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JP5838918B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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JP5838918B2
JP5838918B2 JP2012133687A JP2012133687A JP5838918B2 JP 5838918 B2 JP5838918 B2 JP 5838918B2 JP 2012133687 A JP2012133687 A JP 2012133687A JP 2012133687 A JP2012133687 A JP 2012133687A JP 5838918 B2 JP5838918 B2 JP 5838918B2
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Description

本発明は、バスバーと、該バスバーに流れる電流を測定する電流センサとを備えた電力変換装置に関する。
例えばインバータやコンバータ等の電力変換装置として、半導体素子を内蔵した複数の半導体モジュールと、該半導体モジュールに接続したバスバーとを備えたものが知られている(下記特許文献1参照)。
この電力変換装置では、上記バスバーの一端を端子台に載置してある。この端子台において、バスバーを外部機器のコネクタに締結するようになっている。
また、上記端子台には、ホール素子等の電流センサが取り付けられている。電流センサには貫通孔が形成されており、この貫通孔にバスバーを挿通してある。電力変換装置は、電流センサによって、バスバーに流れる電流を検出し、その検出結果を、半導体モジュールのスイッチング制御等に利用している。
上記半導体モジュールと、端子台とは、金属製のフレームに固定されている。また、バスバーの一部は樹脂製の封止部材に封止されており、この封止部材をフレームに固定してある。このように、複数の部品をフレームに固定し、一体化することにより、電力変換装置を製造しやすくしてある。
特開2011−182626号公報
しかしながら、上記電力変換装置は、バスバーと電流センサとの間の位置ずれ量が大きくなりやすい。
つまり、電力変換装置は、バスバーの封止部材と、端子台とをそれぞれフレームに固定する構造になっている。また、端子台に電流センサを固定してあり、この電流センサに形成した貫通孔にバスバーを挿通してある。そのため、電流センサと端子台との間に、製造ばらつきによる位置ずれが生じ、上記端子台とフレームとの間にも位置ずれが生じ得る。さらに、このフレームと封止部材との間にも位置ずれが生じ、該封止部材とバスバーとの間にも位置ずれが生じ得る。そのため、これらの位置ずれが累積し、電流センサとバスバーとの間の位置ずれ量が大きくなる場合がある。したがって、このような場合を想定して、電流センサとバスバーとの干渉を防ぐために、貫通孔を大きくする必要がある。その結果、電流センサの小型化が困難となる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、電流センサを小型化できる電力変換装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、半導体素子を内蔵した半導体モジュールと、
該半導体モジュールに接続したモジュール接続端子および、外部機器に接続するための外部出力端子を有するバスバーと、
該バスバーにおける上記モジュール接続端子と上記外部出力端子との間の部位を封止する、樹脂製の封止部材と、
上記外部出力端子を流れる電流を測定する電流センサとを備え、
該電流センサは貫通孔を有し、上記外部出力端子を上記貫通孔に挿通してあり、
上記封止部材に、上記電流センサを保持する保持部が形成されており、
上記外部出力端子は上記封止部材から直線状に延出しており、上記保持部は、上記封止部材から上記外部出力端子の延出方向と同一方向に突出した一対のアームと、該一対のアームの先端に形成され上記電流センサに係合する鉤爪部とを有し、該鉤爪部と上記封止部材とによって上記電流センサを上記延出方向に挟持することにより、上記電流センサを保持し、
上記一対のアームによって上記電流センサを、上記延出方向に直交する方向から挟持しており、上記一対のアームによる上記電流センサの挟持方向と上記延出方向との双方に直交する直交方向への、上記電流センサの位置ずれを規制する位置規制部が形成され、
上記電流センサには、上記封止部材側に突出する凸部が形成され、上記封止部材には、上記凸部が嵌合する凹部が形成され、上記凸部と上記凹部とにより上記位置規制部を構成してあることを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
上記電力変換装置においては、バスバーを封止した封止部材に上記保持部を形成し、この保持部に上記電流センサを保持させている。
それゆえ、電流センサの貫通孔を小さく形成でき、電流センサを小型化することができる。すなわち、上記構成にすると、封止部材に電流センサとバスバーとを両方とも固定していることとなる。そのため、電流センサとバスバーとの間の位置ずれ量としては、最大でも、電流センサと封止部材との間の位置ずれ量と、封止部材とバスバーとの間の位置ずれ量との累積までとなる。そのため、電流センサとその貫通孔に挿通させるバスバーとの位置精度を高めることができる。これにより、電流センサの貫通孔を小さく形成することが可能となり、電流センサを小型化することが可能になる。
以上のごとく、本発明によれば、電流センサを小型化できる電力変換装置を提供することができる。
参考例1における、電力変換装置の平面図。 参考例1における、バスバー及び封止部材の平面図。 参考例1における、積層体およびフレームの平面図。 図1のIV-IV断面図。 図2のV-V断面図。 参考例1における、保持部に電流センサを保持する工程の説明図。 参考例1における、外部出力端子にコネクタを接続した状態の平面図。 図7のVIII-VIII断面図。 参考例1における、電力変換装置の回路図。 実施例における、電流センサ周辺の拡大断面図であって、図11のX-X断面図。 図10のXI-XI断面図。 実施例における、電流センサおよび外部出力端子の断面図。
上記電力変換装置は、例えば、電気自動車やハイブリッド車等に搭載するための車載用電力変換装置とすることができる。
また、上記電力変換装置において、上記外部出力端子は複数本あり、上記貫通孔は複数個形成されており、該複数個の貫通孔にそれぞれ上記外部出力端子を挿通してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には、複数個の貫通孔をそれぞれ小さく形成できるため、該複数個の貫通孔の間隔を狭くすることができる。そのため、個々の貫通孔に挿入する外部出力端子のピッチを狭くすることができ、電力変換装置を小型化しやすくなる。
また、上記外部出力端子は上記封止部材から直線状に延出しており、上記保持部は、上記封止部材から上記外部出力端子の延出方向と同一方向に突出した一対のアームと、該一対のアームの先端に形成され上記電流センサに係合する鉤爪部とを有し、上記鉤爪部と上記封止部材とによって上記電流センサを上記延出方向に挟持することにより、上記電流センサを保持している。
そのため、保持部へ電流センサを組み付けやすくなる。すなわち、上記構成にすれば、電力変換装置の製造時に、電流センサの貫通孔に外部出力端子の先端を入れ、その後、電流センサを封止部材まで押し込むことにより、上記鉤爪部を電流センサに係合させて、電流センサを封止部材に固定することができる。そのため、貫通孔に外部出力端子を入れる工程と、電流センサを封止部材に固定する工程とを連続して行うことが可能になる。したがって、電力変換装置を製造しやすくなる。
また、上記構成にすると、例えば電流センサが破損した場合等には、上記アームの先端を左右に広げれば、上記鉤爪部が電流センサから係合解除するため、電流センサを簡単に引き抜くことができる。そのため、電流センサの交換を行いやすい。
また、上記一対のアームによって上記電流センサを、上記延出方向に直交する方向から挟持しており、上記封止部材に、上記一対のアームによる上記電流センサの挟持方向と上記延出方向との双方に直交する方向への、上記電流センサの位置ずれを規制する位置規制部が形成されている。
そのため、上記鉤爪部と、上記一対のアームと、上記位置規制部とによって、電流センサを、互いに直交する3方向から位置規制できる。そのため、封止部材に対して電流センサをより正確な位置に保持することが可能となる。これにより、電流センサとバスバーとの間の位置ずれ量をより小さくでき、貫通孔をより小さくすることが可能になる。そのため、電流センサをより小型化することができる。
また、上記封止部材は一対の上記位置規制部を備え、該一対の位置規制部は、それぞれ板状に形成され、かつ互いに平行であり、上記一対の位置規制部によって上記電流センサを、上記位置規制部の板厚方向から挟持するよう構成されていることが好ましい。
この場合には、上記一対の位置規制部がそれぞれ板状に形成されているため、この一対の位置規制部によって、電流センサの広い面積を挟持することができる。そのため、電流センサのぐらつきを低減でき、封止部材に対する、電流センサの位置精度をより高めることが可能となる。これにより、電流センサとバスバーとの間の位置ずれ量をより小さくでき、貫通孔をより小さくすることが可能になる。そのため、電流センサをより小型化することができる。
参考例1)
上記電力変換装置に係る参考例について、図1〜図9を用いて説明する。図1に示すごとく、本例の電力変換装置1は、半導体素子を内蔵した半導体モジュール7と、バスバー2と、封止部材3と、電流センサ4とを備える。
バスバー2は、半導体モジュール7に接続したモジュール接続端子20および、外部機器に接続するための外部出力端子21を有する。
封止部材3は、バスバー2におけるモジュール接続端子20と外部出力端子21との間の部位を封止している。
電流センサ4は、外部出力端子21を流れる電流を測定する。
電流センサ4には貫通孔40が形成されている。この貫通孔40に外部出力端子21を挿通してある。
封止部材3に、電流センサ4を保持する保持部5が形成されている。
本例の電力変換装置1は、電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載される車両用電力変換装置である。
図2に示すごとく、本例の電力変換装置1は3本のバスバー2を備える。この3本のバスバー2を、略四角形の枠体状の封止部材3によって部分的に封止し、一体化してバスバーモジュール10を構成してある。そして、3本のバスバー2にそれぞれ形成した外部出力端子21a〜21cのうち、2本の外部出力端子21a,21bに電流センサ4を取り付けてある。本例の電流センサはホール素子からなる。電流センサによって、2本の外部出力端子21a,21bに流れる電流を測定し、その測定値を、半導体モジュール7のスイッチング制御に利用している。
また、図3に示すごとく、本例の電力変換装置1は、複数の半導体モジュール7と複数の冷却管11とを積層して積層体12を構成してある。この積層体12を、金属製のフレーム14内に固定している。個々の半導体モジュール7は、パワー端子70を備える。このパワー端子70が、バスバー2の上記モジュール接続端子20(図1参照)に対して、溶接により接続されている。
また、図4に示すごとく、半導体モジュール7は、制御端子71を備える。この制御端子71は、制御回路基板18に接続している。制御回路基板18によって半導体モジュール7のスイッチング動作を制御している。また、電流センサ4と制御回路基板18とは、ワイヤ19によって接続されている。電流センサ4による電流の測定値を制御回路基板18に送信し、その測定値を、制御回路基板18が半導体モジュール7のスイッチング制御に利用している。
バスバーモジュール10の、更に詳細な説明をする。図2に示すごとく、個々のバスバー2は、2個のモジュール接続端子20と、1本の外部出力端子21とを備える。モジュール接続端子20は板状に形成されており、その主面200は、3本のバスバー2の配列方向(Y方向)に直交している。また、個々のモジュール接続端子20の側面に、半導体モジュール7(図4参照)のパワー端子70に溶接するための溶接部22が形成されている。
2個のモジュール接続端子20は、接続板23によって接続されている。この接続板23と外部出力端子21とを、連結部26によって連結してある。連結部26は、第1延出部261と屈曲部262とからなる。第1延出部261は、接続板23から、外部出力端子21の延出方向(X方向)に延出している。屈曲部262は、第1延出部261からY方向に延出し、外部出力端子21に接続している。
また、図2に示すごとく、バスバー2は、接続板23から、X方向における第1延出部261とは反対側に延出した第2延出部27を備える。
一方、封止部材3は、第1封止辺部31と、第2封止辺部32と、第1連結辺部33と、第2連結辺部34との、4つの辺部を備える。第1封止辺部31は、バスバー2の、第1延出部261の一部と、屈曲部262と、外部出力端子21の一部を封止している。また、第2封止辺部32は、バスバー2の、第2延出部27の先端28を封止している。第1連結辺部33と第2連結辺部34とは、第1封止辺部31と第2封止辺部32の、Y方向における両端を、それぞれX方向に連結している。
図2に示すごとく、第1封止辺部31から3本の外部出力端子21が突出している。3本の外部出力端子21は互いに平行である。各々の外部出力端子21は板状に形成されており、その主面210(図4参照)は、半導体モジュール2のパワー端子70の突出方向(Z方向)に直交している。外部出力端子21には、後述するコネクタ80(図7参照)にボルト締結するためのボルト挿通孔211を形成してある。
上述したように、本例では、3本の外部出力端子21a〜21cのうち2本の外部出力端子21a,21bの周囲に電流センサ4を配設してある。図2、図5に示すごとく、電流センサ4は、略直方体形状を呈している。また、電流センサ4は2個の貫通孔40を備える。個々の貫通孔40はX方向に貫通している。図5に示すごとく、貫通孔40の、YZ断面における形状は略長方形である。YZ面における貫通孔40の断面形状は、外部出力端子21の断面形状よりも僅かに大きい。外部出力端子と貫通孔40との隙間Sは、製造公差を考慮した大きさであり、例えば3〜4mmである。
また、図2に示すごとく、封止部材3には、電流センサ4を保持するための一対の保持部5が形成されている。保持部5は、封止部材3の第1封止辺部31からX方向に突出したアーム50と、該アーム50の先端に形成された鉤爪部51とからなる。鉤爪部51は電流センサ4に係合している。この鉤爪部51と、封止部材3の第1封止辺部31とによって電流センサ4をX方向に挟持することにより、電流センサ4を保持している。鉤爪部51は、電流センサ4の、X方向に直交する2つの側面41,42のうち、外部出力端子21の先端側に位置する側面41に係合している。他方の側面42は、第1封止辺部31に接触している。
図5に示すごとく、個々のアーム50は板状に形成されており、その主面500は、Y方向に直交している。アーム50は可撓性を有する。Z方向において、アーム50の長さLは、電流センサ4の厚さと略等しい。アーム50は、電流センサ4の、Y方向に直交する2つの側面43,44にそれぞれ接触している。この一対のアーム50を使って、電流センサ4をY方向に挟持している。
また、図5に示すごとく、封止部材3の第1封止辺部31には、一対の位置規制部6が形成されている。個々の位置規制部6は、X方向(図2参照)に突出している。位置規制部6は板状に形成されており、その主面600は、Z方向に直交している。一対の位置規制部6は、互いに平行である。位置規制部6は、電流センサ4の、Z方向に直交する2つの主面45,46にそれぞれ接触している。この一対の位置規制部6によって電流センサ4を、該位置規制部6の板厚方向(Z方向)から挟持している。これにより、Z方向における電流センサ4の位置ずれを規制するよう構成されている。
また、図2に示すごとく、位置規制部6には、ワイヤ19(図4参照)を貫通させて電流センサ4に接続するためのワイヤ接続貫通孔61を形成してある。
なお、封止部材3は、PPS樹脂やPBT樹脂等の合成樹脂からなる。封止部材3と、保持部5と、位置規制部6とは、一体成形されている。
一方、本例では図1に示すごとく、ボルト39を用いて、バスバーモジュール10をフレーム14に固定してある。バスバーモジュール10の封止部材3にはボルト挿通孔38(図2参照)を設けてある。また、図3に示すごとく、フレーム14には、ボルト39が螺合する雌螺子部37を形成してある。ボルト39をボルト挿通孔38に挿通し、雌螺子部37に螺合することにより、バスバーモジュール10をフレーム14に固定するようになっている。
フレーム14には、上述したように、複数の半導体モジュール7と複数の冷却管11とを積層した積層体12を固定してある。フレーム14内には弾性部材15(板ばね)を設けてあり、この弾性部材15を用いて、積層体12を、フレーム14の内面141側へ押圧している。これにより、冷却管11と半導体モジュール7との接触圧を確保しつつ、積層体12をフレーム14内に固定している。
図3に示すごとく、複数の冷却管11は、X方向における両端部において、連結管111によって連結されている。また、複数の冷却管11のうち、上記内面141に接触する冷却管11aには、冷媒13を導入するための導入管16と、冷媒13を導出するための導出管17とを接続してある。導入管16から冷媒13を導入すると、冷媒13は連結管111を通って全ての冷却管11内を流れ、導出管17から導出する。これにより、半導体モジュール7を冷却するようになっている。
図4に示すごとく、個々の半導体モジュール7は、複数のパワー端子70を備える。パワー端子70には、後述する直流電源81(図9参照)の正電極に接続する正極端子70aと、直流電源81の負電極に接続する負極端子70bと、交流負荷に接続する交流端子70cとがある。この交流端子70cに、バスバー20のモジュール接続端子20を接続してある。また、正極端子70aと負極端子70bには、図示しない別のバスバーを接続する。
次に、電力変換装置1の回路の説明をする。図9に示すごとく、本例の電力変換装置9は、複数のスイッチング素子75(IGBT素子)によって構成されている。1個の半導体モジュール7(図3参照)には、1個のスイッチング素子75が封止されている。個々のスイッチング素子75には、フリーホイールダイオード76を逆並列接続してある。そして、複数のスイッチング素子75を用いて、三相ブリッジ回路を構成してある。この三相ブリッジ回路を使って、直流電源81から供給される直流電力を交流電力に変換し、三相交流モータ82を駆動している。
スイッチング素子75の交流端子70cには、バスバー2が接続している。そして、3本の外部出力端子21(21a〜21c)のうち2本の外部出力端子21a,21bに、電流センサ4を取り付けてある。この電流センサ4によって、外部出力端子21a,21bに流れる電流、すなわち三相交流モータ82に流れる電流を検出している。
次に、本例の電力変換装置1の製造方法について説明する。電力変換装置1を製造する際には、まず、図3に示すごとく、複数の半導体モジュール7と複数の冷却管11とを積層して積層体12を形成し、弾性部材15を使って、上記積層体12をフレーム14内に固定する。その後、ボルト39(図1参照)を使って、バスバーモジュール10をフレーム14に固定する。そして、半導体モジュール7の交流端子70cに、バスバー2のモジュール接続端子20を溶接する。
その後、図6に示すごとく、電流センサ4を外部出力端子21に対してX方向の先端側から接近させ、貫通孔40に外部出力端子21を入れる。そして、電流センサ4をX方向に押し込み、電流センサ4を封止部材3の第1封止辺部31に当接させる。このようにすると、鉤爪部51が電流センサ4に係合し、保持部5に電流センサ4が保持される。また、一対のアーム50によって電流センサ4がY方向に挟持されると共に、一対の位置規制部6(図5参照)によって電流センサ4がZ方向に挟持される。この後、ワイヤ19(図4参照)の一端を、ワイヤ接続貫通孔61を通して電流センサ4に接続する。また、ワイヤ19の他端を制御回路基板18に接続する。これにより、電流センサ4を制御回路基板18に電気接続する。
その後、図7に示すごとく、上述の構成部品が組みつけられたフレーム14を、収容ケース8に収容する。収容ケース8には、外部接続端子21付近において、X方向に貫通したコネクタ挿通穴89が形成されている。このコネクタ挿通穴89に、外部機器接続用のコネクタ80を挿入する。
図7、図8に示すごとく、コネクタ80は、3本のコネクタ端子87と、該コネクタ端子87を固定する台座部88とを備える。コネクタ端子87には、ボルト挿通孔871が形成されている。また、台座部88には、ナット86がインサートされている。コネクタ80をコネクタ挿通穴89に入れると、コネクタ端子87と外部出力端子21とが重なり合う。この後、ボルト85をボルト挿通孔211,871に入れ、ナット86に螺合する。これにより、外部出力端子21とコネクタ端子87とを締結するようになっている。
以上説明したように、本例の電力変換装置1は、コネクタ80の台座部88において、外部接続端子21をコネクタ端子87に締結するように構成されており、これらを締結するための専用の端子台を、別部品として備えていない。
本例の作用効果について説明する。図1、図5に示すごとく、本例においては、バスバー2を封止した封止部材3に保持部5を形成し、この保持部5に電流センサ4を保持させている。
それゆえ、電流センサ4の貫通孔40を小さく形成でき、電流センサ4を小型化することができる。すなわち、上記構成にすると、封止部材3に電流センサ4とバスバー2とを両方とも固定していることとなる。そのため、電流センサ4とバスバー2との間の位置ずれ量としては、最大でも、電流センサ4と封止部材3との間の位置ずれ量と、封止部材3とバスバー2との間の位置ずれ量との累積までとなる。そのため、電流センサ4とその貫通孔40に挿通させるバスバー2との位置精度を高めることができる。これにより、電流センサ4の貫通孔40を小さく形成することが可能となり、電流センサ4を小型化することが可能になる。
また、図1、図5に示すごとく、本例の電力変換装置1は複数本の外部出力端子21を備える。電流センサ4には、複数個の貫通孔40が形成されている。そして、複数個の貫通孔40にそれぞれ外部出力端子21を挿通してある。
このようにすると、複数個の貫通孔40をそれぞれ小さく形成できるため、該複数個の貫通孔40の間隔を狭くすることができる。そのため、個々の貫通孔40に挿入する外部出力端子21のピッチを狭くすることができ、電力変換装置1を小型化しやすくなる。
また、図1、図5に示すごとく、本例の保持部5は、封止部材3から外部出力端子21の延出方向(X方向)に突出した一対のアーム50と、該一対のアーム50の先端に形成された鉤爪部51とを有する。この鉤爪部51と、封止部材3の第1封止辺部31とによって電流センサ4をX方向に挟持することにより、電流センサ4を保持している。
このようにすると、保持部5へ電流センサ4を組み付けやすくなる。すなわち、上記構成にすれば、電力変換装置1の製造時に、電流センサ4の貫通孔40に外部出力端子21の先端を入れ、その後、電流センサ4を封止部材3まで押し込むことにより、鉤爪部51を電流センサ4に係合させて、電流センサ4を封止部材3に固定することができる。そのため、貫通孔40に外部出力端子21を入れる工程と、電流センサ4を封止部材3に固定する工程とを連続して行うことが可能になる。したがって、電力変換装置1を製造しやすくなる。
また、上記構成にすると、例えば電流センサ4が破損した場合等には、アーム50の先端を左右に広げれば、鉤爪部51が電流センサ4から係合解除するため、電流センサ4を簡単に引き抜くことができる。そのため、電流センサ4の交換を行いやすい。
また、本例では図1、図5に示すごとく、一対のアーム50によって電流センサ4を、外部出力端子21の延出方向(X方向)に直交する方向(Y方向)から挟持している。また、本例では、封止部材3に位置規制部6を設けてある。この位置規制部6によって、Y方向とX方向との双方に直交する方向(Z方向)への、電流センサ4の位置ずれを規制している。
このようにすると、鉤爪部51と、一対のアーム50と、位置規制部6とによって、電流センサ4を、互いに直交する3方向から位置規制できる。そのため、封止部材3に対して電流センサ4をより正確な位置に保持することが可能となる。これにより、電流センサ4とバスバー2との間の位置ずれ量をより小さくでき、貫通孔40をより小さくすることが可能になる。そのため、電流センサ4をより小型化することができる。
また、図1、図5に示すごとく、本例の封止部材3は一対の位置規制部6を備える。この一対の位置規制部6は、それぞれ板状に形成され、かつ互いに平行である。この一対の位置規制部6によって電流センサ4を、位置規制部6の板厚方向(Z方向)から挟持するよう構成されている。
このようにすると、一対の位置規制部6がそれぞれ板状に形成されているため、この一対の位置規制部6によって、電流センサ4の広い面積を挟持することができる。そのため、電流センサ4のぐらつきを低減でき、封止部材3に対する、電流センサ4の位置精度をより高めることが可能となる。これにより、電流センサ4とバスバー2との間の位置ずれ量をより小さくでき、貫通孔40をより小さくすることが可能になる。そのため、電流センサ4をより小型化することができる。
以上のごとく、本例によれば、電流センサを小型化できる電力変換装置を提供することができる。
なお、上記参考例においては、図3に示すごとく、冷媒13の流路(冷媒流路)を冷却管11によって形成し、該冷却管11を半導体モジュール7に接触させた例を示したが、本発明の電力変換装置は、これに限られるものではない。すなわち、例えば、上記半導体モジュール7に直接冷媒13が接触するように冷媒流路を設けることもできる。
また、本例においては、弾性部材15を、積層体12に対して、Y方向における導入管16及び導出管17を設けた側とは反対側に配したが、これに限るものではなく、導入管16及び導出管17を設けた側に配してもよい。例えば、冷却管11aと、フレーム14の内面141との間に弾性部材15を配し、この弾性部材15の弾性力を用いて、積層体12を、フレーム14の他方の内面142に押圧するよう構成してもよい。
また、本例の保持部5は、図1に示すごとく、アーム50と鉤爪部51とからなるが、これに限るものではない。例えば、電流センサ4にボルト挿通孔を備えたフランジを設け、このフランジにおいてボルトによって電流センサ4を封止部材3に固定することができる。
また、保持部5の他の態様としては、次のようにすることもできる。例えば、封止部材3に、電流センサ4を収容可能な大きさの凹部を形成する。そして、凹部の内面に保持部を鉤爪状に形成する。電流センサを凹部に入れると、鉤爪状の保持部が電流センサに係合し、電流センサ4を保持するよう構成する。
(実施例
本例は、位置規制部6の形状を変更した例である。図10に示すごとく、本例では、電流センサ4の、封止部材3に接触する接触面49に、封止部材3側に突出する凸部60を形成した。また、封止部材3の、電流センサ4に接触する被接触面36に、凸部60が嵌合する凹部61を形成した。この凸部60と凹部61とにより、Z方向における電流センサ4の位置ずれを規制するための位置規制部6を構成してある。
図11に示すごとく、本例の電力変換装置1は、2個の位置規制部6を有する。個々の位置規制部6は、電流センサ4の、Y方向における中央付近に形成されている。2個の位置規制部6a,6bのうち一方の位置規制部6aは、Z方向において、一方の主面45と貫通孔40との間に位置している。また、他方の位置規制部6aは、Z方向において、他方の主面46と貫通孔40との間に位置している。このように、2個の位置規制部6a,6bを、Z方向においてなるべく離すように構成してある。
その他、参考例1と同様の構成を備える。
本例の作用効果について説明する。上記構成にすると、位置規制部6を小型化できるため、位置規制部6を構成する樹脂の量を減らすことができ、バスバーモジュール10の製造コストを低減することが可能になる。
その他、参考例1と同様の作用効果を有する。
なお、本例では、電流センサ4に凸部60を形成し、封止部材3に凹部61を形成したが、これを逆にしてもよい。すなわち、電流センサ4に凹部61を形成し、封止部材3に凸部60を形成してもよい。
(実施例
本例は、保持部5の形成箇所を変更した例である。本例では、図12に示すごとく、一対の保持部5を、Z方向において電流センサ4を挟持する位置に形成した。保持部5は、参考例1と同様に、アーム50と、該アーム50の先端に形成した鉤爪部(図示しない)とからなる。本例では、一対のアーム50a,50bのうち一方のアーム50aは、電流センサ4の一方の主面45に接触している。また、他方のアーム50bは、電流センサ4の他方の主面46に接触している。これら一対のアーム50a,50bによって、電流センサ4をZ方向に挟持している。
また、本例の位置規制部6は、実施例と同様に、電流センサ4から封止部材3に向けて突出する凸部60と、封止部材3に形成した凹部61とからなる。位置規制部6は、第1の外部出力端子21aと第2の外部出力端子21bとの間に形成されている。
その他、参考例1と同様の構成を備える。
本例の作用効果について説明する。上記構成にすると、電流センサ4をY方向から挟持する部品を無くすことができる。そのため、第3の外部出力端子21cと電流センサ4との間に、アーム50等を配置する必要がなくなる。これにより、第3の外部出力端子21cと電流センサ4の間隔を狭めることが可能になると共に、2本の外部出力端子21b,21c間の間隔をも狭めることが可能になる。そのため、電力変換装置1をより小型化することが可能になる。
その他、参考例1と同様の作用効果を有する。
1 電力変換装置
2 バスバー
20 モジュール接続端子
21 外部出力端子
3 封止部材
4 電流センサ
40 貫通孔
5 保持部

Claims (2)

  1. 半導体素子を内蔵した半導体モジュールと、
    該半導体モジュールに接続したモジュール接続端子および、外部機器に接続するための外部出力端子を有するバスバーと、
    該バスバーにおける上記モジュール接続端子と上記外部出力端子との間の部位を封止する、樹脂製の封止部材と、
    上記外部出力端子を流れる電流を測定する電流センサとを備え、
    該電流センサは貫通孔を有し、上記外部出力端子を上記貫通孔に挿通してあり、
    上記封止部材に、上記電流センサを保持する保持部が形成されており、
    上記外部出力端子は上記封止部材から直線状に延出しており、上記保持部は、上記封止部材から上記外部出力端子の延出方向と同一方向に突出した一対のアームと、該一対のアームの先端に形成され上記電流センサに係合する鉤爪部とを有し、該鉤爪部と上記封止部材とによって上記電流センサを上記延出方向に挟持することにより、上記電流センサを保持し、
    上記一対のアームによって上記電流センサを、上記延出方向に直交する方向から挟持しており、上記一対のアームによる上記電流センサの挟持方向と上記延出方向との双方に直交する直交方向への、上記電流センサの位置ずれを規制する位置規制部が形成され、
    上記電流センサには、上記封止部材側に突出する凸部が形成され、上記封止部材には、上記凸部が嵌合する凹部が形成され、上記凸部と上記凹部とにより上記位置規制部を構成してあることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、上記外部出力端子は複数本あり、上記貫通孔は複数個形成されており、該複数個の貫通孔にそれぞれ上記外部出力端子を挿通してあることを特徴とする電力変換装置。
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