を実行するための温度(第一温度T1)に温度調節可能である。
このように構成することにより、温度を適宜調節することで、吸脱着部10を用いた二酸化炭素及び窒素酸化物の除去を行うことができる。
前記吸脱着部10による二酸化炭素の吸着を実行するための温度(第一温度T1)、前記吸脱着部10による二酸化炭素の脱着を実行するための温度(第二温度T2)、及び、前記吸脱着部10による窒素酸化物の吸着を実行するための温度(第一温度T1)に温度調節可能である。
このように構成することにより、温度を適宜調節することで、吸脱着部10を用いた二酸化炭素及び窒素酸化物の除去を行うことができる。
また、前記温度調節部は、
前記排気ガスの廃熱を利用して前記吸脱着部10を加熱することが可能である。
このように構成することにより、効率良く吸脱着部10の加熱を行うことができる。
前記排気ガスの廃熱を利用して前記吸脱着部10を加熱することが可能である。
このように構成することにより、効率良く吸脱着部10の加熱を行うことができる。
また、前記温度調節部は、
前記排気ガスを冷却するための、少なくとも1つの冷凍サイクル(第二冷却部30)を含んでいる。
このように構成することにより、冷凍サイクルによって効果的な温度調節を行うことができる。
前記排気ガスを冷却するための、少なくとも1つの冷凍サイクル(第二冷却部30)を含んでいる。
このように構成することにより、冷凍サイクルによって効果的な温度調節を行うことができる。
また、排気ガス浄化システム1は、
前記吸脱着部10における窒素酸化物の還元を実行することが可能な噴射装置11(還元部)をさらに具備する。
このように構成することにより、吸脱着部10に吸着された窒素酸化物を還元(浄化)し、吸脱着部10の吸着能力の低下を抑制することができる。
前記吸脱着部10における窒素酸化物の還元を実行することが可能な噴射装置11(還元部)をさらに具備する。
このように構成することにより、吸脱着部10に吸着された窒素酸化物を還元(浄化)し、吸脱着部10の吸着能力の低下を抑制することができる。
また、前記還元部は、
炭化水素を還元剤として用いることで、前記吸脱着部における窒素酸化物の還元を実行する。
このように構成することにより、例えばディーゼル燃料から分解生成した炭化水素を用いることができ、還元剤を貯留するためのタンク等が不要となり、省スペース化を図ることができる。
炭化水素を還元剤として用いることで、前記吸脱着部における窒素酸化物の還元を実行する。
このように構成することにより、例えばディーゼル燃料から分解生成した炭化水素を用いることができ、還元剤を貯留するためのタンク等が不要となり、省スペース化を図ることができる。
また、以上の如く、本開示の一態様(第二実施形態)に係る排気ガス浄化システム2は、
排気ガスに含まれる二酸化炭素の吸着が可能な吸脱着部10(吸着部)と、
前記吸脱着部10へと案内される排気ガスを冷却する冷却部(第一冷却部20及び第二冷却部30)と、
前記冷却部とは別に設けられ、前記吸脱着部10へと案内される排気ガスの廃熱を外気へと放出することで、前記排気ガスを冷却する第三冷却部70(放熱部)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、消費動力の低減を図ることができる。すなわち、外気へと放熱する第三冷却部70を用いることで、他の冷却部(第一冷却部20及び第二冷却部30)の冷却負荷を低減することができ、ひいては消費動力の低減を図ることができる。
排気ガスに含まれる二酸化炭素の吸着が可能な吸脱着部10(吸着部)と、
前記吸脱着部10へと案内される排気ガスを冷却する冷却部(第一冷却部20及び第二冷却部30)と、
前記冷却部とは別に設けられ、前記吸脱着部10へと案内される排気ガスの廃熱を外気へと放出することで、前記排気ガスを冷却する第三冷却部70(放熱部)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、消費動力の低減を図ることができる。すなわち、外気へと放熱する第三冷却部70を用いることで、他の冷却部(第一冷却部20及び第二冷却部30)の冷却負荷を低減することができ、ひいては消費動力の低減を図ることができる。
また、前記第三冷却部70は、
排気ガスと冷媒との間で熱交換を行う熱交換器71と、
前記熱交換器71で熱交換を行った冷媒の熱を外気へと放出可能なラジエータ72と、
を具備するものである。
このように構成することにより、第三冷却部70を簡素に構成することができる。
排気ガスと冷媒との間で熱交換を行う熱交換器71と、
前記熱交換器71で熱交換を行った冷媒の熱を外気へと放出可能なラジエータ72と、
を具備するものである。
このように構成することにより、第三冷却部70を簡素に構成することができる。
また、前記ラジエータ72は、
前記冷却部(第一冷却部20及び第二冷却部30)で回収された排気ガスの熱を外気へと放出可能である。
このように構成することにより、第一冷却部20及び第二冷却部30の冷却効率の向上を図ることができる。また、ラジエータ72を共用することで、排気ガス浄化システム2の構成の簡素化を図ることができる。
前記冷却部(第一冷却部20及び第二冷却部30)で回収された排気ガスの熱を外気へと放出可能である。
このように構成することにより、第一冷却部20及び第二冷却部30の冷却効率の向上を図ることができる。また、ラジエータ72を共用することで、排気ガス浄化システム2の構成の簡素化を図ることができる。
また、前記吸脱着部10は、
排気ガスに含まれる窒素酸化物の吸着が可能である。
このように構成することにより、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。
排気ガスに含まれる窒素酸化物の吸着が可能である。
このように構成することにより、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。
また、以上の如く、本開示の一態様(第三実施形態)に係る排気ガス浄化システム3は、
排気ガスに含まれる二酸化炭素の吸着が可能な吸脱着部10(吸着部)と、
前記吸脱着部10へと案内される排気ガスを外気温まで冷却する冷却部(第一冷却部20、第二冷却部30及び第三冷却部70)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、消費動力の低減を図ることができる。すなわち、吸脱着部10へと案内される排気ガスの温度を比較的高く設定することで、第一冷却部20及び第二冷却部30に要される冷却能力が低減されるため、第一冷却部20及び第二冷却部30おける消費動力の低減を図ることができる。
排気ガスに含まれる二酸化炭素の吸着が可能な吸脱着部10(吸着部)と、
前記吸脱着部10へと案内される排気ガスを外気温まで冷却する冷却部(第一冷却部20、第二冷却部30及び第三冷却部70)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、消費動力の低減を図ることができる。すなわち、吸脱着部10へと案内される排気ガスの温度を比較的高く設定することで、第一冷却部20及び第二冷却部30に要される冷却能力が低減されるため、第一冷却部20及び第二冷却部30おける消費動力の低減を図ることができる。
また、前記冷却部は、
前記吸脱着部10へと案内される排気ガスの廃熱を外気へと放出することで、前記排気ガスを冷却する第三冷却部70(放熱部)を含むものである。
このように構成することにより、排気ガスを外気温まで容易に冷却することができる。
前記吸脱着部10へと案内される排気ガスの廃熱を外気へと放出することで、前記排気ガスを冷却する第三冷却部70(放熱部)を含むものである。
このように構成することにより、排気ガスを外気温まで容易に冷却することができる。
また、排気ガス浄化システム3は、
前記吸脱着部10に吸着された水分を除去することが可能な水分除去部(第一冷却部20、第二冷却部30及び加熱装置50)をさらに具備するものである。
このように構成することにより、吸脱着部10の水分を除去し、二酸化炭素等の吸着率の低下を抑制することができる。
前記吸脱着部10に吸着された水分を除去することが可能な水分除去部(第一冷却部20、第二冷却部30及び加熱装置50)をさらに具備するものである。
このように構成することにより、吸脱着部10の水分を除去し、二酸化炭素等の吸着率の低下を抑制することができる。
また、前記水分除去部(加熱装置50)は、
前記吸脱着部10を加熱することによって前記吸脱着部に吸着された水分を除去するものである。
このように構成することにより、吸脱着部10の水分を効率的に除去することができる。
前記吸脱着部10を加熱することによって前記吸脱着部に吸着された水分を除去するものである。
このように構成することにより、吸脱着部10の水分を効率的に除去することができる。
また、前記水分除去部(第一冷却部20及び第二冷却部30)は、
前記排気ガスを用いて前記吸脱着部10を加熱するものである。
このように構成することにより、排気ガスを利用して吸脱着部10の水分を効率的に除去することができる。
前記排気ガスを用いて前記吸脱着部10を加熱するものである。
このように構成することにより、排気ガスを利用して吸脱着部10の水分を効率的に除去することができる。
また、前記吸脱着部10は、
排気ガスに含まれる窒素酸化物の吸着が可能である。
このように構成することにより、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。
排気ガスに含まれる窒素酸化物の吸着が可能である。
このように構成することにより、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。
また、以上の如く、本開示の一態様に係る排気ガス浄化システム1は、
トラクタ100(作業車)に搭載される排気ガス浄化システム1であって、
排気ガスに含まれる二酸化炭素の吸着が可能な吸脱着部10(吸着部)と、
前記吸脱着部10へと案内される排気ガスを冷却する第二冷却部30(冷却部)と、
を具備し、
前記第二冷却部30は、
排気ガスを冷却するための冷媒を圧縮するコンプレッサー33を具備し、
前記コンプレッサー33は、
前記トラクタ100に搭載される駆動源(エンジンE)により駆動されるものである。
このように構成することにより、簡素な構成でコンプレッサー33を駆動するための動力を得ることができる。すなわち、トラクタ100に搭載される排気ガス浄化システム1のコンプレッサー33を、トラクタ100に搭載されたエンジンEにより駆動させることで、構成の簡素化を図ることができる。
トラクタ100(作業車)に搭載される排気ガス浄化システム1であって、
排気ガスに含まれる二酸化炭素の吸着が可能な吸脱着部10(吸着部)と、
前記吸脱着部10へと案内される排気ガスを冷却する第二冷却部30(冷却部)と、
を具備し、
前記第二冷却部30は、
排気ガスを冷却するための冷媒を圧縮するコンプレッサー33を具備し、
前記コンプレッサー33は、
前記トラクタ100に搭載される駆動源(エンジンE)により駆動されるものである。
このように構成することにより、簡素な構成でコンプレッサー33を駆動するための動力を得ることができる。すなわち、トラクタ100に搭載される排気ガス浄化システム1のコンプレッサー33を、トラクタ100に搭載されたエンジンEにより駆動させることで、構成の簡素化を図ることができる。
また、前記駆動源は、
前記トラクタ100に設けられるエンジンEである。
このように構成することにより、構成の簡素化を図ることができる。
前記トラクタ100に設けられるエンジンEである。
このように構成することにより、構成の簡素化を図ることができる。
また、前記駆動源は、
前記トラクタ100に設けられる電動機103である。
このように構成することにより、構成の簡素化を図ることができる。
前記トラクタ100に設けられる電動機103である。
このように構成することにより、構成の簡素化を図ることができる。
また、前記コンプレッサー33は、
前記トラクタ100の空調装置の冷媒を圧縮するためにも用いられる。
このように構成することにより、構成の簡素化を図ることができる。
前記トラクタ100の空調装置の冷媒を圧縮するためにも用いられる。
このように構成することにより、構成の簡素化を図ることができる。
また、前記吸脱着部10は、
排気ガスに含まれる窒素酸化物の吸着が可能である。
このように構成することにより、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。
排気ガスに含まれる窒素酸化物の吸着が可能である。
このように構成することにより、簡素な構成で、排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物を除去することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態に係る排気ガス浄化システム1等は、エンジンEから排出される排気ガスの浄化を行うものとして説明したが、本発明はこれに限るものではなく、任意の用途に用いることが可能である。例えば、火力発電所等のボイラやガスタービン等から排出される排気ガスや、製鉄所等で発生する排気ガスの浄化を行うことも可能である。
また、上述のように、吸脱着部10を複数設け、一部の吸脱着部10で二酸化炭素等の吸着を行い、これと並行して他の吸脱着部10で二酸化炭素の脱着を行うように構成することも可能である。このように構成することで、効率的に排気ガスの浄化を行うことができる。
また、上記実施形態で説明した第一温度T1、第二温度T2及び第三温度T3は特に限定するものではなく、処理内容に応じて適宜変更することが可能である。
また、上記実施形態では、1つの冷凍サイクル(第二冷却部30)を具備する排気ガス浄化システム1を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、排気ガス浄化システム1に2以上(複数)の冷凍サイクルを設けることも可能である。
また、上記実施形態に係る排気ガス浄化システム1等がトラクタ100に搭載される例を示したが、本発明はこれに限るものではなく、その他の作業車、農業車両、産業車両、輸送機器等に搭載することが可能である。
1 排気ガス浄化システム
10 吸脱着部
20 第一冷却部
30 第二冷却部
33 コンプレッサー
40 収容部
50 加熱装置
60 制御部
70 第三冷却部
71 熱交換器
72 ラジエータ
100 トラクタ
101 ボンネット
102 キャビン
103 電動機
10 吸脱着部
20 第一冷却部
30 第二冷却部
33 コンプレッサー
40 収容部
50 加熱装置
60 制御部
70 第三冷却部
71 熱交換器
72 ラジエータ
100 トラクタ
101 ボンネット
102 キャビン
103 電動機
Claims (6)
- 排気ガスに含まれる二酸化炭素及び窒素酸化物の吸着が可能な吸脱着部と、
排気ガス及び/又は前記吸脱着部の温度を調節することで、前記吸脱着部による二酸化炭素の吸着、前記吸脱着部による二酸化炭素の脱着、及び、前記吸脱着部による窒素酸化物の吸着を実行することが可能な温度調節部と、
を具備する排気ガス浄化システム。 - 前記温度調節部は、
前記吸脱着部による二酸化炭素の吸着を実行するための温度、前記吸脱着部による二酸化炭素の脱着を実行するための温度、及び、前記吸脱着部による窒素酸化物の吸着を実行するための温度に温度調節可能である、
請求項1に記載の排気ガス浄化システム。 - 前記温度調節部は、
前記排気ガスの廃熱を利用して前記吸脱着部を加熱することが可能である、
請求項1に記載の排気ガス浄化システム。 - 前記温度調節部は、
前記排気ガスを冷却するための、少なくとも1つの冷凍サイクルを含んでいる、
請求項1に記載の排気ガス浄化システム。 - 前記吸脱着部における窒素酸化物の還元を実行することが可能な還元部をさらに具備する、
請求項1に記載の排気ガス浄化システム。 - 前記還元部は、
炭化水素を還元剤として用いることで、前記吸脱着部における窒素酸化物の還元を実行する、
請求項5に記載の排気ガス浄化システム。
Priority Applications (2)
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