JP5000168B2 - スタンディングパウチの製造方法およびその方法で製造されたスタンディングパウチ - Google Patents
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また、特許文献2には、少なくとも底面フィルムと側面フィルムとが固定されるように袋本体の下端縁及び少なくとも上記底面フィルムの存在する側端縁の一部を熱溶着したのち、熱溶着部を有する袋本体を射出成形機にセットし、スパウト(クロージャー部)が一体に成形された略逆凹型の枠体を、成形と同時に袋本体の上端縁から両側端縁にかけて接合する自立袋の製造方法が記載されている。
前記補強部材としては、樹脂の射出成形により形成された柱状の補強部材を用いることができる。
前記補強部材の取り付けは、スパウトを熱シールした袋本体を金型にインサートして、樹脂の射出成形により前記袋本体の周縁部の少なくとも一部に柱状の補強部材を形成と同時に接合することによって行うことができる。
前記補強部材の上端部の先端が、前記スパウトの融着基部の端部に固着されていることが好ましい。
また、本発明は、上述のスタンディングパウチの製造方法によって補強部材が取り付けられたことを特徴とするスタンディングパウチを提供する。
補強部材を樹脂の射出成形により柱状に形成する場合には、他の成形方法を用いる場合と比較して、包装袋の周縁部の形状に適合した補強部材の成形が容易である。
前記補強部材の取り付けが、スパウトを熱シールした袋本体を金型にインサートして、樹脂の射出成形により前記袋本体の周縁部の少なくとも一部に柱状の補強部材を形成と同時に接合することにより行う場合には、スパウトが袋本体の周縁部に融着され、より高い接合強度が得られる。
補強部材の一端がスパウトに固着されている場合には、補強部材により包装袋の上部を確実に補強することができ、上部シール部にしわが発生しにくくなる上、補強部材がスパウトや包装袋の周縁部から剥離して、隙間や脱落が生じることを防止できる。
さらに補強部材がスパウトの筒部およびスパウトを挟持する一対の側面フィルムの両外面を覆っている場合、スパウトとその両側の側面フィルムとの接合部分が補強部材で覆われるので、スパウトの周囲の液密な接合を、より確実に実現することができる。
図1は、本発明のスタンディングパウチの一例を示す正面図である。図2(a)は、図1のA−A線に沿う横断面図である。図2(b)は、図1のB−B線に沿う縦断面図である。なお、本発明を説明する図面(図1〜図4)中、シール部の領域を明瞭に示すため、交差した平行斜線(クロスハッチング)を用いた場合がある。
包装袋1の上部には、包装袋1の上辺1bに沿って側面フィルム2、2を融着してなる上部シール部6が形成されている。
基材の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば20〜900μmが好ましい。袋体の保形性や自立性の点ではより厚い基材が適するが、柔軟性、軽量性や省資源の点では薄い基材が好ましい。特に本発明ではパウチの両側部に補強部材11を設けることにより、薄い基材であっても保形性、自立性を確保することができる。成形性や取扱い性から特に望ましい厚みは、100〜200μmの範囲が好適である。
スパウト7を包装袋1の上部に熱シールするため、側面フィルム2、2のシーラント層と融着可能な熱可塑性樹脂の層を少なくとも表面に有するスパウト7が好ましい。特に、側面フィルム2と融着が可能な熱可塑性樹脂から成形されたスパウトが好ましい。スパウト7を形成するための材質としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン―酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ナイロン等のポリアミド、環状ポリオレフィン、ポリブチレンなどの熱可塑性プラスチックを用いることができる。スパウト7が2枚の側面フィルム2,2間に挟み込まれて接合される融着基部7aは、船形のフランジ状とすることにより、包装袋1に対して融着基部7aをより確実にシールすることができるので好ましい。
本形態例の場合、補強部材11の上端部12は、包装袋1の上辺1bの全長にわたっており、包装袋1の上辺1bの両端においてサイドシール部4に沿って下方に屈曲した形状となっている。補強部材11の下端面11aは、袋を自立させたときに補強部材11の下端面11aが載置面に突き当たらないように、サイドシール部4上において包装袋1の下辺1aよりも上方に位置している。
また、補強部材11の上端部12は、図1及び図2(b)に示すように、スパウト7の筒部およびスパウト7を挟持する一対の側面フィルム2、2の両外面を覆う部分13、13を有し、当該部分13、13でスパウト7の外面に固着されている。
補強部材11を構成する樹脂は、例えば射出成形により成形可能であればよい。
まず、通常の自立袋用製袋機を使用して、底面フィルム3となる2つ折りにされた長尺のフィルムの両側に、側面フィルム2、2となる長尺のフィルムを重ね合わせ、側面フィルム2、2と底面フィルム3とを熱シールして下部シール部5を形成することにより、一対の側面フィルム2、2の幅方向一方に片寄った位置に底面フィルム3が挟み込まれたフィルム積層体を形成する。このフィルム積層体では、長尺のフィルムの流れ方向に直交する方向が、袋本体の上下方向となる。このように、まず、側面フィルム2、2と底面フィルム3とを融着して下部シール部5を形成することにより、裏表の側面フィルム2、2の位置合わせが容易となり、スパウト7及び補強部材11を取り付ける位置を正確にすることができる。
なお、自立袋用製袋機として、フィルム積層体に対するスパウト7の挿入及び熱シールを行う機構を備えたものを用いた場合は、製袋機上でスパウト7の熱シールを行うこともできる。
本発明において袋本体9の周縁部に補強部材11を取り付ける方法は特に限定されるものではなく、一例として、射出成形その他の方法で予め成形しておいた補強部材11を接着、融着、その他の方法で包装袋1の周縁部に補強部材11を固着することにより行うことができる。
補強部材11の上端部12が、スパウト7の筒部およびスパウト7を挟持する一対の側面フィルム2、2の両外面を覆っているので、スパウト7とその両側の側面フィルム2、2との接合部分を補強部材11で覆って、より確実に、液密な接合とすることができる。
たとえば図4に示すスタンディングパウチ10Aでは、包装袋1の左右両側の補強部材11、11が互いに分離しており、各補強部材11の上端部12の先端14がスパウト7の融着基部7aの端部に固着されたものである。この形態のスタンディングパウチ10Aによれば、補強部材11の上端部12によって包装袋1の上部が補強され、上部シール部6にしわが発生しにくい。また、補強部材11の上端部12がスパウト7が固着されているので、補強部材11の上端部12がスパウト7や上部シール部6から剥離して、隙間や脱落が生じることを防止できる。
Claims (6)
- 一対の側面フィルムと下部に挟み込まれた底面フィルムとが熱シールされてなる包装袋の上部にスパウトを備えるスタンディングパウチの製造方法であって、
一対の側面フィルムの下部に底面フィルムを挟み込み熱シールする工程および一対の側面フィルム間に前記スパウトを挟み込み熱シールする工程を含んで包装袋の全周縁部を熱シールして袋本体を形成した後、該袋本体のサイドシール部の少なくとも一部から上部シール部の少なくとも一部にわたる周縁部に補強部材を取り付けて、前記補強部材の上端部を前記スパウトに固着し、前記補強部材の下端面を包装袋の下辺より上方に位置させることを特徴とするスタンディングパウチの製造方法。 - 前記補強部材が、樹脂の射出成形により形成された柱状の補強部材であることを特徴とする請求項1に記載のスタンディングパウチの製造方法。
- 前記補強部材の取り付けが、スパウトを熱シールした袋本体を金型にインサートして、樹脂の射出成形により前記袋本体の周縁部の少なくとも一部に柱状の補強部材を形成と同時に接合するものであることを特徴とする請求項2に記載のスタンディングパウチの製造方法。
- 前記補強部材の上端部が、前記スパウトの筒部および前記スパウトを挟持する一対の側面フィルムの両外面を覆うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のスタンディングパウチの製造方法。
- 前記補強部材の上端部の先端が、前記スパウトの融着基部の端部に固着されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のスタンディングパウチの製造方法。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載のスパウトを備えるスタンディングパウチの製造方法によって補強部材が取り付けられたことを特徴とするスタンディングパウチ。
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