JP6064876B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents
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Description
上記課題を解決するために、請求項1に記載のサイドエアバッグ装置は、乗物用シートの幅方向に重ね合わされた一対の本体布部の周縁部同士を周縁結合部にて結合することにより袋状に形成され、かつインフレータから供給される膨張用ガスによる膨張部の膨張に伴い、前記乗物用シートに着座している乗員の側方で前方へ向けて展開するエアバッグ本体が備えられ、前記膨張部の少なくとも一部が、前記両本体布部間に架設された横区画部により、同横区画部よりも上側の上膨張室と、同横区画部よりも下側の下膨張室とに区画され、前記膨張部には、前記インフレータの少なくともガス噴出部を取り囲むインナチューブが、前記横区画部に交差した状態で前記上膨張室及び前記下膨張室に跨って配置され、前記横区画部は、一方の周縁部において前記本体布部に結合されるとともに、他方の周縁部に沿って設けられた結合部により相互に結合された一対の構成布部を備え、前記インナチューブは、その少なくとも下膨張室側端部において前記横区画部に交差しており、前記横区画部の前記インナチューブとの交差部分、及び前記インナチューブの前記横区画部との交差部分には、前記インナチューブを通じて前記下膨張室に流入した膨張用ガスの前記上膨張室への流出を規制する逆止弁がそれぞれ設けられており、前記結合部の一部は、前記逆止弁の形成に用いられており、前記インナチューブの前記交差部分における後側の周縁部は、前記周縁結合部の一部により前記両本体布部に結合されるものであり、前記インナチューブの前記交差部分における前側の周縁部は、前記逆止弁の形成のための前記結合部により前記両構成布部に結合されるものである。
請求項2に記載のサイドエアバッグ装置の構成によれば、下膨張室へ流入した膨張用ガスがインナチューブを通って上膨張室へ流出しようとすると、その流出は、横区画部のインナチューブとの交差部分、及びインナチューブの横区画部との交差部分にそれぞれ設けられた逆止弁によって規制される。
ところで、上記逆止弁の形成のために用いられる結合部は、インナチューブの交差部分における前側の周縁部を横区画部の両構成布部に結合する機能も兼ねる。従って、結合部が設けられて逆止弁が形成されると、交差部分における前側の周縁部が両構成布部に結合される。
上記サイドエアバッグ装置において、前記両構成布部には、前記本体布部の後端部から前端部まで延びる第1の本体構成布部と、該第1の本体構成布部の後部から前下方へ延びる第1の延出部とがそれぞれ設けられ、前記インナチューブは、幅方向に重ね合わされた一対の布片で構成され、前記両布片には、略上下方向に延びる第2の本体構成布部と、該第2の本体構成布部の下端部から前下方へ延びる第2の延出部とがそれぞれ設けられ、前記逆止弁は、前記第1の延出部の前側の周縁部と前記第2の延出部の前側の周縁部が、前記結合部の一部により相互に結合されるとともに、前記第1の延出部の後側の周縁部と前記第2の延出部の後側の周縁部が相互に結合されて形成されていることが好ましい。
上記サイドエアバッグ装置において、前記両構成布部には、前記本体布部の後端部から前端部まで延びる第1の本体構成布部と、該第1の本体構成布部の後部から前下方へ延びる第1の延出部とがそれぞれ設けられ、前記結合部は、前記第1の両本体構成布部の周縁部に沿って設けられた第1結合部と、前記第1の両延出部の周縁部に沿って設けられた第2結合部とで構成され、前記両構成布部において、前記第2結合部によって相互に結合された部分が前記逆止弁を構成することが好ましい。
以下、サイドエアバッグ装置の第1実施形態について、図1〜図20を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、車両10においてボディサイド部11の車内側(図2の上側)の近傍には、乗物用シートとして車両用シート12が配置されている。ここで、ボディサイド部11とは、車両10の側部に配置された車両構成部材を指し、主としてドア、ピラー等がこれに該当する。例えば、前席に対応するボディサイド部11は、フロントドア、センターピラー(Bピラー)等である。また、後席に対応するボディサイド部11は、サイドドア(リヤドア)の後部、Cピラー、タイヤハウスの前部、リヤクォータ等である。
シートバック14内には、その骨格をなすシートフレームが配置されている。シートフレームの一部は、図3に示すように、シートバック14内の車外側部分に配置されており、この部分(以下「サイドフレーム部17」という)は、金属板を曲げ加工することによって形成されている。サイドフレーム部17を含むシートフレームの前側には、ウレタンフォーム等の弾性材からなるシートパッド18が配置されている。また、シートフレームの後側には、合成樹脂等によって形成された硬質のバックボード19が配置されている。なお、シートパッド18は表皮によって被覆されているが、図3ではその表皮の図示が省略されている。後述する図17についても同様である。
図3〜図5に示すように、インフレータアセンブリ30は、ガス発生器としてのインフレータ31と、そのインフレータ31を覆うリテーナ32とを備えている。第1実施形態では、インフレータ31として、パイロタイプと呼ばれるタイプが採用されている。インフレータ31は略円柱状をなしており、その内部には、膨張用ガスを発生するガス発生剤(図示略)が収容されている。インフレータ31の長さ方向についての一方の端部(下端部)には、ガス噴出部31Aが設けられている。また、インフレータ31の上記長さ方向についての他方の端部(上端部)には、同インフレータ31への作動信号の入力配線となるハーネス(図示略)が接続されている。
図1及び図2に示すように、エアバッグ40の外殻部分はエアバッグ本体41によって構成されている。
エアバッグ本体41は、車両10の走行中等に側突等により衝撃が車両用シート12の側方から同車両10(ボディサイド部11)に加わったときに、インフレータ31から膨張用ガスの供給を受ける。このエアバッグ本体41は、自身の一部を上記シートバック14内に残した状態で同シートバック14から前方へ向けて飛び出す。エアバッグ本体41は、車両用シート12に着座している乗員Pの上半身に接近した箇所で展開及び膨張することにより、同上半身を拘束して上記衝撃から保護するためのものである。
<横区画部64>
図5及び図6に示すように、横区画部64は、強度が高く、かつ可撓性を有していて容易に折り畳むことのできる素材、例えば織布等からなる1枚の布片を、その中央部分に設定した折り線65に沿って二つ折りして車幅方向に重ね合わせ、その重ね合わされた部分を両本体布部43,44の下部間に架設することにより形成されている。両本体布部43,44の下部とは、乗員Pの腰部PPと胸部PTとの境界部分の側方となる箇所である。なお、横区画部64は、折り線65に沿って分割された2枚の布片からなるものであってもよい。
横区画部64は、膨張部46が展開及び膨張したとき、車幅方向に緊張させられた状態となり、膨張部46の同方向の厚みを規制する(図20参照)。
図13は、図4の13−13線に沿った断面構造を示し、図14は、図4の14−14線に沿った断面構造を示している。図15は、図4の15−15線に沿った断面構造を示し、図16は、図4の16−16線に沿った断面構造を示している。これらの図13〜図16では、各部材が厚みを省略して描かれている。また、図13では、各内結合部93がジグザグ状に描かれている。図5、図13及び図14に示すように、縦区画部81は、横区画部64に対し交差する方向である略上下方向へ延びている。図6に示すように、縦区画部81は、第1膨張室61の展開及び膨張に伴い面状に緊張させられたとき、折り線82に沿う方向(以下「縦方向」という)の寸法が、同折り線82に直交する方向(以下「横方向」という)の寸法よりも長い形状を有している。
<開口部74及び逆止弁75>
図5(A),(B)及び図6に示すように、開口部74は、下膨張室(第3膨張室63)と、上膨張室(第1膨張室61)とを連通させるためのものである。
図5(A),(B)及び図18に示すように、開口部94及び調圧弁97は、縦区画部81において、縦及び横の両方向についての略中央部分に設けられている。詳しくは、縦区画部81における内結合部93は、その一部(第1実施形態では折り線82を跨ぐ部分)において結合を解除されている。表現を変えると、両重ね合わせ部91と非重ね合わせ部92との境界部分において、折り線82を跨ぐ部分では、両布片86,87を結合させる内結合部93が設けられていない。このように内結合部93が設けられていない部分である、結合を解除された箇所は、横方向(車幅方向)に延びて、第1膨張室61と第2膨張室62とを連通させるスリットからなる開口部94を構成している。ここでの横方向(車幅方向)は、車両10に対し衝撃の加わる方向と同じである。
そして、両重ね合わせ部91は非重ね合わせ部92との境界部分において、上方又は下方(第1実施形態では上方)へ折り曲げられて、同非重ね合わせ部92に重ねられている。さらに、折り曲げられた帯状の両重ね合わせ部91は、内結合部93に沿う方向(横方向:車幅方向)の両端部において、前述した外結合部84により、エアバッグ本体41の対応する本体布部43,44及び非重ね合わせ部92に結合(共縫い)されている(図5(A)、図18参照)。
図7に示すように、第1結合工程では、エアバッグ本体41及び横区画部64がともに展開させられる。エアバッグ本体41としては、スリット47、環状補強部48、ボルト孔52及び環状補強部53が予め形成されたものが用いられる。
図7及び図8に示すように、第2結合工程では、横区画部64及びエアバッグ本体41がともに展開させられる。また、インナチューブ101が展開させられる。
図9に示すように、インナチューブ101が折り線102(図8参照)に沿って二つ折りされて、構成布部103と構成布部106とが重ね合わされる。本体構成布部104,107が対向する周縁部に沿って縫合されることで周縁結合部112が形成される。この周縁結合部112によって本体構成布部104,107が相互に結合されて、筒状にされる。
図10に示すように、第3結合工程では、エアバッグ本体41の後部と、横区画部64の後部とが折り線42,65に沿って二つ折りされる。エアバッグ本体41の後部を除く部分と、横区画部64の後部を除く部分とは展開させられる。
図11に示すように、第4結合工程では、第3結合工程において少なくとも一部が展開されている部分(エアバッグ本体41、横区画部64及び縦区画部81)がさらに折り線82(図10参照)に沿って二つ折りされる。この状態で、両本体構成布部67,70のうち、下側の周縁部同士が縫合されることによって、結合部73と開口部74とが形成される。両延出部68,71,105,108の前側の周縁部同士が縫合されることで結合部76が形成され、後側の周縁部同士が縫合されることで結合部77が形成される。両結合部76,77の形成により、横区画部64及びインナチューブ101の交差部分に、弁体部78,79を有する逆止弁75が形成される。また、逆止弁75が形成されることで、インナチューブ101の横区画部64との交差部分における前側の周縁部の両構成布部66,69に対する結合も一緒に行なわれる。
図11及び図12に示すように、第5結合工程では、両本体布部43,44においてスリット47よりも上側部分が、他の部分の内側へ折り曲げた状態で入り込ませられて、内折り部49が形成される。この状態で、本体布部43,44の周縁部同士が縫合されることで、周縁結合部45が設けられる。この周縁結合部45によって両本体布部43,44が結合されるとともに、内折り部49の上端部が本体布部43,44の他の部分に結合(共縫い)される。そのほか、横区画部64における本体構成布部67,70毎の前端部が本体布部43,44の前端部に結合(共縫い)されるとともに、延出部68,71,105,108の後部において結合部77よりも後側部分が本体布部43,44の後下端部に結合(共縫い)される。さらに、二つ折りされた縦区画部81における上端部が本体布部43,44の上端部に結合(共縫い)される。
図1に示すように、サイドエアバッグ装置は、上述したエアバッグモジュールAMのほかに衝撃センサ121及び制御装置122を備えている。衝撃センサ121は加速度センサ等からなり、車両10のボディサイド部11(図2参照)等に設けられており、同ボディサイド部11に側方から加えられる衝撃を検出する。制御装置122は、衝撃センサ121からの検出信号に基づきインフレータ31の作動を制御する。
そして、第1膨張室61による肩部PSの押圧及び胸部PTの後半部の押圧と、第3膨張室63による腰部PPの押圧とによって、乗員Pが車内側へ移動させられて拘束される。この移動により、乗員Pとボディサイド部11との間隔が拡げられ、第2膨張室62の展開及び膨張のための空間が確保される。
その後も、逆止弁75は、膨張用ガスが第1膨張室61から第3膨張室63へ流入することは許容するが、第3膨張室63内の膨張用ガスが第1膨張室61へ流出(逆流)することを規制する。そのため、例えばサイドエアバッグ装置が乗員Pの腰部PPを拘束することで第3膨張室63の内圧が上昇したとしても、逆止弁75により、第3膨張室63内の膨張用ガスが第1膨張室61へ流出することを規制される。第1膨張室61の内圧が、腰部PPの拘束に伴う第3膨張室63の圧力変動の影響を受けて上昇することが起こりにくい。
(1)エアバッグ本体41の膨張部46を、両本体布部43,44間に架設された横区画部64により、上膨張室(第1膨張室61、第2膨張室62)と、下膨張室(第3膨張室63)とに区画する。膨張部46には、インフレータ31の少なくともガス噴出部31Aを取り囲むインナチューブ101を、横区画部64に交差させた状態で上膨張室及び下膨張室に跨って配置する。インナチューブ101の横区画部64との交差部分における後側の周縁部を、エアバッグ本体41の周縁結合部45の一部により両本体布部43,44に結合する。これに加え、交差部分における前側の周縁部を、横区画部64における結合部の一部(結合部76)により両構成布部66,69に結合している(図5(A))。
そのため、インナチューブ101を横区画部64に結合する際に、インナチューブ101の動きがエアバッグ40の他の構成部材、例えば本体布部43,44によって規制されるのを回避できる。インナチューブ101を横区画部64に結合する作業をしやすくし、エアバッグ40の製造を簡単にすることができる。
(4)上膨張室を縦区画部81により、インナチューブ101を通じて膨張用ガスが供給される第1膨張室61と、縦区画部81よりも前側の第2膨張室62とに区画する。縦区画部81には、第1膨張室61及び第2膨張室62を連通させる開口部94を設けるとともに、開口部94を開閉して第1膨張室61及び第2膨張室62の各内圧を調整する調圧弁97を設けている(図5(A),(B))。
次に、サイドエアバッグ装置の第2実施形態について、図21〜図27を参照して説明する。
上記以外の構成は第1実施形態と同様である。そのため、第1実施形態で説明したものと同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
この製造に際しては、上述した第1〜第5結合工程に準じた工程が行なわれる。ただし、縦区画部81の架設に際し一対の布片141,142を相互に連結する必要があることから、第1結合工程と第4結合工程との間に、第2結合工程及び第3結合工程を組合わせた中間結合工程が行なわれる。
図25に示すように、第1結合工程では、展開状態の横区画部64が展開状態のエアバッグ本体41の下部上に重ねられる。車内側の本体構成布部67が、その上側の周縁部に沿って本体布部43に縫合されるとともに、車外側の本体構成布部70が、その上側の周縁部に沿って本体布部44に縫合されることで、外結合部72が設けられる。
図25及び図26(A)に示すように、中間結合工程では、まず、展開状態のインナチューブ101が、展開状態のエアバッグ本体41及び横区画部64に対し折り線102に沿って縫合されることで、中央結合部111が設けられる。この中央結合部111により、インナチューブ101がエアバッグ本体41及び横区画部64に取付けられる。
このようにして、本体布部43,44間に横区画部64及び縦区画部81が架設されるとともに、横区画部64にインナチューブ101が交差してなるエアバッグ40が形成される。
(5)図24(A)に示すように、エアバッグ本体41が非膨張展開状態となったとき、縦区画部81において両外結合部84,85によって挟まれた領域81A(図10参照)が、両外結合部84,85よりも後側に位置するように二つ折りされた第1実施形態では、同領域81Aがインナチューブ101及びインフレータアセンブリ30に近くなる。
<インフレータアセンブリ30について>
・リテーナ32として、その下端部が閉塞され、上端部のみが開放されたものや、上下両端部がともに開放されたものが用いられてもよい。
・第1実施形態では、インフレータアセンブリ30の全体が膨張部46(第1膨張室61)の内部に配置されてもよい。
・エアバッグ40は、その略全体が第1及び第2実施形態のように膨張部46からなるものであってもよいが、膨張用ガスが供給されず膨張することのない非膨張部を一部に有するものであってもよい。
例えば、第1膨張室61が胸部PTの前半部分の側方で展開及び膨張され、第2膨張室62が胸部PTよりも前側の空間の側方で展開及び膨張されてもよい。この場合、第2膨張室62には、第1膨張室61から流出される膨張用ガスを受け入れて、同第1膨張室61の内圧を調整する機能を発揮させてもよい。
<横区画部64について>
・横区画部64は、エアバッグ本体41の両本体布部43,44間に布片を架設してなるテザーに代え、両本体布部43,44を互いに接触させた状態で縫合(結合)してなるシームによって構成されてもよい。
<縦区画部81について>
・第1実施形態では、縦区画部81における上側の布片86及び下側の布片87の少なくとも一方は、折り線82に沿って2枚に分割されてもよい。
また、両周縁部83の一方が第1膨張室61内で結合され、他方が第2膨張室62内で結合されてもよい。
・第1実施形態では、重ね合わせ部91において、両弁体部95,96として機能するのは、開口部94に対応する部分(開口部94の近傍部分、より正確には、開口部94と端縁88E,89Eとの間の部分)である。そのため、第1膨張室61の展開及び膨張時に、両弁体部95,96の少なくとも先端部95T,96Tが接触して閉じられるのであれば、重ね合わせ部91において、開口部94に対応しない部分(非近傍部分)の形態が変更されてもよい。例えば、重ね合わせ部91において開口部94に対応しない部分(非近傍部分)については、部分的又は全体的に結合されてもよい。この結合の手段としては、縫合であってもよいし、接着であってもよい。このように変更されることで、重ね合わせ部91において開口部94に対応する部分だけ両弁体部95,96として作動させ、対応しない部分が不要に動く現象、例えば、ばたつく現象を抑制することができる。
・第1実施形態において、縦区画部81と両弁体部95,96とは、互いに異なる部材によって構成されてもよい。
・第1実施形態では、内結合部93において結合を解除される箇所は、必ずしも折り線82を跨ぐ部分に設けられなくてもよく、折り線82から、同折り線82に交差する方向へ外れた箇所に設けられてもよい。
・第1実施形態において、両弁体部95,96を含む一対の重ね合わせ部91は、膨張部46の展開及び膨張前に第1膨張室61に代えて、第2膨張室62に配置されてもよい。
<エアバッグモジュールAMの収納部21について>
・車両用シート12のシートバック14に代えて、ボディサイド部11に収納部21に相当する箇所が設けられ、ここにエアバッグモジュールAMが組み込まれてもよい。
・逆止弁75は、横区画部64及びインナチューブ101とは別部材によって形成されてもよい。
・インナチューブ101の形状は、次の条件を満たす範囲内で変更可能である。
条件1:インフレータ31の少なくともガス噴出部31Aを取り囲んでいること。
条件3:インナチューブ101の少なくとも第3膨張室63側の端部が横区画部64に交差していること。
また、インナチューブ101は、第3膨張室63側の端部のみにおいて横区画部64に交差するものであってもよい。
<その他>
・第2実施形態において、エアバッグ本体41が非膨張展開状態となったとき、縦区画部81において両外結合部84,85によって囲まれた領域81Aが、両外結合部84,85よりも前側に位置させる構成は、インナチューブ101が割愛されたサイドエアバッグ装置にも適用可能である。この場合、縦区画部81をより後方に位置させる設計が行なわれても、縦区画部81の領域81Aがインフレータアセンブリ30と干渉するのを抑制する効果が得られる。
・上記サイドエアバッグ装置は、シートバック14が車両の前方とは異なる方向、例えば側方を向く姿勢で車両用シート12が配置された車両において、その車両用シート12に対し側方(車両の前後方向)から衝撃が加わった場合に、同衝撃から乗員Pを保護するタイプのサイドエアバッグ装置にも適用可能である。
・上記サイドエアバッグ装置は、車両以外の乗物、例えば航空機、船舶等における乗物用シートに装備されるサイドエアバッグ装置にも適用可能である。
(A)請求項1〜3のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置において、
前記上膨張室の少なくとも一部は、前記両本体布部間に架設された縦区画部により、同縦区画部よりも後側に位置し、かつ前記インナチューブを通じて膨張用ガスが供給される第1膨張室と、同縦区画部よりも前側の第2膨張室とに区画され、
前記縦区画部は、前記乗物用シートの幅方向についての両側の周縁部において前記両本体布部に結合されており、
前記エアバッグ本体が非膨張展開状態のとき、前記縦区画部において、前記両本体布部との両結合箇所により挟まれた領域が、同結合箇所よりも前側に配置されている。
Claims (4)
- 乗物用シートの幅方向に重ね合わされた一対の本体布部の周縁部同士を周縁結合部にて結合することにより袋状に形成され、かつインフレータから供給される膨張用ガスによる膨張部の膨張に伴い、前記乗物用シートに着座している乗員の側方で前方へ向けて展開するエアバッグ本体が備えられ、
前記膨張部の少なくとも一部が、前記両本体布部間に架設された横区画部により、同横区画部よりも上側の上膨張室と、同横区画部よりも下側の下膨張室とに区画され、
前記膨張部には、前記インフレータの少なくともガス噴出部を取り囲むインナチューブが、前記横区画部に交差した状態で前記上膨張室及び前記下膨張室に跨って配置され、
前記横区画部は、一方の周縁部において前記本体布部に結合されるとともに、他方の周縁部に沿って設けられた結合部により相互に結合された一対の構成布部を備え、
前記インナチューブは、その少なくとも下膨張室側の端部において前記横区画部に交差しており、
前記インナチューブの交差部分の後側の周縁部は、前記周縁結合部の一部により前記両本体布部に結合され、前側の周縁部は、前記結合部の一部により前記両構成布部に結合されており、
前記上膨張室の少なくとも一部は、前記両本体布部間に架設された縦区画部により、同縦区画部よりも後側に位置し、かつ前記インナチューブを通じて膨張用ガスが供給される第1膨張室と、同縦区画部よりも前側の第2膨張室とに区画され、
前記縦区画部には、前記第1膨張室及び前記第2膨張室を連通させる開口部が設けられるとともに、前記開口部を開閉する弁が設けられていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 乗物用シートの幅方向に重ね合わされた一対の本体布部の周縁部同士を周縁結合部にて結合することにより袋状に形成され、かつインフレータから供給される膨張用ガスによる膨張部の膨張に伴い、前記乗物用シートに着座している乗員の側方で前方へ向けて展開するエアバッグ本体が備えられ、
前記膨張部の少なくとも一部が、前記両本体布部間に架設された横区画部により、同横区画部よりも上側の上膨張室と、同横区画部よりも下側の下膨張室とに区画され、
前記膨張部には、前記インフレータの少なくともガス噴出部を取り囲むインナチューブが、前記横区画部に交差した状態で前記上膨張室及び前記下膨張室に跨って配置され、
前記横区画部は、一方の周縁部において前記本体布部に結合されるとともに、他方の周縁部に沿って設けられた結合部により相互に結合された一対の構成布部を備え、
前記インナチューブは、その少なくとも下膨張室側端部において前記横区画部に交差しており、
前記横区画部の前記インナチューブとの交差部分、及び前記インナチューブの前記横区画部との交差部分には、前記インナチューブを通じて前記下膨張室に流入した膨張用ガスの前記上膨張室への流出を規制する逆止弁がそれぞれ設けられており、
前記結合部の一部は、前記逆止弁の形成に用いられており、
前記インナチューブの前記交差部分における後側の周縁部は、前記周縁結合部の一部により前記両本体布部に結合されるものであり、前記インナチューブの前記交差部分における前側の周縁部は、前記逆止弁の形成のための前記結合部により前記両構成布部に結合されるものであることを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 前記両構成布部には、前記本体布部の後端部から前端部まで延びる第1の本体構成布部と、該第1の本体構成布部の後部から前下方へ延びる第1の延出部とがそれぞれ設けられ、
前記インナチューブは、幅方向に重ね合わされた一対の布片で構成され、前記両布片には、略上下方向に延びる第2の本体構成布部と、該第2の本体構成布部の下端部から前下方へ延びる第2の延出部とがそれぞれ設けられ、
前記逆止弁は、前記第1の延出部の前側の周縁部と前記第2の延出部の前側の周縁部が、前記結合部の一部により相互に結合されるとともに、前記第1の延出部の後側の周縁部と前記第2の延出部の後側の周縁部が相互に結合されて形成されている請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。 - 前記両構成布部には、前記本体布部の後端部から前端部まで延びる第1の本体構成布部と、該第1の本体構成布部の後部から前下方へ延びる第1の延出部とがそれぞれ設けられ、
前記結合部は、前記第1の両本体構成布部の周縁部に沿って設けられた第1結合部と、前記第1の両延出部の周縁部に沿って設けられた第2結合部とで構成され、
前記両構成布部において、前記第2結合部によって相互に結合された部分が前記逆止弁を構成する請求項2又は3に記載のサイドエアバッグ装置。
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