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JP5234318B2 - 自動周波数制御方法および装置 - Google Patents

自動周波数制御方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、データ信号と共に既知信号(リファレンス信号あるいはパイロット信号ともいう。)を多重送信する無線通信システムに係り、特に受信側における自動周波数制御方法および装置に関する。
近年、通信技術の発達はめざましく、有線通信だけでなく無線通信においても大容量のデータを高速で通信するシステムが実現されつつある。特に、携帯電話などの移動端末の普及に伴い、動画や音声などのマルチメディアデータを移動端末でも利用可能にする次世代通信方式の研究、開発が行われている。
次世代通信方式として注目されているのは、たとえば3GPP(3rd Generation Partnership Project)のLTE(Long Term Evolution)で採用される直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplex)通信方式である。OFDM通信方式はマルチキャリア伝送をベースとした通信方式であり、複数の搬送波を一括して変復調することができる。しかしながら、OFDMでは、送信装置と受信装置との間で搬送波に周波数誤差があると、サブキャリア間の直交性が崩れてキャリア間干渉を生じるので、通常、搬送波の周波数誤差を補正する自動周波数制御(AFC:Automatic Frequency Control)が採用されている。
AFCを精度よく機能させるためには、搬送波の周波数誤差を正確に検出する必要があり、そのための方法が種々提案されている。例えば、特許文献1(特開2000−228656号公報)には、有効シンボル期間に規則的に送られてくるパイロット信号(以下、リファレンス信号という。)による相関を用いる方法が提案されている。具体的には、1フレーム内に分散配置されたリファレンス信号を利用して、受信信号と、受信装置で保持しているリファレンス信号系列との複素相関値を計算し、その相関ピーク値の位相成分に基づいて周波数誤差を算出する。
特開2000−228656号公報 3GPP TS36.211 V8.0.0(2007−09)
しかしながら、上述した特許文献1では、1フレーム内に分散配置された常に同じ時間間隔のリファレンス信号を用いて相関をとっているために、雑音や干渉などの多い環境下では周波数の検出誤差が生じる可能性が高くなり、AFCの制御精度を低下させる。
本発明の目的は、雑音や干渉などの多い環境下であっても精度のよいAFC制御を可能にする自動周波数制御方法および装置ならびにそれを用いた無線通信装置を提供することにある。
本発明による自動周波数制御装置は、周波数方向および/または時間方向に拡散された複数の異なるリファレンス信号を送信する方式の無線通信システムにおける自動周波数制御装置であって、同一サブキャリアにおいて、一方のリファレンス信号の補間によるチャネル推定値と他方のリファレンス信号の補間によらないチャネル推定値とを用いて相関値を計算する相関演算手段と、相関演算手段により得られた複数の相関値に基づいて周波数制御信号を生成する周波数制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、雑音や干渉などの多い環境下であっても精度のよいAFC制御が可能となる。
以下、3GPPで議論されているLTEのシステムを例にとって、本発明の一実施形態による自動周波数制御方法および装置を詳細に説明する。特に、3GPP TS36.211(非特許文献1)に記載されたLTEシステムのリファレンス信号構成を一例として取りあげるが、本発明はこれに限定されるものではない。
1.相関演算
図1は本発明の一実施形態において用いられるリファレンス信号の配置例を模式的に示す図である。縦軸は時間を示し、横軸はサブキャリア番号kで表される周波数を示す。ここでは、任意のスロット#nとそれに続く#(n+1)の一部とが図示されている。
図中の「R1」は、各スロットの先頭に6サブキャリア間隔で挿入された第1リファレンス信号の配置を表す。「R2」は、各スロットの途中(先頭から時間T1後)に同じく6サブキャリア間隔で挿入された第2リファレンス信号の配置を表すが、第1リファレンス信号に対して3サブキャリアだけ周波数方向にずらして配置されている。スロット#nの第2リファレンス信号と続くスロット#(n+1)の第1リファレンス信号との間隔T2は1スロット時間から時間T1を減算した長さとなる。
このようなリファレンス信号構成を仮定した場合、本実施形態による自動周波数制御方法では、リファレンス信号のマッピングされていないサブキャリアは、隣接するリファレンス信号のチャネル推定値から補間されたチャネル推定値を利用して相関演算を行う。すなわち、周波数方向に補間処理を行った場合は、第1リファレンス信号R1のチャネル推定値を用いた補間演算により得られたTR1のチャネル推定値と、第2リファレンス信号R2のチャネル推定値を用いた補間演算により得られたTR2のチャネル推定値とを利用する。同様に、時間方向に補間処理を行った場合は、第2リファレンス信号R2のチャネル推定値を用いた補間演算により得られたTR1のチャネル推定値と、第1リファレンス信号R1のチャネル推定値を用いた補間演算により得られたTR2のチャネル推定値とを利用する。
こうして、同一サブキャリアにおいて、一方のリファレンス信号の補間によるチャネル推定値と他方のリファレンス信号の補間によらないチャネル推定値との間の相関を求めることができる。すなわち、各リファレンス信号の時間間隔である1スロットだけでなく、異なる時間間隔T1およびT2での相関を求めることが可能となり、より信頼度の高い相関値を得ることができる。
2.回路構成
次に、上述した補間によるリファレンス信号を用いて自動周波数制御(AFC)のための周波数制御信号を求める回路構成について説明する。ここでは、図1に示す信号配置を仮定する。
図2は本実施形態によるAFC装置の主要部を示すブロック図である。本実施形態によるAFC装置10はチャネル推定部11からリファレンス信号のチャネル推定値を入力し、発振器の発振周波数を制御する周波数制御信号を出力する。チャネル推定部11は、マッピングされたリファレンス信号のチャネル推定値からリファレンス信号がマッピングされていないサブキャリアのチャネル推定値を補間し、全サブキャリア#1〜#mのチャネル推定値を複素相関演算部12へ出力する。複素相関演算部12は、これらチャネル推定値を用いて複素相関値を求め、周波数制御部13は複素相関値に基づいて周波数制御信号を生成する。
チャネル推定部11は、マルチキャリア受信信号からマッピングされたリファレンス信号Riのチャネル推定値hRi(n,k)およびhRi(n+1,k)と補間により求められたチャネル推定値hRj(n,k)とを複素相関演算部12へ出力する。ここで、nはスロット番号、kはサブキャリア番号である。図1に示すリファレンス信号配置例のサブキャリア#kに注目すれば、hRi(n,k)およびhRi(n+1,k)は、それぞれスロット#nおよび#(n+1)の先頭ブロックにおけるサブキャリア#kにマッピングされたリファレンス信号R1のチャネル推定値である。またhRj(n,k)は、スロット#nの第5ブロックにおけるサブキャリア#kの補間により得られたチャネル推定値である。
複素相関演算部12は、スロット#nにおけるリファレンス信号Riのチャネル推定値hRi(n,k)と、リファレンス信号Rjの補間により得られたチャネル推定値hRj(n,k)と、スロット#(n+1)におけるリファレンス信号Riのチャネル推定値hRi(n+1,k)との間の複素相関値CRi-Rj(n,k)、CRj-Ri(n,k)およびCRi-Ri(n,k)の少なくとも1つを算出する。一方のリファレンス信号がマッピングされたすべてのサブキャリアについて、複素相関値CRi-Rj(n,k)、CRj-Ri(n,k)およびCRi-Ri(n,k)を算出してもよいし、サブキャリア毎に算出する複素相関値の組み合わせを決めていてもよい。
ここで、CRi-Rj(n,k)は、スロット#nにおけるリファレンス信号Riのチャネル推定値hRi(n,k)とリファレンス信号Rjの補間により得られたチャネル推定値hRj(n,k)との複素相関値である。CRj-Ri(n,k)は、リファレンス信号Rjの補間により得られたチャネル推定値hRj(n,k)とスロット#(n+1)におけるリファレンス信号Riのチャネル推定値hRi(n+1,k)との複素相関値である。また、CRi-Ri(n,k)は、スロット#nにおけるリファレンス信号Riのチャネル推定値hRi(n,k)とスロット#(n+1)におけるリファレンス信号Riのチャネル推定値hRi(n+1,k)との複素相関値である。
周波数制御部13は、全てのサブキャリアに渡って算出された複素相関値CRi-Rj(n,k)、CRj-Ri(n,k)およびCRi-Ri(n,k)に基づいて、AFCのための周波数制御信号を生成する。具体的には後述する。
3.効果
このように、周波数方向および/または時間方向に拡散された異なるリファレンス信号間の複素相関値を複数用いてAFC制御値を求めるようにしたので、雑音や干渉等の多い環境下でも搬送波の周波数誤差を補正するAFC装置の精度低下を抑制することができる。
4.無線通信装置
図3は本発明の一実施例による無線通信装置の受信部の構成を示すブロック図である。本実施例による無線通信装置は、アンテナ101、直交検波器102、アナログ・デジタル(A/D)変換器103、ガードインターバル除去部104、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)部105、チャネル推定部106、チャネル復調部107、チャネル復号部108、AFC部109および発振器(TCXO:Temperature Compensated Xtal Oscillator)110を備えている。
また、AFC部109は、複素相関演算部121、閾値判定部122、平均演算部123、Arctan演算部124、Δf変換部125、ループフィルタ部126、およびTCXO制御電圧算出部127を有する。なお、これらの回路はハードウエアにより構成されてもよいが、CPU等のプログラム制御プロセッサ上でそれぞれのプログラムを実行することにより同等の機能を実現することもできる。
図3において、アンテナ101で受信されたRF信号は、まず、TCXO110からの発振周波数に従って直交検波器102により直交検波され、これにより得られた受信信号がA/D変換器103によってデジタル変換される。続いて、ガードインターバル除去部104は受信信号からガードインターバルを取り除きFFT部105へ出力する。FFT部105は、時間領域の受信信号をフーリエ変換によって周波数領域に変換する。周知のように、送信側において周波数領域の成分が逆フーリエ変換によって時間領域の信号波に変換されているので、FFT部105のフーリエ変換によって、時間領域の信号波から周波数成分を分離し、ユーザデータの変調信号のシンボルを取り出すことができる。FFT部105により得られた各周波数成分は、チャネル推定部106のチャネル推定に使用される。
チャネル推定部106では、受信信号を既知のリファレンス信号で除算することにより、無線チャネルで受けた影響を推定する。リファレンス信号のマッピングされていないサブキャリアに関しては、上述したように、隣接するリファレンス信号のチャネル推定値を元に補間することよって、全サブキャリアに対するチャネル推定値を算出することができる。
チャネル復調部107はチャネル推定値を用いて復調を行い、チャネル復調された信号がチャネル復号部108で復号されることでユーザデータが得られる。
また、チャネル推定値は、チャネル復調部107だけでなく、AFC部109にも入力される。AFC部109は入力されたチャネル推定値から周波数誤差を推定し、これを周波数制御信号として発振器110へ出力する。TCXO110は、周波数制御信号に従って発振周波数の補正を行い、直交検波器102での受信無線周波数を維持する。
5.AFC動作
通常、AFCの基本的な動作は次の通りである。複素相関演算部がチャネル推定値間の複素相関値を算出する。Arctan演算部が複素相関値を位相変化量に変換し、Δf変換部が位相変化量を周波数誤差Δfに変換する。さらに、周波数誤差Δfは、ループフィルタによって複数のスロット間に亘って平均され、TCXO制御電圧計算部が周波数誤差を0にするような補正値を割り出し、その補正値に対応する制御電圧を周波数制御信号としてTCXO110へ出力し発振周波数が調整される。
これに対して、本実施例によるAFC部109は、周波数方向ならびに時間方向に拡散された異なるリファレンス信号間の複素相関値を用いてAFC制御値を求める。さらに、閾値判定部122において、レベル閾値および/または位相差閾値を設け、有効な相関値のみを選択して平均演算部123へ出力し、信頼度の低い相関値は平均演算部123での平均演算に含めないようにする。これによって、信号対雑音比SNRの悪い環境下においても精度良いAFC制御値を得ることができる。以下、本実施例における特徴的な構成である複素相関演算部121、閾値判定部122および平均演算部123について詳細に説明する。
まず、複素相関演算部121は、スロット#nの第1リファレンス信号R1がマッピングされているサブキャリア#kに関して、第1リファレンス信号R1のチャネル推定値hR1(n,k)と、補間によって得られた第2リファレンス信号R2のチャネル推定値hR2(n,k)との複素相関値CR1-R2(n,k)を次式(1)により計算する。
Figure 0005234318
同様に、補間によって得られた第2リファレンス信号R2のチャネル推定値hR2(n,k)と、次のスロット#(n+1)の第1リファレンス信号R1のチャネル推定値hR1(n+1,k)との複素相関値CR2-R1(n,k)、および、第1リファレンス信号R1のチャネル推定値hR1(n,k)と次のスロット#(n+1)の第1リファレンス信号R1のチャネル推定値hR1(n+1,k)との複素相関値CR1-R1(n,k)をそれぞれ計算する。この時、CR2-R1(n,k)、CR1-R1(n,k)は、相関を取るチャネル推定値間の時間間隔がCR1-R2(n,k)と異なる為、CR1-R2(n,k)と同じ時間間隔での複素相関値となるように、次式(2)、(3)によりそれぞれ補正する。
Figure 0005234318
Figure 0005234318
式(2)および(3)において、T1は、上述したように、第1リファレンス信号R1と第2リファレンス信号R2との間の時間、T2は、第2リファレンス信号R2と次のスロットの第1リファレンス信号R1との間の時間である。
次に、雑音の影響を軽減する為に、式(1)〜(3)で求めた3つの複素相関値CR1-R2(n,k)、CR2-R1(n,k)、CR1-R1(n,k)の少なくとも1つを閾値判定部122でレベルおよび/または位相差に関する閾値判定を行った後、平均演算部123で平均する。閾値判定部122の閾値判定処理は、最終的に得られる複素相関値の信頼性を高めるために実行される(詳しくは後述する)。
平均演算部123は、以上の操作を、第1リファレンス信号R1のマッピングされているサブキャリア全てに対し実行し、サブキャリア間の平均を取ったものを全体の複素相関値CとしてArctan演算部124へ出力する。
Arctan演算部124は複素相関値Cを位相変化量に変換し、それをΔf変換部125が周波数誤差Δfに変換する。さらに、周波数誤差Δfは、ループフィルタ126によって複数のスロット間に亘って平均されてTCXO制御電圧算出部127へ出力される。TCXO制御電圧算出部127は、周波数誤差Δfを0にするような補正値を割り出し、その補正値に対応する制御電圧データを生成する。この制御電圧データは、図示しないデジタル・アナログ変換器でアナログ変換され、周波数制御信号としてTCXO110へ出力される。こうして周波数制御された発振周波数がTCXO110から直交検波器102へ出力される。
6.閾値判定
図4(A)は本実施例における閾値判定部のレベル閾値判定を説明するための複素平面図であり、図4(B)は本実施例における閾値判定部のレベルおよび位相差閾値判定を説明するための複素平面図である。
図4(A)に示すように、閾値判定部122には予めレベル閾値が設けられており、複素相関演算部121で算出された複素相関値のレベルがレベル閾値より低いものを平均演算部123の処理から除外する。たとえば、複素相関演算部121で3つの複素相関値C1,C2,C3が算出され、C1およびC2がレベル閾値より高く、C3のみが低いものとすると、レベルの低い相関値C3を、雑音や干渉等の影響によって劣化した信頼度の低い相関値とみなし、平均に含めないようにする。このようにレベルの高い相関値C1、C2のみを選択して平均処理に用いることができ、SNRの悪い環境下においても信頼度の高いAFC制御値を得ることができる。
また、信頼度の低い相関値かどうかを判断する方法は、レベル閾値判定だけではなく、位相成分が他の相関値と大きく異なるものも信頼度が低いと判定することができる。従って、図4(B)に示すように、レベル閾値および位相差閾値を閾値判定の基準に用いることが更に望ましい。
図4(B)に示すように、閾値判定部122には予めレベル閾値および位相差閾値が設けられており、複素相関演算部121で算出された複素相関値のレベルがレベル閾値より低いもの、あるいは位相が他の相関値および位相差閾値で定まる位相差閾値範囲から離れているものを平均演算部123の処理から除外する。たとえば、複素相関演算部121で3つの複素相関値C1,C2,C3が算出され、いずれもレベル閾値より高いが、C3のみがC1およびC2の位相を含む位相差閾値範囲から離れているものとすると、この相関値C3を雑音や干渉等の影響によって劣化した信頼度の低い相関値とみなし、平均に含めないようにする。このように、レベルが高くかつ所定の位相差閾値範囲内にある相関値C1、C2のみを選択して平均処理に用いることによりSNRの悪い環境下においても信頼度のさらに高いAFC制御値を得ることができる。
なお、閾値判定部122は、複数の相関値の中から信頼度が低いと思われるものを除外し、有効な相関値のみを選択できる選択手段であれば他の方法を用いてもよい。
7.複素相関演算の組み合わせ
上述したように、複素相関演算部121は、式(1)〜(3)に従って3種類の複素相関値CR1-R2(n,k)、CR2-R1(n,k)、CR1-R1(n,k)を演算することができるが、これら3種類の複素相関値を全てのリファレンス信号に関して求め、その平均を各サブキャリアの平均複素相関値として用いることができる。
図5は本実施例における複素相関演算の組み合わせの第1例を説明するためのリファレンス信号配置図である。ここではマッピングされた第1リファレンス信号R1のチャネル推定値hR1を基準とし、各チャネル推定値hR1について3種類の複素相関値CR1-R2(n,k)、CR2-R1(n,k)、CR1-R1(n,k)を演算して平均を求めている。
複素相関演算の別の組み合わせも可能である。たとえば、全ての複素相関値を使わずに、各サブキャリア毎に3種類の複素相関値の中から1つ(または、いくつか)を選択し、その平均を当該サブキャリアの平均複素相関値としてもよい。
図6は本実施例における複素相関演算の組み合わせの第2例を説明するためのリファレンス信号配置図である。ここではマッピングされた第1リファレンス信号R1のチャネル推定値hR1を基準とし、各チャネル推定値hR1について3種類の複素相関値CR1-R2(n,k)、CR2-R1(n,k)、CR1-R1(n,k)のうちCR1-R2(n,k)およびCR1-R1(n,k)のみを交互に演算して平均を求めている。ただし、このパターンに限定されるものではなく、任意の組み合わせを用いることができる。
なお、本実施例では3種類の複素相関値CR1-R2(n,k)、CR2-R1(n,k)、CR1-R1(n,k)を用いているが、必ずしもこれに限るものではない。3種類より少なくてもよいし、多くてもよい。たとえば、第2リファレンス信号R2のチャネル推定値hR2(n,k)と次のスロット#(n+1)の第2リファレンス信号R2のチャネル推定値hR2(n+1,k)との複素相関値CR2-R2(n,k)などを他の組み合わせとして追加することもできる。
さらに、上記の実施例では、第1リファレンス信号R1のマッピングされているサブキャリアのみに注目して複素相関値を算出しているが、必ずしもこれに限るものではない。第2リファレンス信号R2のマッピングされているサブキャリアに注目してもよいし、周波数方向に補間された値を用いて、全サブキャリアで複素相関値を算出し、平均に含めてもよい。
8.効果
本実施例によれば、周波数方向ならびに時間方向に拡散された異なるリファレンス信号間の複素相関値を複数用いてAFC制御値を求めるようにしたので、雑音や干渉等の多い環境下でも搬送波の周波数誤差を補正するAFC回路の精度の低下を抑制することができる。
また、複素相関値のレベル閾値および/または位相差閾値を設け、レベルの低い相関値あるいは位相が他に比べて離れている相関値を雑音や干渉等の影響を受けた信頼度の低い相関値とみなし、平均に含めないようにすることで、AFC回路による制御精度を更に上げることができる。
なお、上記実施例では、SISO(Single Input Single Output)のシステムについて説明したが、必ずしもこれに限るものではない。MIMO(Multi Input Multi Output)や、受信ダイバーシチ、送信ダイバーシチといった、複数のアンテナを用いるシステムにも適用することができる。この場合、ブランチ毎に相関値を求めた後、ブランチ間の平均をとればよい。
また、本発明が対象とするリファレンス信号の構成も図1、図5および図6に限るものではない。他のリファレンス信号の構成においても、同様に、時間差の異なる複数のリファレンス信号間の複素相関値を複数用いてAFC制御値を求めることができればよい。同様に、3GPPで議論されているLTEを例に説明したが、必ずしもこれに限るものではない。他のOFDM伝送方式を用いたシステムや、他の無線通信システムの自動周波数制御装置に用いることも可能である。
本発明は、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Data Assistance, Personal Digital Assistants:個人向け携帯型情報通信機器)等の情報端末の自動周波数制御装置に適用可能である。
本発明の一実施形態において用いられるリファレンス信号の配置例を模式的に示す図である。 本実施形態によるAFC装置の主要部を示すブロック図である。 本発明の一実施例による無線通信装置の受信部の構成を示すブロック図である。 (A)は本実施例における閾値判定部のレベル閾値判定を説明するための複素平面図であり、(B)は本実施例における閾値判定部のレベルおよび位相差閾値判定を説明するための複素平面図である。 本実施例における複素相関演算の組み合わせの第1例を説明するためのリファレンス信号配置図である。 本実施例における複素相関演算の組み合わせの第2例を説明するためのリファレンス信号配置図である。
符号の説明
10 自動周波数制御(AFC)装置
11 チャネル推定部
12 複素相関演算部
13 周波数制御部
121 複素相関演算部
122 閾値判定部
123 平均演算部
124 Arctan演算部
125 Δf変換部
126 ループフィルタ
127 TCXO制御電圧算出部

Claims (11)

  1. 周波数方向および/または時間方向に拡散された複数の異なるリファレンス信号を送信する方式の無線通信システムにおける自動周波数制御装置であって、
    同一サブキャリアにおいて、一方のリファレンス信号の補間によるチャネル推定値と他方のリファレンス信号の補間によらないチャネル推定値とを用いて相関値を計算する相関演算手段と、
    前記相関演算手段により得られた複数の相関値に基づいて周波数制御信号を生成する周波数制御手段と、
    を有することを特徴とする自動周波数制御装置。
  2. 前記周波数制御手段は、所定の閾値を基準として前記複数の相関値から有効な相関値を選択する選択手段を有し、前記有効な相関値に基づいて前記周波数制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の自動周波数制御装置。
  3. 前記周波数制御手段は、前記相関値の平均に基づいて前記周波数制御信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の自動周波数制御装置。
  4. 周波数方向および/または時間方向に拡散された複数の異なるリファレンス信号を送信する方式の無線通信システムにおける自動周波数制御方法であって、
    同一サブキャリアにおいて、一方のリファレンス信号の補間によるチャネル推定値と他方のリファレンス信号の補間によらないチャネル推定値とを用いて相関値を算出し、
    算出された複数の相関値に基づいて周波数制御信号を生成し、
    前記周波数制御信号に従って受信周波数を制御する、
    ことを特徴とする自動周波数制御方法。
  5. 前記複数の相関値から所定の閾値を基準として有効な相関値を選択し、
    前記有効な相関値に基づいて前記周波数制御信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の自動周波数制御方法。
  6. 前記相関値の平均に基づいて前記周波数制御信号を生成することを特徴とする請求項4または5に記載の自動周波数制御方法。
  7. 周波数方向および/または時間方向に拡散された複数の異なるリファレンス信号を送信する方式のマルチキャリア伝送システムにおける無線通信装置であって、
    受信のための発振周波数を生成する発振手段と、
    受信したリファレンス信号に基づいて各サブキャリアのチャネル推定値を推定するチャネル推定手段と、
    同一サブキャリアにおいて、一方のリファレンス信号の補間によるチャネル推定値と他方のリファレンス信号の補間によらないチャネル推定値とを用いて相関値を計算する相関演算手段と、
    複数の相関値に基づいて周波数制御信号を生成し、前記発振手段の発振周波数を制御する周波数制御手段と、
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  8. 前記周波数制御手段は、所定の閾値を基準として前記複数の相関値から有効な相関値を選択する選択手段を有し、前記有効な相関値に基づいて前記周波数制御信号を生成することを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
  9. 前記周波数制御手段は、前記相関値の平均に基づいて前記周波数制御信号を生成することを特徴とする請求項7または8に記載の無線通信装置。
  10. 請求項7−9のいずれか1項に記載の無線通信装置を有する無線通信システム。
  11. 周波数方向および/または時間方向に拡散された複数の異なるリファレンス信号を送信する方式の無線通信システムにおける自動周波数制御装置であって、コンピュータを、
    同一サブキャリアにおいて、一方のリファレンス信号の補間によるチャネル推定値と他方のリファレンス信号の補間によらないチャネル推定値とを用いて相関値を計算し、
    複数の相関値に基づいて周波数制御信号を生成する、
    ように機能させることを特徴とするプログラム。
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