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JP5804404B2 - 光学表示デバイスの生産システム及び光学表示デバイスの生産方法 - Google Patents

光学表示デバイスの生産システム及び光学表示デバイスの生産方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学表示デバイスの生産システム及び光学表示デバイスの生産方法に関する。
本願は、2013年5月17日に出願された日本国特願2013−105587号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、液晶ディスプレイ等の光学表示デバイスの生産システムにおいて、液晶パネル(光学表示部品)に貼合する偏光板等の光学部材は、長尺フィルムから液晶パネルの表示領域に合わせたサイズのシート片に切り出され、梱包されて別ラインに搬送された後、液晶パネルに貼合されることがある(例えば、特許文献1参照)。
例えば、前記シート片は、長尺状の光学フィルムを原材料とし、これをカッターで矩形状に切断することにより得られる。
図15は、従来の光学フィルムチップの切り出し方法を示す模式図である。
先ず、図15(a)に示すように、光学フィルム101が搬送装置100により送り出される。
次に、図15(b)に示すように、搬送装置100により送り出された光学フィルム101は、不図示の切断装置により斜角カットされる。これにより光学フィルム中間体(第1の中間フィルム)102が切り出される。この斜角カットの工程においては、光学フィルムチップにおいて目的とされる光学軸の方向が目的の液晶表示装置に適合する方向となるように、光学フィルム101から第1の中間フィルム102が所定の角度で切り出される。
次に、図15(c)に示すように、フィルム積層装置110により第1の中間フィルム102にシート状の部材を積層する。フィルム積層装置110は、一対のローラー111,112とシート状の部材を送り出すリール113とを有する。リール113から送り出されるシート状の部材、所定の角度で切り出された第1の中間フィルム102は、一対のローラー111,112の間を通って積層され、次工程に送り出される。
次に、図15(d)に示すように、リール113から送り出されるシート状の部材と、所定の角度で切り出された第1の中間フィルム102とが積層された積層フィルムは、不図示の切断装置により半分にカットされる。これにより、第2の中間フィルム103が切り出される。
次に、図15(e)に示すように、切り出された第2の中間フィルム103の品質を目視で検査する。
次に、図15(f)に示すように、第2の中間フィルム103をステージ120にセットする。ステージ120には、第2の中間フィルム103を位置決めするためのマーキング121が施されている。第2の中間フィルム103をステージ120にセットする際には、図15(d)に示す工程において斜角カットされた辺を基準としてマーキング121に位置決めする。
そして、不図示の切断装置により第2の中間フィルム103から複数の光学フィルムチップ104を切り出す。切断装置には、光学フィルムチップ104の長辺の長さに対応した間隔で並ぶ複数のカッターと、光学フィルムチップ104の短辺の長さに対応した間隔で並ぶ複数のカッターとが平面視格子状に配置されており、4つのカッターにより矩形状に切り出される領域が1つの光学フィルムチップ104の切り出し領域となっている。
切断装置による第2の中間フィルム103の切断方向(例えば、光学フィルムチップ104の長辺の長さに対応した間隔で並ぶカッターの延在方向)は、光学フィルム101の長手方向に対して目的の角度(設計仕様によって定められた角度)をなすように配置される。例えば、光学フィルムチップ104の光学軸が光学フィルムチップ104の長辺に対して7°をなすように設計されている場合には、光学フィルム101の長手方向に対して切断装置の切断方向を7°に設定する。
日本国特開2003−255132号公報
図15(f)の工程において、第2の中間フィルム103の切断方向を光学フィルム101の長手方向を基準として設定するのは、一般に、長尺状の光学フィルム101が二色性色素で染色した樹脂フィルムを一軸延伸させて製造されており、光学フィルム101の光学軸の方向が樹脂フィルムの延伸方向と概ね一致するからである。しかし、光学フィルム101の光学軸は、光学フィルム101全体で均一ではなく、光学フィルム101の幅方向において若干ばらついている。例えば、二色性色素で染色した樹脂フィルムを一軸延伸して光学フィルム101を製造する場合、樹脂フィルムの厚みのむらや二色性色素の染色むらなどに起因して、光学フィルム101の中央部分の光学軸の方向と、光学フィルム101の端部に近い部分(エッジ部分)の光学軸の方向との間にずれが生じる傾向がある。そのため、光学フィルム101から複数の光学フィルムチップ104を切り出す場合には、この光学軸のばらつきを反映して、光学フィルムチップ104間にも光学軸のばらつきが発生する。
以上のように、従来の光学フィルムチップの切り出し方法においては、切り出される複数の光学フィルムチップの間で光学軸の方向にばらつきが発生するという問題がある。複数の光学フィルムチップの間で光学軸の方向にばらつきが発生すると、光学表示デバイスの生産システムによって生産される光学表示デバイス内においても光学軸の方向にばらつきが発生してしまう。最近では、表示装置の高コントラスト化が進んでおり、従来よりも厳しい光学軸の精度が求められるようになっている。例えば、従来の携帯電話では、光学軸の公差は±1°であったが、スマートフォンやタブレット型の情報端末では、±0.25°の光学軸の公差が求められており、今後さらに要求精度が厳しくなると予想される。
本発明に係る態様はこのような事情に鑑みてなされたものであって、光学表示デバイス内で光学軸のばらつきが生じることを抑制することが可能な光学表示デバイスの生産システム及び光学表示デバイスの生産方法を提供することを目的とする。
さらに、上記従来の構成では、液晶パネル及びシート片の各寸法バラツキ、並びに液晶パネルに対するシート片の貼合バラツキ(位置ズレ)を考慮して、表示領域よりも若干大きめのシート片を切り出している。そのため、表示領域の周辺部に余分な領域(額縁部)が形成され、機器の小型化が阻害されるという問題がある。
本発明に係る態様の別の目的は、表示領域周辺の額縁部を縮小して表示エリアの拡大及び機器の小型化を図ることができる光学表示デバイスの生産システムを提供することにある。
すなわち、本発明に係る態様は、製造バラツキによる影響を低減した高品質な光学表示デバイスの生産システム及び光学表示デバイスの生産方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1)本発明の一態様に係る光学表示デバイスの生産システムは、光学表示部品に光学部材を貼合してなる光学表示デバイスの生産システムであって、前記光学表示部品を支持するテーブルと;帯状の光学部材シートを原反ロールからセパレータシートとともに巻き出す巻き出し部と;前記光学部材シートの光学軸の面内分布のデータを取得し、前記光学部材シートの前記光学軸の面内分布のデータに基づいて前記光学部材シートの面内の平均的な光学軸の方向を算出し、前記光学部材シートの前記面内の平均的な光学軸の方向が前記光学部材シートの切断方向に対して目的の角度をなすように前記光学部材シートの切断方向を調整する制御装置と;前記制御装置によって調整された前記切断方向において、前記光学部材シートに前記セパレータシートを残した状態で、前記光学部材シートを前記光学表示部品の表示領域よりも大きくカットしてシート片を得る第一切断装置と;前記シート片を前記セパレータシートから剥離させる剥離部と;前記シート片を保持面に貼り付けて保持するとともに、前記保持面に保持された前記シート片を前記光学表示部品に貼合させる貼合ヘッドと;前記貼合ヘッドと前記テーブルとを相対移動させるとともに、前記シート片の保持及び貼合を実施するべく前記貼合ヘッドを駆動させる駆動装置と;前記シート片と前記光学表示部品との貼合体において、前記シート片と前記光学表示部品との貼合面の外周縁を検出する検出装置と;前記貼合体において、前記シート片の前記貼合面に対応する部分と前記貼合面に対応する部分の外側の余剰部分とを、前記外周縁に沿って切り離し、前記シート片から前記貼合面に対応する大きさの前記光学部材を切り出す第二切断装置と;を有し、前記検出装置は、前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側から前記外周縁の画像を撮像する貼合面撮像装置と、前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側とは反対側から前記外周縁を照明する照明光源と、前記貼合面撮像装置で撮像した前記外周縁の画像に基づいて前記外周縁を検出するための演算を行う制御部と、を有する
ここで、「シート片と光学表示部品との貼合面」とは、光学表示部品においてシート片と対向する面を指し、「貼合面の外周縁」とは、具体的には、光学表示部品においてシート片が貼合された側の基板の外周縁を指す。
また、シート片の「貼合面に対応する部分」とは、シート片において、シート片と対向する光学表示部品の表示領域の大きさ以上、光学表示部品の外形状(平面視における輪郭形状)の大きさ以下の領域であって、かつ光学表示部品における電気部品取付部等の機能部分を避けた領域を指す。同様に「貼合面に対応する大きさ」とは、光学表示部品の表示領域の大きさ以上、光学表示部品の外形状(平面視における輪郭形状)の大きさ以下の大きさであって、かつ光学表示部品における電気部品取付部等の機能部分を避けた大きさを指す。
(2)上記(1)の態様においては、前記制御装置は、前記光学部材シートの面内で最も大きな角度で交差する2つの光学軸を検出し、前記2つの光学軸がなす角を2等分する軸を前記光学部材シートの面内の平均的な光学軸として算出してもよい。
(3)上記(1)又は(2)の態様においては、前記シート片の前記保持面上での保持状態を撮像する撮像装置をさらに有し、前記駆動装置は、前記撮像装置の撮像結果に基づいて、前記シート片の切断辺と前記光学表示部品の一辺とが一致もしくは、平行になるよう前記貼合ヘッドと前記テーブルとを相対移動させてもよい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一つの態様においては、前記光学部材シートの前記光学軸の面内分布のデータを記憶する記憶装置をさらに有してもよい。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか一つの態様においては、前記光学部材シートの光学軸を前記光学部材シートの幅方向の複数の検査位置で検査する検査装置をさらに有してもよい。
(6)上記(5)の態様においては、前記検査装置は、前記光学部材シートの幅方向に移動可能な検光子を有し、前記検査装置は、前記検光子を前記光学部材シートの幅方向に移動させつつ前記検光子によって前記光学部材シートの光学軸を検出することにより、前記光学部材シートの光学軸を前記光学部材シートの幅方向の複数の検査位置で検査してもよい。
(7)上記(1)〜(6)のいずれか一つの態様においては、前記貼合ヘッドは、前記保持面に保持した前記シート片を、水平方向において、ヘッド移動方向及びその直交方向並びに回転方向でアライメントしてもよい。
(8)上記(1)〜(7)のいずれか一つの態様においては、前記光学部材シートに印された欠点マークを検出する検出部をさらに有し、前記貼合ヘッドは、前記光学部材シートの前記欠点マークを検出した部位を前記貼合面に保持して廃棄位置に搬送してもよい。
(9)上記(1)〜(8)のいずれか一つの態様においては、前記光学表示部品を、搬入位置、前記シート片の前記光学表示部品への貼合位置、および搬出位置に移動させる回転テーブルをさらに有してもよい。
(10)本発明の別の一態様に係る光学表示デバイスの生産方法は、光学表示部品に光学部材を貼合してなる光学表示デバイスの生産方法であって、帯状の光学部材シートを原反ロールからセパレータシートとともに巻き出す第1の工程と;前記光学部材シートの光学軸の面内分布のデータを取得し、前記光学部材シートの前記光学軸の面内分布のデータに基づいて前記光学部材シートの面内の平均的な光学軸の方向を算出し、前記光学部材シートの前記面内の平均的な光学軸の方向が前記光学部材シートの切断方向に対して目的の角度をなすように前記光学部材シートの切断方向を調整する第2の工程と;調整された前記切断方向において、前記光学部材シートに前記セパレータシートを残した状態で、前記光学部材シートを前記光学表示部品の表示領域よりも大きくカットしてシート片を得る第3の工程と;前記シート片を前記セパレータシートから剥離させる第4の工程と;前記シート片を貼合ヘッドの保持面に貼り付けて保持するとともに、前記保持面に保持された前記シート片を前記光学表示部品に貼合させる第5の工程と;前記貼合ヘッドと前記光学表示部品を支持するテーブルとを相対移動させるとともに、前記シート片の保持及び貼合を実施するべく前記貼合ヘッドを駆動させる第6の工程と;前記シート片と前記光学表示部品との貼合体において、前記シート片と前記光学表示部品との貼合面の外周縁を検出し、前記貼合体において、前記シート片の前記貼合面に対応する部分と前記貼合面に対応する部分の外側の余剰部分とを、前記外周縁に沿って切り離して、前記シート片から前記貼合面に対応する大きさの前記光学部材を切り出す第7の工程と;を有し、前記第7の工程においては、前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側とは反対側から前記外周縁を照明しながら、前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側から前記外周縁の画像を撮像し、撮像した前記外周縁の画像に基づいて前記外周縁を検出するための演算を行う
(11)上記(10)の態様においては、前記光学部材シートの面内で最も大きな角度で交差する2つの光学軸を検出し、前記2つの光学軸がなす角度を2等分する軸を前記光学部材シートの面内の平均的な光学軸として算出してもよい。
(12)本発明の別の態様に係る光学表示デバイスの生産システムは、光学表示部品に光学部材を貼合してなる光学表示デバイスの生産システムであって、帯状の光学部材シートを原反ロールから巻き出しつつ、前記光学部材シートを前記光学表示部品の表示領域よりも大きくカットしてシート片とした後、前記シート片を前記光学表示部品に貼り合わせる貼合装置と;前記シート片と前記光学表示部品との貼合体において、前記シート片と前記光学表示部品との貼合面の外周縁を検出する検出装置と;前記貼合体において、前記シート片から前記貼合面に対応する部分の外側に配置された余剰部分を、前記外周縁に沿って切り離し、前記貼合面に対応する大きさの前記光学部材を形成する切断装置と;を有し、前記貼合装置は、前記光学部材シートを前記原反ロールからセパレータシートと共に巻き出す巻き出し部と;前記光学部材シートに前記セパレータシートを残した状態で前記光学部材シートをカットして前記シート片を得るカット部と;前記シート片を前記セパレータシートから剥離させる剥離部と;前記シート片を保持面に貼り付けて保持すると共に、前記保持面に保持した前記シート片を前記光学表示部品に貼合する貼合ヘッドと;を有し、前記検出装置は、前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側から前記外周縁の画像を撮像する貼合面撮像装置と、前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側とは反対側から前記外周縁を照明する照明光源と、前記貼合面撮像装置で撮像した前記外周縁の画像に基づいて前記外周縁を検出するための演算を行う制御部と、を有する
(13)上記(12)の態様においては、前記光学部材シートの光学軸方向の検査データに基づき、前記光学表示部品と前記シート片との相対貼合位置を決定する制御装置をさらに有し、前記貼合ヘッドは、前記制御装置が決定した相対貼合位置に基づき、前記保持面に保持した前記シート片を前記光学表示部品に貼合してもよい。
(14)上記(13)の態様においては、前記貼合ヘッドは、前記保持面に保持した前記シート片を、水平方向において、ヘッド移動方向及びその直交方向並びに回転方向でアライメントしてもよい。
(15)上記(12)〜(14)のいずれか一つの態様においては、前記貼合装置は、前記光学部材シートに印された欠点マークを検出する検出部をさらに有し、前記光学部材シートの前記欠点マークを検出した部位を前記貼合ヘッドに保持して廃棄位置に搬送してもよい。
(16)上記(12)〜(15)のいずれか一つの態様においては、前記光学表示部品を、搬入位置、前記シート片の前記光学表示部品への貼合位置、および搬出位置に移動させる回転テーブルをさらに有してもよい。
(17)上記(12)〜(16)のいずれか一つの態様においては、前記貼合ヘッドは、前記シート片を円弧状の保持面に貼り付けて保持すると共に、前記保持面に保持した前記シート片を前記光学表示部品に貼合するべく、前記保持面の湾曲に沿うように傾動してもよい。
(18)本発明の別の態様に係る光学表示デバイスの生産システムは、光学表示部品に光学部材を貼合してなる光学表示デバイスの生産システムであって、帯状の第一光学部材シートを第一原反ロールから巻き出しつつ、前記第一光学部材シートを前記光学表示部品の表示領域よりも大きくカットして第一シート片とした後、前記第一シート片を前記光学表示部品の表裏一方の面に貼り合わせて光学部材貼合体とする第一貼合装置と;帯状の第二光学部材シートを第二原反ロールから巻き出しつつ、前記第二光学部材シートを前記表示領域よりも大きくカットして第二シート片とした後、前記第二シート片を前記光学部材貼合体の前記第一シート片側の面に貼り合せる第二貼合装置と;前記第二シート片と前記光学部材貼合体との貼合体において、前記第一シート片と前記光学表示部品との貼合面である第一貼合面の外周縁を検出する第一検出装置と;前記第二シート片と前記光学部材貼合体との前記貼合体において、前記光学表示部品に貼合された前記第一シート片及び前記第二シート片のそれぞれから前記第一貼合面に対応する部分の外側に配置された余剰部分を、前記第一貼合面の外周縁に沿ってまとめて切り離し、前記第一光学部材シートからなる第一光学部材及び前記第二光学部材シートからなる第二光学部材を、前記第一貼合面に対応する大きさの前記光学部材として形成する第一切断装置と;を有し、前記第一貼合装置は、前記第一光学部材シートを前記第一原反ロールから第一セパレータシートと共に巻き出す第一巻き出し部と;前記第一光学部材シートに前記第一セパレータシートを残した状態で前記第一光学部材シートをカットして前記第一シート片を得る第一カット部と;前記第一シート片を前記第一セパレータシートから剥離させる第一剥離部と;前記第一シート片を第一保持面に貼り付けて保持すると共に、前記第一保持面に保持した前記第一シート片を前記光学表示部品の表裏一方の面に貼合する第一貼合ヘッドと;を有し、前記第二貼合装置は、前記第二光学部材シートを前記第二原反ロールから第二セパレータシートと共に巻き出す第二巻き出し部と;前記第二光学部材シートに前記第二セパレータシートを残した状態で前記第二光学部材シートをカットして前記第二シート片を得る第二カット部と;前記第二シート片を前記第二セパレータシートから剥離させる第二剥離部と;前記第二シート片を第二保持面に貼り付けて保持すると共に、前記第二保持面に保持した前記第二シート片を前記光学部材貼合体の前記第一シート片側の面に貼合する第二貼合ヘッドと;を有し、前記第一検出装置は、前記貼合体において前記光学表示部品に前記第一シート片が貼合された側から前記第一貼合面の外周縁の画像を撮像する第一貼合面撮像装置と、前記貼合体において前記光学表示部品に前記第一シート片が貼合された側とは反対側から前記第一貼合面の外周縁を照明する照明光源と、前記第一貼合面撮像装置で撮像した前記第一貼合面の外周縁の画像に基づいて前記第一貼合面の外周縁を検出するための演算を行う制御部と、を有する
(19)上記(18)の態様においては、前記第一光学部材シートの光学軸方向の検査データに基づき、前記光学表示部品と前記第一シート片との第一相対貼合位置を決定すると共に、前記第二光学部材シートの光学軸方向の検査データに基づき、前記光学部材貼合体と前記第二シート片との第二相対貼合位置を決定する制御装置をさらに有し、前記第一貼合装置の第一貼合ヘッドは、前記制御装置が決定した前記第一相対貼合位置に基づき、前記第一保持面に保持した前記第一シート片を前記光学表示部品の表裏一方の面に貼合し、前記第二貼合装置の第二貼合ヘッドは、前記制御装置が決定した前記第二相対貼合位置に基づき、前記第二保持面に保持した前記第二シート片を前記光学部材貼合体の前記第一シート片側の面に貼合してもよい。
(20)上記(19)の態様においては、前記第一貼合装置の第一貼合ヘッドは、前記第一保持面に保持した前記第一シート片を、水平方向において、ヘッド移動方向及びその直交方向並びに回転方向でアライメントし、前記第二貼合装置の第二貼合ヘッドは、前記第二保持面に保持した前記第二シート片を、水平方向において、ヘッド移動方向及びその直交方向並びに回転方向でアライメントしてもよい。
(21)上記(18)〜(20)のうちいずれか一つの態様においては、前記第一貼合装置は、前記第一光学部材シートに印された欠点マークを検出する第一検出部をさらに有し、前記第一光学部材シートの前記欠点マークを検出した部位を前記第一貼合ヘッドに保持して第一廃棄位置に搬送し、前記第二貼合装置は、前記第二光学部材シートに印された欠点マークを検出する第二検出部をさらに有し、前記第二光学部材シートの前記欠点マークを検出した部位を前記第二貼合ヘッドに保持して第二廃棄位置に搬送してもよい。
(22)上記(18)〜(21)のうちいずれか一つの態様においては、前記光学表示部品を、搬入位置、前記第一シート片の前記光学表示部品への貼合位置である第一貼合位置、前記第二シート片の前記光学部材貼合体への貼合位置である第二貼合位置、および搬出位置に移動させる回転テーブルをさらに有してもよい。
(23)上記(18)〜(22)のうちいずれか一つの態様においては、前記第一貼合装置は、前記第一光学部材シートが巻回された前記第一原反ロールから前記第一光学部材シートを巻き出しつつ前記第一光学部材シートをその長手方向に沿って搬送する第一シート搬送装置をさらに有し、前記第二貼合装置は、前記第二光学部材シートが巻回された前記第二原反ロールから前記第二光学部材シートを巻き出しつつ前記第二光学部材シートをその長手方向に沿って搬送する第二シート搬送装置をさらに有し、前記第一光学部材シートの搬送方向と前記第二光学部材シートの搬送方向とが互いに平行であってもよい。
(24)上記(18)〜(23)のうちいずれか一つの態様においては、帯状の第三光学部材シートを第三原反ロールから巻き出しつつ、前記第三光学部材シートを前記表示領域よりも大きくカットして第三シート片とした後、前記第三シート片を前記光学表示部品の表裏他方の面に貼り合わせる第三貼合装置と;前記第二シート片と前記第三シート片と前記光学部材貼合体との貼合体において、前記第三シート片と前記光学表示部品との貼合面である第二貼合面の外周縁を検出する第二検出装置と;前記第二シート片と前記第三シート片と前記光学部材貼合体との貼合体において、前記光学表示部品に貼合された前記第三シート片から前記第二貼合面に対応する部分の外側に配置された余剰部分を、前記第二貼合面の外周縁に沿って切り離し、前記第二貼合面に対応する大きさの前記光学部材として形成する第二切断装置と;をさらに有し、前記第三貼合装置は、前記第三光学部材シートを前記第三原反ロールから第三セパレータシートと共に巻き出す第三巻き出し部と;前記第三光学部材シートに前記第三セパレータシートを残した状態で、前記第三光学部材シートをカットして前記第三シート片を得る第三カット部と;前記第三シート片を前記第三セパレータシートから剥離させる第三剥離部と;前記第三シート片を第三保持面に貼り付けて保持すると共に、前記第三保持面に保持した前記第三シート片を前記光学表示部品の表裏他方の面に貼合する第三貼合ヘッドと;を有し、前記第二検出装置は、前記貼合体において前記光学表示部品に前記第三シート片が貼合された側から前記第二貼合面の外周縁の画像を撮像する第二貼合面撮像装置と、前記貼合体において前記光学表示部品に前記第三シート片が貼合された側とは反対側から前記第二貼合面の外周縁を照明する照明光源と、前記第二貼合面撮像装置で撮像した前記第二貼合面の外周縁の画像に基づいて前記第二貼合面の外周縁を検出するための演算を行う制御部と、を有してもよい。
(25)上記(24)の態様においては、記第三光学部材シートの光学軸方向の検査データに基づき、前記光学表示部品と前記第三シート片との第三相対貼合位置を決定する制御装置をさらに有し、前記第三貼合装置の第三貼合ヘッドは、前記制御装置が決定した前記第三相対貼合位置に基づき、前記第三保持面に保持した前記第三シート片を前記光学表示部品の表裏他方の面に貼合してもよい。
(26)上記(24)又は(25)の態様においては、前記第三貼合装置は、前記第三光学部材シートに印された欠点マークを検出する第三検出部を有し、前記第三光学部材シートの前記欠点マークを検出した部位を前記第三貼合ヘッドに保持して第三廃棄位置に搬送してもよい。
(27)上記(24)〜(26)のうちいずれか一つの態様においては、前記第三貼合装置は、前記第三光学部材シートが巻回された前記第三原反ロールから前記第三光学部材シートを巻き出しつつ前記第三光学部材シートをその長手方向に沿って搬送する第三シート搬送装置をさらに有し、前記第一光学部材シートの搬送方向と前記第二光学部材シートの搬送方向と前記第三光学部材シートの搬送方向とが互いに平行であってもよい。
(28)上記(24)〜(27)のうちいずれか一つの態様においては、前記第一シート片、前記第二シート片及び前記第三シート片のそれぞれから切り離された前記余剰部分がまとめて前記光学表示部品から剥離されてもよい。
(29)上記(24)〜(28)のうちいずれか一つの態様においては、前記第一切断装置および前記第二切断装置は、レーザーカッターであり、前記第一切断装置および前記第二切断装置は、同一のレーザー出力装置に接続されており、前記レーザー出力装置から出力されたレーザーが前記第一切断装置および前記第二切断装置に分岐されて供給されてもよい。
(30)上記(24)〜(29)のうちいずれか一つの態様においては、前記第一貼合ヘッド、前記第二貼合ヘッドおよび前記第三貼合ヘッドのうち少なくとも一つの貼合ヘッドは、前記第一シート片、前記第二シート片および前記第三シート片のうち少なくとも一つのシート片を、円弧状の前記第一保持面、前記第二保持面および前記第三保持面のうち少なくとも一つの保持面に貼り付けて保持すると共に、前記保持面に保持した前記シート片を前記光学表示部品または前記光学部材貼合体に貼合するべく、前記保持面の湾曲に沿うように傾動してもよい。
本発明によれば、製造バラツキによる影響を低減した高品質な光学表示デバイスの生産システム及び光学表示デバイスの生産方法を提供することができる。
本発明の一態様によれば、光学表示デバイス内で光学軸のばらつきが生じることを抑制することが可能な光学表示デバイスの生産システム及び光学表示デバイスの生産方法を提供することができる。
また、本発明の別の態様によれば、表示領域周辺の額縁部を縮小して表示エリアの拡大及び機器の小型化を図ることができる光学表示デバイスの生産システムを提供することができる。
本発明の第一実施形態におけるフィルム貼合システムの概略を示す平面図である。 本実施形態の液晶パネルの平面図である。 図2のA−A断面図であり、光学フィルムチップの切り出し装置の要部を示す平面図である。 本実施形態の光学部材シートの断面図である。 上記フィルム貼合システムの平面図である。 上記フィルム貼合システムの要部を示す側面図である。 光学部材シートの製造装置の側面図である。 光学部材シートの製造装置の要部を示す平面図である。 マザーシートの光学軸の面内分布を示す図である。 マザーシートの光学軸の面内分布を示す図である。 マザーシートの光学軸の面内分布を示す図である。 検査済シートから複数の光学部材シートが切り出される様子を示す斜視図である。 光学部材シートからシート片を切り出す方法の説明図である。 光学部材シートの切断方向を調整する方法の説明図である。 光学部材シートの切断方向を調整する方法の説明図である。 光学表示部品に対してシート片を貼合させる方法の説明図である。 光学表示デバイスの生産方法を示すフローチャートである。 従来例の光学フィルムチップの切り出し方法を示す模式図である。 第二実施形態のフィルム貼合システムの概略を示す側面図である。 フィルム貼合システムの平面図である。 フィルム貼合システムの貼合装置の概略を示す側面図である。 液晶パネルに対するシート片の貼合位置の決定方法の一例を示す図である。 液晶パネルに対するシート片の貼合位置の決定方法の一例を示す図である。 第三実施形態のフィルム貼合システムの概略を示す側面図である。 第四実施形態のフィルム貼合システムに適用される貼合装置の模式図である。 シート片の余剰部分の切断方法を示す平面図である。 貼合面の外周縁を検出する第一検出装置の模式図である。 貼合面の外周縁を検出する第一検出装置の変形例を示す模式図である。 貼合面の外周縁を検出する位置を示す平面図である。 貼合面の外周縁を検出する第二検出装置の模式図である。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、光学表示デバイスの生産システムとして、その一部を構成するフィルム貼合システムについて説明する。
図1は、本実施形態のフィルム貼合システム1の概略構成図である。フィルム貼合システム1は、例えば液晶パネルや有機ELパネルといったパネル状の光学表示部品に、偏光フィルムや位相差フィルム、輝度上昇フィルムといったフィルム状の光学部材を貼合するものである。フィルム貼合システム1は、前記光学表示部品及び光学部材を含んだ光学表示デバイスを生産する生産システムの一部として構成される。フィルム貼合システム1では、前記光学表示部品として液晶パネルPを用いている。図1では図示都合上、フィルム貼合システム1を上下二段に分けて記載している。
図2は、液晶パネルPをその液晶層P3の厚さ方向から見た平面図である。液晶パネルPは、平面視で長方形状をなす第一基板P1と、第一基板P1に対向して配置される比較的小形の長方形状をなす第二基板P2と、第一基板P1と第二基板P2との間に封入された液晶層P3とを備える。液晶パネルPは、平面視で第一基板P1の外形状に沿う長方形状をなし、平面視で液晶層P3の外周の内側に収まる領域を表示領域P4とする。
図3は、図2のA−A断面図である。液晶パネルPの表裏面には、長尺帯状の第一、第二及び第三光学部材シートF1,F2,F3(図1参照、以下、光学部材シートFXと総称することがある。)から切り出した第一、第二及び第三光学部材F11,F12,F13(以下、光学部材F1Xと総称することがある。)が適宜貼合される。本実施形態では、液晶パネルPのバックライト側及び表示面側の両面には、偏光フィルムとしての第一光学部材F11及び第三光学部材F13がそれぞれ貼合される。また、液晶パネルPのバックライト側の面には、第一光学部材F11に重ねて輝度向上フィルムとしての第二光学部材F12がさらに貼合される。なお、第一、第二及び第三光学部材F11,F12,F13は、後述する第一、第二及び第三シート片F1m,F2m,F3m(以下、シート片FXmと総称することがある。)から切り出されたものである(ウインドウカット)。
図4は、液晶パネルPに貼合する光学部材シートFXの部分断面図である。光学部材シートFXは、フィルム状の光学部材本体F1aと、光学部材本体F1aの一方の面(図4では上面)に設けられた粘着層F2aと、粘着層F2aを介して光学部材本体F1aの一方の面に分離可能に積層されたセパレータシートF3aと、光学部材本体F1aの他方の面(図4では下面)に積層された表面保護フィルムF4aとを有する。光学部材本体F1aは偏光板として機能し、液晶パネルPの表示領域P4の全域とその周辺領域とにわたって貼合される。なお、図示都合上、図4の各層のハッチングは略す。
光学部材本体F1aは、その一方の面に粘着層F2aを残しつつセパレータシートF3aを分離させた状態で、液晶パネルPに粘着層F2aを介して貼合される。以下、光学部材シートFXからセパレータシートF3aを除いた部分を貼合シートF5という。
セパレータシートF3aは、粘着層F2aから分離されるまでの間に粘着層F2a及び光学部材本体F1aを保護する。
表面保護フィルムF4aは、光学部材本体F1aと共に液晶パネルPに貼合される。表面保護フィルムF4aは、光学部材本体F1aに対して液晶パネルPと反対側に配置されて光学部材本体F1aを保護する。表面保護フィルムF4aは、所定のタイミングで光学部材本体F1aから分離される。
なお、光学部材シートFXが表面保護フィルムF4aを含まない構成であったり、表面保護フィルムF4aが光学部材本体F1aから分離されない構成であったりしてもよい。
光学部材本体F1aは、シート状の偏光子F6と、偏光子F6の一方の面に接着剤等で接合される第一フィルムF7と、偏光子F6の他方の面に接着剤等で接合される第二フィルムF8とを有する。第一フィルムF7及び第二フィルムF8は、例えば偏光子F6を保護する保護フィルムである。
なお、光学部材本体F1aは、一層の光学層からなる単層構造でもよく、複数の光学層が互いに積層された積層構造でもよい。前記光学層は、偏光子F6の他に、位相差フィルムや輝度向上フィルム等でもよい。第一フィルムF7と第二フィルムF8の少なくとも一方は、液晶表示素子の最外面を保護するハードコート処理やアンチグレア処理を含む防眩などの効果が得られる表面処理が施されてもよい。光学部材本体F1aは、第一フィルムF7と第二フィルムF8の少なくとも一方を含まなくてもよい。例えば第一フィルムF7を省略した場合、セパレータシートF3aを光学部材本体F1aの一方の面に粘着層F2aを介して貼り合わせてもよい。
図5は、フィルム貼合システム1の平面図(上面図)である。以下、図1,図5を参照してフィルム貼合システム1について説明する。なお、図中矢印Fは液晶パネルPの搬送方向を示す。以下の説明では、液晶パネルPの搬送方向上流側をパネル搬送上流側、液晶パネルPの搬送方向下流側をパネル搬送下流側という。
フィルム貼合システム1は、メインコンベヤ5の所定位置を貼合工程の始点5a及び終点5bとする。フィルム貼合システム1は、始点5aよりメインコンベヤ5から直角方向に延びる第一及び第二サブコンベヤ6,7と、始点5aから第一サブコンベヤ6の第一始発位置6aへ液晶パネルPを搬送する第一搬送装置8と、第一サブコンベヤ6上に設けられる洗浄装置9と、第一サブコンベヤ6のパネル搬送下流側に設けられる第一ロータリインデックス11と、第一サブコンベヤ6の第一終着位置6bから第一ロータリインデックス11の第一ロータリ始発位置11aへ液晶パネルPを搬送する第二搬送装置12と、第一ロータリインデックス11の周囲に設けられる第一及び第二貼合装置13,15並びにフィルム剥離装置14とを備える。
また、フィルム貼合システム1は、第一ロータリインデックス11のパネル搬送下流側に設けられる第二ロータリインデックス16と、第一ロータリインデックス11の第一ロータリ終着位置11bから第二ロータリインデックス16の第二ロータリ始発位置16aへ液晶パネルPを搬送する第三搬送装置17と、第二ロータリインデックス16の周囲に設けられる第三貼合装置18及び検査装置19と、第二ロータリインデックス16のパネル搬送下流側に設けられる第二サブコンベヤ7と、第二ロータリインデックス16の第二ロータリ終着位置16bから第二サブコンベヤ7の第二始発位置7aへ液晶パネルPを搬送する第四搬送装置21と、第二サブコンベヤ7の第二終着位置7bからメインコンベヤ5の終点5bへ液晶パネルPを搬送する第五搬送装置22とを備える。
フィルム貼合システム1は、駆動式のメインコンベヤ5、各サブコンベヤ6,7及び各ロータリインデックス11,16が形成するラインを用いて液晶パネルPを搬送しつつ、液晶パネルPに順次所定の処理を施す。液晶パネルPは、その表裏面を水平にした状態でライン上を搬送される。
液晶パネルPは、例えばメインコンベヤ5では表示領域P4の短辺を搬送方向に沿わせた向きで搬送され、メインコンベヤ5と直交する各サブコンベヤ6,7では表示領域P4の長辺を搬送方向に沿わせた向きで搬送され、各ロータリインデックス11,16では表示領域P4の長辺を各ロータリインデックス11,16の径方向に沿わせた向きで搬送される。図中符号5cは液晶パネルPに対応してメインコンベヤ5上を流れるラックを示す。
この液晶パネルPの表裏面に対して、帯状の光学部材シートFXから所定長さに切り出した貼合シートF5のシート片(光学部材F1Xに相当)が貼合される。フィルム貼合システム1の各部は、電子制御装置としての制御装置25により統括制御される。
第一搬送装置8は、液晶パネルPを保持して垂直方向及び水平方向で自在に搬送する。
第一搬送装置8は、例えば吸着によって保持した液晶パネルPを第一サブコンベヤ6の第一始発位置6a(図5の左端部)へ水平状態のまま搬送し、前記位置で前記吸着を解除して液晶パネルPを第一サブコンベヤ6に受け渡す。
洗浄装置9は、例えば液晶パネルPの表裏面のブラシ掛け及び水洗を行い、その後に液晶パネルPの表裏面の液切りを行う水洗式とされる。なお、洗浄装置9が液晶パネルPの表裏面の静電気除去及び集塵を行う乾式であってもよい。
第二搬送装置12は、液晶パネルPを保持して垂直方向及び水平方向で自在に搬送する。第二搬送装置12は、例えば吸着によって保持した液晶パネルPを第一ロータリインデックス11の第一ロータリ始発位置11aへ水平状態のまま搬送し、前記位置で前記吸着を解除して液晶パネルPを第一ロータリインデックス11に受け渡す。
第一ロータリインデックス11は、鉛直方向に沿う回転軸を有する円盤状の回転テーブルであり、図5の平面視の左端部を第一ロータリ始発位置11aとして右回りに回転駆動する。第一ロータリインデックス11は、第一ロータリ始発位置11aから右回りに90°回転した位置(図5の上端部)を第一貼合位置11cとする。この第一貼合位置11cにて、第一貼合装置13によるバックライト側の第一光学部材F11の貼合がなされる。
第一ロータリインデックス11は、第一貼合位置11cから右回りに45°回転した位置(図5の右上端部)をフィルム剥離位置11eとする。このフィルム剥離位置11eにて、フィルム剥離装置14による第一光学部材F11の表面保護フィルムF4aの剥離がなされる。
第一ロータリインデックス11は、フィルム剥離位置11eから右回りに45°回転した位置(図5の右端位置)を第二貼合位置11dとする。この第二貼合位置11dにて、第二貼合装置15によるバックライト側の第二光学部材F12の貼合がなされる。
第一ロータリインデックス11は、第二貼合位置11dから右回りに90°回転した位置(図5の下端部)を第一ロータリ終着位置11bとする。この第一ロータリ終着位置11bにて、第三搬送装置17による搬出がなされる。
第三搬送装置17は、液晶パネルPを保持して垂直方向及び水平方向で自在に搬送する。第三搬送装置17は、例えば吸着によって保持した液晶パネルPを第二ロータリインデックス16の第二ロータリ始発位置16aへ搬送すると共に、この搬送時に液晶パネルPの表裏を反転し、第二ロータリ始発位置16aで前記吸着を解除して液晶パネルPを第二ロータリインデックス16に受け渡す。
第二ロータリインデックス16は、鉛直方向に沿う回転軸を有する円盤状の回転テーブルであり、図5の平面視の上端部を第二ロータリ始発位置16aとして右回りに回転駆動する。第二ロータリインデックス16は、第二ロータリ始発位置16aから右回りに90°回転した位置(図5の右端部)を第三貼合位置16cとする。この第三貼合位置16cにて、第三貼合装置18により表示面側の第三光学部材F13が貼合される。
第二ロータリインデックス16は、第三貼合位置16cから右回りに90°回転した位置(図5の下端部)を貼合検査位置16dとする。この貼合検査位置16dにて、フィルム貼合がなされたワーク(液晶パネルP)の検査装置19による検査(光学部材F1Xの位置が適正か否か(位置ズレが公差範囲内にあるか否か)等の検査)がなされる。液晶パネルPに対する光学部材F1Xの位置が適正ではないと判定されたワークは、不図示の払い出し部によりシステム外に排出される。
第二ロータリインデックス16は、貼合検査位置16dから右回りに90°回転した位置(図5の左端部)を第二ロータリ終着位置16bとする。この第二ロータリ終着位置16bにて、第四搬送装置21による搬出がなされる。
第四搬送装置21は、液晶パネルPを保持して垂直方向及び水平方向で自在に搬送する。第四搬送装置21は、例えば吸着によって保持した液晶パネルPを第二サブコンベヤ7の第二始発位置7aへ搬送し、第二始発位置7aで前記吸着を解除して液晶パネルPを第二サブコンベヤ7に受け渡す。
第五搬送装置22は、液晶パネルPを保持して垂直方向及び水平方向で自在に搬送する。第五搬送装置22は、例えば吸着によって保持した液晶パネルPをメインコンベヤ5の終点5bへ搬送し、終点5bで前記吸着を解除して液晶パネルPをメインコンベヤ5に受け渡す。以上をもってフィルム貼合システム1による貼合工程が完了する。
以下、図6を参照して第一貼合装置13および第二切断装置50の詳細について説明する。
図6は、第一貼合装置13および第二切断装置50の要部を示す側面図である。なお、第二及び第三貼合装置15,18も同様の構成を有するものとしてその詳細説明は省略する。また、第二切断装置50は、第一、第二及び第三貼合装置の各々に対して設けられている。図6では、図示都合上、第一貼合装置13および第二切断装置50の要部を上下二段に分けて記載している。図6において、上段では貼合ヘッドを駆動させるときの様子を示し、下段では光学表示部品のバックライト側においてシート片の余剰部分を切り離すときの様子を示している。
第一貼合装置13は、第一貼合位置11cに搬送された液晶パネルPの上面に対して、第一光学部材シートF1における所定サイズにカットした貼合シートF5の第一シート片F1mの貼合を行う。その後、第一検出装置81によって液晶パネルPと第一シート片F1mとの貼合体において、第一シート片F1mと液晶パネルPとの貼合面の外周縁を検出する。そして、第二切断装置50によって、貼合体において、第一シート片F1mの貼合面に対応する部分と貼合面に対応する部分の外側の余剰部分とを、検出された外周縁に沿って切り離して、第一シート片F1mから貼合面に対応する大きさの第一光学部材F11を切り出す。
第一貼合装置13は、第一光学部材シートF1が巻回された原反ロールR1から第一光学部材シートF1を巻き出しつつ第一光学部材シートF1をその長手方向に沿って搬送するシート搬送装置31と、シート搬送装置31が第一光学部材シートF1から切り出された貼合シートF5の第一シート片F1mを保持すると共にこの第一シート片F1mを第一貼合位置11cに搬送された液晶パネルPの上面に貼合する貼合ヘッド32と、を備える。また、フィルム貼合システム1は、液晶パネルPと第一シート片F1mとの貼合体において、第一シート片F1mと液晶パネルPとの貼合面の外周縁を検出する第一検出装置81(後述)と、貼合体において、第一シート片F1mの貼合面に対応する部分と貼合面に対応する部分の外側の余剰部分とを、検出された外周縁に沿って切り離して、第一シート片F1mから貼合面に対応する大きさの第一光学部材F11を切り出す第二切断装置50と、を備える。
シート搬送装置31は、セパレータシートF3aをキャリアとして貼合シートF5を搬送する。シート搬送装置31は、帯状の第一光学部材シートF1を巻回した原反ロールR1を保持すると共に第一光学部材シートF1をその長手方向に沿って繰り出す巻き出し部31aと、原反ロールR1から巻き出された第一光学部材シートF1にハーフカットを施す第一切断装置31bと、ハーフカットを施した第一光学部材シートF1を鋭角に巻きかけてセパレータシートF3aから貼合シートF5を分離させるナイフエッジ(剥離部)31cと、ナイフエッジ31cを経て単独となったセパレータシートF3aを巻き取るセパレータロールR2を保持する巻き取り部31dとを有する。
なお、図示は略すが、シート搬送装置31は、第一光学部材シートF1を所定の搬送経路に沿うように巻きかける複数のガイドローラを有する。第一光学部材シートF1は、その搬送方向と直交する水平方向(シート幅方向)において、液晶パネルPの表示領域P4の幅(本実施形態では表示領域P4の短辺長さに相当)よりも広い幅を有している。
シート搬送装置31の始点に位置する巻き出し部31aとシート搬送装置31の終点に位置する巻き取り部31dとは、例えば互いに同期して駆動する。これにより、巻き出し部31aが第一光学部材シートF1をその搬送方向へ繰り出しつつ、巻き取り部31dがナイフエッジ31cを経たセパレータシートF3aを巻き取る。以下、シート搬送装置31における第一光学部材シートF1(セパレータシートF3a)の搬送方向上流側をシート搬送上流側、搬送方向下流側をシート搬送下流側という。
第一切断装置31bは、第一光学部材シートF1の上方に配置されている。例えば、第一切断装置31bは円形状の切断刃を備えている。また、切断刃は、不図示の駆動機構により、一方向に延在するガイド部の長手方向に沿って移動可能に構成されている。なお、ガイド部の長さは、第一光学部材シートF1の幅方向の長さよりも長くなっている。ガイド部は、制御装置25によって調整された切断方向に基づいて第一光学部材シートF1と平行な面内で回転駆動される。
第一切断装置31bは、第一光学部材シートF1が前記シート幅方向と直交する長さ方向で表示領域P4の長さ(本実施形態では表示領域P4の長辺長さに相当)よりも長い長さが繰り出される毎に、前記シート幅方向に沿って全幅にわたって第一光学部材シートF1の厚さ方向の一部を切断する(ハーフカットを施す)。
第一切断装置31bは、第一光学部材シートF1の搬送中に働くテンションによって第一光学部材シートF1(セパレータシートF3a)が破断しないように(所定の厚さがセパレータシートF3aに残るように)、切断刃の進退位置を調整し、粘着層F2aとセパレータシートF3aとの界面の近傍まで前記ハーフカットを施す。なお、切断刃に代わるレーザー装置を用いてもよい。
ハーフカット後の第一光学部材シートF1には、その厚さ方向で光学部材本体F1a及び表面保護フィルムF4aが切断されることにより、第一光学部材シートF1のシート幅方向の全幅にわたる切込線が形成される。第一光学部材シートF1は、前記切込線によって長手方向で表示領域P4の長辺長さ相当の長さを有する区画に分けられる。この区画が、それぞれ貼合シートF5における一つのシート片(第一シート片F1m)となる。
第一シート片F1mの大きさや形状は、光学部材の形状や光学部材における光学軸の設定方向などに応じて、任意に設定することができる。本実施形態では、第一光学部材シートF1をその長手方向と交差する方向にハーフカットし(斜角カット)、第一光学部材シートF1に所定の間隔を空けて切込線を形成することにより、第一シート片F1mを得ている。
本実施形態において、原反ロールR1を構成する帯状の第一光学部材シートF1は、光学部材シートの製造装置40により製造されたものである。以下、図7から図10を参照して光学部材シートの製造装置40の詳細について説明する。
図7は、光学部材シートFXを製造する光学部材シートの製造装置40の側面図である。なお、光学部材シートの製造装置40は、光学表示デバイスを生産する生産システムの一部として構成される。
光学部材シートの製造装置40は、第一光学部材シートF1よりも広い幅の帯状の光学部材シートF0(以下、マザーシートF0と称することがある。)を巻回したマザーロールR0を保持すると共にマザーシートF0をその長手方向に沿って繰り出す巻き出し部41aと、マザーロールR0から巻き出されたマザーシートF0の光学軸をマザーシートF0の幅方向の複数の検査位置で検査する検査装置42と、検査装置42を経た検査済シートF0Aを巻き取る検査済ロールR0Aを保持する巻き取り部41bと、検査済ロールR0Aを保持すると共に検査済シートF0Aをその長手方向に沿って繰り出す巻き出し部41cと、検査済ロールR0Aから巻き出された検査済シートF0Aから複数の光学部材シートFXを切り出すためのカッター45と、カッター45により切り出された光学部材シートFXを巻き取る原反ロールR1を保持する巻き取り部41dと、を有する。
マザーロールR0は、原反ロールR1よりも広い幅を有する。例えば、マザーロールR0の幅は1300mm程度である。原反ロールR1は、マザーロールR0から巻き出されたマザーシートF0から切り出された複数の光学部材シートFXのうちの一つが巻き取り部41dにより巻き取られたものである。例えば、光学部材シートFXは、幅が1300mm程度のマザーシートF0から複数枚切り出される。これにより、光学部材シートFXの幅は、200mm〜300mm程度になっている。
検査装置42は、マザーシートF0の上方に配置された光源43と、マザーシートF0の下方に配置された検光子44と、を備えている。検光子44は、光源43から射出され、マザーシートF0を透過した光を受光する図示略の受光素子を備えている。検査装置42では、マザーシートF0および検光子44を透過した光の強度を受光素子で検出することにより、マザーシートF0の光学軸を検出する。検光子44は、マザーシートF0の幅方向に移動可能に構成されている。検査装置42は、検光子44をマザーシートF0の幅方向に移動させつつ検光子44によってマザーシートF0の光学軸を検出することにより、マザーシートF0の光学軸をマザーシートF0の幅方向の複数の検査位置で検査する。
なお、検査装置42としては、検光子44にマザーシートF0の幅方向に移動させる構成に限らず、マザーシートF0の幅方向において複数の検光子を備えた構成であってもよい。
図8は、光学部材シートの製造装置40の要部を示す平面図である。
図8に示すように、マザーシートF0の幅方向には複数の検査ポイントCPが設けられている。検光子44は、これら複数の検査ポイントCPの配列方向に沿って移動可能になっている。これにより、マザーシートF0の幅方向における各検査ポイントCPにおいて光学軸の方向が検出される。
検査装置42で検出されたマザーシートF0の光学軸のデータは、マザーシートF0の位置(マザーシートF0の長手方向の位置および幅方向の位置)と関連付けられて、図1に示した記憶装置24に記憶される。
図9A〜図9Cは、マザーシートF0の光学軸の面内分布を示す図である。なお、図9A〜図9Cにおいては、巻き出し部41aからマザーシートF0が前記マザーシートF0の長手方向に搬送される様子を示している。
図9A〜図9Cに示すように、マザーシートF0の光学軸の面内分布には様々な分布が存在する。マザーシートF0の光学軸は、概ねマザーシートF0の長手方向に沿って配置されている。
しかし、図9Aに示すマザーシートF0の光学軸の面内分布を見ると、マザーシートF0の長手方向に対して光学軸の方向が若干右肩下がりに傾いている。図9Bに示すマザーシートF0の光学軸の面内分布を見ると、マザーシートF0の長手方向に対して光学軸の方向が若干右肩下がりに傾いているものと若干右肩上がりに傾いているものとが、マザーシートF0の幅方向に沿って交互に配置されている。図9Cに示すマザーシートF0の光学軸の面内分布を見ると、マザーシートF0の幅方向両端部では、マザーシートF0の中央部に比べて光学軸の方向が若干内側にずれている。
図9Cのような光学軸の面内分布となる理由として、マザーシートF0を構成する偏光子フィルムが、例えば、二色性色素で染色したPVAフィルムを一軸延伸して形成される場合に、延伸する際のPVAフィルムの厚みのむらや二色性色素の染色むらなどに起因して、マザーシートF0の中央部分の光学軸の方向と、マザーシートF0の端部に近い部分(エッジ部分)の光学軸の方向との間にはずれが生じる傾向があるためである。以下、一例として図9Cに示す光学軸の面内分布を有するマザーシートF0を挙げて説明する。マザーロールR0から巻き出されたマザーシートF0は、検査装置42を経て、検査済シートF0Aとして巻き取り部41bに巻き取られる。
図10は、検査済ロールR0Aから巻き出された検査済シートF0Aから複数の光学部材シートFXが切り出される様子を示す斜視図である。なお、図10においては、便宜上、原反ロールR1、巻き取り部41dの図示を省略する。
図10に示すように、巻き出し部41cに保持された検査済ロールR0Aから巻き出された検査済シートF0Aの上方には、前記検査済シートF0Aの幅方向に所定の間隔を空けて複数のカッター45が配置されている。例えば、カッター45としては、レーザー装置や切断刃を用いることができる。複数のカッター45により、検査済ロールR0Aから巻き出された検査済シートF0Aからは複数の光学部材シートFXが切り出される。
検査済シートF0Aから光学部材シートFXを切り出す場合には、検査済シートF0A内の光学軸のばらつきを反映して、光学部材シートFX内にも光学軸のばらつきが発生する。本実施形態においては、光学部材シートFXは検査済シートF0Aの幅方向の一部を切り出して作製されたものである。すなわち、検査済シートF0Aを幅方向に分割して複数ライン分の光学部材シートを作製し、その1ライン分の光学部材シートを光学部材シートFXとして利用している。そのため、光学部材シートFXにおける光学軸のばらつきの程度は検査済シートF0Aにおける光学軸のばらつきの程度よりも小さくなる。
ところで、このような光学部材シートFXから光学部材を切り出す場合には、この光学軸のばらつきを反映して、光学部材内にも光学軸のばらつきが発生する。そのため、前記光学部材が搭載される光学表示デバイス内においても光学軸の方向にばらつきが発生することとなり、そのばらつきが大きい場合には、光学表示デバイスを不良品として使うことができず、光学表示デバイスの生産数が減少する。
そこで、本実施形態においては、記憶装置24に予め記憶された光学部材シートFXの光学軸の面内分布のデータに基づいて光学部材シートFXの面内の平均的な光学軸の方向を算出し、光学部材シートFXの面内の平均的な光学軸の方向が光学部材シートFXの切断方向に対して目的の角度をなすように光学部材シートFXの切断方向を調整している。
これにより、光学表示デバイス内において生じる光学軸のばらつきを低減することを可能にしている。
図11は、光学部材シートFXからシート片FXmを切り出す方法の説明図である。図11では、光学部材シートFXの一例である第一光学部材シートF1から第一シート片F1mを切り出す方法を示している。しかし、第二光学部材シートF2から第二シート片F2mを切り出す方法や第三光学部材シートF3から第三シート片F3mを切り出す方法も同様である。
ここで、シート片FXm(第一シート片F1m、第二シート片F2mおよび第三シート片F3m)のそれぞれの大きさは、例えば液晶パネルPよりも大きいものとすることができる。なお、シート片FXmにおいて、液晶パネルPの外側にはみ出る部分の大きさ(シート片FXmの余剰部分の大きさ)は、液晶パネルPのサイズに応じて適宜設定される。
例えば、シート片FXmを5インチ〜10インチの中小型サイズの液晶パネルPに適用する場合は、シート片FXmの各辺においてシート片FXmの一辺と液晶パネルPの一辺との間の間隔を2mm〜5mmの範囲の長さに設定する。
本実施形態では、巻き出し部31aから搬送された第一光学部材シートF1は、第一切断装置31bにより斜角カットされる。これにより、複数の第一シート片F1mが切り出される。図示はしないが、第一シート片F1mは、光学軸の面内分布を有している。第一光学部材シートF1から第一シート片F1mを切り出すときには、第一シート片F1mの光学軸の面内分布に基づいて、第一切断装置による第一光学部材シートF1の切断方向が調整される。以下、第一光学部材シートF1から第一シート片F1mを切り出す方法の一例を説明する。
図12A及び図12Bは、第一光学部材シートF1の切断方向を調整する方法の説明図である。図12Aは、第一光学部材シートF1の光学軸の面内分布を示す図である。図12Bは、第一光学部材シートF1の切断方向を調整した後の第一切断装置31bの設置状態を示す図である。
なお、図12A及び図12Bにおいて、符号L1は所定の軸(第一光学部材シートF1のエッジライン(幅方向端縁)に沿う軸)である。符号L2、符号L3はそれぞれ軸L1に対して平行な軸である。符号V1は軸L1からのずれ角が最も大きい光学軸(以下、第1の光学軸と称する)である。符号V2は軸L2からのずれ角が最も小さい光学軸(以下、第2の光学軸と称する)である。符号V3は第1の光学軸V1と第2の光学軸V2とがなす角を2等分する軸(以下、平均光学軸と称する)である。θmaxは所定の軸L1と第1の光学軸V1とのなす角(以下、最大ずれ角と称する)である。θminは所定の軸L2と第2の光学軸V2とのなす角(以下、最小ずれ角と称する)である。θmidは所定の軸L3と平均光学軸V3とのなす角(以下、平均ずれ角と称する)である。
ここで、図12A及び図12Bにおける「ずれ角」は、所定の軸に対して右回りの方向を正とし、所定の軸に対して左回りの方向を負としたときの角度である。
本実施形態において、制御装置25は、第一光学部材シートF1の面内で互いに最も大きな角度で交差する第1の光学軸V1、第2の光学軸V2を検出し、第1の光学軸V1と第2の光学軸V2とがなす角を2等分する軸を第一光学部材シートF1の面内の平均的な光学軸(平均光学軸V3)として算出する。
本実施形態において、最大ずれ角θmaxと最小ずれ角θminとの角度の差をΔαとする。この場合、最小ずれ角θminを0とすると、図12Aに示すように、最大ずれ角θmaxは角度(Δα)で表される。また、平均ずれ角θmidは角度(Δα/2)で表される。
例えば、第一光学部材F11(図13参照)を製造するには、第一光学部材F11の面内の平均的な光学軸の方向が目的の液晶表示装置に適合する方向となるように、所定の角度で切り出される。例えば、偏光板の吸収軸の場合、所定の角度は7°である。
ここで、第一光学部材シートF1のエッジラインに沿う軸L1を第一光学部材において目的とされる光学軸の方向とした場合を考える。この場合、最小ずれ角θminを0とすると、第2の光学軸V2は、軸L2からのずれ角が最も小さいため、第一光学部材において目的とされる光学軸の方向に概ね揃う。一方、第1の光学軸V1は、軸L1からのずれ角が最も大きいため、第一光学部材において目的とされる光学軸の方向から大きくずれる。第1の光学軸V1は、第一光学部材において目的とされる光学軸の方向から角度Δαだけずれることとなる。
これに対し、本実施形態において、制御装置25は、第一光学部材シートF1の面内の平均的な光学軸の方向が第一光学部材シートF1の切断方向Vcに対して目的の角度をなすように第一切断装置31bを回転させる構成となっている。本実施形態においては、図12Bに示すように、平均光学軸V3に対して所定の角度γをなす軸(軸L4)が第一光学部材シートF1から第一光学部材F11を切り出す際の基準となるように第一切断装置31bを回転させ、第一光学部材シートF1の切断方向を調整している。
例えば、第一切断装置31bの切断方向が初期状態において第一光学部材シートF1のエッジラインに沿う軸L1と直交する方向に設定されている場合には、第一切断装置31bを前記初期状態の位置から右回りに(γ+Δα/2)だけ回転させる。これにより、切断方向Vcは、初期状態の切断方向に対して角度(γ+Δα/2)をなす。
このようにして、軸L4が第一シート片F1mから第一光学部材F11を切り出す際の基準となる。言い換えると、切断方向Vcと直交する方向が、第一シート片F1mから第一光学部材F11を切り出す際の基準となる。また、平均光学軸V3が第一光学部材F11において目的となる光学軸の方向に対応する。
この場合、第2の光学軸V2は、軸L4に対して(γ−Δα/2)だけずれる。一方、第1の光学軸V1は、軸L4に対して(γ+Δα/2)だけずれる。つまり、第2の光学軸V2は、第一光学部材F11において目的となる光学軸の方向に対して(−Δα/2)だけずれることとなる。一方、第1の光学軸V1は、第一光学部材F11において目的となる光学軸の方向に対して(Δα/2)だけずれることとなる。
このように、本実施形態によれば、平均光学軸V3を第一光学部材F11において目的となる光学軸の方向に対応させているため、第一光学部材シートF1のエッジラインに沿う軸L1を光学部材において目的とされる光学軸の方向とした場合に比べて、第1の光学軸V1及び第2の光学軸V2の双方のずれ角を半分に低減させることができる(ずれ角Δα→Δα/2)。
図6に戻り、ナイフエッジ31cは、図6の左側から右側へ略水平に搬送される第一光学部材シートF1の下方に位置し、第一光学部材シートF1のシート幅方向で少なくともその全幅にわたって延在する。ナイフエッジ31cは、ハーフカット後の第一光学部材シートF1のセパレータシートF3a側に摺接するようにこれを巻きかける。
ナイフエッジ31cは、その鋭角状の先端部に第一光学部材シートF1を鋭角に巻きかける。第一光学部材シートF1がナイフエッジ31cの先端部で鋭角に折り返す際、貼合シートF5からセパレータシートF3aが剥離される。このとき、貼合シートF5の粘着層F2a(液晶パネルPとの貼合面)は下向きとなる。ナイフエッジ31cの先端部の直上はセパレータ剥離位置31eとなり、このナイフエッジ31cの先端部に貼合ヘッド32の円弧状の保持面32aが上方から接することで、貼合シートF5のシート片の表面保護フィルムF4a(貼合面と反対側の面)が貼合ヘッド32の保持面32aに貼着される。
貼合ヘッド32は、前記シート幅方向と平行かつ下方に凸の円弧状の保持面32aを有する。保持面32aは、例えば貼合シートF5の貼合面(粘着層F2a)よりも弱い貼着力を有し、貼合シートF5の表面保護フィルムF4aを繰り返し貼着、剥離可能とされる。
貼合ヘッド32は、ナイフエッジ31cの上方で前記シート幅方向に沿う軸を中心とするように、前記長さ方向と平行かつ保持面32aの湾曲に沿うように傾動する。貼合ヘッド32の傾動は、貼合シートF5を貼着保持する際、及び貼着保持した貼合シートF5を液晶パネルPに貼合する際に適宜行われる。
貼合ヘッド32は、保持面32aを下向きとし、かつ保持面32aの湾曲一端側(図6の右側)が下側となるように傾斜した状態で、保持面32aの湾曲一端側をナイフエッジ31cの先端部に上方から押し付け、セパレータ剥離位置31eにある貼合シートF5の先端部を保持面32aに貼着させる。その後、貼合シートF5を繰り出しつつ貼合ヘッド32を傾動させることで、保持面32aに貼合シートF5のシート片の全体が貼着される。
貼合ヘッド32は、セパレータ剥離位置31e及び第一貼合位置11cの上方で所定量昇降可能であり、かつセパレータ剥離位置31eと第一貼合位置11cとの間で適宜移動可能である。貼合ヘッド32は、前記昇降時及び移動時並びに前記傾動時の駆動を可能とする駆動装置33に連結される。
貼合ヘッド32は、保持面32aに貼合シートF5を貼着させる際には、例えば保持面32aに貼合シートF5の先端部を貼着させた後に駆動装置33との係合をカットして傾動自在となり、この状態から貼合シートF5の繰り出しに伴い受動的に傾動する。貼合ヘッド32は、貼合シートF5全体を保持面32aに貼着させるまで傾動すると、この傾斜姿勢で例えば駆動装置33と係合する等により前記傾動をロックし、この状態で第一貼合位置11cの上方へ移動する。
貼合ヘッド32は、貼着保持した貼合シートF5を液晶パネルPに貼合する際には、例えば駆動装置33の作動により能動的に傾動し、保持面32aの湾曲に沿って液晶パネルPの上面に貼合シートF5を押し付けて確実に貼合する。
ナイフエッジ31cの先端部の下方には、前記部位における貼合シートF5のシート片のシート搬送下流側の先端を検出する第一検出カメラ34が設けられる。第一検出カメラ34の検出情報は制御装置25に送られる。制御装置25は、例えば第一検出カメラ34が貼合シートF5の下流側端を検出した時点で、シート搬送装置31を一旦停止させ、その後に貼合ヘッド32を下降させてその保持面32aに貼合シートF5の先端部を貼着させる。
制御装置25は、第一検出カメラ34が貼合シートF5の下流側端を検出してシート搬送装置31を一旦停止させたとき、第一切断装置31bによる貼合シートF5のカットを実施する。すなわち、第一検出カメラ34による検出位置(第一検出カメラ34の光軸延長位置)と第一切断装置31bによるカット位置(第一切断装置31bの切断刃進退位置)との間のシート搬送経路に沿う距離が、貼合シートF5のシート片(第一シート片F1m)の長さに相当する。
第一切断装置31bはシート搬送経路に沿って移動可能とされ、この移動により第一検出カメラ34による検出位置と第一切断装置31bによるカット位置との間のシート搬送経路に沿う距離が変化する。第一切断装置31bの移動は制御装置25により制御され、例えば第一切断装置31bによる貼合シートF5の切断後にこれを貼合シートF5のシート片(第一シート片F1m)一つ分だけ巻き出した際、その切断端が所定の基準位置からずれる場合には、このずれを第一切断装置31bの移動により補正する。なお、第一切断装置31bの移動により長さの異なる貼合シートF5のカットに対応してもよい。
第一検出カメラ34は、貼合シートF5に印された欠点マークをも検出する。前記欠点マークは、原反ロールR1製造時に第一光学部材シートF1に発見された欠点箇所に、その表面保護フィルムF4a側からインクジェット等によりマーキングされる。この欠点マークが検出された貼合シートF5は、貼合ヘッド32に貼着した後、液晶パネルPに貼合せず、第一貼合位置11cを避けた捨貼位置に移動して廃材シート等に重ね貼りする。なお、欠点マークを検出した際に貼合シートF5を最小幅でカットし捨貼する工程も有り得る。
貼合シートF5がセパレータ剥離位置31eから第一貼合位置11cへ移動する際、保持面32aに貼着保持された貼合シートF5の、例えば、前記先端部に対する基端部の両角部は、一対の第二検出カメラ35にそれぞれ撮像される。言い換えると、一対の第二検出カメラ35により、第一シート片F1mの保持面32a上での保持状態が撮像される。
各第二検出カメラ35の検出情報は制御装置25に送られる。制御装置25は、例えば、各第二検出カメラ35の撮像データに基づき、貼合ヘッド32に対する貼合シートF5の水平方向(貼合ヘッド32の移動方向及びその直交方向並びに垂直軸中心の回転方向)の位置を確認する。貼合ヘッド32及び貼合シートF5の相対位置にズレがある場合、貼合ヘッド32は貼合シートF5の位置を所定の基準位置とするべくアライメントを行う。
第一ロータリインデックス11の第一貼合位置11cには、第一貼合位置11c上の液晶パネルPの水平方向のアライメントを行うための一対の第三検出カメラ36が設けられる。第一ロータリインデックス11の第二貼合位置11dには、同じく液晶パネルPの第二貼合位置11d上の水平方向のアライメントを行うための一対の第四検出カメラ37が設けられる。各第三検出カメラ36は、例えば液晶パネルPのガラス基板(第一基板P1)における図1中左側の両角部をそれぞれ撮像する。各第四検出カメラ37は、例えば液晶パネルPのガラス基板における図1中左側の両角部をそれぞれ撮像する。
第二ロータリインデックス16の第三貼合位置16cには、液晶パネルPの第三貼合位置16c上の水平方向のアライメントを行うための一対の第五検出カメラ38が設けられる。各第五検出カメラ38は、例えば液晶パネルPのガラス基板における図1中左側の両角部をそれぞれ撮像する。各検出カメラ34〜38の検出情報は制御装置25に送られる。なお、各検出カメラ34〜38に代わるセンサを用いることも可能である。
各ロータリインデックス11,16上には、液晶パネルPを載置すると共にその水平方向のアライメントを可能とするアライメントテーブル(アライメントステージ)39が設けられる。アライメントテーブル39は、各検出カメラ34〜38の検出情報に基づき制御装置25によって駆動制御される。これにより、各ロータリインデックス11,16(各貼合位置11c,11d,16c)に対する液晶パネルPのアライメントがなされる。
この液晶パネルPに対し、貼合ヘッド32によるアライメントがなされた貼合シートF5を貼合することで、シート片FXmの貼合バラツキが抑えられ、液晶パネルPに対する光学部材F1Xの光学軸方向の精度が向上し、光学表示デバイスの精彩及びコントラストが高まる。
図13は、液晶パネルPに対して第一シート片F1mを貼合させる方法の説明図である。
なお、図13において、符号Lcは第一シート片F1mの切断辺である。また、符号Lpは光学表示部品の一辺である。また、符号Lp1は、液晶パネルPと第一シート片F1m及び第二シート片F2mとの貼合面の外周縁に沿って第一シート片F1mから第一光学部材F11を切り出す際の切り出し線のうちの一部(矩形状の切り出し線の一辺)である。
駆動装置33は、貼合ヘッド32とアライメントテーブル39とを相対移動させることが可能である。駆動装置33は、制御装置25の制御信号により、第一切断装置31bによってカットされた第一シート片F1mの切断辺Lcと液晶パネルPの一辺Lpとが一致もしくは、平行になるよう貼合ヘッド32とアライメントテーブル39とを相対移動させる。例えば、駆動装置33は、貼合ヘッド32とアライメントテーブル39とを、アライメントテーブル39における液晶パネルPの載置面39aに平行な第1の方向、載置面39aに平行かつ第1の方向に直交する第2の方向、載置面39aの法線方向である第3の方向、第3の方向に沿う軸回りのθ方向、に相対移動させる。本実施形態において、駆動装置33は、アライメントテーブル39を移動させずに、貼合ヘッド32のみを移動させる。
なお、駆動装置33による相対移動の形態は、これに限らない。例えば、貼合ヘッド32を移動させずにアライメントテーブル39のみを移動させたり、貼合ヘッド32及びアライメントテーブル39の双方を移動させたりすることにより、貼合ヘッド32とアライメントテーブル39とを相対移動させる形態においても本発明を適用することができる。
本実施形態においては、平均光学軸V3に対して所定の角度γをなす軸Lp1(L4)が第一シート片F1mから第一光学部材F11を切り出す際の基準となる。
また、第一切断装置31bよりも搬送方向下流側には、第一シート片F1mから、液晶パネルPと第一シート片F1mとの貼合面に対応する部分と、その外側の余剰部分とを切り離すための第二切断装置50が設けられている。
図6に示すように、第二切断装置50は、後述する検出装置で検出された、液晶パネルPと、液晶パネルPに貼合された第一シート片F1mと、の貼合面の外周縁に沿って、第一シート片F1mを無端状に切断する。
表示領域P4の外側には、第一基板P1及び第二基板P2を接合するシール剤等を配置する所定幅の額縁部Gが設けられ、この額縁部Gの幅内で第二切断装置50によるレーザーカットがなされる。
このような、貼合面の外周縁の検出および切断装置による切断は、詳しくは以下のようにして行う。
図23は、貼合面の外周縁を検出する第一検出装置(検出装置)81の模式図である。
本実施形態のフィルム貼合システム1が備える第一検出装置81は、第一光学部材貼合体PA1における、液晶パネルPと、第一シート片F1mとの貼合面(以下、第一貼合面(貼合面)SA1と称することがある。)の外周縁EDの画像を撮像する撮像装置83と、外周縁EDを照明する照明光源84と、撮像装置83で撮像した画像の記憶や、画像に基づいて外周縁EDを検出するための演算を行う制御部85と、を有する。
このような第一検出装置81は、第一シート片F1mの切断をアライメントテーブル39上で行う場合、アライメントテーブル39の近傍に設けられている。
撮像装置83は、外周縁EDよりも第一貼合面SA1の内側に固定して配置されており、第一貼合面SA1の法線と、撮像装置83の撮像面83aの法線とが、角度θ(以下、撮像装置83の傾斜角度θと称する)をなすように傾斜した姿勢となっている。撮像装置83は、撮像面83aを外周縁EDに向け、第一シート片F1mと液晶パネルPとの貼合体(第一光学部材貼合体PA1)において第一シート片F1mが貼合された側から外周縁EDの画像を撮像する。
撮像装置83の傾斜角度θは、第一貼合面SA1をなす第一基板P1の外周縁を確実に撮像できるように設定することが好ましい。例えば、液晶パネルPが、マザーパネルを複数枚の液晶パネルに分割する、いわゆる多面取りで形成されている場合、液晶パネルPを構成する第一基板P1と第二基板P2との外周縁にずれが生じ、第二基板P2の端面が第一基板P1の端面よりも外側にずれることがある。このような場合、撮像装置83の傾斜角度θは、撮像装置83の撮像視野内に第二基板P2の外周縁が入り込まないように設定することが好ましい。
このような場合、撮像装置83の傾斜角度θは、第一貼合面SA1と撮像装置83の撮像面83aの中心との間の距離H(以下、撮像装置83の高さHと称する)に適合するように設定されることが好ましい。例えば、撮像装置83の高さHが50mm以上100mm以下の場合、撮像装置83の傾斜角度θは、5°以上20°以下の範囲の角度に設定されることが好ましい。ただし、経験的にずれ量が分かっている場合には、そのずれ量に基づいて撮像装置83の高さH及び撮像装置83の傾斜角度θを求めることができる。本実施形態では、撮像装置83の高さHが78mm、撮像装置83の傾斜角度θが10°に設定されている。
撮像装置83の傾斜角度θは、0°であってもよい。図24は、第一検出装置81の変形例を示す模式図であり、撮像装置83の傾斜角度θが0°である場合の例である。この場合、撮像装置83及び照明光源84の各々が、第一貼合面SA1の法線方向に沿って外周縁EDに重なる位置に配置されていてもよい。
第一貼合面SA1と撮像装置83の撮像面83aの中心との間の距離H1(以下、撮像装置83の高さH1と称する)は、第一貼合面SA1の外周縁EDを検出しやすい位置に設定されることが好ましい。例えば、撮像装置83の高さH1は、50mm以上150mm以下の範囲に設定されることが好ましい。
照明光源84は、第一光学部材貼合体PA1における第一シート片F1mが貼合された側とは反対側に固定して配置されている。照明光源84は、外周縁EDよりも第一貼合面SA1の外側に配置されている。本実施形態では、照明光源84の光軸と撮像装置83の撮像面83aの法線とが平行になっている。
なお、照明光源84は、第一光学部材貼合体PA1における第一シート片F1mが貼合された側(すなわち、撮像装置83と同じ側)に配置されていてもよい。
また、照明光源84から射出される照明光により、撮像装置83が撮像する外周縁EDが照明されていれば、照明光源84の光軸と撮像装置83の撮像面83aの法線とが交差していてもよい。
図25は、貼合面の外周縁を検出する位置を示す平面図である。図に示す第一光学部材貼合体PA1の載置位置には、検査領域CAが設定されている。検査領域CAは、載置された第一光学部材貼合体PA1における、第一貼合面SA1の外周縁EDに対応する位置に設定されている。図では、検査領域CAは、平面視矩形の第一貼合面SA1の4つの角部に対応する4箇所に設定されており、第一貼合面SA1の角部を外周縁EDとして検出する構成となっている。図では、第一貼合面SA1の外周縁のうち、角部に対応する鉤状の部分を外周縁EDとして示している。
図23の第一検出装置81は、4箇所の検査領域CAにおいて外周縁EDを検出する。
具体的には、各検査領域CAには、それぞれ撮像装置83および照明光源84が配置されており、第一検出装置81は、順次搬送される液晶パネルPごとに第一貼合面SA1の角部を撮像し、撮像データに基づいて外周縁EDを検出する。検出された外周縁EDのデータは、図23に示す制御部85に記憶される。
なお、第一貼合面SA1の外周縁が検出可能であれば、検査領域CAの設定位置はこれに限らない。例えば、各検査領域CAが、第一貼合面SA1の各辺の一部(例えば各辺の中央部)に対応する位置に配置されていてもよい。この場合、第一貼合面SA1の各辺(四辺)を外周縁として検出する構成となる。
また、撮像装置83および照明光源84は、各検査領域CAに配置されている構成に限らず、第一貼合面SA1の外周縁EDに沿うように設定された移動経路を移動可能である構成であってもよい。この場合、撮像装置83と照明光源84とが各検査領域CAに位置した際に外周縁EDを検出する構成とすることで、撮像装置83と照明光源84とがそれぞれ1つずつ設けられていれば、外周縁EDの検出が可能となる。
また、撮像装置83および照明光源84は、作業の必要に応じてアライメントテーブル39の近傍に近づいたり、アライメントテーブル39から退避したりする位置変更が可能な構成であっても構わない。
第二切断装置50による第一シート片F1mについてのカット位置は、第一貼合面SA1の外周縁EDの検出結果に基づいて設定される。
例えば、図23に示す制御部85が、記憶された第一貼合面SA1の外周縁EDのデータに基づいて、形成される第一光学部材F11が液晶パネルPの外側(第一貼合面SA1の外側)にはみ出さない大きさとなるように第一シート片F1mのカット位置を設定する構成とすることができる。また、カット位置の設定は、必ずしも第一検出装置81の制御部85で行う必要はなく、第一検出装置81で検出した外周縁EDのデータを用い、別途計算手段を用いて行うこととしても構わない。
第二切断装置50は、制御部85によって設定されたカット位置において第一シート片F1mを切断する。
図6に戻り、第二切断装置50は、液晶パネルPに貼合された第一シート片F1mのうち第一貼合面SA1に対応する部分と、その外側の余剰部分とを、検出された外周縁EDに基づいて設定されたカット位置に沿って切り離し、第一貼合面SA1に対応する大きさの第一光学部材F11(図3参照)を切り出す。これにより、液晶パネルPに第一光学部材F11が貼合された貼合体が形成される。
ここで、「第一貼合面SA1に対応する部分」とは、第一シート片F1mにおいて、対向する液晶パネルPの表示領域の大きさ以上、液晶パネルPの外形状(平面視における輪郭形状)の大きさ以下の領域であって、かつ液晶パネルPにおける電気部品取付部等の機能部分を避けた領域を指す。
本実施形態では、平面視矩形状の液晶パネルPにおける機能部分を除いた三辺では、液晶パネルPの外周縁に沿って余剰部分をレーザーカットし、機能部分に相当する一辺では、液晶パネルPの外周縁から表示領域P4側に適宜入り込んだ位置で余剰部分をレーザーカットする構成を採用できる。例えば、第一基板P1がTFT基板の場合、機能部分に相当する一辺では機能部分を除くよう液晶パネルPの外周縁から表示領域P4側に所定量ずれた位置でカットする構成を採用できる。
また、予め液晶パネルPにおける機能部分を避けた領域に第一シート片F1mを貼合し、その後、平面視矩形状の液晶パネルPにおける機能部分を除いた三辺において、液晶パネルPの外周縁に沿って余剰部分をレーザーカットしてもよい。
同様の作業は第二貼合装置および第三貼合装置でも行われる。
すなわち、第二光学部材シートF2から第二シート片F2mを切り出し(斜角カット)、第二シート片F2mを液晶パネルPに貼合した後、検出装置によって液晶パネルPと第二シート片F2mとの貼合面の外周縁を検出する。そして、第二切断装置50によって、液晶パネルPに貼合された第二シート片F2mのうち、液晶パネルPと第二シート片F2mとの貼合面に対応する部分と、その外側の余剰部分とを、検出された外周縁に基づいて設定されたカット位置に沿って切り離し、貼合面に対応する大きさの第二光学部材F12を切り出す。
同様に、第三光学部材シートF3から第三シート片F3mを切り出し(斜角カット)、第三シート片F3mを液晶パネルPに貼合した後、検出装置および第二切断装置50によって、液晶パネルPに貼合された第三シート片F3mのうち貼合面に対応する部分と、その外側の余剰部分とを、検出された外周縁に基づいて設定されたカット位置に沿って切り離し、貼合面に対応する大きさの第三光学部材F13を切り出す。
以上により液晶パネルPと前記液晶パネルPに重なる光学部材F1Xとが貼合されてなる光学表示デバイスを得ることができる。
(光学表示デバイスの生産方法)
本実施形態における光学表示デバイスの生産方法は、液晶パネルPの表示領域P4よりも幅の広い帯状の光学部材シートFXを原反ロールR1からセパレータシートF3aとともに巻き出す第1の工程と、光学部材シートFXの光学軸の面内分布のデータを取得し、光学部材シートFXの光学軸の面内分布のデータに基づいて光学部材シートFXの面内の平均的な光学軸の方向を算出し、光学部材シートFXの面内の平均的な光学軸の方向が光学部材シートFXの切断方向に対して目的の角度をなすように光学部材シートFXの切断方向を調整する第2の工程と、調整された切断方向において、光学部材シートFXにセパレータシートF3aを残した状態で、光学部材シートFXを表示領域P4よりも大きくカットしてシート片FXmを得る第3の工程と、シート片FXmをセパレータシートF3aから剥離させる第4の工程と、シート片FXmを貼合ヘッド32における円弧状の保持面32aに貼り付けて保持するとともに、保持面32aに保持されたシート片FXmを液晶パネルPに貼合させるべく、保持面32aの湾曲に沿うように貼合ヘッド32を傾動させる第5の工程と、カットされたシート片FXmの切断辺Lcと液晶パネルPの一辺Lpとが一致もしくは、平行になるよう貼合ヘッド32とアライメントテーブル39とを相対移動させるとともに、前記傾動によるシート片FXmの保持及び貼合を実施するべく貼合ヘッド32を駆動させる第6の工程と、シート片FXmと液晶パネルPとの貼合体において、シート片FXmと液晶パネルPとの貼合面の外周縁を検出し、貼合体において、シート片FXmの貼合面に対応する部分と貼合面に対応する部分の外側の余剰部分とを、外周縁に沿って切り離して、シート片FXmから貼合面に対応する大きさの光学部材F1Xを切り出す第7の工程と、を含む。
以下、図14を用いて具体的に説明する。
図14は、光学表示デバイスの生産方法を示すフローチャートである。
まず、第1の工程として、液晶パネルPの表示領域P4よりも幅の広い帯状の第一光学部材シートF1を原反ロールR1からセパレータシートF3aとともに巻き出す(図14に示すステップS1)。
次に、第2の工程として、制御装置25が記憶装置24に記憶された第一光学部材シートF1の光学軸の面内分布のデータを取得し、第一光学部材シートF1の切断方向を調整する(図14に示すステップS2)。
具体的には、第一光学部材シートF1の光学軸の面内分布のデータに基づいて第一光学部材シートF1の面内の平均的な光学軸の方向を算出する。次いで、第一光学部材シートF1の面内の平均的な光学軸の方向が第一光学部材シートF1の切断方向に対して目的の角度をなすように第一光学部材シートF1の切断方向を調整する。
例えば、制御装置25により、第一光学部材シートF1の光学軸の面内分布のデータに基づいて第一光学部材シートF1の面内の平均的な光学軸の方向を算出し、第一光学部材シートF1の面内の平均的な光学軸の方向が第一光学部材シートF1の切断方向Vcに対して目的の角度をなすように第一切断装置31bを回転させる。本実施形態においては、図12Bに示すように、平均光学軸V3に対して所定の角度γをなす軸(軸L4)が第一光学部材シートF1から第一光学部材F11を切り出す際の基準となるように第一切断装置31bを回転させ、第一光学部材シートF1の切断方向を調整する。
ここで、第一光学部材シートF1の面内の平均的な光学軸の方向は、検査装置42により検出された第一光学部材シートF1の幅方向の光学軸の分布に基づいて算出する。第一光学部材シートF1から第一光学部材F11を切り出す場合、演算に用いる光学軸のデータは、前記第一光学部材F11が切り出される部分の光学軸のデータを用いてもよい。また、演算に用いる光学軸のデータは、前記第一光学部材F11として切り出される部分よりも上流側の光学軸のデータを用いてもよい。光学軸の方向は、第一光学部材シートF1の長手方向においてはそれほど大きく変化しないので、第一光学部材シートF1の長手方向のどこかの位置で光学軸の方向を求めれば、その光学軸の方向を第一光学部材シートF1の長手方向の任意の位置の光学軸の方向として用いることができる。この場合、第一光学部材シートF1の幅方向の平均的な光学軸の方向を第一光学部材シートF1の長手方向の複数位置で算出し、各位置において算出された平均的な光学軸の方向を前記複数位置で平均化して得られた光学軸の方向を、第一光学部材シートF1の面内の平均的な光学軸の方向として算出してもよい。
次に、第3の工程として、調整された切断方向で第一光学部材シートF1を、セパレータシートF3aを残しつつ表示領域P4よりも大きくカットして第一シート片F1mを得る(図14に示すステップS3)。
次に、第4の工程として、第一シート片F1mをセパレータシートF3aから剥離させる(図14に示すステップS4)。
次に、第5の工程として、第一シート片F1mを貼合ヘッド32における円弧状の保持面32aに貼り付けて保持するとともに、保持面32aに保持された第一シート片F1mを液晶パネルPに貼合させるべく、保持面32aの湾曲に沿うように貼合ヘッド32を傾動させる(図14に示すステップS5)。
次に、第6の工程として、カットされた第一シート片F1mの切断辺Lcと液晶パネルPの一辺Lpとが一致もしくは、平行になるよう貼合ヘッド32とアライメントテーブル39とを相対移動させる。さらに、前記傾動による第一シート片F1mの保持及び貼合を実施するべく貼合ヘッド32を駆動させる(図14に示すステップS6)。
例えば、貼合ヘッド32とアライメントテーブル39との相対移動は、アライメントテーブル39を移動させずに、貼合ヘッド32のみを移動させて行う。具体的には、貼合ヘッド32を、アライメントテーブル39における液晶パネルPの載置面39aに平行な第1の方向、載置面39aに平行かつ第1の方向に直交する第2の方向、載置面39aの法線方向である第3の方向、第3の方向に沿う軸回りのθ方向、に相対移動させる。
その後、第7の工程として、液晶パネルPと第一シート片F1mとの貼合面の外周縁を検出し、液晶パネルPに貼合された第一シート片F1mのうち、液晶パネルPと第一シート片F1mとの貼合面に対応する部分と、その外側の余剰部分とを、検出された外周縁に基づいて設定されたカット位置に沿って切り離し、第一シート片F1mから貼合面に対応する大きさの第一光学部材F11を切り出す(ウインドウカット)(図14に示すステップS7)。
同様の工程を第二シート片F2m、第三シート片F3mについても行い、それぞれ液晶パネルPと第二シート片F2m、第三シート片F3mとの貼合面に対応する大きさの第二光学部材F12、第三光学部材F13を切り出す(ウインドウカット)。
以上の工程により、液晶パネルPと前記液晶パネルPに重なる光学部材F1Xとが貼合されてなる光学表示デバイスが得られる。
本実施形態のフィルム貼合システム1、光学表示デバイスの生産方法によれば、記憶装置24に予め記憶された第一光学部材シートF1の光学軸の面内分布のデータに基づいて第一光学部材シートF1の切断方向が調整される。この調整では、第一光学部材シートF1の面内の平均的な光学軸の方向が第一光学部材シートF1の切断方向に対して目的の角度をなすように第一光学部材シートF1の切断方向が調整される。そして、このように調整された切断方向で第一光学部材シートF1から第一シート片F1mが切り出される。そして、切り出された第一シート片F1mの切断辺Lcと液晶パネルPの一辺Lpとが一致もしくは、平行になるように貼合ヘッド32とアライメントテーブル39とが相対移動される。そして、液晶パネルPと第一シート片F1mとの貼合面の外周縁を検出し、液晶パネルPに貼合された第一シート片F1mのうち、液晶パネルPと第一シート片F1mとの貼合面に対応する部分と、その外側の余剰部分とを、検出された外周縁に基づいて設定されたカット位置に沿って切り離し、第一シート片F1mから貼合面に対応する大きさの第一光学部材F11を切り出す、いわゆるウインドウカットが行われる。同様に、第二シート片F2m、第三シート片F3mからも、それぞれ液晶パネルPとの貼合面に対応する大きさの第二光学部材F12、第三光学部材F13が切り出される。これにより、液晶パネルPと前記液晶パネルPに重なる光学部材F1Xとが貼合されてなる光学表示デバイスが得られる。よって、光学表示デバイス内で生じる光学軸のばらつきを低減することができる。
この構成によれば、表示領域P4に対応する幅の帯状の光学部材シートFXを所定長さにカットしてシート片FXmとし、このシート片FXmを貼合ヘッド32の傾動により円弧状の保持面32aに保持すると共に、同じく貼合ヘッド32の傾動によりシート片FXmを液晶パネルPに貼合し、その後ウインドウカットを行うことで、シート片FXmの寸法バラツキや貼合バラツキを抑え、表示領域P4周辺の額縁部Gを縮小して表示エリアの拡大及び機器の小型化を図ることができる。
また、シート片FXmの連続的な貼合が容易になり、光学表示デバイスの生産効率を高めることができる。
また、円弧状の保持面32aの傾動によりシート片FXmをスムーズに保持できると共に、同じく円弧状の保持面32aの傾動によりシート片FXmを液晶パネルPに確実に貼合できる。
また、上記フィルム貼合システム1は、前記ナイフエッジ31cが、前記シート片FXmを前記液晶パネルPとの貼合面を下向きにして前記セパレータシートF3aから剥離させ、前記貼合ヘッド32が、前記貼合面と反対側の上面を前記保持面32aに貼り付けて保持し、前記貼合面を下向きにした状態で、前記剥離位置と前記貼合位置との間を移動することで、光学部材シートFXが粘着層F2a側の貼合面を下方に向けて搬送されることとなり、光学部材シートFXの貼合面の傷付きや異物の付着等を抑えて貼合不良の発生を抑制できる。
また、上記フィルム貼合システム1は、前記液晶パネルPを搬入位置(各ロータリ始発位置11a,16a)、前記貼合位置(各貼合位置11c,11d,16c)及び搬出位置(各ロータリ終着位置11b,16b)に移動させるロータリインデックス11,16を備えことで、液晶パネルPの搬送方向を効率よく切り替えると共にロータリインデックス11,16もラインの一部としてライン長さを抑えることができ、システムの設置自由度を高めることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、液晶パネルPと貼合シートF5との相対的なアライメントを貼合ヘッド32又はアライメントテーブル39の一方により行うようにしてもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、部品構成や構造、形状、大きさ、数及び配置等を含め、前記発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(第二実施形態)
以下、本発明の別の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、光学表示デバイスの生産システムとして、その一部を構成するフィルム貼合システムについて説明する。
図16は、第二実施形態のフィルム貼合システム1Aの概略構成図である。図16において、第一実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。また、第一実施形態の図2〜図4に関する内容に関して、本実施形態においても共通する内容については、その説明を省略する。
なお、本実施形態において、第一、第二及び第三光学部材F11,F12,F13は、後述する第一、第二及び第三シート片F1m,F2m,F3m(以下、シート片FXmと総称することがある。)から、その表示領域の外側の余剰部分を切り離すことにより形成されたものである。
図17は、フィルム貼合システム1Aの平面図(上面図)である。以下、図16,図17を参照してフィルム貼合システム1Aについて説明する。なお、図中矢印Fは液晶パネルPの搬送方向を示す。以下の説明では、液晶パネルPの搬送方向上流側をパネル搬送上流側、液晶パネルPの搬送方向下流側をパネル搬送下流側という。
フィルム貼合システム1Aは、メインコンベヤ5の所定位置を貼合工程の始点5a及び終点5bとする。フィルム貼合システム1Aは、始点5aよりメインコンベヤ5から直角方向に延びる第一及び第二サブコンベヤ6,7と、始点5aから第一サブコンベヤ6の第一始発位置6aへ液晶パネルPを搬送する第一搬送装置8と、第一サブコンベヤ6上に設けられる洗浄装置9と、第一サブコンベヤ6のパネル搬送下流側に設けられる第一ロータリインデックス11と、第一サブコンベヤ6の第一終着位置6bから第一ロータリインデックス11の第一ロータリ始発位置11aへ液晶パネルPを搬送する第二搬送装置12と、第一ロータリインデックス11の周囲に設けられる第一及び第二貼合装置13,15、フィルム剥離装置14並びに第一切断装置51とを備える。
また、フィルム貼合システム1Aは、第一ロータリインデックス11のパネル搬送下流側に設けられる第二ロータリインデックス16と、第一ロータリインデックス11の第一ロータリ終着位置11bから第二ロータリインデックス16の第二ロータリ始発位置16aへ液晶パネルPを搬送する第三搬送装置17と、第二ロータリインデックス16の周囲に設けられる第三貼合装置18及び第二切断装置52と、第二ロータリインデックス16のパネル搬送下流側に設けられる第二サブコンベヤ7と、第二ロータリインデックス16の第二ロータリ終着位置16bから第二サブコンベヤ7の第二始発位置7aへ液晶パネルPを搬送する第四搬送装置21と、第二サブコンベヤ7の第二終着位置7bからメインコンベヤ5の終点5bへ液晶パネルPを搬送する第五搬送装置22とを備える。
フィルム貼合システム1Aは、駆動式のメインコンベヤ5、各サブコンベヤ6,7及び各ロータリインデックス11,16が形成するラインを用いて液晶パネルPを搬送しつつ、液晶パネルPに順次所定の処理を施す。液晶パネルPは、その表裏面を水平にした状態でライン上を搬送される。
液晶パネルPは、例えばメインコンベヤ5では表示領域P4の短辺を搬送方向に沿わせた向きで搬送され、メインコンベヤ5と直交する各サブコンベヤ6,7では表示領域P4の長辺を搬送方向に沿わせた向きで搬送され、各ロータリインデックス11,16では表示領域P4の長辺を各ロータリインデックス11,16の径方向に沿わせた向きで搬送される。図中符号5cは液晶パネルPに対応してメインコンベヤ5上を流れるラックを示す。
この液晶パネルPの表裏面に対して、帯状の光学部材シートFXから所定長さに切り出した貼合シートF5のシート片(光学部材F1Xに相当)が貼合される。フィルム貼合システム1Aの各部は、電子制御装置としての制御装置25により統括制御される。
第一搬送装置8は、液晶パネルPを保持して垂直方向及び水平方向で自在に搬送する。
第一搬送装置8は、例えば吸着によって保持した液晶パネルPを第一サブコンベヤ6の第一始発位置6a(図17の左端部)へ水平状態のまま搬送し、前記位置で前記吸着を解除して液晶パネルPを第一サブコンベヤ6に受け渡す。
洗浄装置9は、例えば液晶パネルPの表裏面のブラシ掛け及び水洗を行い、その後に液晶パネルPの表裏面の液切りを行う水洗式とされる。なお、洗浄装置9が液晶パネルPの表裏面の静電気除去及び集塵を行う乾式であってもよい。
第二搬送装置12は、液晶パネルPを保持して垂直方向及び水平方向で自在に搬送する。第二搬送装置12は、例えば吸着によって保持した液晶パネルPを第一ロータリインデックス11の第一ロータリ始発位置11aへ水平状態のまま搬送し、前記位置で前記吸着を解除して液晶パネルPを第一ロータリインデックス11に受け渡す。
第一ロータリインデックス11は、鉛直方向に沿う回転軸を有する円盤状の回転テーブルであり、第二搬送装置12からの搬入位置(図17の平面視の左端部)を第一ロータリ始発位置11aとして右回りに回転駆動する。第一ロータリインデックス11は、第一ロータリ始発位置11aから右回りに90°回転した位置(図17の上端部)を第一貼合位置11cとする。この第一貼合位置11cにて、第一貼合装置13によるバックライト側の第一シート片F1mの貼合がなされる。
第一シート片F1mは、液晶パネルPの表示領域よりも大きいサイズの第一光学部材シートF1のシート片である。第一貼合装置13により液晶パネルPの表裏一方の面に第一シート片F1mが貼合されることにより、第一光学部材貼合体PA1が形成される。
第一ロータリインデックス11は、第一貼合位置11cから右回りに45°回転した位置(図17の右上端部)をフィルム剥離位置11eとする。このフィルム剥離位置11eにて、フィルム剥離装置14による第一シート片F1mの表面保護フィルムF4aの剥離がなされる。
第一ロータリインデックス11は、フィルム剥離位置11eから右回りに45°回転した位置(図17の右端位置)を第二貼合位置11dとする。この第二貼合位置11dにて、第二貼合装置15によるバックライト側の第二シート片F2mの貼合がなされる。
第二シート片F2mは、液晶パネルPの表示領域よりも大きいサイズの第二光学部材シートF2のシート片である。第二貼合装置15により第一光学部材貼合体PA1の第一シート片F1m側の面に第二シート片F2mが貼合されることにより、第二光学部材貼合体PA2が形成される。
第一ロータリインデックス11は、第二貼合位置11dから右回りに90°回転した位置(図17の下端部)を第一ロータリ終着位置(第一切断位置)11bとする。
第一ロータリ終着位置11bは、第一切断装置51による第一シート片F1mおよび第二シート片F2mの切断が行われる第一切断位置である。第一切断装置51は、液晶パネルPに貼合された第一シート片F1m及び第二シート片F2mのそれぞれから、液晶パネルPと第一シート片F1m及び第二シート片F2mとの貼合面に対応する部分と、その外側に配置された余剰部分をまとめて切り離し、第一光学部材シートF1からなる第一光学部材F11及び第二光学部材シートF2からなる第二光学部材F12を、液晶パネルPと第一シート片F1m及び第二シート片F2mとの貼合面に対応する大きさの光学部材として形成する。
第一シート片F1mと第二シート片F2mを液晶パネルPに貼合した後にまとめてカットすることで、第一光学部材F11と第二光学部材F12との位置ずれがなくなり、液晶パネルPと第一シート片F1m及び第二シート片F2mとの貼合面の外周縁の形状に合った第一光学部材F11および第二光学部材F12が得られる。また、第一シート片F1mと第二シート片F2mの切断工程も簡略化される。
第一切断装置51により第二光学部材貼合体PA2から第一シート片F1m及び第二シート片F2mの余剰部分が切り離されることにより、液晶パネルPの表裏一方の面に第一光学部材F11および第二光学部材F12が貼合されてなる第三光学部材貼合体PA3が形成される。第一シート片F1mおよび第二シート片F2mから切り離された余剰部分は、図示略の剥離装置によって液晶パネルPから剥離され回収される。第三光学部材貼合体PA3は、第一ロータリ終着位置11bにて、第三搬送装置17により搬出される。
第三搬送装置17は、液晶パネルP(第三光学部材貼合体PA3)を保持して垂直方向及び水平方向で自在に搬送する。第三搬送装置17は、例えば吸着によって保持した液晶パネルPを第二ロータリインデックス16の第二ロータリ始発位置16aへ搬送すると共に、この搬送時に液晶パネルPの表裏を反転し、第二ロータリ始発位置16aで前記吸着を解除して液晶パネルPを第二ロータリインデックス16に受け渡す。
第二ロータリインデックス16は、鉛直方向に沿う回転軸を有する円盤状の回転テーブルであり、第三搬送装置17からの搬入位置(図17の平面視の上端部)を第二ロータリ始発位置16aとして右回りに回転駆動する。第二ロータリインデックス16は、第二ロータリ始発位置16aから右回りに90°回転した位置(図17の右端部)を第三貼合位置16cとする。この第三貼合位置16cにて、第三貼合装置18による表示面側の第三シート片F3mの貼合がなされる。
第三シート片F3mは、液晶パネルPの表示領域よりも大きいサイズの第三光学部材シートF3のシート片である。第三貼合装置18により液晶パネルPの表裏他方の面(第三光学部材貼合体PA3の第一光学部材F11および第二光学部材F12が貼合された面とは反対側の面)に第三シート片F3mが貼合されることにより、第四光学部材貼合体PA4が形成される。
第二ロータリインデックス16は、第三貼合位置16cから右回りに90°回転した位置(図17の下端部)を第二切断位置16dとする。この第二切断位置16dにて、第二切断装置52よる第三シート片F3mの切断が行われる。第二切断装置52は、液晶パネルPに貼合された第三シート片F3mから、液晶パネルPと第三シート片F3mとの貼合面に対応する部分と、その外側に配置された余剰部分を切り離し、液晶パネルPと第三シート片F3mとの貼合面に対応する大きさの光学部材(第三光学部材F13)を形成する。
第二切断装置52により第四光学部材貼合体PA4から第三シート片F3mの余剰部分が切り離されることにより、液晶パネルPの表裏他方の面に第三光学部材F13が貼合され、且つ、液晶パネルPの表裏一方の面に第一光学部材F11および第二光学部材F12が貼合されてなる第五光学部材貼合体PA5が形成される。第三シート片F3mから切り離された余剰部分は、図示略の剥離装置によって液晶パネルPから剥離され回収される。
ここで、第一切断装置51および第二切断装置52は、例えばCOレーザーカッターである。第一切断装置51および第二切断装置52は、液晶パネルPに貼合されたシート片FXmを液晶パネルPとシート片FXmとの貼合面の外周縁に沿って無端状に切断する。第一切断装置51と第二切断装置52は、同一のレーザー出力装置53に接続されている。第一切断装置51、第二切断装置52およびレーザー出力装置53によって、シート片FXmから、液晶パネルPとシート片FXmとの貼合面に対応する部分と、その外側に配置された余剰部分を切り離し、液晶パネルPとシート片FXmとの貼合面に対応する大きさの光学部材F1Xを形成する切断部が構成されている。各シート片F1m,F2m,F3mの切断に必要なレーザー出力はそれほど大きくないため、本実施形態では、レーザー出力装置53から出力された高出力のレーザー光を二つに分岐して第一切断装置51と第二切断装置52に供給している。
第二ロータリインデックス16は、第二切断位置16dから右回りに90°回転した位置(図17の左端部)を第二ロータリ終着位置16bとする。この第二ロータリ終着位置16bにて、第四搬送装置21による第五光学部材貼合体PA5の搬出がなされる。
第四搬送装置21は、液晶パネルP(第五光学部材貼合体PA5)を保持して垂直方向及び水平方向で自在に搬送する。第四搬送装置21は、例えば吸着によって保持した液晶パネルPを第二サブコンベヤ7の第二始発位置7aへ搬送し、第二始発位置7aで前記吸着を解除して液晶パネルPを第二サブコンベヤ7に受け渡す。
第五搬送装置22は、液晶パネルP(第五光学部材貼合体PA5)を保持して垂直方向及び水平方向で自在に搬送する。第五搬送装置22は、例えば吸着によって保持した液晶パネルPをメインコンベヤ5の終点5bへ搬送し、終点5bで前記吸着を解除して液晶パネルPをメインコンベヤ5に受け渡す。
第二ロータリ終着位置16b以降の液晶パネルP(第五光学部材貼合体PA5)の搬送経路上には図示略の貼合検査位置が設置されており、この貼合検査位置にて、フィルム貼合がなされたワーク(液晶パネルP)の図示略の検査装置による検査(光学部材F1Xの位置が適正か否か(位置ズレが公差範囲内にあるか否か)等の検査)がなされる。液晶パネルPに対する光学部材F1Xの位置が適正ではないと判定されたワークは、不図示の払い出し部によりシステム外に排出される。
以上をもってフィルム貼合システム1Aによる貼合工程が完了する。
以下、図18を参照して第一貼合装置13の詳細について説明する。なお、第二及び第三貼合装置15,18も同様の構成を有するものとしてその詳細説明は省略する。
第一貼合装置13は、第一貼合位置11cに搬送された液晶パネルPの上面に対して、第一光学部材シートF1における所定サイズにカットした貼合シートF5のシート片(第一シート片F1m)の貼合を行う。
第一貼合装置13は、第一光学部材シートF1が巻回された原反ロールR1から第一光学部材シートF1を巻き出しつつ第一光学部材シートF1をその長手方向に沿って搬送するシート搬送装置31と、シート搬送装置31が第一光学部材シートF1から切り出した貼合シートF5のシート片(第一シート片F1m)を保持すると共にこのシート片を第一貼合位置11cに搬送された液晶パネルPの上面に貼合する貼合ヘッド32とを備える。
シート搬送装置31は、セパレータシートF3aをキャリアとして貼合シートF5を搬送するもので、帯状の第一光学部材シートF1を巻回した原反ロールR1を保持すると共に第一光学部材シートF1をその長手方向に沿って繰り出す巻き出し部31aと、原反ロールR1から巻き出した第一光学部材シートF1にハーフカットを施すカット部131bと、ハーフカットを施した第一光学部材シートF1を鋭角に巻きかけてセパレータシートF3aから貼合シートF5を分離させるナイフエッジ(剥離部)31cと、ナイフエッジ31cを経て単独となったセパレータシートF3aを巻き取るセパレータロールR2を保持する巻き取り部31dとを有する。
なお、図示は略すが、シート搬送装置31は、第一光学部材シートF1を所定の搬送経路に沿うように巻きかける複数のガイドローラを有する。第一光学部材シートF1は、その搬送方向と直交する水平方向(シート幅方向)において、液晶パネルPの表示領域P4の幅(表示領域P4の長辺と短辺のうちいずれか一方の辺の長さ。本実施形態では表示領域P4の長辺長さに相当)よりも広い幅を有している。
シート搬送装置31の始点に位置する巻き出し部31aとシート搬送装置31の終点に位置する巻き取り部31dとは、例えば互いに同期して駆動する。これにより、巻き出し部31aが第一光学部材シートF1をその搬送方向へ繰り出しつつ、巻き取り部31dがナイフエッジ31cを経たセパレータシートF3aを巻き取る。以下、シート搬送装置31における第一光学部材シートF1(セパレータシートF3a)の搬送方向上流側をシート搬送上流側、搬送方向下流側をシート搬送下流側という。
カット部131bは、第一光学部材シートF1が前記シート幅方向と直交する長さ方向で表示領域P4の長さ(表示領域P4の長辺と短辺のうちいずれか他方の辺の長さ。本実施形態では表示領域P4の短辺長さに相当)よりも長い長さが繰り出される毎に、前記シート幅方向に沿って全幅にわたって第一光学部材シートF1の厚さ方向の一部を切断する(ハーフカットを施す)。これにより、第一光学部材シートF1から液晶パネルPの表示領域P4よりも大きい貼合シートF5のシート片(第一シート片F1m)が切り出される。
カット部131bは、第一光学部材シートF1の搬送中に働くテンションによって第一光学部材シートF1(セパレータシートF3a)が破断しないように(所定の厚さがセパレータシートF3aに残るように)、切断刃の進退位置を調整し、粘着層F2aとセパレータシートF3aとの界面の近傍まで前記ハーフカットを施す。なお、切断刃に代わるレーザー装置を用いてもよい。
ハーフカット後の第一光学部材シートF1には、その厚さ方向で光学部材本体F1a及び表面保護フィルムF4aが切断されることにより、第一光学部材シートF1のシート幅方向の全幅にわたる切込線が形成される。第一光学部材シートF1は、前記切込線によって長手方向で表示領域P4の短辺長さ相当の長さを有する区画に分けられる。この区画が、それぞれ貼合シートF5における一つのシート片(第一シート片F1m)となる。
ナイフエッジ31cは、図18の左側から右側へ略水平に搬送される第一光学部材シートF1の下方に位置し、第一光学部材シートF1のシート幅方向で少なくともその全幅にわたって延在する。ナイフエッジ31cは、ハーフカット後の第一光学部材シートF1のセパレータシートF3a側に摺接するようにこれを巻きかける。
ナイフエッジ31cは、その鋭角状の先端部に第一光学部材シートF1を鋭角に巻きかける。第一光学部材シートF1がナイフエッジ31cの先端部で鋭角に折り返す際、第一シート片F1mからセパレータシートF3aが剥離される。このとき、第一シート片F1mの粘着層F2a(液晶パネルPとの貼合面)は下向きとなる。ナイフエッジ31cの先端部の直上はセパレータ剥離位置31eとなり、このナイフエッジ31cの先端部に貼合ヘッド32の円弧状の保持面32aが上方から接することで、第一シート片F1mの表面保護フィルムF4a(貼合面と反対側の面)が貼合ヘッド32の保持面32aに貼着される。
貼合ヘッド32は、前記シート幅方向と平行かつ下方に凸の円弧状の保持面32aを有する。保持面32aは、例えば貼合シートF5の貼合面(粘着層F2a)よりも弱い貼着力を有し、第一シート片F1mの表面保護フィルムF4aを繰り返し貼着、剥離可能とされる。
貼合ヘッド32は、ナイフエッジ31cの上方で前記シート幅方向に沿う軸を中心とするように、前記長さ方向と平行かつ保持面32aの湾曲に沿うように傾動する。貼合ヘッド32の傾動は、第一シート片F1mを貼着保持する際、及び貼着保持した第一シート片F1mを液晶パネルPに貼合する際に適宜行われる。
貼合ヘッド32は、保持面32aを下向きとし、かつ保持面32aの湾曲一端側(図18の右側)が下側となるように傾斜した状態で、保持面32aの湾曲一端側をナイフエッジ31cの先端部に上方から押し付け、セパレータ剥離位置31eにある第一シート片F1mの先端部を保持面32aに貼着させる。その後、第一シート片F1mを繰り出しつつ貼合ヘッド32を傾動させることで、保持面32aに第一シート片F1mの全体が貼着される。
貼合ヘッド32は、セパレータ剥離位置31e及び第一貼合位置11cの上方で所定量昇降可能であり、かつセパレータ剥離位置31eと第一貼合位置11cとの間で適宜移動可能である。貼合ヘッド32は、前記昇降時及び移動時並びに前記傾動時の駆動を可能とする駆動装置33に連結される。
貼合ヘッド32は、保持面32aに第一シート片F1mを貼着させる際には、例えば保持面32aに第一シート片F1mの先端部を貼着させた後に駆動装置33との係合をカットして傾動自在となり、この状態から第一シート片F1mの繰り出しに伴い受動的に傾動する。貼合ヘッド32は、第一シート片F1m全体を保持面32aに貼着させるまで傾動すると、この傾斜姿勢で例えば駆動装置33と係合する等により前記傾動をロックし、この状態で第一貼合位置11cの上方へ移動する。
貼合ヘッド32は、貼着保持した第一シート片F1mを液晶パネルPに貼合する際には、例えば駆動装置33の作動により能動的に傾動し、保持面32aの湾曲に沿って液晶パネルPの上面に第一シート片F1mを押し付けて確実に貼合する。
ナイフエッジ31cの先端部の下方には、前記部位における貼合シートF5のシート搬送下流側の先端を検出する第一検出カメラ34が設けられる。第一検出カメラ34の検出情報は制御装置25に送られる。制御装置25は、例えば第一検出カメラ34が貼合シートF5の下流側端を検出した時点で、シート搬送装置31を一旦停止させ、その後に貼合ヘッド32を下降させてその保持面32aに貼合シートF5の先端部を貼着させる。
制御装置25は、第一検出カメラ34が貼合シートF5の下流側端を検出してシート搬送装置31を一旦停止させたとき、カット部131bによる貼合シートF5のカットを実施する。すなわち、第一検出カメラ34による検出位置(第一検出カメラ34の光軸延長位置)とカット部131bによるカット位置(カット部131bの切断刃進退位置)との間のシート搬送経路に沿う距離が、貼合シートF5のシート片(第一シート片F1m)の長さに相当する。
カット部131bはシート搬送経路に沿って移動可能とされ、この移動により第一検出カメラ34による検出位置とカット部131bによるカット位置との間のシート搬送経路に沿う距離が変化する。カット部131bの移動は制御装置25により制御され、例えばカット部131bによる貼合シートF5の切断後にこれを貼合シートF5のシート片(第一シート片F1m)一つ分だけ巻き出した際、その切断端が所定の基準位置からずれる場合には、このずれをカット部131bの移動により補正する。なお、カット部131bの移動により長さの異なる貼合シートF5のカットに対応してもよい。
第一検出カメラ34は、貼合シートF5に印された欠点マークをも検出する。前記欠点マークは、原反ロールR1製造時に第一光学部材シートF1に発見された欠点箇所に、その表面保護フィルムF4a側からインクジェット等によりマーキングされる。この欠点マークが検出された貼合シートF5(欠点を含む第一シート片F1m)は、貼合ヘッド32に貼着した後、液晶パネルPに貼合せず、第一貼合位置11cを避けた捨貼位置(廃棄位置)に移動して廃材シート等に重ね貼りする。なお、欠点マークを検出した際に貼合シートF5の欠点を含む部分を最小幅でカットし捨貼する工程も有り得る。
なお、光学部材シートFXの欠点は、例えば、光学部材シートFXの内部において固体と液体と気体の少なくとも1つからなる異物が存在する部分や、光学部材シートFXの表面に凹凸やキズが存在する部分、光学部材シートFXの歪や材質の偏り等によって輝点となる部分等である。
貼合ヘッド32がセパレータ剥離位置31eから第一貼合位置11cへ移動する際、保持面32aに貼着保持された第一シート片F1mの、例えば、前記先端部に対する基端部の両角部は、一対の第二検出カメラ35にそれぞれ撮像される。各第二検出カメラ35の検出情報は制御装置25に送られる。制御装置25は、例えば各第二検出カメラ35の撮像データに基づき、貼合ヘッド32に対する第一シート片F1mの水平方向(貼合ヘッド32の移動方向及びその直交方向並びに垂直軸中心の回転方向)の位置を確認する。貼合ヘッド32及び第一シート片F1mの相対位置にズレがある場合、貼合ヘッド32は第一シート片F1mの位置を所定の基準位置とするべくアライメントを行う。
第一ロータリインデックス11の第一貼合位置11cには、第一貼合位置11c上の液晶パネルPの水平方向のアライメントを行うための一対の第三検出カメラ36が設けられる。第一ロータリインデックス11の第二貼合位置11dには、同じく液晶パネルPの11d上の水平方向のアライメントを行うための一対の第四検出カメラ37が設けられる。
各第三検出カメラ36は、例えば液晶パネルPのガラス基板(第一基板P1)における図17中左側の両角部をそれぞれ撮像する。各第四検出カメラ37は、例えば液晶パネルPのガラス基板における図17中左側の両角部をそれぞれ撮像する。
第二ロータリインデックス16の第三貼合位置16cには、液晶パネルPの第三貼合位置16c上の水平方向のアライメントを行うための一対の第五検出カメラ38が設けられる。各第五検出カメラ38は、例えば液晶パネルPのガラス基板における図17中左側の両角部をそれぞれ撮像する。各検出カメラ34〜38の検出情報は制御装置25に送られる。なお、各検出カメラ34〜38に代わるセンサを用いることも可能である。
各ロータリインデックス11,16上には、液晶パネルPを載置すると共にその水平方向のアライメントを可能とするアライメントテーブル39が設けられる。アライメントテーブル39は、各検出カメラ34〜38の検出情報に基づき制御装置25によって駆動制御される。これにより、各ロータリインデックス11,16(各貼合位置11c,11d,16c)に対する液晶パネルPのアライメントがなされる。
この液晶パネルPに対し、貼合ヘッド32によるアライメントがなされた貼合シートF5(シート片FXm)を貼合することで、光学部材F1Xの貼合バラツキが抑えられ、液晶パネルPに対する光学部材F1Xの光学軸方向の精度が向上し、光学表示デバイスの精彩及びコントラストが高まる。
ここで、光学部材シートFXを構成する偏光子フィルムは、例えば二色性色素で染色したPVAフィルムを一軸延伸して形成される。このとき、延伸する際のPVAフィルムの厚さのムラや二色性色素の染色ムラ等に起因して、光学部材シートFXの面内に学軸方向のばらつきが生じる場合がある。
そこで、本実施形態では、記憶装置24(図16参照)に予め記憶した光学部材シートFXの各部における光学軸の面内分布の検査データに基づき、制御装置25が、光学部材シートFXに対する液晶パネルPの貼合位置(相対貼合位置)を決定する。そして、各貼合装置13,15,18は、この貼合位置に合わせて、光学部材シートFXから切り出したシート片FXmに対する液晶パネルPのアライメントを行い、シート片FXmに液晶パネルPを貼合する。
液晶パネルPに対するシート片FXmの貼合位置(相対貼合位置)の決定方法は、例えば次のとおりである。
まず、図19Aに示すように、光学部材シートFXの幅方向に複数の検査ポイントCPを設定し、各検査ポイントCPにおいて光学部材シートFXの光学軸の方向を検出する。
光学軸を検出するタイミングは、原反ロールR1の製造時でもよく、原反ロールR1から光学部材シートFXを巻き出してハーフカットするまでの間でもよい。光学部材シートFXの光学軸方向のデータは、光学部材シートFXの位置(光学部材シートFXの長手方向の位置および幅方向の位置)と関連付けられて記憶装置24(図16参照)に記憶される。
制御装置25は、記憶装置24から各検査ポイントCPの光学軸のデータ(光学軸の面内分布の検査データ)を取得し、シート片FXmが切り出される部分の光学部材シートFX(切込線CLによって区画される領域)の平均的な光学軸の方向を検出する。
例えば、図19Bに示すように、光学軸の方向と光学部材シートFXのエッジラインELとのなす角度(ずれ角)を検査ポイントCP毎に検出し、前記ずれ角のうち最も大きな角度(最大ずれ角)をθmaxとし、最も小さな角度(最小ずれ角)をθminとしたときに、最大ずれ角θmaxと最小ずれ角θminとの平均値θmid(=(θmax+θmin)/2)を平均ずれ角として検出する。そして、光学部材シートFXのエッジラインELに対して平均ずれ角θmidをなす方向を光学部材シートFXの平均的な光学軸の方向として検出する。
なお、前記ずれ角は、例えば、光学部材シートFXのエッジラインELに対して左回りの方向を正とし、右回りの方向を負として算出される。
そして、上記の方法で検出された光学部材シートFXの平均的な光学軸の方向が、液晶パネルPの表示領域P4の長辺または短辺に対して所望の角度をなすように、液晶パネルPに対するシート片FXmの貼合位置(相対貼合位置)が決定される。例えば、設計仕様によって光学部材F1Xの光学軸の方向が表示領域P4の長辺または短辺に対して90°をなす方向に設定されている場合には、光学部材シートFXの平均的な光学軸の方向が表示領域P4の長辺又は短辺に対して90°をなすように、シート片FXmが液晶パネルPに貼合される。
前述した第一切断装置51は、図23〜25で示した第一検出装置81と同様の構成の検出装置で検出された、液晶パネルPと第一シート片F1mおよび第二シート片F2mとの貼合面の外周縁に基づいて、液晶パネルPに貼合された第一シート片F1mおよび第二シート片F2mを、液晶パネルPと第一シート片F1mおよび第二シート片F2mとの貼合面の外周縁に沿って無端状に切断する。検出装置は、図16における第一切断装置51のパネル搬送上流側であって、第二貼合位置11dと第一切断装置51との間に設けられている。
同様に第二切断装置52は、図26で示す第二検出装置82と同様の構成の検出装置を用いて検出された、液晶パネルPと、第三シート片F3mとの貼合面(以下、第二貼合面(貼合面)SA2と称することがある。)の外周縁EDに基づいて、液晶パネルPに貼合された第三シート片F3mを、液晶パネルPと第三シート片F3mとの貼合面の外周縁に沿って無端状に切断する。検出装置は、図16における第二切断装置52のパネル搬送上流側であって、第三貼合位置16cと第二切断装置52との間に設けられている。
表示領域P4の外側には、液晶パネルPの第一及び第二基板を接合するシール剤等を配置する所定幅の額縁部G(図3参照)が設けられており、この額縁部Gの幅内で切断装置51,52によるシート片FXmの切断(カットライン:WCL)が行われる。
以上説明したように、本実施形態のフィルム貼合システム1Aは、液晶パネルPの表示領域P4の長辺と短辺のうちいずれか一方の辺の長さよりも広い幅の帯状の光学部材シートFXを原反ロールR1から巻き出しつつ、光学部材シートFXを表示領域P4の長辺と短辺のうちいずれか他方の辺の長さよりも長い長さでカットしてシート片FXmとした後、前記シート片FXmを液晶パネルPに貼り合わせて光学部材貼合体とする貼合装置13,15,18と、液晶パネルPに貼合された前記シート片FXmから、液晶パネルPとシート片FXmとの貼合面に対応する部分と、その外側に配置された余剰部分を切り離し、液晶パネルPとシート片FXmとの貼合面に対応する大きさの光学部材F1Xを形成する切断装置51,52と、を備える。そのため、光学部材F1Xを表示領域P4の際まで精度よく設けることが可能となり、表示領域P4外側の額縁部G(図3参照)を狭めて表示エリアの拡大及び機器の小型化が図られる。
また、フィルム貼合システム1Aは、光学部材シートFXの光学軸方向の検査データに基づき、液晶パネルPとシート片FXmとの相対貼合位置を決定する制御装置25を備え、貼合ヘッド32は、制御装置25が決定した相対貼合位置に基づき、保持面32aに保持したシート片FXmを液晶パネルPに貼合する。そのため、光学部材シートFXの面内において光学軸方向にばらつきが存在する場合でも、その光学軸方向のばらつきに応じて、シート片FXmと液晶パネルPとの相対貼合位置を適切に調整することができる。これにより、液晶パネルPに対する光学部材F1Xの光学軸方向の精度を向上させることができ、光学表示デバイスの精彩及びコントラストを高めることができる。
また、フィルム貼合システム1Aにおいて、貼合装置13,15,18は、光学部材シートFXを原反ロールR1からセパレータシートF3aと共に巻き出す巻き出し部31aと、光学部材シートFXにセパレータシートF3aを残した状態で光学部材シートFXをカットしてシート片FXmを形成するカット部131bと、シート片FXmをセパレータシートF3aから剥離させるナイフエッジ31cと、シート片FXmを保持面32aに貼り付けて保持すると共に、保持面32aに保持したシート片FXmを液晶パネルPに貼合する貼合ヘッド32と、を有する。そのため、シート片FXmの連続的な貼合が容易になり、光学表示デバイスの生産効率を高めることができる。また、貼合ヘッド32として円弧状の保持面32aを有するものを用いている。そのため、円弧状の保持面32aの傾動によりシート片FXmをスムーズに保持できると共に、同じく円弧状の保持面32aの傾動によりシート片FXmを液晶パネルPに確実に貼合することができる。
また、フィルム貼合システム1Aにおいては、前記ナイフエッジ31cが、光学部材F1Xを液晶パネルPとの貼合面を下向きにしてセパレータシートF3aから剥離させ、貼合ヘッド32が、貼合面と反対側の上面を保持面32aに貼り付けて保持し、貼合面を下向きにした状態で、剥離位置と貼合位置との間を移動する。そのため、光学部材シートFXが粘着層F2a側の貼合面を下方に向けて搬送されることとなり、光学部材シートFXの貼合面の傷付きや異物の付着等を抑えて貼合不良の発生を抑制できる。
また、フィルム貼合システム1Aは、前記液晶パネルPを搬入位置(各ロータリ始発位置11a,16a)、前記貼合位置(各貼合位置11c,11d,16c)及び搬出位置(各ロータリ終着位置11b,16b)に移動させるロータリインデックス11,16を備える。そのため、液晶パネルPの搬送方向を効率よく切り替えると共にロータリインデックス11,16もラインの一部としてライン長さを抑えることができ、システムの設置自由度を高めることができる。
また、フィルム貼合システム1Aにおいては、貼合装置13,15,18は、光学部材シートFXに印された欠点マークを検出する検出部(第一検出カメラ34)を有し、光学部材シートFXの欠点マークを検出した部位を貼合ヘッド32に保持して捨貼位置(廃棄位置)に搬送する。そのため、光学表示デバイスの歩留まりが向上し、生産性のよい光学表示デバイスの生産システムが提供できる。
また、フィルム貼合システム1Aにおいては、第一切断装置51および第二切断装置52は、レーザーカッターであり、第一切断装置51および第二切断装置52は、同一のレーザー出力装置53に接続されており、レーザー出力装置53から出力されたレーザーが第一切断装置51および第二切断装置52に分岐されて供給される。そのため、第一切断装置51と第二切断装置52のそれぞれに別々のレーザー出力装置を接続する場合に比べて、光学表示デバイスの生産システムの小型化を図ることができる。
(第三実施形態)
図20は、第三実施形態のフィルム貼合システム2の概略構成図である。
本実施形態において第二実施形態と異なる点は、第一光学部材シートF1の搬送方向と第二光学部材シートF2の搬送方向と第三光学部材シートF3の搬送方向とが互いに平行である点である。よって、本実施形態において第二実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
なお、図20では、ロータリインデックス11,16およびその周辺部に配置された貼合装置13,15,18の構成を模式的に示している。図20では、図17に示したメインコンベヤ5、サブコンベヤ6,7およびフィルム剥離装置14などの図示は省略している。図20において、第一光学部材シートF1、第二光学部材シートF2および第三光学部材シートF3に示した矢印は、各光学部材シートF1,F2,F3の平均的な光学軸の方向を示しており、符号140は、欠点を含む貼合シートが廃棄される捨貼位置(廃棄位置)を示している。
図17に示した第二実施形態のフィルム貼合システム1Aでは、互いに構成の等しい二つの貼合装置13,15が第一ロータリインデックス11の周りに互いに90°ずれた位置に設置されていた。そのため、各貼合装置13,15が備えるシート搬送装置の搬送方向が互いに直交し、二方向に長いシート搬送ラインが形成されていた。
これに対して図20に示した本実施形態のフィルム貼合システム2では、第一貼合装置13のシート搬送装置の搬送方向が第二貼合装置15のシート搬送装置の搬送方向および第三貼合装置18のシート搬送装置の搬送方向と平行になるよう構成されている。そのため、各貼合装置13,15,18が備えるシート搬送装置の搬送方向が互いに平行になり、一方向にのみ長いシート搬送ラインが形成される。
例えば、図20の例では、第一光学部材シートF1は、第一ロータリインデックス11の回転中心と第一貼合位置11cとを結ぶ方向と直交する方向に搬送される。カット部131bで切り出された第一シート片F1mは、貼合ヘッド32によって第一光学部材シートF1の搬送方向と直交する方向に搬送され、第一貼合位置11cにおいて液晶パネルPの表裏一方の面に貼合される。
第二光学部材シートF2は、第一ロータリインデックス11の回転中心と第二貼合位置11eとを結ぶ方向と平行な方向に搬送される。カット部131bで切り出された第二シート片F2mは、貼合ヘッド32によって第二光学部材シートF2の搬送方向と平行な方向に搬送され、第二貼合位置11eにおいて第一光学部材貼合体PA1の第一シート片F1m側の面に貼合される。
第三光学部材シートF3は、第二ロータリインデックス16の回転中心と第三貼合位置16cとを結ぶ方向と平行な方向に搬送される。カット部131bで切り出された第三シート片F3mは、貼合ヘッド32によって第三光学部材シートF3の搬送方向と平行な方向に搬送され、第三貼合位置16cにおいて液晶パネルPの前記他方の面に貼合される。
このように本実施形態のフィルム貼合システム2では、各貼合装置13,15,18のシート搬送装置31によって搬送される各光学部材シートFXの搬送方向が互いに平行である。
そのため、各光学部材シートFXの搬送方向がバラバラに設定される場合に比べて光学表示デバイスの生産システムの小型化を図ることができる。
(第四実施形態)
図21は、第四実施形態のフィルム貼合システムに適用される貼合装置の模式図である。
図21(a)は、シート片FXmを貼合ヘッド60に保持した状態を示す図であり、図21(b)は、シート片FXmを液晶パネルPに貼合した状態を示す図である。
本実施形態において第二実施形態と異なる点は、第二実施形態の貼合装置が円弧状の保持面32aを有する貼合ヘッド32を用いたのに対し、本実施形態の貼合装置が平面状の保持面60aを有する貼合ヘッド60を用いている点である。よって、ここでは、貼合ヘッド60の構成を中心に説明し、第二実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態の貼合装置は、貼合ヘッド60と、貼合ローラ62と、貼合ヘッド60および貼合ローラ62を支持するガイドバー61と、ガイドバー61を液晶パネルPに対して傾動させた状態で水平移動させる駆動装置(不図示)と、を有する。図示はしないが、本実施形態の貼合装置には、図18に示したものと同様の巻き出し部、カット部およびナイフエッジ(剥離部)が設けられている。
貼合ヘッド60は、セパレータシートから剥離されたシート片FXmを保持する平面状の保持面60aを有する。保持面60aは、ガイドバー61が傾動することにより、液晶パネルPに対して傾斜する。シート片FXmは、その一端部が保持面60aの外側にはみ出すように位置決めされ、保持面60aに吸着される。シート片FXmの吸着力は弱く、シート片FXmは保持面60aに保持された状態で、保持面60a上を滑るようにして水平方向に移動することができる。
貼合ローラ62は、貼合ヘッド60の側方に配置され、貼合ヘッド60の保持面60aからはみ出したシート片FXmを液晶パネルPに押し付けて貼着する。この状態で駆動装置(不図示)によりガイドバー61を水平方向に移動させると、シート片FXmの前記一端部が液晶パネルPに貼着された状態で貼合ヘッド60および貼合ローラ62が、シート片FXmの前記一端部側から他端部側に向けて水平移動する。これにより、シート片FXmが貼合ローラ62によって一端部側から徐々に液晶パネルPに貼合される。
貼合ヘッド60は、保持面60aに保持したシート片FXmを、水平方向において、ヘッド移動方向及びその直交方向並びに回転方向でアライメントする。シート片FXmと液晶パネルPとの貼合位置(相対貼合位置)は、第二実施形態と同様に、光学部材シートFXの光学軸方向の検査データに基づいて制御装置25(図16参照)が決定する。貼合ヘッド60は、制御装置25が決定した相対貼合位置に基づき、保持面60aに保持したシート片FXmを液晶パネルPに貼合する。
よって、本実施形態においても、表示領域周辺の額縁部を縮小して表示エリアの拡大及び機器の小型化を図ることができる光学表示デバイスの生産システムが提供できる。
(第一変形形態)
上記実施形態では、切断装置51,52の一例としてCOレーザーを用いたが、切断装置51,52はこれに限定されない。切断刃などの他の切断部を切断装置51,52として用いることも可能である。
例えば、図22に示すように、第一基板P1がその外周縁の三辺を第二基板P2の対応する三辺に沿わせると共に、外周縁の残りの一辺を第二基板P2の対応する一辺よりも外側に張り出させるように形成されている場合には、第二基板P2の大きさは表示領域P4の大きさと概ね一致する。そのため、切断刃を第二基板P2の外周に沿って移動させれば、第二基板P2に接合されたシート片F3mを、液晶パネルPと第三シート片F3mとの貼合面に対応する大きさの第三光学部材F13として形成することができる。
この場合、シート片F3mの余剰部分は液晶パネルPに対して面で接着される部分が殆どなく、第三光学部材F13とその周辺の余剰部分とは概ね粘着層F2aの粘着力のみによって接着される。そのため、シート片F3mの余剰部分を液晶パネルPから剥離し回収する装置も余剰部分の端部をつまんで引っ張るだけの簡単な構成でよく、装置構成が簡単になる。また、上記実施形態では、シート片F1m,F2mの余剰部分とシート片F3mの余剰部分とを別々の工程で液晶パネルPから剥離し回収した。しかし、本実施形態においては、シート片F3mの余剰部分の回収が非常に容易であることから、シート片F1m,F2mの余剰部分を液晶パネルPから剥離し回収する際にシート片F3mの余剰部分をまとめて液晶パネルPから剥離し回収することも可能となる。その場合、余剰部分の剥離装置を2箇所に設ける必要がないので、光学表示デバイスの生産システムを小型化することができる。
(第二変形形態)
上記実施形態では、液晶パネルPに対するシート片FXmの貼合位置(相対貼合位置)の決定方法として、光学部材シートFXの面内の平均的な光学軸の方向を用いる方法を説明した。上記実施形態では、光学部材シートFXの面内の最大ずれ角θmaxと最小ずれ角θminとの平均値θmidを平均ずれ角とした場合に、光学部材シートFXのエッジラインに対して平均ずれ角θmidをなす方向を光学部材シートFXの面内の平均的な光学軸の方向として検出した。しかし、光学部材シートFXの面内の平均的な光学軸の方向の検出方法はこれに限定されない。
例えば、光学部材シートFXの幅方向に設定された複数の検査ポイントCP(図19A参照)の中から一または複数の検査ポイントCPを選択し、選択された検査ポイントCP毎に、光学軸の方向と光学部材シートFXのエッジラインELとのなす角度(ずれ角)を検出する。そして、選択された一または複数の検査ポイントCPの光学軸方向のずれ角の平均値を平均ずれ角として検出し、光学部材シートFXのエッジラインELに対して前記平均ずれ角をなす方向を光学部材シートFXの平均的な光学軸の方向として検出してもよい。
上記実施形態のフィルム貼合システムでは、検出装置を用いて複数の液晶パネルPごとに貼合面の外周縁を検出し、検出した外周縁に基づいて、個々の液晶パネルPごとに貼合したシート片FXmの切断位置を設定する。これにより、液晶パネルPやシート片FXmの大きさの個体差によらず所望の大きさの光学部材を切り離すことができるため、液晶パネルPやシート片FXmの大きさの個体差による品質バラツキをなくし、表示領域周辺の額縁部を縮小して表示エリアの拡大及び機器の小型化を図ることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能であり、適宜に組み合わせて用いることができる。
1、1A、2…フィルム貼合システム(光学表示デバイスの生産システム)、11…第一ロータリインデックス(第一回転テーブル)、11a…第一ロータリ始発位置(搬入位置)、11b…第一ロータリ終着位置(搬出位置)、11c…第一貼合位置(貼合位置)、11d…第二貼合位置(貼合位置)、16…第二ロータリインデックス(第二回転テーブル)、16a…第二ロータリ始発位置(搬入位置)、16b…第二ロータリ終着位置(搬出位置)、16c…第三貼合位置(貼合位置)、13…第一貼合装置(貼合装置)、15…第二貼合装置(貼合装置)、18…第三貼合装置(貼合装置)、24…記憶装置、25…制御装置、31…シート搬送装置、31a…巻き出し部、31b…第一切断装置、31c…ナイフエッジ(剥離部)、31e…セパレータ剥離位置(剥離位置)、32…貼合ヘッド、32a…保持面、33…駆動装置、33…第二検出カメラ(撮像装置)、34…第一検出カメラ(検出部)、39…アライメントテーブル(テーブル)、42…検査装置、43…検光子、50…第二切断装置、51…第一切断装置、52…第二切断装置、53…レーザー出力装置、60…貼合ヘッド、60a…保持面、81…第一検出装置(検出装置)、82…第二検出装置(検出装置)、131b…カット部、140…捨貼位置(廃棄位置)、F1m…シート片、V1…第1の光学軸、V2…第2の光学軸、V3…平均光学軸(光学部材シートの面内の平均的な光学軸)、P…液晶パネル(光学表示部品)、PA1…第一光学部材貼合体、P4…表示領域、F1…第一光学部材シート(光学部材シート)、F2…第二光学部材シート(光学部材シート)、F3…第三光学部材シート(光学部材シート)、FX…光学部材シート、F3a…セパレータシート、F11…第一光学部材(光学部材)、F12…第二光学部材(光学部材)、F13…第三光学部材(光学部材)、F1X…光学部材、F1m…第一シート片(シート片)、F2m…第二シート片(シート片)、F3m…第三シート片(シート片)、FXm…シート片、R1…原反ロール、PA1…第1光学部品貼合体(貼合体)、ED…貼合面の外周縁、SA1…第一貼合面(貼合面)、SA2…第二貼合面(貼合面)

Claims (30)

  1. 光学表示部品に光学部材を貼合してなる光学表示デバイスの生産システムであって、
    前記光学表示部品を支持するテーブルと
    帯状の光学部材シートを原反ロールからセパレータシートとともに巻き出す巻き出し部と
    前記光学部材シートの光学軸の面内分布のデータを取得し、前記光学部材シートの前記光学軸の面内分布のデータに基づいて前記光学部材シートの面内の平均的な光学軸の方向を算出し、前記光学部材シートの前記面内の平均的な光学軸の方向が前記光学部材シートの切断方向に対して目的の角度をなすように前記光学部材シートの切断方向を調整する制御装置と
    前記制御装置によって調整された前記切断方向において、前記光学部材シートに前記セパレータシートを残した状態で、前記光学部材シートを前記光学表示部品の表示領域よりも大きくカットしてシート片を得る第一切断装置と
    前記シート片を前記セパレータシートから剥離させる剥離部と
    前記シート片を保持面に貼り付けて保持するとともに、前記保持面に保持された前記シート片を前記光学表示部品に貼合させる貼合ヘッドと
    前記貼合ヘッドと前記テーブルとを相対移動させるとともに、前記シート片の保持及び貼合を実施するべく前記貼合ヘッドを駆動させる駆動装置と
    前記シート片と前記光学表示部品との貼合体において、前記シート片と前記光学表示部品との貼合面の外周縁を検出する検出装置と
    前記貼合体において、前記シート片の前記貼合面に対応する部分と前記貼合面に対応する部分の外側の余剰部分とを、前記外周縁に沿って切り離し、前記シート片から前記貼合面に対応する大きさの前記光学部材を切り出す第二切断装置とを有し、
    前記検出装置は、前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側から前記外周縁の画像を撮像する貼合面撮像装置と、
    前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側とは反対側から前記外周縁を照明する照明光源と、
    前記貼合面撮像装置で撮像した前記外周縁の画像に基づいて前記外周縁を検出するための演算を行う制御部と、を有し、
    前記貼合面撮像装置は、前記外周縁よりも前記貼合面の内側に配置され、
    前記貼合面撮像装置の撮像面の法線は、前記貼合面の法線に対して傾斜している光学表示デバイスの生産システム。
  2. 前記制御装置は、前記光学部材シートの面内で最も大きな角度で交差する2つの光学軸を検出し、前記2つの光学軸がなす角を2等分する軸を前記光学部材シートの面内の平均的な光学軸として算出する
    請求項1に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  3. 前記シート片の前記保持面上での保持状態を撮像する撮像装置をさらに有し、
    前記駆動装置は、前記撮像装置の撮像結果に基づいて、前記シート片の切断辺と前記光学表示部品の一辺とが一致もしくは、平行になるよう前記貼合ヘッドと前記テーブルとを相対移動させる
    請求項1に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  4. 前記光学部材シートの前記光学軸の面内分布のデータを記憶する記憶装置をさらに有する
    請求項1に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  5. 前記光学部材シートの光学軸を前記光学部材シートの幅方向の複数の検査位置で検査する検査装置をさらに有する
    請求項1に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  6. 前記検査装置は、前記光学部材シートの幅方向に移動可能な検光子を有し、
    前記検査装置は、前記検光子を前記光学部材シートの幅方向に移動させつつ前記検光子によって前記光学部材シートの光学軸を検出することにより、前記光学部材シートの光学軸を前記光学部材シートの幅方向の複数の検査位置で検査する
    請求項5に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  7. 前記貼合ヘッドは、前記保持面に保持した前記シート片を、水平方向において、ヘッド移動方向及びその直交方向並びに回転方向でアライメントする
    請求項1に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  8. 前記光学部材シートに印された欠点マークを検出する検出部をさらに有し、
    前記貼合ヘッドは、前記光学部材シートの前記欠点マークを検出した部位を前記貼合面に保持して廃棄位置に搬送する
    請求項1に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  9. 前記光学表示部品を、搬入位置、前記シート片の前記光学表示部品への貼合位置、および搬出位置に移動させる回転テーブルをさらに有する
    請求項1に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  10. 光学表示部品に光学部材を貼合してなる光学表示デバイスの生産方法であって、
    帯状の光学部材シートを原反ロールからセパレータシートとともに巻き出す第1の工程と
    前記光学部材シートの光学軸の面内分布のデータを取得し、前記光学部材シートの前記光学軸の面内分布のデータに基づいて前記光学部材シートの面内の平均的な光学軸の方向を算出し、前記光学部材シートの前記面内の平均的な光学軸の方向が前記光学部材シートの切断方向に対して目的の角度をなすように前記光学部材シートの切断方向を調整する第2の工程と
    調整された前記切断方向において、前記光学部材シートに前記セパレータシートを残した状態で、前記光学部材シートを前記光学表示部品の表示領域よりも大きくカットしてシート片を得る第3の工程と
    前記シート片を前記セパレータシートから剥離させる第4の工程と
    前記シート片を貼合ヘッドの保持面に貼り付けて保持するとともに、前記保持面に保持された前記シート片を前記光学表示部品に貼合させる第5の工程と
    前記貼合ヘッドと前記光学表示部品を支持するテーブルとを相対移動させるとともに、前記シート片の保持及び貼合を実施するべく前記貼合ヘッドを駆動させる第6の工程と
    前記シート片と前記光学表示部品との貼合体において、前記シート片と前記光学表示部品との貼合面の外周縁を検出し、前記貼合体において、前記シート片の前記貼合面に対応する部分と前記貼合面に対応する部分の外側の余剰部分とを、前記外周縁に沿って切り離して、前記シート片から前記貼合面に対応する大きさの前記光学部材を切り出す第7の工程とを有し、
    前記第7の工程においては、前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側とは反対側から前記外周縁を照明しながら、前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側であって前記外周縁よりも前記貼合面の内側から、前記貼合面の法線に対して傾斜した姿勢で前記外周縁の画像を撮像し、撮像した前記外周縁の画像に基づいて前記外周縁を検出するための演算を行う光学表示デバイスの生産方法。
  11. 前記光学部材シートの面内で最も大きな角度で交差する2つの光学軸を検出し、前記2つの光学軸がなす角度を2等分する軸を前記光学部材シートの面内の平均的な光学軸として算出する
    請求項10に記載の光学表示デバイスの生産方法。
  12. 光学表示部品に光学部材を貼合してなる光学表示デバイスの生産システムであって、
    帯状の光学部材シートを原反ロールから巻き出しつつ、前記光学部材シートを前記光学表示部品の表示領域よりも大きくカットしてシート片とした後、前記シート片を前記光学表示部品に貼り合わせる貼合装置と
    前記シート片と前記光学表示部品との貼合体において、前記シート片と前記光学表示部品との貼合面の外周縁を検出する検出装置と
    前記貼合体において、前記シート片から前記貼合面に対応する部分の外側に配置された余剰部分を、前記外周縁に沿って切り離し、前記貼合面に対応する大きさの前記光学部材を形成する切断装置とを有し、
    前記貼合装置は、前記光学部材シートを前記原反ロールからセパレータシートと共に巻き出す巻き出し部と
    前記光学部材シートに前記セパレータシートを残した状態で前記光学部材シートをカットして前記シート片を得るカット部と
    前記シート片を前記セパレータシートから剥離させる剥離部と
    前記シート片を保持面に貼り付けて保持すると共に、前記保持面に保持した前記シート片を前記光学表示部品に貼合する貼合ヘッドとを有し、
    前記検出装置は、前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側から前記外周縁の画像を撮像する貼合面撮像装置と、
    前記貼合体において前記光学表示部品に前記シート片が貼合された側とは反対側から前記外周縁を照明する照明光源と、
    前記貼合面撮像装置で撮像した前記外周縁の画像に基づいて前記外周縁を検出するための演算を行う制御部と、を有し、
    前記貼合面撮像装置は、前記外周縁よりも前記貼合面の内側に配置され、
    前記貼合面撮像装置の撮像面の法線は、前記貼合面の法線に対して傾斜している光学表示デバイスの生産システム。
  13. 前記光学部材シートの光学軸方向の検査データに基づき、前記光学表示部品と前記シート片との相対貼合位置を決定する制御装置をさらに有し、
    前記貼合ヘッドは、前記制御装置が決定した相対貼合位置に基づき、前記保持面に保持した前記シート片を前記光学表示部品に貼合する
    請求項12に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  14. 前記貼合ヘッドは、前記保持面に保持した前記シート片を、水平方向において、ヘッド移動方向及びその直交方向並びに回転方向でアライメントする
    請求項13に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  15. 前記貼合装置は、前記光学部材シートに印された欠点マークを検出する検出部をさらに有し、前記光学部材シートの前記欠点マークを検出した部位を前記貼合ヘッドに保持して廃棄位置に搬送する
    請求項12に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  16. 前記光学表示部品を、搬入位置、前記シート片の前記光学表示部品への貼合位置、および搬出位置に移動させる回転テーブルをさらに有する
    請求項12に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  17. 前記貼合ヘッドは、前記シート片を円弧状の保持面に貼り付けて保持すると共に、前記保持面に保持した前記シート片を前記光学表示部品に貼合するべく、前記保持面の湾曲に沿うように傾動する
    請求項12に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  18. 光学表示部品に光学部材を貼合してなる光学表示デバイスの生産システムであって、
    帯状の第一光学部材シートを第一原反ロールから巻き出しつつ、前記第一光学部材シートを前記光学表示部品の表示領域よりも大きくカットして第一シート片とした後、前記第一シート片を前記光学表示部品の表裏一方の面に貼り合わせて光学部材貼合体とする第一貼合装置と
    帯状の第二光学部材シートを第二原反ロールから巻き出しつつ、前記第二光学部材シートを前記表示領域よりも大きくカットして第二シート片とした後、前記第二シート片を前記光学部材貼合体の前記第一シート片側の面に貼り合せる第二貼合装置と
    前記第二シート片と前記光学部材貼合体との貼合体において、前記第一シート片と前記光学表示部品との貼合面である第一貼合面の外周縁を検出する第一検出装置と
    前記第二シート片と前記光学部材貼合体との前記貼合体において、前記光学表示部品に貼合された前記第一シート片及び前記第二シート片のそれぞれから前記第一貼合面に対応する部分の外側に配置された余剰部分を、前記第一貼合面の外周縁に沿ってまとめて切り離し、前記第一光学部材シートからなる第一光学部材及び前記第二光学部材シートからなる第二光学部材を、前記第一貼合面に対応する大きさの前記光学部材として形成する第一切断装置とを有し、
    前記第一貼合装置は、前記第一光学部材シートを前記第一原反ロールから第一セパレータシートと共に巻き出す第一巻き出し部と
    前記第一光学部材シートに前記第一セパレータシートを残した状態で前記第一光学部材シートをカットして前記第一シート片を得る第一カット部と
    前記第一シート片を前記第一セパレータシートから剥離させる第一剥離部と
    前記第一シート片を第一保持面に貼り付けて保持すると共に、前記第一保持面に保持した前記第一シート片を前記光学表示部品の表裏一方の面に貼合する第一貼合ヘッドとを有し、
    前記第二貼合装置は、前記第二光学部材シートを前記第二原反ロールから第二セパレータシートと共に巻き出す第二巻き出し部と
    前記第二光学部材シートに前記第二セパレータシートを残した状態で前記第二光学部材シートをカットして前記第二シート片を得る第二カット部と
    前記第二シート片を前記第二セパレータシートから剥離させる第二剥離部と
    前記第二シート片を第二保持面に貼り付けて保持すると共に、前記第二保持面に保持した前記第二シート片を前記光学部材貼合体の前記第一シート片側の面に貼合する第二貼合ヘッドとを有し、
    前記第一検出装置は、前記貼合体において前記光学表示部品に前記第一シート片が貼合された側から前記第一貼合面の外周縁の画像を撮像する第一貼合面撮像装置と、
    前記貼合体において前記光学表示部品に前記第一シート片が貼合された側とは反対側から前記第一貼合面の外周縁を照明する照明光源と、
    前記第一貼合面撮像装置で撮像した前記第一貼合面の外周縁の画像に基づいて前記第一貼合面の外周縁を検出するための演算を行う制御部と、を有し、
    前記貼合面撮像装置は、前記外周縁よりも前記貼合面の内側に配置され、
    前記貼合面撮像装置の撮像面の法線は、前記貼合面の法線に対して傾斜している光学表示デバイスの生産システム。
  19. 前記第一光学部材シートの光学軸方向の検査データに基づき、前記光学表示部品と前記第一シート片との第一相対貼合位置を決定すると共に、前記第二光学部材シートの光学軸方向の検査データに基づき、前記光学部材貼合体と前記第二シート片との第二相対貼合位置を決定する制御装置をさらに有し、
    前記第一貼合装置の第一貼合ヘッドは、前記制御装置が決定した前記第一相対貼合位置に基づき、前記第一保持面に保持した前記第一シート片を前記光学表示部品の表裏一方の面に貼合し、
    前記第二貼合装置の第二貼合ヘッドは、前記制御装置が決定した前記第二相対貼合位置に基づき、前記第二保持面に保持した前記第二シート片を前記光学部材貼合体の前記第一シート片側の面に貼合する
    請求項18に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  20. 前記第一貼合装置の第一貼合ヘッドは、前記第一保持面に保持した前記第一シート片を、水平方向において、ヘッド移動方向及びその直交方向並びに回転方向でアライメントし、
    前記第二貼合装置の第二貼合ヘッドは、前記第二保持面に保持した前記第二シート片を、水平方向において、ヘッド移動方向及びその直交方向並びに回転方向でアライメントする
    請求項19に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  21. 前記第一貼合装置は、前記第一光学部材シートに印された欠点マークを検出する第一検出部をさらに有し、前記第一光学部材シートの前記欠点マークを検出した部位を前記第一貼合ヘッドに保持して第一廃棄位置に搬送し、
    前記第二貼合装置は、前記第二光学部材シートに印された欠点マークを検出する第二検出部をさらに有し、前記第二光学部材シートの前記欠点マークを検出した部位を前記第二貼合ヘッドに保持して第二廃棄位置に搬送する
    請求項18に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  22. 前記光学表示部品を、搬入位置、前記第一シート片の前記光学表示部品への貼合位置である第一貼合位置、前記第二シート片の前記光学部材貼合体への貼合位置である第二貼合位置、および搬出位置に移動させる回転テーブルをさらに有する
    請求項18に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  23. 前記第一貼合装置は、前記第一光学部材シートが巻回された前記第一原反ロールから前記第一光学部材シートを巻き出しつつ前記第一光学部材シートをその長手方向に沿って搬送する第一シート搬送装置をさらに有し、
    前記第二貼合装置は、前記第二光学部材シートが巻回された前記第二原反ロールから前記第二光学部材シートを巻き出しつつ前記第二光学部材シートをその長手方向に沿って搬送する第二シート搬送装置をさらに有し、
    前記第一光学部材シートの搬送方向と前記第二光学部材シートの搬送方向とが互いに平行である
    請求項18に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  24. 帯状の第三光学部材シートを第三原反ロールから巻き出しつつ、前記第三光学部材シートを前記表示領域よりも大きくカットして第三シート片とした後、前記第三シート片を前記光学表示部品の表裏他方の面に貼り合わせる第三貼合装置と
    前記第二シート片と前記第三シート片と前記光学部材貼合体との貼合体において、前記第三シート片と前記光学表示部品との貼合面である第二貼合面の外周縁を検出する第二検出装置と
    前記第二シート片と前記第三シート片と前記光学部材貼合体との貼合体において、前記光学表示部品に貼合された前記第三シート片から前記第二貼合面に対応する部分の外側に配置された余剰部分を、前記第二貼合面の外周縁に沿って切り離し、前記第二貼合面に対応する大きさの前記光学部材として形成する第二切断装置とをさらに有し、
    前記第三貼合装置は、
    前記第三光学部材シートを前記第三原反ロールから第三セパレータシートと共に巻き出す第三巻き出し部と
    前記第三光学部材シートに前記第三セパレータシートを残した状態で、前記第三光学部材シートをカットして前記第三シート片を得る第三カット部と
    前記第三シート片を前記第三セパレータシートから剥離させる第三剥離部と
    前記第三シート片を第三保持面に貼り付けて保持すると共に、前記第三保持面に保持した前記第三シート片を前記光学表示部品の表裏他方の面に貼合する第三貼合ヘッドとを有し、
    前記第二検出装置は、前記貼合体において前記光学表示部品に前記第三シート片が貼合された側から前記第二貼合面の外周縁の画像を撮像する第二貼合面撮像装置と、
    前記貼合体において前記光学表示部品に前記第三シート片が貼合された側とは反対側から前記第二貼合面の外周縁を照明する照明光源と、
    前記第二貼合面撮像装置で撮像した前記第二貼合面の外周縁の画像に基づいて前記第二貼合面の外周縁を検出するための演算を行う制御部と、を有する
    請求項18に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  25. 記第三光学部材シートの光学軸方向の検査データに基づき、前記光学表示部品と前記第三シート片との第三相対貼合位置を決定する制御装置をさらに有し、
    前記第三貼合装置の第三貼合ヘッドは、前記制御装置が決定した前記第三相対貼合位置に基づき、前記第三保持面に保持した前記第三シート片を前記光学表示部品の表裏他方の面に貼合する
    請求項24に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  26. 前記第三貼合装置は、前記第三光学部材シートに印された欠点マークを検出する第三検出部を有し、前記第三光学部材シートの前記欠点マークを検出した部位を前記第三貼合ヘッドに保持して第三廃棄位置に搬送する
    請求項24に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  27. 前記第三貼合装置は、前記第三光学部材シートが巻回された前記第三原反ロールから前記第三光学部材シートを巻き出しつつ前記第三光学部材シートをその長手方向に沿って搬送する第三シート搬送装置をさらに有し、
    前記第一光学部材シートの搬送方向と前記第二光学部材シートの搬送方向と前記第三光学部材シートの搬送方向とが互いに平行である
    請求項24に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  28. 前記第一シート片、前記第二シート片及び前記第三シート片のそれぞれから切り離された前記余剰部分がまとめて前記光学表示部品から剥離される
    請求項24に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  29. 前記第一切断装置および前記第二切断装置は、レーザーカッターであり、前記第一切断装置および前記第二切断装置は、同一のレーザー出力装置に接続されており、前記レーザー出力装置から出力されたレーザーが前記第一切断装置および前記第二切断装置に分岐されて供給される
    請求項24に記載の光学表示デバイスの生産システム。
  30. 前記第一貼合ヘッド、前記第二貼合ヘッドおよび前記第三貼合ヘッドのうち少なくとも一つの貼合ヘッドは、前記第一シート片、前記第二シート片および前記第三シート片のうち少なくとも一つのシート片を、円弧状の前記第一保持面、前記第二保持面および前記第三保持面のうち少なくとも一つの保持面に貼り付けて保持すると共に、前記保持面に保持した前記シート片を前記光学表示部品または前記光学部材貼合体に貼合するべく、前記保持面の湾曲に沿うように傾動する
    請求項24に記載の光学表示デバイスの生産システム。
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