JP4808588B2 - 表示装置、及び表示装置のカラー較正用プログラム、並びに3次元ルックアップテーブルの作成方法 - Google Patents
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Description
まず、表示装置の理想特性を決める。この理想特性は、入力信号値(r,g,b)で表される立方体格子の各格子点に、目標となる表示色をXYZ、あるいはLabの表色系で表した値をそれぞれ設定したものである。
すなわち、従来の四面体補間法による3次元ルックアップテーブルの出力信号値決定手法によると、4つの実測点で囲われない目標点があった場合に、その目標点に係る出力信号値を次のようにして求めている。以下、図10を参照して説明する。
また、本発明は、3次元ルックアップテーブルの出力信号値の精度を高めることができる表示装置のカラー較正用プログラム、並びに3次元ルックアップテーブルの作成方法を提供することにある。
すなわち、請求項1に記載の発明は、入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対応する出力信号値が記憶されている、色変換用の3次元ルックアップテーブルを備え、前記3次元ルックアップテーブルで色変換された出力信号値を表示器に与えるように構成された表示装置であって、
前記3次元ルックアップテーブルは、
(1)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の理想とする表示色が記憶されている3次元理想特性を求め、
(2)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の測定された実際の表示色が記憶されている3次元実測特性を求め、
(3)3次元ルックアップテーブルの格子点群のうち、出力信号値を求めようとしている目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれているかどうかを判定し、
(4)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれている場合には、目標点を取り囲んでいる3次元実測特性の各格子点の実測特性値を用いて、目標点の出力信号値を3次元補間により求め、
(5)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれていない場合には、3次元ルックアップテーブルの格子点群において、目標点の近傍にある第1格子点の出力信号値と、この第1格子点を通って目標点近傍に向かう仮想ライン上にある格子点のうち、少なくとも第1格子点と隣接している第2格子点の出力信号値とを用いて、目標点の出力信号値の候補を求め、
(6)前記(5)の処理を目標点の近傍にある複数個の格子点について繰り返し行って出力信号値の候補をそれぞれ求め、これらの出力信号値の候補の平均値を目標点の出力信号値とする
ことにより求められた、入力信号値に対応する出力信号値を記憶していることを特徴とする。
3次元ルックアップテーブルの入力信号値に対する出力信号値の決定手法は、目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれているか否かによって異なる。目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれている場合には、目標点を取り囲んでいる3次元実測特性の各格子点の実測特性値を用いて、目標点の出力信号値を3次元補間により求めるので、目標点の出力信号値は比較的に精度良く求められる。
前記3次元ルックアップテーブルよりも入力側に設けられ、前記表示装置のγ特性を任意に設定するための入力側ルックアップテーブルと、
前記3次元ルックアップテーブルよりも出力側に設けられ、前記表示器のγ特性をキャンセルしてγ特性を直線化させるための出力側ルックアップテーブルと
を備えている。
出力側ルックアップテーブルによって、表示器のγ特性をキャンセルしてそのγ特性が直線化されるので、入力側ルックアップテーブルに設定されたγ特性が表示装置のγ特性になる。換言すれば、入力側ルックアップテーブルの特性を変えることによって、表示装置のγ特性を任意に設定することができる。このようなγ特性設定用の値を色変換用の3次元ルックアップテーブルに持たせることも可能であるが、そうするとγ特性の設定が煩雑になり、また、高精度にγ特性を設定しようとすると3次元ルックアップテーブルのデータ量が膨大になる。請求項2記載の発明では、γ特性設定用のルックアップテーブルを個別に設けているので、γ特性の設定が容易であるとともに、3次元ルックアップテーブルのデータ量が増大するのを回避することができる。
前記表示装置が接続されるコンピュータに次の手順を、すなわち、
(1)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の理想とする表示色が記憶されている3次元理想特性を取得する手順と、
(2)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の測定された実際の表示色が記憶されている3次元実測特性を取得する手順と、
(3)3次元ルックアップテーブルの格子点群のうち、出力信号値を求めようとしている目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれているかどうかを判定する手順と、
(4)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれている場合には、目標点を取り囲んでいる3次元実測特性の各格子点の実測特性値を用いて、目標点の出力信号値を3次元補間により求める手順と、
(5)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれていない場合には、3次元ルックアップテーブルの格子点群において、目標点の近傍にある第1格子点の出力信号値と、この第1格子点を通って目標点近傍に向かう仮想ライン上にある格子点のうち、少なくとも第1格子点と隣接している第2格子点の出力信号値とを用いて、目標点の出力信号値の候補を求め、
(6)前記(5)の処理を目標点の近傍にある複数個の格子点について繰り返し行って出力信号値の候補をそれぞれ求め、これらの出力信号値の候補の平均値を目標点の出力信号値とする手順と、
(7)3次元ルックアップテーブルの全ての格子点について得られた出力信号値を3次元ルックアップテーブルに与える手順と、
を実行させることにより、前記3次元ルックアップテーブルの入力信号値に対応する出力信号値を更新することを特徴とする。
前記3次元ルックアップテーブルに、
(1)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の理想とする表示色が記憶されている3次元理想特性を求める過程と、
(2)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の測定された実際の表示色が記憶されている3次元実測特性を求める過程と、
(3)3次元ルックアップテーブルの格子点群のうち、出力信号値を求めようとしている目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれているかどうかを判定する過程と、
(4)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれている場合には、目標点を取り囲んでいる3次元実測特性の各格子点の実測特性値を用いて、目標点の出力信号値を3次元補間により求める過程と、
(5)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれていない場合には、3次元ルックアップテーブルの格子点群において、目標点の近傍にある第1格子点の出力信号値と、この第1格子点を通って目標点近傍に向かう仮想ライン上にある格子点のうち、少なくとも第1格子点と隣接している第2格子点の出力信号値とを用いて、目標点の出力信号値の候補を求める過程と、
(6)前記(5)の処理を目標点の近傍にある複数個の格子点について繰り返し行って出力信号値の候補をそれぞれ求め、これらの出力信号値の候補の平均値を目標点の出力信号値とする過程
を経て求められた、入力信号値に対応する出力信号値を記憶させることを特徴とする。
図1は、第1実施例に係る表示装置の概略構成を示したブロック図である。
本実施例に係る表示装置は液晶表示装置であって、入力側から順に配置された入力側ルックアップテーブル(LUT)1と、3次元ルックアップテーブル(LUT)2と、出力側ルックアップテーブル(LUT)3と、液晶表示器4とを備えている。
まず、入力信号値(R,G,B)に対して、どのような色再現をしたいのかを表した表示装置の理想特性を算出する。理想特性は、入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の理想とする表示色が記憶されている。本実施例では、表示色をXYZ表色系の三刺激値(X,Y,Z)で表しているが、Lab系で表してもよい。以下に、理想特性を算出する具体例を説明する。
G0i´,B0i´を求める。R、G、Bのそれぞれのγ特性をγr、γg、γbとすると、信号R0i´,G0i´,B0i´は、次式(3)で求められる。
表示装置に任意入力信号(前記(2)式参照)を与え、そのときに液晶表示器4で表示される色を測定して、実測された三刺激値(Xi,Yi,Zi)を得る。全ての格子点について測定して得られる3次元実測特性は、入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の測定された実際の表示色(本実施例では、三刺激値(Xi,Yi,Zi))が記憶されている。
3次元ルックアップテーブル3の格子点群のうち、出力信号値を求めようとしている目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測測定値で取り囲まれているかどうかを判定する。以下その手順を詳しく説明する。
ax+by+cz+d=0
で表すと、係数a、b、cは、点P1からP2へ向かうベクトルV1と、点P1からP3へ向かうベクトルV2との外積で得られる(式(5)参照)。
点P4が平面(P1,P2,P3)の正の方向(s≧0)となるようにする。
ここで、s=a×P4x+b×P4y+c×P4z+d である。
求められた平面の方程式に対して点P4が負の方向に位置した場合は(a,b,c,d)に「−1」を掛ける。
以上のようにして、目標点P0を取り囲む四面体の存在が確認されると、次の手順で目標点P0に対応する出力信号値(R2,G2,B2)を四面体補間により求める。以下、図5を参照して説明する。いま、目標点P0が四面体(P1,P2,P3,P4)に囲まれているとする。この四面体(P1,P2,P3,P4)を、更に目標点P0を頂点とする4つの四面体v1、v2、v3、v4に分割する。そして、これらの四面体v1〜v4の各体積を用い、次式(6)に従って目標点の出力信号値(R2,G2,B2)を算出する。
RGB(P0)=(RGB(P1)×V1+RGB(P2)×V2+RGB(P3)×V3+RGB(P4)×V4)/V ・・・(6)
式(6)において、RGB(P0)は、3次元ルックアップテーブル2の目標点P0に対応する出力信号値(R2,G2,B2)である。また、RGB(P1)〜RGB(P4)は、3次元実測特性の実測点P1〜P4に対応する入力信号値(R,G,B)である。さらに、V1〜V4は、四面体v1〜v4の体積である。また、Vは、四面体(P1,P2,P3,P4)の体積である。
目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれていない場合には、3次元ルックアップテーブルの格子点群において、目標点の近傍にある第1格子点の出力信号値と、この第1格子点を通って目標点近傍に向かう仮想ライン上にある格子点のうち、少なくとも第1格子点と隣接している第2格子点の出力信号値とを用いて、目標点の出力信号値の候補を求める。そして、この処理を目標点の近傍にある複数個の格子点について繰り返し行って出力信号値の候補をそれぞれ求め、これらの出力信号値の候補の平均値を目標点の出力信号値とする。
以下、図6及び図7を参照して具体的に説明する。
RGB(P01)=2×RGB(P2)−RGB(P6) ・・・(7)
RGB(P02)=2×RGB(P3)−RGB(P8) ・・・(8)
また、第1格子点P4と、これに隣接する第2格子点P10とから、目標点の第3候補P03の出力信号値RGB(P03)は、次式(9)で求めることができる。
- RGB(P03)=2×RGB(P4)−RGB(P10) ・・・(9)
図6及び図7で示した符号P0´は、目標点の第1〜第3候補P01〜P03の集合を示している。
RGB(P0)=(RGB(P01)+RGB(P02)+RGB(P03)+・・・
+RGB(P0N))/N ・・・(10)
ここで、Nは、第1格子点の個数である。
全ての格子点について出力信号値が求まると、ステップS8に進んで出力信号値群の中に含まれるノイズを除去する。すなわち、3次元ルックアップテーブル2の格子点の出力信号値を求めるために、上述したステップS2で説明したように、液晶表示器4に表示される色を実測している。このような表示色の実測過程において、実測された3次元実測特性にノイズ成分が混入することがある。このノイズ成分が3次元ルックアップテーブル2の格子点の出力信号値に混入する結果、格子点の出力信号値の変化が不連続なものになる。格子点の出力信号値は、本来、連続性があると予測されるので、上記のノイズ成分をラプラシアンフィルタやメディアンフィルタを使って除去する。
このステップT1では、入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の理想とする表示色が記憶されている3次元理想特性を取得する。具体的には、第1実施例のステップS1と同様である。ただし、変換行例Mを算出する際の基準となるRGB値や三刺激値(X,Y,Z)はオペレータがキーボード31などを操作して入力する。これらの値が入力されるとCPU21が(1)式に基づいて変換行例Mを算出する。さらに、オペレータがキーボード31などを操作して、入力側ルックアップテーブル31のγ特性を入力すると、CPU21は、先に算出した変換行例Mと、そのγ特性とを用いて、(4)式に従って理想特性の各格子点の三刺激値(X,Y,Z)を算出する。なお、理想特性の取得を上述した演算によらずに、別途作成した理想特性をコンピュータ20に直接に取り込むようにしてもよい。
このステップT2では、入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の測定された実際の表示色が記憶されている3次元実測特性を取得する。具体的には、第1実施例のステップS2と同様である。ただし、実測された三刺激値(Xi,Yi,Zi)は、オペレータがキーボード31などを操作して入力する。
ここでは、CPU21が、3次元ルックアップテーブルの格子点群のうち、出力信号値を求めようとしている目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれているかどうかを判定する。具体的には、第1実施例のステップS3、S4と同様であるので、ここでの説明は省略する。
ここでは、目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれている場合には、目標点を取り囲んでいる3次元実測特性の各格子点の実測特性値を用いて、目標点の出力信号値を3次元補間(例えば四面体補間)により求める。具体的には、第1実施例のステップS5と同様であるので、ここでの説明は省略する。
ここでは、目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれていない場合には、3次元ルックアップテーブルの格子点群において、目標点の近傍にある第1格子点の出力信号値と、この第1格子点を通って目標点近傍に向かう仮想ライン上にある格子点のうち、少なくとも第1格子点と隣接している第2格子点の出力信号値とを用いて、目標点の出力信号値の候補を求める。そして、この処理を目標点の近傍にある複数個の格子点について繰り返し行って出力信号値の候補をそれぞれ求め、これらの出力信号値の候補の平均値を目標点の出力信号値とする。具体的には、第1実施例のステップS6と同様であるので、ここでの説明は省略する。
ステップT6で目標点の出力信号値が推定されると、次のステップT7に進み、3次元ルックアップテーブル2の全ての格子点について出力信号値(パラメータ)を算出したかどうかを判断し、全ての格子点について出力信号値が求まるまで、ステップT3〜T6を繰り返し実行する。
3次元ルックアップテーブルの全ての格子点について出力信号値が求まると、出力信号値群に含まれるノイズ成分をラプラシアンフィルタやメディアンフィルタを使って除去する。
出力信号値群からノイズ成分を除去した後、これらのデータをコントラーラ34を介して表示装置10に送り、3次元ルックアップテーブル2の出力信号値を更新する。なお、入力側ルックアップテーブル1のγ特性や、出力側ルックアップテーブル3のγ特性も、コンピュータ20を使って更新するようにしてもよい。
2 … 3次元ルックアップテーブル
3 … 出力側ルックアップテーブル
10 … 表示装置
20 … コンピュータ
Claims (10)
- 入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対応する出力信号値が記憶されている、色変換用の3次元ルックアップテーブルを備え、前記3次元ルックアップテーブルで色変換された出力信号値を表示器に与えるように構成された表示装置であって、
前記3次元ルックアップテーブルは、
(1)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の理想とする表示色が記憶されている3次元理想特性を求め、
(2)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の測定された実際の表示色が記憶されている3次元実測特性を求め、
(3)3次元ルックアップテーブルの格子点群のうち、出力信号値を求めようとしている目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれているかどうかを判定し、
(4)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれている場合には、目標点を取り囲んでいる3次元実測特性の各格子点の実測特性値を用いて、目標点の出力信号値を3次元補間により求め、
(5)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれていない場合には、3次元ルックアップテーブルの格子点群において、目標点の近傍にある第1格子点の出力信号値と、この第1格子点を通って目標点近傍に向かう仮想ライン上にある格子点のうち、少なくとも第1格子点と隣接している第2格子点の出力信号値とを用いて、目標点の出力信号値の候補を求め、
(6)前記(5)の処理を目標点の近傍にある複数個の格子点について繰り返し行って出力信号値の候補をそれぞれ求め、これらの出力信号値の候補の平均値を目標点の出力信号値とする
ことにより求められた、入力信号値に対応する出力信号値を記憶していることを特徴とする表示装置。 - 請求項1記載の表示装置において、前記装置はさらに、
前記3次元ルックアップテーブルよりも入力側に設けられ、前記表示装置のγ特性を任意に設定するための入力側ルックアップテーブルと、
前記3次元ルックアップテーブルよりも出力側に設けられ、前記表示器のγ特性をキャンセルしてγ特性を直線化させるための出力側ルックアップテーブルと
を備えている表示装置。 - 請求項1または2記載の表示装置において、
前記(4)の処理の3次元補間は、四面体補間である表示装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の表示装置において、
前記(6)の処理で求められた各格子点の出力信号値からノイズ成分を除去し、
前記3次元ルックアップテーブルは、ノイズ成分が除去された出力信号値を記憶している表示装置。 - 入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対応する出力信号値が記憶されている、色変換用の3次元ルックアップテーブルを備え、前記3次元ルックアップテーブルで色変換された出力信号値を表示器に与えるように構成された表示装置のカラー較正用プログラムであって、
前記表示装置が接続されるコンピュータに次の手順を、すなわち、
(1)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の理想とする表示色が記憶されている3次元理想特性を取得する手順と、
(2)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の測定された実際の表示色が記憶されている3次元実測特性を取得する手順と、
(3)3次元ルックアップテーブルの格子点群のうち、出力信号値を求めようとしている目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれているかどうかを判定する手順と、
(4)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれている場合には、目標点を取り囲んでいる3次元実測特性の各格子点の実測特性値を用いて、目標点の出力信号値を3次元補間により求める手順と、
(5)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれていない場合には、3次元ルックアップテーブルの格子点群において、目標点の近傍にある第1格子点の出力信号値と、この第1格子点を通って目標点近傍に向かう仮想ライン上にある格子点のうち、少なくとも第1格子点と隣接している第2格子点の出力信号値とを用いて、目標点の出力信号値の候補を求め、
(6)前記(5)の処理を目標点の近傍にある複数個の格子点について繰り返し行って出力信号値の候補をそれぞれ求め、これらの出力信号値の候補の平均値を目標点の出力信号値とする手順と、
(7)3次元ルックアップテーブルの全ての格子点について得られた出力信号値を3次元ルックアップテーブルに与える手順と、
を実行させることにより、前記3次元ルックアップテーブルの入力信号値に対応する出力信号値を更新することを特徴とする表示装置のカラー較正用プログラム。 - 請求項5記載の表示装置のカラー較正用プログラムにおいて、
前記(4)の処理の3次元補間は、四面体補間である表示装置のカラー較正用プログラム。 - 請求項5または6記載の表示装置のカラー較正用プログラムにおいて、
前記(6)の処理で求められた各格子点の出力信号値からノイズ成分を除去した後に、前記(7)の手順を実行する表示装置のカラー較正用プログラム。 - 入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対応する出力信号値が記憶されている、色変換用の3次元ルックアップテーブルの作成方法であって、
前記3次元ルックアップテーブルに、
(1)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の理想とする表示色が記憶されている3次元理想特性を求める過程と、
(2)入力信号値に対応した3次元の格子点を備え、各格子点には入力信号値に対する表示器の測定された実際の表示色が記憶されている3次元実測特性を求める過程と、
(3)3次元ルックアップテーブルの格子点群のうち、出力信号値を求めようとしている目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれているかどうかを判定する過程と、
(4)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれている場合には、目標点を取り囲んでいる3次元実測特性の各格子点の実測特性値を用いて、目標点の出力信号値を3次元補間により求める過程と、
(5)目標点に係る理想特性値が、3次元実測特性に係る実測特性値で取り囲まれていない場合には、3次元ルックアップテーブルの格子点群において、目標点の近傍にある第1格子点の出力信号値と、この第1格子点を通って目標点近傍に向かう仮想ライン上にある格子点のうち、少なくとも第1格子点と隣接している第2格子点の出力信号値とを用いて、目標点の出力信号値の候補を求める過程と、
(6)前記(5)の処理を目標点の近傍にある複数個の格子点について繰り返し行って出力信号値の候補をそれぞれ求め、これらの出力信号値の候補の平均値を目標点の出力信号値とする過程
を経て求められた、入力信号値に対応する出力信号値を記憶させることを特徴とする3次元ルックアップテーブルの作成方法。 - 請求項8記載の3次元ルックアップテーブルの作成方法において、
前記(4)の処理の3次元補間は、四面体補間である3次元ルックアップテーブルの作成方法。 - 請求項8または9記載の3次元ルックアップテーブルの作成方法において、
前記(6)の処理で求められた各格子点の出力信号値からノイズ成分を除去し、
前記3次元ルックアップテーブルに、前記ノイズ成分が除去された出力信号値を記憶させる3次元ルックアップテーブルの作成方法。
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