JP5775709B2 - 伸縮性シートの製造方法 - Google Patents
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Description
本実施態様で製造する伸縮性シートは、図1に示すように、例えば、展開型の使い捨ておむつ1のウエストパネル3に用いられる。従って、先ず、本実施態様により製造される伸縮性シートをウエストパネルに用いた展開型の使い捨ておむつ1について説明する。
以下の説明では、吸収性本体2の長手方向(おむつ1の長手方向でもある)をY方向、吸収性本体2の幅方向(おむつ1の幅方向でもある)をX方向として説明する。
ウエストパネル3を構成するシート5,6及びパネル材4としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、シート5,6及びパネル材4としては、撥水性の不織布、織物、フィルムまたはそれらの積層シート等を用いることができる。吸収性本体2を構成する表面シート21、裏面シート22としては、それぞれ、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート21としては、親水性且つ液透過性の不織布等を用いることができ、裏面シート22としては、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。吸収体23としては、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアを、透水性の薄紙や不織布からなるコアラップシートで被覆したもの等を用いることができる。立体ガードを構成する立体ガード形成用シート24としては、伸縮性のフィルム、不織布、織物またはそれらの積層シート等を用いることができる。糸状弾性体7及び立体ガードを構成する弾性部材25としては、天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン等のポリエチレン−αオレフィン共重合体等からなる糸状の伸縮性材料を用いることができる。本発明における糸状弾性体には、断面が円形、正方形状のものの他、楕円形、断面矩形等の細幅帯状のものも含まれ、マルチフィラメントタイプのものも用いることができる。糸状弾性部材の幅(又は径)は、例えば、0.1〜3mmであり、好ましくは1mm以下である。ファスニングテープ8としては、例えば、不織布等のテープ基材の一方の面上にメカニカルファスナーのフック部材を熱融着や接着剤等により貼り付けてなるものを用いることができる
図2は、本実施態様のウエストパネル3(伸縮性シート)の製造方法に好適に用いられる製造装置11を模式的に示したものである。
図2中矢印のy方向は、シートの搬送方向である、糸状弾性体7や一対の帯状シート50,60の搬送方向を示し、最終的に本実施態様により製造されるウエストパネル3(伸縮性シート)の搬送方向及び該ウエストパネル3(伸縮性シート)を取り付けたおむつ1の連続体の搬送方向とも同じ方向である。
また、図3中矢印のx方向は、帯状シート50,60の幅方向であり、シートの搬送方向と直交する方向である。また、図2中矢印のz方向は、後述する一対のニップローラー171,172どうしが対向する方向である。
このような回転アーム14により、取り込んだ糸状弾性体7を、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の上流側の端部であって且つそれぞれの外周側に連続的に巻回することができる。回転アーム14の回転速度、即ち、サーボモーター148の回転速度は、製造装置11の備える制御部(不図示)により、制御されている。
尚、上下一対の回転ベルト201,202は、ニップローラーの171,172のx方向の両外方(搬送ベルト12側及び搬送ベルト13側)それぞれに配されているが(図4参照)、それらは互いに左右対称に配されている以外同じであるため、以下の説明では、一方(搬送ベルト12側)の上下一対の回転ベルト201,202について説明する。
尚、搬送ベルト12側及び搬送ベルト13側に配される左右一対の上段回転ベルト201,201は、ベルトの回転速度を、搬送ベルト12側の上段回転ベルト201と搬送ベルト13側の上段回転ベルト201とで別々に調整することができるようになっており、各ベルトの回転速度は、製造装置11の備える制御部(不図示)により、制御されている。
同様に、製造装置11においては、下段回転ベルト202の有する複数本のピン204は、図2に示すように、下段回転ベルト202の直線移動領域20Aにおいて、z方向上側(下段搬送ベルト12bに近い側)に配された複数本のピン204それぞれとz方向下側(下段搬送ベルト12bから遠い側)に配された複数本のピン204それぞれとが、y方向に同じ位置に配されているが、同じ位置に配されていなくてもよい。
上述したように、回転アーム14を用いて糸状弾性体7を、一対の搬送ベルト12,13に連続的に巻回し、一対の搬送ベルト12,13により糸状弾性体7を搬送するので、一対の搬送ベルト12,13に巻回された糸状弾性体7は、図2〜図4に示すように、上段搬送ベルト12aにかけられた糸状弾性体7の位置の方が、上段搬送ベルト13aにかけられた糸状弾性体7の位置よりも上流側となってy方向と交差しており、下段搬送ベルト13bにかけられた糸状弾性体7の位置の方が、下段搬送ベルト12bにかけられた糸状弾性体7の位置よりも上流側となってy方向と交差している。従って、y方向と交差する方向に伸長する糸状弾性体7を、y方向と直交するx方向に並び替えるためには、一対の上段搬送ベルト12a,13aにかけ渡された糸状弾性体7に関しては、一対の上段搬送ベルト12a,13aの搬送速度と、上段搬送ベルト12a側の上段回転ベルト201の直線移動領域20Aにおける速度とを略同速にし、上段搬送ベルト13a側の上段回転ベルト201の直線移動領域20Aにおける速度を、一対の上段搬送ベルト12a,13aの搬送速度よりも早くなるように制御する。そして、上段搬送ベルト12a側の上段回転ベルト201に設けられた複数本のピン203によって、上段搬送ベルト12aにかけられた糸状弾性体7の位置を維持しながら、上段搬送ベルト13a側の上段回転ベルト201に設けられた複数本のピン203によって、上段搬送ベルト13aにかけられた糸状弾性体7の位置をy方向前方に押し進めることにより、一対の上段搬送ベルト12a,13aにかけ渡された糸状弾性体7の配置を、y方向と直交する方向に並び替えることができる。
尚、x方向に並び替えられた上段搬送ベルト12a,13aにかけ渡された糸状弾性体7とx方向に並び替えられた下段搬送ベルト12b,13bにかけ渡された糸状弾性体7との間隔は、例えば、一対の上段搬送ベルト12a,13aの搬送速度よりも、一対の下段搬送ベルト12b,13bの搬送速度を遅くなるように制御することで調整する。
この製造された吸収性本体2の連続体を、搬送方向(y方向)に搬送しながら、x方向両外方に突出するように一対のウエストパネル3を、吸収性本体2の連続体に含まれる吸収体33毎に配したおむつ1の連続体を製造する。ここで、吸収性本体2の連続体の搬送方向(y方向)と、ウエストパネル3(伸縮性シート)を製造する際の搬送方向(y方向)は、同方向であり、ウエストパネル3(伸縮性シート)を90°反転する必要はない。その後、その連続体を、公知の切断手段(図示せず)により、個々のおむつ1の寸法に切断して、おむつ1を製造することができる。
また、一対のニップローラー171,172間に、幅方向両端部をそれぞれの外面側に折り返して細幅にした帯状シートを導入し、その帯状シート間に糸状弾性体を固定するのに代えて、一対のニップローラー171,172間に、幅方向両端部が折り返していない帯状シートを導入し、その帯状シート間に糸状弾性体を固定しても良い。
2 吸収性本体
21 表面シート
22 裏面シート
23 吸収体
24 立体ガード形成用シート
25,26 弾性部材
3 ウエストパネル
4 パネル材
5,6 シート
50,60 帯状のシート
7 糸状弾性体
70 ボビン
8 ファスニングテープ
11 製造装置
12 搬送ベルト(16 搬送手段)
12a 上段搬送ベルト
121,122 プーリー
12b 下段搬送ベルト
124,125 プーリー
13 搬送ベルト(16 搬送手段)
13a 上段搬送ベルト
131,132 プーリー
13b 下段搬送ベルト
134,135 プーリー
14 回転アーム
141 アーム部、142 軸部、143 周回部143、144 連結部、
145 導入口、146 導出口、147 駆動機構、148 サーボモーター
15 供給手段
151 テンサー
152 繰り出しローラー
153 テンション測定器
156 フィードローラー
17 一体化手段
171,172 ニップローラー
18 切断手段
181 カッター
20 矯正手段(16 搬送手段)
201 上段回転ベルト
201a,201b プーリー
203 ピン
溝部 206
202 下段回転ベルト
202a,202b プーリー
204 ピン
溝部 207
A 腹側部,B 背側部,C 股下部
Claims (4)
- 一対の帯状シートの間に糸状弾性体を該帯状シートの搬送方向と直交する方向に伸長した状態に固定した伸縮性シートを連続的に製造する伸縮性シートの製造方法であって、
前記糸状弾性体を連続して繰り出し、繰り出された該糸状弾性体を弾性体巻回手段に導入する供給工程と、該弾性体巻回手段を用いて該糸状弾性体を、シートの搬送方向と直交する方向に離間した一対の搬送ベルトに連続的に巻回し、一対の該搬送ベルトにより該糸状弾性体を搬送する搬送工程と、一体化手段を用いて一対の該帯状シートの間に前記糸状弾性体を固定する一体化工程とを備え、
前記搬送工程においては、巻回された前記糸状弾性体を搬送しながら、該糸状弾性体の配列を矯正する矯正手段を用いて、一対の前記搬送ベルトに巻回された前記糸状弾性体それぞれの配列を矯正しており、
前記矯正手段は、前記一体化手段の幅方向両外方それぞれに配され、複数のプーリーに掛け渡された上下一対の回転ベルトと、一対の該回転ベルトそれぞれの外方に突設された複数本のピンとを有しており、
前記矯正手段の有する複数本の前記ピンそれぞれは、該ピンの先端部に前記糸状弾性体と係合する溝部を有しており、
複数本の前記ピンが配された一対の前記回転ベルトそれぞれは、一対の前記搬送ベルトに巻回された前記糸状弾性体に対して上側及び下側に配されており、複数本の該ピンそれぞれによって、巻回された該糸状弾性体それぞれを押し進めて該糸状弾性体それぞれの配列を該帯状シートの搬送方向と直交する方向に並ぶように矯正する伸縮性シートの製造方法。 - 上下一対の回転ベルトそれぞれの直線移動領域における前記ピンの先端部の速度と回転移動領域における前記ピンの先端部の速度との速度差によって、複数本の前記ピンそれぞれの有する前記溝部に前記搬送ベルトに巻回された前記糸状弾性体それぞれを係合させて、該糸状弾性体それぞれを押し進める請求項1に記載の伸縮性シートの製造方法。
- 上側の前記回転ベルトの有する複数本の前記ピンと下側の前記回転ベルトの有する複数本の前記ピンとは、半ピッチずつずれて配されている請求項1又は2に記載の伸縮性シートの製造方法。
- 一対の帯状シートの間に糸状弾性体を該帯状シートの搬送方向と直交する方向に伸長した状態に固定した伸縮性シートを連続的に製造する伸縮性シートの製造装置であって、
シートの搬送方向と直交する方向に離間した一対の搬送ベルトと、一対の該搬送ベルトに糸状弾性体を連続的に巻回する弾性体巻回手段と、該弾性体巻回手段により巻回されて前記搬送ベルトによって搬送される前記糸状弾性体を、搬送しながら該糸状弾性体の配列を矯正する矯正手段と、矯正された該糸状弾性体を前記搬送方向に走行する一対の前記帯状シートの間に固定する一体化手段とを備え、
前記矯正手段は、前記一体化手段の幅方向両外方それぞれに配され、複数のプーリーに掛け渡された上下一対の回転ベルトと、一対の該回転ベルトそれぞれの外方に突設された複数本のピンとを有しており、
前記矯正手段の有する複数本の前記ピンそれぞれは、該ピンの先端部に前記糸状弾性体と係合する溝部を有しており、
複数本の前記ピンが配された一対の前記回転ベルトそれぞれは、一対の前記搬送ベルトに巻回された前記糸状弾性体に対して上側及び下側に配されており、複数本の該ピンそれぞれによって、巻回された該糸状弾性体それぞれを押し進めて該糸状弾性体それぞれの配列を該帯状シートの搬送方向と直交する方向に並ぶように矯正するようにした伸縮性シートの製造装置。
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