JP4998139B2 - 乗員保護装置 - Google Patents
乗員保護装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4998139B2 JP4998139B2 JP2007209566A JP2007209566A JP4998139B2 JP 4998139 B2 JP4998139 B2 JP 4998139B2 JP 2007209566 A JP2007209566 A JP 2007209566A JP 2007209566 A JP2007209566 A JP 2007209566A JP 4998139 B2 JP4998139 B2 JP 4998139B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- airbag
- seat
- inner bag
- stitching
- inflation fluid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Seats For Vehicles (AREA)
- Air Bags (AREA)
Description
この点、請求項3に記載の発明では、縫合線において放出孔に対向する箇所については、経糸及び緯糸に対し傾斜させられている。この構成により、縫合線の上記箇所では、経糸及び緯糸と縫合線との交点について単位面積当たりの数が多くなって、強度が高められる。従って、非縫合箇所よりも強度の低い縫合部分に、膨張流体による負荷が加わっても同縫合部分は損傷しにくい。
上記請求項2又は3に記載の発明の実施に際しては、例えば、請求項4に記載の発明によるように、縫合線について放出孔に対向する箇所を曲線状とすることで、上記箇所を膨張流体の放出方向に対し傾斜させることができる。
上記の構成によれば、各第1縫合部と第2縫合部とは直交するが、それらの境界部分は円弧状をなしていることから角度が緩やかに変化する。そのため、縫合線に沿った縫合が特に容易に行える。また、膨張流体は、円弧状をなす境界部分に沿って徐々に向きを変えながら流れるため、同膨張流体の流れが特にスムーズになる。
図1及び図3の少なくとも一方に示すように、車両用シートSは、座部(シートクッション)10と、座部10の後端側に傾き調整可能に配置された背もたれ部(シートバック)21と、背もたれ部21の上側に配置されたヘッドレスト22とを備えて構成されている。
シートベルト装置30は、乗員Pを拘束する帯状のウェビング31と、ウェビング31に対しその長手方向への移動可能に取り付けられたタング32と、座部10の一方の側方に配置されてタング32が係脱可能に装着されるバックル33とを備えている。ウェビング31は、その一端部が、座部10においてバックル33の配設されていない側に固定され、他端部がベルト巻取り装置(図示略)により巻き取られる構成とされている。シートベルト装置30では、ウェビング31に対してタング32を摺動させることで、ラップベルト部34及びショルダベルト部35の各長さを変更可能である。
エアバッグモジュールAMは、エアバッグ40及びインフレータアセンブリ60を備えている。次に、これらの各構成部材について図5〜図8を参照して説明する。
エアバッグ40は、膨張により座面を隆起させるためのエアバッグ本体41を備えている。エアバッグ本体41は、図7及び図8の少なくとも一方に示すように、前後方向に細長い平面長方形状をなす1枚の布帛(以下「基布42」という)を、その中央部分に設定した折り線43に沿って折り返して上下方向に積層し、縫合線50に沿って縫合糸で縫合することによって形成されている。
インフレータアセンブリ60は、エアバッグ本体41に膨張流体としての膨張用ガスGを供給するためのものであり、膨張流体発生源としてのインフレータ61と、そのインフレータ61の外側に装着されたリテーナ63とを備えて構成されている。インフレータ61は略円柱状をなしており、その内部には高圧の膨張用ガスGが充填されている。インフレータ61にはガス噴出口62が設けられるとともに、同インフレータ61への制御信号の印加配線となるハーネス(図示略)が接続されている。このタイプ(ハイブリッドタイプ)のインフレータ61では、ハーネスを通じて制御信号が入力されると、火薬に着火されて高圧の膨張用ガスGが加熱膨張される。この膨張用ガスによって、インフレータ61内の隔壁が破断されて、上記ガス噴出口62から膨張用ガスが噴出される。
<インフレータアセンブリ60の取付け態様>
図5〜図7の少なくとも1つに示すように、インフレータアセンブリ60は、開口54を通じてエアバッグ本体41の内部に挿入され、同エアバッグ本体41の前部に配置されている。そして、図2及び図4の少なくとも一方に示すようにリテーナ63のボルト65が、エアバッグ本体41の対応するボルト挿通孔46に対し上方から下方へ挿通されている。さらに、エアバッグ本体41の前部がインフレータアセンブリ60の外周面に沿って前下方へ巻き付けられ、エアバッグ本体41の係止孔47,48がインフレータアセンブリ60の下方に位置している。そして、係止孔47,48にリテーナ63の対応するボルト65が挿通されることにより、エアバッグ本体41の巻き付け部分がボルト65に係止されている。この係止により、エアバッグ本体41の上記開口54が閉じられている。
エアバッグ本体41において、収容凹部14内に収容された前部を除く箇所は、膨張用ガスGを充充填されることなく展開させられた状態で、座部10内の座面10Aよりも下方側、より詳しくは座クッション11とシートパン13との間に配置されている。この展開状態のエアバッグ本体41の前端部41Fは、座部10に着座した乗員Pの膝部Pnの下方に位置し、後端部41Rは臀部Pbの下方に位置している。
<インナバッグ71の追加>
エアバッグ40は、上述したエアバッグ本体41のほかにインナバッグ71を備えている。
インナバッグ71は、そのボルト挿通孔75及び係止孔76,77を、上記エアバッグ本体41におけるボルト挿通孔46及び係止孔47,48に合致させた状態で同エアバッグ本体41内の前端部に配置されている。そして、インナバッグ71は、エアバッグ本体41の上記両第3縫合部53,53等において、縫合糸によって同エアバッグ本体41と一緒に縫合されている。
図10に示すように、インナバッグ71は、インフレータ61から噴出される膨張用ガスGにより膨張する。この点において、同膨張用ガスGにより膨張するエアバッグ本体41と同様である。ただし、インナバッグ71は、その膨張時の上下寸法H2が、エアバッグ本体の膨張時の上下寸法H1よりも小さくなるように形成されている。
図5〜図7の少なくとも1つに示すように、インナバッグ71の両端部近傍には、同インナバッグ71の内外を連通させ、かつ上記インフレータ61のガス噴出口62から噴出された膨張用ガスGをエアバッグ本体41の後部へ向けて放出するための放出孔79が一対あけられている。各放出孔79を通過できる膨張用ガスGの単位時間当たりの流通量は、ガス噴出口62から単位時間当たりに噴出される膨張用ガスGの量よりも少なく設定されている。
エアバッグ本体41の縫合線50について、各第1縫合部51と第2縫合部52との境界部分(2箇所)55は、インナバッグ71の放出孔79の後方に位置していて、同放出孔79に対向している。各第1縫合部51において境界部分55を除く箇所は、基布42の経糸44(又は緯糸45)に対し平行であり、緯糸45(又は経糸44)に対し直交している。また、第2縫合部52において、境界部分55を除く箇所は、基布42の経糸44(又は緯糸45)に対し直交しており、緯糸45(又は経糸44)に対し平行である(図12(B)参照)。これに対し、境界部分55は、曲線状、ここでは円弧状をなしており、図12(A)に示すように、基布42の経糸44及び緯糸45に対し傾斜している。表現を変えると、上記放出孔79に対向する箇所である境界部分55は、同放出孔79からの膨張用ガスGの流通方向に対し傾斜させられている。
車両が正面前突(前突)する等してフロントバンパに所定値以上の衝撃が加わり、そのことが衝撃センサ81によって検出されると、その検出信号に基づき制御装置82からハーネスを通じてインフレータ61に制御信号が出力される。インフレータ61では、この制御信号に応じて火薬に着火されて高圧の膨張用ガスGが加熱膨張される。この膨張用ガスGによって、インフレータ61内の隔壁が破断されて、ガス噴出口62から高圧の膨張用ガスGが噴出される。
(1)膨張により座部10の座面10Aを隆起させるためのエアバッグ本体41と、インフレータアセンブリ60を包み込んだ状態でエアバッグ本体41内に配置されたインナバッグ71とにより、エアバッグ40を構成している。そして、インナバッグ71の膨張時の上下寸法H2を、エアバッグ本体41の膨張時の上下寸法H1よりも小さく設定している(図10参照)。この構成により、インナバッグ71をエアバッグ本体41よりも先に膨張させ、エアバッグ本体41におけるインフレータ61の上方近傍部分に対し、膨張用ガスGによる大きな負荷が加わらないようにすることができる。
(a)エアバッグ本体41を折り畳んだ状態で座部10内(座クッション11及びシートパン13間)に配置してもよい。この場合には、エアバッグ本体41を展開させた状態で配置した上記実施形態ほどではないにせよ、エアバッグ本体41の後部に膨張用ガスGによる過大な負荷が加わる現象を抑制する効果が得られる。
(c)エアバッグ本体41は、上下方向に重ねられた複数枚の布帛を、それらの中央部分に設定した共通の折り線に沿って折り返して上下方向に積層し、縫合線50に沿って縫合することによって形成されたものであってもよい。用いられる布帛の数が多くなるに従い、エアバッグ本体41の強度が高くなる。
(h)インナバッグ71における放出孔79の数を1又は3以上に変更してもよい。また、インナバッグ71における放出孔79の車幅方向についての位置を、両端部以外の箇所に変更してもよい。このように変更すると、それに応じ、縫合線50について放出孔79に対向する箇所の位置も変わる。この場合にも、同箇所を放出孔79からの膨張用ガスGの放出方向に対し傾斜させることが重要である。
(k)シートパン13における収容凹部14は、前記実施形態(図2等参照)よりも浅いものであってもよい。ただし、収容凹部14は、インフレータアセンブリ60が締結された状態で、同収容凹部14の上端開放部分よりも上方へはみ出ない程度の深さに設定されることが望ましい。
Claims (7)
- 車両用シートの座部内にエアバッグを配置し、膨張流体発生源から噴出された高圧の膨張流体により前記エアバッグを膨張させて前記座部の座面を隆起させ、前記座部上の被拘束対象物の前方への移動を拘束するようにした乗員保護装置において、
前記エアバッグは、膨張により前記座面を隆起させるエアバッグ本体と、前記膨張流体発生源を包み込んだ状態で前記エアバッグ本体内に配置され、かつ膨張時の上下寸法が膨張時の前記エアバッグ本体の上下寸法より小さなインナバッグとを備え、
前記エアバッグと前記インナバッグとがともに縫合される位置は、車両幅方向に離間した端部のみであり、
前記インナバッグには、前記膨張流体発生源からの膨張流体を前記エアバッグ本体の後部及び前部の少なくとも一方へ向けて放出する放出孔を設けることを特徴とする乗員保護装置。 - 前記エアバッグ本体は、上下方向に積層されるように中央部分で折り返された布帛又は上下方向に重ねられた複数枚の布帛を、縫合線に沿って縫合することにより形成されており、
前記縫合線について前記放出孔に対向する箇所は、同放出孔からの前記膨張流体の放出方向に対し傾斜している請求項1に記載の乗員保護装置。 - 前記エアバッグ本体は織布を縫合することにより形成されており、前記縫合線について前記放出孔に対向する箇所は、前記織布における経糸及び緯糸に対し傾斜している請求項2に記載の乗員保護装置。
- 前記縫合線について前記放出孔に対向する箇所は曲線状をなしている請求項2又は3に記載の乗員保護装置。
- 前記エアバッグ本体は、前記膨張流体を充填されることなく展開させられた状態で前記座部内に配置されている請求項2〜4のいずれか1つに記載の乗員保護装置。
- 前記インナバッグは、車幅方向に延び、かつ自身の両端部近傍に前記放出孔を有する一方、
前記縫合線は、互いに車幅方向に離間した状態で前後方向に延びる一対の第1縫合部と、車幅方向に延び、かつ前記両放出孔に対向する自身の両端部において前記両第1縫合部に接続された第2縫合部とを有し、
前記各第1縫合部及び前記第2縫合部の境界部分は曲線状をなしている請求項2〜5のいずれか1つに記載の乗員保護装置。 - 前記縫合線における前記境界部分は円弧状をなしている請求項6に記載の乗員保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007209566A JP4998139B2 (ja) | 2007-08-10 | 2007-08-10 | 乗員保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007209566A JP4998139B2 (ja) | 2007-08-10 | 2007-08-10 | 乗員保護装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009040327A JP2009040327A (ja) | 2009-02-26 |
JP4998139B2 true JP4998139B2 (ja) | 2012-08-15 |
Family
ID=40441539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007209566A Active JP4998139B2 (ja) | 2007-08-10 | 2007-08-10 | 乗員保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4998139B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5034902B2 (ja) * | 2007-11-29 | 2012-09-26 | 豊田合成株式会社 | エアバッグ装置 |
JP5136531B2 (ja) * | 2009-09-29 | 2013-02-06 | 豊田合成株式会社 | 樹脂エアバッグ |
JP5381752B2 (ja) * | 2009-09-29 | 2014-01-08 | 豊田合成株式会社 | 樹脂エアバッグ |
JP5598354B2 (ja) * | 2011-01-28 | 2014-10-01 | 豊田合成株式会社 | シートクッションエアバッグ装置及びその製造方法 |
US10427565B2 (en) | 2017-05-08 | 2019-10-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicular seat equipped with cushion airbag device, and cushion airbag |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007126117A (ja) * | 2005-10-03 | 2007-05-24 | Toyoda Gosei Co Ltd | 車両用シート |
JP2007118817A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Takata Corp | 乗員拘束装置 |
JP2007131104A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-31 | Takata Corp | 乗員拘束装置 |
-
2007
- 2007-08-10 JP JP2007209566A patent/JP4998139B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009040327A (ja) | 2009-02-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5958129B2 (ja) | シートクッションエアバッグ装置 | |
JP5265300B2 (ja) | 乗員保護装置 | |
JP6107749B2 (ja) | サイドエアバッグ装置 | |
US8641086B2 (en) | Seat cushion airbag device | |
JP5999061B2 (ja) | 座席搭載エアバッグ装置及び車両用シート | |
US8720940B2 (en) | Side airbag apparatus | |
JP6089858B2 (ja) | シートクッションエアバッグ装置 | |
JP2009274516A (ja) | エアバッグ装置 | |
JP2006035988A (ja) | サイドエアバッグ装置 | |
JP2009001057A (ja) | サイドエアバッグ装置 | |
JP5594166B2 (ja) | シートクッションエアバッグ装置 | |
JP6455365B2 (ja) | シートクッションエアバッグ装置 | |
JP2005029073A (ja) | サイドエアバッグ | |
JP4998139B2 (ja) | 乗員保護装置 | |
JP5034902B2 (ja) | エアバッグ装置 | |
JP5163476B2 (ja) | サイドエアバッグ装置 | |
JP6631434B2 (ja) | ファーサイドエアバッグ装置 | |
CN114074632A (zh) | 远侧气囊装置 | |
EP2065264A2 (en) | Occupant protection apparatus | |
JP6544263B2 (ja) | サイドエアバッグ装置 | |
JP2008155918A (ja) | サイドエアバッグ | |
JP2010047223A (ja) | 乗員保護装置 | |
JP7533236B2 (ja) | 車両用サイドエアバッグ装置 | |
JP5598354B2 (ja) | シートクッションエアバッグ装置及びその製造方法 | |
JP2020050269A (ja) | エアバッグ装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110809 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110811 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111005 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120417 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120430 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4998139 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525 Year of fee payment: 3 |