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JP4798043B2 - 膜濾過装置の運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、精密濾過膜(MF膜)、限外濾過膜(UF膜)、ナノ濾過膜(NF膜)、逆浸透膜(RO膜)などを用いた膜濾過装置の運転方法に関する。詳しくは、洗浄工程及び定常工程を改良した膜濾過装置の運転方法に関する。
従来、膜濾過装置においては、濾過性能の維持のため、膜面に付着したSS(懸濁物質)成分や有機成分の除去を目的として、物理洗浄や化学洗浄などの洗浄が行われる。
物理洗浄としては、膜濾過水(又は希釈薬液)を膜の二次側から逆流させる逆圧洗浄、膜の一次側に気体を導入し、気泡によって膜を揺動させるバブリング洗浄などが行われている。この物理洗浄は、一般的に短い間隔(例えば、数分〜数時間に1回。)で短時間(例えば数秒〜数分。)実施される。
また、化学洗浄としては、酸、アルカリ、酸化剤、還元剤、界面活性剤等の化学薬品を溶解した薬液を用いて、膜を洗浄することが行われている。この化学洗浄は、一般的に物理洗浄よりも長い間隔(例えば1日〜数ヶ月に1回。)で長時間(例えば数分〜数日。)実施される。
従来、濾過装置を長期にわたって運転する場合、濾過運転工程と上記の洗浄工程を交互に実行する運転方法が行われている。このような交互運転方法によると、膜濾過装置の洗浄を行う間、当該膜濾過装置からは膜濾過水を得ることができない。
そこで、膜濾過水の生産が中断しないようにするために、複数個の膜モジュールを並設し、各膜モジュールを洗浄するタイミングを異ならせ、ある膜モジュールの洗浄を行っている間でも他の膜モジュールによって膜濾過水を生産することができるようにする、所謂メリーゴーラウンド方式の運転方法も行われている。
例えば、特開平7−24265号には、並設した6個の膜モジュールを3個ずつの2グループに分け、第1グループにおける洗浄工程の実施時期と、第2グループにおける洗浄工程の実施時期を異ならせた運転方法が記載されている。
また、特開平11−70325号及び特開2002−28460号には、複数個の膜モジュールを並設し、各膜モジュールの洗浄を行うタイミングを異ならせた運転方法が記載されている。
第8図は、従来のメリーゴーラウンド方式の運転方法を説明する通水系統図、第9図は第8図の膜濾過装置の運転スケジュール図である。
この膜濾過装置は、並設された4つの膜濾過ユニット20A〜20Dを有している。膜濾過ユニット20Aは、並設された3基の膜モジュール21A〜21Cを有している。同様に、膜濾過ユニット20Bは、並設された3基の膜モジュール21D〜21Fを有しており、膜濾過ユニット20Cは、並設された3基の膜モジュール21G〜21Iを有しており、膜濾過ユニット20Dは、並設された3基の膜モジュール21J〜21Lを有している。
原水主ライン22は、4つの原水分岐ライン22A〜22Dに分岐している。これら原水分岐ライン22A〜22Dには、開閉弁23A〜23Dが設けられている。
これら原水分岐ライン22A〜22Dのうち、原水分岐ライン22Aは、さらに3本の原水再分岐ライン24A〜24Cに分岐し、膜モジュール21A〜21Cの原水ポートに接続されている。同様に、原水分岐ライン22Bは、さらに3本の原水再分岐ライン24D〜24Fに分岐し、膜モジュール21D〜21Fの原水ポートに接続されている。原水分岐ライン22Cは、さらに3本の原水再分岐ライン24G〜24Iに分岐し、膜モジュール21G〜21Iの原水ポートに接続されている。原水分岐ライン22Dは、さらに3本の原水再分岐ライン24J〜24Lに分岐し、膜モジュール21J〜21Lの原水ポートに接続されている。
該膜モジュール21A〜21Lの出口ポートには、濾過水取出ライン25A〜25Lが接続されている。これらのうち、濾過水取出ライン25A〜25Cは、合流して濾過水合流ライン26Aとなっている。同様に、濾過水取出ライン25D〜25Fは合流して濾過水合流ライン26Bとなり、濾過水取出ライン25G〜25Iは合流して濾過水合流ライン26Cとなり、濾過水取出ライン25J〜25Lは合流して濾過水合流ライン26Dとなっている。
これら濾過水合流ライン26A〜26Dには、開閉弁27A〜27Dが設けられている。これら濾過水合流ライン26A〜26Dは、さらに合流して濾過水主ライン26となっている。この濾過水主ライン26の途中に濾過水タンク30が設置されている。
この濾過水タンク30に、ポンプ32を備えた洗浄水ライン31が接続されている。この洗浄水ライン31は、4本の洗浄水分岐ライン31A〜31Dに分岐し、濾過水合流ライン26A〜26Dに接続されている。ここで、これら洗浄水分岐ライン31A〜31Dは、濾過水合流ライン26A〜26Dのうち開閉弁27A〜27Dよりも膜モジュール21A〜21L側の位置に接続されている。これら洗浄水分岐ライン31A〜31Dには、開閉弁32A〜32Dが設けられている。
この洗浄水ライン31のポンプ32よりも下流側に、開閉弁42を備えた薬品ライン41を介して薬品タンク40及び薬注ポンプ(図示略)が接続されている。
原水分岐ライン22A〜22Dのうち、開閉弁23A〜23Dよりも膜モジュール21A〜21L側の位置に、洗浄排水取出ライン50A〜50Dが接続されている。これら排水取出ライン50A〜50Dは、開閉弁51A〜51Dを備えており、合流して排水主ライン50になっている。
次に、このように構成された膜濾過装置の運転方法を、第9図の運転スケジュール図に従い、全基(全膜濾過ユニット20A〜20D)濾過運転工程、膜濾過ユニット20Aの洗浄工程、膜濾過ユニット20Bの洗浄工程、膜濾過ユニット20Cの洗浄工程、膜濾過ユニット20Dの洗浄工程の順に説明する。
<全基濾過運転工程>
全膜濾過ユニット20A〜20D(即ち、全膜モジュール21A〜21L)を用いて濾過運転を行う場合には、洗浄水分岐ライン31A〜31Dの開閉弁32A〜32D及び排水取出ライン50A〜50Dの開閉弁51A〜51Dを閉とする。また、原水分岐ライン22A〜22Dの開閉弁23A〜23D及び濾過水取出ライン26A〜26Dの開閉弁27A〜27Dを開とする。
これにより、原水が、原水主ライン22、原水分岐ライン22A〜22D、原水再分岐ライン24A〜24Lを介して全12基の膜モジュール21A〜21Lに供給され、各膜モジュール21A〜21Lによって膜濾過される。このようにして膜濾過された膜濾過水は、濾過水取出ライン25A〜25L、濾過水合流ライン26A〜26D、濾過水主ライン26を介して一旦濾過水タンク30内に貯留され、この濾過水タンク30から系外に供給される。
<膜濾過ユニット20Aの洗浄工程>
この全基濾過運転の状態から、膜濾過ユニット20A(即ち、膜モジュール21A〜21C。)の洗浄に移行する場合には、第8図に示す通り、原水分岐ライン22Aの開閉弁23A及び濾過水合流ライン26Aの開閉弁27Aを閉とすると共に、洗浄水分岐ライン31Aの開閉弁32A及び排水取出ライン50Aの開閉弁51Aを開とする。また、洗浄水ライン31のポンプ32を作動させ、薬品ライン41の開閉弁42を開とする。
これにより、膜モジュール21A〜21Cへの原水の供給が停止される。また、薬品の添加された洗浄水(薬液)が、洗浄水ライン31、洗浄水分岐ライン31A、濾過水合流ライン26A、濾過水取出ライン25A〜25Cを介して、膜モジュール21A〜21Cに供給される。これにより、薬品含有洗浄水(薬液)によって膜モジュール21A〜21C内の濾過膜が洗浄される。次いで、この薬液は、原水再分岐ライン24A〜24C、原水分岐ライン22A、排水取出ライン50A及び排水主ライン50を通り、系外に排出される(薬液による逆洗工程)。
所定時間経過後、洗浄水分岐ライン31Aの開閉弁32Aと、排水取出ライン50Aの開閉弁51Aを閉とする。これにより、膜モジュール21A〜21C内に薬液が滞留し、膜モジュール21A〜21C内の濾過膜が薬液に浸漬された状態となる(薬液による浸漬工程)。
所定時間経過後、洗浄水分岐ライン31Aの開閉弁32Aと、排水取出ライン50Aの開閉弁51Aを開とする。また、薬品ライン41の開閉弁42を閉とする。これにより、濾過水タンク30内の洗浄水が、薬品を添加されることなく膜モジュール21A〜21C内に供給されることになり、膜モジュール21A〜21C内に滞留していた薬液がモジュール外に押し出され、除去される。これら薬液ないし洗浄水は、排水取出ライン50A及び排水主ライン50を通って系外に排出される。
なお、この膜濾過ユニット20A(膜モジュール21A〜21C)の洗浄を実施している間、他の膜濾過ユニット20B〜20D(膜モジュール21D〜21L)では、膜濾過運転が継続される。
<膜濾過ユニット20Bの洗浄工程>
次いで、膜濾過ユニット20B(膜モジュール21D〜21F)の洗浄に移行する際には、開閉弁32A及び開閉弁51Aを閉とすると共に、開閉弁23A及び開閉弁27Aを開とする。これにより、膜濾過ユニットA(膜モジュール21A〜21C)が、膜濾過運転に復帰する。
また、開閉弁23B及び開閉弁27Bを閉とすると共に、開閉弁32B、開閉弁51Bを開とする。さらに、薬品ライン41の開閉弁42も開とし、ポンプ32を作動させる。
これにより、濾過水タンク30内の濾過水が、洗浄水ライン31を流れる間に薬品タンク40からの薬品が添加され、洗浄水分岐ライン31B、濾過水合流ライン26B及び濾過水取出ライン25D〜25Fを介して膜濾過ユニットB(膜モジュール21D〜21F)内に供給される。これにより、膜モジュール21D〜21F内の濾過膜が洗浄される。その後、薬液は、原水再分岐ライン24D〜24F、原水分岐ライン22B、排水取出ライン50B及び排水主ライン50を介して、系外に排出される(薬液による逆洗工程)。
所定時間経過後、洗浄水分岐ライン31Bの開閉弁32Bと、排水取出ライン50Bの開閉弁51Bを閉とする。これにより、膜モジュール21D〜21F内に薬液が滞留し、膜モジュール21D〜21F内の濾過膜が薬液に浸漬された状態となる(薬液による浸漬工程)。
所定時間経過後、洗浄水分岐ライン31Bの開閉弁32Bと、排水取出ライン50Bの開閉弁51Bを開とする。また、薬品ライン41の開閉弁42を閉とする。これにより、濾過水タンク30内の洗浄水が、薬品を添加されることなく膜モジュール21D〜21F内に供給されることになり、膜モジュール21D〜21F内の薬液が押し出されて除去される。これら薬液ないし洗浄水は、排水取出ライン50B及び排水主ライン50を通って系外に排出される。
なお、この膜濾過ユニット20B(膜モジュール21D〜21F)の洗浄を実施している間、他の膜濾過ユニット20A,20C,20D(膜モジュール21A〜21C,21G〜21L)では、膜濾過運転が継続される。
<膜濾過ユニット20C、膜濾過ユニット20Dの洗浄工程>
膜濾過ユニット20C(膜モジュール21G〜21I)及び膜濾過ユニット20D(膜モジュール21J〜21L)についても、上記膜濾過ユニット20A、20Bと同様にして順次洗浄を行う。
<全基濾過運転への復帰>
膜濾過ユニット20Dの洗浄終了後、上記の全基濾過運転に復帰する。即ち、洗浄水分岐ライン31A〜31Dの開閉弁32A〜32D及び排水取出ライン50A〜50Dの開閉弁51A〜51Dを閉とする。さらに、ポンプ32を停止し、薬品ラインの開閉弁42を閉とする。そして、原水分岐ライン22A〜22Dの開閉弁23A〜23D及び濾過水合流ライン26A〜26Dの開閉弁27A〜27Dを開とする。これにより、全ての膜濾過ユニット21A〜21Dに原水が通水され、膜濾過が行われる。
特開平7−24265号 特開平11−70325号 特開2002−28460号
上記の第8,9図のような所謂メリーゴーラウンド方式の運転方法によると、
全基濾過運転工程から膜濾過ユニット20Aの洗浄工程への切替時;
膜濾過ユニット20Aの洗浄工程から膜濾過ユニット20Bの洗浄工程への切替時;
膜濾過ユニット20Bの洗浄工程から膜濾過ユニット20Cの洗浄工程への切替時;
膜濾過ユニット20Cの洗浄工程から膜濾過ユニット20Dの洗浄工程への切替時;
膜濾過ユニット20Dの洗浄工程から全基濾過運転工程への切替時:
において、多数個の開閉弁の開閉制御を行う必要があり、制御が煩雑である。
また、第8,9図のような所謂メリーゴーラウンド方式の運転方法によると、膜濾過ユニットの数と同数の開閉弁付き洗浄水分岐ライン及び開閉弁付き排水分岐ラインを必要とするため、装置が複雑かつ大型化する。即ち、第8図では、4つの膜濾過ユニット20A〜20Dに対し、開閉弁付き洗浄水分岐ライン31A〜31D及び開閉弁付き排水取出ライン50A〜50Dも4ラインずつ設けられている。これらの分岐ラインの数を減らすために3本の膜モジュールからなる1つの膜濾過ユニットを1つの大きな膜モジュールとすると、この膜モジュールの洗浄に数日〜数時間を要する。そのため、その間、残りの膜濾過ユニットのみでは濾過水量が足りなくなるため、別途予備的な系列の膜濾過ユニットを設けて補う必要があり、膜濾過装置の大型化とコストアップにつながるという問題があった。さらに従来の方法では満足のいく洗浄効果も得られなかった。
本発明は、運転の制御が簡易であり、かつ装置の簡略化、小型化が可能で良好な膜の洗浄効果が得られる膜濾過装置の運転方法を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の膜濾過装置の運転方法は、複数の膜モジュールが並列に設けられてなる膜濾過装置を運転する方法において、総ての膜モジュールを洗浄水で逆洗する洗浄工程と、大部分の膜モジュールへの原水の供給を再開して濾過運転を行い、残部の膜モジュールにおいては濾過膜が洗浄水に浸漬された濾過膜浸漬状態とする定常工程とを交互に実施することを特徴とするものである。
請求項2の膜濾過装置の運転方法は、請求項1において、洗浄工程の直前の前記定常工程と、その洗浄工程の直後の定常工程とで、濾過膜浸漬状態とする膜モジュールを異ならせることを特徴とする。
請求項3の膜濾過装置の運転方法は、請求項1又は2において、前記膜濾過装置は、各膜モジュールに原水を供給するための、原水用弁を備えた原水ラインと、各膜モジュールに洗浄水を供給するための、洗浄水用弁を備えた洗浄水ラインとを有しており、前記洗浄工程と前記定常濾過工程との切り替えは、該原水用弁及び洗浄水用弁の開閉によって行うことを特徴とする。
本発明(請求項4)の膜濾過装置の運転方法は、並列する複数の膜モジュールからなる膜濾過ユニットが並列に設けられてなる膜濾過装置を運転する方法において、総ての膜濾過ユニットを洗浄水で逆洗する洗浄工程と、大部分の膜濾過ユニットへの原水の供給を再開して濾過運転を行い、残部の膜濾過ユニットにおいては濾過膜が洗浄水に浸漬された濾過膜浸漬状態とする定常工程とを交互に実施することを特徴とするものである。
請求項5の膜濾過装置の運転方法は、請求項4において、洗浄工程の直前の前記定常工程と、その洗浄工程の直後の定常工程とで、濾過膜浸漬状態とする膜濾過ユニットを異ならせることを特徴とする。
請求項6の膜濾過装置の運転方法は、請求項4又は5において、前記膜濾過装置は、各膜濾過ユニットに原水を供給するための、原水用弁を備えた原水ラインと、各膜濾過ユニットに洗浄水を供給するための、洗浄水用弁を備えた洗浄水ラインとを有しており、前記洗浄工程と前記定常濾過工程との切り替えは、該原水用弁及び洗浄水用弁の開閉によって行うことを特徴とする。
請求項7の膜濾過装置の運転方法は、請求項1ないし6のいずれか1項において、前記洗浄工程で、薬液を添加した洗浄水を用いて、濾過膜の逆洗を行うことを特徴とする。
請求項8の膜濾過装置の運転方法は、請求項7において、前記洗工程は、薬液を添加した洗浄水を用いて、濾過膜の逆洗を行う薬液逆洗工程と、逆洗を停止し、該濾過膜をこの薬液添加洗浄水に浸漬させた状態とする薬液浸漬工程と、薬液を添加していない洗浄水を用いて逆洗を行うリンス工程とを有することを特徴とする。
請求項9の膜濾過装置の運転方法は、請求項8において、前記リンス工程の後又は前記リンス工程と同時に原水を前記濾過膜の一次側に通水してフラッシングを行うと共に、該濾過膜の一次側にエアの吹き込みを行うフラッシング工程とを有することを特徴とする。
請求項10の膜濾過装置の運転方法は、請求項1ないし9のいずれか1項において、前記膜モジュールが外圧式の中空糸膜モジュールであることを特徴とする。
本発明(請求項1)の膜濾過装置の運転方法によると、各膜モジュールの洗浄を順次に行う所謂メリーゴーラウンド方式の運転方法や、総ての膜モジュールにおいて単に濾過運転工程と洗浄工程とを繰り返す従来の交互運転方法と比較して、運転の制御が容易であると共に、装置の簡易化・小型化と洗浄効率の向上との両立を図ることができる。
即ち、所謂メリーゴーラウンド方式によると、洗浄工程において、総ての膜モジュールを数モジュール毎のグループに分け、各グループ毎に濾過運転状態から洗浄状態に切替えて順次に逆洗するため、切替操作が複雑となり、運転の制御が複雑なものとなる。また、各グループ毎に濾過運転状態から洗浄状態への切替えができるようにするため、各グループ毎に、開閉弁を備えた洗浄水供給配管や、開閉弁を備えた排水配管などを設ける必要があり、装置が複雑且つ大型化する。
これに対し、本発明(請求項1)では、洗浄工程において、総ての膜モジュールを洗浄水で逆洗するため、各グループ毎に順次に洗浄する所謂メリーゴーラウンド方式と比べて、運転の制御が極めて容易である。また、各膜モジュール毎又は各グループ毎に、開閉弁を備えた洗浄水供給配管や、開閉弁を備えた排水配管などを設ける必要がなく、洗浄中の濾過膜ユニットの濾過水量を補う予備の膜濾過ユニットを設ける必要もないため、装置を簡略化且つ小型化することができる。
また、本発明では、残部の膜モジュールは定常工程の間、濾過膜が水に浸漬された状態となっている。このため、濾過膜を閉塞している成分が洗浄薬品と十分な時間接触することにより、濾過膜から除去され易い状態となる。このため、その後の洗浄工程において、この膜閉塞成分を濾過膜から容易に除去することができ、洗浄効率が向上する。
請求項2の膜濾過装置の運転方法によると、洗浄工程の直前の前記定常工程と、その洗浄工程の直後の定常工程とで濾過膜浸漬状態とする膜モジュールを異ならせている。このため、総ての膜モジュールについて、濾過膜を閉塞している成分の除去を順次に行うことができる。
請求項3の膜濾過装置の運転方法によると、原水用弁及び洗浄水用弁の開閉によって、定常工程と洗浄工程との切り替えを容易に行うことができる。
本発明(請求項4)の膜濾過装置の運転方法によると、各膜濾過ユニットの洗浄を順次に行う所謂メリーゴーラウンド方式の運転方法と比較して、運転の制御が極めて容易であると共に、装置の簡易化・小型化と洗浄効率の向上との両立を図ることができる。
請求項5の膜濾過装置の運転方法によると、洗浄工程の直前の前記定常工程と、その洗浄工程の直後の定常工程とで濾過膜浸漬状態とする膜濾過ユニットを異ならせている。このため、総ての膜濾過ユニットについて、濾過膜を閉塞している成分の除去を順次に行うことができる。
請求項6の膜濾過装置の運転方法によると、原水用弁及び洗浄水用弁の開閉によって、定常工程と洗浄工程との切り替えを容易に行うことができる。
請求項7の膜濾過装置の運転方法によると、洗浄工程で、薬液を添加した洗浄水を用いて、濾過膜の逆洗を行うため、濾過膜が良好に洗浄される。
請求項8の膜濾過装置の運転方法によると、薬液を添加した洗浄水を用いて濾過膜の逆洗を行うため、濾過膜が良好に洗浄される。また、この薬液による逆洗後、薬液添加洗浄水に浸漬させた状態とするため、濾過膜がより良好に洗浄される。その後、薬液を添加していない洗浄水を用いて逆洗を行うことにより、膜モジュール内の薬液が除去される。
請求項9の膜濾過装置の運転方法によると、請求項8に加え、原水のフラッシング及びエアの吹き込みを行うため、濾過膜に付着した膜閉塞成分がより確実に除去される。
請求項10のように、膜モジュールは外圧式の中空糸膜モジュールが望ましい。これは薬液による逆洗のために薬液を供給する際、中空糸の処理水側は容量が少なく、添加する薬液量が少なくてすむためである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
第1図〜第3図は本発明方法が適用される膜濾過装置の系統図であり、第1図は第1の定常工程を示しており、第2図は洗浄工程の初期の状態を示しており、第3図は第2の定常工程を示している。第4図はこの膜濾過装置の運転スケジュール図である。
先ず、この膜濾過装置の構成を説明する。
この膜濾過装置は、並設された10基の膜モジュール1A〜1Jを有している。
原水主ライン2は、10本の原水分岐ライン2A〜2Jに分岐し、膜モジュール1A〜1Jの原水ポートに接続されている。これら原水分岐ライン2A〜2Jには、開閉弁3A〜3Jが設けられている。
該膜モジュール1A〜1Jの出口ポートには、濾過水取出ライン4A〜4Jが接続されている。これら濾過水取出ライン4A〜4Lは、合流して濾過水主ライン4となり、濾過水タンク11に接続されている。なお、この濾過水タンク11内の濾過水は、配管13、ポンプ12、濾過水主ライン4及び濾過水取出ライン4A〜4Jを介して膜モジュール1A〜1Jに供給可能となっている。
この濾過水主ライン4のうち配管13の接続位置よりも膜モジュール1A〜1J側は、開閉弁8を備えた薬品ライン7を介して薬品タンク6及び薬注ポンプ(図示略)に接続されている。この濾過水主ライン4のうち配管13の接続位置よりも濾過水タンク11側に、開閉弁4aが設けられている。
膜モジュール1A〜1Jの一次側に、排水取出ライン9A〜9Jが接続されており、これら排水取出ライン9A〜9Jは合流して排水主ライン9となっている。これら排水取出ライン9A〜9Jには、開閉弁10A〜10Jが設けられている。
次に、このように構成された膜濾過装置の運転方法を、第4図の運転スケジュール図に従い、第1の洗浄工程(第2図)、第1の定常工程(第1図)、第2の洗浄工程、第2の定常工程(第3図)の順に説明する。
<第1の洗浄工程>
第1の洗浄工程では、以下に説明する通り、総ての膜モジュールについて薬品含有濾過水(薬液)による逆洗工程及び薬液による浸漬工程を行い、膜モジュール1A以外の膜モジュール1B〜1Jについては、さらに、濾過水によるリンス工程を行う。なお、膜モジュール1Aについては、リンス工程を省略する。
先ず、第2図の通り、総ての原水分岐ライン2A〜2Jの開閉弁3A〜3J及び濾過水主ライン4の開閉弁4aを閉とする。また、配管13の開閉弁13a、薬品ライン7の開閉弁8、総ての濾過水取出ライン4A〜4Jの開閉弁5A〜5J及び総ての排水取出ライン9A〜9Jの開閉弁10A〜10Jを開とする。さらに、ポンプ12を作動させる。
これにより、原水の膜モジュール1A〜1Jへの供給が停止される。また、濾過水タンク11内の濾過水(洗浄水)が、配管13及びポンプ12を介して濾過水主ライン4に供給され、この濾過水に薬品タンク6からの薬品が添加される。この薬品が添加された濾過水(薬液)は、濾過水取出ライン4A〜4Jを介して、膜モジュール1A〜1Jに供給される。
この薬液により、膜モジュール1A〜1J内の濾過膜が洗浄される。次いで、この薬液は、排水取出ライン9A〜9J及び排水主ライン9を通り、系外に排出される(薬液による逆洗工程)。
この薬液による逆洗を所定時間実施した後、濾過水取出ライン4A〜4Jの開閉弁5A〜5Jと、排水取出ライン9A〜9Jの開閉弁10A〜10Jを閉とする。これにより、膜モジュール1A〜1J内の濾過膜が、薬液に浸漬された状態となる(薬液による浸漬工程)。
この浸漬状態を所定時間継続した後、開閉弁5B〜5J(開閉弁5Aは除く。)及び開閉弁10B〜10J(開閉弁10Aは除く。)を再度開とする。このとき、薬品ラインの開閉弁8は閉としておく。これにより、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13、ポンプ12、濾過水主ライン4及び濾過水取出ライン4B〜4Jを介して、膜モジュール1B〜1Jに供給される。ここで、薬品ライン7の開閉弁8は閉となっているため、濾過水に薬品は添加されない。
この濾過水により、膜モジュール1B〜1J内の薬液が押し出され、排水取出ライン9B〜9J及び排水主ライン9を通り、系外に排出される(濾過水によるリンス工程)。
このように、膜モジュール1B〜1Jについては、薬液による逆洗及びリンスが行われる。膜モジュール1Aについては、リンス工程が省略され、該膜モジュール1A内の濾過膜が薬液に浸漬された状態が維持されている。
<第1の定常工程>
上記の洗浄工程を行った後、排水取出ライン9B〜9Jの開閉弁10B〜10Jを閉とし(開閉弁10Aは既に閉となっている。)、原水分岐ライン2B〜2Jの開閉弁3B〜3J(開閉弁3Aは除く。)を開とする。また、ポンプ12を停止し、開閉弁13aを閉、開閉弁4aを開とする。これにより、各開閉弁の開閉状態は、第1図の通りとなる。
これにより、膜モジュール1B〜1Jの膜濾過運転が再開する。また、膜モジュール1Aは、濾過膜が薬液に浸漬された状態が維持されている。このため、この第1の定常工程の間、濾過膜を閉塞している成分が洗浄薬品と十分な時間接触することにより、次の洗浄工程での除去が容易な状態となる。
<第2の洗浄工程>
上記第1の定常工程を所定時間行った後、第1の洗浄工程と同様に、総ての膜モジュール1A〜1Jについて薬液による逆洗工程及び薬液による浸漬工程を行い、膜モジュール1A,1C〜1Jについては、さらに、濾過水によるリンス工程を行う。この第2の洗浄工程では、膜モジュール1Bのリンス工程を省略する。
具体的には、先ず開閉弁の開閉状態を、第1図の状態から第2図の状態にする。即ち、開閉弁3B〜3Jを閉とし、開閉弁10A〜10Jを開とする。また、開閉弁5Aを開とする。さらに、濾過水主ライン4の開閉弁4aを閉、配管13の開閉弁13aを開、薬品ライン7の開閉弁8を開とする。そして、ポンプ12を作動させる。
これにより、原水の膜モジュール1A〜1Jへの供給が停止される。また、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13及びポンプ12を介して濾過水主ライン4に供給され、この濾過水に薬品タンク6からの薬品が添加される。この薬品が添加された濾過水(薬液)は、濾過水取出ライン4A〜4Jを介して、膜モジュール1A〜1Jに供給される。
この薬液により、膜モジュール1A〜1J内の濾過膜が洗浄される。次いで、この薬液は、排水取出ライン9A〜9J及び排水主ライン9を通り、系外に排出される(薬液による逆洗工程)。
なお、膜モジュール1A内は、直前の第1の定常工程の間、濾過膜が薬液で浸漬された状態とされている。このため、濾過膜を閉塞している成分が洗浄薬品と十分な時間接触することにより、この薬液による逆洗によって膜閉塞成分が容易に除去される。
この薬液による逆洗を実施した後、開閉弁5A〜5Jと、開閉弁10A〜10Jを閉とする。これにより、膜モジュール1A〜1J内の濾過膜が、薬液中に浸漬された状態となる(薬液による浸漬工程)。
この浸漬状態を所定時間継続した後、開閉弁5A,5C〜5J(開閉弁5Bは除く。)及び開閉弁10A,10C〜10J(開閉弁10Bは除く。)を再度開とする。このとき、薬品ラインの開閉弁8は閉としておく。これにより、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13、ポンプ12、濾過水主ライン4及び濾過水取出ライン4A,4C〜4Jを介して、膜モジュール1A,1C〜1Jに供給される。ここで、薬品ライン7の開閉弁8は閉となっているため、濾過水に薬品は添加されない。
この濾過水により、膜モジュール1A,1C〜1J内の薬液が押し出され、排水取出ライン9A,9C〜9J及び排水主ライン9を通り、系外に排出される(濾過水によるリンス工程)。
このように、膜モジュール1A,1C〜1Jについて薬液による逆洗及びリンスが行われ、膜モジュール1Bについては、リンス工程が省略され、該膜モジュール1B内の濾過膜は薬液に浸漬された状態が維持されている。
<第2の定常工程>
上記の洗浄工程を行った後、開閉弁10A,10C〜10J(開閉弁10Bは既に閉となっている。)を閉とし、開閉弁3A,3C〜3Jを開(開閉弁3Bは閉のまま)とする。また、ポンプ12を停止し、開閉弁13aを閉、開閉弁4aを開とする。これにより、各開閉弁の開閉状態は、第1図において、開閉弁3A及び開閉弁5Aに代えて、開閉弁3B及び開閉弁5Bが閉となった状態となる。
これにより、膜モジュール1A,1C〜1Jの膜濾過運転が再開する。また、膜モジュール1Bは、濾過膜が薬液に浸漬された状態が維持されている。このため、この第2の定常工程の間、膜閉塞成分は、洗浄薬品と十分な時間接触することにより、次の洗浄工程での除去が容易な状態となる。
上記の要領で、第3の洗浄工程以後についても、洗浄工程と定常工程とを繰り返す。
本実施の形態に係る運転方法は、単に洗浄工程と濾過運転工程とを繰り返す従来の交互運転方法と比べて開閉弁の操作回数が少なくなるため、運転の制御が容易になる。
即ち、本実施の形態では、第1の洗浄工程の薬液による浸漬工程の開始後から第2の定常工程の終了までの間、膜モジュール1Aの開閉弁3A,5A,10Aを閉状態のまま全く操作しておらず、これら開閉弁の操作が省略されている。
同様に、第2の洗浄工程の薬液による浸漬工程の開始後から第3の定常工程の終了までの間、膜モジュール1Bの開閉弁3B,5B,10Bを閉状態のまま全く操作しない。膜モジュール1C以後についても同様に、開閉弁の操作が省略される。
これに対し、従来の交互運転方法では、総ての膜モジュールについて洗浄工程と濾過運転工程とを繰り返す。このため、第1の洗浄工程の薬液による浸漬工程から第2の定常工程の終了までの間、開閉弁3A,5A,10Aはそれぞれ開閉弁3B〜3J,5B〜5J,10B〜10Jと同様の開閉操作が行われる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、各洗浄工程において1基の膜モジュールのリンス工程を省略しているが、以下に説明する第2の実施の形態は、このリンス工程を省略しないようにしたものである。なお、第2の実施の形態でも、第1の実施の形態と同様に、第1図〜第3図の濾過装置を用い、第4図の運転スケジュール図の通り運転を行う。
<第1の洗浄工程>
第1の洗浄工程では、次の通り、総ての膜モジュール1A〜1Jについて、薬液による逆洗工程、薬液による浸漬工程、濾過水によるリンス工程をこの順に行う。
先ず、第2図の通り、総ての原水分岐ライン2A〜2Jの開閉弁3A〜3J及び濾過水主ライン4の開閉弁4aを閉とする。また、それ以外の開閉弁、即ち、配管13の開閉弁13a、薬品ライン7の開閉弁8、総ての濾過水取出ライン4A〜4Jの開閉弁5A〜5J及び総ての排水取出ライン9A〜9Jの開閉弁10A〜10Jを開とする。さらに、ポンプ12を作動させる。
これにより、原水の膜モジュール1A〜1Jへの供給が停止される。また、濾過水タンク11内の濾過水(洗浄水)が、配管13及びポンプ12を介して濾過水主ライン4に供給され、この濾過水に薬品タンク6からの薬品が添加される。この薬品が添加された濾過水(薬液)は、濾過水取出ライン4A〜4Jを介して、膜モジュール1A〜1Jに供給される。
この薬液により、膜モジュール1A〜1J内の濾過膜が洗浄される。次いで、この薬液は、排水取出ライン9A〜9J及び排水主ライン9を通り、系外に排出される(薬液による逆洗工程)。
この薬液による逆洗を所定時間実施した後、濾過水取出ライン4A〜4Jの開閉弁5A〜5Jと、排水取出ライン9A〜9Jの開閉弁10A〜10Jを閉とする。これにより、膜モジュール1A〜1J内の濾過膜が、薬液で浸漬された状態となる(薬液による浸漬工程)。
この浸漬状態を所定時間継続した後、開閉弁5A〜5J及び開閉弁10A〜10Jを再度開とする。このとき、薬品ラインの開閉弁8は閉としておく。これにより、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13、ポンプ12、濾過水主ライン4及び濾過水取出ライン5A〜5Jを介して、膜モジュール1A〜1Jに供給される。ここで、薬品ライン7の開閉弁8は閉となっているため、濾過水に薬品は添加されない。
この濾過水により、膜モジュール1A〜1J内の薬品が除去される。この濾過水は、排水取出ライン9A〜9J及び排水主ライン9を通り、系外に排出される(濾過水によるリンス工程)。
<第1の定常工程>
上記の洗浄工程を行った後、排水取出ライン9A〜9Jの開閉弁10A〜10Jを閉とし、原水分岐ライン2B〜2Jの開閉弁3B〜3Jを開とする。また、濾過水取出ライン4Aの開閉弁5Aを閉とする。さらに、ポンプ12を停止し、開閉弁13aを閉、開閉弁4aを開とする。これにより、各開閉弁の開閉状態は、第1図の通りとなる。
これにより、膜モジュール1B〜1Jの膜濾過運転が再開する。また、膜モジュール1Aは、濾過膜が濾過水に浸漬された状態が維持されている。このため、この第1の定常工程の間、濾過膜に付着している膜閉塞成分は、濾過水のために膨潤し、次の洗浄工程での除去が容易な状態となる。
<第2の洗浄工程>
上記第1の定常工程の後、第1の洗浄工程と同様に、薬液による逆洗工程、薬液による浸漬工程、濾過水によるリンス工程をこの順に行う。
<第2の定常工程>
上記の洗浄工程を行った後、排水分岐ラインの開閉弁10A〜10Jを閉とし、開閉弁3A,3C〜3Jを開とする。また、開閉弁5Bを閉とする。さらに、ポンプ12を停止し、開閉弁13aを閉、開閉弁4aを開とする。これにより、各開閉弁の開閉状態は、第1図において、開閉弁3A及び開閉弁5Aに代えて、開閉弁3B及び開閉弁5Bが閉となった状態となる。
これにより、膜モジュール1A,1C〜1Jの膜濾過運転が再開する。また、膜モジュール1Bは、濾過膜が濾過水に浸漬された状態が維持されている。このため、この第2の定常工程の間、濾過膜に付着している膜閉塞成分は、濾過水のために膨潤し、次の洗浄工程での除去が容易な状態となる。
上記の要領で、第3の洗浄工程以後についても、洗浄工程と定常工程とを繰り返す。
第2の実施の形態の運転方法によっても、開閉弁の操作回数が少なくなり、制御が簡易化される。
[第3の実施の形態]
上記第1及び第2の実施の形態では、洗浄排水取出ライン9A〜9Jが各膜モジュール1A〜1Jに接続されているが、原水主ライン2に排水ラインを接続してもよい。第5図はかかる第3の実施の形態が適用される膜濾過装置の系統図である。なお、第3の実施の形態でも、第1,2の実施の形態と同様、第4図の運転スケジュール図に従って運転を実施する。
先ず、第5図の膜濾過装置について説明する。
この膜濾過装置は、並設された10基の膜モジュール1A〜1Jを有している。
原水主ライン2には、開閉弁2aが設けられている。この原水主ライン2の該開閉弁2aよりも下流側に、開閉弁14aを備えた排水ライン14が接続されている。洗浄排水取出ライン9A〜9J及び排水主ライン9は省略されている。その他の構成は第1図〜第3図と同様であり、同一符号は同一部分を示している。
次に、このように構成された膜濾過装置の運転方法を、第4図の運転スケジュール図に従い、第1の洗浄工程、第1の定常工程、第2の洗浄工程、第2の定常工程の順に説明するが、各工程の内容は基本的には第1図〜第3図の第1の実施の形態と同じであり、異なるのは洗浄排水の排出方式だけである。
<第1の洗浄工程>
第1の洗浄工程では、以下に説明する通り、総ての膜モジュールについて薬品含有濾過水(薬液)による逆洗工程及び薬液による浸漬工程を行い、膜モジュール1A以外の膜モジュール1B〜1Jについては、さらに、濾過水によるリンス工程を行う。なお、膜モジュール1Aについては、リンス工程を省略する。
先ず、原水主ライン2の開閉弁2aを閉とし、排水ライン14の開閉弁14aを開とする。また、原水分岐ライン2A〜2Jの開閉弁3A〜3J及び濾過水取出ライン4A〜4Jの開閉弁5A〜5Jを開とする。さらに、配管13の開閉弁13a及び薬品ライン7の開閉弁8を開とし、濾過水主ライン4の開閉弁4aを閉とする。そして、ポンプ12を作動させる。
これにより、原水の膜モジュール1A〜1Jへの供給が停止される。また、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13及びポンプ12を介して濾過水主ライン4に供給され、この濾過水に薬品タンク6からの薬品が添加される。この薬品が添加された濾過水(薬液)は、濾過水取出ライン4A〜4Jを介して、膜モジュール1A〜1Jに供給される。
この薬液により、膜モジュール1A〜1J内の濾過膜が洗浄される。次いで、この薬液は、原水分岐ライン2A〜2J、原水主ライン2及び排水ライン14を通り、系外に排出される(薬液による逆洗工程)。
この薬液による逆洗を実施した後、原水分岐ライン2A〜2Jの開閉弁3A〜3Jと、濾過水取出ライン4A〜4Jの開閉弁5A〜5Jと、開閉弁14aを閉とする。これにより、膜モジュール1A〜1J内の濾過膜が、薬液で浸漬された状態となる(薬液による浸漬工程)。
この浸漬状態を所定時間継続した後、開閉弁5B〜5J(開閉弁5Aは除く。)及び開閉弁3B〜3J(開閉弁3Aは除く。)並びに開閉弁14aを再度開とする。このとき、薬品ラインの開閉弁8は閉としておく。これにより、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13、ポンプ12、濾過水主ライン4及び濾過水取出ライン4B〜4Jを介して、膜モジュール1B〜1Jに供給される。このとき、薬品ライン7の開閉弁8は閉となっているため、濾過水に薬品は添加されない。
この濾過水により、膜モジュール1B〜1J内の薬液が押し出され、原水分岐ライン2B〜2J、原水主ライン2及び排水ライン14を通り、系外に排出される(濾過水によるリンス工程)。
このように、膜モジュール1B〜1Jについては、薬液による逆洗及びリンスが行われる。膜モジュール1Aについては、リンス工程が省略され、該膜モジュール1A内の濾過膜が薬液に浸漬された状態が維持されている。
<第1の定常工程>
上記の洗浄工程を行った後、排水ライン14の開閉弁14aを閉とし、原水主ライン2の開閉弁2aを開とする。また、ポンプ12を停止し、開閉弁13aを閉、開閉弁4aを開とする。これにより、各開閉弁の開閉状態は、第5図の通りとなる。
これにより、膜モジュール1B〜1Jの膜濾過運転が再開する。また、膜モジュール1Aは、濾過膜が薬液に浸漬された状態が維持されている。このため、この第1の定常工程の間、濾過膜に付着している膜閉塞成分は、薬液のために膨潤し、次の洗浄工程での除去が容易な状態となる。
<第2の洗浄工程>
上記第1の定常工程を所定時間行った後、第1の洗浄工程と同様に、総ての膜モジュール1A〜1Jについて薬液による逆洗工程及び薬液による浸漬工程を行い、膜モジュール1A,1C〜1Jについては、さらに、濾過水によるリンス工程を行う。この第2の洗浄工程では、膜モジュール1Bのリンス工程を省略する。
具体的には、先ず、原水主ライン2の開閉弁2aを閉とし、排水ライン14の開閉弁14aを開とする。また、開閉弁3A及び開閉弁5Aを開とする。さらに、開閉弁4aを閉、開閉弁13aを開、薬品ライン7の開閉弁8を開とする。そして、ポンプ12を作動させる。
これにより、原水の膜モジュール1A〜1Jへの供給が停止される。また、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13及びポンプ12を介して濾過水主ライン4に供給され、この濾過水に薬品タンク6からの薬品が添加される。この薬品が添加された濾過水(薬液)は、濾過水取出ライン4A〜4Jを介して、膜モジュール1A〜1Jに供給される。
この薬液により、膜モジュール1A〜1J内の濾過膜が洗浄される。次いで、この薬液は、原水分岐ライン2A〜2J、原水主ライン2及び排水ライン14を通り、系外に排出される(薬液による逆洗工程)。
この薬液による逆洗を実施した後、開閉弁3A〜3Jと、開閉弁5A〜5Jを閉とする。これにより、膜モジュール1A〜1J内の濾過膜が、薬液で浸漬された状態となる(薬液による浸漬工程)。
この浸漬状態を所定時間継続した後、開閉弁5A,5C〜5J(開閉弁5Bは除く。)及び開閉弁3A,3C〜3J(開閉弁3Bは除く。)並びに開閉弁14aを再度開とする。このとき、薬品ラインの開閉弁8は閉としておく。これにより、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13、ポンプ12、濾過水主ライン4及び濾過水取出ライン4A,4C〜4Jを介して、膜モジュール1A,1C〜1Jに供給される。ここで、薬品ライン7の開閉弁8は閉となっているため、濾過水に薬品は添加されない。
この濾過水により、膜モジュール1A,1C〜1J内の薬液は押し出され、原水分岐ライン2A,2C〜2J、原水主ライン2及び排水ライン14を通り、系外に排出される(濾過水によるリンス工程)。
このように、膜モジュール1A,1C〜1Jについて薬液による逆洗及びリンスが行われ、膜モジュール1Bについては、リンス工程が省略され、該膜モジュール1B内の濾過膜は薬液に浸漬された状態が維持されている。
<第2の定常工程>
上記の洗浄工程を行った後、排水ライン14の開閉弁14aを閉とし、原水主ライン2の開閉弁2aを開とする。また、ポンプ12を停止し、開閉弁13aを閉、開閉弁4aを開とする。これにより、各開閉弁の開閉状態は、第5図において、開閉弁3A及び開閉弁5Aに代えて、開閉弁3B及び開閉弁5Bが閉となった状態となる。
これにより、膜モジュール1A,1C〜1Jの膜濾過運転が再開する。また、膜モジュール1Bは、濾過膜が薬液に浸漬された状態が維持されている。このため、この第2の定常工程の間、濾過膜に付着している膜閉塞成分は、薬液のために膨潤し、次の洗浄工程での除去が容易な状態となる。
上記の要領で、第3の洗浄工程以後についても、洗浄工程と定常工程とを繰り返す。
本実施の形態に係る運転方法は、第1図〜第3図のような排水取出ライン9A〜9J及びその開閉弁10A〜10Jが省略されているため、装置が小型化されると共に、開閉弁10A〜10Jが無い分だけ制御が簡易化される。
[第4の実施の形態]
第6図は第4の実施の形態に係る運転方法に適用される膜濾過装置の模式的な通水系統図、第7図は第6図の膜濾過装置の運転スケジュール図である。
先ず、この膜濾過装置の構成について説明する。
この膜濾過装置は、前記第8図の膜濾過装置と同様に並設された4つの膜濾過ユニット20A〜20Dを有している。
このうち、膜濾過ユニット20Aは、並設された3基の膜モジュール21A〜21Cを有している。同様に、膜濾過ユニット20Bは、並設された3基の膜モジュール21D〜21Fを有しており、膜濾過ユニット20Cは、並設された3基の膜モジュール21G〜21Iを有しており、膜濾過ユニット20Dは、並設された3基の膜モジュール21J〜21Lを有している。
原水主ライン22には、開閉弁23が設けられている。この原水主ライン22の該開閉弁23よりも下流側に、開閉弁60aを備えた排水ライン60が接続されている。
この原水主ライン22は、4つの原水分岐ライン22A〜22Dに分岐している。これら原水分岐ライン22A〜22Dには、開閉弁23A〜23Dが設けられている。
これら原水分岐ライン22A〜22Dのうち、原水分岐ライン22Aは、さらに3本の原水再分岐ライン24A〜24Cに分岐し、膜モジュール21A〜21Cの原水ポートに接続されている。同様に、原水分岐ライン22Bは、さらに3本の原水再分岐ライン24D〜24Fに分岐し、膜モジュール21D〜21Fの原水ポートに接続されている。原水分岐ライン22Cは、さらに3本の原水再分岐ライン24G〜24Iに分岐し、膜モジュール21G〜21Iの原水ポートに接続されている。原水分岐ライン22Dは、さらに3本の原水再分岐ライン24J〜24Lに分岐し、膜モジュール21J〜21Lの原水ポートに接続されている。
該膜モジュール21A〜21Lの出口ポートには、濾過水取出ライン25A〜25Lが接続されている。これらのうち、濾過水取出ライン25A〜25Cは、合流して濾過水合流ライン26Aとなっている。同様に、濾過水取出ライン25D〜25Fは合流して濾過水合流ライン26Bとなり、濾過水取出ライン25G〜25Iは合流して濾過水合流ライン26Cとなり、濾過水取出ライン25J〜25Lは合流して濾過水合流ライン26Dとなっている。
これら濾過水合流ライン26A〜26Dには、開閉弁27A〜27Dが設けられている。これら濾過水合流ライン26A〜26Dは、さらに合流して濾過水主ライン26となり、濾過水タンク11に接続されている。この濾過水主ライン26には、開閉弁26aが設けられている。この濾過水タンク11には、ポンプ12及び開閉弁13aを備えた配管13の一端側が接続されており、他端側が該濾過水主ライン26のうち開閉弁26aよりも膜モジュール21A〜21L側に接続されている。
この濾過水主ライン26のうち配管13の接続位置よりも膜モジュール21A〜21L側には、開閉弁8を備えた薬品ライン7を介して薬品タンク6及び薬注ポンプ(図示略)が接続されている。
次に、このように構成された膜濾過装置の運転方法を、第7図の運転スケジュール図に従い、第1の洗浄工程、第1の定常工程(第6図)、第2の洗浄工程、第2の定常工程の順に説明する。
<第1の洗浄工程>
第1の洗浄工程では、次の通り、総ての膜ユニットについて薬液による逆洗工程及び薬液による浸漬工程を行い、膜ユニット1A以外の膜ユニット1B〜1Dについては、さらに、濾過水によるリンス工程を行う。なお、膜濾過ユニット20Aについては、リンス工程を省略する。
先ず、原水主ライン22の開閉弁23を閉とし、排水ライン60の開閉弁60aを開とする。また、原水分岐ライン22A〜22Dの開閉弁23A〜23D、濾過水合流ライン26A〜26Dの開閉弁27A〜27D、配管13の開閉弁13a及び薬品ライン7の開閉弁8を開とする。さらに、濾過水主ライン26の開閉弁26aを閉とする。そして、ポンプ12を作動させる。
これにより、原水の膜モジュール21A〜21Lへの供給が停止される。また、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13及びポンプ12を介して濾過水主ライン26に供給され、この濾過水に薬品タンク6からの薬品が添加される。この薬品が添加された濾過水は、濾過水分岐ライン27A〜27Dを介して、膜モジュール21A〜21Lに供給される。
この薬液により、膜モジュール21A〜21L内の濾過膜が洗浄される。次いで、この薬液は、原水再分岐ライン24A〜24L、原水分岐ライン22A〜22D、原水主ライン22及び排水ライン60を通り、系外に排出される(薬液による逆洗工程)。
この薬液による逆洗を実施した後、開閉弁23A〜23Dと、開閉弁27A〜27Dを閉とする。これにより、膜モジュール21A〜21L内の濾過膜が、薬液に浸漬された状態となる(薬液による浸漬工程)。
この浸漬状態を所定時間継続した後、開閉弁27B〜27D(開閉弁27Aは除く。)及び開閉弁23B〜23D(開閉弁23Aは除く。)を再度開とする。このとき、薬品ラインの開閉弁8は閉としておく。これにより、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13、ポンプ12、濾過水主ライン26、濾過水合流ライン26A〜26D及び濾過水取出ライン25D〜25Lを介して、膜モジュール21D〜21Lに供給される。このとき、薬品ライン7の開閉弁8は閉となっているため、濾過水に薬品は添加されない。
この濾過水により、膜モジュール21D〜21L内の薬液は押し出され、原水再分岐ライン24D〜24L、原水分岐ライン22B〜22D、原水主ライン22及び排水ライン60を通り、系外に排出される(濾過水によるリンス工程)。
このように、膜ユニット20B〜20Dの各膜モジュール21D〜21Lについては、薬液による逆洗及びリンスが行われる。膜ユニット20Aの膜モジュール21A〜21Cについては、リンス工程が省略され、該膜モジュール21A〜21C内の濾過膜は薬液に浸漬された状態が維持されている。
<第1の定常工程>
上記の洗浄工程を行った後、排水ライン60の開閉弁60aを閉とし、原水主ライン22の開閉弁23を開とする。また、ポンプ12を停止し、開閉弁13aを閉、開閉弁4aを開とする。これにより、各開閉弁の開閉状態は、第6図の通りとなる。
これにより、膜ユニット20B〜20Dの膜モジュール21D〜21Lの膜濾過運転が再開する。また、膜ユニット20Aの膜モジュール21A〜21Cは、濾過膜が薬液に浸漬された状態が維持されている。このため、この第1の定常工程の間、濾過膜に付着している膜閉塞成分は、薬液のために膨潤し、次の洗浄工程での除去が容易な状態となる。
<第2の洗浄工程>
上記第1の定常工程の後、第1の洗浄工程と同様に、総ての膜ユニット20A〜20Dの膜モジュール21A〜21Lについて薬液による逆洗工程及び薬液による浸漬工程を行い、膜ユニット20A,20C,20Dの膜モジュール21A〜21C,21G〜21Lについては、さらに、濾過水によるリンス工程を行う。この第2の洗浄工程では、膜モジュール21D〜21Fのリンス工程を省略する。
具体的には、先ず、原水主ライン22の開閉弁23を閉とし、排水ライン60の開閉弁60aを開とする。また、開閉弁27A及び開閉弁23Aを開とする。さらに、濾過水主ライン26の開閉弁26aを閉、配管13の開閉弁13aを開、薬品ライン7の開閉弁8を開とする。そして、ポンプ12を作動させる。
これにより、原水の膜モジュール21A〜21Lへの供給が停止される。また、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13及びポンプ12を介して濾過水主ライン26に供給され、この濾過水に薬品タンク6からの薬品が添加される。この薬品が添加された濾過水は、濾過水合流ライン26A〜26D及び濾過水取出ライン25A〜25Lを介して、膜モジュール21A〜21Lに供給される。
この薬液により、膜モジュール21A〜21L内の濾過膜が洗浄される。次いで、この薬液は、原水再分岐ライン24A〜24L、原水分岐ライン22A〜22D、原水主ライン22及び排水ライン60を通り、系外に排出される(薬液による逆洗工程)。
この薬液による逆洗を実施した後、開閉弁23A〜23Dと、開閉弁27A〜27Dを閉とする。これにより、膜モジュール21A〜21L内の濾過膜が、薬液に浸漬された状態となる(薬液による浸漬工程)。
この浸漬状態を所定時間継続した後、開閉弁23A,23C〜23D(開閉弁23Bは除く。)及び開閉弁27A,27C〜27D(開閉弁27Bは除く。)並びに開閉弁60aを再度開とする。このとき、薬品ラインの開閉弁8は閉としておく。これにより、濾過水タンク11内の濾過水が、配管13、ポンプ12、濾過水主ライン26、濾過水合流ライン26A,26C〜26D及び濾過水取出ライン25A〜25C,25G〜25Lを介して、膜モジュール21A〜21C,21G〜21Lに供給される。ここで、薬品ライン7の開閉弁8は閉となっているため、濾過水に薬品は添加されない。
この濾過水により、膜モジュール21A〜21C,21G〜21L内の薬液が押し出され、原水再分岐ライン24A〜24C,24G〜24L、原水分岐ライン22A,22C〜22D、原水主ライン22及び排水ライン60を通り、系外に排出される(濾過水によるリンス工程)。
このように、膜ユニット20A,20C,20Dの膜モジュール21A〜21C,21G〜12Lについては薬液による逆洗及びリンスが行われ、膜ユニット20Bの膜モジュール21D〜21Fについては、リンス工程が省略され、該膜モジュール21D〜21F内の濾過膜は薬液に浸漬された状態が維持されている。
<第2の定常工程>
上記の洗浄工程を行った後、排水ライン60の開閉弁60aを閉とし、原水主ライン22の開閉弁23を開とする。また、ポンプ12を停止し、開閉弁13aを閉、開閉弁26aを開とする。これにより、各開閉弁の開閉状態は、第6図において、開閉弁23A及び開閉弁27Aに代えて、開閉弁23B及び開閉弁27Bが閉となった状態となる。
これにより、膜モジュール21A〜21C,21G〜21Lの膜濾過運転が再開する。また、膜モジュール21D〜21Fは、濾過膜が薬液に浸漬された状態が維持されている。このため、この第2の定常工程の間、濾過膜に付着している膜閉塞成分は、薬液のために膨潤し、次の洗浄工程での除去が容易な状態となる。
上記の要領で、第3の洗浄工程以後についても、洗浄工程と定常工程とを繰り返す。
本実施の形態に係る運転方法は、第8図の膜濾過装置と比べて、開閉弁51A〜51Dを備えた排水取出ライン50A〜50D及び開閉弁32A〜32Dを備えた濾過水取出ライン31A〜31Dが省略されているため、装置が小型化されると共に、開閉弁51A〜51D及び32A〜32Dが無い分だけ、制御が簡易化される。
[他の実施の形態]
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、第6図の膜濾過装置は、第8図の膜濾過装置において、排水取出ライン50A〜50D及び濾過水取出ライン31A〜31Dを省略したものであるが、これらの一方を省略したものを適用して第7図の運転スケジュールで運転してもよく、第8図の膜濾過装置自体を用いて第7図の運転スケジュールで運転してもよい。
リンス工程の後又はリンス工程と同時に原水を濾過膜の一次側に通水してフラッシングを行うと共に、該濾過膜の一次側にエアの吹き込みを行うようにしてもよい。これにより濾過膜に付着した膜閉塞成分がより確実に除去されると共に、リンス工程で洗浄薬液を除去しきれていない場合にも清浄化できるため、好ましい。
上記第1〜第4の実施の形態及び他の実施の形態において、薬液による逆洗時間、薬液による浸漬時間、濾過水によるリンス時間、原水によるフラッシング時間、膜モジュールの一部を浸漬する定常工程時間は以下のようにすることによって、効率的に膜モジュールを洗浄でき、また必要な濾過水量を確保することができる。
薬液による逆洗工程において、薬液の逆洗通水時間は30秒〜5分、好ましくは1分〜5分とするのが良い。30秒より短いと薬液逆洗の効果が得られず、5分よりも長いと逆洗排液が増加して排液処理の負荷が高くなり、また洗浄に使用する薬液も無駄に多く使用することとなるため経済的でない。
上記の薬液逆洗工程に続く薬液による浸漬工程では、浸漬時間を10分〜5時間、好ましくは15分〜1時間とするのが良い。10分より短いと十分な洗浄効果が得られず、5時間より長いと濾過水が得られない時間が長くなるため、濾過水の要求に対して不足する虞がある。
濾過水によるリンス工程並びに原水によるフラッシング工程は、それらを同時に行う場合には、30秒〜5分、好ましくは1分〜3分とするのが良い。またリンス工程とフラッシング工程を順次行う場合にはそれぞれの工程を30秒〜5分、好ましくは1分〜3分とするのが良い。
定常工程における時間は6時間〜48時間、好ましくは8時間〜24時間とするのが良い。時間が短すぎると浸漬による洗浄効果が得られず、長すぎると薬液による膜の劣化につながる虞があるため好ましくない。
本発明の膜濾過装置の運転方法は、特にMF膜濾過装置又はUF膜濾過装置に好適に採用できる。これらの膜濾過装置の膜素材に特に制限はなく、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリオレフィン、酢酸セルロースなどの高分子素材や、アルミナ、ジルコニア、チタニアなどの無機系素材などを挙げることができる。これらの中でも、定期的な膜洗浄薬品として用いる塩素系薬液への耐薬品性を考慮した場合、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフッ化ビニリデンなどの耐薬品性の高い膜素材を好適に用いることができる。
また、これらの膜モジュールの形状にも特に制限はなく、例えば、平膜モジュール、管状膜モジュール、スパイラル膜モジュール、キャピラリーモジュール、モノリス型モジュール等を用いることができる。これらの中でも、対象水中に濁質が含まれる場合にも比較的安定に稼動でき、単位体積当たりの膜面積を大きく取ることができる(コンパクトである)中空糸膜モジュールを好適に用いることができる。
本発明において、中空糸膜モジュールを用いる場合、濾過方式としては、外圧式(中空糸の外側から濾過し、内側から処理水(膜濾過水)を得る)が、また通水方式としては全量濾過(デッドエンド)または少量(膜濾過水量の0.5〜10%)の循環水を循環するセミデッドエンド方式が好ましい。
本発明において、膜モジュールの洗浄に使用する薬品に制限はないが、塩素系薬液により洗浄を行うことが好ましい。この場合、塩素系薬剤に特に制限はなく、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素、各種クロラミン系薬品(結合塩素薬品)が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。これらの中でも、次亜塩素酸ナトリウムは安価でありかつ、膜の洗浄効果が高い薬品として好適に用いることができる。また、各種クロラミン系薬品は、膜の洗浄効果としては若干劣るものの、次亜塩素酸ナトリウムと異なり、金属部材をはじめとする配管部材等を腐食するおそれが低い薬品として好適に用いることができる。
塩素系薬液が、工業用水を通水して閉塞した膜の性能回復に効果的である理由は定かではないが、おそらくは、工業用水中に含まれ膜を閉塞する成分が多糖類を主体とする高分子成分であり、これら多糖類は酸、アルカリの影響を受けにくく、塩素系薬剤による酸化および低分子化によって、より高い膜からの剥離効果が得られるためと推測する。
UF膜の薬品洗浄時における薬品濃度にも特に制限はないが、好ましくは、有効塩素濃度として100〜5,000mg/Lの濃度にて実施することが好ましい。有効塩素濃度が100mg/L未満の場合は、UF膜の洗浄効果不足が、また5,000mg/Lを超える場合には、部材の腐食および薬洗排水の処理が懸念されることとなり好ましくない。
また、洗浄薬液のpHとしては、アルカリ性にて実施することが好ましい。具体的にはpH8〜13にて、必要に応じて、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤を併用し実施することが好ましい。洗浄薬液のpHが8未満の場合には、若干ではあるが、洗浄効果が低下傾向にあること、また次亜塩素酸ナトリウムを用いる場合には塩素ガスの発生が問題となる場合があること、また、pHが13を超える場合には薬液排水の処理に多量の中和薬品を必要とすることから好ましくない。
なお、本発明において、膜の薬品洗浄では、必要に応じて酸やアルカリ、さらには重亜硫酸ナトリウム等の還元剤による薬品洗浄を組み合わせても良い。即ち、工業用水の処理における膜の閉塞成分の主体は多糖類と推測されるが、その他、鉄、マンガン等の金属や金属酸化物による閉塞、フミン質、フルボ質等の有機物による閉塞も起こり得る。前者の金属およびその酸化物による閉塞には酸洗浄および還元剤による洗浄が効果的であり、また後者の有機物による閉塞にはアルカリ洗浄が有効である。
第1の実施の形態に係る運転方法が適用される膜濾過装置の系統図である。 第1の実施の形態に係る運転方法が適用される膜濾過装置の系統図である。 第1の実施の形態に係る運転方法が適用される膜濾過装置の系統図である。 第1〜第3の実施の形態に係る運転方法の運転スケジュール図である。 第3の実施の形態に係る運転方法が適用される膜濾過装置の系統図である。 第4の実施の形態に係る運転方法が適用される膜濾過装置の系統図である。 第4の実施の形態に係る運転方法の運転スケジュール図である。 従来例に係る運転方法が適用される膜濾過装置の系統図である。 従来例に係る運転方法の運転スケジュール図である。
符号の説明
1A〜1J 膜モジュール
2 原水ライン
2A 原水分岐ライン
4 濾過水ライン
4A〜4J 濾過水取出ライン
3A〜3J、5A〜5J、10A〜10J 開閉弁
14 排水ライン
14a 開閉弁
20A〜20D 膜濾過ユニット
21A〜21L 膜モジュール
22 原水主ライン
22A〜22D 原水分岐ライン
23A〜23D、27A〜27D 開閉弁
24A〜24L 原水再分岐ライン
25A〜25L 濾過水取出ライン
26 濾過水主ライン
26A〜26D 濾過水合流ライン

Claims (10)

  1. 複数の膜モジュールが並列に設けられてなる膜濾過装置を運転する方法において、
    総ての膜モジュールを洗浄水で逆洗する洗浄工程と、
    大部分の膜モジュールへの原水の供給を再開して濾過運転を行い、残部の膜モジュールにおいては濾過膜が洗浄水に浸漬された濾過膜浸漬状態とする定常工程と
    を交互に実施することを特徴とする膜濾過装置の運転方法。
  2. 請求項1において、洗浄工程の直前の前記定常工程と、その洗浄工程の直後の定常工程とで、濾過膜浸漬状態とする膜モジュールを異ならせることを特徴とする膜濾過装置の運転方法。
  3. 請求項1又は2において、前記膜濾過装置は、各膜モジュールに原水を供給するための、原水用弁を備えた原水ラインと、各膜モジュールに洗浄水を供給するための、洗浄水用弁を備えた洗浄水ラインとを有しており、
    前記洗浄工程と前記定常濾過工程との切り替えは、該原水用弁及び洗浄水用弁の開閉によって行うことを特徴とする膜濾過装置の運転方法。
  4. 並列する複数の膜モジュールからなる膜濾過ユニットが並列に設けられてなる膜濾過装置を運転する方法において、
    総ての膜濾過ユニットを洗浄水で逆洗する洗浄工程と、
    大部分の膜濾過ユニットへの原水の供給を再開して濾過運転を行い、残部の膜濾過ユニットにおいては濾過膜が洗浄水に浸漬された濾過膜浸漬状態とする定常工程と
    を交互に実施することを特徴とする膜濾過装置の運転方法。
  5. 請求項4において、洗浄工程の直前の前記定常工程と、その洗浄工程の直後の定常工程とで、濾過膜浸漬状態とする膜濾過ユニットを異ならせることを特徴とする膜濾過装置の運転方法。
  6. 請求項4又は5において、前記膜濾過装置は、各膜濾過ユニットに原水を供給するための、原水用弁を備えた原水ラインと、各膜濾過ユニットに洗浄水を供給するための、洗浄水用弁を備えた洗浄水ラインとを有しており、
    前記洗浄工程と前記定常濾過工程との切り替えは、該原水用弁及び洗浄水用弁の開閉によって行うことを特徴とする膜濾過装置の運転方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記洗浄工程で、薬液を添加した洗浄水を用いて、濾過膜の逆洗を行うことを特徴とする膜濾過装置の運転方法。
  8. 請求項7において、前記洗工程は、
    薬液を添加した洗浄水を用いて、濾過膜の逆洗を行う薬液逆洗工程と、
    逆洗を停止し、該濾過膜をこの薬液添加洗浄水に浸漬させた状態とする薬液浸漬工程と、
    薬液を添加していない洗浄水を用いて逆洗を行うリンス工程と
    を有することを特徴とする膜濾過装置の運転方法。
  9. 請求項8において、前記リンス工程の後又は前記リンス工程と同時に原水を前記濾過膜の一次側に通水してフラッシングを行うと共に、該濾過膜の一次側にエアの吹き込みを行うフラッシング工程と
    を有することを特徴とする膜濾過装置の運転方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項において、前記膜モジュールが外圧式の中空糸膜モジュールであることを特徴とする膜濾過装置の運転方法。
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