JP5902988B2 - 香味素材抽出物、その製造方法およびそれを用いた飲食物 - Google Patents
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第一に、香味素材に糖アルコールを添加して抽出を行う、香味素材抽出物の製造方法である。
第二に、前記抽出を、40℃以上95℃以下で行うことを特徴とする、上記第一に記載の香味素材抽出物の製造方法である。
第三に、香味素材1重量部に対し、糖アルコールを固形分換算で2〜50重量部添加することを特徴とする、上記第一または第二に記載の香味素材抽出物の製造方法である。
第四に、糖アルコールの二糖類以上の高分子の含有量が50〜100%であることを特徴とする、上記第一から第三のいずれか一つに記載の香味素材抽出物の製造方法である。
第五に、糖アルコールの三糖類以上の高分子の含有量が2〜90%であることを特徴とする、上記第一から第四のいずれか一つに記載の香味素材抽出物の製造方法である。
第六に、香味素材がユリ科植物、クスノキ科植物、アブラナ科植物、ショウガ科植物、セリ科植物、バラ科植物、キク科植物、シソ科植物、イネ科植物、クワ科植物、ミカン科植物、ブドウ科植物、ヤシ科植物、ウルシ科植物から選ばれる1種以上であることを特徴とする、上記第一から第五のいずれか一つに記載の香味素材抽出物の製造方法である。
第七に、上記第一から第六のいずれか一つに記載の製造方法により得られた、香味素材抽出物である。
第八に、上記第七に記載の香味素材抽出物を含有する、飲食物である。
ソルビトール:ソルビットT70 Lot. 10727、固形分70%(三菱商事フードテック株式会社製)
還元澱粉糖化物(1):アマミール Lot. 012244、固形分70%(三菱商事フードテック株式会社製)
還元澱粉糖化物(2):PO40 Lot. 103234、固形分70%(三菱商事フードテック株式会社製)
還元澱粉糖化物(3):PO20 Lot. 005269、固形分72%(三菱商事フードテック株式会社製)
グルコース:TDA(サンエイ糖化株式会社製)
フラクトース:ベタスイート(扶桑化学工業株式会社製)
スクロース:グラニュ糖(大日本明治製糖株式会社製)
ミル:ミル&ジュースミキサーTM807(株式会社テスコム製)
ミルクティー:午後の紅茶ミルクティー(キリンビバレッジ株式会社製)
スープ:固形スープ(わかめスープ、理研ビタミン株式会社製)6.4gに沸騰水200gを投入後攪拌して調製
ハヤシライス用レトルトルー:銀座ハヤシ(株式会社明治製)沸騰水に袋のまま10分間投入し加熱
市販ネギエキス:ネギエキスIM (井村屋シーズニング株式会社製)
本発明における遊離アミノ酸の測定は以下の条件でおこなった。
HPLCシステム:Alliance AccQ・Tagアミノ酸分析システム(Waters社製)
分析カラム:AccQ・Tagアミノ酸分析カラム(3.9x150mm)(Waters社製)
カラム温度:35℃
注入量:5μL
溶離条件:グラジェント[Eluent A (Waters社製)、アセトニトリル(関東化学株式会社製)、水]、流量1.0mL/min
検出:励起波長 250nm、蛍光波長 395nm
各香味素材に3倍〜10倍量の水を加えホモジナイズし、ろ過を行い、最終的に0.45μmメンブランフィルター(アドバンテック東洋株式会社製)で濾過をして調製した試料20μL、プレカラム誘導体化試薬[Borate Buffer (Waters社製)60μL+AccQ・Fluor Reagent (Waters)20μL]を80μL加え100μLに調整し、撹拌後55℃の湯浴で10分間加温し反応させた。分析用カラムが接続されたHPLCシステムに注入し、蛍光で検出を行った。標品を用いて作成した検量線との蛍光強度の比較によって定量した。
ニッケイ樹皮(遊離アミノ酸含有量:検出限界以下)を3〜4cm角に砕き、ミルにて30秒程度粉砕し、1〜5mmのチップ状にしたもの30gを原料とした。得られた原料30gをビーカーに入れ、水を90g加え混合し、混合液を得た。得られた混合液に表2に示す糖質300gを添加し、攪拌しながら表2に示す温度、時間で抽出を行った。抽出後、混合液を目開き250μmの篩を通過させ、固形分を分離し、抽出物(実施品)を得た。
実施例1に記載の方法を、表3に記載の条件で実施し、抽出物(比較品)を得た。この際、固形の糖質を添加する場合は固体210gに水90gを添加して実施した。
圃場で収穫したネギ(遊離アミノ酸含有量:1099mg/100g)を洗浄後、根の部分を切り落とし、葉脈に対して垂直方向に切断し、5〜10mm幅としたもの30gを原料とした。得られた原料30gをビーカーに入れ、水を90g加え混合し、混合液を得た。得られた混合液に表4に示す糖質を表4に示す量添加し、攪拌しながら70℃で、1時間抽出を行った。抽出後、混合液を目開き250μmの篩を通過させ、固形分を分離し、抽出物(実施品)を得た。
(ネギ水抽出物1)
圃場で収穫したネギを洗浄後、根の部分を切り落とし、葉脈に対して垂直方向に切断し、5〜10mm幅としたもの30gを原料とした。得られた原料30gをビーカーに入れ、水を90g加え混合し、混合液を得た。得られた混合液を、攪拌しながら70℃で、1時間抽出を行った。抽出後、混合液を目開き250μmの篩を通過させ、固形分を分離し、水300gを加え混合し、抽出物(比較品2−1)を得た。
(ネギ水抽出物2)
圃場で収穫したネギを洗浄後、根の部分を切り落とし、葉脈に対して垂直方向に切断し、5〜10mm幅としたもの30gを原料とした。得られた原料30gをビーカーに入れ、水を90g加え混合し、混合液を得た。得られた混合液を、攪拌しながら70℃で、1時間抽出を行った。抽出後、混合液を目開き250μmの篩を通過させ、固形分を分離し、ソルビトール300gを加え混合し、抽出物(比較品2−2)を得た。
市販ネギエキスを比較品2−3とした。
市販ネギエキス90gにソルビトール300gを加え室温で混合し、比較品2−4とした。
表5に記載の香味素材を表5に記載の方法で調製したもの30gを原料とした。得られた原料30gをビーカーに入れ、水を90g加え混合し、混合液を得た。得られた混合液に還元澱粉糖化物(1)300gを添加し、攪拌しながら70℃で、1時間抽出を行った。抽出後、懸濁液を目開き250μmの篩を通過させ、固形分を分離し、抽出物(実施品)を得た。
マコンブ(遊離アミノ酸含有量:5022mg/100g)の葉を1cm角に切断したもの30gを原料とした。得られた原料30gをビーカーに入れ、水を90g加え混合し、混合液を得た。得られた混合液に還元澱粉糖化物(1)300gを添加し、攪拌しながら70℃で、1時間抽出を行った。抽出後、懸濁液を目開き250μmの篩を通過させ、固形分を分離し、抽出物(比較品3)を得た。
抽出物に対しては、過加熱臭がないこと、素材に特徴的な良好な風味を有すること、素材に特徴的な強い風味を有することについて評価した。評価は過加熱臭を感じない側、素材に特徴的な良好な風味を有する側、素材に特徴的な風味が強い側を7点、過加熱臭を感じる側、悪い風味を有する側、素材に特徴的な風味が弱い側を1点とした、1点刻みの1〜7点の7段階尺度を用いた採点法で評価し、その平均値で表6に示すように評価した。
食品に含有させた場合については、食品の風味が向上することについて評価した。抽出物を含有しない食品を基準とした効果を、基準品を4点、風味の向上がなされている側を7点、風味が悪化している側を1点とした、1点刻みの1〜7点の7段階尺度を用いた採点法で評価し、その平均値で表7に示すように評価した。
結果については、表8〜表16に示す。
Claims (4)
- 香味素材に糖アルコールを添加して40℃以上85℃以下で抽出を行う、香味素材抽出物の製造方法。
- 香味素材1重量部に対し、糖アルコールを固形分換算で2〜50重量部添加することを特徴とする、請求項1に記載の香味素材抽出物の製造方法。
- 請求項1または2に記載の製造方法により得られた、香味素材抽出物。
- 請求項3に記載の香味素材抽出物を含有する、飲食物。
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