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JP4696223B2 - 画像解析を利用した植物体の色素含有量の定量方法 - Google Patents

画像解析を利用した植物体の色素含有量の定量方法 Download PDF

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Description

本発明は、植物体に含まれる色素の含有量の定量方法に関し、より詳しくは植物体を撮影したデジタル画像を画像解析し得られた色彩情報から色素含有量を定量する方法である。
植物体に含まれる色素含有量を測定するには、測定試料の作成において煩雑な操作を必要とする。例えば、カロテン、キサントフィルなどの色素の含有量を測定する場合、まず試料を乳鉢で石英砂(CaCO)を加えて磨砕し、クロロフィラーゼ活性の強いものは熱湯で数分煮沸し、酵素活性を失わせる。また、組織汁液の酸度が高い場合は中和してから抽出する。磨砕物に最終濃度が80%になるようにアセトンを加え、濾過して、残渣の緑色が無くなるまでアセトンで抽出、濾過を繰り返す。次に、アセトン抽出液にエーテルを加えて混和し、水を徐々に加えて色素をエーテル層に移す。このエーテル層を水が入った容器に加えてアセトンを除く。この水洗操作を3回繰り返し、エーテル層のみをフラスコに移して無水硫酸ナトリウムを加えて暗所で30分以上脱水後濾過する。得られたエーテル抽出液を減圧乾固し、水酸化カリウム−メタノール溶液を加え、暗所で2時間放置する。最後に、この反応液に水とエーテルを加えて、カロテンをエーテル層に移す。最後に、エーテル層を再び減圧乾固後、メタノールと石油エーテルを加えて、カロテンは石油エーテル層を定溶して、分光光度計で吸光度の測定を行い、キサントフィルはメタノール層を定溶して、分光光度計で吸光度を測定するという方法が採られてきていた。
また、カロテンの含有量を測定する場合は、上記の他に次のような方法が挙げられる。始めにアセトンやテトラヒドロフランなどの有機溶剤を加えて試料を乳鉢で磨砕して濾過する。試料残渣が無色になるまで有機溶剤を加えて磨砕と濾過を繰り返す。このカロテンを含む抽出液に石油エーテルと食塩水を加えて転溶し、石油エーテル層を無水硫酸ナトリウムで脱水後、エバポレーターによって減圧乾固させる。これに、高速液体クロマトグラフフィー(以下HPLCとする)で用いる溶離液で溶離させた後測定する。
このように、HPLCや分光光度計によって測定するには、試料の磨砕、有機溶剤による抽出、脱水、減圧乾固等の煩雑な操作を必要とするとともに、1試料の測定に非常に多くの時間がかかってしまう。このため、試料を短時間で分析する必要がある場合には、利用することができないという問題がある。
色彩色差計によるカロテン含有量との関係を報告した例としては、色彩色差計によってサツマイモのL*a*b*値を測定し、β−カロテン量が推定可能と報告されている(非特許文献1参照)。また、色彩色差計によってニンジンのL*a*b*値を測定し、β−カロテンとa値が高い相関があることを報告されている(非特許文献2参照)。
ジャパニーズ ジャーナル オブ ブリーディング(Japanease Journal of Breeding. 43:421−427, 1993) ジャーナル オブ ソサエティ オブ ハイテクノロジー インアグリカルチャー(Journal of Society of High Technology in Agriculture.12(2)、134−137、2000)
非特許文献1及び2に記載のL*a*b*値を使用したカロテンの含有量を用いる方法は、比較的容易にカロテンの含有量を推測することが可能であり、植物体の色素の数量的評価方法として一般的な方法である。しかし、L*a*b*表色系は分光測色による人の三刺激値であるX,Y,Zの算出を行い、その後数学的に導かれる表色系であるため、局所的な計測となってしまう。このような分光的な局所計測では、表面全体の色を表すことはできないため、L*a*b*値からカロテン含有量を推定しても実測値とは大幅な誤差が生じてしまう。
色彩色差計によるL*a*b*値とカロテンとの関係を推定が有効な場合としては、工業用製品のように植物全体が均一な色である場合が挙げられる。しかし、植物体は柔細胞、形成層、篩管など様々な細胞や組織で構成されており、それぞれの細胞、組織ごとに色素含有量やその物質構成が異なり、表面色も複雑な状態で混在している。さらに、測定面が均一な平面でなく凹凸状となっているため、複雑な形状による光の反射等の影響で色彩色差計による方法などでは正確な色を評価することができないという問題がある。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、植物体表面全体の色値を評価するのに適した装置と色の座標系を利用し、植物体の表面全体の色を正確に評価することによって植物体の色彩値と色素含有量を定量する方法を提供することである。
本発明は具体的に以下のようなものを提供する。
(1) 植物体に含まれる色素の定量方法であって、デジタル画像撮影機を用いて前記植物体のデジタル画像を撮影し、このデジタル画像から算出した色彩情報と前記植物体の色素量との相関に関する情報に基づいて、色素量未知の植物体の色彩情報から色素含有量を算出する植物体の色素含有量の定量方法。
(1)の発明によれば、デジタル画像はピクセルごとにR(Red)、G(Green)、B(Blue)の色彩情報を有しているため、デジタル画像撮影機を用いたことによって、煩雑な操作を必要とすることなく、撮影したデジタル画像を上記の色彩情報に容易に変換することができる。このため、この色彩情報を測定したことによって植物体中の色素量との相関に関する情報を得ることが可能となる。
(2) 前記情報は、定期的又は常時更新するものであることを特徴とする(1)に記載の植物体に含まれる色素含有量の定量方法。
(2)の発明によれば、デジタル画像から算出した色彩情報と植物体の色素量との相関に関する情報を、定期的あるいは常時更新したことで色素濃度未知の試料の濃度を最適化することが可能となる。
(3) 植物体に含まれる色素の定量方法であって、色素濃度が既知の複数の標準試料を、デジタル画像撮影機を用いて、前記標準試料のデジタル画像を撮影する撮影工程と、この撮影工程で撮影したそれぞれのデジタル画像から、前記標準試料の色彩情報に分解する分解工程と、前記色彩情報と、前記標準試料の色素濃度と、に基づいて単回帰法又は直線重回帰法の少なくともいずれか1つにより検量線を算出する検量線算出工程と、色素濃度が未知の対象試料を前記標準試料と同じ撮影条件で撮影したデジタル画像から色彩情報を得た後、この色彩情報から前記検量線に基づいて前記対象試料の色素濃度を算出する濃度算出工程と、を有する(1)又は(2)に記載の植物体に含まれる色素含有量の定量方法。
(3)の発明によれば、分解工程を設けたことによって、デジタル画像を客観的に評価し、それを数値化した色彩情報を得ることが可能となる。また、検量線算出工程及び濃度算出工程において、単回帰法又は直線重回帰法を使用したことによって色素濃度が未知の試料の濃度を正確、かつ、迅速に算出することが可能となる。
ここで、「分解工程」とは、撮影した生データ(RAW画像)をTIFF画像に変換する工程をいう。この変換手段は公知の方法を用いる。また、市販の専用ソフト(例えばPhotoshopCS(商品名))を用いた場合には、撮影した生データ(RAW画像)をそのまま解析を行なうことが可能となる。
またここで、「単回帰法又は直線重回帰法」とは、複数の変数間の関係を一次方程式(y=ax+b)で表現する分析方法をいう。単回帰法を使用する場合は、用いる試料の種類は1種類であるが、直線重回帰法を使用する場合は、複数種の試料を用いることが可能となる。そのため、同じ試料の異なる箇所でデジタル画像を撮影し、直線重回帰法を用いることによって、より正確に試料中の色素濃度を算出することが可能となる。また、GMDH法によってカロテンと高い相関が得られていることがわかったため、GMDH法を用いて色素濃度を算出してもよい。
GMDH法とは、(Grouping Method of Data Handling)といい、説明変数間の積等の項目を加えて線形回帰分析を行い、簡単な非線形性を作り出す手法である。非線形要素となる項目を作った後の工程は回帰分析と同様の手段で計算を行う。また、重回帰分析は説明変数の数が増加すると、単純に相関係数が増加する問題がある。そこで本発明では、クロスバリデーション(Leave−one out法)により与えられる予測的相関係数の二乗Q^2を用いてモデルの妥当性を評価している。
(4) 前記色素は、カロテノイド、クロロフィル、フラボノイド、キノン、フラビン、及びジヒドロフラビンからなる群から選ばれる1種以上のものである(1)から(3)いずれかに記載の植物体に含まれる色素含有量の定量方法。
(4)の発明によれば、上記の色素の測定を可能なものとしたことによって、様々な種類の植物体の色素含有量を定量することが可能となる。また、これらの色素に関する色彩情報を組み合わせて行なってもよい。
(5) 前記色彩情報は、RGB色空間及び/又はHSL色空間より得られる色素子である(1)から(4)いずれかに記載の植物体に含まれる色素含有量の定量方法。
(5)の発明によれば、RGB色空間及び/又はHSL色空間を用いることによって照明条件の影響を殆ど受けない色素子を得ることが可能となる。
なお、色彩情報から光源の影響を排除したい場合はRGB座標系からHSB、HSV色座標系等へ変換した変換値を用いる。ここで、「RGB色空間」とは、赤、緑、青の色彩情報を有する空間をいう。RGB色座標系とは、RGB色空間中のそれぞれの色素を赤、緑、青の要素に分解した色彩情報をいう。RGB色座表系はL*a*b*やXYZの基となっているRGB表色系とは異なり、真に人間が感じる色を表現している訳ではない。そのため客観的、かつ、正確な評価を行なうことが可能である。
「HSL色空間」とは、色相、彩度、明度の色彩情報を有する空間をいう。HSL色空間は、RGB色座標系をL*a*b*表色系のようにマンセル色立体に沿って人間の感覚に準じた座標系に変換したものである。HSL色座標系とは、HSL(I)色空間中の色相(H):純粋な色の種類、彩度(S):純粋な色に白を混ぜる割合、明度(L):単位面積あたりの明るさ又は強度(I)に関する色彩情報をいう。このHSL色座標系は理論的には、照明条件は明度Lのみに集約され、色彩情報であるH、Sには影響を与えられない。そのため、デジタル画像でこのHSL色座標系を用いる事でマンセル色立体やL*a*b*表色系のようにわかりやすく、面情報(分布や構造、形)を得ることができ、照明条件によらない、即ち凸凹による影響をほとんど受けない状態の色彩情報を得ることができる。
(6) 植物体に含まれる色素の定量方法であって、デジタル画像撮影機を用いて前記植物体のデジタル画像を撮影し、このデジタル画像から算出した色彩情報と前記植物体の色素量との相関に関する情報に基づいて、色素量未知の植物体の色彩情報から色素含有量を算出する植物体の選抜方法。
(6)の発明によれば、植物体の色素含有量を求めたことによって植物体の品種を選別することが可能となる。また、同一品種の植物体における色素含有量を比較することによって、植物体の品質の選別を行なうことができる。更に、複数種の色素の色素濃度を定量したことによってより正確な品質の選別を行なうことが可能となる。
(7) 記憶手段と制御手段と処理手段とデジタル画像撮影機とを備える色素定量装置に対して、植物体に含まれる色素の定量方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、色素濃度が既知の複数の標準試料を、前記デジタル画像撮影機に対して、前記標準試料のデジタル画像を撮影させる撮影工程と、この撮影工程で撮影されたそれぞれのデジタル画像から、前記標準試料の色彩情報に分解する分解工程と、前記色彩情報と、前記標準試料の色素濃度と、に基づいて単回帰法又は直線重回帰法の少なくともいずれか1つにより検量線を算出させる検量線算出工程と、色素濃度が未知の対象試料を前記標準試料と同じ撮影条件で撮影したデジタル画像から色彩情報を得た後、この色彩情報から前記検量線に基づいて前記対象試料の色素濃度を算出させる濃度算出工程と、この濃度算出工程で得られた色素濃度を表示させる表示手段と、を前記処理手段に対して実行させるものである植物体に含まれる色素含有量の定量方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
本発明により、農産物のカロテン等の色素含有量を有機溶剤などの化学薬品が不要となり、抽出、濃縮操作なども必要なくなるため、HPLC等の分析機器を使用することなく容易に推定することができる。このため、ニンジン等のカロテン等含有量が瞬時に推定でき、育種における品種選抜や個体選抜の効率が飛躍的に向上する。また、市場等流通関係、量販店等においても、カロテン含有量等による農産物の選別が簡易となり、差別化商品等の分別作業に有効となる。
以下、本発明の各工程について詳しく説明する。
本発明は、植物体に含まれる色素の定量方法であって、デジタル画像撮影機を用いて植物体のデジタル画像を撮影し、このデジタル画像から算出した色彩情報と植物体の色素量との相関に関する情報に基づいて、色素量未知の植物体の色彩情報から色素含有量を算出することを特徴とする。
<撮影工程>
本発明は、色素濃度が既知の複数の標準試料を、デジタル画像撮影機を用いて、前記標準試料のデジタル画像を撮影する撮影工程を有する。測定試料(標準試料)には植物体を用いる。「植物体」とは、色素を含有する植物全てをいい、主としてニンジン、サツマイモ等の農産物をいい、測定の対象なる箇所は特に問わないが、主に食用とする器官(根、茎、葉、果実、種など)を測定することが好ましく、ニンジン、サツマイモ、ジャガイモなど根を食するものは根を、トマト、カボチャ、イチゴ、ミカンなど果実を食するものは果実を、レタス、キャベツ、ホウレンソウなど葉を食するものは葉を、イネ、ムギ、ダイズ、トウモロコシなど種を食するものは種を測定することが好ましい。測定に好ましい箇所は、根、茎、葉、果実、種子の表面、または切断面(縦断面または中央部の横断面)である。測定に必要な試料の大きさは特に問わない。また「デジタル画像撮影機」とは、デジタルカメラ、デジタルビデオ、スキャナー等をいい、デジタルカメラを用いることが好ましい。
撮影条件は特に問わないが、室内であれば、太陽の自然光に近いトルーライトあるいは演色性に優れた蛍光灯等の照明を用いて撮影を行なうことが好ましい。また標準カラーチャートを利用すればどの環境で撮影しても色補正ができるため、野外での撮影も可能である。デジタルカメラの画素数は100万画素〜650万画素であることが好ましく、色のばらつきを少なくするために138万画素〜610万画素であることがさらに好ましい。また、RGB色空間の色数を、24ビットに設定した条件下での撮影が好ましい。
<分解工程>
また本発明は、試料のデジタル画像を、標準試料の色彩情報に分解する分解工程を有する。「分解工程」では、標準試料の表面色をデジタルカメラで撮影したデジタル画像をコンピュータに取り込み、1ピクセル毎にRGB色空間で与えられた平均RGB値を算出する。撮影したデジタル画像が光源などの影響をそれほど受けていない場合には、平均RGB値からY=0.299R+0.587G+0.114Bの関係式を用いて算出したY(輝度)を色彩情報として用いることが可能である。
なお、撮影したデジタル画像が光源などによって色彩情報に影響を受けている場合には、平均RGB値からHSL(I)色空間へ変換し、デジタル画像全体の平均HSL値を求め、この値を色彩情報として用いることが可能である。RGB値からHSL(I)色空間への変換は以下の通りである。
まず、RGB座標系の点P(R,G,B)をHSL座標系へ変換した点を点P´(H,S,L)とする。また、0≦(R,G,B)≦1、0≦(S,L)≦1、0≦H<360とする。以下次のような工程を経てH、S、Lに変換する。
Figure 0004696223
<検量線算出工程>
さらにまた、本発明は分解工程で得た色彩情報と、前記標準試料の色素濃度に基づいて検量線を算出する検量線算出工程を有する。検量線算出工程における「検量線」とは、分解工程で算出した試料の色彩情報(y)と色素濃度(x)の相関関係を単回帰法又は直線重回帰法を用いて一次方程式(y=ax+b)に表したものである。x軸の色素濃度は、HPLCを用いて予め測定し、算出した値を用いている。「単回帰法又は直線重回帰法」とは一般に、幾つかの変数(独立変数又は説明変数)に基づいて、別の変数(従属変数又は目的変数)を予測することである。独立変数をx、従属変数をy、yの予測値をy´としたとき、x、yの各点の近くを通るような直線(検量線)y´=ax+bが考えられる。なお、この直線式の定数は最小自乗法により求めることができる。この検量線の精度は、検量線上に乗らない点の数によって決定される。なお本発明では、測定の便宜上、独立変数をyに従属変数をxに設定している。更に検量線の精度は、検量線評価時(予測値)の標準誤差(SEP)を用いて評価している。また、全ての色彩情報の組み合わせにおいて線形回帰分析を行い、色素濃度を算出することが好ましい。この場合、例えば説明変数がY,R,G,Bの時の線形回帰式は、C=bY+cR+dG+eB+aとなる。
以下、検量線算出工程及濃度算出工程の具体的な方法を説明する。
また、重回帰分析計算や主成分回帰分析計算は市販の計算ソフトもしくは自作のものでも特に限定されるものではない。更にこれら一連の作業をコンピュータプログラムに組込んで色素濃度検出用プログラムとしてもよい。具体的には、本実施形態に係るプログラムは、コンピュータで実行される。例えば、パーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータであり、データを記憶するための記憶装置、演算や他の装置の制御を行なうための制御装置、ユーザの指定によりデータを入力し処理するための処理装置、及びユーザに対し演算結果を示すための表示装置を主要部として備える。これらの装置はバスにより接続されている。
記憶装置は、RAMやROMなどの半導体メモリ、ハードディスク、フレキシブルディスク、又は光磁気ディスクといった記憶媒体及び装置、若しくはこれらの組み合わせからなる。また、記憶装置には記憶されたデータを読み出すだけのCD−ROMといった光ディクスも含む。記憶装置には制御装置が実行するコンピュータプログラムの他、各種データが記憶される。制御装置は、例えば、中央演算装置(CPU)からなり、コンピュータプログラムに従ってデータの演算、記憶装置が記憶するデータの読み書き、他の装置に対する制御、及びデータの入力を行なう。処理装置は、制御装置が記憶装置に記憶されたプログラムに従って記憶装置からデータを読み出し、データの演算を行い演算の結果を記憶装置に書き込み、又は表示装置に表示させることにより実行される。入力装置は、例えばキーボードやマウスからなる。表示装置は例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイ及びこれらに接続する制御回路からなる。
濃度算出工程では、色素濃度未知の試料の色彩情報を算出し、その値を上記の検量線算出工程で得られた検量線に代入して色素濃度を算出することが可能となる。
次に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
<試料の撮影>
ニンジン24品種、系統33個体を用いそれぞれ根の中央部から幅1cmを切断して試料とした。その試料の横断面の両側をデジタルカメラ(FinePix S2 Pro:富士フイルム社製)で撮影し、デジタル画像データとして保存した。なお、光源にはインバータ回路搭載スタンドに設置した色温度5500K、演色性91のトルーライト蛍光灯を採用した。
<濃度の測定>
撮影されたニンジンの試料を、アセトンとともに乳鉢で磨砕してカロテンを抽出し、石油エーテルと食塩水を加えて石油エーテル層に転溶し、無水硫酸ナトリウムで脱水後、エバポレーターで減圧乾固した。それを高速液体クロマトグラフ(HPLC)溶離液(アセトニトリル:メタノール:ジクロロメタン:ヘキサン=60:10:15:15)に溶かし、HPLC(島津SPD−M10Avp、検出波長300〜500nm)でαカロテン、βカロテン含有量を測定した。カラムには逆送系充填剤カラムWako NaviC30−5(和光純薬社製)を用いた。
<検量線作成>
保存した画像をコンピュータに取り込み、背景の画像を削除した後、RGB色座標系からHSL色座標系に変換を行い、試料画像全体の平均色として赤成分R,緑成分G,青成分B,色相H,彩度S,明度Lの色彩情報を算出した。撮影された試料のαカロテン、βカロテン含有量を表1、試料の横断面の平均RGB値、RGB値からY=0.299R+0.587G+0.114Bの関係式を用いて算出したY(輝度)及びHSL値を表2に示す。
Figure 0004696223
Figure 0004696223
また、カロテンを含むニンジンの大半は色相Hが16から21の範囲内に分布することから、その範囲内の個体におけるR、G、B、Y、H、S、L値とカロテン含有量との全ての相関係数を表3に示す。これより単回帰及び重回帰共に相関係数が約0.8の高い相関が得られることが示され、カロテン含有量を推測することが可能であることがわかった。
Figure 0004696223
Figure 0004696223
図1に輝度Yとカロテン含有量との関係を示す。ここで、リコピンニンジンである本紅金時を除いて、カロテン含有量の高い個体は輝度Yが低い傾向が認められた。また、緑成分Gと青成分B,色相H,明度Lについてもばらつきはあるものの同様の傾向が認められ、赤成分Rと彩度Sには輝度Yとは逆の傾向が認められた。
目的変数をカロテン含有量とし、説明変数を色彩情報とした線形回帰分析によりモデル構築を行った。その際、クロスバリデーション(leave−one−out法)によりモデルの妥当性を評価した結果、輝度Yの単回帰モデルが決定係数R=0.693、予測的決定係数Q=0.621と最も精度が高いことが判った。さらに、GMDH(Grouping Method of Data Handling)法を用いて、色相Hと明度Lの重回帰モデルにそれらの積等の項目を加えることで、非線形性を検討した。その結果、表4に示すように色相Hと明度Lに補正項として(H+L)の関数を加えたモデルが最も良い結果を与えることが判った。このことから、色彩情報とカロテン含量との関係には非線形性を有することが認められた。
Figure 0004696223
[実施例2]
<試料の撮影>
ホウレンソウ1品種を用いて、葉齢の異なる4ステージの葉を材料とした。ホウレンソウの葉全体の表側をスキャナー(機種:GT−X700(EPSON))で撮影しデジタル画像データとして保存した。記録方式は色補正なしTIFF(16bit)、解像度:400dpi、露出:固定(写真向き)とした。
<濃度の測定>
ホウレンソウの葉を水洗して裁断し後、80%アセトンを加えてホモジナイザーで破砕した。その後破砕溶液を1分間3000回転で遠沈して、上澄み溶液を抽出液として別容器に移した。残りの溶液に80%アセトンを加えて破砕し、遠沈して抽出する操作を繰り返し、抽出液を合わせて定容した。その上澄み液をマイクロチューブに入れて7000回転(5分間、4℃)し、分光光度計(Hitachi GenespecIII)で吸光度を663nmと645nmにおいて測定し、以下の式に従って全クロロフィルの濃度を決定した。
全クロロフィル濃度(mg/ml)=8.05OD643+20.3OD645
<クロロフィル含量と色彩情報との相関>
保存した画像をコンピュータに取り込み、背景の画像を削除した後、RGB色座標系からHSL色座標系に変換を行ない試料画像全体の平均色として赤成分R,緑成分G,青成分B,色相H,彩度S,明度Lの色彩情報を算出した。撮影された試料のクロロフィルa、クロロフィルb、全クロロフィルの含有量、試料の平均RGB値、HSL値及びR,G,B,H,SvL値とクロロフィル含有量との全ての相関係数を表5に示す。これよりクロロフィルと色彩情報値との相関係数が0.98以上の高い相関が得られることが示され、葉の全体のクロロフィル含有量を正確に推測することが可能であることがわかった。
Figure 0004696223
[実施例3]
<試料の撮影>
タマネギ6品種(ホワイトケッパー、ツキサップ、月交22号、トヨヒラ、スーパー北もみじ、Drケルシー)を用いた。タマネギの外側の鱗葉をデジタルカメラ(FinePix S2 Pro:富士フイルム)で撮影し、デジタル画像データとして保存した。なお、光源にはインバータ回路搭載スタンドに設置した蛍光灯(ブラックライト)を採用した。また、反射板としてアルミ板を利用した。撮影条件としては、記録方式:RAW(12bit)、焦点距離:43mm、絞り値:F8.0、シャッター速度:30sec(信号が微弱のため)、ISO感度:ISO400である。
<濃度の測定>
撮影されたタマネギの鱗葉を細断して、80%メタノールに浸漬し、その後濾過してケルセチンを抽出した。抽出溶液を分光光度計(吸光度360nm)と高速液体クロマトグラフ(検出波長360nm、移動層:液25%メタノール+2%酢酸、液100%メタノール)によって分離、定量した。
<ケルセチン含量と色彩情報との相関>
保存した画像をコンピュータに取り込み、背景の画像を削除した後、RGB色座標系からHSL色座標系に変換を行ない試料画像全体の平均色として赤成分R,緑成分G,青成分B,色相H,彩度S,明度Lの色彩情報を算出した。撮影された試料のケルセチン含有量、試料の平均RGB値、HSL値及びR、G、B、H、S、L値とケルセチン含有量との全ての相関係数を表6に示す。これよりケルセチン含量と色彩情報との相関係数が0.9以上の高い相関が得られることが示され、フラボノイド類についても本方法により含量を推測することが可能であることがわかった。
Figure 0004696223
[実施例4:RAW画像によるカロテン含量の定量]
<実験試料>
実験試料は色・カロテン含量のバラエティーを重視し、15品種、各品種3個体の計45個体のニンジンを使用した。ニンジンは播種後およそ100〜105日で収穫した。根の中央部から約1cmの厚さに切断して試料とした。色彩画像計測は測定部の両断面に対して行った。RAW画像、TIFF画像の撮影条件を表7に示す。また、測定後の試料は、HPLC分析によりカロテンを定量した。
Figure 0004696223
<画像取得方法とカロテン含量との相関>
ニンジンの切断面をRAW画像で取得した場合と、TIFF画像で取得した場合のカロテン含量とHSL値との相関係数をみると、いずれもRAW画像の方が高い相関値を示した。特に、Sを説明変数に加えた場合、顕著となった(表8参照)。また、簡単な非線形性をモデルに加えてみると、Sを説明変数としたモデルにおいてRAW画像の方が高い相関値を示す傾向が、さらに顕著に現れた(表9、表10参照)。H、LにおいてはRAW画像とTIFF画像に大きな違いはない。以上の結果から、カロテン推定モデルには、RAW画像によって取得したデータをH、S(Sに重点をおいて)を説明変数とした非線形モデルに当てはめて解析を行なうことがよいということが示された。
Figure 0004696223
Figure 0004696223
Figure 0004696223
以上より、本発明は植物体の断面の色彩情報から色素含有量を定量することが可能であることがわかった。これにより植物体の品質管理、育種選抜システムに有用であることが示唆された。
本発明の分析方法により算出した色彩情報と色素含有量を示した図である。

Claims (6)

  1. 記憶手段と制御手段と処理手段とデジタル画像撮影機と表示手段とを備える色素定量装置に対して、植物体に含まれる色素の定量方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    色素濃度が既知の複数の標準試料を、前記デジタル画像撮影機に対して、前記標準試料のデジタル画像を撮影させる撮影工程と、
    この撮影工程で撮影されたそれぞれのデジタル画像から、前記標準試料の色彩情報に分解する分解工程と、
    前記色彩情報と、前記標準試料の色素濃度と、に基づいて直線重回帰法により検量線を算出させる検量線算出工程と、
    前記検量線に、説明変数を変数とする関数を補正項として加える工程と、
    色素濃度が未知の対象試料を前記標準試料と同じ撮影条件で撮影したデジタル画像から色彩情報を得た後、この色彩情報から前記補正項が加えられた検量線に基づいて前記対象試料における任意の一種の色素濃度を算出させる濃度算出工程と、
    この濃度算出工程で得られた色素濃度を前記表示手段に表示させる表示工程と、を前記処理手段に対して実行させるものである植物体に含まれる色素含有量の定量方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  2. 前記色彩情報は、明度と色相である請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記色素は、カロテノイド、クロロフィル、フラボノイド、キノン、フラビン、及びジヒドロフラビンからなる群から選ばれる1種以上のものである請求項1に記載のプログラム。
  4. 前記色素はカロテノイド、クロロフィルから選ばれる1種以上のものである請求項1から3のいずれかに記載のプログラム。
  5. 植物体に含まれる色素の定量方法であって、
    デジタル画像撮影機を用いて、色素濃度が既知の複数の標準試料のデジタル画像を撮影し、それぞれのデジタル画像から、前記標準試料の色彩情報を得て、前記色彩情報と、前記標準試料の色素濃度と、に基づいて直線重回帰法により得られる検量線を用い、
    前記検量線に、説明変数を変数とする関数を補正項として加える工程と、
    色素濃度が未知の対象試料を前記標準試料と同じ撮影条件で撮影したデジタル画像から色彩情報を得た後、この色彩情報から前記補正項が加えられた検量線に基づいて前記対象試料における任意の一種の色素濃度を算出する濃度算出工程と、
    を有する植物体に含まれる色素含有量の定量方法。
  6. 前記検量線の情報は、定期的又は常時更新するものであることを特徴とする請求項1に記載の植物体に含まれる色素含有量の定量方法。
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