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JP5711836B2 - NOx濃度の検出装置およびその検出方法 - Google Patents

NOx濃度の検出装置およびその検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、検出対象ガスに含まれるNOxの濃度を検出するNOx濃度の検出装置およびその検出方法に関するものである。
自動車エンジンなどの内燃機関から排出される排気ガス中の特定ガス(酸素やNOxなど)の濃度に応じて出力が変化する検出素子が知られている。例えば、NOx濃度を検出可能な検出素子は、固体電解質体に一対の電極を設けたセルを少なくとも1つ以上積層した構造を有する。検出素子の内部には、拡散抵抗部(First diffusion path)を介して排気ガスが導入される第1測定室(First internal cavity)と、第1測定室で酸素の汲み出しが行われた排気ガスがさらに導入される第2測定室(Second internal cavity)とが設けられている(例えば、非特許文献1参照)。
第1測定室に導入された排気ガスは、含有する酸素がセルによって外部に汲み出され、第2測定室に導入される際には、排気ガス中に残存する酸素の濃度が所定の低い濃度に調整されている。また、排気ガス中のNOxにはNOとNOとが含まれており、非特許文献1によれば、第1測定室においてほとんどのNOがNOに還元される。そして第2測定室では、PtやRh等の貴金属からなる電極が触媒となって、NOが窒素と酸素とに分解される。このとき分解されたNOに由来する酸素(もともとNOまたはNO(NOx)を構成していた酸素)が、セルにより汲み出される。セルにおいて、酸素イオンに運搬される電子が電流として検出され、残存酸素濃度(上記調整された酸素濃度)がオフセットされることにより、NOx由来の酸素の濃度、ひいてはNOx濃度の検出が行われる。
N. Kato et al., "Thick Film ZrO2 NOx Sensor", SAE Technical paper series 960334 (1996)
しかしながら、検出素子によって検出されるのはNOとNOとが混合したNOxの濃度であり、NO濃度とNO濃度とをそれぞれ個別に検出することはできなかった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、検出対象ガス中のNOxに含まれるNOの濃度とNOの濃度とをそれぞれ検出することができるNOx濃度の検出装置およびその検出方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様によれば、検出対象ガスに含まれるNOxの濃度に応じた電流が流れ、NOxに含まれるNOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比が第1感度比である第1素子部と、前記検出対象ガスの流通を制限する多孔質体である拡散抵抗部と、当該拡散抵抗部よりも上流側に設けられ、前記検出対象ガスに含まれるNOをNOに還元する多孔質体である還元部と、当該還元部を加熱するヒータと、を備え、前記検出対象ガスに含まれるNOxの濃度に応じた電流が流れ、NOxに含まれるNOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比が前記第1感度比より大きな第2感度比である第2素子部と、前記第1素子部を流れる電流の大きさに基づいてNOの濃度に対応する第1濃度換算値を取得する第1取得手段と、前記第2素子部を流れる電流の大きさに基づいてNOの濃度に対応する第2濃度換算値を取得する第2取得手段と、前記第1濃度換算値と前記第2濃度換算値との差分である濃度差分値を算出する第1算出手段と、前記第1感度比と前記第2感度比との差分である感度差分値を算出し、前記濃度差分値と前記感度差分値とに基づいて、前記検出対象ガスに含まれるNOの濃度に対応するNO濃度換算値を算出する第2算出手段と、前記第1濃度換算値または前記第2濃度換算値と前記NO濃度換算値とに基づいて、前記検出対象ガスに含まれるNOの濃度に対応するNO濃度換算値を算出する第3算出手段と、を備え、前記還元部の気孔率は、前記拡散抵抗部の気孔率よりも高いNOx濃度の検出装置が提供される。
第1態様は、NOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比が第1感度比である第1素子部と当該第1感度比より大きな第2感度比である第2素子部との2つを用いてNOx濃度の検出を行うことで、検出対象ガスに含まれるNOxのうちのNOの濃度とNOの濃度とをそれぞれ求めるようにしている。具体的には、第1素子部と第2素子部の感度比の違いはNOxのうちのNOに対する感度が異なることによって生ずるため、第1素子部と第2素子部のそれぞれから取得される濃度換算値の差分である濃度差分値と第1素子部と第2素子部の感度差(感度差分値)とに基づいて、NOの濃度に対応するNO濃度換算値を求めることができる。例えば、濃度差分値を感度差分値で除すことにより、NO濃度換算値を算出することができる。そして、第1取得手段にて取得した第1濃度換算値または第2取得手段にて取得した第2濃度換算値とNO濃度に対応するNO濃度換算値とに基づいて、NO濃度に対応するNO濃度換算値を求めることができる。例えば、第1濃度換算値(または第2濃度換算値)からNO濃度換算値に第1感度比(または第2感度比)を乗じた値を引けば、NO濃度換算値を最終的に算出することができる。このように、本発明を適用することにより、従来は、NOx濃度は求められてもNO濃度とNO濃度とを個別に求めることは難しかったが、NO濃度とNO濃度とをそれぞれ求めることができる。
第1態様において、前記第1素子部は、前記検出対象ガスの流通を制限する第1拡散抵抗部を介して前記検出対象ガスが導入される第1測定室と、第1固体電解質層および一対の第1電極を備え、前記一対の第1電極が前記第1測定室の内側と外側とに設けられる第1酸素ポンプセルと、前記第1測定室よりも下流側に位置し、前記第1測定室から前記検出対象ガスが導入される第2測定室と、第2固体電解質層と一対の第2電極とを備え、前記一対の第2電極が前記第2測定室の内側と外側とに設けられた第2酸素ポンプセルと、を備える第1の検出素子であり、前記第2素子部は、前記検出対象ガスの流通を制限する多孔質体である第2拡散抵抗部を介して前記検出対象ガスが導入される第3測定室と、第3固体電解質層および一対の第3電極を備え、前記一対の第3電極が前記第3測定室の内側と外側とに設けられる第3酸素ポンプセルと、前記第3測定室よりも下流側に位置し、前記第3測定室から前記検出対象ガスが導入される第4測定室と、第4固体電解質層と一対の第4電極とを備え、前記一対の第4電極が前記第4測定室の内側と外側とに設けられた第4酸素ポンプセルと、前記第2拡散抵抗部よりも上流側に設けられ、前記第3測定室へ導入される前記検出対象ガスに含まれるNOをNOに還元する多孔質体である還元部と、前記還元部を加熱するヒータと、を備える第2の検出素子であり、前記第1酸素ポンプセルに対する通電制御を行うことにより、前記第1測定室に導入された前記検知対象ガス中の酸素の汲み出しまたは汲み入れを行い、前記第1測定室内の酸素濃度を一定に制御するとともに、前記第2酸素ポンプセルに電圧を印加して、前記検知対象ガス中のNOxの分解、および解離した酸素の前記第2測定室からの汲み出しを制御することにより、前記第1の検出素子を制御する第1素子制御部と、前記第3酸素ポンプセルに対する通電制御を行うことにより、前記第3測定室に導入された前記検知対象ガス中の酸素の汲み出しまたは汲み入れを行い、前記第3測定室内の酸素濃度を一定に制御するとともに、前記第4酸素ポンプセルに電圧を印加して、前記検知対象ガス中のNOxの分解、および解離した酸素の前記第4測定室からの汲み出しを制御することにより、前記第2の検出素子を制御する第2素子制御部と、前記ヒータに駆動電流を流し、前記還元部を流通する前記検出対象ガスを、NOのNOへの還元に必要な温度である還元温度以上に加熱するヒータ制御部と、をさらに備え、前記還元部の気孔率は、前記第2拡散抵抗部の気孔率よりも高くてもよい。
第1態様では、第2素子部の第2拡散抵抗部の上流側に還元部を設けたことによって、あらかじめNOをNOに還元させてから第2拡散抵抗部を通過させることができる。すなわち、検出対象ガスを第3測定室に導入する際にNOが第2拡散抵抗部を通過する際の通過速度が、NOx濃度の検出における律速とはならないので、第2素子部によるNOx濃度検出の感度(つまり、NOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比)を、還元部のない、第1素子部のNOx濃度検出の感度(つまり、NOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比)と異ならせることができる。このように感度比の異なる第1素子部と第2素子部とを備えることで、第1態様は、容易に、NO濃度とNO濃度とをそれぞれ求めることができる。
本発明の第2態様によれば、検出対象ガスに含まれるNOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比が異なる2つの素子部を備える検出装置に搭載されるマイクロコンピュータで実行され、前記検出対象ガスに含まれるNOの濃度とNOの濃度とを求めるNOx濃度の検出方法であって、NOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比が第1感度比である第1素子部を流れる電流の大きさに基づいて、NOの濃度に対応する第1濃度換算値を取得する第1取得ステップと、NOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比が前記第1感度比より大きな第2感度比である第2素子部を流れる電流の大きさに基づいて、NOの濃度に対応する第2濃度換算値を取得する第2取得ステップと、前記第1濃度換算値と前記第2濃度換算値との差分である濃度差分値を算出する第1算出ステップと、前記第1感度比と前記第2感度比との差分である感度差分値を算出し、前記濃度差分値と前記感度差分値とに基づいて、前記検出対象ガスに含まれるNOの濃度に対応するNO濃度換算値を算出する第2算出ステップと、前記第1濃度換算値または前記第2濃度換算値と前記NO濃度換算値とに基づいて、前記検出対象ガスに含まれるNOの濃度に対応するNO濃度換算値を算出する第3算出ステップと、を含むNOx濃度の検出方法が提供される。
第2態様は、NOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比が第1感度比である第1素子部と当該第1感度比より大きな第2感度比である第2素子部との2つを用いてNOx濃度の検出を行うことで、検出対象ガスに含まれるNOxのうちのNOの濃度とNOの濃度とをそれぞれ求めるようにしている。具体的には、第1素子部と第2素子部の感度比の違いはNOxのうちのNOに対する感度が異なることによって生ずるため、第1素子部と第2素子部のそれぞれから取得される濃度換算値の差分である濃度差分値と第1素子部と第2素子部の感度差(感度差分値)とに基づいて、NOの濃度に対応するNO濃度換算値を求めることができる。例えば、濃度差分値を感度差分値で除すことにより、NO濃度換算値を算出することができる。そして、第1取得手段にて取得した第1濃度換算値または第2取得手段にて取得した第2濃度換算値とNO濃度に対応するNO濃度換算値とに基づいて、NO濃度に対応するNO濃度換算値を求めることができる。例えば、第1濃度換算値(または第2濃度換算値)からNO濃度換算値に第1感度比(または第2感度比)を乗じた値を引けば、NO濃度換算値を最終的に算出することができる。このように、本発明を適用することにより、従来は、NOx濃度は求められてもNO濃度とNO濃度とを個別に求めることは難しかったが、NO濃度とNO濃度とをそれぞれ求めることができる。
第1検出素子10および第2検出素子20を備える検出装置1の概略的な構成を示す図である。 第1検出素子10および第2検出素子20それぞれのNO 2 /NO感度比を求める感度比取得処理のフローチャートである。 第1検出素子10および第2検出素子20を用いて検出対象ガス中のNO濃度およびNO濃度を求める濃度検出処理のフローチャートである。 モデルガスの濃度と、還元部のない第1検出素子10の出力値(電流値)との関係を示すグラフである。 モデルガスの濃度と、還元部18のある第2検出素子20の出力値(電流値)との関係を示すグラフである。
以下、本発明を具体化したNOx濃度の検出装置およびその検出方法の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、NOx濃度の検出装置の一例として、検出装置1の構成について、図1を参照して説明する。なお、図1は、第1検出素子10および第2検出素子20を備える検出装置1の概略的な構成を示す図である。第1検出素子10は、一般的なNOxセンサ(図示外)に組み付けられて、排気ガスなどの検出対象ガスに含まれるNOxの濃度に応じた電流が流れるNOx濃度の検出素子であり、細長で長尺な板状体の形状を有する。第2検出素子20も同様に板状体の形状を有するNOx濃度の検出素子であり、後述する還元部18を有する点が第1検出素子10の構造と異なるが、その他の部分は第1検出素子10と同様である。図1では、第1検出素子10および第2検出素子20を、先端側部分における内部構造を示す断面図をもって図示しており、第1検出素子10と第2検出素子20の構造における共通部分を同一の符号で示している。したがって、以下の説明では、第2検出素子20の構造上の同一部分についての説明は第1検出素子10の説明において行い、第2検出素子20については構造上の異なる部分について説明を行うものとする。
また、本実施の形態の検出装置1においては、第1検出素子10および第2検出素子20を、それぞれ、一般的なNOxセンサのハウジング11,21(図1参照)に収容し、それぞれ個別のNOxセンサの形態をなすものとして形成する。そして各ハウジング11,21を、例えば自動車の排気管に取り付けて、排気ガス等の検出対象ガスに含まれるNOx濃度の検出を行う(後述するが、NO濃度とNO濃度とをそれぞれ検出する)ものとする。もちろん、第1検出素子10および第2検出素子20を1つのハウジングに収容してNOx濃度の検出を行ってもよい。
図1に示す検出装置1は、第1検出素子10と、第2検出素子20と、第1検出素子10および第2検出素子20の制御ならびにNOx濃度の算出を行うセンサ制御部5とから構成される。センサ制御部5は、CPU、ROM、RAMを内蔵する公知のマイクロコンピュータ51と、第1検出素子10の駆動を制御する検出体制御回路52およびヒータ体制御回路53と、第2検出素子20の駆動を制御する検出体制御回路54およびヒータ体制御回路55とを備える。検出体制御回路52,54は、それぞれ、第1検出素子10および第2検出素子20のガス検出体14(後述)を駆動するための電流を生成する。また、ヒータ体制御回路53,55も同様に、第1検出素子10および第2検出素子20のヒータ体15(後述)を駆動するための電流を生成する。マイクロコンピュータ51と協働し、検出体制御回路52およびヒータ体制御回路53が第1検出素子10の駆動を制御する態様と、検出体制御回路54およびヒータ体制御回路55が第2検出素子20の駆動を制御する態様とは、それぞれ、公知のセンサ制御装置の態様と同様である。したがって、以下の説明において、検出体制御回路52,54およびヒータ体制御回路53,55の構成や動作の詳細については、説明を省略または簡略化して行うものとする。
また、マイクロコンピュータ51にはEEPROM56が接続されており、第1検出素子10および第2検出素子20それぞれについてあらかじめ求められた、NOに対する感度とNOに対する感度との比であるNO/NO感度比が記憶されている。また、センサ制御部5は、コンソール等の入力装置58から検出装置1の操作を行ったり、NOx濃度の検出結果を表示装置59に表示したりするための入出力部57を備える。
次に、第1検出素子10について説明する。第1検出素子10は、NOx濃度の検出を行うガス検出体14と、そのガス検出体14を早期活性化させるために加熱するヒータ体15とが互いに積層され、一体化されたものである。
ガス検出体14は、3枚の板状の固体電解質体111,121,131を、間にアルミナ等からなる絶縁体141,146をそれぞれ挟み、層状に形成した構造を有する。ガス検出体14は、第1測定室101と、第2測定室102と、基準酸素室105と、Ip1セル(酸素ポンプセル)110と、Vsセル(酸素分圧検知セル)120と、Ip2セル(酸素ポンプセル)130とを備える。
第1測定室101は、検出対象ガスがガス検出体14内に最初に導入される小空間である。第1測定室101は、固体電解質体111と固体電解質体121との間に形成されている。第1測定室101の固体電解質体111側の面には電極113が配置され、固体電解質体121側の面には電極122が配置されている。
第1測定室101のガス検出体14における先端側には、アルミナ等のセラミックスからなり複数の連続する気孔を有する多孔質体である拡散抵抗部103が設けられている。拡散抵抗部103は、第1測定室101内外の仕切りとして機能し、第1測定室101内への検出対象ガスの単位時間あたりの流通量を制限する。同様に、第1測定室101のガス検出体14における後端側にも、アルミナ等のセラミックスからなり複数の連続する気孔を有する多孔質体である拡散抵抗部104が設けられている。拡散抵抗部104は、第1測定室101と第2測定室102との仕切りとして機能し、第1測定室101から第2測定室102内へのガスの単位時間あたりの流通量を制限する。
第2測定室102は、固体電解質体111と、拡散抵抗部104と、絶縁体141の開口部142と、固体電解質体121の開口部124と、絶縁体146の開口部147と、固体電解質体131とによって囲まれた小空間である。第2測定室102は拡散抵抗部104を介して第1測定室101と連通し、Ip1セル110によって酸素濃度が調整された後の検出対象ガスが導入される。第2測定室102に露出する固体電解質体131の表面には電極133が配置されている。
基準酸素室105は、第2測定室102とは独立に絶縁体146に設けられた開口と、固体電解質体121および固体電解質体131とによって囲まれた小空間である。基準酸素室105において、固体電解質体121の面には電極123が配置され、固体電解質体131の面には電極132が配置されている。基準酸素室105内には、セラミック製の多孔質体が充填されている。
Ip1セル110は、固体電解質体111と、多孔質性の一対の電極112,113とを備える。固体電解質体111は、例えばジルコニアからなり、酸素イオン伝導性を有する。電極112,113は、第1検出素子10の積層方向において、固体電解質体111の両面にそれぞれ設けられている。上記したように、電極113は第1測定室101内に配置され、電極112は、固体電解質体111を挟んで電極113に対応する位置に配置されている。電極112,113は、Ptを主成分とする材料によって形成される。Ptを主成分とする材料としては、例えば、Ptと、Pt合金と、Ptとセラミックスとを含むサーメットとが挙げられる。また、電極112,113の表面には、セラミックスからなる多孔質性の保護層114,115がそれぞれ形成されている。Ip1セル110の電極112は、センサ制御部5の検出体制御回路52のIp1+ポートに接続され、電極113は、検出体制御回路52のCOMポート(基準電位)に接続されている。
Vsセル120は、固体電解質体121と、多孔質性の一対の電極122,123とを備える。固体電解質体121は、例えばジルコニアからなり、酸素イオン伝導性を有する。固体電解質体121は、絶縁体141を挟んで固体電解質体111と対向するように配置されている。電極122,123は、第1検出素子10の積層方向において、固体電解質体121の両面にそれぞれ設けられている。上記したように、電極123は基準酸素室105内に配置され、電極122は、第1測定室101内で、固体電解質体121を挟んで電極123に対応する位置に配置されている。電極122,123は、上述のPtを主成分とする材料によって形成される。Vsセル120の電極122は、検出体制御回路52のCOMポートに接続され、電極123は、検出体制御回路52のVs+ポートに接続されている。
Ip2セル130は、固体電解質体131と、多孔質性の一対の電極132,133とを備える。固体電解質体131は、例えばジルコニアからなり、酸素イオン伝導性を有する。固体電解質体131は、絶縁体146を挟んで固体電解質体121と対向するように配置されている。電極132,133は、第1検出素子10の積層方向において、固体電解質体131の固体電解質体121側の面に設けられている。上記したように、電極133は第2測定室102内に配置され、電極132は、固体電解質体131を挟んで電極133と対になるように、基準酸素室105内に配置されている。電極132,133は、上述のPtを主成分とする材料によって形成される。Ip2セル130の電極132は、検出体制御回路52のIp2+ポートに接続され、電極133は、検出体制御回路52のCOMポートに接続されている。
ガス検出体14の固体電解質体131側の外層(図1における下側)には、上記したように、ヒータ体15が設けられている。ヒータ体15は、絶縁層152,153と、ヒータパターン151とを備える。絶縁層152,153は、アルミナを主成分とするシート状の形状を有する。ヒータパターン151は、絶縁層152,153の間に埋設され、ヒータ体15内で繋がる一本の電極パターンである。ヒータパターン151は、Ptを主成分とする材料によって形成され、自身の温度と抵抗値とに相関関係を有する。ヒータパターン151は、一方の端部がヒータ体制御回路53のHtr−ポートに接続されて、接地されている。また、ヒータパターン151の他方の端部は、ヒータ体制御回路53のHtr+ポートに接続されている。ヒータ体制御回路53は、ガス検出体14のインピーダンス(より詳細には、Vsセル120にて定期的に取得されるインピーダンス)に応じてHtr+ポートへの通電のオン・オフのデューティ比を制御することにより、ヒータパターン151へのバッテリー電源を介した投入電力が通電制御されヒータ体15による発熱温度が調整される。
次に、第2検出素子20について説明する。上記したように、第2検出素子20の構造は還元部18を有する点で第1検出素子10の構造と異なる。その他の部分については第1検出素子10の構造と同様であり、NOx濃度の検出を行うガス検出体14と、ガス検出体14を早期活性化させるために加熱するヒータ体15とを備える。
還元部18は、アルミナ等のセラミックスからなり複数の連続する気孔を有する多孔質体であり、第2検出素子20の先端部に設けられている。還元部18は、第2検出素子20の第1測定室101に検出対象ガスが導入される経路上において、拡散抵抗部103よりも上流側に配置されるように、第2検出素子20の先端部の外周(先端面を含む)を覆って設けられている。還元部18は、その気孔率が、拡散抵抗部103の気孔率に比べて高い。多孔質体は、ガスを流通させる多数の連続する気孔を有し、気孔率とは、それら気孔によって生ずる空間全体の体積が、多孔質体の気孔を含む大きさ全体の体積に占める割合をいう。気孔率が低いほど、多孔質体を流通(通過)するガスが通過の際に受ける流通抵抗が大きい。拡散抵抗部103は、検出対象ガスが無制限に第1測定室101に導入されないよう、検出対象ガスの導入速度を制限する流通抵抗として機能させるために設けられる。これに対し、還元部18は、検出対象ガスに含まれるNOxのうちのNOの還元反応を行う場として機能させるために設けられる。ゆえに、還元部18の気孔率は、検出対象ガスの流通を妨げない程度に、拡散抵抗部103の気孔率よりも高くなるよう設けられている。なお、還元部18の気孔率を、拡散抵抗部103の気孔率よりも高くするにあたっては、焼成されて還元部18,拡散抵抗部103となる前駆体を構成するセラミックスの原料粉末の大きさを調整したり、前駆体に含まれるバインダの含有量を調整したり、または、焼成後に気孔を構成する気孔化剤を含有させる場合には、その気孔化剤の含有量を調整したりして、適宜行うことができる。
そして、第2検出素子20のIp1セル110の電極112は、センサ制御部5の検出体制御回路54のIp1+ポートに接続され、電極113は、検出体制御回路54のCOMポート(基準電位)に接続されている。Vsセル120の電極122は、検出体制御回路54のCOMポートに接続され、電極123は、検出体制御回路54のVs+ポートに接続されている。Ip2セル130の電極132は、検出体制御回路54のIp2+ポートに接続され、電極133は、検出体制御回路54のCOMポートに接続されている。また、第2検出素子20のヒータパターン151は、一方の端部がヒータ体制御回路55のHtr−ポートに接続されて接地され、他方の端部は、ヒータ体制御回路55のHtr+ポートに接続されている。
次に、検出装置1の動作について説明するが、その前に、第1検出素子10および第2検出素子20がNOx濃度を検出する際の動作について、簡単に説明する。なお、第1検出素子10と第2検出素子20とによるNOx濃度検出の際の動作は同様であるため、ここでは、センサ制御部5の検出体制御回路52およびヒータ体制御回路53によって駆動制御される第1検出素子10の動作について説明する。
第1検出素子10のガス検出体14を構成する固体電解質体111,121,131は、加熱されることにより活性化する。ヒータ体制御回路53は、Htr+ポートとHtr−ポートとの間に流す電流を制御して、固体電解質体111,121,131の早期活性化を図るとともに、活性化後は、ガス検出体14の加熱温度を所定の温度に維持するようヒータ体15への通電制御を行う。
検出対象ガス(例えば排気ガス)は、NOxセンサのハウジング11(詳細には、ハウジング11のうち、第1検出素子10または第2検出素子20の先端部の周囲を覆う部位であって、ガス導入口が形成された部位(プロテクタ))内に導入され、第1検出素子10の周囲に到達すると、拡散抵抗部103を通って第1測定室101内に導入される。検出体制御回路52は、基準酸素室105内の酸素分圧が所定の分圧となるように、Vs+ポートから微小な一定の電流を供給して電極122側から固体電解質体121を介して電極123側に酸素の汲み入れを行う。これにより、Vsセル120の電極123は、基準となる酸素濃度に晒された基準電極として振舞う。第1測定室101内に導入された検出対象ガス中の酸素分圧が基準酸素室105内の酸素分圧と異なれば、分圧平衡になるように、Vsセル120を介して第1測定室101と基準酸素室105との間で酸素イオンが移動し、電極122,123間に電圧(起電力)が発生する。
検出体制御回路52は、Vs+ポートの電圧(Vsセル120の電極122,123間に発生する電圧)が所定の電圧(例えば、425mV)になるように、Ip1セル110(Ip1+ポート)に流す電流を制御する。これにより、電極113の接する第1測定室101内の雰囲気と、第1検出素子10の電極112の接する外部の雰囲気との間で、酸素の汲み出しおよび汲み入れが行われ、検出対象ガス中の酸素濃度が所定の低濃度に調整される。なお、このときIp1セル110に流れる電流に基づいて、検出対象ガス中の酸素濃度を算出することも可能である。
酸素濃度を調整された検出対象ガスは拡散抵抗部104を介して第2測定室102に導入される。第2測定室102内において、検出対象ガスに含まれるNOxがPtを主成分とする電極133を触媒に分解されることによって、NOx由来の酸素が生ずる。NOx由来の酸素は、酸素イオンとしてIp2セル130の電極132,133間を流れ、Ip2+ポートの出力が検出対象ガス中のNOxの濃度に対応する出力として得られる。なお、Ip2+ポートの出力、すなわちIp2セル130に流れる電流は、NOxの濃度に略比例した大きさを示す。
ところで、第2検出素子20においては、ヒータ体15の発熱によって、固体電解質体111,121,131とともに、還元部18も加熱される。例えば、固体電解質体111,121,131が活性化温度である750度以上の所定温度に加熱されると、その熱によって還元部18は、自身を流通する検出対象ガスを、例えば650度以上に加熱するのに十分な温度に加熱される。検出対象ガスが650度以上に加熱されると、検出対象ガスに含まれるNOはNOに還元される。これにより、検出対象ガスが拡散抵抗部103を通過する際には、拡散の度合いが低い(通過速度が遅い)NOが検出対象ガス中にほとんど含まれていない状態となる。よって、拡散抵抗部103におけるNOxの通過(流通)がNOによって律速されることがない。また、還元部18においてNOがNOに還元されるので、第1測定室101内ではNOの還元反応を行わずとも済む。ゆえに、第2検出素子20は、還元部18を備えることで、還元部のない第1検出素子10と比べてNOx検出の感度(詳細には、NOに対するNOの検出感度)を高めることができる。
なお、NOxの濃度検出にあたっては、検出対象ガス中にNOは存在せずにNOが存在するパターンと、NOは存在せずNOが存在するパターンと、NOとNOの両者が存在するパターンが考えられる。そして、本実施の形態の検出装置1では、どのようなパターンの検出対象ガスであっても、マイクロコンピュータ51において、第1検出素子10,第2検出素子20より出力されるIp2セル130に流れる電流のそれぞれに基づき、NO濃度換算値を取得するために設定された演算式のもと、第1検出素子10によるNO濃度換算値と第2検出素子20によるNO濃度換算値を取得するようにしている。そして、NO濃度換算値を取得するために設定された演算式にてNO濃度換算値を取得する構成であるが故に、同じNO濃度とNO濃度のもとでのNOに対する感度とNOに対する感度との比が、還元部のない第1検出素子10と還元部18を有する第2検出素子20とで異なって得られることになる。
さて、本実施の形態の検出装置1では、還元部のない第1検出素子10と、還元部18を有する第2検出素子20とを用いて、検出対象ガスに含まれるNOxの濃度検出(詳細には、NO濃度とNO濃度のそれぞれの検出)を行う。以下、検出装置1により、検出対象ガス中のNO濃度とNO濃度の検出がなされる過程について説明する。なお、図2,図3のフローチャートの各ステップを「S」と略記する。フローチャートの各処理は、マイクロコンピュータ51のCPUによって実行される。
検出装置1では、検出対象ガスに含まれるNOの濃度とNOの濃度との検出を行う前に、第1検出素子10および第2検出素子20それぞれについて、NOに対する感度とNOに対する感度との比であるNO/NO感度比を求める感度比取得処理(図2参照)が行われる。本実施の形態において、この処理は、検出装置1の出荷前(製造工程時)に2種類の調整ガス(モデルガス)を用いることで予め行うようにしている。
検出装置1の電源が投入され、表示装置59に表示されるメニューに従い入力装置58が操作されることによって、図2に示す、感度比取得処理が実行される。表示装置59に表示される指示に従い、図示しない評価装置(モデルガスを導入し、第1検出素子10および第2検出素子20を晒すことのできるチャンバー等を有する装置)に、検出装置1の第1検出素子10および第2検出素子20がそれぞれ収容されたハウジング11,21が取り付けられる。評価装置へのハウジング11,21の取り付けが終わったら入力装置58の操作によって、取り付けを完了したことがマイクロコンピュータ51に報知される(S11)。
マイクロコンピュータ51は検出体制御回路52,54およびヒータ体制御回路53,55に駆動指示を行い、第1検出素子10および第2検出素子20の固体電解質体111,121,131を活性化させてNOx濃度の検出が可能な状態にする。検出体制御回路52,54によって第1検出素子10および第2検出素子20が活性化したことが知らされると、マイクロコンピュータ51は、NOモデルガスの導入を促す指示を表示装置59に表示させる。NOモデルガスは、NOが所定濃度(例えば100ppm)に調整されたガスであり、NOは含有されていない。評価装置が操作されることによってNOモデルガスがチャンバー内に供給され、第1検出素子10および第2検出素子20が晒される(S12)。マイクロコンピュータ51は、第1検出素子10および第2検出素子20のそれぞれに接続された検出体制御回路52,54から、第1検出素子10および第2検出素子20のIp2+ポートの出力値(電流値)をそれぞれ取得し、その出力値を所定濃度のNOに対する感度として、RAMに記憶する(S13)。また、NOが0ppmである場合の出力値は0μAであるので、上記NOモデルガスに対する出力値に基づき、出力値(μA)からNO濃度換算値(ppm)を求めるための演算式に適用される係数が算出され、EEPROM56に記憶される。なお、演算式は公知の式を用いればよく、当該演算式はマイクロコンピュータ51のROMに記憶され、EEPROM56から係数を読み出してNO濃度換算値を求めるようにしている。
マイクロコンピュータ51は、次に、NOモデルガスの導入を促す指示を表示装置59に表示させる。NOモデルガスは、NOが所定濃度(例えばNOモデルガスに含まれるNO濃度と同じ濃度に設定された100ppm)に調整されたガスであり、NOは含有されていない。評価装置が操作されることによってNOモデルガスが供給され、第1検出素子10および第2検出素子20が晒される(S15)。マイクロコンピュータ51は、上記同様、検出体制御回路52,54から第1検出素子10および第2検出素子20のIp2+ポートの出力値(電流値)をそれぞれ取得し、その出力値を所定濃度のNOに対する感度として、RAMに記憶する(S16)。
次にマイクロコンピュータ51は、第1検出素子10および第2検出素子20それぞれについて、NO/NO感度比を算出する(S17)。第1検出素子10について、RAMに記憶された、NOモデルガスに対する出力値を、NOモデルガスに対する出力値で除算することで、第1検出素子10のNO/NO感度比が算出される。第2検出素子20についても同様に、NOモデルガスに対する出力値を、NOモデルガスに対する出力値で除算し、第2検出素子20のNO/NO感度比が算出される。
本実施の形態では、後述する実施例1に基づき、第1検出素子10のNO/NO感度比(第1感度比)は0.8(80%)であり、第2検出素子20のNO/NO感度比(第2感度比)は1.0(100%)であるものとする。算出された第1検出素子10のNO/NO感度比と、第2検出素子20のNO/NO感度比は、それぞれEEPROM56に記憶される(S18)。マイクロコンピュータ51は、検出体制御回路52,54およびヒータ体制御回路53,55の駆動を停止する指示を行い、感度比取得処理を終了する。
次に、検出装置1によって、検出対象ガスに含まれるNOの濃度とNOの濃度との検出が行われる過程について説明する。感度比取得処理によって求められEEPROM56に記憶された第1検出素子10および第2検出素子20それぞれのNO/NO感度比は、濃度検出処理(図3参照)において使用される。上記同様、検出装置1の電源が投入され、表示装置59に表示されるメニューに従い入力装置58が操作されることによって、図3に示す、濃度検出処理が実行される。表示装置59に表示される指示に従い、図示しない検査位置(例えば排気ガスの流れる排気管等)に、検出装置1の第1検出素子10および第2検出素子20がそれぞれ収容されたハウジング11,21が取り付けられる。ハウジング11,21の取り付けが終わったら入力装置58の操作によって、取り付けを完了したことがマイクロコンピュータ51に報知される(S21)。
マイクロコンピュータ51は、上記同様、検出体制御回路52,54およびヒータ体制御回路53,55に駆動指示を行い、第1検出素子10および第2検出素子20を活性化させる。検出体制御回路52,54によって第1検出素子10および第2検出素子20が活性化したことが知らされると、マイクロコンピュータ51は検出体制御回路52,54に指示を出し、排気管内を流れる排気ガスのNOx濃度の検出を行わせる。マイクロコンピュータ51は、検出体制御回路52,54から、第1検出素子10および第2検出素子20のIp2+ポートの出力値(電流値)をそれぞれ取得し、NO濃度換算値を取得するために設定されROMに記憶された演算式を用い、EEPROM56に記憶された上記の係数を適用して、排気ガス中のNOx濃度に対応するNO濃度換算値を第1検出素子10および第2検出素子20のそれぞれについて求め、RAMに記憶する(S23)。
次にマイクロコンピュータ51は、第1検出素子10のNO濃度換算値と、第2検出素子20のNO濃度換算値との差分値ΔCを算出する(S25)。この差分値ΔCは、第1検出素子10と第2検出素子20のNOに対する感度の違いによって生ずる差分(感度差に相当する分のNO由来の酸素の汲み出し量に基づく差分)である。ゆえに、EEPROM56に記憶された、第1検出素子10のNO/NO感度比と、第2検出素子20のNO/NO感度比との差分値ΔSを算出する。そして、ΔCをΔSで除算することにより、感度の影響を受けない場合における、排気ガス中のNOの濃度に対応するNO濃度換算値が得られる。得られたNO濃度換算値をRAMに記憶する(S26)。
次に、S23で取得した第2検出素子20のNO濃度換算値から、上記算出したNO濃度換算値に第2検出素子20のNO/NO感度比(つまり、1.0)を乗じた値を減算することで、NO濃度に対応したNO濃度換算値が求められる。得られたNO濃度換算値をRAMに記憶する(S27)。なお、本実施の形態では、第2検出素子20のNO/NO感度比は1.0であるため、S27においては、S23で取得した第2検出素子20のNO濃度換算値からNO濃度換算値を直接減算してNO濃度換算値を算出するようにしてもよい。
このようにして求めた排気ガス中のNO濃度換算値とNO濃度換算値とを表示装置59に表示させたら(S28)、マイクロコンピュータ51は、検出体制御回路52,54およびヒータ体制御回路53,55の駆動を停止する指示を行い、濃度検出処理を終了する。
以上のように、本実施の形態の検出装置1では、第2検出素子20に還元部18を設けたことにより、還元部のない第1検出素子10と比べてNOに対する感度を向上することができた。これにより、第1検出素子10と第2検出素子20との間において、NOx濃度の検出感度に感度差を設けることができた。このことから、第1検出素子10および第2検出素子20によって検出対象ガスに含まれるNOxの濃度を検出することで、検出装置1ではNOの濃度とNOの濃度とを求めることができる。
以上説明したように、本実施の形態の検出装置1は、NOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比が0.8(第1感度比)である第1検出素子10と、第1感度比より大きな1.0(第2感度比)である第2検出素子20との2つを用いてNOx濃度の検出を行うことで、検出対象ガスに含まれるNOxのうちのNOの濃度とNOの濃度とをそれぞれ求めるようにしている。具体的には、第1検出素子10と第2検出素子20の感度比の違いはNOxのうちのNOに対する感度が異なることによって生ずるため、第1検出素子10と第2検出素子20のそれぞれから取得されるNO濃度換算値の差分である差分値ΔCと第1検出素子10と第2検出素子20のNO/NO感度比の差分値ΔSとに基づいて、NOの濃度に対応する出力値(NO濃度換算値)を求めることができる。そして、第1検出素子10から取得したNO濃度換算値または第2検出素子20から取得したNO濃度換算値と上記のようにして求めたNO濃度換算値とに基づいて、検出対象ガス中のNO濃度換算値を最終的に求めることができる。このように、本発明を適用することにより、従来は、NOx濃度は求められてもNO濃度とNO濃度とを個別に求めることは難しかったが、NO濃度とNO濃度とをそれぞれ求めることができる。
なお、本発明は上記各実施の形態に限られず、各種の変形が可能である。例えば、第1検出素子10としてNO/NO感度比が0.8のものを用い、第2検出素子20として1.0のものを用いたが、感度比の組合せは任意であり、例えば第1検出素子10および第2検出素子20としてNO/NO感度比がそれぞれ0.7,0.9のものを用いてもよい。
また、濃度検出処理(図3)のS25〜S27に示した、NO濃度とNO濃度とを演算する一連の過程(演算方法)は一例にすぎず、他の演算過程により求めてもよい。また、検出装置1のセンサ制御部5は検出体制御回路52,54およびヒータ体制御回路53,55を第1検出素子10および20のそれぞれに一組ずつ用意したが、一組の検出体制御回路およびヒータ体制御回路を第1検出素子10および20に接続し、スイッチ等により切り換えて使用してもよい。
また、検出装置1は、入出力部57を介して入力装置58と表示装置59とに接続し、操作や表示を行ったが、例えば、入出力部57を介して図示しない外部回路に接続されて、外部回路による操作の入力やNO濃度,NO濃度の検出結果の出力を行ってもよい。外部回路としては、例えば自動車の電子制御装置(ECU)や、パーソナルコンピュータ(PC)を挙げることができる。
還元部18のある第2検出素子20と、還元部のない第1検出素子10との間で、NOの濃度検出において感度差を生ずることについて確認するため、評価試験を行った。評価試験は、上記した評価装置を用い、感度比取得処理と同様の手順にて行った。具体的に、NO濃度とNO濃度とを0〜100ppmの範囲で適宜異ならせたNOモデルガスとNOモデルガスとを用い、各濃度における第1検出素子10および第2検出素子20のそれぞれの出力値(電流値)を取得した。
図4に、NOモデルガスおよびNOモデルガスの濃度と、還元部のない第1検出素子10の出力値(電流値)との関係を示す。第1検出素子10にNOモデルガス(実線で示す)を供給した場合、第1検出素子10の出力値は、NOモデルガスの濃度に比例する。
しかし、第1検出素子10にNOモデルガス(点線で示す)を供給した場合、第1検出素子10の出力値もNOモデルガスの濃度に比例するが、NOモデルガスの場合よりも出力値が小さく、同濃度においておよそ80%の出力値しか得られないことがわかる。具体的に、第1検出素子10の出力値は、濃度が100ppmのNOモデルガスが供給された場合に0.27μAを示すのに対し、濃度が100ppmのNOモデルガスが供給された場合には0.22μAを示す。
図5に、NOモデルガスおよびNOモデルガスの濃度と、還元部18を有する第2検出素子20の出力値(電流値)との関係を示す。第2検出素子20にNOモデルガス(実線で示す)を供給した場合、第1検出素子10の場合と同様に、第2検出素子20の出力値は、NOモデルガスの濃度にほぼ一致して比例する。そして、第2検出素子20にNOモデルガス(点線で示す)を供給した場合においても、第2検出素子20の出力値はNOモデルガスの濃度に比例し、さらにNOモデルガスを供給した場合と同等の出力値を得られることがわかる。具体的に、第2検出素子20の出力値は、濃度が100ppmのNOモデルガスが供給された場合に0.27μAを示し、濃度が100ppmのNOモデルガスが供給された場合にも、0.27μAを示す。
このように、還元部のない第1検出素子10のNO濃度に対する感度がNO濃度に対する感度のおよそ80%であるのに対し、第2検出素子20は、還元部18を有することで、NO濃度に対する感度をNO濃度に対する感度と同等の感度とすることができた。これにより、第1検出素子10と第2検出素子20との間において、NOx濃度の検出感度に感度差を設けることができ、検出装置1では、この第1検出素子10および第2検出素子20を用いてNOの濃度とNOxの濃度とを求めることができるようになった。
なお、本発明においては、第1検出素子10のNO/NO感度比が「第1感度比」に相当し、第2検出素子20のNO/NO感度比が「第2感度比」に相当する。第1検出素子10が「第1素子部」に相当し、第2検出素子20が「第2素子部」に相当する。S23で、第1検出素子10の出力値(電流値)に基づくNO濃度換算値(第1濃度換算値に相当する)を取得するマイクロコンピュータ51のCPUが、「第1取得手段(ステップ)」に相当する。同様にS23で、第2検出素子20の出力値(電流値)に基づくNO濃度換算値(第2濃度換算値に相当する)を取得するマイクロコンピュータ51のCPUが、「第2取得手段(ステップ)」に相当する。S25で、第1検出素子10のNO濃度換算値と、第2検出素子20のNO濃度換算値との差分値ΔC(濃度差分値に対応する)を算出するマイクロコンピュータ51のCPUが、「第1算出手段(ステップ)」に相当する。S26で、第1検出素子10のNO/NO感度比と、第2検出素子20のNO/NO感度比との差分値ΔS(感度差分値に相当する)を求め、ΔCをΔSで除算してNO濃度換算値を算出するマイクロコンピュータ51のCPUが、「第2算出手段(ステップ)」に相当する。S27で、NO濃度換算値を算出するマイクロコンピュータ51のCPUが、「第3算出手段(ステップ)」に相当する。
第1検出素子10の拡散抵抗部103が、「第1拡散抵抗部」に相当し、第2検出素子20の拡散抵抗部103が、「第2拡散抵抗部」に相当する。第1検出素子10の第1測定室101,第2測定室102が、それぞれ「第1測定室」,「第2測定室」に相当し、第2検出素子20の第1測定室101,第2測定室102が、それぞれ「第3測定室」,「第4測定室」に相当する。第1検出素子10の固体電解質体111および電極112,113が、それぞれ「第1固体電解質層」および「一対の第1電極」に相当し、第2検出素子20の固体電解質体111および電極112,113が、それぞれ「第3固体電解質層」および「一対の第3電極」に相当する。第1検出素子10のIp1セル110が「第1酸素ポンプセル」に相当し、第2検出素子20のIp1セル110が「第3酸素ポンプセル」に相当する。第1検出素子10の固体電解質体131および電極132,133が、それぞれ「第2固体電解質層」および「一対の第2電極」に相当し、第2検出素子20の固体電解質体131および電極132,133が、それぞれ「第4固体電解質層」および「一対の第4電極」に相当する。第1検出素子10のIp2セル130が「第2酸素ポンプセル」に相当し、第2検出素子20のIp2セル130が「第4酸素ポンプセル」に相当する。第2検出素子20のヒータパターン151が、「ヒータ」に相当する。検出体制御回路52が、「第1素子制御部」に相当し、検出体制御回路54が、「第2素子制御部」に相当する。ヒータ体制御回路55が、「ヒータ制御部」に相当する。
1 検出装置
10,20 検出素子
18 還元部
51 マイクロコンピュータ
52,54 検出体制御回路
53,55 ヒータ体制御回路
101 第1測定室
102 第2測定室
103,104 拡散抵抗部
110 Ip1セル
111,131 固体電解質体
112,113,132,133 電極
130 Ip2セル
151 ヒータパターン

Claims (2)

  1. 検出対象ガスに含まれるNOxの濃度に応じた電流が流れ、NOxに含まれるNOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比が第1感度比である第1素子部と、
    前記検出対象ガスの流通を制限する多孔質体である拡散抵抗部と、当該拡散抵抗部よりも上流側に設けられ、前記検出対象ガスに含まれるNOをNOに還元する多孔質体である還元部と、当該還元部を加熱するヒータと、を備え、前記検出対象ガスに含まれるNOxの濃度に応じた電流が流れ、NOxに含まれるNOの濃度に対する感度とNOの濃度に対する感度との感度比が前記第1感度比より大きな第2感度比である第2素子部と、
    前記第1素子部を流れる電流の大きさに基づいてNOの濃度に対応する第1濃度換算値を取得する第1取得手段と、
    前記第2素子部を流れる電流の大きさに基づいてNOの濃度に対応する第2濃度換算値を取得する第2取得手段と、
    前記第1濃度換算値と前記第2濃度換算値との差分である濃度差分値を算出する第1算出手段と、
    前記第1感度比と前記第2感度比との差分である感度差分値を算出し、前記濃度差分値と前記感度差分値とに基づいて、前記検出対象ガスに含まれるNOの濃度に対応するNO濃度換算値を算出する第2算出手段と、
    前記第1濃度換算値または前記第2濃度換算値と前記NO濃度換算値とに基づいて、前記検出対象ガスに含まれるNOの濃度に対応するNO濃度換算値を算出する第3算出手段と、
    を備え、
    前記還元部の気孔率は、前記拡散抵抗部の気孔率よりも高いことを特徴とするNOx濃度の検出装置。
  2. 前記第1素子部は、前記検出対象ガスの流通を制限する第1拡散抵抗部を介して前記検出対象ガスが導入される第1測定室と、第1固体電解質層および一対の第1電極を備え、前記一対の第1電極が前記第1測定室の内側と外側とに設けられる第1酸素ポンプセルと、前記第1測定室よりも下流側に位置し、前記第1測定室から前記検出対象ガスが導入される第2測定室と、第2固体電解質層と一対の第2電極とを備え、前記一対の第2電極が前記第2測定室の内側と外側とに設けられた第2酸素ポンプセルと、を備える第1の検出素子であり、
    前記第2素子部は、前記検出対象ガスの流通を制限する多孔質体である第2拡散抵抗部を介して前記検出対象ガスが導入される第3測定室と、第3固体電解質層および一対の第3電極を備え、前記一対の第3電極が前記第3測定室の内側と外側とに設けられる第3酸素ポンプセルと、前記第3測定室よりも下流側に位置し、前記第3測定室から前記検出対象ガスが導入される第4測定室と、第4固体電解質層と一対の第4電極とを備え、前記一対の第4電極が前記第4測定室の内側と外側とに設けられた第4酸素ポンプセルと、前記第2拡散抵抗部よりも上流側に設けられ、前記第3測定室へ導入される前記検出対象ガスに含まれるNOをNOに還元する多孔質体である還元部と、前記還元部を加熱するヒータと、を備える第2の検出素子であり、
    前記第1酸素ポンプセルに対する通電制御を行うことにより、前記第1測定室に導入された前記検知対象ガス中の酸素の汲み出しまたは汲み入れを行い、前記第1測定室内の酸素濃度を一定に制御するとともに、前記第2酸素ポンプセルに電圧を印加して、前記検知対象ガス中のNOxの分解、および解離した酸素の前記第2測定室からの汲み出しを制御することにより、前記第1の検出素子を制御する第1素子制御部と、
    前記第3酸素ポンプセルに対する通電制御を行うことにより、前記第3測定室に導入された前記検知対象ガス中の酸素の汲み出しまたは汲み入れを行い、前記第3測定室内の酸素濃度を一定に制御するとともに、前記第4酸素ポンプセルに電圧を印加して、前記検知対象ガス中のNOxの分解、および解離した酸素の前記第4測定室からの汲み出しを制御することにより、前記第2の検出素子を制御する第2素子制御部と、
    前記ヒータに駆動電流を流し、前記還元部を流通する前記検出対象ガスを、NOのNOへの還元に必要な温度である還元温度以上に加熱するヒータ制御部と、
    をさらに備え、
    前記還元部の気孔率は、前記第2拡散抵抗部の気孔率よりも高いことを特徴とする請求項1に記載のNOx濃度の検出装置。
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