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JP5560894B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、小型トラック用として好適な空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、雪上性能を良好に維持しながら、耐偏摩耗性を向上するようにした空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにおいて、雪上性能を高めるために、トレッドにタイヤ周方向に延びる少なくとも3本の主溝とタイヤ幅方向に延びる複数本の横溝を設け、これら主溝及び横溝により複数のブロックを区画したトレッドパターンが採用されている(例えば特許文献1参照)。更に、各ブロックにサイプを設けることで雪上性能をより向上することが出来る。このようなトレッドパターンでは、横溝やサイプを多くすることで雪上でのトラクション性能を向上することが出来る。
しかし、このようなタイヤにおいて、ショルダー部のブロックに着目すると、雪上性能のために多数のラグ溝やサイプが形成されることで却ってブロック剛性が低下し、偏摩耗が発生し易くなるという問題がある。
特開2007−1484号公報
本発明の目的は、雪上性能を良好に維持しながら、耐偏摩耗性を向上するようにした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、トレッド部にタイヤ周方向に延びる少なくとも3本の主溝と、タイヤ幅方向に延びて該主溝間に連通する複数本の横溝と、最外側の主溝に連通すると共に接地端側に向かってタイヤ幅方向に延びるラグ溝とを設け、これら主溝、横溝、及びラグ溝により複数のブロックを区画した空気入りタイヤにおいて、前記ラグ溝をタイヤ幅方向に対し±20°以内で延長するように配置すると共に、前記ラグ溝の前記最外側の主溝に対する連通部位に前記ラグ溝の他の部分に比べて溝深さ及び溝幅を小さくした底上げ細溝部を形成し、前記底上げ細溝部の溝深さを前記最外側の主溝の溝深さの40〜60%、前記底上げ細溝部の溝幅を前記ラグ溝の最大溝幅の30〜50%にし、かつ前記底上げ細溝部の長さを前記ラグ溝の主溝側端部から接地端までの長さの20〜40%にし、前記ラグ溝の前記最外側の主溝に対する開口部を前記横溝の前記最外側の主溝に対する開口部に臨む位置に配置し、前記ラグ溝の前記最外側の主溝に対する開口部と前記横溝の延長線とのタイヤ周方向のずれ量を前記横溝のピッチ長さの10%以下にしたことを特徴とする。
本発明では、ラグ溝をタイヤ幅方向に対し±20°以内で延長するように配置したので偏摩耗の発生を抑えることが出来る。更に、ラグ溝の最外側の主溝に対する連通部位にラグ溝の他の部分に比べて溝深さ及び溝幅を小さくした底上げ細溝部を形成し、この底上げ細溝部の溝深さを最外側の主溝の溝深さの40〜60%、溝幅をラグ溝の最大溝幅の30〜50%にし、かつ底上げ細溝部の長さをラグ溝の主溝側端部から接地端までの長さの20〜40%にしたので、ブロックの剛性差が小さくなり偏摩耗を抑制することが出来る。そのため、ラグ溝に基づく雪上性能を良好に維持しながら耐偏摩耗性を向上することが出来る。
本発明においては、ラグ溝と最外側の主溝とによって区画されたショルダー部のブロックのそれぞれに複数本の3次元サイプをタイヤ幅方向に延長するように配置することが好ましい。このようにショルダー部のブロックにサイプを設けることで雪上性能が向上するが、そのサイプを3次元構造とすることにより、ブロックの倒れ込みを抑制することが出来る。
また、本発明においては、ラグ溝と最外側の主溝とによって区画されたショルダー部のブロックの鋭角になっているエッジに面取り部を設けることが好ましい。これにより、鋭角になっているため剛性が低く均一に摩耗し難いエッジの剛性を高めてブロックの摩耗を均一にすることが出来、偏摩耗を抑制することが出来る。
本発明では、上述のように、ラグ溝の最外側の主溝に対する開口部を横溝の最外側の主溝に対する開口部に臨む位置に配置し、このラグ溝の最外側の主溝に対する開口部と横溝の延長線とのタイヤ周方向のずれ量を横溝のピッチ長さの10%以下にしているので、横溝とラグ溝とが実質的にタイヤ幅方向に連なるようになるので排雪性能を高めることが出来る。
本発明においては、横溝をタイヤ周方向に対して30〜60°で傾斜するように配置すると共に、横溝のセンター側の主溝に対する連通部位に横溝の他の部分に比べて溝深さ及び溝幅を小さくした底上げ細溝部を形成し、この底上げ細溝部の溝深さをセンター側の主溝の溝深さの40〜60%、底上げ細溝部の溝幅を横溝の最大溝幅の30〜50%にすることが好ましい。このように横溝を傾斜して配置することで、雪上及びウェット条件下での操縦安定性を向上することが出来、かつ底上げ細溝部を設けることで耐偏摩耗性を向上することが出来る。
本発明においては、横溝と主溝とによって区画されたセンター部のブロックのそれぞれに4〜6本の3次元サイプをタイヤ幅方向に延長するように配置することが好ましい。このようにセンター部のブロックにサイプを設けることで雪上性能が向上するが、そのサイプを3次元構造とすることにより、ブロックの倒れ込みを抑制することが出来る。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 図1の空気入りタイヤにおいてショルダー部に位置するブロックを示す拡大平面図である。 図1の空気入りタイヤにおいてショルダー部に位置するブロックを示す拡大側面図である。 図1の空気入りタイヤにおいてセンター主溝に隣接するブロックを示す拡大平面図である。 図1の空気入りタイヤにおいてセンター主溝に隣接するブロックを示す拡大側面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッドパターンを示し、図2〜5はその要部を示すものである。
図1に示すように、トレッド部Tには、タイヤ赤道CL上に位置してタイヤ周方向に延びる1本のセンター主溝1と、このセンター主溝1の両側に位置してタイヤ周方向に延びる2本の外側主溝2と、タイヤ幅方向に延びて主溝1、2間に連通する複数本の横溝3と、外側主溝2から接地端E外までタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝4が形成されている。そして、主溝1、2及び横溝3によりセンター領域に複数のブロック5からなる2列のブロック列が区画され、主溝2及びラグ溝4によりショルダー領域に複数のブロック6からなる2列のブロック列が区画されている。ブロック5、6にはそれぞれ平面視でジグザグ形状をなす複数本のサイプ7、8が設けられている。
主溝1、2はいずれも良好な排水性能を確保するためにストレート状に形成されている。また、良好な排水性能を確保するために、センター領域に配置される横溝3はセンター主溝1と外側主溝2の双方に連通し、ショルダー領域に配置されるラグ溝4は外側主溝2に対して連通している。主溝1、2は少なくとも3本設ければ何本設けても構わないが、3本より多く設ける場合は、ラグ溝4は最外側の主溝2に対して連通するようにする。
ラグ溝4は、タイヤ幅方向に対して傾斜するように配置されている。ラグ溝4のタイヤ幅方向に対する傾斜角度αは±20°以内、好ましくは±10°以内に設定されている。ここで、傾斜角度αはラグ溝4のラグ溝中心線がタイヤ幅方向に対してなす角度である(図2参照)。この傾斜角度αが±20°の範囲から外れると耐偏摩耗性が低下する。尚、ラグ溝4の傾斜角度αが±0°であれば少なくともトラクション性は得ることが出来るが傾斜させることで旋回性を向上することが出来るので、ラグ溝4は上記範囲内でタイヤ幅方向に対して傾斜させることが好ましい。
図2及び3に示すように、ラグ溝4の外側主溝2に対する連通部位には底上げ細溝部4aが形成されている。この底上げ細溝部4aはラグ溝4の他の部位に比べて溝深さ及び溝幅がそれぞれ小さくなるように形成した部分である。この底上げ細溝部4aの長さL4aは、ラグ溝4の長さL4の20〜40%に設定されている。ここで、ラグ溝の長さL4とはラグ溝4の主溝側端部からタイヤ接地端Eまでの長さであり、底上げ細溝部4aの長さL4aはラグ溝4の主溝側端部からの長さで、いずれも溝幅中心線に沿って測定される長さである。また、底上げ細溝部4aの溝幅W4aはラグ溝4の最大溝幅W4の30〜50%、底上げ細溝部4aの溝深さD4aは主溝2の溝深さD2の40〜60%に設定されている。
また、上述のようにラグ溝4の外側主溝2に対する連通部位に底上げ細溝部4aを形成し、ラグ溝4の溝幅W4aと溝深さD4aを小さくしたことにより、底上げ細溝部4a近傍でのブロック剛性を高くし、偏摩耗を防止することが出来る。しかも、ラグ溝4の底上げと狭幅化とを組み合わせているので、ブロック剛性を高めるに際して、外側主溝2に対してラグ溝4が連通した状態を確保することが出来る。そのため、外側主溝2とラグ溝4との協働により排水性能を良好に維持することが出来る。
このとき、底上げ細溝部4aの長さL4aはラグ溝4の長さL4の20〜40%に設定することにより、雪上での操縦安定性を低下させることなく、偏摩耗を抑制することが出来る。底上げ細溝部4aの長さL4aがラグ溝4の長さL4の20%より小さいと偏摩耗抑制の効果が充分に得られない。逆に、底上げ細溝部4aの長さL4aがラグ溝4の長さL4の40%より大きいと雪上での操縦安定性が低下する。
底上げ細溝部4aにおけるラグ溝4の溝深さD4aは主溝2の溝深さD2の40〜60%とするが、主溝2の溝深さD2に対する底上げ細溝部4aの溝深さD4aの比率が40%より小さいと偏摩耗を抑制する効果は向上するが排水性能及び排雪性能が低下し、逆に比率が60%より大きいと剛性差を充分小さくすることが出来ず充分な偏摩耗抑制の効果が得られない。
底上げ細溝部4aにおけるラグ溝4の溝幅W4aはラグ溝4の最大溝幅W4の30〜50%とするが、ラグ溝4の最大溝幅W4に対する底上げ細溝部4aの溝幅W4aの比率が30%より小さいと偏摩耗を抑制する効果は向上するが排水性能及び排雪性能が低下し、逆に比率が50%より大きいとブロック剛性が余り変化せず充分な偏摩耗抑制の効果が得られない。
また、外側主溝2とラグ溝4とにより形成される各ブロック6にはタイヤ幅方向に延びる2〜5本の3次元サイプ8を配置すると良い。ブロック6にトレッド表面のみで屈曲するような一般的な2次元サイプを設けると、サイプのエッジ効果により雪上性能を向上することは出来るが、ブロック剛性が低下するためブロック6が倒れ込み易く偏摩耗を抑制することは出来ない。これに対してトレッド表面で屈曲すると共にサイプの深さ方向にも屈曲するような3次元サイプは、ブロック6の倒れ込みを抑制することが出来るため雪上性能を向上すると共に偏摩耗を抑制することが可能となる。この3次元サイプ8の本数が2本より少ないとブロックの倒れ込みを充分に抑制することが出来ないので偏摩耗抑制の効果が得られない。逆にこの本数が5本より多いとブロック8の剛性が低下するため、却って偏摩耗抑制の効果が低下する。上述のように、3次元サイプ8とは、トレッド表面で変形すると共に深さ方向にも変形するサイプであり、例えば、三角錐状のブロックを交互に組み合わせてサイプを形成するピラミッドサイプ等を挙げることが出来る。
上記空気入りタイヤにおいて、外側主溝2のタイヤ幅方向外側に隣接する各ブロック8の外側主溝2側の少なくとも鋭角になっているエッジには面取り部6aが形成されている。鋭角になっているエッジは剛性が低下し、接地時に力が逃げ易く、均一に摩耗し難いので、少なくとも鋭角になっているエッジに面取り部6aを設けることでブロックの摩耗が均一になり偏摩耗を抑制することが出来る。この面取り部6aは鋭角になっているエッジの剛性低下を抑えられるのであればどのような形状であっても構わない。
上記空気入りタイヤにおいて、ラグ溝4の外側主溝2に対する開口部は横溝3の外側主溝2に対する開口部に臨む位置に配置する特に、ラグ溝4の外側主溝2に対する開口部と横溝3の延長線とのタイヤ周方向のずれ量が横溝3のピッチ長さの10%以下に設定される。これにより、ラグ溝4と横溝3とが実質的に連なるようになるため排雪性能を向上することが出来る。より好ましくは、ラグ溝4の外側主溝2に対する開口部が横溝3の延長線上に配置されるとよい。
主溝1、2間に連通する横溝3は、タイヤ周方向に対して傾斜するように配置することが好ましい。特に、横溝3のタイヤ周方向に対する傾斜角度βが30〜60°であることが好ましく、更に好ましくは傾斜角度βが40〜50°であると良い。ここで、傾斜角度βは横溝の溝幅中心線がタイヤ周方向に対してなす角度である(図4参照)。
図4及び図5に示すように、横溝3のセンター主溝1に対する連通部位には底上げ細溝部3aが形成されていることが好ましい。この底上げ細溝部3aは横溝3の他の部位に比べて溝深さ及び溝幅が小さくなるように形成した部分である。この底上げ細溝部3aの長さL3aは、横溝3の長さL3の20〜40%に設定することが好ましい。ここで、横溝の長さL3とは横溝3のセンター主溝1側の端部から外側主溝2側の端部までの長さであり、底上げ細溝部3aの長さL3aは横溝3のセンター主溝1側の端部からの長さで、いずれも溝幅中心線に沿って測定される長さである。また、底上げ細溝部3aの溝深さD3aはセンター主溝1の溝深さD1の40〜60%、底上げ細溝部3aの溝幅W3aはラグ溝3の最大溝幅W3の30〜50%に設定されていることが好ましい。
上述のように構成される空気入りタイヤでは、主溝1、2間に連通する複数本の横溝3をタイヤ周方向に対して傾斜するように配置しているので、タイヤ周方向の延長成分とタイヤ幅方向の延長成分を有する横溝3が車輌の前後方向及び横方向の滑りを効果的に抑制することが出来る。これにより、雪上やウェット条件下での操縦安定性を向上することが出来る。
また、横溝3のセンター主溝1に対する連通部位に底上げ細溝部3aを形成し、横溝3の溝深さD3aと溝幅W3aとを小さくすることが好ましく、これにより底上げ細溝部3a近傍でのブロック剛性が高くなり偏摩耗を抑制することが出来る。しかも、横溝3の底上げと狭幅化とを組み合わせているので、ブロック剛性を高めるに際して、センター主溝1に対して横溝3が連通した状態を確保することが出来る。そのため、センター主溝1と横溝3との協働により排水性能を良好に維持することが出来る。
上述のように、横溝3のタイヤ周方向に対する傾斜角度βは30〜60°とすることが好ましいが、この傾斜角度βが30°より小さいと雪上でのトラクション性能を充分向上することが出来ない。逆に、傾斜角度βが60°より大きいと雪上での横滑りを防止する性能を充分向上することが出来ない。
上述のように、底上げ細溝部3aの長さL3aは横溝3の長さL3の20〜40%に設定することが好ましく、これにより雪上での操縦安定性を低下させることなく耐偏摩耗性を向上することが出来る。底上げ細溝部3aの長さL3aが横溝3の長さL3の20%より小さいと偏摩耗抑制の効果が不充分になり、逆に底上げ細溝部3aの長さL3aが横溝3の長さL3の40%より大きいと雪上での操縦安定性を充分向上することが出来ない。
底上げ細溝部3aにおける横溝3の溝深さD3aはセンター主溝1の溝深さD1の40〜60%とすることが好ましいが、センター主溝1の溝深さD1に対する底上げ細溝部3aの溝深さD3aの比率が40%より小さいと偏摩耗抑制の効果が不充分になり、逆に比率が60%より大きいと排雪性能を充分向上することが出来ない。
底上げ細溝部3aにおける横溝3の溝幅W3aは横溝3の最大溝幅W3の30〜50%とすることが好ましいが、横溝3の最大溝幅W3に対する底上げ細溝部3aの溝幅W3aの比率が30%より小さいと排雪性能を充分向上することが出来ず、逆に比率が50%より大きいとブロックの動きが大きくなり耐偏摩耗性を充分向上することが出来ない。
また、センター主溝1と横溝3とにより形成される各ブロック5にはタイヤ幅方向に延びる4〜6本の3次元サイプ7を配置することが好ましい。ブロック5にトレッド表面のみで屈曲するような一般的な2次元サイプを設けると、サイプのエッジ効果により雪上性能を向上することは出来るが、ブロック剛性が低下するためブロック5が倒れ込み易く偏摩耗を抑制することは出来ない。これに対してトレッド表面で屈曲すると共にサイプの深さ方向にも屈曲するような3次元サイプは、ブロック5の倒れ込みを抑制することが出来るため雪上性能を向上すると共に偏摩耗を抑制することが可能となる。この3次元サイプ7の本数が4本より少ないとブロック5の倒れ込みを充分に抑制することが出来ないので偏摩耗抑制の効果が得られない。逆にこの本数が6本より多いとブロック5の剛性が低下するため、却って偏摩耗抑制の効果が低下する。
タイヤサイズが195/75R16Cであり、トレッド部にタイヤ周方向にストレート状に延びる3本の主溝とタイヤ幅方向に延びる複数本の横溝及びラグ溝を設け、これら主溝、横溝、及びラグ溝により複数のブロックを区画し、センター部のブロックに4本のサイプを設け、ショルダー部のブロックに3本のサイプを設けた空気入りタイヤにおいて、ラグ溝のタイヤ幅方向に対する傾斜角度α、ラグ溝の底上げ細溝部の寸法(長さL4a/L4及び溝深さD4a/D4)、ショルダー部のブロックに設けるサイプの種類、ショルダーブロックの鋭角エッジに対する面取り部の有無、横溝延長線上のラグ溝の有無を表1のようにした従来例、比較例1〜5、実施例1〜4の10種類のタイヤを作成した。尚、サイプとしては、トレッド表面でジグザグ形状をなす2次元サイプ(2D)又はトレッド表面でジグザグ形状をなし、サイプ深さ方向にもジグザグ状をなす3次元サイプ(3D)を採用した。
従来例は本発明の特徴を有さない例である。比較例1はラグ溝角度のみを本発明の範囲内にし、底上げ細溝部を設けない例である。比較例2、3は比較例1に加えて溝幅のみが狭い部分を設けた例である。比較例4、5は比較例2に加えて更に底上げをして底上げ細溝部を設けた例であるが、底上げ細溝部の溝深さが本発明の範囲から外れた例である。
実施例1〜4は、いずれもラグ溝角度を10°、底上げ細溝部の溝長さを主溝から接地端までの距離の30%、溝深さを主溝深さの50%にした例である。実施例1はサイプとして3次元サイプを設けた例である。実施例2は実施例1に対して、更に鋭角部に面取りを施した例である。実施例3は実施例2に対して更にラグ溝を細溝の延長線上に配置した例である。実施例4は実施例3に対してサイプを2次元サイプにした例である。
これら10種類のタイヤについて、下記の評価方法により、耐偏摩耗性、雪上操縦安定性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
耐偏摩耗性
試験タイヤをリムサイズ16×5 1/2Jのホイールに組み付けて最大積載量3.5tの車輌(バン)に装着し、前輪空気圧300kPa、後輪空気圧480kPaとして、テストコースにおいて15000km走行した後、摩耗の状態を比較した。従来例を100とする指数で相対評価を行った。この指数値が大きいほど耐偏摩耗性が優れていることを意味する。
雪上性能
試験タイヤをリムサイズ16×5 1/2Jのホイールに組み付けて最大積載量3.5tの車輌(バン)に装着し、前輪空気圧300kPa、後輪空気圧480kPaとして、雪面からなるテストコースにおいてドライバーによる官能評価を行った。評価結果は従来例1を100とする100点法にて示した。この指数値が大きいほど雪上性能が優れていることを意味する。
Figure 0005560894
従来例が基準である。比較例1〜5は耐摩耗性のみを若干向上することは出来るが、雪上性能は従来レベルを維持するか或いは従来例よりも低下した。これに対して、実施例1〜4は、いずれも耐偏摩耗性及び雪上性能を向上し、これらの性能を高度に両立した。
1、2 主溝
3 横溝
3a 底上げ細溝部
4 ラグ溝
4a 底上げ細溝部
5、6 ブロック
7、8 サイプ
T トレッド部
CL タイヤ赤道
E タイヤ接地端

Claims (5)

  1. トレッド部にタイヤ周方向に延びる少なくとも3本の主溝と、タイヤ幅方向に延びて該主溝間に連通する複数本の横溝と、最外側の主溝に連通すると共に接地端側に向かってタイヤ幅方向に延びるラグ溝とを設け、これら主溝、横溝、及びラグ溝により複数のブロックを区画した空気入りタイヤにおいて、
    前記ラグ溝をタイヤ幅方向に対し±20°以内で延長するように配置すると共に、前記ラグ溝の前記最外側の主溝に対する連通部位に前記ラグ溝の他の部分に比べて溝深さ及び溝幅を小さくした底上げ細溝部を形成し、前記底上げ細溝部の溝深さを前記最外側の主溝の溝深さの40〜60%、前記底上げ細溝部の溝幅を前記ラグ溝の最大溝幅の30〜50%にし、かつ前記底上げ細溝部の長さを前記ラグ溝の主溝側端部から接地端までの長さの20%〜40%にし、前記ラグ溝の前記最外側の主溝に対する開口部を前記横溝の前記最外側の主溝に対する開口部に臨む位置に配置し、前記ラグ溝の前記最外側の主溝に対する開口部と前記横溝の延長線とのタイヤ周方向のずれ量を前記横溝のピッチ長さの10%以下にしたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ラグ溝と前記最外側の主溝とによって区画されたショルダー部のブロックのそれぞれに複数本の3次元サイプをタイヤ幅方向に延長するように配置したことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ラグ溝と前記最外側の主溝とによって区画されたショルダー部のブロックの鋭角になっているエッジに面取り部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記横溝をタイヤ周方向に対して30〜60°で傾斜するように配置すると共に、前記横溝のセンター側の主溝に対する連通部位に前記横溝の他の部分に比べて溝深さ及び溝幅を小さくした底上げ細溝部を形成し、前記底上げ細溝部の溝深さを前記センター側の主溝の溝深さの40〜60%、前記底上げ細溝部の溝幅を前記横溝の最大溝幅の30〜50%にしたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記横溝と前記主溝とによって区画されたセンター部のブロックのそれぞれに4〜6本の3次元サイプをタイヤ幅方向に延長するように配置した請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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