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JP4737074B2 - 吸着器および吸着器の製造方法 - Google Patents

吸着器および吸着器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、吸着剤が気相冷媒を吸着する作用を用いて冷媒を蒸発させ、その蒸発潜熱により冷凍能力を発揮する吸着器およびその製造方法に関する。
従来、この種の吸着器として特許文献1に記載のものが知られている。この吸着器は、伝熱管と、伝熱管の外周に設けられた伝熱性フィンと、吸着剤と銅粉とを混合して焼結形成され、伝熱管および伝熱用フィンを一体的に密着被包する吸着剤成形体とを備えている。
特開平4−148194号公報
しかしながら、上記特許文献1に係る吸着器においては、伝熱管および伝熱用フィンを一体的に密着被包する吸着剤成形体には吸着剤が焼結銅に対して高い充填率で充填されている。したがって、吸着剤成形体内部には非常に狭い通路空間が形成されるので、被吸着媒体である水蒸気が吸着剤成形体に浸透すると、吸着剤成形体内部の圧力損失が増大して、吸着作用が妨げられるという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、吸着層内部の圧力損失を低減した吸着器およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。吸着器に係る第1の発明は、複数の部品から構成され内部に収容空間が形成されたケーシング(3)と、ケーシング(3)内に収容され熱交換媒体が流れるチューブ(21)と、ケーシング(3)内に収容され焼結された金属粉によって形成されてチューブ(21)の周辺(22)に空隙を有して配置される伝熱性骨組み(23)と、ケーシング(3)内に収容され伝熱性骨組み(23)寄りに集まって堆積されて空隙よりも小さい隙間(25)を形成する吸着剤(24)と、を備えており、隙間(25)は吸着剤(24)の平均粒子径よりも大きいことを特徴としている。
この発明によれば、吸着層に浸透する被吸着媒体の流路が大きく形成されるので、吸着層内部の圧力損失を低減した吸着器を提供できる。
また、伝熱性骨組み(23)を構成する金属粉の平均長さAと吸着剤(24)の平均粒子径Bは、
A/B > 6
の関係を満たしていることが好ましい。
この発明によれば、吸着層の架橋性や閉塞度合いの観点から、限界流出口径を考慮した吸着剤スラリーの充填が実施でき、これにより低圧力損失の吸着層を備えた吸着器を提供できる。
また、吸着剤(24)の平均粒子径Bは5μm以下であり、伝熱性骨組み(23)を構成する金属粉の平均長さAと吸着剤(24)の平均粒子径Bは、
A/B ≧ 20
の関係を満たしていることが好ましい。この発明によれば、吸着剤を吸着層の表面から深さ20mm以上充填することができ、優れた吸着性能を有する吸着器が得られる。
吸着器の製造方法に係る第1の発明は、複数の部品から構成され内部に収容空間が形成されたケーシング(3)と、熱交換媒体が流れるチューブ(21)と、チューブ(21)の周辺(22)に空隙を有して形成される焼結金属の骨組み(23)と、焼結金属の骨組み(23)寄りに集まって堆積される吸着剤(24)と、を備えた吸着器を製造方法について、
チューブ(21)をケーシング(3)内部に配置して組み立てる組立工程と、ケーシング(3)内部に金属粉を入れてチューブ(21)の周辺(22)に金属粉を配置させる充填工程と、ケーシング(3)を炉内に入れて加熱することにより、金属粉を焼結して焼結金属の骨組み(23)を形成するとともに、吸着器本体を構成する部品同士をろう付け接合するろう付け工程と、金属粉の平均長さAと A/B > 6 の関係にある平均粒子径Bを有する吸着剤(24)のスラリーを、ろう付け工程後のケーシング(3)内に投入する吸着剤充填工程と、吸着剤充填工程後の吸着剤を乾燥する乾燥工程と、を備えることを特徴としている。
この発明によれば、吸着層に浸透する被吸着媒体の流路が大きく形成されるので、吸着層内部の圧力損失を低減した吸着器の製造方法を提供できる。また、吸着層の架橋性や閉塞度合いの観点から、限界流出口径を考慮した吸着剤スラリーの充填により、低圧力損失の吸着層を備えた吸着器の製造方法を提供できる。
また、上記吸着器の製造方法に係る第1の発明の吸着剤充填工程においては、金属粉の平均長さAと A/B ≧ 20 の関係にあり、さらに5μm以下の平均粒子径Bを有する吸着剤(24)のスラリーをケーシング(3)内に投入することが好ましい。
この発明によれば、吸着剤を吸着層の表面から深さ20mm以上充填することができ、優れた吸着性能を有する吸着器の製造方法を提供できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態では、水蒸気などの被吸着媒体が浸透し得る所定の流路を備えた吸着層を有する吸着器と、この吸着器を製造する方法について説明する。本実施形態における吸着器について、図1から図6に従って説明する。図1は本実施形態の吸着器1における吸着層(チューブ21の周辺22)を模式的に示した部分断面図である。
図1に模式的に示した吸着層は、熱交換媒体が流れるチューブ21の周辺22に形成されるものであり、吸着器1はその内部に含む吸着剤が気相冷媒(水蒸気)を吸着する作用を用いて冷媒を蒸発させてその蒸発潜熱により冷凍能力を発揮することを利用して吸着式冷凍機などに使用される。
図1に示すように、熱交換媒体(例えば、水、不凍液、冷媒)が流れるチューブ21の周辺22には、伝熱性骨組み23および吸着剤24が配置されている。これらは焼結結合された焼結体を呈し、内部に多数の通路を有する微細な焼結フィン(以下、多孔質焼結フィンとする)を形成する。チューブ21、伝熱性骨組み23、および吸着剤24は吸着器1を形成するケーシング3内に設けられている。
伝熱性骨組み23は、熱伝導性に優れる金属粉がケーシング3内のチューブ21に付着されてチューブ21の周辺22に不規則な形態で規則性なくランダムに配置され、これが加熱されて溶融することなく焼結結合した焼結体である。金属粉は、導電率の高い種々の金属を使用することができるが、本実施形態で説明する金属粉は銅粉であり、銅粉は繊維状の形態のものを用いているが、この他に粉末状、粒子状などの形態のものを用いてもよい。繊維状の銅粉を用いた場合、銅粉はチューブ21の周辺22において不規則な形態のトラス状を呈したり、不規則に入り組んで架橋したりする形態を呈する。チューブ21は、伝熱性骨組み23と同様の材質で構成され、銅、銅合金、アルミ、鉄などで形成される。
伝熱性骨組み23は焼結された銅粉によって形成されており、チューブ21の周辺22に空隙を有するように配置された多孔性伝熱体である。吸着剤24は微小な多数の粒子状に形成されており、例えばシリカゲル、ゼオライト、活性炭、活性アルミナなどから構成されている。さらに、吸着剤24は、伝熱性骨組み23寄りに集まって上記空隙を形成する壁部に堆積されることにより空隙よりも小さい隙間25を形成している。つまり、吸着剤24は伝熱性骨組み23が形成する空隙の内部に充填されている。
隙間25は、吸着剤24の粒子で囲まれて形成される空間であり、チューブ21の周辺22に形成される多数の隙間25が互いに連通することにより、水蒸気などの被吸着媒体が浸透する流路が形成されることになる。隙間25は、吸着剤24を構成する多数の粒子の平均粒子径Bよりも大きい通路断面積を有している。
以上のように形成された伝熱性骨組み23および吸着剤24は吸着層を構成する。チューブ21の軸方向と直交する方向に形成されるチューブ21間の吸着層の厚さは、チューブ21の周辺22で焼結結合した多孔質焼結フィンの厚さHに対応している。
図2は、図1の吸着層について、伝熱性骨組み23と吸着剤24の関係が幾何学的に均一で簡易的な構造であると仮定した場合のモデル図を示している。
図2に示すように、伝熱性骨組み23を空隙を有する一辺長さAの立方体格子として簡単化すると、この立方体の内部に堆積された吸着剤24によって隙間25が形成される。この隙間25は、立方体の6面において少なくとも1つ以上形成され、立方体の内部で少なくとも2つの隙間25が連通している。
伝熱性骨組み23の空隙率φとすると、複数の隙間25が立方体の内部で連通して形成される通路は0.3φ程度に構成されている。また、立方体の各面において形成される隙間25の径方向寸法lは、 (0.3φA1/3 程度になるように構成されている。
好ましくは、伝熱性骨組み23を構成する銅粉の平均長さAと吸着剤24の平均粒子径Bとの間には、 A/B > 6 の関係を満たすように構成する。
また、吸着剤24の平均粒子径Bを5μm以下として、伝熱性骨組み23を構成する銅粉の平均長さAと吸着剤24の平均粒子径Bの間には、 A/B ≧ 20 の関係を満たすことが好ましい。この構成を採用することにより、吸着剤24は吸着層の表面から深さ20mm以上充填されることを確認している。
図3は吸着層のSEM画像写真である。この画像は、走査型電子顕微鏡で撮影したものであり、観察対象に電子線を当てて反射してきた二次電子から得られる像を写した画像である。図3に示す吸着層は、平均長さA=100μmの銅粉を焼結し、平均粒子径B=5μmの吸着剤をトルエンに分散させてスラリーにした状態でこの焼結銅に充填し、乾燥したものである。
図3に示すように、粗く不規則な形状で構成される吸着層の表面部には、多数の複雑な形状の隙間25が形成され、これらが吸着層の内部で連通し、被吸着媒体が浸透する流路を構成している。隙間25は図3において黒く見える部分であり、所々に白く見えるものは、伝熱性骨組み23に堆積された吸着剤24の一部である。
次に、吸着器1の構成について図4〜図6を用いて説明する。図4は吸着器1の構成を示した概略的正面図であり、図5は図4においてV方向にみた横断面図であり、図6は図5においてVI方向にみた縦断面図である。
図4に示す吸着器1は、吸着式冷凍機に使用されるものであり、例えば、車両用などの空調装置に適用することもできる。この吸着器1は、図5および図6に示すように、ケーシング3内に吸着熱交換部2、シート4、5、およびタンク6、7を備えている。
吸着器1は、吸着熱交換部2と、内部に収容するケーシング3を備えている。ケーシング3は、円筒状に形成されており、内部に、略円筒状の吸着熱交換部2の伝熱性骨組み23が収容可能に形成されている。また、ケーシング3の上端側開口部と下端側開口部は、シート4、5で封止可能に形成されている。ケーシング3の上部には、吸着熱交換部2の吸着層に水蒸気を導くことが可能な被吸着媒体の流入配管8および被吸着媒体の流出配管9が設けられている。
下部タンク6および上部タンク7は、熱交換媒体を複数のチューブ21へ供給分配するためのタンクである。熱交換媒体は、下部タンク6の流入配管10に流入し、チューブ21を通って上部タンク7の流出配管11より流出する。
シート4、5には、チューブ21が貫通可能な貫通穴が形成され、この貫通穴とチューブ21は、ろう付け等による接合により気密に固定されている。このようにケーシング3とシート4、5を封止することにより、内部を真空に保持することができる。これにより、ケーシング3とシート4、5によって形成される内部密閉空間内には、被吸着媒体としての水蒸気以外には、他の気体(気相冷媒)は存在しないように構成されている。
吸着熱交換部2は、熱交換媒体(例えば、水、不凍液、冷媒)が流れるチューブ21を有しており、チューブ21の周辺22に伝熱性骨組み23および吸着剤24が配置されている。吸着熱交換部2は、焼結された金属粉によって形成されてチューブ21の周辺22に空隙を有して配置される伝熱性骨組み23と、伝熱性骨組み23寄りに集まって堆積されて上記空隙よりも小さい隙間25を形成する吸着剤24とを備えている。
伝熱性骨組み23は、図6に示すように、その全体が一方向に伸長するように複数の円筒状チューブ21の周辺22に形成されている。また、伝熱性骨組み23は、図5に示すように、伝熱性骨組み23を内部に収容するケーシング3の内周壁に沿った形状に形成されており、全体形状として円筒状を呈している。なお、上記ケーシング3およびチューブ21は、その径方向断面が円筒形状、楕円形状、矩形形状のいずれの形状であってもよい。
吸着器1において吸着時には、水蒸気は、蒸発器側から流入配管8を通って、吸着層に浸透して複数の隙間25が連通する通路(以下、連通路とする)に分配される。連通路に分配された水蒸気は、吸着層の内部を流通してさらに浸透する。脱離時には、水蒸気は、連通路を通って吸着層から吐き出され、吐き出た水蒸気は流出配管9より凝縮器側へ流出する。
次に、吸着器1の製造工程を図7にしたがって説明する。図7は、吸着器1の製造方法についてその製造工程を示した流れ図である。吸着器1の製造工程は、ケーシング3内に焼結体として形成される銅粉を投入する充填工程前に各構成部品を組付ける組付工程(ステップS100)、ケーシング3内に銅粉を充填する充填工程(ステップS110)、ろう付け前に必要な吸着器本体を形成する筐体形成工程(ステップS120)、吸着器本体を炉の中に入れてろう付けするろう付け工程(ステップS130)、吸着剤24を溶液状にしたスラリーをケーシング3内に充填する吸着剤充填工程(ステップS140)、および充填された吸着剤24を乾燥する工程であり、これらを順に行って製造方法が構成されている。
ステップS100の組付工程は、ステップS200の銅粉および吸着剤24の充填工程の準備工程であり、銅粉を充填する前に組付け可能な構成部品をできるだけ組み立てておくことが好ましい。
ステップS100の組立工程では、吸着熱交換部2の構成部品であるチューブ21をケーシング3内に保持させて固定するために、まず、複数のチューブ21の一端をシート4に設けられた貫通穴に挿入しておき、シート4に挿通したチューブ21を拡管することによりシート4とチューブ21を固定する。次に、シート4をケーシング3の下端側開口部に組み付けて固定する。この状態では、ケーシング3の上端側開口部が開放されているとともに、ケーシング3内にチューブ21が保持されて固定されている。
ケーシング3内において、隣り合うチューブ21は互いに所定間隔をあけて設けられ、その周辺22には空間が形成されている。
次に、ステップS110の充填工程では、チューブ21の周辺22に焼結させる銅粉をケーシング3内に充填させる工程である。まず、ステップS110の工程では、ケーシング3のシート5が組み付けられていない上端側開口部、もしくは流入配管8および流出配管9と連絡される開口から銅粉を充填する。銅粉はチューブ21の周辺22に所定量満たされる。そして、銅粉を所定量充填した後、加圧用冶具などを用いてケーシング3の上部より所定の加圧力を加え銅粉を固める。
次に、ステップS120の筐体形成工程では、ろう付け結合が必要となる構成部品をS130のろう付け工程前にすべて組み立てておく工程である。まず、ケーシング3の上端側開口部に、シート5を組み付けて固定する。また、ケーシング3の上記開口と、流入配管8および流出配管9とを組み付けて固定する。下部タンク6および上部タンク7をシート4、5、もしくはケーシング3に組み付けて固定する。また、流入配管10および流出配管11を下部タンク6および上部タンク7に組み付けて固定する。
次に、ステップS130のろう付け工程では、吸着器1を構成する部品同士のろう付け結合(接合)と、充填された銅粉を焼結することによる焼結金属の骨組み23の形成と、焼結金属の骨組み23とチューブ21との焼結結合(接合)とを行う。
この工程では、少なくとも、シート4、5とチューブ21との接合部位、シート4、5とケーシング3との接合部位、およびシート4、5とタンク6、7との接合部位をろう付け接合する。シート4、5やタンク6、7はろう材をグラッドした銅材を用いてもよい。
また、銅粉の焼結温度は、700°C〜1000°Cの範囲であるので、上記ろう材は、700°C〜1000°Cの範囲に含まれる溶融温度を備えるものを使用する。例えば、ろう材は銅系または銀系の材料を使用する。
銅粉の焼結により形成された焼結金属の骨組み23とケーシング3の内周壁との間には、銅粉は焼結によって体積が減少するため、隙間が生じる。また、焼結金属の骨組み23は、ケーシング3の内周壁に沿った形状に形成される。つまり、焼結金属の骨組み23の全体的輪郭はケーシング3の内壁面に囲む空間にほぼ同形状となる。
次に、ろう付け工程が終了した後、吸着剤24の焼結体(焼結金属の骨組み)内部への定着とを行う工程(ステップS140)を行う。S140の吸着剤充填工程は、トルエン等の溶媒に分散させて溶かしたスラリー状の吸着剤24を流入配管8または流出配管9からケーシング3内に投入し、焼結金属の骨組み23に堆積させて充填する工程である。スラリー状とする吸着剤24の平均粒子径Bは、S110で充填された金属粉の平均長さAとの間に A/B > 6 なる関係を満たすものを使用する。
この吸着剤充填工程において、より好ましくは、平均粒子径Bが5μm以下であって、さらに、金属粉の平均長さAとの間に A/B ≧ 20 の関係を満たす吸着剤24のスラリーをケーシング3内に投入するのがよい。
次に、ステップS140後のケーシング3内の吸着剤24を乾燥させる工程を行う(ステップS150)。この工程では、ケーシング3外部から熱を加えたり、ケーシング3内に所定温度の温風を送風したりして乾燥する。この乾燥工程により、吸着剤24のスラリーの水分が蒸発して吸着剤24の焼結金属内部への定着が行われ、吸着剤24が吸着作用を発揮できる状態になる。
焼結金属の空隙率φが0.8である場合、吸着剤24は乾燥状態の嵩密度0.6g/ccのものを銅を含む体積1cc当たり0.45g充填している。従来の方法で理想的に最密充填がなされたと仮定した場合が1cc×0.8×0.6g/cc=0.48gの充填量である。これに対して本実施形態ではほぼ限界の94%の量を充填しており、従来では形成することが不可能な孔を形成することができ、水蒸気が浸透による圧力損失を低減できる。
以上の工程により、焼結金属の骨組み23の伝熱表面に吸着層を容易に形成することができる。しかも、吸着剤24が充填された状態で炉中に投入するためには吸着剤24に耐熱性が必要となるが、本実施形態では焼結金属の骨組み23を形成後に吸着剤24を充填するので、耐熱性のない吸着剤24を使用することができる。
また、吸着剤24を溶媒に分散させた後、乾燥する工程手順により、嵩密度が30%以上向上することを確認している。例えば、嵩密度0.6g/ccのゼオライト系吸着剤をトルエンに分散させた後乾燥した場合には、嵩密度が0.8g/ccまで向上する。
また、スラリー状とした吸着剤を焼結銅に充填し乾燥する工程手順により、銅粉の周囲に高密度の吸着剤を配置でき、同重量の吸着剤を充填したものに比べて水蒸気の浸透を容易にする孔を確保することが可能となる。
また、吸着熱交換部2の他の構成として図8に示す構成を採用することができる。この吸着熱交換部2Aは、その横断面において、チューブ21の周辺22に伝熱性骨組み23が存在しない複数の空間部26を備えている。この空間部26は、チューブ21の軸方向に沿うように設けられ、ケーシング3内におけるチューブ21の軸方向長さと同様の長さとなるように延設されているのが好ましい。換言すれば、空間部26は、ケーシング3内で吸着熱交換部2Aを貫通するように伸長する管路を形成する。
吸着熱交換部2Aに空間部26が設けられていることにより、ステップS140での吸着剤スラリーの充填が促進されてより容易に実施することができる。換言すれば、充填過程においてスラリーは、吸着熱交換部2Aの長手方向に延設される空間部26に浸透してその内部を通って空間部26の周囲に位置する伝熱性骨組み23側に流れて吸着熱交換部2Aのすみずみまで行き渡り堆積することになる。
この空間部26は、例えば次に様な手順で作成することができる。まず、ステップS110の実施前、またはS110の実施後にステンレスなどで構成される細い棒状部材を周辺22の所定位置に所定の個数分設置し、これを設置した状態でその後のろう付け工程で焼結銅を形成し、その後に棒状部材を抜き取る。棒状部材が抜き取られた形状は、チューブ21とほぼ平行に伸長する管路となり、空間部26が吸着熱交換部2Aの至るところの横断面で形成されることになる。なお、棒状部材をろう付け工程時の熱により溶融する樹脂などの素材で構成した場合は、ろう付け工程後の抜き取り工程を省力することができる。
このように本実施形態の吸着器1は、ケーシング3と、ケーシング3内に収容され熱交換媒体が流れるチューブ21と、ケーシング3内に収容され焼結された銅粉によって形成されてチューブ21の周辺22に空隙を有して配置される伝熱性骨組み23と、ケーシング3内に収容され伝熱性骨組み23寄りに集まって堆積されて空隙よりも小さい隙間25を形成する吸着剤24と、を備えており、隙間25は吸着剤24の平均粒子径Bよりも大きく形成されている。
この構成により、吸着層に浸透する水蒸気の流通路が大きく形成される吸着層を提供できるので、吸着層内部の圧力損失を低減することができる。
さらに、伝熱性骨組み23を構成する金属粉の平均長さAと吸着剤24の平均粒子径Bは、 A/B > 6の関係を満たしていることが好ましい。この構成を採用した場合には、吸着層の架橋性や閉塞度合いの観点から、限界流出口径を考慮した吸着剤スラリーの充填を実施でき、低圧力損失の吸着層を提供することができる。
さらに、吸着剤24の平均粒子径Bは5μm以下であり、伝熱性骨組み23を構成する金属粉の平均長さAと吸着剤24の平均粒子径Bは、 A/B ≧ 20 の関係を満たしていることが好ましい。この構成を採用した場合には、吸着剤24を吸着層の表面から深さ20mm以上充填することができ、優れた吸着性能を提供できる。
本実施形態の吸着器1の製造方法は、チューブ21をケーシング3内部に配置して組み立てる組立工程と、ケーシング3内部に金属粉を入れてチューブ21の周辺22に金属粉を配置させる充填工程と、ケーシング3を炉内に入れて加熱することにより、金属粉を焼結して焼結金属の骨組み23を形成するとともに、吸着器本体を構成する部品同士をろう付け接合するろう付け工程と、金属粉の平均長さAと A/B > 6 の関係にある平均粒子径Bを有する吸着剤24のスラリーをろう付け工程後のケーシング3内に投入する吸着剤充填工程と、吸着剤充填工程後の吸着剤を乾燥する乾燥工程と、を備えている。
この製造方法により、吸着層に浸透する水蒸気の流通路が大きく形成される吸着層を提供できるので、吸着層内部の圧力損失を低減することができる。また、吸着層の架橋性や閉塞度合いの観点から、限界流出口径を考慮した吸着剤スラリーの充填により低圧力損失の吸着層を提供できる。
さらに、上記吸着剤充填工程においては、金属粉の平均長さAと A/B ≧ 20 の関係にあり、さらに5μm以下の平均粒子径Bを有する吸着剤24のスラリーをケーシング3内に投入することが好ましい。この構成を採用した場合には、吸着剤24を吸着層の表面から深さ20mm以上充填することができ、優れた吸着性能が得られる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態において、伝熱性骨組み23を構成する金属粉は銅粉を用いているが、伝熱性骨組み23はこの他にアルミナ、焼結アルミ、焼結鉄、焼結銅合金、発泡銅などを用いて構成してもよい。
本発明の第1実施形態の吸着器1における吸着層(チューブの周辺)を模式的に示した部分断面図である。 図1の吸着層について、伝熱性骨組み23と吸着剤24の関係が幾何学的に均一な構造であると仮定した場合のモデル図である。 吸着層のSEM画像写真である。 第1実施形態の吸着器1を示した概略的正面図である。 図4においてV方向にみた横断面図である。 図5においてVI方向にみた縦断面図である。 第1実施形態の吸着器の製造方法についてその製造工程を示した流れ図である。 他の構成の熱交換吸着部2Aについての横断面図である。
符号の説明
1…吸着器
2…吸着熱交換部
3…ケーシング
21…チューブ
22…チューブの周辺
23…伝熱性骨組み(焼結金属の骨組み)
24…吸着剤
25…通路(隙間)

Claims (5)

  1. 複数の部品から構成され内部に収容空間が形成されたケーシング(3)と、
    前記ケーシング(3)内に収容され、熱交換媒体が流れるチューブ(21)と、
    前記ケーシング(3)内に収容され、焼結された金属粉によって形成されて前記チューブ(21)の周辺(22)に空隙を有して配置される伝熱性骨組み(23)と、
    前記ケーシング(3)内に収容され、前記伝熱性骨組み(23)寄りに集まって堆積されて前記空隙よりも小さい隙間(25)を形成する吸着剤(24)と、を備え、
    前記隙間(25)は前記吸着剤(24)の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする吸着器。
  2. 前記伝熱性骨組み(23)を構成する金属粉の平均長さAと前記吸着剤(24)の平均粒子径Bは、
    A/B > 6
    の関係を満たしていることを特徴とする請求項1に記載の吸着器。
  3. 前記吸着剤(24)の平均粒子径Bは5μm以下であり、
    前記伝熱性骨組み(23)を構成する金属粉の平均長さAと前記吸着剤(24)の平均粒子径Bは、
    A/B ≧ 20
    の関係を満たしていることを特徴とする請求項1または2に記載の吸着器。
  4. 複数の部品から構成され内部に収容空間が形成されたケーシング(3)と、熱交換媒体が流れるチューブ(21)と、前記チューブ(21)の周辺(22)に空隙を有して形成される焼結金属の骨組み(23)と、前記焼結金属の骨組み(23)寄りに集まって堆積される吸着剤(24)と、を備えた吸着器の製造方法であって、
    前記チューブ(21)を前記ケーシング(3)内部に配置して組み立てる組立工程と、
    前記ケーシング(3)内部に前記金属粉を入れて前記チューブ(21)の周辺(22)に前記金属粉を配置させる充填工程と、
    前記ケーシング(3)を炉内に入れて加熱することにより、前記金属粉を焼結して焼結金属の骨組み(23)を形成するとともに、吸着器本体を構成する部品同士をろう付け接合するろう付け工程と、
    前記金属粉の平均長さAと A/B > 6 の関係にある平均粒子径Bを有する吸着剤(24)のスラリーを、前記ろう付け工程後の前記ケーシング(3)内に投入する吸着剤充填工程と、
    前記吸着剤充填工程後の前記吸着剤を乾燥する乾燥工程と、
    を備えることを特徴とする吸着器の製造方法。
  5. 前記吸着剤充填工程において、
    前記金属粉の平均長さAと A/B ≧ 20 の関係にあり、さらに5μm以下の平均粒子径Bを有する吸着剤(24)のスラリーを前記ケーシング(3)内に投入することを特徴とする請求項4に記載の吸着器の製造方法。
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