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JP5063320B2 - 描画装置及び描画データの変換方法 - Google Patents

描画装置及び描画データの変換方法 Download PDF

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JP5063320B2 JP2007319067A JP2007319067A JP5063320B2 JP 5063320 B2 JP5063320 B2 JP 5063320B2 JP 2007319067 A JP2007319067 A JP 2007319067A JP 2007319067 A JP2007319067 A JP 2007319067A JP 5063320 B2 JP5063320 B2 JP 5063320B2
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Description

本発明は、描画装置及び描画データの変換方法に関する。例えば、電子ビームを用いて試料に所定のパターンを描画する描画装置および装置内で処理される描画データの変換方法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図10は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向される。そして、可変成形開口421の一部を通過して、ステージ上に搭載された試料340に照射される。また、ステージは、描画中、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動する。すなわち、開口411と可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。開口411と可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式という。
かかる電子ビーム描画を行なうにあたり、まず、半導体集積回路のレイアウトが設計される。そして、パターンレイアウトが定義されたレイアウトデータ(設計データ)が生成される。そして、レイアウトデータが変換され、電子線描画装置に適応した描画データが生成される。そして、描画データは、描画装置に入力され、複数のデータ処理の後、描画する際のショットデータとして生成される(例えば、特許文献1参照)。そして、このショットデータに従って描画処理が行なわれる。ここで、描画装置内では、描画データが展開されていき、ショットデータが生成される前の中間データが生成されることになる。そして、従来使用されていたパターンのデータフォーマットはあらゆる可能な大きさ、座標、図形種、及び個数に対応することができるように設計されていた。そのため、従来のパターンデータフォーマットでは、これらのいずれにも対応可能な数のビット数が用意されていた。
しかしながら、描画データのレイアウトによっては、従来のパターンデータフォーマットで用意されたビット数の一部しか利用しないといった場合が存在する。例えば、同じ形或いは同じ大きさのパターンの繰り返しが圧倒的に多いレイアウトでは従来のパターンデータフォーマットで確保されたビット数のうち、わずかなビット数しか利用されていないといった状況があった。1つのレイアウトにおいて数個のパターンだけが少ないビット数になるというのであればそれほどの影響を受けるものではないが、近年のパターン微細化やパターン個数の増加に伴い、少ないビット数で済むパターンが増加している。そのため、このような利用されないビット数を累積すると装置のスループットにとって無視できないほどのデータサイズに相当するビット数になってきている。
特開2007−128933号公報
上述したように、従来使用されていたパターンのデータフォーマットはあらゆる可能な大きさ、座標、図形種、及び個数に対応することができるようなビット数が用意されていた。そのため、使用されないビットも多く、使用されないビット数を累積すると装置のスループットにとって無視できないほどのデータサイズに相当してしまっていた。近年のパターン微細化やパターン個数の増加に伴い、データサイズの低減が求める中、これら使用されないビット数の低減化が課題となっていた。
そこで、本発明は、かかる問題点を克服し、無駄なビット数を削減し、データサイズを低減する描画装置および描画データの変換方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の描画装置は、
描画データを記憶する第1の記憶部と、
描画データを基に、定義されたパターンの情報を取得する取得部と、
使用ビット数の異なる複数のフォーマットの情報を記憶する第2の記憶部と、
所定の領域毎に、取得された当該所定の領域内に配置されるパターンの情報を基に、前記第2の記憶部に記憶された使用ビット数の異なる複数のフォーマットの中からいずれかを選択する選択部と、
選択されたフォーマットで、描画データに定義される所定の領域内のデータを変換する変換部と、
変換された所定の領域内のデータに基づいて、試料に所定のパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
使用ビット数の異なる複数のフォーマットを用意することで、描画データのレイアウトに応じて必要となるビット数が確保されたフォーマットを選択することができる。そのため、変換された所定の領域内のデータでは、使用されていないビット数を低減することができる。そして、所定の領域毎にフォーマットを選択することで、ビット数の低減効果が累積され、すべての領域で見た場合では、使用されていないビット数を大幅に低減することができる。
また、変換後の所定の領域内のデータには、変換に用いたフォーマットを識別する識別子が定義されると好適である。
また、選択部は、図形の種類と図形数と図形サイズとの少なくとも1つのパターンの情報に基づいてフォーマットを選択すると好適である。そして、選択部は、変換後の所定の領域内のデータが使用するビット数がより少なくなるようにフォーマットを選択すると好適である。
本発明の一態様の描画データの変換方法は、
描画データを入力する工程と、
描画データを基に、定義されたパターンの情報を取得する工程と、
所定の領域毎に、取得された当該所定の領域内に配置されるパターンの情報を基に、使用ビット数の異なる複数のフォーマットの情報を記憶する記憶装置に記憶された使用ビット数の異なる複数のフォーマットの中からいずれかを選択する工程と、
選択されたフォーマットで、描画データに定義される所定の領域内のデータを変換する工程と、
変換された所定の領域内のデータを記憶する工程と、
を備え
変換後の前記所定の領域内のデータには、変換に用いたフォーマットを識別する識別子が定義され、
図形の種類と図形数と図形サイズとの少なくとも1つのパターンの情報に基づいてフォーマットは選択され、
変換後の前記所定の領域内のデータが使用するビット数がより少なくなるようにフォーマットを選択することを特徴とする。
本発明によれば、使用されていないビット数を大幅に低減することができるので、データサイズを大幅に小さくすることができる。その結果、描画時間を短縮させ、装置のスループットを向上させることができる。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、荷電粒子ビーム描画装置、特に、可変成形型の電子ビーム描画装置について説明する。
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。
図1において、描画装置100は、電子ビーム描画装置の一例である。描画装置100は、試料101に複数の図形から構成されるパターンを描画する。試料101には、半導体装置を製造する際にリフォグラフィ工程で用いるためのマスクが含まれる。描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画部150は、描画室103と描画室103の上部に配置された電子鏡筒102を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、及び偏向器208が配置されている。そして、描画室103内には、XYステージ105が配置され、XYステージ105上に描画対象となる試料101が配置される。制御部160は、磁気ディスク装置110,116,122,126、データ処理部112、メモリ114,120,128、制御計算機118、ショットデータ生成部124、及び描画制御部130を有している。そして、磁気ディスク装置110,116,122,126、データ処理部112、メモリ114,120,128、制御計算機118、ショットデータ生成部124、及び描画制御部130は、図示していないバスにより互いに接続されている。制御計算機118内には、ブロック分割部40、セル配置部42、クラスタ分割部44、パターン分割部46、パターンデータ記録部48、フォーマット選択部50、及びフォーマット変換部52が配置されている。磁気ディスク装置110,116,122,126及びメモリ114,120,128は、記憶部或いは記憶装置の一例となる。また、外部の磁気ディスク装置500に描画データが格納されている。
ここで、ブロック分割部40、セル配置部42、クラスタ分割部44、パターン分割部46、パターンデータ記録部48、フォーマット選択部50、及びフォーマット変換部52は、プログラムを実行させるCPU等の計算機で実行される各処理機能として構成してもよい。或いは、ブロック分割部40、セル配置部42、クラスタ分割部44、パターン分割部46、パターンデータ記録部48、フォーマット選択部50、及びフォーマット変換部52の各構成を電気的な回路によるハードウェアにより構成してもよい。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。また、ソフトウェアにより、或いはソフトウェアとの組合せにより実施させる場合には、処理を実行する計算機に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報はその都度メモリ120に記憶される。同様に、データ処理部112或いはショットデータ生成部124についてもプログラムを実行させるCPU等の計算機として構成してもよい。或いは、各内部処理構成を電気的な回路によるハードウェアにより構成してもよい。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。また、ソフトウェアにより、或いはソフトウェアとの組合せにより実施させる場合には、処理を実行する計算機に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報は、データ処理部112についてはその都度メモリ114に、ショットデータ生成部124についてはその都度メモリ128に記憶される。
また、データ処理部112、制御計算機118、或いはショットデータ生成部124は、それぞれ1つの計算機で構成してもよいし、複数の計算機で構成してもよい。それぞれ複数の計算機で構成することで、並列処理を行なうことができる。並列処理を行なえば、処理速度を速くすることができる。
図1では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分について記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。
図2は、実施の形態1における描画データの階層構造の一例を示す図である。
描画データでは、描画領域が、チップ10の層、チップ領域を例えばy方向に向かって短冊状に仮想分割したストライプ20の層、ストライプ20を分割したブロック30の層、少なくとも1つ以上の図形で構成されるセル32の層、セル32を分割したクラスタ34の層、クラスタ34内に配置され、セル32を構成する図形36(パターン)の層といった一連の複数の内部構成単位ごとに階層化されている。また、1つの試料101の描画領域に対して複数のチップがレイアウトされていることが一般的である。そのため、後述するデータ処理部112において、チップマージ処理が行なわれ、図2に示すようなマージ後の階層が構成される。尚、ここではストライプ20についてチップ領域をy方向に向かって短冊状に分割した領域としてあるが、これは一例であり、描画面と平行しy方向と直交するx方向に分割する場合もありうる。或いは描画面と平行するその他の方向であっても構わない。
図3は、実施の形態1における描画方法を示すフローチャート図である。
上述したように、電子ビーム描画を行なうにあたっては、まず、半導体集積回路のレイアウトが設計される。そして、パターンレイアウトが定義されたレイアウトデータ(設計データ)が生成される。そして、レイアウトデータが変換され、描画装置100に適応した描画データが生成される。そして、描画データは、磁気ディスク装置500から読み出され、描画装置100に入力される。描画装置100内では、磁気ディスク装置110に描画データが格納される。そして、後述するように複数のデータ処理の後、描画する際のショットデータとして生成される。
S(ステップ)102において、データ処理工程として、データ処理部112は、磁気ディスク装置110から複数のチップのそれぞれの描画データを読み出し、入力する。そして、データ処理部112は、描画装置100の描画領域内に再配置して、チップマージ処理を行なう。また、データ処理部112は、その他に、ミラーリングやスケーリング処理といったデータ処理を行なっても構わない。そして、これらの処理が実行された後の描画データは、磁気ディスク装置116に格納される。
S104において、ブロック分割工程として、ブロック分割部40は、上段の工程でデータ処理された描画データを展開して、チップ10或いは各ストライプ20を図2で示したような複数のブロック30に仮想分割する。
S106において、セル配置工程として、セル配置部42は、描画データをさらに展開して、各ブロック30内にレイアウトされたセル32を配置する。
S108において、クラスタ分割工程として、クラスタ分割部44は、描画データをさらに展開して、各セル32を図2で示したような複数のクラスタ34に仮想分割する。
S110において、パターン分割工程として、パターン分割部46は、描画データをさらに展開して、各クラスタ34を各クラスタ34内にレイアウトされた図2で示したような複数の図形36(パターン)に分割する。パターン分割部46は、パターン分割することで、各クラスタ34内の図形36の図形数、図形種類、図形サイズ(L,M)、及び配置座標(X,Y)といったパターンデータ(パターン情報)を取得することができる。よって、パターン分割部46は、描画データを基に、定義されたパターンの情報を取得することができる。すなわち、パターン分割部46は、取得部の一例となる。
S112において、パターンデータ記録工程として、パターンデータ記録部48は、クラスタ34毎に、得られた図形36の図形数、図形種類、図形サイズ(L,M)、及び配置座標(X,Y)といったパターンデータをメモリ120に記録(格納)する。また、メモリ120には、その他に、後述するフォーマット変換時に用いる、従来フォーマット、フォーマット(1)、フォーマット(2)、フォーマット(3)、・・・といった複数のフォーマットの情報が格納されている。これらの各フォーマットは、使用ビット数が異なるように構成されている。
S114において、フォーマット選択工程として、フォーマット選択部50は、クラスタ34(所定の領域)毎に、取得されたパターンデータを基に、複数のフォーマットのいずれかを選択する。フォーマット選択部50は、図形36の種類と図形数と図形サイズとの少なくとも1つのパターンの情報に基づいてフォーマットを選択する。例えば、パターン個数が所定の閾値より多いクラスタ34については、フォーマット(1)を選択する。また、例えば、正方形や長方形のような90度の角度だけで構成される矩形パターンだけが配置されたクラスタ34については、フォーマット(2)を選択する。また、例えば、コンタクトホールパターンのような小さなパターンが多く配置されたクラスタ34については、フォーマット(3)を選択する。また、いずれにも該当しないパターンが配置されたクラスタ34については、従来フォーマットを選択する。このように、フォーマット選択部50は、所定の基準を設けてクラスタ34毎に複数のフォーマットのいずれかを選択する。
S116において、フォーマット変換工程として、フォーマット変換部52は、選択されたフォーマットで、描画データに定義される該当するクラスタ34内のデータを変換する。描画データをフォーマット変換することで、ショットデータへと変換される前段階となる中間データを生成することができる。
図4は、実施の形態1における配置されるパターン個数が多いクラスタの一例を示す図である。
図4では、図形サイズの小さな図形62が数多く配置されている場合を示している。このようなレイアウトでは、図形サイズが小さいため、図形サイズを示すビット数も少なくすることができる。例えば、従来フォーマットでは、図形サイズ(L,M)を定義するために、例えば、Lに17ビット、Mに17ビットの計34ビットが必要であったところ、図4に示すレイアウトでは、例えば、Lに10ビット、Mに10ビットの計20ビットに減らすことができる。1つの図形62について図形サイズ(L,M)分で14ビット減らすことができるので、全ての図形62についてこの減少分を累積すると描画データ全体では莫大なビット数の低減につなげることができる。また、従来、図形62を配置する図形座標(X,Y)については、従来、クラスタ34の原点(基準位置)からの座標で示していた。しかしながら、図4に示すレイアウトでは、図形間の距離が狭いので、基準位置をクラスタ原点ではなく、近傍、例えば、隣の図形62の原点からの座標で示しても好適である。そのようにすれば、例えば、従来フォーマットでは、座標(X,Y)を定義するために、例えば、Xに17ビット、Yに17ビットの計34ビットが必要であったところ、図4に示すレイアウトでは、例えば、Xに11ビット、Yに11ビットの計22ビットに減らすことができる。1つの図形62について座標(X,Y)分で12ビット減らすことができるので、クラスタ内の全ての図形62についてこの減少分を累積しただけでも大きくビット数を削減することができる。さらに、同様なレイアウトが多ければ、描画データ全体では莫大なビット数の低減につなげることができる。
図5は、実施の形態1におけるフォーマット(1)で変換された中間データの一例を示す図である。
図5において、フォーマット(1)で変換された中間データ12では、ストライプヘッダに続き、ストライブ番号、当該ストライプ内に位置するブロックデータについてのブロックヘッダ、ブロック番号が定義される。そして、ブロック番号に続き、当該ブロック内に配置されるセルデータについてのセルヘッダ、セル番号、当該セル内に配置されるクラスタデータについてのクラスタヘッダ、クラスタ番号が定義される。そして、クラスタ番号に続き、変換に用いたフォーマット(1)を識別する識別子(フォーマットID)が定義される。フォーマットIDには、例えば、4ビットを割当てることで識別可能に定義することができる。そして、フォーマットIDに続き、図形コード、図形サイズ(L,M)、図形座標(X,Y)が定義される。そして、第1番目の図形座標(X,Y)に続き、同じクラスタ34内に配置される第2番目の図形62について、図形コード、図形サイズ(L,M)、図形座標(X,Y)が定義される。このようにして1つのクラスタ34内の全ての図形について定義した後に、次のクラスタ34のクラスタヘッダ、クラスタ番号が続いて定義される。以下、同様に、定義される。
フォーマット(1)では、図形サイズ(L,M)を定義するために、例えば、Lに10ビット、Mに10ビットの計20ビットを確保するように設計されている。また、座標(X,Y)を定義するために、例えば、Xに11ビット、Yに11ビットの計22ビットを確保するように設計されている。従来フォーマットでは、例えば、図形サイズ(L,M)を定義するために、例えば、Lに17ビット、Mに17ビットの計34ビットが必要であり、座標(X,Y)を定義するために、例えば、Xに17ビット、Yに17ビットの計34ビットが必要であったものに比べて、1つの図形あたり26ビットを削減することができる。
ここで、フォーマット選択部50が上述したフォーマット(1)を選択する基準として、例えば、クラスタ34内に配置される図形数(パターン数)が所定の閾値、例えば3000個より多い場合という条件にすると好適である。フォーマット(1)で中間データが生成されることで、図形サイズ(L,M)と座標(X,Y)用のビット数を削減することができる。
図6は、実施の形態1における矩形パターンだけが配置されるクラスタの一例を示す図である。
図6では、正方形や長方形のような90度の角度だけで構成される矩形パターンの図形64だけが配置されている場合を示している。このようなレイアウトでは、図形種類を示す図形コードを定義する必要がないので、図形コードを示すビット数を無くすことができる。例えば、従来フォーマットでは、図形コードを定義するために、例えば、7ビットが必要であったところ、図6に示すレイアウトでは、0ビットに減らすことができる。1つの図形64について図形コード分で7ビット減らすことができるので、全ての図形64についてこの減少分を累積すると描画データ全体では莫大なビット数の低減につなげることができる。
図7は、実施の形態1におけるフォーマット(2)で変換された中間データの一例を示す図である。
図7において、フォーマット(2)で変換された中間データ14では、ストライプヘッダからフォーマットIDまでは、中間データ12と同様に定義される。そして、フォーマットIDに続き、図形サイズ(L,M)、図形座標(X,Y)が定義される。そして、第1番目の図形座標(X,Y)に続き、同じクラスタ34内に配置される第2番目の図形62について、図形サイズ(L,M)、図形座標(X,Y)が定義される。このようにして1つのクラスタ34内の全ての図形について定義した後に、次のクラスタ34のクラスタヘッダ、クラスタ番号が続いて定義される。以下、同様に、定義される。
フォーマット(2)では、図形コードを定義するためのビットを無くすように設計されている。従来フォーマットでは、例えば、図形コードを定義するために、例えば、7ビットが必要であったものに比べて、1つの図形あたり7ビットを削減することができる。
ここで、フォーマット選択部50が上述したフォーマット(2)を選択する基準として、クラスタ34内に配置される図形種類が矩形のみの場合という条件にすると好適である。フォーマット(2)で中間データが生成されることで、図形コード用のビット数を削減することができる。
図8は、実施の形態1におけるコンタクトパターンが配置されるクラスタの一例を示す図である。
図8では、図形サイズの小さなコンタクトホールパターンとなる図形66が数多く配置されている場合を示している。このようなレイアウトでは、その他の配線パターン等となる図形68に比べて、同一図形の繰り返しが多くなる。そのため、図形サイズの種類をいくつかの種類に限定することができる。そのため、図形サイズ(L,M)の代わりに図形サイズコードで定義することができる。例えば、ビット値「0」を(L,M)、ビット値「1」を(L,M)、ビット値「2」を(L,M)といった具合である。そのため、図形サイズを示すビット数も少なくすることができる。例えば、従来フォーマットでは、図形サイズ(L,M)を定義するために、例えば、Lに17ビット、Mに17ビットの計34ビットが必要であったところ、図8に示すレイアウトでは、例えば、上述したように3ビットに減らすことができる。図形66或いは図形68について1図形あたり図形サイズ(L,M)分で31ビット減らすことができるので、全ての図形についてこの減少分を累積すると描画データ全体では莫大なビット数の低減につなげることができる。
また、図8に示すレイアウトでは、図形種類についても同様にいくつかの種類に限定することができる。そのため、図形コードのビット数を少なくすることができる。例えば、従来フォーマットでは、図形コードを定義するために、例えば、7ビットが必要であったところ、図8に示すレイアウトでは、例えば、上述した3種の図形サイズに相当する3種の図形とすれば上述したように3ビットに減らすことができる。図形66或いは図形68について1図形あたり図形コード分で4ビット減らすことができるので、全ての図形についてこの減少分を累積すると描画データ全体では莫大なビット数の低減につなげることができる。
図9は、実施の形態1におけるフォーマット(3)で変換された中間データの一例を示す図である。
図9において、フォーマット(3)で変換された中間データ16では、ストライプヘッダからフォーマットIDまでは、中間データ12と同様に定義される。そして、フォーマットIDに続き、図形コード、図形サイズコード、図形座標(X,Y)が定義される。そして、第1番目の図形座標(X,Y)に続き、同じクラスタ34内に配置される第2番目の図形62について、図形コード、図形サイズコード、図形座標(X,Y)が定義される。このようにして1つのクラスタ34内の全ての図形について定義した後に、次のクラスタ34のクラスタヘッダ、クラスタ番号が続いて定義される。以下、同様に、定義される。
フォーマット(3)では、図形サイズコードを定義するために、例えば、3ビットを確保するように設計されている。また、図形コードを定義するために、例えば、3ビットを確保するように設計されている。従来フォーマットでは、例えば、図形サイズ(L,M)を定義するために、例えば、Lに17ビット、Mに17ビットの計34ビットが必要であり、図形コードを定義するために、例えば、7ビットが必要であったものに比べて、1つの図形あたり35ビットを削減することができる。また、ビット値「0」が(L,M)、ビット値「1」が(L,M)、ビット値「2」が(L,M)に対応することを示す対応テーブルをメモリ120等に格納しておくとさらに好適である。
ここで、フォーマット選択部50が上述したフォーマット(3)を選択する基準として、例えば、クラスタ34内に配置される図形のサイズがクラスタサイズの1/A、例えば、1/100の図形が、B個、例えば、100個以上配置される場合という条件にすると好適である。フォーマット(3)で中間データが生成されることで、図形サイズ(L,M)と図形コード用のビット数を削減することができる。
いずれかのフォーマットを選択する際に、上述した基準に限定するものでない。フォーマット選択部50は、変換後のクラスタ内のデータが使用するビット数がより少なくなるようにフォーマットを選択すると好適である。
以上のようにして、変換された結果、ビット数が大幅に低減された各クラスタ内の中間データは、磁気ディスク装置122に記憶(格納)される。
S118において、ショットデータ生成工程として、ショットデータ生成部124は、磁気ディスク装置122から中間データを読み出し、ショットデータを生成する。その際、ショットデータ生成部124は、読み出した中間データに定義されたフォーマットIDを参照し、そのフォーマットで中間データを展開し、各図形をショット図形に分割すればよい。以上のようにして生成されたショットデータは磁気ディスク装置126に格納される。
そして、描画部150は、以上のような複数のフォーマットで変換されたクラスタ内のデータに基づいたショットデータにより制御された電子ビーム200を用いて以下のように試料101に所定のパターンを描画する。描画部150は、描画制御部130によって制御される。
電子銃201から出た電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形、例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形、例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像の位置は、偏向器205によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器208により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。
ここで、上述したフォーマットの1つを用いてビット数の低減効果を検証する。ITRSのレポートによれば、現在のレイアウトデザインはHP65nmである。これを基に、最小パターンサイズとなる80nmの図形を単純に160nmピッチでアレイ配置したクラスタで検証する。クラスタサイズは12.8μmとする。ここでは、上述したフォーマット(1)を用いる。従来フォーマットでは、図形サイズ(L,M)を定義するために、Lに17ビット、Mに17ビットの計34ビットが必要であったところ、フォーマット(1)ではLに10ビット、Mに10ビットの計20ビットに減らすことができる。また、従来フォーマットでは、座標(X,Y)を定義するために、Xに17ビット、Yに17ビットの計34ビットが必要であったところ、フォーマット(1)では、Xに11ビット、Yに11ビットの計22ビットに減らすことができる。そのため、従来フォーマットでは、67ビット必要であったところ、フォーマット(1)では42ビットに減らすことができる。そのため、このクラスタでのデータ量は、1−42/68=0.38、すなわち、38%削減することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、中間データに変換するフォーマットを複数のフォーマットの中から選択することができるようにすることで、中間データのビット数を大幅に低減することができる。その結果、中間データのデータサイズを小さくすることができ、大幅に描画時間を短縮させることができる。その結果、装置のスループットを大幅に向上させることができる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、クラスタ毎にフォーマットを選択したが、これに限るものではなく、例えばセル毎にフォーマットを選択しても構わない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての描画データの作成装置、描画データの作成方法、描画データの変換装置、描画データの変換方法、荷電粒子ビーム描画装置及び描画方法は、本発明の範囲に包含される。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における描画データの階層構造の一例を示す図である。 実施の形態1における描画方法を示すフローチャート図である。 実施の形態1における配置されるパターン個数が多いクラスタの一例を示す図である。 実施の形態1におけるフォーマット(1)で変換された中間データの一例を示す図である。 実施の形態1における矩形パターンだけが配置されるクラスタの一例を示す図である。 実施の形態1におけるフォーマット(2)で変換された中間データの一例を示す図である。 実施の形態1におけるコンタクトパターンが配置されるクラスタの一例を示す図である。 実施の形態1におけるフォーマット(3)で変換された中間データの一例を示す図である。 従来の領域分割の仕方を説明するための図である。
符号の説明
10 チップ
12,14,16 中間データ
20 ストライプ
30 ブロック
32 セル
34 クラスタ
36,62,64,66,68 図形
40 ブロック分割部
42 セル配置部
44 クラスタ分割部
46 パターン分割部
48 パターンデータ記録部
50 フォーマット選択部
52 フォーマット変換部
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110,116,122,126,500 磁気ディスク装置
112 データ処理部
114,120,128 メモリ
118 制御計算機
124 ショットデータ生成部
130描画制御部
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
206,420 第2のアパーチャ
204 投影レンズ
205,208 偏向器
207 対物レンズ
330 電子線
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (2)

  1. 描画データを記憶する第1の記憶部と、
    前記描画データを基に、定義されたパターンの情報を取得する取得部と、
    使用ビット数の異なる複数のフォーマットの情報を記憶する第2の記憶部と、
    所定の領域毎に、取得された当該所定の領域内に配置されるパターンの情報を基に、前記第2の記憶部に記憶された使用ビット数の異なる複数のフォーマットの中からいずれかを選択する選択部と、
    選択されたフォーマットで、前記描画データに定義される前記所定の領域内のデータを変換する変換部と、
    変換された前記所定の領域内のデータに基づいて、試料に所定のパターンを描画する描画部と、
    を備え
    変換後の前記所定の領域内のデータには、変換に用いたフォーマットを識別する識別子が定義され、
    前記選択部は、図形の種類と図形数と図形サイズとの少なくとも1つのパターンの情報に基づいてフォーマットを選択し、
    前記選択部は、変換後の前記所定の領域内のデータが使用するビット数がより少なくなるようにフォーマットを選択することを特徴とする描画装置。
  2. 描画データを入力する工程と、
    前記描画データを基に、定義されたパターンの情報を取得する工程と、
    所定の領域毎に、取得された当該所定の領域内に配置されるパターンの情報を基に、使用ビット数の異なる複数のフォーマットの情報を記憶する記憶装置に記憶された使用ビット数の異なる複数のフォーマットの中からいずれかを選択する工程と、
    選択されたフォーマットで、前記描画データに定義される前記所定の領域内のデータを変換する工程と、
    変換された前記所定の領域内のデータを記憶する工程と、
    を備え
    変換後の前記所定の領域内のデータには、変換に用いたフォーマットを識別する識別子が定義され、
    図形の種類と図形数と図形サイズとの少なくとも1つのパターンの情報に基づいてフォーマットは選択され、
    変換後の前記所定の領域内のデータが使用するビット数がより少なくなるようにフォーマットを選択することを特徴とする描画データの変換方法。
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