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JP5089752B2 - 伸縮性シートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮性シートの製造方法に関する。
資材をできる限り省き、廃棄物をできる限り抑え、環境に優しく、コストを抑えるという観点から、ファスニングテープを備えたウエストパネル材を別工程で製造しておき、吸収体を含む長方形状の吸収性本体にこのウエストパネル材を付加して製造される展開型の使い捨ておむつが知られている。ウエストパネル材は、装着性の観点から、伸縮性の部材であることが好ましく、ウエストパネル材としては、一般的に伸縮性のフィルムを用いて形成されたものが用いられる。しかし、伸縮性のフィルムはコストがかかるため、汎用の弾性部材である所謂糸ゴムを用いてウエストパネル材を形成することが好ましい。但し、糸ゴムを用いてウエストパネル材を得る工程と、そのウエストパネル材を吸収性本体に付加して展開型の使い捨ておむつを得る工程とを一連の流れで連続して行う場合、糸ゴムを用いて形成したウエストパネル材の伸縮方向は、一般的に吸収性本体の搬送方向と同方向となり、展開型の使い捨ておむつの着用時に求められるウエストパネル材の伸縮方向と直交する方向となる。従って、糸ゴムを用いて形成したウエストパネル材をインライン工程で吸収性本体に付加して展開型の使い捨ておむつを製造する場合、糸ゴムを用いて形成したウエストパネル材を90度反転させて吸収性本体に付加する必要がある。このようにウエストパネル材を90度反転させる装置が別途必要となるため、設備投資の増大を招いてしまう。
上述のような90度反転させる装置を使用しない方法として、例えば、特許文献1,特許文献2には、長さ方向に走行中の透水性シートに接着剤を塗布し、該接着剤塗布面に、テンションの与えられた糸状弾性体を、走行するシートのシート面に沿って且つシート走行方向に向けてジグザグ状態で平行移動させ、該糸状弾性体を伸張させた状態でシートに接着する工程と、前記糸状弾性体を両端で切断する工程とを行う伸縮性シートの製造方法が記載されている。また、特許文献1には、ジグザグ状態の糸状弾性体を、平行に配置し直す方法も記載されている。
しかし、特許文献1,2に記載の技術においては、糸状弾性体における帯状シートの幅方向の端縁から延出する部分を短く揃えて切断することが難しく、伸長状態を解除されて該端縁から延出する部分が、不規則な方向に向いた状態に残る等により、製造された伸縮性シートの見栄えが悪くなってしまう。
特開昭63−243309号公報 特開2010−22588号公報
したがって、本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る伸縮性シートの製造方法を提供することにある。
本発明は、一対の帯状シートの間に糸状弾性体を該帯状シートの搬送方向と交差する方向に伸長した状態に固定した伸縮性シートを連続的に製造する伸縮性シートの製造方法であって、弾性体巻回手段を用いて糸状弾性体を、糸搬送用長手構造体に連続的に巻回し、巻回した該糸状弾性体を、該糸搬送用長手構造体によりその長手方向に搬送した後、前記帯状シート間に挟んで固定する固定工程と、該固定工程後に、前記糸状弾性体における前記帯状シートの幅方向両端縁から延出する部分を切断して、該糸状弾性体の前記糸搬送用長手構造体に対する巻回状態を解除する第1切断工程と、第1切断工程後に、前記糸状弾性体における前記帯状シートの幅方向両端縁から延出する部分の全体又は一部を切断により除去する第2切断工程とを具備する、伸縮性シートの製造方法を提供するものである。
本発明の伸縮性シートの製造方法によれば、一対の帯状シートの間に糸状弾性体を該帯状シートの搬送方向と交差する方向に伸長した状態に固定した伸縮性シートを連続的に製造する方法であって、帯状シートの幅方向の端縁から延出する糸状弾性体の不安定な部分を効率良く除去して、外観の良い伸縮性シートを効率よく製造することのできる伸縮性シートの製造方法が提供される。また、本発明の伸縮性シートの製造方法は、比較的簡易な設備により実施できる。
図1は、本発明の一実施態様により得られるウエストパネル材及び展開型使い捨ておむつを示す平面図である。 図2は、本発明の一実施態様の製造方法の実施に好適に用いられる伸縮性シートの製造装置を示す斜視図である。 図3は、図2に示す装置の回転アーム(弾性体巻回手段)より上流側の構成を示す斜視図である。 図4は、図2に示す製造装置で製造した伸縮性シート3Aに対して、第2の切断工程を行うための切断手段の一例を模式的に示す斜視図である。 図5は、本発明の他の実施態様を示す斜視図(図4相当図)である。 図6は、本発明の他の実施態様を示す斜視図(図4相当図)である。
以下、本発明の伸縮性シートの製造方法を、その好ましい実施態様に基づき図面を参照しながら説明する。
本実施態様で製造する伸縮性シートは、図1に示すように、例えば、展開型の使い捨ておむつ1のウエストパネル3に用いられる。従って、先ず、本実施態様により製造される伸縮性シートをウエストパネルに用いた展開型の使い捨ておむつ1について説明する。
展開型の使い捨ておむつ1(以下、「おむつ1」ともいう。)は、図1に示すように、装着時に装着者の腹側に位置する腹側部A、背側に位置する背側部B、及び腹側部Aと背側部Bとの間に位置する股下部Cを有する吸収性本体2と、背側部Bの左右両外方に連設された左右一対のウエストパネル3,3とを有する。おむつ1は、図1に示すように、腹側部Aの左右両外方に連設された左右一対のパネル材4,4を有している。尚、おむつ1の吸収性本体2は、図1に示すように、平面状に拡げた状態において、長方形状である。また、おむつ1のパネル材4は、図1に示すように、平面状に拡げた状態において、台形状であり、長さの長い下底側が、接着剤や融着等の手段により吸収性本体2に固定されている。
以下の説明では、吸収性本体2の長手方向(おむつ1の長手方向でもある)をY方向、吸収性本体2の幅方向(おむつ1の幅方向でもある)をX方向として説明する。
一対のウエストパネル3,3それぞれは、平面状に拡げた状態において、矩形状である。各ウエストパネル3は、2枚のシート5,6と、2枚のシート5,6の間に伸長した状態で配された複数本の糸状弾性体7とを有している。各ウエストパネル3は、一対のシート5,6の間に糸状弾性体7をY方向と交差する方向に伸長した状態で固定された伸縮性シートからなる。具体的には、各ウエストパネル3は、図1に示すように、同形同大の矩形状の2枚のシート5,6の間に、Y方向と直交する方向(X方向)に伸長した糸状弾性体を、Y方向に略等間隔を空けて配して、接着剤や融着等の手段により一体的に固定して形成されている。このように形成された矩形状のウエストパネル3には、そのX方向外方側の端部にファスニングテープ8が接着剤や融着等の手段により固定されている。また、矩形状のウエストパネル3は、そのX方向内方側の端部が接着剤や融着等の手段により吸収性本体2の背側部Bに固定され、背側部BのX方向外方に連設されている。尚、本実施態様で製造されるウエストパネル3(伸縮性シート)の有する糸状弾性体7は、Y方向と直交する方向に伸長されているが、Y方向と交差する方向に伸長されていればよい。
本おむつ1において、ウエストパネル3を構成する伸縮性シートは、製造時におけるシートの搬送方向yがY方向と平行となり、製造時におけるシートの搬送方向に直交する方向xがX方向と一致するように固定されている。
吸収性本体2は、図1に示すように、液透過性の表面シート21と、液不透過性又は撥水性の裏面シート22と、これら両シート21,22間に介在された液保持性の吸収体23とを有している。吸収性本体2は、図1に示すように、おむつ1の内面をなす表面シート21と、おむつ1の外面をなす裏面シート22とを、これら両シート21,22間に吸収体23を介在させて接合することにより形成されている。また、吸収性本体2は、図1に示すように、Y方向の両側部に沿って立体ガード形成用シート24,24を配設してなる。立体ガード形成用シート24は、吸収性本体2のY方向両側部に沿って表面シート21に固定されている。各立体ガード形成用シート24は、X方向内方側の端縁近傍に沿って立体ガード形成用の弾性部材25を有しており、着用時には、その弾性部材25の収縮力により、該端縁から所定幅の部分が表面シート21から離間して立体ガードを形成する。また、吸収性本体2の長手方向両側部の脚廻りに配される部分には、レッグギャザー形成用の弾性部材26が配されている。着用時には、弾性部材26の収縮によりレッグギャザーが形成され、脚廻りに対して良好にフィットする。
おむつ1の形成材料について説明する。
ウエストパネル3を構成するシート5,6及びパネル材4としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、シート5,6及びパネル材4としては、不織布、織物、フィルムまたはそれらの積層シート等を用いることができる。吸収性本体2を構成する表面シート21、裏面シート22としては、それぞれ、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート21としては、親水性且つ液透過性の不織布等を用いることができ、裏面シート22としては、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。吸収体23としては、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアを、透水性の薄紙や不織布からなるコアラップシートで被覆したもの等を用いることができる。立体ガードを構成する立体ガード形成用シート24としては、伸縮性のフィルム、不織布、織物またはそれらの積層シート等を用いることができる。
糸状弾性体7及び立体ガードを構成する弾性部材25としては、天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン等のポリエチレン−αオレフィン共重合体等からなる糸状の伸縮性材料を用いることができる。本発明における糸状弾性体には、断面が円形、正方形状のものの他、楕円形、断面矩形等の細幅帯状のものも含まれ、マルチフィラメントタイプのものも用いることができる。糸状弾性部材の幅(又は径)は、例えば、0.1〜3mmであり、好ましくは1mm以下である。ファスニングテープ8としては、例えば、不織布等のテープ基材の一方の面上にメカニカルファスナーのフック部材を熱融着や接着剤等により貼り付けてなるものを用いることができる。
次に、本発明の伸縮性シートの製造方法の好ましい実施態様を、上述したおむつ1のウエストパネル3(伸縮性シート)を製造する場合を例にとり図面を参照しながら説明する。
図2は、本実施態様のウエストパネル3(伸縮性シート)の製造方法に好適に用いられる伸縮性シートの製造装置を模式的に示したものである。図4は、図2に示す製造装置で製造した伸縮性シート3Aに対して、第2の切断工程を行うための切断手段の一例を模式的に示したものである。
図2に示す製造装置11は、ウエストパネル3に使用される伸縮性シート3Aを連続的に製造する装置であり、シートの搬送方向(y方向)と直交する方向(x方向)に離間した一対の搬送ベルト12,13に、糸状弾性体7を連続的に巻回する弾性体巻回用の回転アーム(弾性体巻回手段)14を備えている。また、製造装置11は、図2及び図3に示すように、糸状弾性体7を連続して繰り出し、回転アーム14に糸状弾性体7を伸長状態で導入する弾性体供給手段15と、前述の一対の搬送ベルト12,13により糸状弾性体7を一対の帯状シート50,60の間に搬送する搬送手段16と、一対のニップローラー171,172を用いて一対の帯状シート50,60の間に伸長状態の糸状弾性体7を固定する一体化手段17と、帯状シート50,60の幅方向両端部それぞれから延出している糸状弾性体7を切断する切断手段18とを備えている
本実施態様においては、一対の搬送ベルト12,13が、本発明における糸搬送用長手構造体であり、該糸搬送用長手構造体の長手方向は、両搬送ベルト12,13の延設方向(y方向)である。
シートの搬送方向は、一対の搬送ベルト12,13に巻回された糸状弾性体7の搬送方向又はその糸状弾性体7と一体化されたシート(帯状シート50及び/又は60)の搬送方向である。
図2中矢印のy方向は、シートの搬送方向である、糸状弾性体7や一対の帯状シート50,60の搬送方向を示し、最終的に本実施態様により製造されるウエストパネル3(伸縮性シート)の搬送方向及び該ウエストパネル3(伸縮性シート)を取り付けたおむつ1の連続体の搬送方向とも同じ方向である。また、図2中矢印のx方向は、帯状シート50,60の幅方向であり、シートの搬送方向と直交する方向である。また、図2中矢印のz方向は、後述する一対のニップローラー171,172どうしが対向する方向である。
搬送手段16の搬送ベルト12は、図2に示すように、無端状の回転ベルトであり、上下2段の上段搬送ベルト12aと下段搬送ベルト12bとからなる。上段搬送ベルト12aは、回転軸方向がz方向に配されたプーリー121,122間に架け渡されている。下段搬送ベルト12bは、回転軸方向がz方向に配されたプーリー124,125間に架け渡されている。プーリー121は、一対の帯状シート50,60の間に伸長状態の糸状弾性体7を固定する一対のニップローラー171,172の下流側に位置し、プーリー122は、ニップローラー171,172の上流側に位置している。プーリー124は、ニップローラー171,172よりも下流側に位置し、プーリー125は、ニップローラー171,172の上流側に位置している。プーリー121,124は、同じ位置に上下2段で配されている。また、プーリー122,125も、同じ位置に上下2段で配されている。また、プーリー122(プーリー125)は、帯状シート50,60のx方向端部よりもx方向外方に位置している。プーリー121及びプーリー124それぞれには、その駆動部にサーボモーター(不図示)が連設されており、上段搬送ベルト12a及び下段搬送ベルト12bそれぞれの回転速度を変更することができる。
搬送手段16の搬送ベルト13は、図2に示すように、搬送ベルト12と同様に、無端状の回転ベルトであり、上下2段の上段搬送ベルト13aと下段搬送ベルト13bとからなる。上段搬送ベルト13aは、回転軸方向がz方向に配されたプーリー131,132間に架け渡されている。下段搬送ベルト13bは、回転軸方向がz方向に配されたプーリー134,135間に架け渡されている。プーリー131は、一対のニップローラー171,172の下流側に位置し、プーリー132は、ニップローラー171,172の上流側に位置している。プーリー134は、ニップローラー171,172よりも下流側に位置し、プーリー135は、ニップローラー171,172の上流側に位置している。プーリー131,134は、同じ位置に上下2段で配されている。また、プーリー132,135も、同じ位置に上下2段で配されている。また、プーリー132(プーリー135)は、帯状シート50,60のx方向端部よりもx方向外方に位置している。プーリー131及びプーリー134それぞれには、その駆動部にサーボモーター(不図示)が連設されており、上段搬送ベルト13a及び下段搬送ベルト13bそれぞれの回転速度を変更することができる。
図2に示すように、上述のように配されたプーリー121,122及びプーリー124,125に架け渡されることにより搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)は、一対のニップローラー171,172の上流側から下流側に亘って配される。また、上述のように配されたプーリー131,132及びプーリー134,135に架け渡されることにより搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)は、一対のニップローラー171,172の上流側から下流側に亘って配される。更に、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)は、帯状シート50,60のx方向外方に位置し、互いに左右対称に配されている。搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)は、それぞれの外周側がy方向に移動するように回転する。
搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)は、何れもタイミングベルトであることが好ましい。搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の回転速度、即ち、プーリー121及びプーリー124並びにプーリー131及びプーリー134それぞれの駆動部に配されたサーボモーター(不図示)の回転速度は、製造装置11の備える制御部(不図示)により、制御されている。
回転アーム14は、図2に示すように、軸部142、周回部143及び連結部144を有するアーム部141と、軸部142の中心線を回転軸として、アーム部141を回転させる駆動機構147とを備えている。連結部144は、軸部142及び周回部143のそれぞれに対して角度をなして結合しており、周回部143と軸部142とは略平行となっている。軸部142は、その一端に糸状弾性体7の導入口145を有し、周回部143は、その一端に、糸状弾性体7の導出口146を有しており、導入口145から導入された糸状弾性体7が、軸部142、連結部144及び周回部143を通って導出口146からスムーズに導出される。アーム部141の屈曲部や導出口146等には、糸状弾性体7との間の摩擦を低減し得る各種公知の部材(従動ロールや低摩擦部材等)を配置することもできる。
周回部143は、導出口146の位置が、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の上流側の端部より下流側に配されている。回転アーム14は、その駆動部(軸部142)にサーボモーター148が取り付けられており、該サーボモーター148の回転により、周回部143が、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の外周を周回する。導出口146が回転する軌跡の直径は、一対の搬送ベルト12,13の外面間の距離より大きい。
このような回転アーム14により、取り込んだ糸状弾性体7を、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の上流側の端部であって且つそれぞれの外周側に連続的に巻回することができる。回転アーム14の回転速度、即ち、サーボモーター148の回転速度は、製造装置11の備える制御部(不図示)により、制御されている。
弾性体供給手段15は、図3に示すように、糸状弾性体7を巻き付けたボビン70の下流側に位置して糸状弾性体7にブレーキによりテンションをかけるテンサー151と、テンサー151の下流側に位置してボビン70から糸状弾性体7を繰り出す繰り出しローラー152と、繰り出しローラー152の下流側に位置してテンションを測定するためのテンション測定器153とを備えている。繰り出しローラー152は、その回転軸方向がx方向に配されている。繰り出しローラー152には、その駆動部にサーボモーター(不図示)が取り付けられている。繰り出しローラー152は、その外周に糸状弾性体7が2回巻き付けられて使用される。製造装置11の備える制御部(不図示)により、テンション測定器153による検出出力に基づき、サーボモーター(不図示)の回転速度、即ち繰り出しローラー152の回転速度を制御し、所定のテンションで糸状弾性体7をボビン70から巻き出すことができる。
弾性体供給手段15は、図3に示すように、繰り出しローラー152の下流側に位置するフィードローラー156を備えている。フィードローラー156は、回転アーム14と繰り出しローラー152との間に配され、その回転軸方向がx方向に配されている。フィードローラー156は、その駆動部にサーボモーター(不図示)が取り付けられている。サーボモーター(不図示)の回転速度、即ちフィードローラー156の回転速度は、製造装置11の備える制御部(不図示)により、制御されている。
一体化手段17は、図2に示すように、一対のニップローラー171,172を備えている。一対のニップローラー171,172としては、金属製の円筒形のローラーや、低硬度シリコンゴム製の円筒形のローラーを用いることができる。一対のニップローラー171,172は、何れか一方の駆動部にサーボモーター(不図示)が取り付けられており、製造装置11が備える制御部(不図示)により回転速度が制御されている。一対のニップローラー171,172それぞれの回転軸には駆動伝達用のギヤが取り付けられている。この駆動手段(不図示)により、伸縮性シートの生産速度に基づき、サーボモーター(不図示)の回転速度、即ち一方のニップローラー171,172の回転速度をコントロールすることができる。その際、駆動伝達用のギヤが噛み合うことによって、他方のニップローラー172,171にも駆動力が伝達され、一対のニップローラー171,172を回転させることができる。一対のニップローラー171,172の軸受け部分は、一対の帯状シート50,60の間に伸長状態の糸状弾性体を確実に固定する為に、油圧、空圧、バネ等の力を利用して、それぞれの軸受け部分が加圧されている。
一対のニップローラー171,172は、図2に示すように、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)の内周側と搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の内周側との間に位置している。
切断手段18は、図2に示すように、搬送されてくる糸状弾性体7が当たる部分が先鋭な切断刃となされたカッター180を備えている(搬送ベルト13側のカッター180は図示略)。カッター180は、支持体(不図示)により、糸状弾性体7が当たる位置に配置されており、糸状弾性体7が、搬送ベルト12,13により搬送されてカッター180に押しつけられることにより切断される。切断手段18は、y方向においては、一対のニップローラー171,172と、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)のプーリー121,124及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)のプーリー131,134との間に位置している。切断手段18により糸状弾性体7を切断するx方向の位置は、ニップローラー171,172と搬送ベルト12,13との間であっても良いし、搬送ベルト12,13それぞれの内周部と外周部との間であっても良いし、搬送ベルト12,13それぞれの外周部の外側であっても良い。また、切断手段18としては、糸状弾性体7を切断し得る各種公知のものを特に制限なく使用することができ、例えば、外周面に周方向に亘る切断刃を備えたカッターローラーと該切断刃を受けるアンビルローラーとを備えたローラーカッター等を用いることもできる。また、レーザーや熱等により切断してもよい。
図4に示す第2切断手段19は、図2に示す製造装置11の下流に配して、製造装置11で製造した伸縮性シート3Aに対して、第2の切断工程を行うものである。第1の切断工程は、図2に示すように、一対の搬送ベルト12,13間に架け渡されて伸長状態となっている糸状弾性体7を、帯状シート50,60の幅方向両端縁から延出する部分において切断する工程であり、前述した切断手段18により行う工程であるのに対して、第2の切断工程は、第1の切断工程によって伸長状態が解除されて生じた、伸縮性シート3Aにおける、帯状シート50,60の幅方向両端縁から延出する部分72,72の全体又は一部を除去する工程であり、第2切断手段19により行う。第2の切断工程で除去する前記部分72は、通常、収縮状態において切断されるが、伸長状態とした状態で切断しても良い。
第2切断手段19は、図4に示すように、スコアカッターローラー193とアンビルローラー194とを備えている。スコアカッターローラー193及びアンビルローラー194の上流及び下流側には、搬送ローラーやベルトコンベア等の搬送手段(不図示)が配されており、図2の製造装置で製造された伸縮性シート3Aは、その搬送手段によって搬送されて、スコアカッターローラー193とアンビルローラー194との間に導入される。
スコアカッターローラー193は、図4に示すように、軸長方向に離間した2つのカッター刃195,195を備えている。カッター刃195は、それぞれ、スコアカッターローラー193の全周に亘って形成されており、2つのカッター刃195,195の間隔は、搬送されてきた伸縮性シート3Aにおけるシート部分(帯状シート50,60)の幅より若干広い幅となっている。
アンビルローラー194は、図4に示すように、スコアカッターローラー193の2つのカッター刃195,195間に亘る円柱状の外周面を有している。
第2切断手段19の近傍には、図4に示すように、第2切断手段19である一対のスコアカッターローラー193及びアンビルローラー194により切断された、一対の帯状シート50,60の幅方向両端に延出していた糸状弾性体7の不要部分72を吸引する吸引部196,196を備えている。吸引部196は、カッター刃195が、アンビルローラー194の周面に当たる部分に近接させて配置されている。
次に、上述した製造装置11等を用いて伸縮性シートを製造する方法について説明する。
先ず、図3に示すように、糸状弾性体7を連続して繰り出し、繰り出された糸状弾性体7を伸長状態で弾性体巻回手段としての回転アーム14に導入する。
詳述すると、繰り出しローラー152を用いて、糸状弾性体7を巻き付けたボビン70から糸状弾性体7を連続して繰り出す。本実施態様では、ボビン70は、回転しないものであるが、回転するものであっても良い。繰り出す際には、テンション測定器153による糸状弾性体7のテンションの検出出力に基づき、製造装置11の備える制御部(不図示)によって、巻き出しローラー152の回転速度やテンサー151のブレーキを調整し、所定のテンションでボビン70から糸状弾性体7を繰り出す。
そして、その糸状弾性体7を回転アーム14に導入するのであるが、導入する際には、前述したフィードローラー156により、回転アーム14(弾性体巻回手段)に導入する糸状弾性体7の速度を一定の速度に調整して導入する。導入速度は、一対の搬送ベルト12,13に巻回させる巻回速度に応じた速度とする。
そして、図2,図3に示すように、回転アーム14を用いて伸長状態の糸状弾性体7を一対の搬送ベルト12,13に連続的に巻回し、一対の搬送ベルト12,13を用いて連続的に巻きかけられた糸状弾性体7を一対の帯状シート50,60の間に搬送する。詳述すると、伸長状態で回転アーム14に供給された糸状弾性体7は、導入口145から、アーム部141内に導入され、軸部142、連結部144及び周回部143内を通って、導出口146から導出される。導出口146から導出される糸状弾性体7は、回転アーム14が回転しながら導出されることによって、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)の上流側の端部における外周側及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の上流側の端部における外周側に巻回する。ここで、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の回転走行により、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)の外周側及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の外周側に糸状弾性体7を連続的に螺旋状に巻きかけられる。この連続的に巻きかけられた糸状弾性体7を下流側の一対の帯状シート50,60の間に搬送する。
ここで、一対の搬送ベルト12,13に巻きかけられた糸状弾性体7は、y方向と交差する方向に伸長しており、y方向と直交する方向には配されていない。巻きかけられた糸状弾性体7をy方向と直交する方向(x方向)に修正するには、例えば、図2に示すように、糸状弾性体7が巻きかけられている場合には、搬送ベルト12においては、上段搬送ベルト12aの回転速度を下段搬送ベルト12bの回転速度よりも遅くし、搬送ベルト13においては、下段搬送ベルト13bの回転速度を上段搬送ベルト13aの回転速度よりも遅くすることにより、y方向への搬送中に糸状弾性体7の傾きを徐々に変化させ、一対の帯状シート50,60の間に搬送するまでに、糸状弾性体7の傾きをy方向と直交する方向(x方向)に修正することができる。
図2に示すように、帯状シート50は、予め、セーラー(不図示)等により、長手方向の両側部(x方向の両端部)それぞれが外面側(帯状シート60と接合されない面対向しない非対向面側)に折られており、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の上段側から一対のニップローラー171,172の間に供給されている。また、図2に示すように、帯状シート60は、予め、セーラー(不図示)等により、長手方向の両側部(x方向の両端部)それぞれが外面側(帯状シート50と対向しない非対向面側)に折られており、搬送ベルト12(上段搬送ベルト12a,下段搬送ベルト12b)及び搬送ベルト13(上段搬送ベルト13a,下段搬送ベルト13b)の下段側から一対のニップローラー171,172の間に供給されている。尚、帯状シート50及び/又は帯状シート60は、一対のニップローラー171,172の間に供給される前に、その内面側に接着剤が塗布されている。接着剤の塗布は全面にスパイラル状に塗布されていてもよいし、ベタ状に塗布されていてもよい。
次いで、ニップローラー171,172を用いて一対の帯状シート50,60の間に糸状弾性体7を伸長状態で固定する。詳述すると、連続的に巻きかけられた糸状弾性体7が一対の帯状シート50,60の間に配された連続体を、一対のニップローラー171,172間に供給し、一対の帯状シート50,60の間に糸状弾性体7を伸長状態で固定する。以上に説明した通り、糸状弾性体7を、シート50,60の搬送方向と直交する方向(x方向)に離間した一対の搬送ベルト12,13に巻回し、巻回した該糸状弾性体7を、一対の搬送ベルト12,13により搬送した後、このように、ニップローラー171,172を用いて、糸状弾性体7を、帯状シート50,60間に挟んで固定するまでの工程が、本実施形態における固定工程である。
次いで、一対の帯状シート50,60の幅方向(x方向)両端縁それぞれから延出している糸状弾性体7を前述したカッター180で切断する(第1切断工程)。この第1切断工程は、一対の搬送ベルト12,13間に架け渡されて伸長状態となっている糸状弾性体7を切断し、この切断によって、糸状弾性体の一対の搬送ベルト12,13に対する巻回状態が解除され、帯状シート50,60の幅方向両端縁それぞれから糸状弾性体7が延出している伸縮性シート3Aが得られる。この伸縮性シート3Aにおける帯状シート50,60の幅方向両端縁から延出している部分は、収縮した状態(自然状態)となっている。
なお、本実施形態において、帯状シート50,60は、長手方向の両側部が折り返されており、帯状シートの幅方向両端縁は、折り返された状態での端縁である。
次いで、その伸縮性シート3Aを、第2切断手段19まで搬送し、第2切断手段19により、その伸縮性シート3Aにおける糸状弾性体7の、帯状シート50,60の幅方向両端縁から延出する収縮部分72,72の全体又は一部を切断により除去する。
本実施形態における第2切断工程においては、図4に示すように、伸縮性シート3Aのy方向のいずれの糸状弾性体7についても、帯状シート50,60の幅方向両端縁から延出する部分のみを切断する。詳述すると、図4に示すように、カッター刃195を有するスコアカッターローラー193とアンビルローラー194とにより、帯状シート50,60のx方向両外方端それぞれよりも外方に位置する糸状弾性体7の部分、即ち、一対の帯状シート50,60間に固定されていない糸状弾性体7であって、糸状弾性体7の余った部分を切断する。
この切断は、糸状弾性体7に加えて、伸縮性シート3Aにおけるシート部分(帯状シート50,60)も糸状弾性体7によって幅方向に収縮した状態で行う。但し、帯状シート50,60部分の伸長状態を維持したまま、第2切断手段まで搬送し、その状態で、帯状シート50,60の幅方向両端縁から延出する収縮部分72を切断しても良い。
この第2切断工程によって、帯状シート50,60の幅方向両端縁から延出する収縮部分72を切断することにより、糸状弾性体7の両端部の不要な部分を短く揃えて切断除去できるので、製造された伸縮性シートの見栄えが向上する。また、吸引部196,196を設けることで、糸状弾性体7に切断により生じた切断片が、製造する伸縮性シート3内に入り込んだり、ローラー193,194等に付着することによる不都合を防止することができる。
第2切断工程においては、固定工程後の伸縮性シート3Aの糸状弾性体7を、帯状シートの幅方向両端縁から延出する部分の長さL1が0〜5mm、特に0〜3mmとなるように切断することが、その延出部分によって、伸縮性シート3の外観が悪化することを防止する観点から好ましい。帯状シート50,60の幅方向両端縁とほぼ同位置で糸状弾性体7を切断して、糸状弾性体7における、該両端縁から延出する部分を完全に無くしてもよい。
次いで、外面側に折られた帯状シート50,60それぞれの幅方向両端部(x方向の両端部)を、セーラー(不図示)等により、幅方向外方に拡げ、それぞれの拡げた部分同士を、接着剤や融着等の公知の接合手段により接合する。
これにより、一対の帯状シート50,60の間に糸状弾性体7をy方向と交差する方向に伸長した状態に固定した帯状の伸縮性シートを連続的に製造することができる。
また、この製造された帯状の伸縮性シートを、公知の切断手段(図示せず)により、間欠的にx方向に亘って切断する。間欠的に切断する間隔は、おむつ1の備えるウエストパネル3の寸法と同じである。これにより、ウエストパネル3(伸縮性シート)を連続的に製造することができる。
本実施態様によれば、一対の搬送ベルト12,13に対する糸状弾性体7の巻回状態を解除する第1切断工程の後に、それとは別工程で、糸状弾性体7における帯状シートの幅方向両端縁から延出する収縮部分72,72の全体又は一部を切断しているため、帯状シート50,60の幅方向両端縁から延出する糸状弾性体の不安定な部分を効率良く除去して、外観の良い伸縮性シート3を効率よく製造することができる。
また、糸状弾性体7の一対の搬送ベルト12,13に対する巻回状態を解除するための切断を行う際に、帯状シートの幅方向両端縁から延出する部分の完全に切除するには、一本の糸状弾性体が切断された後も、その次の糸状弾性体が収縮しないように維持しながら、切断を行わなければならず、切断手段の構成が複雑となる。これに対して、本実施態様のように、一対の搬送ベルト12,13に対する巻回状態を解除するための糸状弾性体の切断と、不要な部分を短く揃えて切断する切断とを、別工程で行うことにより、伸縮性シートの製造装置が複雑化するのを防止しつつ、不要な部分を除去した外観の良い伸縮性シートを効率よく製造することができる。
また、本実施態様においては、幅方向両端部(x方向の両端部)をそれぞれの外面側(非対向面側)に折り返して細幅にした帯状シート50,60を用いて、前述した固定工程、第1切断工程及び第2切断工程を行った後、該帯状シート50,60それぞれの折り返し部分を拡げて、一対の該帯状シートの拡げた部分50A,60A同士を、接合することにより、図4に示すように、帯状シートの両端から糸状弾性体7が延出しない伸縮性シート3を得ている。そのため、第2切断工程において、糸状弾性体7の収縮部分72を、帯状シートの幅方向両端縁から延出する部分が若干残るように切断しても、最終的に得られる伸縮性シート3においては、その延出部分が殆ど目立たないようになる。
ウエストパネル3を備えるおむつ1の製造方法としては、公知の方法により、表面シート21の連続体、裏面シート22の連続体、及び両シート21,22の連続体間に、搬送方向(y方向)に間欠的に複数個の吸収体23,23・・・を配し、表面シート21の連続体の搬送方向(y方向)の両側部に伸張した複数本の弾性部材25及び立体ガード形成用シート24の連続体を配した吸収性本体2の連続体を別工程で製造する。
この製造された吸収性本体2の連続体を、搬送方向(y方向)に搬送しながら、x方向両外方に突出するように一対のウエストパネル3を、吸収性本体2の連続体に含まれる吸収体23毎に配したおむつ1の連続体を製造する。上述のようにして製造した伸縮性シートからウエストパネル3を形成することで、吸収性本体2との接合部に、糸状弾性体7が存在しないようにすることが容易であり、シール性が良くなるメリットもある。ここで、吸収性本体2の連続体の搬送方向(y方向)と、ウエストパネル3(伸縮性シート)を製造する際の搬送方向(y方向)は、同方向であり、ウエストパネル3(伸縮性シート)を90°反転する必要はない。その後、その連続体を、公知の切断手段(図示せず)により、個々のおむつ1の寸法に切断して、おむつ1を製造することができる。
次に、本発明の第2及び第3実施態様について説明する。第2及び第3実施態様については、上述した実施態様と異なる点について主として説明し、同様の点については、同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない点は、上述した実施態様と同一とすることができる。
第2実施態様においては、図5に示すように、第2切断手段として、一方又は双方が動く二枚の摺接する刃を備えたシェアカッター19Aを用いている。シェアカッター19Aは、伸縮性シート3Aの両側に配されており、それぞれ、バリカンのように、二枚の刃に間に糸状弾性体7を挟んで、その糸状弾性体7に剪断力を加えて切断する。第2実施態様においても、第1実施態様と同様の効果が得られる。
第3実施態様においては、一対の搬送ベルト12,13で搬送した後の糸状弾性体7を挟む一対の帯状シート50,60として、長手方向の両側部が折り返されていないシートを用いている。そして、そのような帯状シート50,60を用いる以外は、第1実施形態と同様にして得た伸縮性シート3Aに対して、第2切断工程を行う際に、図6に示すように、帯状シート50,60それぞれの幅方向両端縁より内側の部分を切断して、該帯状シート50,60の一部50B,60Bと共に、糸状弾性体7の収縮部分72を除去している。より詳細には、スコアカッターローラー193の2つのカッター刃195,195間の間隔を、帯状シート50,60の幅よりも狭くし、帯状シート50の幅方向両端縁から所定幅離間した位置を、スコアカッターローラー193のカッター刃195とアンビルローラー194との間で加圧して、該伸縮性シート3Aの長手方向に沿って連続的に切断している。
第3実施態様によれば、このようにして、図6に示すように、幅方向両端縁(x方向の端縁)から糸状弾性体7が延出しない外観の良好な伸縮性シート3を効率よく製造することができる。
帯状シート50,60部分を切断して、シート幅方向両端縁から延出する収縮部分72を除去する場合の切断位置は、該帯状シートの両側縁それぞれからの距離L2,L2が、該帯状シート50,60の全幅Wの0〜20%となる位置であることが、カットされて無駄となるシート面積を抑えることができる点から好ましく、前記距離L2,L2が前記全幅Wの0〜10%となる位置であることが、同様の観点からより好ましい。
本発明の伸縮性シートの製造方法及び使い捨ておむつの製造方法は、上述の実施態様に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、弾性体巻回手段としては、回転軸部分に糸状弾性体の導入部を有する円盤と該円盤からy方向の下流側に突出するアームとを有し、該アームが、搬送ベルト12,13の周囲を周回して、糸状弾性体を搬送ベルト12,13の周囲に巻回させるもの等を用いることもできる。また、特許文献1や2に記載のもの等を用いることもできる。
また、搬送ベルトとしては、一対の搬送ベルトではなく、WO2005/060910に開示のようなコンベアベルトを用いてもよい。この場合、用いられるコンベアベルトは1本でよい。また、糸搬送用長手構造体として、特開2002−192641号公報の図4〜6に記載されているスクリュー溝が設けられた糸支持部材を用いてもよい。
また、第3実施態様で用いたスコアカッターローラー193及びアンビルローラー194に代えて、第2実施態様で用いたような形態のシェアカッターを用いることもできる。また、第2切断工程における切断手段として、他の形態の、スコアカッターやシェアカッターを用いることもでき、また、固定刃や回転刃を用いることもできる。また、第1切断工程の切断手段として、第2切断工程と同様の切断手段を用いることもできる。
第1または第2実施態様の帯状シートは、第3実施態様のように長手方向の両側部(シートの幅方向両端部)が折り返されていないシートを用いてもよい。その場合、帯状シートの幅方向両端縁は、伸縮性シートの幅方向両端縁と同じである。また、折り返す場合には、片側のシートの幅方向端部だけでもよく、一方の帯状シートの端部のみでもよい。また、糸状弾性体7は、その傾きをy方向と直交する方向(x方向)に修正したが、搬送ベルト12に巻きつけた角度のまま修正せずに一対の帯状シート50,60に固定してもよい。
本発明の製造方法により製造される伸縮性シートは、使い捨ておむつ1のウエストパネル3以外に、展開型又はパンツ型の使い捨ておむつの胴周り部、パンツ型の生理用ナプキン、使い捨ての下着、使い捨てマスクの耳掛け部、掃除用シート、包帯などにも使用することができる。
また、ウエストパネル3は、伸縮性シートの片面に、面ファスナーのオス部材を固定して形成された係合部からなる止着手段や、粘着剤を塗工して形成された粘着部からなる止着手段を有するものであっても良い。これらの止着手段は、おむつの装着時に、例えば吸収性本体2の腹側部A側の外面やパネル材4に固定されて用いられる。
また、上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
1 展開型の使い捨ておむつ
2 吸収性本体
21 表面シート
22 裏面シート
23 吸収体
24 立体ガード形成用シート
25 弾性部材
3 ウエストパネル,ウエストパネルに使用される伸縮性シート
3A 第2工程前の伸縮性シート
4 パネル材
5,6 シート
50,60 帯状のシート
7 糸状弾性体
70 ボビン
11 製造装置
12 搬送ベルト(糸搬送用長手構造体の一部)
12a 上段搬送ベルト
12b 下段搬送ベルト
13 搬送ベルト(糸搬送用長手構造体の一部)
13a 上段搬送ベルト
13b 下段搬送ベルト
14 回転アーム(弾性体巻回手段)
15 弾性体供給手段
151 テンサー
152 繰り出しローラー
153 テンション測定器
156 フィードローラー
17 一体化手段
171,172 ニップローラー
18 切断手段
180 カッター
19,19A 第2切断手段
193 スコアカッターローラー
194 アンビルローラー
195 カッター刃
A 腹側部,B 背側部,C 股下部

Claims (8)

  1. 一対の帯状シートの間に糸状弾性体を該帯状シートの搬送方向と交差する方向に伸長した状態に固定した伸縮性シートを連続的に製造する伸縮性シートの製造方法であって、
    弾性体巻回手段を用いて糸状弾性体を、糸搬送用長手構造体に連続的に巻回し、巻回した該糸状弾性体を、該糸搬送用長手構造体によりその長手方向に搬送した後、前記帯状シート間に挟んで固定する固定工程と、該固定工程後に、前記糸状弾性体における前記帯状シートの幅方向両端縁から延出する部分を切断して、該糸状弾性体の前記糸搬送用長手構造体に対する巻回状態を解除する第1切断工程と、第1切断工程後に、前記糸状弾性体における前記帯状シートの幅方向両端縁から延出する部分の全体又は一部を切断により除去する第2切断工程とを具備する、伸縮性シートの製造方法。
  2. 第2切断工程において、前記糸状弾性体における、前記帯状シートの幅方向両端縁から延出する部分のみを切断する請求項1記載の伸縮性シートの製造方法。
  3. 第2切断工程において、前記糸状弾性体を、前記帯状シートの幅方向両端縁から延出する部分の長さが5mm以下となるように切断する請求項2記載の伸縮性シートの製造方法。
  4. 第2切断工程においては、前記帯状シートの幅方向両端縁より内側の部分を切断して、該帯状シートの一部と共に前記糸状弾性体の前記収縮部分を除去する請求項1記載の伸縮性シートの製造方法。
  5. 前記帯状シートを切断する位置は、該帯状シートの幅方向両端縁それぞれからの距離が、該帯状シートの全幅の0〜20%となる位置である、請求項4記載の伸縮性シートの製造方法。
  6. 一対の前記帯状シートとして、幅方向両端部をそれぞれの外面側に折り返して細幅にした帯状シートを用いて、前述した固定工程、第1切断工程及び第2切断工程を行った後、該帯状シートそれぞれの折り返し部分を拡げて、一対の該帯状シートの拡げた部分同士を接合する、請求項1〜5の何れか1項記載の伸縮性シートの製造方法。
  7. 表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を有する吸収性本体と、伸縮性シートからなるウエストパネルとを有する使い捨ておむつの製造方法であって、
    前記伸縮性シートを、請求項1〜の何れか1項記載の伸縮性シートの製造方法により製造する工程を具備する、使い捨ておむつの製造方法。
  8. 請求項1〜の何れか1項記載の伸縮性シートの製造方法により得られた伸縮性シートをウエストパネルとして用いて使い捨ておむつを製造する方法であって、
    前記使い捨ておむつは、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を有する吸収性本体を有しており、
    表面シートの連続体、裏面シートの連続体、及びこれら両シートの連続体間に、搬送方向に間欠的に配された複数個の吸収体を有する吸収性本体の連続体を製造する工程と、
    この吸収性本体の連続体を、搬送方向に搬送しながら、該搬送方向と交差する方向の両外方に突出するように一対の前記ウエストパネルを、吸収性本体の連続体に含まれる吸収体毎に配する工程と、
    ウエストパネルが配された吸収性本体の連続体を、個々のおむつの寸法に切断する工程とを具備する、使い捨ておむつの製造方法。
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