JP4994827B2 - レーザ走査型顕微鏡 - Google Patents
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Description
さらに、音響光学素子よりも高速で切替を行うことができる素子として、電気光学素子が知られている(例えば、特許文献4参照。)。また、電気光学素子における光の偏向角を大きくするために、電気光学素子を直列的に複数個設けて多段構成にしたものも開示されている(例えば、特許文献5参照。)。
したがって、偏向角が小さいために市販のガスレーザ光源では空間的な配置が困難になるばかりか、狭い空間(電極間距離)にレーザ光を導くために焦点距離の長いレンズが必要となるなど、光学系もスペースおよびコストを必要とする。また、偏向角を稼ぐためには、特許文献5に示されるように、複数対の電極を直列に並べるなど複雑な構造が必要となり、コストがさらに高くなるという問題がある。
本発明は、レーザ光源と、該レーザ光源から出射されるレーザ光を標本に対して2次元走査する観察用走査手段と、標本からの光を検出する検出光学系と、前記レーザ光源と前記観察用走査手段との間に配置され、電流の注入により屈折率のグラデーションが前記電流の注入方向に誘起される電気光学結晶を備え、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光の光路を切り替える電気光学偏向素子と、該電気光学偏向素子に加える電圧を前記観察用走査手段による走査に同期して制御する制御手段とを備え、前記電気光学結晶を挟んで対向配置され該電気光学結晶に電圧を印加して前記電流を注入する電極間に前記レーザ光が入射されることにより該レーザ光が前記電流の注入方向に偏向されるレーザ走査型顕微鏡を提供する。
この場合に、前記電気光学結晶が、KTa1−xNbxO3であることが好ましい。
また、上記発明においては、前記電気光学偏向素子が、前記光源からのレーザ光の交差する位置に配置されていることとしてもよい。
このようにすることで、異なる波長のレーザ光を観察光および刺激光として高速で切り替えて標本の観察と光刺激とを走査画素単位でほぼ同時に行うことができる。
このようにすることで、一方の電気光学結晶により一方向に偏向されたレーザ光を他方の電気光学結晶により逆方向に偏向させて、相互にほぼ平行な2つの光路に選択的にレーザ光を出射させることができる。
このようにすることで、隣接する2つの電気光学結晶を通過することでほぼ平行な光路を維持したまま光ファイバに精度よく入射させ、観察用走査手段または刺激用走査手段へそれぞれ導くことができる。
このようにすることで、光変調手段を別個に設けることなく、標本に照射する光の強度を調節することができる。
このようにすることで、電気光学偏向素子に加える電圧を切り替えて、走査画素毎に、切り替えた複数のレーザ光を照射することができる。
このようにすることで、観察用走査手段による観察光の照射時間と、刺激用走査手段による刺激光の照射時間との比率を調節し、走査画素単位で、光刺激の程度を調節しつつ観察を行うことができる。
また、上記発明においては、前記制御手段は、前記検出光学系が備える光検出器の放電期間中に前記刺激用走査手段への光路に切り替えることとしてもよい。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1は、図1に示されるように、レーザ光を出射する光源ユニット2と、観察用光学系3と、刺激用光学系4と、これら光学系3,4に対してそれぞれレーザ光を導く2本の光ファイバ5,6と、これら光学系3,4を合流させるダイクロイックミラー7と、標本Sに対し、レーザ光を照射し、標本Sから発せられる蛍光を集光する対物レンズ8と、これらを制御する制御ユニット9とを備えている。図中、符号10は対物レンズ8により集光された標本Sからの光を結像させる結像レンズである。
「Nakamura et al., Wide-angle, low-voltage
electro-optic beam deflection based on space-charge-controlled mode of
electrical conduction in KTa1-xNbxO3, Applied Physics
Letters 89,
131115,
2006」
この電気光学偏向素子13では、電気光学結晶20に入射したレーザ光は、図3に示されるように、屈折による進行方向の変化が結晶中を進行するに伴って累積する。このようにして電気光学結晶20に付与した電界の方向に大きな偏向角を得ることができるようになっている。
走査手段23は、例えば、相互に交差する2方向にそれぞれ揺動可能な2枚のガルバノミラーを近接して配置した、いわゆる近接ガルバノミラーである。
このようにすることで、1走査画素単位の時分割蛍光検出を行うことができ、各波長間のデータ取得の時間差をきわめて小さくすることができる。また、観察用光学系3への光路中に波長を合成するダイクロイックミラーを設ける必要がなく、少ない損失でレーザ光を観察用光学系3に導くことができる。
このようにすることで、光検出器29の放電期間を有効に利用して光刺激を行うので、光刺激を時分割で行うことにより蛍光検出効率の低下がまったく生じないという利点がある。
(a) 電極21a=0V、電極21b=200Vのとき、観察用光学系3=λ1(レーザ光源11)、刺激用光学系4=なし。
(b) 電極21a=200V、電極21b=0Vのとき、観察用光学系3=λ2(レーザ光源12)、刺激用光学系4=なし。
(c) 電極21a=0V、電極21b=0Vのとき、観察用光学系3=λ3(レーザ光源36)、刺激用光学系4=なし。
(d) 電極21a=0V、電極21b=100Vのとき、観察用光学系3=なし、刺激用光学系4=λ1(レーザ光源11)。
(e) 電極21a=100V、電極21b=0Vのとき、観察用光学系3=なし、刺激用光学系4=λ2(レーザ光源12)。
(f) 電極21a=0V、電極21b=130Vのとき、観察用光学系3=なし、刺激用光学系4=λ3(レーザ光源36)。
このようにすることで、例えば、図11に示されるように、波長λ1のレーザ光により光刺激を行いながら、波長λ2,λ3のレーザ光で蛍光観察を各走査画素単位で行うことができる。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡は、図13に示される光源ユニット40を備えている。
なお、本実施形態の説明において、上述した第1の実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡は、図15に示される光源ユニット50を備えている。
なお、本実施形態の説明において、上述した第1の実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態における電気光学偏向素子60の動作は、第1の実施形態における図10〜図12の動作と同様である。
λ1,λ2,λ3 波長
1 レーザ走査型顕微鏡
3 観察光学系(検出光学系)
5,6 光ファイバ
9 制御ユニット(制御手段)
11,12,36,41,42,51,52,53 レーザ光源(光源)
13,43,60 電気光学偏向素子
20,45,46 電気光学結晶
23 走査手段(観察用走査手段)
34 走査手段(刺激用走査手段)
Claims (12)
- レーザ光源と、
該レーザ光源から出射されるレーザ光を標本に対して2次元走査する観察用走査手段と、
標本からの光を検出する検出光学系と、
前記レーザ光源と前記観察用走査手段との間に配置され、電流の注入により屈折率のグラデーションが前記電流の注入方向に誘起される電気光学結晶を備え、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光の光路を切り替える電気光学偏向素子と、
該電気光学偏向素子に加える電圧を前記観察用走査手段による走査に同期して制御する制御手段とを備え、
前記電気光学結晶を挟んで対向配置され該電気光学結晶に電圧を印加して前記電流を注入する電極間に前記レーザ光が入射されることにより該レーザ光が前記電流の注入方向に偏向されるレーザ走査型顕微鏡。 - 前記レーザ光源が、異なる波長のレーザ光を発振する複数の光源を備え、
前記制御手段が、前記電気光学偏向素子に加える電圧を制御して、異なる波長のうち選択した波長の前記レーザ光が前記観察用走査手段に導かれるように前記電気光学偏向素子からのレーザ光の出射方向を切り替える請求項1に記載のレーザ走査型顕微鏡。 - 前記電気光学偏向素子が、前記光源からのレーザ光の交差する位置に配置されている請求項2に記載のレーザ走査型顕微鏡。
- 標本に光刺激を与えるレーザ光の照射位置を調節する刺激用走査手段を備え、
前記電気光学偏向素子が、前記観察用走査手段への光路と前記刺激用走査手段への光路との分岐点に配置され、
前記制御手段が、前記電気光学偏向素子に加える電圧を制御して、該電気光学偏向素子からのレーザ光の出射方向を前記観察用走査手段への光路と前記刺激用走査手段への光路とを切り替える請求項1に記載のレーザ走査型顕微鏡。 - 前記レーザ光源が、異なる波長のレーザ光を発振する複数の光源を備え、
前記電気光学偏向素子が、前記光源からのレーザ光の交差する位置に配置されている請求項4に記載のレーザ走査型顕微鏡。 - 前記レーザ光源が、異なる波長のレーザ光を発振する複数の光源を備え、
前記電気光学偏向素子が、これらの光源から発せられ相互に平行に配された複数のレーザ光の光路に光軸方向に隣接して配置され相互に逆方向に電圧が加えられる2つの前記電気光学結晶を備える請求項2または請求項4に記載のレーザ走査型顕微鏡。 - 前記電気光学偏向素子と前記観察用走査手段または前記電気光学偏向素子と前記刺激用走査手段との間の少なくとも一方に、光ファイバが配置されている請求項6に記載のレーザ走査型顕微鏡。
- 前記制御手段が、前記電気光学偏向素子からの光ファイバへのレーザ光の入射角度を変化させ、光ファイバへの入射光量を調整するよう前記電気光学偏向素子に加える電圧を制御する請求項7に記載のレーザ走査型顕微鏡。
- 前記制御手段が、前記観察用走査手段による標本へのレーザ光の各1画素照射時間内において前記電気光学偏向素子に加える電圧を切り替える請求項1から請求項4のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡。
- 前記制御手段が、前記観察用走査手段による標本へのレーザ光の各1画素照射時間内において、観察用走査手段への光路と刺激用走査手段への光路とを切り替える時間比率を調節する請求項4に記載のレーザ走査型顕微鏡。
- 前記電気光学結晶が、KTa1−xNbxO3である請求項1から請求項10のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡。
- 前記制御手段は、前記検出光学系が備える光検出器の放電期間中に前記刺激用走査手段への光路に切り替える請求項10に記載のレーザ走査型顕微鏡。
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