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JP4860146B2 - サージ保護用半導体装置 - Google Patents

サージ保護用半導体装置 Download PDF

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JP4860146B2 JP2004373966A JP2004373966A JP4860146B2 JP 4860146 B2 JP4860146 B2 JP 4860146B2 JP 2004373966 A JP2004373966 A JP 2004373966A JP 2004373966 A JP2004373966 A JP 2004373966A JP 4860146 B2 JP4860146 B2 JP 4860146B2
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Description

本発明は、サージ耐量と低容量とを兼ね備えたサージ保護用半導体装置に関する。
従来のサージ保護用半導体装置としては、高濃度N型半導体基板の上層に低濃度N型エピタキシャル層が形成され、該N型エピタキシャル層の表面から層内に延在した高濃度P型半導体層が選択的に形成され、該P型半導体層の底面から低濃度N型エピタキシャル層内に高濃度P型半導体層と同心に延在した高濃度N型半導体層が形成され、低濃度N型エピタキシャル層の表面から該N型エピタキシャル層内に高濃度N型半導体層よりも深くて高濃度P型半導体層と同心な円筒状に延在し、かつ高濃度P型半導体層と、高濃度N型半導体層との界面を有するP型半導体層が形成されたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
図3は、特許文献1に記載された従来のサージ保護用半導体装置を示すものである。図3において、101は高濃度N型半導体基板、102は低濃度N型エピタキシャル層、103は高濃度P型半導体層、104は高濃度N型半導体層、105はP型半導体のガードリング層、106は絶縁皮膜、107はアノード電極、108はカソード電極、J21は高濃度P型半導体層と高濃度N型半導体層との接合面である第一の接合面、J22はP型半導体のガードリング層と低濃度N型エピタキシャル層との接合面である第二の接合面、J23は高濃度N型半導体層とP型半導体のガードリング層との接合面である第三の接合面、J24は第一の接合面と第三の接合面とで形成されたコーナー部を各々示しており、高濃度N型半導体基板101の第一主面上層に低濃度N型エピタキシャル層102が形成され、該N型エピタキシャル層102の表面から層内に延在した高濃度P型半導体層103が選択的に形成され、該P型半導体層103の底面から低濃度N型エピタキシャル層102層内に高濃度P型半導体層103と同心に延在した高濃度N型半導体層104が形成され、低濃度N型エピタキシャル層102の表面から該N型エピタキシャル層102層内に高濃度N型半導体層104よりも深くて高濃度P型半導体層103と同心な円筒状に延在し、かつ高濃度P型半導体層103と、高濃度N型半導体層104との界面を有するP型半導体のガードリング層105が形成され、半導体基板の第一主面である低濃度N型エピタキシャル層102とP型半導体のガードリング層105と高濃度P型半導体層103との表面を覆って高濃度P型半導体層103の一部上面に窓開けされた絶縁皮膜106が形成され、高濃度P型半導体層103の表面から絶縁皮膜106の表面周辺へ延在したアノード電極107が形成され、高濃度N型半導体基板101の第二主面上にカソード電極108が形成されたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
かかる構成によれば、高濃度P型半導体層103直下のみを高濃度N型半導体層104として、他のP型半導体のガードリング層105と接合される層を低濃度N型エピタキシャル層102としているのでアノード電極107−カソード電極108間に逆バイアスを印加した際に、第二の接合面J22から低濃度N型エピタキシャル層102側へ現れる空乏層が厚くなって第一の接合面J21が有する降伏電圧に影響を与える事なく低容量とすることが出来た。
特開2001−352079号公報
しかしながら、従来の構成では、逆バイアスが印加されて降伏状態となった際に流れる降伏電流は、上述の第一の接合面と第三の接合面とで形成されたコーナー部J24に集中するので、サージ保護用半導体装置として重要な性能であるサージ耐量が制限されるという課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、低容量でかつサージ耐量が大きなサージ保護用半導体装置とその製造方法を提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明のサージ保護用半導体装置は、第一導電型半導体基板の第一主面上に低濃度第二導電型エピタキシャル層が形成され、該第二導電型エピタキシャル層の表面から層内に延在した第二導電型半導体層が選択的に形成され、低濃度第二導電型エピタキシャル層の表面から第一導電型半導体基板の層内まで延在して低濃度第二導電型エピタキシャル層と第一導電型半導体基板との外周縁を環状に囲んだ第一導電型半導体層が形成され、半導体基板の第一主面である第一導電型半導体層と低濃度第二導電型エピタキシャル層と第二導電型半導体層との表面を第二導電型半導体層の上に位置する部分の低濃度第二導電型エピタキシャル層との境界を残した内側に窓開けされた絶縁皮膜が覆って形成され、第二導電型半導体層の表面から絶縁皮膜の表面周辺へ延在した第一の電極が形成され、第一導電型半導体基板の第二主面に第二の電極が形成され、第一導電型半導体基板と低濃度第二導電型エピタキシャル層との接合面と、第一導電型半導体層と低濃度第二導電型エピタキシャル層との接合面とから共に低濃度第二導電型エピタキシャル層側へ現れる空乏層は該低濃度第二導電型エピタキシャル層が低濃度であるために大きく拡がった領域を占める事を特徴とする。

本構成によって、カソード電極が機器の回路側へ、アノード電極がグランド側へ各々繋がれて逆方向電圧が印加された際に現れる空乏層で第一導電型半導体基板と低濃度第二導電型エピタキシャル層との接合面と、第一導電型半導体層と低濃度第二導電型エピタキシャル層との接合面とから共に低濃度第二導電型エピタキシャル層側へ現れる空乏層は該第二導電型エピタキシャル層が低濃度であるために大きく拡がった領域を占めることができるので低容量とする事が出来る。
また、更に逆方向電圧が高圧になっていくと低濃度第二導電型エピタキシャル層の側へ現れた空乏層は、その領域がさらに大きく拡がっていき、やがて第二導電型半導体層の底面に達し、パンチスルー状態となって逆方向電流が流れる事となり、逆方向電流の大部分は第二導電型半導体層直下の第一導電型半導体基板と低濃度第二導電型エピタキシャル層との接合面を通過して第二導電型半導体層へ流れる事となるが、第一導電型半導体基板と低濃度第二導電型エピタキシャル層との接合面は平坦な面で構成されている為に緩やかな電流分布となって一箇所への電流集中が起こらず、サージ耐量を大きく出来る。
以上のように、本発明のサージ保護用半導体装置によれば、低容量を保ちながら、サージ耐量が大きなものとすることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1と図2は、本発明の実施の形態に係るサージ保護用半導体装置の断面と製造フローに沿った各工程の終了時点の断面を示している。
図1と図2において、1はN型半導体基板、2はP型半導体層、3は低濃度P型エピタキシャル層、4はN型半導体層、5は絶縁皮膜、6はアノード電極、7はカソード電極、J1はN型半導体基板と低濃度P型エピタキシャル層との接合面、J2は低濃度P型エピタキシャル層とN型半導体層との接合面を各々示している。
図1において、N型半導体基板1の第一主面上に低濃度P型エピタキシャル層3が形成され、該P型エピタキシャル層3の表面から層内に延在したP型半導体層2が選択的に形成され、低濃度P型エピタキシャル層3の表面からN型半導体基板1の層内まで延在して低濃度P型エピタキシャル層3とN型半導体基板1との外周縁を環状に囲んだN型半導体層4が形成され、半導体基板の第一主面であるN型半導体層4と低濃度P型エピタキシャル層3とP型半導体層2との表面をP型半導体層2の上に位置する部分の低濃度P型エピタキシャル層3との境界を残した内側に窓開けされた絶縁皮膜5が覆って形成され、P型半導体層2の表面から絶縁皮膜5の表面周辺へ延在した第一の電極であるアノード電極6が形成され、N型半導体基板1の第二主面に第二の電極であるカソード電極7が形成されたものである。
かかる構成によれば、第二の電極であるカソード電極7が機器の回路側へ、第一の電極であるアノード電極6がグランド側へ各々繋がれて逆方向電圧が印加された際に現れる空乏層でN型半導体基板1と低濃度P型エピタキシャル層3との接合面J1と、N型半導体層4と低濃度P型エピタキシャル層3との接合面J2とから共に低濃度P型エピタキシャル層3側へ現れる空乏層は該P型エピタキシャル層3が低濃度であるために大きく拡がった領域を占めることができるので低容量とする事が出来る。
また、更に逆方向電圧が高圧になっていくと低濃度P型エピタキシャル層3の側へ現れた空乏層は、その領域がさらに大きく拡がっていき、やがてP型半導体層2の底面に達し、パンチスルー状態となって逆方向電流が流れる事となる。
ここで、逆方向電流の大部分はP型半導体層2直下のN型半導体基板1と低濃度P型エピタキシャル層3との接合面J1を通過してP型半導体層2へ流れる事となるが、N型半導体基板1と低濃度P型エピタキシャル層3との接合面J1は平坦な面で構成されている為に緩やかな電流分布となって一箇所への電流集中が起こらず、サージ耐量を大きく出来る。
なお、本実施の形態において、第一導電型をN型とし、第二導電型をP型として説明したが、第一導電型をP型とし、第二導電型をN型としても良い。この場合、電圧と電流が反対方向と成り、第一の電極がカソード電極となり第二の電極がアノード電極となる。
次に、本発明のサージ保護用半導体装置の製造方法を、図2(A)〜図2(D)に示す。
図2(A)は、半導体基板形成工程の終了時点の断面を示しており、N型半導体基板1の第一主面上に低濃度P型エピタキシャル層3をエピタキシャル成長させ、該エピタキシャル層3の主面に熱酸化法によって絶縁皮膜5である酸化膜を成膜した状態である。
ここで、N型半導体基板1の濃度は1019〜1021個cm-3、低濃度P型エピタキシャル層3の濃度と厚みは1013〜1015個cm-3と10〜50μm、絶縁皮膜5の厚みは1〜2μm程度が好ましい。
図2(B)は、N型半導体層形成工程の終了時点の断面を示しており、半導体基板形成工程の終了時点の中間生成物のN型半導体層4形成予定部上に位置する絶縁皮膜5の外縁部をフォトリソグラフィを用いた選択的エッチング除去によって低濃度P型エピタキシャル層3表面の外縁部を露出させ、残された絶縁皮膜5である酸化皮膜をマスクとして低濃度P型エピタキシャル層3の露出面上に燐等のN型ドーパントを含む膜を形成し、熱拡散法によってドライブ拡散を施して低濃度P型エピタキシャル層3の表面からN型半導体基板1の層内まで延在して低濃度P型エピタキシャル層3とN型半導体基板1との外周縁を環状に囲んだN型半導体層4が選択的に形成された状態である。なお、N型半導体層4の表面は熱拡散法の熱による酸化膜で再度覆われる事となる。
ここで、熱拡散法の温度は1200℃、N型半導体層4の濃度は1019〜1021個cm-3程度が好ましい。
図2(C)は、P型半導体層形成工程の終了時点の断面を示しており、N型半導体層形成工程の終了時点の中間生成物のP型半導体層2形成予定部の上に位置する絶縁皮膜5にフォトリソグラフィを用いた選択的エッチング除去を施して窓開けし、残された絶縁皮膜5である酸化皮膜をマスクとして低濃度P型エピタキシャル層3の露出面上にボロン等のP型ドーパントを含む膜を形成し、熱拡散法によってドライブ拡散して低濃度P型エピタキシャル層3の表面から層内へ延在するP型半導体層2を選択的に形成した状態である。なお、P型半導体層2の表面は熱拡散法の熱による酸化膜で再度覆われる事となる。
ここで、熱拡散法の温度は1200℃、P型半導体層2の濃度と厚みは1019〜1021個cm-3と5〜15μm程度が好ましい。
図2(D)は、電極形成工程の終了時点の断面を示しており、P型半導体層形成工程の終了時点の中間生成物のP型半導体層2と低濃度P型エピタキシャル層3との境界を残した内側の表面上に位置する絶縁皮膜5にフォトリソグラフィを用いた選択的エッチング除去を施して窓開けし、P型半導体層2の露出面と絶縁皮膜5の表面を含む第一主面上にアルミ等から成るメタル層をEB蒸着によって形成し、該メタル層にフォトリソグラフィを用いた選択的エッチング除去を施してP型半導体層2の表面から絶縁皮膜5の表面周辺へ延在した第一の電極であるアノード電極6を形成し、N型半導体基板1の第二主面を研削研磨して厚み調整し、該N型半導体基板1の第二主面にメタライズを施して金、銀、ニッケル、クロム等のメタルから成る第二の電極であるカソード電極7を形成する。
ここで、アノード電極6とカソード電極7の厚みは3〜6μmと1〜2μm程度が好ましい。
低容量かつサージ耐量が高い半導体構造として有用であり、特にサージ保護用半導体装置等に適している。
本発明の実施形態に係るサージ保護用半導体装置の断面図 本発明の実施形態に係るサージ保護用半導体装置の製造フローに沿った断面図 従来のサージ保護用半導体装置の断面図
符号の説明
1 N型半導体基板
2 P型半導体層
3 低濃度P型エピタキシャル層
4 N型半導体層
5 絶縁皮膜
6 アノード電極
7 カソード電極
J1 N型半導体基板と低濃度P型エピタキシャル層との接合面
J2 低濃度P型エピタキシャル層とN型半導体層との接合面

Claims (1)

  1. 第一導電型半導体基板の第一主面上に低濃度第二導電型エピタキシャル層が形成され、
    該第二導電型エピタキシャル層の表面から層内に延在した第二導電型半導体層が選択的に形成され、
    前記低濃度第二導電型エピタキシャル層の表面から前記第一導電型半導体基板の層内まで延在して前記低濃度第二導電型エピタキシャル層と前記第一導電型半導体基板との外周縁を環状に囲んだ第一導電型半導体層が形成され、
    半導体基板の第一主面である前記第一導電型半導体層と低濃度第二導電型エピタキシャル層と前記第二導電型半導体層との表面を前記第二導電型半導体層の上に位置する部分の前記低濃度第二導電型エピタキシャル層との境界を残した内側に窓開けされた絶縁皮膜が覆って形成され、
    前記第二導電型半導体層の表面から前記絶縁皮膜の表面周辺へ延在した第一の電極が形成され、
    前記第一導電型半導体基板の第二主面に第二の電極が形成され、
    前記第一導電型半導体基板と前記低濃度第二導電型エピタキシャル層との接合面と、前記第一導電型半導体層と前記低濃度第二導電型エピタキシャル層との接合面とから共に前記低濃度第二導電型エピタキシャル層側へ現れる空乏層は該低濃度第二導電型エピタキシャル層が低濃度であるために大きく拡がった領域を占める事を特徴とするサージ保護用半導体装置。
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