JP5578055B2 - グロメット - Google Patents
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Description
該グロメット100はワイヤハーネスに密着させる小径な内筒101と、該内筒101に遮音用の空気層102をあけて囲むと共に先端側を厚肉として外周面に車体係止用の凹部103を設けた大径の外筒104を備えている。前記内筒101と外筒104の他端側の開口106は粘着テープ110を外筒104の外周面に巻き付けて閉鎖し、遮音用の空気層102を密閉して遮音性能を高めている。
前記外筒と内筒の他端の間に形成される開口から別部材の環状の充填材を充填し、該充填材は外周部分を軸線方向で厚肉とすると共に内周部分を軸線方向で薄肉とし、または、外周部分と内周部分は軸線方向で厚肉にすると共に中間層は軸線方向で薄肉としており、 前記充填材で前記開口を閉鎖し、該充填材の配置位置に当たる前記外筒の外周面に粘着テープを巻き付けて前記外筒が充填材を介して内筒に隙間なく密着固定し、前記遮音用の空気層を密閉空間としていることを特徴とするグロメットを提供している。
また、第2の発明として、ワイヤハーネスを密着して挿通する内筒と、該内筒の一端を外向きに折り返して内筒の外周に被せて遮音用の空気層を形成する外筒と、該外筒の一端側を厚肉として車体係止凹部を環状に設けた弾性材からなるグロメットにおいて、
前記外筒と内筒の他端の間に形成される開口から別部材の環状の充填材を充填し、該充填材は環状の内周面から外周面にかけて径方向全長に延在する1本のスリットを軸線方向の全長に有する形状とし、該スリットを挟む分割端縁に互いに重なり合う嵌合部を設けており、
前記充填材の嵌合部を重ねて前記開口を閉鎖し、該充填材の配置位置に当たる前記外筒の外周面に粘着テープを巻き付けて前記外筒が充填材を介して内筒に隙間なく密着固定し、前記遮音用の空気層を密閉空間としていることを特徴とするグロメットを提供している。
前記スリットを設けると充填材を拡げて内筒に横方向(内筒の軸線直角方向)から外嵌して取り付けることができる。よって、グロメットにワイヤハーネスを挿通した状態で環状の充填材を取り付ける場合に作業性がよくなる。
具体的には一方分割端に凹部を設け、他方分割端に凹部に内嵌する凸部を設け、さらに、一方分割端と他方分割端を互いに重ね合わせるようにしてもよい。
図1乃至図3に参考実施形態のグロメットを示す。
グロメット1はゴムあるいはエラストマーからなる成形体であり、本参考実施形態ではEPDMからなるエラストマーで成形している。
前記伸縮連結部5と連結する外筒3の一端側は厚肉とし、外周面に環状の車体係止用の凹部7を設けている。
このリング状栓体からなる充填材10はゴム、エラストマー、樹脂のいずれでも良いが、本実施形態では充填材10にスリットを設けていないため、伸縮性を有する発泡ゴム製としている。
ついで、図2(B)に示すように、充填材10を開口6から内筒2の外周面にはめ込む。其のとき、外筒3を捲っておく。
前記充填材10を内外筒2、3の間に充填した状態で、図2(C)に示すように、該充填材10の充填位置の外筒3の外周面に粘着テープ12を強く巻き付けていき、充填材10を内外筒2、3の間に固着する。
これにより、前記のように、内外筒2、3の間に形成される開口6が充填材10と粘着テープ12の巻き付けで完全に閉鎖しているため、遮音用の空気層4は密閉空間とすることができる。
エンジンルーム(X)の騒音はグロメット1の外筒3から遮音用の空気層4、伸縮連結部5を経て車室(Y)へと伝わることになる。
空気層4を密閉空間としていることで、空気層4内での音の減衰率を高めることができ、伸縮連結部5を経て車室(Y)へ伝わる騒音を大幅に低減できる。
実施例1は厚さ2mmのEPDMからなる内外壁材で厚さ2mmの空気層を密閉した。
実施例2は 〃 4 〃
実施例3は 〃 6 〃
比較例1は空気層を設けず、厚さ4mmのEPDMからなる遮音材とした。
前記実施例1〜3、比較例1の遮音評価を図4に示す。
実施形態は前記参考実施形態の充填材10の形状を単純な円環状体とせず、充填材10は外周部分10aを軸線方向で厚肉とすると共に内周部分10bを軸線方向で薄肉としている。他の構成及び作用効果は図1〜図3に示す参考実施形態と同一であるため、説明を省略する。
このように充填材10の外周部分10aを厚肉とすると外筒3をしっかりと支持できる。
該変形例では、充填材10の外周部分10aを前記実施形態と同様に厚肉としている。一方、内周部分10bも厚肉とし、かつ、内外周部分に挟まれた中間部分は周方向に間隔をあけて薄肉部10cを設けている。
該構成とすると、内外筒2、3との密着性を保持できると共に、径方向の追従性も保持できる。他の構成は前記参考実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
該実施形態では、円環形状の充填材10に内周面から外周面にかけて径方向全長に延在する1本のスリット20を軸線方向全長に設けている。スリット20を設けると充填材10を周方向に開くことができ、内筒2の外周面に対して軸直角方向の横方向から外嵌することができる。
よって、グロメット1の内筒2にワイヤハーネスW/Hを通した後に外筒3を捲って充填材10を内筒2の外周面に取り付けている。
充填材10は、内筒2にワイヤハーネスW/Hを通し、内筒2が拡径した後に取り付けるため、内筒2の拡径に追従させて伸びる必要はないため、樹脂成形品とすることができ、また、比較的固いゴムまたはエラストマーで成形することができる。本実施形態では内外筒2、3との密着性を考慮して高硬度のエラストマーで形成している。
よって、図10に示すように、充填材10はスリット20を開いてグロメット1に取り付けた後は、スリット20が閉じて隙間が生じないようにしている。
スリット20を挟む一方分割端10eの全長に、厚肉の外周部分10aの中央から内周部分10bの突出部に連続した嵌合凸部10hを突設している。スリット20を挟む他方分割端10iには厚肉の外周部分10aに前記嵌合凸部10hを差し込む嵌合凹部10kを設け、かつ、内周部分10bの薄肉部分は屈曲部10jとし、嵌合凸部10hの外面に重なるようにしている。
他の構成は前記参考実施形態と同様であり、作用効果も同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
2 内筒
3 外筒
4 遮音用の空気層
5 伸縮連結部
6 開口
10 充填材
12 粘着テープ
20 スリット
Claims (3)
- ワイヤハーネスを密着して挿通する内筒と、該内筒の一端を外向きに折り返して内筒の外周に被せて遮音用の空気層を形成する外筒と、該外筒の一端側を厚肉として車体係止凹部を環状に設けた弾性材からなるグロメットにおいて、
前記外筒と内筒の他端の間に形成される開口から別部材の環状の充填材を充填し、該充填材は外周部分を軸線方向で厚肉とすると共に内周部分を軸線方向で薄肉とし、または、外周部分と内周部分は軸線方向で厚肉にすると共に中間層は軸線方向で薄肉としており、
前記充填材で前記開口を閉鎖し、該充填材の配置位置に当たる前記外筒の外周面に粘着テープを巻き付けて前記外筒が充填材を介して内筒に隙間なく密着固定し、前記遮音用の空気層を密閉空間としていることを特徴とするグロメット。 - ワイヤハーネスを密着して挿通する内筒と、該内筒の一端を外向きに折り返して内筒の外周に被せて遮音用の空気層を形成する外筒と、該外筒の一端側を厚肉として車体係止凹部を環状に設けた弾性材からなるグロメットにおいて、
前記外筒と内筒の他端の間に形成される開口から別部材の環状の充填材を充填し、該充填材は環状の内周面から外周面にかけて径方向全長に延在する1本のスリットを軸線方向の全長に有する形状とし、該スリットを挟む分割端縁に互いに重なり合う嵌合部を設けており、
前記充填材の嵌合部を重ねて前記開口を閉鎖し、該充填材の配置位置に当たる前記外筒の外周面に粘着テープを巻き付けて前記外筒が充填材を介して内筒に隙間なく密着固定し、前記遮音用の空気層を密閉空間としていることを特徴とするグロメット。 - 前記充填材はゴム、エラストマーまたは樹脂製としている請求項1または請求項2に記載のグロメット。
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