JP5800469B2 - 光学部材用粘着剤組成物および粘着シート - Google Patents
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Description
たとえば、粘着剤組成物のプラスチックに対する接着性を向上させるために、アクリル樹脂にスチレン系もしくはα−メチルスチレン系粘着付与樹脂を混合することが知られている(たとえば特許文献1)。しかしながら、アクリル樹脂の吸湿性とスチレン樹脂の吸湿性との間には大きな隔たりがあり、このようなアクリル樹脂とスチレン樹脂の吸湿性の差から、高温多湿環境に長時間晒されると、両者の相溶性が低下し、相分離が生じていた。その結果、耐湿白化を生じていた。
該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体100重量部に対して、重量平均分子量1000〜20万の、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基、水酸基およびアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種を有する単量体との共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体、2種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体から選択される少なくとも1種の重合体(B):1〜20重量部と、
重量平均分子量500〜2000のスチレン系重合体(C):5〜50重量部と、
架橋剤:0.1〜10重量部とを含み、
各成分の重量平均分子量の比が、
(A)成分の重量平均分子量/(B)成分の重量平均分子量=10〜500かつ(B)成分の重量平均分子量/(C)成分の重量平均分子量=1〜150
であることを特徴としている。
(C)成分は、スチレンおよび/またはα−メチルスチレンであることが好ましい。
本発明において、架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤および/またはエポキシ系架橋剤を使用することが好ましい。架橋剤を使用することにより(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)中に存在するカルボキシル基、水酸基およびアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種と架橋剤とが反応して三次元架橋構造を形成する。
さらに、本発明のシートあるいはフィルムは、上記組成物を用いて形成されていることを特徴としている。
本発明は、アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルから導かれる構成単位と共重合可能な不飽和結合を有する単量体から導かれたカルボキシル基、水酸基およびアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種を有する構成単位とを含む重量平均分子量が100万〜300万の(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)と、
該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)100重量部に対して、重量平均分子量1,000〜20万の、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基、水酸基およびアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種を有する単量体との共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体、2種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体から選択される少なくとも1種の重合体(B):1〜20重量部と、
重量平均分子量500〜2,000のスチレン系重合体(C):5〜50重量部と、
架橋剤:0.1〜10重量部とを含み、
各成分の重量平均分子量の比が、
(A)成分の重量平均分子量/(B)成分の重量平均分子量=10〜500かつ(B)成分の重量平均分子量/(C)成分の重量平均分子量=1〜150
であることを特徴とする光学部材用粘着剤組成物に関する。
1.(A)成分:アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルから導かれる構成単位と共重合可能な不飽和結合を有する単量体から導かれたカルボキシル基、水酸基およびアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種を有する構成単位とを含む重量平均分子量が100万〜300万の(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体
これらの単量体を、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合などの公知の重合法を採用して(A)成分の(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を得ることができる。
b2の例としては、カルボキシル基を有する単量体として(メタ)アクリル酸、アミノ基を有する単量体としてアクリル酸ジメチルアミノエチルが挙げられる。b2は1種単独で用いても、2種以上を用いてもよい。
これらの単量体を、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合などの公知の重合法を採用して(B)成分を得ることができる。
(C)成分のスチレン系重合体の重量平均分子量は、500〜2,000、好ましくは800〜1,700、より好ましくは1,000〜1,500である。
(A)成分、(B)成分および(C)成分の重量平均分子量は、上記範囲を満たすことに加えて、以下の関係を満たす。
(B)成分の重量平均分子量/(C)成分の重量平均分子量=1〜150、好ましくは1〜130、さらに好ましくは1〜120である。
上記三成分の重量平均分子量の比は、各成分の重量平均分子量を調整することにより達成される。
(1)組成
本発明の粘着剤組成物中の上記(A)〜(C)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対し、(B)成分は1〜20重量部、好ましくは1〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部配合され、(C)成分は5〜50重量部、好ましくは5〜40重量部、より好ましくは10〜40重量部配合される。(A)〜(C)成分の配合量が、上記範囲にあると、透明光学プラスチックへの良好な接着性を有しつつ、高湿、高温下における白化、発泡、剥がれ等の発生を防止することができる。
本発明の粘着剤組成物は、さらにカップリング剤、酸化防止剤、UV吸収剤、微粒子、色素等の各種添加剤等を本発明の粘着剤組成物の物性を損なわない範囲で含んでいてもよい。
本発明の粘着剤組成物は、上記各成分を攪拌装置等を用いて公知の方法で混合することにより得られる。すなわち、各成分を一括又は順次混合・攪拌することにより得られる。攪拌時間は特に制限はないが、作業性及び生産性の面から室温にて10〜120分程度であればよい。
本発明の粘着剤組成物は、ゲル分率が50〜90%であることが好ましく、55〜80%であることがより好ましい。ゲル分率が上記範囲にあると、被着体であるプラスチックに対するハガレや発泡の発生が抑制される。このようなゲル分率は、架橋剤を上記範囲で添加することによって得られる。
本発明の粘着剤組成物は、接着力および透明性が求められる用途、具体的には樹脂およびガラス等からなる光学部材への接着に好適に用いられる。このような樹脂としては、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明光学プラスチックが挙げられる。より具体的には、本発明の粘着剤組成物は、ディスプレイの全面にタッチパネルを搭載する際の貼り合わせ用粘着剤として好適に用いることが出来る。
また、粘着剤組成物層の両面にセパレータフィルムとしての樹脂フィルムを配置して挟置し、使用に際しセパレータフィルムを剥がして粘着剤組成物層のみを被着物に接着することができる。セパレータフィルムの粘着剤組成物層と接触する面は、通常剥離剤層が存在する。この用途においては、粘着剤層の上面およびセパレータフィルム間の剥離剤と粘着剤層の下面およびセパレータフィルム間の剥離剤との強度を異ならせることにより、トランスファ粘着シートとして用いることができる。
本明細書および実施例における各物性は、以下の方法で測定または評価した。
重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)にて測定し、標準ポリスチレンにより換算した。条件は以下の通りである。
装置:GPC−8220(東ソー(株)製)
カラム:G7000HXL/7.8mmID×1本 + GMHXL/7.8mmID×2本 + G2500HXL/7.8mmID×1本
媒体:テトラヒドロフラン(略称THF)
流速:1.0mL/min
濃度:1.5mg/ml
注入量:300μL
カラム温度:40℃
粘着剤層をその重量(W1(g))を測定した後、酢酸エチルに浸漬し、23℃の環境に12時間静置した。静置後、目開き46μmの金属メッシュにて、粘着剤層の酢酸エチル溶解部分と非溶解部分とを分離した。非溶解部分を90℃×3時間乾燥させた後、その重量(W2(g))を測定した。試験前重量(W1(g))に対する酢酸エチル非溶解部分の重量(W2(g))百分率を算出し、ゲル分率とした。
ゲル分率(重量%)=(W2/W1)×100
試料の軽剥離側のセパレーターを剥離し、25μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名 エンブレットS、ユニチカ(株)製)を積層して、測定試料とした。測定試料を25mm幅×100mmにカットし、重剥離側のセパレーターを剥離し、被着体としてのステンレス鋼(SUS(#280研磨))およびガラス板(2.0mm厚)、ポリカーボネート(PC)板(商品名 NF−2000VUNS2 2.0mm厚 三菱瓦斯化学(株)製)のそれぞれに、2kg荷重、300mm/分の速度で3往復して、貼り付けた。貼付20分後に、それぞれの測定試料に対し、180゜剥離を行い、粘着力を測定した(JIS Z 0237 に準拠)。
試料の軽剥離側のセパレーターを剥がし、試料の剥離面を1μm厚のスライドガラス(品番:S−1111 MATSUNAMI製)に貼り合わせたものと、ポリカーボネート(PC)板(商品名 NF−2000VUNS2 2.0mm厚 三菱瓦斯化学(株)製)に貼り合わせたものとを作成した。さらに、それぞれについて重剥離側のセパレーターを剥がしたものを測定試料として、ヘイズメーター(HM−150型 (株)村上色彩研究所製)を用いて、全光線透過率およびヘイズを測定した。ここで全光線透過率はJIS K 7361に準じ、ヘイズはJIS K 7136に準じて測定した。
被着体光学物性値 スライドガラス:全光線透過率92.1% ヘイズ0.2%
ポリカーボネート板:全光線透過率89.9% ヘイズ0.8%
試料の軽剥離側のセパレーターを剥がし、試料の剥離面をスライドガラス(品番:S−1111 MATSUNAMI製)に貼り合わせたものと、ポリカーボネート(PC)板(商品名 NF−2000VUNS2 2.0mm厚 三菱瓦斯化学(株)製)に貼り合わせたものとを作成した。さらに、それぞれについて重剥離側のセパレーターを剥がして厚さ50μmの光学用ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(製品名コスモシャインA4300 東洋紡(株)製)に貼り合わせ測定試料とした。下記耐熱性試験および耐熱湿性試験を行った測定試料について、目視にて観察し以下の基準で評価した。
問題なし:剥がれ・発泡ともに発生なし
剥がれ:粘着シートの端部に剥がれ発生
発泡有:貼り合わせ面に発泡発生
(4)および(5)に記載の測定試料を、それぞれさらに85℃の環境に200時間静置し、その後、23℃、湿度65%の環境にて30分調湿してから該測定を行った。
(4)および(5)に記載の測定試料を、それぞれさらに60℃、湿度95%の環境に200時間静置し、その後、23℃、湿度65%の環境にて30分調湿してから該測定を行った。
(i)粘着剤組成物の製造
容量1Lのフラスコにアクリル酸ブチル(BA)95.8重量部、アクリル酸(AA)4.0重量部およびアクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)0.2重量部、溶剤として酢酸エチルを仕込み、攪拌しながらフラスコ内の空気を窒素ガスで置換した後、70℃まで加熱した。その後アゾ開始剤を添加し、続けて70℃の保持したまま8時間反応させた後、25℃まで冷却して酢酸エチルで樹脂固形分30%まで希釈し、アクリル共重合体(a)(ポリマーAとする)を合成した(共重合体組成比 BA/AA/2EHA=95.8/4.0/0.2)。この合成した(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(a)の重量平均分子量は150万であった。
厚さ38μmの二軸延伸ポリエステルフィルムの片面にシリコーン樹脂系離型剤を塗布した重剥離タイプセパレーター(商品名 セラピールBX9A(RX) 東レフィルム加工(株)製)の離型剤処理面に、乾燥時の粘着剤層厚さが25μmになるよう上記組成物を塗工乾燥した。更に、上記重剥離タイプセパレーターに塗布した離型剤とは離型性の異なるシリコーン樹脂系離型剤を塗布した軽剥離タイプセパレーター(商品名 セラピールMFA(RX)、東レフィルム加工(株)製)を上記粘着剤層面にラミネートした。この接着シートを室温で1週間熟成し、十分にエージングを行った後、各種試験に使用した。
(i)において、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(B)成分としてアクリル酸ブチル系低分子量重合体(商品名B−13、綜研化学(株)製、重量平均分子量5,000)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、スチレン系重合体(C)としてスチレン重合体(商品名FTR−8120 三井化学(株)製、重量平均分子量1,420 軟化点120℃)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)として共重合体組成比 BA/AA/2HEA=93.8/6.0/0.2、重量平均分子量120万の共重合体(ポリマーBとする)を用い、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(商品名 L45、綜研化学(株)製)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)として共重合体組成比 BA/AA/2HEA=96.8/0.2/3.0、重量平均分子量150万の共重合体(ポリマーCとする)を用い、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(商品名 TD75、綜研化学(株)製)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)としてアクリル酸ブチル(BA)、アクリル酸(AA)、アクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEA)、アクリル酸エチル(EA)、アクリル酸イソブチル(iBA)および(メタ)アクリルエステル(MMA)系マクロモノマー(商品名AA−6 東亜合成(株)製)を共重合体組成比 BA/AA/2HEA/EA/iBMA/AA−6=45/0.5/3.0/25/25/1.0、重量平均分子量120万の共重合体(ポリマーDとする)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(B)成分としてアクリル酸ブチル系低分子量重合体(商品名LC−5M、綜研化学(株)製、重量平均分子量5万)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(B)成分としてアクリル酸ブチル系低分子量重合体(商品名LC−11M、綜研化学(株)製、重量平均分子量11万)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)として共重合体組成比 BA/AA/2HEA=93.8/6.0/0.2、重量平均分子量120万の共重合体(ポリマーB)を用い、(B)成分としてアクリル酸ブチル系低分子量重合体(商品名LC−11M、綜研化学(株)製、重量平均分子量11万)を用い、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(商品名 L45、綜研化学(株)製)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(B)成分を用いず、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、スチレン系重合体(C)を用いず、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(B)成分およびスチレン系重合体(c)を用いず、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)として共重合体組成比 BA/AA/2HEA=93.8/6.0/0.2、重量平均分子量120万の共重合体(ポリマーB)を用い、(B)成分を用いず、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(商品名 L45、綜研化学(株)製)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)として共重合体組成比 BA/AA/2HEA=96.8/0.2/3.0、重量平均分子量150万の共重合体(ポリマーC)を用い、(B)成分を用いず、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(商品名 TD75、綜研化学(株)製)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)としてアクリル酸ブチル(BA)、アクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEA)、アクリル酸メチル(MA)およびアクリル酸n−ブチル(nBMA)を構成単位とする共重合体組成比 BA/2HEA/MA/nBMA=70/5.0/20/5.0、重量平均分子量65万の共重合体(ポリマーEとする)を用い、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(商品名 L45、綜研化学(株)製)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)としてアクリル酸ブチル(BA)、アクリル酸(AA)および酢酸ビニル(VAc)を構成単位とする共重合体組成比 BA/AA/VAc=98/2.0/7.0、 重量平均分子量75万の共重合体(ポリマーFとする)を用い、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(商品名 TD75、綜研化学(株)製)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(B)成分としてアクリル酸ブチル系低分子量重合体(商品名LC−3M、綜研化学(株)製、重量平均分子量300)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(B)成分としてアクリル酸ブチル系低分子量重合体(商品名LC−25M、綜研化学(株)製、重量平均分子量25万)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)において、(B)成分としてアクリル酸ブチル系低分子量重合体(商品名LC−20M、綜研化学(株)製、重量平均分子量20万)を用い、各成分の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして試料を作成した。
(i)粘着剤組成物の製造
実施例1と同様にして粘着剤組成物を調製した。
厚さ38μmの二軸延伸ポリエステルフィルムの片面にシリコーン樹脂系離型剤を塗布した重剥離タイプセパレーター(商品名 セラピール BX9A(RX)東レフィルム加工(株)製)の離型剤処理面に、乾燥時の接着剤厚さが20μmになるよう上記組成物を塗工乾燥し、粘着剤層上に厚さ38μmの光学用ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(製品名コスモシャインA4300 東洋紡(株)製) を芯材として貼り合わせた。更に、上記重剥離タイプセパレーターに塗布した離型剤とは離型性の異なるシリコーン樹脂系離型剤を塗布した軽剥離タイプセパレーター(商品名 セラピール MFA(RX) 東レフィルム加工(株)製)の離型処理面に乾燥時の接着剤厚さが20μmになるよう上記組成物を塗工乾燥し、先の工程で粘着剤層と貼り合わせた光学用ポリエチレンテレフタレートフィルムの他方の面にラミネートした。この接着シートを室温で1週間放置し、十分にエージングを行った後、各種試験に使用した。
Claims (9)
- アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルから導かれる構成単位と共重合可能な不飽和結合を有する単量体から導かれたカルボキシル基、水酸基およびアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種を有する構成単位とを含む重量平均分子量が100万〜300万の(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)と、
該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)100重量部に対して、重量平均分子量1000〜20万の、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基、水酸基およびアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種を有する単量体との共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体、2種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体から選択される少なくとも1種の重合体(B):1〜20重量部と、
重量平均分子量500〜2000のスチレン系重合体(C):5〜50重量部と、
架橋剤:0.1〜10重量部とを含み、
各成分の重量平均分子量の比が、
(A)成分の重量平均分子量/(B)成分の重量平均分子量=10〜500かつ(B)成分の重量平均分子量/(C)成分の重量平均分子量=1〜150
であることを特徴とする光学部材用粘着剤組成物。 - 前記(A)成分の重量平均分子量が100万〜200万であることを特徴とする請求項第1項記載の光学部材用粘着剤組成物。
- 前記(C)成分が、スチレンおよび/またはα−メチルスチレンの重合体であることを特徴とする請求項第1項または請求項第2項記載の光学部材用粘着剤組成物。
- 上記架橋剤が、イソシアネート系架橋剤および/またはエポキシ系架橋剤であることを特徴とする請求項第1項記載の光学用粘着相組成物
- 上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(A)中に存在するカルボキシル基、水酸基およびアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種と、架橋剤とが、三次元架橋構造物を形成可能に配合されており、該三次元架橋構造物中にスチレン系重合体(C)が存在可能に配合され、かつ該三次元架橋構造物とスチレン系重合体(C)との間隙に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基、水酸基およびアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種を有する単量体との共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体、2種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体から選択される少なくとも1種の重合体(B)が充填可能に配合されていることを特徴とする請求項第1項記載の光学部材用粘着剤組成物。
- 透明光学プラスチックからなる光学部材の接着に用いられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学部材用粘着剤組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の光学部材用粘着剤組成物を粘着剤層とする粘着シート。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の粘着剤組成物からなる層の両面に、フィルムセパレータを配置して挟持してなることを特徴とする粘着シート。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の光学部材用粘着剤組成物からなる層が積層されてなることを特徴とする光学フィルム。
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