JP5063320B2 - 描画装置及び描画データの変換方法 - Google Patents
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Description
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向される。そして、可変成形開口421の一部を通過して、ステージ上に搭載された試料340に照射される。また、ステージは、描画中、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動する。すなわち、開口411と可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。開口411と可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式という。
描画データを記憶する第1の記憶部と、
描画データを基に、定義されたパターンの情報を取得する取得部と、
使用ビット数の異なる複数のフォーマットの情報を記憶する第2の記憶部と、
所定の領域毎に、取得された当該所定の領域内に配置されるパターンの情報を基に、前記第2の記憶部に記憶された使用ビット数の異なる複数のフォーマットの中からいずれかを選択する選択部と、
選択されたフォーマットで、描画データに定義される所定の領域内のデータを変換する変換部と、
変換された所定の領域内のデータに基づいて、試料に所定のパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
描画データを入力する工程と、
描画データを基に、定義されたパターンの情報を取得する工程と、
所定の領域毎に、取得された当該所定の領域内に配置されるパターンの情報を基に、使用ビット数の異なる複数のフォーマットの情報を記憶する記憶装置に記憶された使用ビット数の異なる複数のフォーマットの中からいずれかを選択する工程と、
選択されたフォーマットで、描画データに定義される所定の領域内のデータを変換する工程と、
変換された所定の領域内のデータを記憶する工程と、
を備え、
変換後の前記所定の領域内のデータには、変換に用いたフォーマットを識別する識別子が定義され、
図形の種類と図形数と図形サイズとの少なくとも1つのパターンの情報に基づいてフォーマットは選択され、
変換後の前記所定の領域内のデータが使用するビット数がより少なくなるようにフォーマットを選択することを特徴とする。
図1において、描画装置100は、電子ビーム描画装置の一例である。描画装置100は、試料101に複数の図形から構成されるパターンを描画する。試料101には、半導体装置を製造する際にリフォグラフィ工程で用いるためのマスクが含まれる。描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画部150は、描画室103と描画室103の上部に配置された電子鏡筒102を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、及び偏向器208が配置されている。そして、描画室103内には、XYステージ105が配置され、XYステージ105上に描画対象となる試料101が配置される。制御部160は、磁気ディスク装置110,116,122,126、データ処理部112、メモリ114,120,128、制御計算機118、ショットデータ生成部124、及び描画制御部130を有している。そして、磁気ディスク装置110,116,122,126、データ処理部112、メモリ114,120,128、制御計算機118、ショットデータ生成部124、及び描画制御部130は、図示していないバスにより互いに接続されている。制御計算機118内には、ブロック分割部40、セル配置部42、クラスタ分割部44、パターン分割部46、パターンデータ記録部48、フォーマット選択部50、及びフォーマット変換部52が配置されている。磁気ディスク装置110,116,122,126及びメモリ114,120,128は、記憶部或いは記憶装置の一例となる。また、外部の磁気ディスク装置500に描画データが格納されている。
描画データでは、描画領域が、チップ10の層、チップ領域を例えばy方向に向かって短冊状に仮想分割したストライプ20の層、ストライプ20を分割したブロック30の層、少なくとも1つ以上の図形で構成されるセル32の層、セル32を分割したクラスタ34の層、クラスタ34内に配置され、セル32を構成する図形36(パターン)の層といった一連の複数の内部構成単位ごとに階層化されている。また、1つの試料101の描画領域に対して複数のチップがレイアウトされていることが一般的である。そのため、後述するデータ処理部112において、チップマージ処理が行なわれ、図2に示すようなマージ後の階層が構成される。尚、ここではストライプ20についてチップ領域をy方向に向かって短冊状に分割した領域としてあるが、これは一例であり、描画面と平行しy方向と直交するx方向に分割する場合もありうる。或いは描画面と平行するその他の方向であっても構わない。
上述したように、電子ビーム描画を行なうにあたっては、まず、半導体集積回路のレイアウトが設計される。そして、パターンレイアウトが定義されたレイアウトデータ(設計データ)が生成される。そして、レイアウトデータが変換され、描画装置100に適応した描画データが生成される。そして、描画データは、磁気ディスク装置500から読み出され、描画装置100に入力される。描画装置100内では、磁気ディスク装置110に描画データが格納される。そして、後述するように複数のデータ処理の後、描画する際のショットデータとして生成される。
図4では、図形サイズの小さな図形62が数多く配置されている場合を示している。このようなレイアウトでは、図形サイズが小さいため、図形サイズを示すビット数も少なくすることができる。例えば、従来フォーマットでは、図形サイズ(L,M)を定義するために、例えば、Lに17ビット、Mに17ビットの計34ビットが必要であったところ、図4に示すレイアウトでは、例えば、Lに10ビット、Mに10ビットの計20ビットに減らすことができる。1つの図形62について図形サイズ(L,M)分で14ビット減らすことができるので、全ての図形62についてこの減少分を累積すると描画データ全体では莫大なビット数の低減につなげることができる。また、従来、図形62を配置する図形座標(X,Y)については、従来、クラスタ34の原点(基準位置)からの座標で示していた。しかしながら、図4に示すレイアウトでは、図形間の距離が狭いので、基準位置をクラスタ原点ではなく、近傍、例えば、隣の図形62の原点からの座標で示しても好適である。そのようにすれば、例えば、従来フォーマットでは、座標(X,Y)を定義するために、例えば、Xに17ビット、Yに17ビットの計34ビットが必要であったところ、図4に示すレイアウトでは、例えば、Xに11ビット、Yに11ビットの計22ビットに減らすことができる。1つの図形62について座標(X,Y)分で12ビット減らすことができるので、クラスタ内の全ての図形62についてこの減少分を累積しただけでも大きくビット数を削減することができる。さらに、同様なレイアウトが多ければ、描画データ全体では莫大なビット数の低減につなげることができる。
図5において、フォーマット(1)で変換された中間データ12では、ストライプヘッダに続き、ストライブ番号、当該ストライプ内に位置するブロックデータについてのブロックヘッダ、ブロック番号が定義される。そして、ブロック番号に続き、当該ブロック内に配置されるセルデータについてのセルヘッダ、セル番号、当該セル内に配置されるクラスタデータについてのクラスタヘッダ、クラスタ番号が定義される。そして、クラスタ番号に続き、変換に用いたフォーマット(1)を識別する識別子(フォーマットID)が定義される。フォーマットIDには、例えば、4ビットを割当てることで識別可能に定義することができる。そして、フォーマットIDに続き、図形コード、図形サイズ(L,M)、図形座標(X,Y)が定義される。そして、第1番目の図形座標(X,Y)に続き、同じクラスタ34内に配置される第2番目の図形62について、図形コード、図形サイズ(L,M)、図形座標(X,Y)が定義される。このようにして1つのクラスタ34内の全ての図形について定義した後に、次のクラスタ34のクラスタヘッダ、クラスタ番号が続いて定義される。以下、同様に、定義される。
図6では、正方形や長方形のような90度の角度だけで構成される矩形パターンの図形64だけが配置されている場合を示している。このようなレイアウトでは、図形種類を示す図形コードを定義する必要がないので、図形コードを示すビット数を無くすことができる。例えば、従来フォーマットでは、図形コードを定義するために、例えば、7ビットが必要であったところ、図6に示すレイアウトでは、0ビットに減らすことができる。1つの図形64について図形コード分で7ビット減らすことができるので、全ての図形64についてこの減少分を累積すると描画データ全体では莫大なビット数の低減につなげることができる。
図7において、フォーマット(2)で変換された中間データ14では、ストライプヘッダからフォーマットIDまでは、中間データ12と同様に定義される。そして、フォーマットIDに続き、図形サイズ(L,M)、図形座標(X,Y)が定義される。そして、第1番目の図形座標(X,Y)に続き、同じクラスタ34内に配置される第2番目の図形62について、図形サイズ(L,M)、図形座標(X,Y)が定義される。このようにして1つのクラスタ34内の全ての図形について定義した後に、次のクラスタ34のクラスタヘッダ、クラスタ番号が続いて定義される。以下、同様に、定義される。
図8では、図形サイズの小さなコンタクトホールパターンとなる図形66が数多く配置されている場合を示している。このようなレイアウトでは、その他の配線パターン等となる図形68に比べて、同一図形の繰り返しが多くなる。そのため、図形サイズの種類をいくつかの種類に限定することができる。そのため、図形サイズ(L,M)の代わりに図形サイズコードで定義することができる。例えば、ビット値「0」を(L1,M1)、ビット値「1」を(L2,M2)、ビット値「2」を(L3,M3)といった具合である。そのため、図形サイズを示すビット数も少なくすることができる。例えば、従来フォーマットでは、図形サイズ(L,M)を定義するために、例えば、Lに17ビット、Mに17ビットの計34ビットが必要であったところ、図8に示すレイアウトでは、例えば、上述したように3ビットに減らすことができる。図形66或いは図形68について1図形あたり図形サイズ(L,M)分で31ビット減らすことができるので、全ての図形についてこの減少分を累積すると描画データ全体では莫大なビット数の低減につなげることができる。
図9において、フォーマット(3)で変換された中間データ16では、ストライプヘッダからフォーマットIDまでは、中間データ12と同様に定義される。そして、フォーマットIDに続き、図形コード、図形サイズコード、図形座標(X,Y)が定義される。そして、第1番目の図形座標(X,Y)に続き、同じクラスタ34内に配置される第2番目の図形62について、図形コード、図形サイズコード、図形座標(X,Y)が定義される。このようにして1つのクラスタ34内の全ての図形について定義した後に、次のクラスタ34のクラスタヘッダ、クラスタ番号が続いて定義される。以下、同様に、定義される。
12,14,16 中間データ
20 ストライプ
30 ブロック
32 セル
34 クラスタ
36,62,64,66,68 図形
40 ブロック分割部
42 セル配置部
44 クラスタ分割部
46 パターン分割部
48 パターンデータ記録部
50 フォーマット選択部
52 フォーマット変換部
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110,116,122,126,500 磁気ディスク装置
112 データ処理部
114,120,128 メモリ
118 制御計算機
124 ショットデータ生成部
130描画制御部
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
206,420 第2のアパーチャ
204 投影レンズ
205,208 偏向器
207 対物レンズ
330 電子線
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース
Claims (2)
- 描画データを記憶する第1の記憶部と、
前記描画データを基に、定義されたパターンの情報を取得する取得部と、
使用ビット数の異なる複数のフォーマットの情報を記憶する第2の記憶部と、
所定の領域毎に、取得された当該所定の領域内に配置されるパターンの情報を基に、前記第2の記憶部に記憶された使用ビット数の異なる複数のフォーマットの中からいずれかを選択する選択部と、
選択されたフォーマットで、前記描画データに定義される前記所定の領域内のデータを変換する変換部と、
変換された前記所定の領域内のデータに基づいて、試料に所定のパターンを描画する描画部と、
を備え、
変換後の前記所定の領域内のデータには、変換に用いたフォーマットを識別する識別子が定義され、
前記選択部は、図形の種類と図形数と図形サイズとの少なくとも1つのパターンの情報に基づいてフォーマットを選択し、
前記選択部は、変換後の前記所定の領域内のデータが使用するビット数がより少なくなるようにフォーマットを選択することを特徴とする描画装置。 - 描画データを入力する工程と、
前記描画データを基に、定義されたパターンの情報を取得する工程と、
所定の領域毎に、取得された当該所定の領域内に配置されるパターンの情報を基に、使用ビット数の異なる複数のフォーマットの情報を記憶する記憶装置に記憶された使用ビット数の異なる複数のフォーマットの中からいずれかを選択する工程と、
選択されたフォーマットで、前記描画データに定義される前記所定の領域内のデータを変換する工程と、
変換された前記所定の領域内のデータを記憶する工程と、
を備え、
変換後の前記所定の領域内のデータには、変換に用いたフォーマットを識別する識別子が定義され、
図形の種類と図形数と図形サイズとの少なくとも1つのパターンの情報に基づいてフォーマットは選択され、
変換後の前記所定の領域内のデータが使用するビット数がより少なくなるようにフォーマットを選択することを特徴とする描画データの変換方法。
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