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JP5311753B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関するものであり、詳しくは被記録媒体のカールを除去することを可能にする画像形成装置に関する。
従来、ロール状に巻かれた連続紙等の被記録媒体を使用する画像形成装置にあっては、上記被記録媒体を記録手段に搬送して記録情報に応じて記録を行い、記録後の被記録媒体をそのまま、もしくは所望の長さに切断して装置外に排出するように構成されている。
上記画像形成装置においては、記録手段としては電子写真方式や感熱紙方式等、様々な種類の方法が採られている。近年、画像形成の高速化・形成される画像の高画質化が求められている。そこで、その要求を満たすために、被記録媒体の搬送方向に交差する方向の被記録媒体の全幅にわたってインクを吐出するためのノズルを1200dpi程度の微小ピッチで配列したいわゆるフルラインタイプのインクジェット記録ヘッドを用い、インクジェット記録ヘッドと被記録媒体との相対移動、例えば固定した記録ヘッドに対して被記録媒体を移動させることにより被記録媒体全幅にわたって高画質な画像形成を高速で行うインクジェット記録方式を用いた画像形成装置が考案されている。
インクジェット記録方式による画像形成装置においては、被記録媒体に対し、インクジェット記録ヘッドからインクを吐出させることで画像を形成するため、被記録媒体に非接触で画像形成を行う。これは、被記録媒体選択性を広げる、等の利点があるが、その一方で、インクジェット記録ヘッドからのインクの高精度かつ安定した吐出が要求されるのと同時に、被記録媒体との相対位置関係精度の維持が求められる。特に、記録ヘッドからのインクの高精度かつ安定した吐出のためには、被記録媒体と記録ヘッドの距離を極力小さくし、インク滴の飛翔距離を短くして被記録媒体への着弾精度を向上させることが極めて重要である。インク滴の飛翔距離としては1mm以下となることが理想的であるが、極端に記録ヘッドと被記録媒体との距離が近い状態では、記録ヘッドの直下には、被記録媒体の搬送のためのローラ等を配置しにくくなるので、記録ヘッドにカールした被記録媒体が接触・衝突してしまうという不具合が発生する恐れがある。特に、ロール状に巻かれた被記録媒体では巻き癖によってロールから送り出された搬送中の被記録媒体もカールしてしまうので、その恐れはさらに大きくなる。記録ヘッドに被記録媒体が接触・衝突してしまうと、被記録媒体に記録ヘッド表面についたインク滴等が転写して汚れる、被記録媒体の衝突の影響で記録ヘッドが壊れる、ジャム等の被記録媒体の搬送不良・精度悪化が発生する、等の問題が生じる。そのため、従来の画像形成装置(特許文献1、特許文献2)にあっては、記録ヘッドへ被記録媒体を送る前に、カールを除去する装置によりカールを除去してから記録ヘッドへ向けて被記録媒体を送っていた。しかしながら、被記録媒体のカールを除去するにあたり、被記録媒体を扱いたり、機械的に、もしくは熱的にプレスしたりすることで、特に被記録媒体の画像形成を行う表面に損傷を与えてしまうという問題があった。
ところで、記録ヘッドの搬送方向上・下流に配置した搬送ローラ対により被記録媒体を張った状態で搬送し、記録ヘッドへ被記録媒体が接触・衝突しないように被記録媒体の搬送を行うような装置においては、被記録媒体が下流側にある搬送ローラ対により挟持される前までは、被記録媒体を張った状態にすることができないので、被記録媒体の先端が記録ヘッドに接触・衝突して上記のようなの問題が生じてしまう恐れがある。その一方で、記録ヘッドの搬送方向上・下流に配置した搬送ローラ対により被記録媒体を張った状態にできれば、被記録媒体のカールを除去せずとも、被記録媒体が記録ヘッドに接触・衝突をせずに済むようになる。機械的に、もしくは熱的にプレスしたりすることで、特に被記録媒体の画像形成を行う表面に損傷を与えてしまうという問題があった。
特開平8−188310号公報 特開平7−2403号公報
本発明は、上述の如き事情に鑑みてなされたものであり、ロール状に巻かれた被記録媒体の巻き癖によってロールから送り出された搬送中の被記録媒体がカールしないようにすることで、被記録媒体が記録ヘッドに接触・衝突しないようにし、画質の品質維持、記録ヘッドの保護を実現した画像記録装置の提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、被記録媒体を印字部に送り出す給紙部と、記録ヘッドにより画像形成を行う前記印字部と、被記録媒体を搬送するための前記記録ヘッド前後に配置された搬送ローラ対を持つ搬送部と、前記給紙部と、前記印字部および前記搬送部との間に設けられた、被記録媒体のカールを除去するカール除去手段と、を有し、前記カール除去手段は被記録媒体の先端の前記ヘッド前後の前記搬送ローラ対の双方によって挟持される長さ分のみカールを除去し、前記記録ヘッドによる画像形成は、前記被記録媒体が前記ヘッド前後の前記搬送ローラ対により挟持されてから開始され、前記カール除去手段と、前記印字部および前記搬送部との間にスキュー取り部が設けられ、前記カール除去手段によってカールが除去された被記録媒体のスキュー取りを前記スキュー取り部によって行うことを特徴とする。
上記説明した如く、本発明に係わる画像形成装置においては、カールによって被記録媒体が記録ヘッドに接触・衝突することによる画像への影響を排除するとともに、カール除去手段に被記録媒体が変質等してしまうことによる画像への影響を排除することが可能になる。
以下、本発明に係わる画像形成装置の実施形態の構成および動作を、図面にもとづいて説明する。
図1、および図2を用いて記録装置の概略構成、および動作について説明する。図1は本発明の第一の実施形態である画像形成装置の全体概略構成を示す正面図である。図2は同じく全体概略構成を示す上面図である。
装置本体P内には、被記録媒体であるロール状の記録紙Rpの搬送方向上流側から順に、給紙部1、スキュー取り部7、記録ヘッド部12および搬送部16からなる印字部11、カッター部28、が配置されている。さらに、その下流側に、画像形成された印字物を収容する排紙トレイ32が配置されている。
給紙部1には、ロール状の記録紙Rpを支持した給紙軸2が設けられている。また給紙ローラ3が給紙軸2にセットされたロール状の記録紙Rpに常に一定の当接力で当接するように配置されている。給紙ローラ2は図示せぬ駆動手段により駆動される。給紙軸2にセットされた記録紙Rpの送り出し時には、給紙センサ4による検知結果に基づき駆動が制御される。すなわち、記録紙Rpの送り出し量が不足してテンションが張った状態(図1のAの状態)を検知したとき、給紙ローラ2が回転して送り出しが行われ、テンションが緩んだ状態(図1のBの状態)を検知したとき、給紙ローラ2の回転を止める。これにより、記録紙Rpのテンションを常に略一定の常態に保ち、搬送精度を安定させる。また、給紙部1には、送り出される記録紙Rpの先端部のカールを除去するためのホットプレート5(カール除去手段:以下ホットプレートと称して説明する)が設けられている。ホットプレート5は接離可能な上ヒータ板5aと下ヒータ板5bとからなり、発熱しながら記録紙Rpを所定の圧力で挟持することにより、記録紙Rpのカールを除去する。さらに、給紙部1から送り出される記録紙Rpの挙動を安定化させるためのガイド板6が設けられている。
スキュー取り部7は、2組の斜送ローラ対8、および9から構成されている。それぞれの斜送下ローラ8b、および9bには、図示せぬ駆動手段から駆動が与えられる。またそれぞれの斜送上ローラ8a、および9aは記録紙Rpの搬送方向に対して所定の角度が与えられた状態で図示せぬバネにより斜送下ローラ8b、および9bに付勢されている。これにより、記録紙Rpを突き当てコロ10a、および10bに付勢する付勢力を記録紙Rpに与え、かつ記録紙Rpを搬送方向に送る搬送力を記録紙Rpに与えることができるようになっている。
記録ヘッド部12には、ヘッドホルダ15と、そのヘッドホルダ15に搭載された記録ヘッド14a〜14fが配置されている。記録ヘッド14としてはインクジェット記録方式が好適に用いられる。インクジェット記録方式は記録用のインク液を飛翔液滴として吐出噴射させるための液体吐出口と、その吐出口に連通ずる液体流路、及びこの液体流路の一部に設けられ、流路内のインク液に飛翔液滴を形成するための吐出エネルギーを与える吐出エネルギーを与える吐出エネルギー発生手段とを備えている。そして画信号に応じて吐出エネルギー発生手段を駆動し、インク液滴を吐出して画像を形成するものである。吐出エネルギー発生手段としては、例えばピエゾ素子等の電気機械変換体等の圧力エネルギー発生手段を用いる方法、レーザー等の電磁波をインク液に照射吸収させて飛翔液滴を発生させる電磁エネルギー発生手段を用いる方法、或いは電気熱変換体等の熱エネルギー発生手段を用いる方法等がある。ヘッドホルダ15は図示しない駆動手段によりガイドレール13a、および13bに沿って記録紙Rp紙面と垂直方向に往復移動するように構成されている。印字時には、記録ヘッド14と記録紙Rp紙面との距離が所定の距離になるようにヘッドホルダ15を移動させ、記録紙Rpが記録ヘッド部12の下を移動するのと同期して記録ヘッド14により記録情報に応じてインクを記録紙Rp紙面上に吐出して画像形成を行う。なお、記録ヘッド14と記録紙Rp紙面との距離は、記録ヘッド14から吐出されたインクを精度良く記録紙Rp紙面上に着弾させるために、できるだけ近づけることが望ましく、およそ1mm程度に保たれるように設定されている。また、本実施例では、ヘッドホルダ15にはそれぞれ異なる色のインク、すなわち、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、淡シアン、淡マゼンタ、により画像を形成する6本の記録ヘッド14a〜14fが所定の間隔で搭載されている。各記録ヘッド14は記録紙Rpの搬送方向と直交する方向の全幅にインク吐出のための吐出口が配列されたフルラインタイプのインクジェット記録ヘッドが用いられてり、各色毎に色分解されたデータに従って、各色の記録ヘッド14a〜14fからの吐出された画像を重ね合わせることによって所望の画像形成を行っている。なお、本実施例においては、単色のインクを吐出する記録ヘッド14を6本用いて画像形成を行っているが、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4本の記録ヘッドにより画像形成を行う装置でも良く、各色の配列順も本実施例と異なる配列でも良い。また複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いてももちろん良い。
なお、装置本体P内には、図示しないキャップ手段、およびワイパー手段が設けられている。キャップ手段は非印字時等に記録ヘッド14のインク吐出面を覆うことによって、記録ヘッド14の吐出口付近のインクの乾燥や、これに伴う固化を防止する機能を有するものである。また、インク吐出面への埃やゴミ等の付着、吐出口への埃やゴミ等の侵入、等を防止する機能を有するものである。さらにキャップ手段には図示しないポンプが接続され、インクの吐出不良時の回復動作、もしくは吐出不良予防のための回復動作のためにポンプを作動させ、その吸引力によって吐出口からインクを吸引して記録ヘッド14の回復処理を行えるようになっている。このワイパー手段は、記録ヘッド14のインク吐出面を拭くことでインク吐出面にある埃やゴミ、余分なインク滴を拭い、インク吐出面を良好な状態に保つ機能を有するものである。従って、キャップ手段、およびワイパー手段により、吐出口からのインク吐出方向精度を良好な状態に維持もしくは回復し、形成される画像の品位が保証される。
搬送部16には、プラテン17と、記録紙Rpの搬送方向最上流側にある記録ヘッド14aの上流側にメイン搬送ローラ対19が、また各記録ヘッド14a〜14fの間、および最下流側記録ヘッド14f下流側にサブ搬送ローラ対20〜25が、さらにメイン搬送ローラ対19の搬送方向上流側に先端検知センサ26、サブ搬送ローラ25の搬送方向下流側に紙有検知センサ27が、それぞれ設けられている。メイン搬送ローラ対19、およびサブ搬送ローラ対20〜25は、各記録ヘッド14の配置間隔と等しい間隔で配置されている。メイン搬送下ローラ19bには、図示せぬ駆動手段から駆動が与えられ、メイン搬送上ローラ19aは、図示せぬバネによりメイン搬送下ローラ19bに付勢されている。また各サブ搬送下ローラ20b〜25bには図示せぬ駆動手段から駆動が与えられ、各サブ搬送上ローラ20a〜25aは図示せぬバネにより各サブ搬送下ローラ20b〜25bに付勢されている。これにより記録ヘッド部12の下に配置したプラテン17上を記録紙Rpが移動するのと同期して、記録ヘッド14により記録情報に応じてインクを記録紙Rp紙面上に吐出することで、画像形成が行われる。なお、メイン搬送下ローラ19bにはエンコーダ18が取り付けられており、メイン搬送下ローラ19bへ駆動が伝達されるときのムラにより発生するメイン搬送下ローラ19bの回転変動を検知して、記録ヘッド14のインクの吐出タイミングを制御することにより、形成される画像の安定化・高品位化を図っている。
カッター部28には、ロータリーカッター29、ロータリーカッター29に記録紙Rpを導くためのカッター部搬送ローラ対30、および31が配置されている。印字部11により紙面に画像が形成された記録紙Rpは、ロータリーカッター30により所望の長さに切断され、排紙トレイ32に収容される。
次に、一連の印字動作についてさらに詳しく述べる。図3は印字動作時の給紙部1から印字部11における記録紙Rpの搬送の状態を示す概略図、図4は、カール取りを行わずに記録紙Rpを搬送した場合における記録ヘッド14a直下の記録紙Rpのz方向の挙動を示す図、図5は、先端のカール取りを行った記録紙Rpを搬送した場合における記録ヘッド14a直下の記録紙Rpのz方向の挙動を示す図である。
待機状態では、図3(a)に示すように、記録紙Rp先端がホットプレート5の上ヒータ板5aと下ヒータ板5bに所定の圧力で挟持された状態になっている。
印字動作が開始されると、まずホットプレート5が記録紙Rpを所定の圧力で挟持したまま発熱し、一定時間加熱し、記録紙Rp先端部のカール取りを行う。ホットプレート5の上ヒータ板5aと下ヒータ板5bは、記録紙Rp先端から少なくとも記録ヘッド14の配置間隔分の長さを一括で挟持できる長さになっている。これにより、印字部11に送り出される記録紙Rpの先端のカールを除去できるようになっている。なお、ここでは、記録紙Rpを所定の熱と圧力で挟持して記録紙Rpのカールを除去しているが、カールを除去可能であれば、熱をかけてカールを除去する機構、圧力だけをかけてカールを除去する機構、等でも良く、また、この他の方法であってももちろん良い。
記録紙Rpが給紙部1/スキュー取り部7から印字部11に向けて所定の搬送速度で送り出されてサブ搬送ローラ対20のニップ部に挟持されると(図3(b))、最上流側にある記録ヘッド14aによりシアンインクの吐出による画像形成が開始される。さらに記録紙Rpの搬送が進み、サブ搬送ローラ対21のニップ部に挟持されると記録ヘッド14bによりマゼンタインクの吐出による画像形成が開始される。以下同様に、サブ搬送ローラ対22〜25のニップ部にそれぞれ挟持されると、挟持した各サブ搬送ローラ対22〜25のそれぞれ上流側にある各記録ヘッド14c〜14fにより、イエロー、ブラック、淡シアン、淡マゼンタの各色のマゼンタインクの吐出による画像形成が開始される(図3(c))。このような制御の主たる目的は、できる限り記録紙Rpの先端付近から画像形成を開始し、画像形成を行わない無駄な領域を配することである。ただし、記録紙Rpの先端から画像形成を開始してしまうと、先端が各記録ヘッド14a〜14f下流にある各サブ搬送ローラ対20〜25のニップ部に突入したときの突入ショックにより、画像に乱れが生じ、形成される画像の品位が劣化する恐れがある。そこで、各記録ヘッド14a〜14fのそれぞれ下流側にあるある各サブ搬送ローラ対20〜25のニップ部に挟持されてから画像形成を開始することで、記録紙Rpの各サブ搬送ローラ対20〜25のニップ部への突入ショックによる画像への影響を極力排除しつつ、できる限り記録紙Rpの先端付近から画像形成を開始することで、画像の品位を保ちつつ、被記録媒体である記録紙Rpの無駄を極力排除することが可能となる。なお、各サブ搬送ローラ対20〜25による記録紙Rpの挟持タイミングは、先端検知センサ26により記録紙Rp先端の通過が検知され、その検知タイミングと搬送速度から求められる。
印字部11で画像形成された記録紙Rpはカッター部28に送られ、所望の長さに切断されて排紙トレイ32に排紙される。しかる後に、先ず不図示の付勢力解除機構によりスキュー取り部7の斜送上ローラ8a、および9aの斜送下ローラ8b、および9bへの付勢を解除し、カッター部のカッター部搬送ローラ対30、および31、搬送部16のメイン搬送ローラ対19、およびサブ搬送ローラ対20〜25、給紙部1の給紙ローラ2を逆転させて、記録紙Rpの先端がホットプレート5により挟持される位置まで巻き戻し、さらに不図示の付勢力解除機構を斜送上ローラ8a、および9aを斜送下ローラ8b、および9bに付勢する状態に戻し、印字動作開始時と同じ状態(図3(a)の状態)に戻して一連の印字動作を完了する。
ところで、もしもカール除去を行わずにロール状の記録紙Rpをそのまま送り出すと、記録紙Rpの先端が、記録ヘッド14の搬送方向下流側にあるサブ搬送ローラ対のニップ部に挟持されるまでの間に、z方向の紙浮き量が記録ヘッド14と記録紙Rp紙面上との距離を超えてしまう、すなわち記録紙Rpの先端が記録ヘッド14に接触・衝突してしまう恐れがある。図4は、記録紙Rpを搬送した場合において、記録ヘッド14aを取り外して記録ヘッド14a直下の記録紙Rpのz方向の挙動を測定したものである。記録紙Rp先端は、サブ搬送ローラ対20のニップ部に挟持されるまでの区間で、z方向浮き量が1mmを越える結果となった。これは、もし記録ヘッド14aがあれば、記録ヘッド14aに接触・衝突してしまうことを示している。
一方、図5は、本発明における装置本体Pにおいて、ホットプレート5により先端のカールを除去した記録紙Rpを搬送した場合において、記録ヘッド14aを取り外して記録ヘッド14a直下の記録紙Rpのz方向の挙動を測定したものである。記録紙Rp先端は、サブ搬送ローラ対20のニップ部に挟持されるまでの区間で、z方向浮き量を、約0.4mmに抑えることが可能となった。これにより、記録紙Rp先端は、記録ヘッド14aがある場合でも、記録ヘッド14aに接触・衝突することを回避できる。さらに、既に述べたように、各記録ヘッド14a〜14fによる画像形成は、画像品位を維持するために、各記録ヘッド14a〜14fのそれぞれ下流側にあるある各サブ搬送ローラ対20〜25のニップ部に挟持されてから開始されるので、その間においてのみカール除去を行えば、記録紙Rpを機械的に、もしくは熱的にプレスしたりすることで、特に被記録媒体の画像形成を行う表面に損傷を与えてしまっていたとしても、画像形成に悪影響を与えずに済むことができる。
なお、本明細書において、被記録媒体としてロール状の記録紙Rpを用いる画像形装置について説明したが、カット紙に対して画像形成を行う装置等においても、同様の構成で先端部のカールを除去することは有効である。
本発明における画像形成装置の全体概略構成を示す正面図である。 本発明における画像形成装置の全体概略構成を示す上面図である。 (a)ないし(c)は、本発明における画像形成装置の印字動作時の給紙部から印字部における記録紙の搬送の状態を示す図である。 カール取りを行わずに記録紙を搬送した場合における記録ヘッド直下の記録紙のz方向の挙動を示す図である。 先端のカール取りを行った記録紙を搬送した場合における記録ヘッド直下の記録紙のz方向の挙動を示す図である。
符号の説明
S 装置本体
Rp 記録紙
1 給紙部
3 給紙ローラ
5 ホットプレート(カール除去手段)
11 印字部

Claims (8)

  1. 被記録媒体を印字部に送り出す給紙部と、
    記録ヘッドにより画像形成を行う前記印字部と、
    被記録媒体を搬送するための前記記録ヘッド前後に配置された搬送ローラ対を持つ搬送部と、
    前記給紙部と、前記印字部および前記搬送部との間に設けられた、被記録媒体のカールを除去するカール除去手段と、を有し
    前記カール除去手段は被記録媒体の先端の前記ヘッド前後の前記搬送ローラ対の双方によって挟持される長さ分のみカールを除去し、前記記録ヘッドによる画像形成は、前記被記録媒体が前記ヘッド前後の前記搬送ローラ対により挟持されてから開始され、
    前記カール除去手段と、前記印字部および前記搬送部との間にスキュー取り部が設けられ、前記カール除去手段によってカールが除去された被記録媒体のスキュー取りを前記スキュー取り部によって行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記印字部は複数の記録ヘッドを有し、前記搬送部は、各記録ヘッドの前後に搬送ローラ対を有し、前記被記録媒体が、被記録媒体搬送方向最上流側にある記録ヘッドの前後にある搬送ローラ対により挟持されてから被記録媒体搬送方向最上流側にある記録ヘッドから順に画像形成を開始することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記スキュー取り部は斜送ローラを有していることを特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  4. 前記スキュー取り部は前記斜送ローラによって付勢力が与えられた被記録媒体が当接する突き当てコロを有していることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記カール除去手段は、前記被記録媒体に圧力もしくは熱を加えてカールを除去することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 前記被記録媒体は、ロール状に保持されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記記録ヘッドは、液体を吐出するための複数のノズルと吐出エネルギーを発生する記録素子を列状に複数配列した記録素子基板を有し、該ノズルから液体を吐出して被記録媒体に画像形成を行うインクジェット方式の記録ヘッドであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記記録ヘッドは、複数のノズルから液体を吐出して被記録媒体の幅方向の画像形成を略同時に行うことのできるフルラインタイプの長尺記録ヘッドであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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