JP4760669B2 - 吸着モジュールおよび吸着モジュールの製造方法 - Google Patents
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Description
筐体(3)のろう付け部を接合するろう材が配置されている部位と、多孔質伝熱体(23)として焼結結合された金属粉(23b)との間に、隙間(δ)が設けられていることを特徴とする。
筐体(3)の内周壁には、仮止め板(41)を係止する係止部(31k)が設けられていることを特徴とする。
熱媒体管(21)を筐体(3)内部に配置して組付ける組付工程と、筐体(3)内部に金属粉(23b)と吸着剤(24)を混合して入れて、金属粉(23b)および吸着剤(24)を熱媒体管(21)の周辺部(22)に位置させ、かつ充填された金属粉(23b)を圧縮して形状維持する充填工程と、充填工程において金属粉(23b)および吸着剤(24)を入れた充填口を閉じて、ろう付け前の筐体を形成するろう付け前の筐体形成工程と、ろう付け前の筐体を炉内に入れて加熱することにより、金属粉(23b)を焼結して多孔質伝熱体(23)を形成するするとともに、熱媒体管(21)と筐体(3)とのろう付け結合するろう付け工程とを備えていることを特徴とする。
ろう付け工程においてろう付け結合するために用いられるろう材(81)の溶融温度は、700〜1000°Cの範囲にあることを特徴とする。
本発明の第1実施形態における吸着モジュールを、図1から図7に従って説明する。図1は本実施形態の吸着モジュールを示す外観図である。図2は図1中のIIからみた横断面図である。図3は図2中のIIIからみた縦断面図である。図4は図2中の吸着剤充填層を示す模式的断面図である。図5は図3中に設けた隙間周りを拡大した部分断面図である。図6は図3中の仮止め板を示す図であって、図6(a)は平面図、図6(b)は正面図である。図7は本実施形態の吸着モジュールの製造方法の一例について、製造工程を示す流れ図である。
本発明の第2実施形態を図8に示す。第2実施形態は、筐体本体31に、仮止め板141を係止するための係止部31kを設けた吸着モジュール101に適用したものである。図8は、本実施形態の吸着モジュールを示す縦断面図である。図9は、図8中に設けた隙間δ周りを拡大した部分断面図である。
本発明の第3実施形態を図10に示す。第3実施形態は、筐体3を構成するシートと多孔質伝熱体23の金属粉23bとの間に設ける隙間δを、熱媒体管121の軸方向に延びる端部の一方のみに設けた吸着モジュール201に適用したものである。図10は、本実施形態の吸着モジュールを示す部分的縦断面図である。
本発明の第4実施形態を図11に示す。第4実施形態は、焼結体として焼結する金属粉23bの形状を、繊維状のものとする吸着モジュール1に適用したものである。図11は、本実施形態に係わる吸着剤充填層を示す模式的断面図である。
本発明の第5実施形態を図12に示す。第4実施形態は、金属粉23bの形状を、繊維状のものとする吸着モジュール301に適用した他の実施例である。図12は、本実施形態の吸着モジュールを示す縦断面図である。図13は、図12中に設けた隙間周りを拡大した部分断面図である。図14は、本実施形態の吸着モジュールの製造方法の一例について、製造工程を示す流れ図である。
熱媒体管21の周辺部22に多孔質伝熱体23および吸着剤24を設ける場合において、多孔質体23は、金属粉23bを焼結体としたいわゆる伝熱フィンとすることにより、この伝熱フィン内に充填された吸着剤24との接触面積が増え伝熱特性が向上する。しかしながら、多孔質伝熱体23における熱媒体管21の周辺部22の厚さによっては、吸着剤24が被吸着媒体を吸着/脱離する際の被吸着媒体の拡散抵抗によって、吸着剤24の吸着/脱離速度が狙い通り上がらず、結果的には冷却性能を向上させることができないおそれがある。
(1)以上説明した本実施形態において、ろう付け部(接合部)にろう材81を置きろうすることにより配置した。これに限らず、シート32、33やタンク34、35に、ろう材をグラッドした銅材を利用してもよい。これにより、上記接合部位に置きろうをする手間を省くことができる。
2 吸着熱交換器
21 熱媒体管
22 周辺部
23 多孔質伝熱体(多孔質焼結フィン、焼結体)
23a 細孔
23b 金属粉
24 吸着剤
3 筐体
31 筐体本体
32、33 シート(支持部材)
32a、33a 貫通穴
34 下部タンク(タンク)
35 上部タンク(タンク)
41 仮止め板
41a 本体部
41b 脚部
41c 貫通穴
81 ろう材
Claims (17)
- 熱交換媒体が流れる複数の熱媒体管(21)と、前記熱媒体管(21)の周囲に多孔質伝熱体(23)として焼結結合された金属粉(23b)と、前記熱媒体管(21)の周辺部に存在する吸着剤(24)と、前記多孔質伝熱体(23)および前記吸着剤(24)を、真空保持可能に内部に収容する筐体(3)とを備えた吸気モジュールにおいて、
前記筐体(3)は、内部の収容空間を、ろう材(81)によって互いにろう付けされた複数の部材(31、32、33、34、35)によって区画されるように構成され、
前記熱媒体管(21)は、前記複数の部材(31、32、33、34、35)のうち、前記熱媒体管(21)が貫通する支持部材(32、33)とろう材(81)によってろう付けされるように構成され、
前記筐体(3)のろう付け部を接合するろう材が配置されている部位と、前記多孔質伝熱体(23)として焼結結合された前記金属粉(23b)との間に、隙間(δ)が設けられていることを特徴とする吸着モジュール。 - 前記多孔質伝熱体(23)は、粉末状、粒子状、および繊維状のいずれかの前記金属粉(23b)を焼結することによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸着モジュール。
- 前記隙間(δ)は、前記筐体(3)内に充填された前記金属粉(23b)を圧縮して形状維持させることによって、形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸着モジュール。
- 前記隙間(δ)内には、前記筐体(3)内に充填された前記金属粉(23b)を保持する仮止め板(41)が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吸着モジュール。
- 前記仮止め板(41)は、弾性体で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の吸着モジュール。
- 前記仮止め板(41)は、ろう材(81)と交わらない濡れ性の悪い材料からなることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の吸着モジュール。
- 前記仮止め板(41)は、前記金属粉(23b)に接触し、かつ前記筐体(3)の内周壁の形状に沿う本体部(41a)と、前記本体部(41a)から前記隙間(δ)の延在方向に延びる脚部(41b)とを有し、
前記脚部(41b)は、前記内周壁に対して、前記隙間(δ)の延在方向に向けて離れるように傾斜していることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の吸着モジュール。 - 前記仮止め板(141)は、前記金属粉(23b)に接触し、かつ前記筐体(3)の内周壁の形状に沿うように形成され、
前記筐体(3)の内周壁には、前記仮止め板(141)を係止する係止部(31k)が設けられていることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の吸着モジュール。 - 前記隙間(δ)は、前記熱媒体管(21)の軸方向に延びる端部のうちの一方の端部側に設けられ、
前記端部のうち少なくとも他方の端部間は連続的に接続され、前記熱交換媒体は前記熱媒体管(21)を少なくとも一方方向に流通可能であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の吸着モジュール。 - 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の吸着モジュール(1)は、被吸着媒体が流れる被吸着媒体通路(25)を備え、
前記被吸着媒体通路(25)は、前記熱媒体管(21)の間に配置されていることを特徴とする吸着モジュール。 - 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の吸着モジュール(1)において、
前記筐体(3)は、内部に前記被吸着媒体を封入し、外部の蒸発器および凝縮器と前記被吸着媒体を流通可能に結合するように構成されており、吸着時には前記蒸発器側より前記被吸着媒体が流入し、脱離時には前記凝縮器側へ前記被吸着媒体が流出することを特徴とする吸着モジュール。 - 前記多孔質伝熱体(23)の前記金属粉(23b)は、銅または銅合金からなり、
前記熱媒体管(21)は、銅または銅合金からなることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の吸着モジュール。 - 前記金属粉(23b)は、前記焼結温度が前記ろう材(81)のろう付け温度と同じ温度とするように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の吸着モジュール。
- 熱交換媒体が流れる熱媒体管(21)と、前記熱媒体管(21)に多孔質伝熱体(23)として焼結結合された、粉末状、粒子状、および繊維状のいずれかの金属粉(23b)と、前記熱媒体管(21)の周辺部(22)に存在する吸着剤(24)とを筐体(3)内部に備えた吸着モジュールの製造方法において、
前記熱媒体管(21)を前記筐体(3)内部に配置して組付ける組付工程と、
前記筐体(3)内部に前記金属粉(23b)と前記吸着剤(24)を混合して入れて、前記金属粉(23b)および前記吸着剤(24)を前記熱媒体管(21)の周辺部(22)に位置させ、かつ充填された前記金属粉(23b)を圧縮して形状維持する充填工程と、
前記充填工程において前記金属粉(23b)および前記吸着剤(24)を入れた充填口を閉じて、ろう付け前の筐体を形成するろう付け前の筐体形成工程と、
ろう付け前の前記筐体を炉内に入れて加熱することにより、前記金属粉(23b)を焼結して前記多孔質伝熱体(23)を形成するするとともに、前記熱媒体管(21)と前記筐体(3)とのろう付け結合するろう付け工程とを備えていることを特徴とする吸着モジュールの製造方法。 - 請求項14に記載の吸着モジュールは、前記熱媒体管(21)の間に配置された被吸着媒体通路(25)をさらに備え、
前記充填工程は、
前記筐体(3)内部に前記金属粉(23b)と前記吸着剤(24)を混合して入れて、前記金属粉(23b)および前記吸着剤(24)を前記熱媒体管(21)の周辺部(22)に位置させるとともに、
前記被吸着媒体通路(25)を前記熱媒体管(21)の間に位置させ、
かつ、充填された前記金属粉(23b)を圧縮して形状維持することを特徴とする吸着モジュールの製造方法。 - 前記充填工程においては、前記被吸着媒体通路(25)を設けるための治具を前記熱媒体管(21)の間に配置することを特徴とする請求項15に記載の吸着モジュールの製造方法。
- 前記多孔質伝熱体(23)の前記金属粉(23b)は、銅または銅合金であり、
前記熱媒体管(21)は、銅または銅合金からなり、
前記ろう付け工程においてろう付け結合するために用いられるろう材(81)の溶融温度は、700〜1000°Cの範囲にあることを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか一項に記載の吸着モジュールの製造方法。
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