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JP6052021B2 - ダクトの構造 - Google Patents

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JP6052021B2 JP2013071733A JP2013071733A JP6052021B2 JP 6052021 B2 JP6052021 B2 JP 6052021B2 JP 2013071733 A JP2013071733 A JP 2013071733A JP 2013071733 A JP2013071733 A JP 2013071733A JP 6052021 B2 JP6052021 B2 JP 6052021B2
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Description

本発明は、車両のインストルメントパネル(以下、インパネという)の裏側に装着される空調装置のダクトの構造に関し、特にデフロスタのダクトに用いて好適である。
車両のインパネ(ダッシュボード)の内部には、フロントガラスやサイドウィンドウガラス等の窓ガラスの曇りを取るためのデフロスタ(曇り取り装置)が装備されている。デフロスタは、インパネの上面や正面に設けられた開口部(吹出口)から窓ガラスに向けて乾いた空気(風)を吹き付けて窓ガラスの曇りを晴らし、視界を良好にするものである。インパネの内部には風の供給源である空調装置が搭載され、空調装置とインパネの開口部とはダクトによって連結されている。つまり、デフロスタのダクトは、その一端側が空調装置に接続され、他端側がインパネの裏側から開口部に固定される。
例えば特許文献1には、デフロスタのダクトの吹出部とインパネの開口部との取り付け構造が開示されている。この技術では、インパネの裏面側にダクトのエア吹出部を嵌合するためのリブを設けている。このリブは、エア吹出部側へ延長して設けられており、このリブの延長部分にダクトのエア吹出部を嵌合させることで、ダクトをインパネに堅固に接続できるとされている。
また、特許文献2に記載のダクトの吹出口部構造では、インパネ上面の開口部(吹出口)のフロントガラス側の周縁部に傾斜部とガイド壁とが設けられ、ダクトの前端部に係合部が設けられている。そして、ダクトの係合部がガイド壁の下部に嵌合されることで、ダクトが外れることを防ぎ、空気漏れを防止できるとされている。
一般的にインパネの開口部には、特許文献1,2のように、インパネの裏面から略下向きに突設されたリブやガイド壁等の突起部分が設けられ、この突起部分を覆うようにダクトが嵌合されることで、空気漏れを防いでいる。つまり、ダクトの吹出部は、インパネ上面部の下方からインパネ上面部の裏面に向かって突起部分を覆うように開口部に固定されるため、インパネの内部、特に開口部が形成されたインパネの面の下方には、ダクトを装着するための広いスペースが必要となる。また、車両には、フロントガラスの曇りを取るためのセンタデフロスタに加えて、左右のサイドウィンドウガラスの曇りを取るためのサイドデフロスタが装備されたものがあり、三つのデフロスタのダクトが一体化されたものをインパネに装着する場合は、より広いスペースが必要となる。
特開平6−166319号公報 特開2001−278013号公報
しかしながら、ダクトを装着する前にインパネに他の部品が組み付けられている場合は、インパネの内部のスペースが狭く、ダクトの装着方向が制約されたり、ダクトの吹出部をインパネの開口部に固定しにくくなったりするおそれがある。一方で、他の部品がインパネに組み付けられる前にダクトを装着するとなると、取り付けの順番(組立工程)が限られるという別の課題が発生する。
これに対して、例えば一つのダクトを上流部分と下流部分とに分けて別体で成形したり、センタデフロスタ用のダクトとサイドデフロスタ用のダクトとを別体で成形したりすることで、狭いスペースでもインパネに装着しやすくすることが考えられる。しかし、ダクトを別体で成形する場合は、それぞれの型を用意する必要があるため型の個数が増加し、また、インパネにダクトを装着するときの工数も増えるため、コスト増大を招くおそれがある。なお、このような課題は、デフロスタ用のダクトを装着する場合に限られず、例えばエアコン用のディスビダクトを装着する場合にも発生し得る。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたもので、インパネ内部の狭いスペースにおける空調装置のダクトの装着性を向上させることができるようにした、ダクトの構造を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示するダクトの構造は、車両のインストルメントパネルにその裏側から所定の装着方向に移動されて装着され、前記インストルメントパネルにおいて前記装着方向と交差する方向に開口した開口部の裏面に嵌合されるとともに同開口部から空気を放出させる空調装置のダクトの構造である。前記ダクトは、前記空気を流通させる通路部と、該通路部の先端部に前記開口部と対向するよう形成され、前記開口部の周縁の裏面から突設された突起部に外嵌される吹出部とを備えている。そして、前記吹出部は、その周縁の前記装着方向の前方側に位置する部分に、前記通路部から先端側に向かって拡径した後に縮径する断面くの字状に形成され、前記ダクトの装着時に前記突起部に摺接するとともに変形して前記突起部を乗り越える屈曲部を有することを特徴としている。
すなわち、前記屈曲部は、前記通路部の内側の面(内面)が前記開口部側を向くように斜めに設けられた第一斜面部(拡径した部分)と、前記内面が前記第一斜面部側を向くように斜めに設けられた第二斜面部(縮径した部分)とを有している。そして、前記ダクトの前記装着方向への移動時に、前記第二斜面部の外側面が前記突起部に摺接する。なお、前記第一斜面部と前記第二斜面部とのなす角は鋭角であり、前記通路部に沿う方向に切断した縦断面形状が、前記第一斜面部と前記第二斜面部とによってくの字形状となっている。
例えば、前記装着方向は、前記車両の前方から後方へ向かう方向であり、前記裏面は、車両前方寄り(前記車両の前方向き)に傾斜した斜め下方を向き、前記突起部は、前記車両前方寄りに傾斜した斜め下向きに突設される。
(2)前記吹出部は、その周縁に、前記屈曲部に連続し前記通路部から前記先端側に向かってフランジ状に拡径するように形成されたフランジ状拡径部をさらに有することが好ましい。このとき、前記フランジ状拡径部は、前記吹出部が前記突起部に外嵌された状態で前記突起部の先端に当接されることが好ましい。
(3)また、前記ダクトは、前記吹出部の近傍に前記吹出部を固定するための固定部を備えていることが好ましい。このとき、前記固定部には、前記インストルメントパネルの裏面から突設された位置決め用のピンが挿通されるピン孔と、前記インストルメントパネルに前記ダクトを装着するための締結部材が挿通される締結孔とが並んで穿孔されていることが好ましい。
(4)また、前記開口部は、前記インストルメントパネルの上面部又は側面部に前記車両の窓ガラスに向かって開口するよう形成され、前記ダクトは、前記窓ガラスに向かって空気を放出するデフロスタ用のダクトであることが好ましい。
(5)さらに、前記ダクトは、少なくとも前記車両の左右のサイドウィンドウガラスの曇りを晴らすための左右のサイドデフロスタ用のダクトであることがより好ましい。このとき、左右の前記固定部のうち何れか一方の前記固定部には、前記ピン孔と前記締結孔とが横並びに穿孔され、何れか他方の前記固定部には、前記ピン孔と前記締結孔とが縦並びに穿孔されていることがより好ましい。
(6)また、前記ダクトは、前記車両のフロントガラスの曇りを晴らすためのセンタデフロスタ用のダクトと前記車両の左右のサイドウィンドウガラスの曇りを晴らすための左右のサイドデフロスタ用のダクトとが一体成形されたものであることが好ましい。
開示のダクトの構造によれば、ダクトをインパネの開口部に外嵌させるときに、吹出部に設けられた屈曲部の縮径した部分の外側面が突起部に摺接して変形し、突起部を乗り越えることができるため、吹出部を開口部に対して横方向から外嵌させることができる。これにより、ダクトをインパネの上面部の裏面に沿わせながら、吹出部が開口部の突起部に外嵌させることができるため、インパネの内部に広いスペースがなくてもダクトをインパネに装着することができる。
つまり、従来であれば、インパネに設けられた開口部にダクトの吹出部を嵌合するためには、開口部の下方から吹出部を嵌めこむ必要があるため、ダクト装着の際にはインパネの内部に広いスペースを確保しておく必要があった。これに対して、本ダクトの構造であれば、上面部の裏面に沿ってダクトを装着することができるため、インパネの内部の狭いスペースでのダクトの装着性を向上させることができる。これにより、インパネに他の部品等が組み付けられた後からでもダクトを装着することができるため、インパネに対する部品の取り付けの順番(組立工程)が限られるということもなく、組立工程の自由度を高めることができる。
また、屈曲部の縮径した部分は、この外側面に交差する方向の力に対しては容易に変形するのに対し、この面に平行な方向の力が縁部(すなわち屈曲部の先端部)に作用した場合は容易に変形しない。言い換えると、屈曲部の先端部はある程度の剛性が確保されているため、吹出部を開口部に外嵌した際に、屈曲部を突起部に引っ掛かけることができる。
これにより、吹出部をインパネに固定するまでの間に、吹出部と開口部との嵌め合いが外れてしまうことを防止することができる。言い換えると、吹出部を締結部材によりインパネに固定するまで、吹出部がインパネの開口部に嵌合された状態を保持することができ、ダクトの装着性を高めることができる。
一実施形態に係るダクトの構造を説明するための左側のサイドデフロスタダクトの吹出部(図2中のB部)の拡大斜視図であり、(a)は車幅方向中央側から見た斜視図、(b)は車幅方向外側から見た斜視図である。 一実施形態に係るダクトの構造を有するデフロスタ及びインパネの模式的な分解斜視図である。 図2に示すインパネの開口部をインパネの内部側から見た拡大図であり、(a)は左サイドデフロスタの開口部、(b)は右サイドデフロスタの開口部である。 一実施形態に係るダクトの構造の吹出部をインパネの開口部に嵌合するときの動作を説明する模式的な縦断面図であり、(a)は外嵌前、(b)は外嵌途中、(c)は外嵌完了後の状態をそれぞれ示す。
以下、図面により実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の説明では、車両の進行方向を前方、逆側を後方とし、前方を基準に左右を定める。また、重力の方向を下方とし、その逆を上方として説明する。なお、ここでは右ハンドル車を例示するが、左ハンドル車の場合も同様の構造(面対称)となる。
[1.全体構造]
図2は、車両の車室前部に設けられるインストルメントパネル1(あるいはダッシュボード,以下、インパネ1という)と、インパネ1の内部に装備されるデフロスタ10とを分解して示す斜視図である。インパネ1は、車室前面の略全車幅に亘って設けられ、車両前部に架設されるデッキクロスパイプ(図示略)や車両前部に装備される空調装置11等の様々な部材や装置を車両上側から覆う部材である。
デフロスタ10は、車両のフロントガラスやサイドウィンドウガラス等の窓ガラス(何れも図示略)の曇りを取るための装置であり、窓ガラスに向けて乾いた空気(風)を吹き付けることで窓ガラスの曇りを晴らし、視界を良好にするものである。図2に示すように、本実施形態のデフロスタ10は、フロントガラスの曇りを取るセンタデフロスタ10Cと、左右のドアに設けられたドアガラス(サイドウィンドウガラス)の曇りを取るサイドデフロスタ10Sと、左右のドアガラスの各前方に設けられた三角形状のデルタ窓(サイドウィンドウガラス)の曇りを取るデルタデフロスタ10Dとから構成されている。
インパネ1は、車両前後方向と車幅方向とに略水平に延在する上面部1aと、上面部1aの車両前後方向後端から曲面部を介して下方に向かって延在する後面部1bと、上面部1a,曲面部及び後面部1bのそれぞれに対して略直角に延在するくの字状の二つの側面部1cとを有する。なお、後面部1bは、車室内の座席の方を向くので、乗員にとっては正面部と呼ぶこともできる。また、曲面部は、上面部1aと後面部1bとを滑らかにつなぐ部分である。
上面部1aには、センタデフロスタ10Cの吹出部27が接続される開口部2(以下、センタデフロスタ開口部2という)と、サイドデフロスタ10Sの左右の吹出部28L,28Rが接続される開口部3L,3R(以下、サイドデフロスタ開口部3L,3Rという)とが形成されている。なお、サイドデフロスタ開口部3L,3Rは、上面部1aに限らず、曲面部や後面部1bに設けられる場合もある。側面部1cには、デルタデフロスタ10Dの左右の吹出部29L,29Rが接続される開口部4L,4R(以下、デルタデフロスタ開口部4L,4Rという)が形成されている。なお、吹出部27〜29の構成については後述する。
センタデフロスタ開口部2は、上面部1aの前側(フロントガラスの下端近傍)の車幅方向(左右方向)中間部に車幅方向に沿って延設されたスリット状の貫通孔である。このセンタデフロスタ開口部2には、前後方向に延びてスリットの両縁部間を結合するリブが車幅方向に複数並設されている。なお、センタデフロスタ開口部2の位置や形状はこれに限られず、例えば運転席側と助手席側とにそれぞれ別体で形成されていてもよいし、略全車幅に延設されていてもよい。
左右のサイドデフロスタ開口部3L,3Rは、インパネ1の車幅方向両端部にそれぞれ設けられ、上面視で略三角形状に形成された貫通孔である。左右のサイドデフロスタ開口部3L,3Rは、上面部1aの後側(曲面部近傍)であって、インパネ1の裏面が車両前方寄り(車両の前方向き)に傾斜した斜め下方を向いている箇所に形成されている。図3(a)及び(b)には、左側のサイドデフロスタ開口部3L及び右側のサイドデフロスタ開口部3Rをインパネ1の内部側から見たときの斜視図をそれぞれ示す。つまり、図3(a)及び(b)は、インパネ1の裏側の拡大斜視図である。なお、左右のサイドデフロスタ開口部3L,3Rを特に区別しない場合には、単にサイドデフロスタ開口部3という。
図3(a)及び(b)に示すように、サイドデフロスタ開口部3の周縁には、車両前方寄りに傾斜した斜め下向きに(インパネ1の内部側に向かって)突設された周縁リブ(突起部)3aが形成されている。また、サイドデフロスタ開口部3の周縁リブ3aで囲まれた内側には、車幅方向に延びる二つの横リブ3bと、これら周縁リブ3a及び横リブ3bの間を結合する縦リブ3cにより桟が形成されている。なお、サイドデフロスタ開口部3の位置や形状はこれに限られず、例えば上面視で矩形状に形成されていてもよいし、縦リブ3cが設けられていなくてもよい。
また、図3(a)及び(b)に示すように、インパネ1の裏面であって左右のサイドデフロスタ開口部3L,3Rの近傍には、後述するダクト20の吹出部28L,28Rを固定するためのダクト締結部40L,40Rが設けられている。図3(a)に示すように、左側のダクト締結部40Lは、左側のサイドデフロスタ開口部3Lの車幅方向内側に設けられ、図3(b)に示すように、右側のダクト締結部40Rは、右側のサイドデフロスタ開口部3Rの下方に設けられている。左右のダクト締結部40L,40Rは、その構成要素の位置関係が異なる以外は同様の構成となっており、左右のダクト締結部40L,40Rを特に区別しない場合は、単にダクト締結部40と呼ぶ。
ダクト締結部40は、上面部1aの裏面に設けられた台座部40jと、台座部40jから突設された位置決め用のピン部40pと、台座部40jから突設された円筒部40kとを有している。ピン部40p及び円筒部40kは、サイドデフロスタ開口部3に設けられた周縁リブ3a等と略同じ方向に突設している。ピン部40pは、ダクト20の位置を定めるための位置決めピンである。円筒部40kは、ダクト20をインパネ1に装着するためのボルトや螺子等の締結部材が締結される部分であり、円筒の内周面に締結用の螺子溝が形成されている。なお、台座部40jは設けられていなくてもよく、この場合、ピン部40pと円筒部40kとは上面部1aの裏面から突設されていればよい。
左側のダクト締結部40Lは、ピン部40pと円筒部40kとが横並びに設けられており、ピン部40pの車幅方向内側に円筒部40kが配置されている。一方、右側のダクト締結部40Rは、ピン部40pと円筒部40kとが縦並びに設けられており、ピン部40pの下方に円筒部40kが配置されている。
左右のデルタデフロスタ開口部4L,4Rは、インパネ1の両側面部1cの前後方向中間部に前後方向に沿って延設されたスリット状の貫通孔である。このデルタデフロスタ開口部4L,4Rには、上下方向に延びてスリットの両縁部間を結合するリブが前後方向に複数並設されている。なお、左右のデルタデフロスタ開口部4L,4Rを特に区別しない場合には、単にデルタデフロスタ開口部4という。なお、デルタデフロスタ開口部4の位置や形状はこれに限られず、例えばリブが設けられていなくてもよい。なお、図2に示すインパネ1の形状は一例であって、その具体的な形状はこれに限られない。
デフロスタ10は、車幅方向略中央に配置される空調装置11と、空調装置11の上方に接続され、空調装置11から供給される風を流通させるダクト20とを有する。空調装置11は、ヒータとクーラとの機能を有するエアコン装置であり、例えばエアコン操作部に設けられたデフロスタ10を作動させるためのスイッチ(図示略)が押されることで、デフロスタ10として自動的に作動する。
[2.ダクト構造]
[2−1.ダクトの全体構造]
図2に示すように、ダクト20は、空調装置11とインパネ1に形成された開口部2〜4とを接続する枝分かれした配管である。ダクト20は弾性変形可能な樹脂製であり、ブロー成形により一体で成形されている。ダクト20は、センタデフロスタ10Cの通路部であるセンタ通路部22と、サイドデフロスタ10Sの左右の通路部であるサイド通路部23L,23Rと、デルタデフロスタ10Dの左右の通路部であるデルタ通路部24L,24Rとを有する。なお、左右のサイド通路部23L,23R,左右のデルタ通路部24L,24Rをそれぞれ特に区別しない場合には、単にサイド通路部23,デルタ通路部24という。
ダクト20の上流側の一端部21は、下向きに開口しており、底面視で略矩形状となっている。ダクト20は、一端部21が空調装置11に接続され、下流側に行くに従ってセンタ通路部22,左側のサイド通路部23L及び右側のサイド通路部23Rに分岐し、さらに左右のサイド通路部23L,23Rの途中から左右のデルタ通路部24L,24Rへとそれぞれ分岐している。
センタ通路部22の下流端には吹出部27(以下、センタ吹出部27という)が設けられ、左右のサイド通路部23L,23Rの各下流端には吹出部28L,28R(以下、サイド吹出部28L,28Rという)がそれぞれ設けられる。さらに、左右のデルタ通路部24L,24Rの各下流端には吹出部29L,29R(以下、デルタ吹出部29L,29Rという)がそれぞれ設けられる。なお、左右のサイド吹出部28L,28R,左右のデルタ吹出部29L,29Rをそれぞれ特に区別しない場合には、単にサイド吹出部28,デルタ吹出部29という。つまり、ダクト20は、一端部21の一つの開口から流入した風を、五つの通路部22〜24に分岐させながら流通させて、五つの吹出部27〜29から外部へ放出させる。
センタ通路部22は、一端部21から前方に向かって湾曲しながら拡開した形状となっている。センタ通路部22の下流端のセンタ吹出部27は、ダクト20の最も前端に位置し、インパネ1の上面部1aの裏側からセンタデフロスタ開口部2を覆うように嵌合される。センタ吹出部27は、車幅方向に延設された吹出口27aと、センタ吹出部27をインパネ1へ固定するための固定部27bとを有する。センタ吹出部27の吹出口27aは、上方に向かって開口して形成されている。センタ吹出部27の固定部27bは、センタ吹出部27をインパネ1に固定するための部分である。センタ吹出部27の固定部27bは、吹出口27aの近傍に設けられ、ボルトや螺子等の締結部材によりインパネ1に固定される。
左右のサイド通路部23L,23Rは、一端部21よりも僅かに上方で、一端部21から左右方向にそれぞれ延びた後、後方へ湾曲した形状となっている。左右のサイド通路部23L,23Rの車両外側の側面には、分岐して形成された左右のデルタ通路部24L,24Rが外側に向かって延設されている。サイド通路部23の下流端のサイド吹出部28は、ダクト20の最も後端に位置し、インパネ1の上面部1aの裏側からサイドデフロスタ開口部3の周縁リブ3aに外嵌される。サイド吹出部28は、略三角形状の吹出口28aと、サイド吹出部28をインパネ1の上面部1aへ固定するための固定部28bとを有する。サイド吹出部28の具体的な構造は後述する。
左右のデルタ通路部24L,24Rの下流端のデルタ吹出部29L,29Rは、ダクト20の最も左端及び右端に位置し、インパネ1の側面部1cの内面側からデルタデフロスタ開口部4L,4Rを覆うようにそれぞれ嵌合される。デルタ吹出部29は、楕円形状の吹出口29aと、デルタ吹出部29をインパネ1の側面部1cに固定するための固定部29bとを有する。左右のデルタ吹出部29L,29Rの各吹出口29aは、車幅方向外側に向かってそれぞれ開口して形成されている。デルタ吹出部29の固定部29bは、デルタ吹出部29をインパネ1に固定するための部分である。デルタ吹出部29の固定部29bは、吹出口29aの近傍に設けられ、締結部材によりインパネ1に固定される。
このようにダクト20は、インパネ1の上面部1aの前端部及び後端部に設けられたセンタデフロスタ開口部2及びサイドデフロスタ開口部3と、側面部1cに設けられたデルタデフロスタ開口部4とに風を送る。そのため、ダクト20は、インパネ1の上面部1aの奥行き及び幅と同等の前後方向長さ及び車幅方向長さとを有している。ただし、ダクト20は、上下方向長さは短くなるように形成されており、インパネ1に装着する際には、図2中に矢印Aで示すように、インパネ1の前方から後方に向かって上面部1aの裏面に沿わせるようにして移動されて装着される。
[2−2.吹出部の構造]
次に、インパネ1に開口して形成された開口部(ここでは、上面部1aに設けられたサイドデフロスタ開口部3)に固定されるダクト20の吹出部(ここでは、サイド吹出部28)の構造について説明する。なお、ここでは左側のサイド吹出部28Lの構造について説明するが、右側のサイド吹出部28Rにも同様の構造が設けられている。上面部1aのサイドデフ開口部3が設けられている部分は、ダクト20の装着方向Aと交差する方向の裏面(装着方向Aに傾斜して対向する裏面)を有する部分である。
図1(a)及び(b)には、左側のサイド吹出部28Lを拡大した斜視図(図2中のB部拡大斜視図)を示す。なお、図1(a)は車幅方向中央側から見た斜視図、図1(b)は車幅方向外側から見た斜視図である。サイド吹出部28Lは、上記したように吹出口28aと固定部28bとを有しており、さらに吹出口28aの周辺は以下のような構造になっている。
図1(a)及び(b)に示すように、サイド吹出部28Lの吹出口28aは、車両後方寄りに傾斜した斜め上方に向かって開口して形成されており、上面視で略三角形状となっている。吹出口28aの周縁には、サイド通路部23Lから先端側に向かってフランジ状に拡径するよう形成されたフランジ状拡径部28cと、断面くの字状に形成された屈曲部28dとが設けられている。フランジ状拡径部28cと屈曲部28dとの間は、滑らかに連続して形成されている。
フランジ状拡径部28cは、サイド吹出部28Lがサイドデフロスタ開口部3Lの周縁リブ3aに外嵌された状態でこの周縁リブ3aの先端に当接される部分であり〔図4(b)参照〕、吹出口28aの周縁のうち屈曲部28d以外の部分に形成されている。屈曲部28dは、ダクト20の装着方向Aの前方側に位置する部分に設けられ、ダクト20をインパネ1に装着する際に、周縁リブ3aに最初に接触する部分である〔図4(a)参照〕。言い換えると、屈曲部28dは、装着方向Aに対して交差する方向の車室側端部(サイド吹出部28Lの後端部)に延設されている。
屈曲部28dは、サイド通路部23Lから先端側に向かって拡径した後に縮径して形成された部分であり、サイド通路部23Lに沿う方向に切断した縦断面形状がくの字形状となっている。言い換えると、屈曲部28dは、サイド通路部23Lの内側の面(内面)がサイドデフロスタ開口部3L側に向くように斜めに設けられた第一斜面部28e(拡径した部分)と、内面が第一斜面部28e側を向くように斜めに設けられた第二斜面部28f(縮径した部分)とを有している。第一斜面部28eと第二斜面部28fとのなす角は鋭角であり、第一斜面部28eと第二斜面部28fとの境界部(すなわち屈曲部28dの角部)28gは湾曲形状でも尖った形状でもよい。
屈曲部28dの第二斜面部28fは、後方へ向いた外側の面(外側面)に対して、この外側面に交差する方向の力が作用した場合には容易に変形可能である。そのため、屈曲部28dは、ダクト20の装着時に周縁リブ3aに摺接されると変形し、周縁リブ3aを乗り越えることが可能である。一方、屈曲部28dの先端部28hにこの外側面に平行な方向の力が作用した場合には、ある程度の剛性を有し、容易には変形しない。なお、サイド吹出部28Lがサイドデフロスタ開口部3Lに設けられた周縁リブ3aに嵌合された状態で、屈曲部28dの先端部28hが周縁リブ3aに当接される。
次に、固定部28bの構成について説明する。図1(a)に示すように、固定部28bは、サイド吹出部28Lの吹出口28aの右側近傍であって、サイド通路部23Lの車幅方向内側の側面に設けられている。固定部28bは、上記したインパネ1の上面部1aの裏面に設けられた左側のダクト締結部40Lに固定される部分であり、平面状の座面部28jと、座面部28jに穿孔されたピン孔28pと、座面部28jに穿孔された締結孔28kとを有している。
座面部28jは、サイド吹出部28Lがインパネ1のサイドデフロスタ開口部3Lに嵌合されたときに、ダクト締結部40Lの台座部40jに当接する部分である。ピン孔28pは、ダクト締結部40Lのピン部40pが挿通される部分であり、その径はピン部40pが挿通可能な大きさに形成されている。締結孔28kは、サイド吹出部28Lをインパネ1に固定するための締結部材が挿通される部分である。
ピン孔28pと締結孔28kとは、座面部28jに横並びに穿孔されており、ピン孔28pの右側(車幅方向内側)に締結孔28kが設けられている。ピン孔28p及び締結孔28kは、ピン孔28pにピン部40pが挿通された状態で、締結孔28kが円筒部40kの孔と連通状態となるような位置関係となっている。サイド吹出部28Lは、ピン孔28pにピン部40pが挿通されることで位置決めされ、さらに締結部材が締結孔28kに挿通されて円筒部40kに締結されることで、インパネ1に固定される。
なお、図2に示すように、右側のサイド吹出部28Rの固定部28bにも、左側の固定部28bと同じように、平面状の座面部28jに穿孔されたピン孔28p及び締結孔28kが設けられている。座面部28jは、右側のサイド吹出部28Rがインパネ1の右側のサイドデフロスタ開口部3Rに嵌合されたときに、右側のダクト締結部40Rの台座部40jに当接する部分である。ピン孔28pは、右側のダクト締結部40Rのピン部40pが挿通される部分である。締結孔28kは、右側のサイド吹出部28Rをインパネ1に固定するための締結部材が挿通される部分である。
ただし、右側の固定部28bは、ピン孔28pと締結孔28kとが縦並びに穿孔されており、ピン孔28pの下方に締結孔28kが設けられている。ピン孔28p及び締結孔28kは、ピン孔28pにピン部40pが挿通された状態で、締結孔28kが円筒部40kの孔と連通状態となるような位置関係となっている。サイド吹出部28Rは、ピン孔28pにピン部40pが挿通されることで位置決めされ、さらに締結部材が締結孔28kに挿通されて円筒部40kに締結されることで、インパネ1に固定される。
[3.作用]
次に図4(a)〜(c)を用いて、ダクト20のサイド吹出部28をサイドデフロスタ開口部3に外嵌する動作(方法)を説明する。図4(a)〜(c)は、サイド吹出部28及びサイドデフロスタ開口部3の模式的な縦断面図であり、それぞれ外嵌前,外嵌途中,外嵌完了後の状態を示す。ダクト20は、図2に示すように、インパネ1の上面部1aの前方から後方に向かって上面部1aの裏面に沿うようにスライドされて装着される。
図4(a)に示すように、サイド吹出部28をサイドデフロスタ開口部3に固定する場合は、まず、サイド吹出部28の吹出口28aを上面部1aの裏面側に向けた状態で、インパネ1の裏面に沿うように前方から後方に向かって矢印Aの方向にスライドさせる。そして、サイド吹出部28の屈曲部28dの第二斜面部28fをサイドデフロスタ開口部3の周縁リブ3aに摺接させる。
この状態で、さらにサイド吹出部28を矢印Aの方向に移動させると、図4(b)に示すように、第二斜面部28fは押し潰されて変形し、第一斜面部28eと第二斜面部28fとのなす角が小さくなる。これにより、第二斜面部28fが、最初に摺接した周縁リブ3aを乗り越え(潜り抜け)、周縁リブ3aの一部が吹出口28aの内側に入り込む。
さらにサイド吹出部28を後方へ移動させて、後方に位置する周縁リブ3aに対しても同様に、第二斜面部28fを変形させて周縁リブ3aを乗り越えさせる。これにより、図4(c)に示すように、サイド吹出部28の吹出口28aの内側に周縁リブ3aの全体が配置され、吹出部28が周縁リブ3aを覆うようにサイドデフロスタ開口部3に嵌合される。なお、左右のサイド吹出部28L,28Rは略同じタイミングでサイドデフロスタ開口部3に嵌合してもよいし、僅かにずれて(左右一つずつ順番に)嵌合してもよい。
このとき、固定部28bに設けられたピン孔28pには、ダクト締結部40のピン部40pが挿通され、サイド吹出部28の位置が決定される。さらに、周縁リブ3aの前方側に位置する部分がサイド吹出部28のフランジ状拡径部28cに当接し、周縁リブ3aの後方側に位置する部分が屈曲部28dに引っ掛かることで、サイド吹出部28がインパネ1のサイドデフロスタ開口部3に嵌合された状態で保持される。
この状態で、締結部材が固定部28bの締結孔28kに挿通されるとともに、ダクト締結部40の円筒部40kに締結されることで、サイド吹出部28がインパネ1に固定される。また、センタ吹出部27及び左右のデルタ吹出部29L,29Rも、それぞれ締結部材によってインパネ1に固定されて、ダクト20がインパネ1に装着される。なお、以上の方法でダクト20を装着する際には、インパネ1の上下を逆にした状態(すなわち、上面部1aの裏面が上方を向いた状態)で支持し、ダクト20も上下逆にすれば、ダクト20を上面部1aの裏面に沿わせながらスライドさせる動作や、締結部材を締結する動作等を簡単に行うことができる。
[4.効果]
(1)したがって、本ダクト20の構造によれば、ダクト20の装着方向Aと交差する方向に開口した開口部(例えばサイドデフロスタ開口部3)にダクト20を外嵌させるときに、サイド吹出部28に設けられた屈曲部28dが周縁リブ3aに摺接して変形し、周縁リブ3aを乗り越えることができるため、サイド吹出部28をサイドデフロスタ開口部3に対して横方向から外嵌させることができる。これにより、ダクト20をインパネ1の上面部1aの裏面に沿わせながら、サイド吹出部28がサイドデフロスタ開口部3の周縁リブ3aに外嵌させることができるため、インパネ1の内部に広いスペースがなくてもダクト20をインパネ1に装着することができる。
つまり、従来であれば、インパネ1の上面部1aに設けられたサイドデフロスタ開口部3にダクトの吹出部を嵌合するためには、サイドデフロスタ開口部3の下方から吹出部を嵌めこむ必要があるため、ダクト装着の際にはインパネ1の内部に広いスペースを確保しておく必要があった。これに対して、本ダクト20であれば、上面部1aの裏面に沿ってダクト20を装着することができるため、インパネ1の内部の狭いスペースでのダクト20の装着性を向上させることができる。これにより、インパネ1に他の部品等が組み付けられた後からでもダクト20を装着することができるため、インパネ1に対する部品の取り付けの順番(組立工程)が限られるということもなく、組立工程の自由度を高めることができる。
また、屈曲部28dの縮径した部分(すなわち第二斜面部28f)の外側面は、この面に交差する方向の力に対しては容易に変形するのに対し、この面に平行な方向の力が縁部(すなわち屈曲部28dの先端部28h)に作用した場合は容易に変形しない。言い換えると、屈曲部28dの先端部28hはある程度の剛性が確保されているため、サイド吹出部28をサイドデフロスタ開口部3に嵌合した際に、屈曲部28dを周縁リブ3aに引っ掛かけることができる。
これにより、サイド吹出部28をインパネ1に固定するまでの間に、サイド吹出部28とサイドデフロスタ開口部3との嵌め合いが外れてしまうことを防止することができる。言い換えると、サイド吹出部28を締結部材によりインパネ1に固定するまで、サイド吹出部28がインパネ1のサイドデフロスタ開口部3に嵌合された状態を保持することができ、ダクト20の装着性を高めることができる。
(2)また、サイド吹出部28には、サイド通路部23から先端側に向かってフランジ状に拡径するよう形成されたフランジ状拡径部28cをさらに有し、このフランジ状拡径部28cは、サイド吹出部28がサイドデフロスタ開口部3の周縁リブ3aに外嵌された状態で周縁リブ3aの先端が当接される。このため、サイド吹出部28がサイドデフロスタ開口部3に嵌合された状態をより確実に保持しておくことができる。言い換えると、サイド吹出部28の保持性を高めることができ、延いてはダクト20の装着性をより高めることができる。
(3)また、サイド吹出部28の近傍には、位置決め用のピン孔28pと締結用の締結孔28kとが穿孔された固定部28bが設けられているため、ダクト20をインパネ1に装着する際に、サイド吹出部28の位置決めを容易に行うことができる。また、位置決め用のピン孔28pと締結用の締結孔28kとが並んで設けられているため、締結時にサイド吹出部28の位置がずれることを防止することができる。
(4)また、インパネ1の上面部1aにサイドウィンドウガラスに向かって開口するように形成されたサイドデフロスタ開口部3にダクト20のサイド吹出部28を外嵌する場合、従来であればインパネ1の上面部1aの下方から周縁リブ3aを覆うように装着する必要があった。これに対して、本構造であれば、上面部1aに沿ってダクト20を装着することができるため、上面部1aの下方のスペースが狭くても、サイド吹出部28をサイドデフロスタ開口部3に容易に装着することができる。つまり本構造は、インパネ1の上面部1aに形成されたサイドデフロスタ開口部3に、
サイドデフロスタ10S用のダクト20のサイド吹出部28を装着するような場合に特に有効である。
(5)さらに、左側のサイド吹出部28Lの固定部28bには、ピン孔28pと締結孔28kとが横並びに穿孔され、右側のサイド吹出部28Rの固定部28bには、ピン孔28pと締結孔28kとが縦並びに穿孔されているため、左右のサイド吹出部28L,28Rとインパネ1との固定を強固なものにすることができる。
(6)また、ダクト20は、センタデフロスタ10C用のダクト部分であるセンタ通路部22と、左右のサイドデフロスタ10S用のダクト部分である左右のサイド通路部23L,23Rとが一体成形されたものである。このように、大型なダクト20であっても、インパネ1の上面部1aの裏面に沿わせてダクト20をスライドさせて装着することができる。これにより、デフロスタのダクトを別体で成形する場合と比べて、型の個数を減らすことができ、インパネ1に装着するときの工程数も減らすことができるため、製造コストを抑制することができる。
[5.その他]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
上記実施形態では、サイド吹出部28がサイドデフロスタ開口部3に外嵌される場合を説明したが、吹出部が外嵌される開口部はサイドデフロスタ開口部3に限られず、インパネ1においてダクト20の装着方向Aと交差する方向に開口した開口部であればよい。例えば、上記実施形態のセンタデフロスタ開口部2が形成されている部分が装着方向Aに対して交差して設け、センタデフロスタ開口部2に外嵌するセンタ吹出部27に屈曲部やフランジ状拡径部等を設けてもよい。また、インパネ1の側面部1cのデルタデフロスタ開口部4に外嵌するデルタ吹出部29に屈曲部やフランジ状拡径部等を形成してもよい。
また、サイド吹出部28の固定部28bの構成は上記したものに限られない。例えば、左右の固定部28bの何れにも、ピン孔28pと締結孔28kとが横並び又は縦並びに穿孔されていてもよいし、固定部28bが吹出口28aの車幅方向外側や上方に設けられていてもよい。固定部28bの位置や形状に合わせて、インパネ1の裏面に設けられるダクト締結部40の位置や形状を決定すればよい。
また、サイド吹出部28のフランジ状拡径部28cの形状や位置は上記実施形態のものに限られない。例えば、サイド通路部23から先端側に向かって徐々に拡径して斜面形状となっていてもよく、先端側の径がサイド通路部23の径よりも大きくなるように段差状に拡径して形成されていてもよい。また、フランジ状拡径部28cが吹出口28aの周縁のうち屈曲部28d以外の全てに設けられていなくてもよく、また、フランジ状拡径部28cを省略してもよい。
また、上記実施形態では、デフロスタ10がセンタデフダクト10Cとサイドデフロスタ10Sとデルタデフロスタ10Dとが一体になったものを例示しているが、デルタデフロスタ10Dはデルタ窓がなければ設ける必要はない。
また、これら各デフロスタ10C,10S,10D用のダクト部分(センタ通路部22,サイド通路部23,デルタ通路部24)が一体成形されていないダクトの吹出部に屈曲部やフランジ状拡径部等を設けてもよい。なお、ダクトはデフロスタのダクトに限られず、エアコン用のダクトであってもよい。
1 インパネ(インストルメントパネル)
1a 上面部
1c 側面部
2 センタデフロスタ開口部(開口部)
3,3L,3R サイドデフロスタ開口部(開口部)
3a 周縁リブ(突起部)
4,4L,4R デルタデフロスタ開口部(開口部)
10 デフロスタ
10C センタデフロスタ
10S サイドデフロスタ
10D デルタデフロスタ
11 空調装置
20 ダクト
22 センタ通路部(通路部,センタデフロスタのダクト)
23,23L,23R サイド通路部(通路部,サイドデフロスタのダクト)
24,24L,24R デルタ通路部(通路部,デルタデフロスタのダクト)
27 センタ吹出部(吹出部)
28,28L,28R サイド吹出部(吹出部)
28a 吹出口
28b 固定部
28c フランジ状拡径部
28d 屈曲部
28e 第一斜面部
28f 第二斜面部(縮径した部分)
28g 角部
28h 先端部
28j 座面部
28k 締結孔
28p ピン孔
29,29L,29R デルタ吹出部(吹出部)
40,40L,40R ダクト締結部
40j 台座部
40k 円筒部
40p ピン部
A ダクトの装着方向

Claims (6)

  1. 車両のインストルメントパネルにその裏側から所定の装着方向に移動されて装着され、前記インストルメントパネルにおいて前記装着方向と交差する方向に開口した開口部の裏面に嵌合されるとともに同開口部から空気を放出させる空調装置のダクトの構造であって、
    前記ダクトは、前記空気を流通させる通路部と、該通路部の先端部に前記開口部と対向するよう形成され、前記開口部の周縁の裏面から突設された突起部に外嵌される吹出部とを備え、
    前記吹出部は、その周縁の前記装着方向の前方側に位置する部分に、前記通路部から先端側に向かって拡径した後に縮径する断面くの字状に形成され、前記ダクトの装着時に前記突起部に摺接するとともに変形して前記突起部を乗り越える屈曲部を有する
    ことを特徴とする、ダクトの構造。
  2. 前記吹出部は、その周縁に、前記屈曲部に連続し前記通路部から前記先端側に向かってフランジ状に拡径するよう形成されたフランジ状拡径部をさらに有し、
    前記フランジ状拡径部は、前記吹出部が前記突起部に外嵌された状態で前記突起部の先端に当接される
    ことを特徴とする、請求項1記載のダクトの構造。
  3. 前記ダクトは、前記吹出部の近傍に前記吹出部を固定するための固定部を備え、
    前記固定部には、前記インストルメントパネルの裏面から突設された位置決め用のピンが挿通されるピン孔と、前記インストルメントパネルに前記ダクトを装着するための締結部材が挿通される締結孔とが並んで穿孔されている
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のダクトの構造。
  4. 前記開口部は、前記インストルメントパネルの上面部又は側面部に前記車両の窓ガラスに向かって開口するよう形成され、
    前記ダクトは、前記窓ガラスに向かって空気を放出するデフロスタ用のダクトである
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載のダクトの構造。
  5. 前記ダクトは、少なくとも前記車両の左右のサイドウィンドウガラスの曇りを晴らすための左右のサイドデフロスタ用のダクトであり、
    左右の前記固定部のうち何れか一方の前記固定部には、前記ピン孔と前記締結孔とが横並びに穿孔され、何れか他方の前記固定部には、前記ピン孔と前記締結孔とが縦並びに穿孔されている
    ことを特徴とする、請求項4記載のダクトの構造。
  6. 前記ダクトは、前記車両のフロントガラスの曇りを晴らすためのセンタデフロスタ用のダクトと前記車両の左右のサイドウィンドウガラスの曇りを晴らすための左右のサイドデフロスタ用のダクトとが一体成形されたものである
    ことを特徴とする、請求項4又は5記載のダクトの構造。
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