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JP4500643B2 - ディーゼルエンジン用黒煙浄化装置 - Google Patents

ディーゼルエンジン用黒煙浄化装置 Download PDF

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Description

本発明は、ディーゼルエンジン用黒煙浄化装置に関し、特に酸化触媒及びパティキュレートフィルタの脱着構造に関する。
ディーゼルエンジン用黒煙浄化装置(以下、DPFマフラとする)は、ディーゼルエンジンの排気ガスを浄化するために、排気系の上流側に酸化触媒コンバータ(以下、DOCとする)と下流側にディーゼルパテキュレートフィルタ(以下、DPFとする)とが直列に配置され、このDPFにて排気ガス中の黒煙などの粒子状物質(以下、PMとする)を捕集し、排気ガスの温度が高い状態の際に酸化触媒の作用により排気ガス中のNOからNOを生成し、このNOを酸化剤として利用してDPFに捕集されたPMを焼却除去している。
DOC及びDPFは、使用期間に応じて触媒の変換能力が低下したり、汚染が進行するために定期的に洗浄または交換する必要がある。
そこで、従来のDPFマフラは、図4に示すように、マフラボディ2の上流側に給気管3が突設された前部カバー4がフランジ5を介して脱着可能に接合され、また、マフラボディ2の下流側に排気管6が突設された後部カバー7がフランジ8を介して脱着可能に接合されており、前部カバー4、後部カバー7をそれぞれマフラボディ2から取り外すことによってDOC9、DPF10が個別に脱着可能な構造となっている。
また、図5に示すように、マフラボディ2の下流側の後部カバー7がフランジ8を介して脱着可能に接合されており、後部カバー7をマフラボディ2から取り外し、そして、DPF10を内部に有するカートリッジケース11をDPF10を装着した状態で取り外した後に、温度計、DOC9の順番で取り外し可能な構造となっているDPFマフラもある。
上述したDPFマフラのDOC9及びDPF10のマフラボディ2への固定方法は、DOC9、DPF10又はDPFを装着したカートリッジケース11のそれぞれの外周にスチールネット13、インターラムマット14等の耐熱、かつ断熱性のマット材を固縛し、これらマット材を介してマフラボディ2内に嵌合することで、マフラボディ2内部でのがたつきや、ずれなどを防止していたが、いずれの構造とも次に述べる課題が生じていた。
すなわち、図4に示す構造の場合においては、DOC9及びDPF10を交換する際は、上流側カバー4、下流側カバー7をそれぞれ取り外す必要があり、マフラー構造が複雑となる。
図5に示す構造の場合においては、下流側カバー7のみを取り外すため、マフラー構造は簡単であるが、DOC9及びDPF10の脱着作業が面倒となる。
そして、いずれの構造においても、マット材13、14を外周に巻付けてマフラボディ2内に装填するため、装填の際にマット材の捲れや巻込みが生じやすく、装填作業が面倒で熟練を要し、また引抜き時における手がかりが容易につかめないため、引抜きも面倒であった。
本発明は以上の課題を解決するものであり、その目的は、DOC及びDPFの脱着作業を簡単に行うことができ、かつ、マフラボディ内にDOC及びDPFを確実に固定できるようにしたディーゼルエンジン用黒煙浄化装置を提供するものである。
前記目的を達成するため、本発明のディーゼルエンジン用黒煙浄化装置は、酸化触媒及びディーゼルパティキュレートフィルタ触媒を内部に有する内筒と、該内筒が脱着可能に挿設される外筒と、
前記外筒と前記内筒とを連通する挿通孔と、該挿通孔に脱着可能に装着され、前記内筒内の前記酸化触媒と前記ディーゼルパティキュレートフィルタ触媒との間の温度を測定する温度センサと、前記内筒を前記外筒内に挿設する際に、前記内筒と前記外筒との嵌め合い関係を決定する位置決め手段とを備え、前記位置決め手段は、前記外筒の内周面であって前記挿通孔の形成位置に、前記挿通孔が臨む部分を除去した状態で、軸方向に配設される棒状の突起部と、前記内筒の外周面に周設され、前記棒状の突起部が嵌合される切欠きを有するリング状の突起部とを備え、前記内筒を前記外筒内に挿設する際に、前記棒状の突起部と前記切欠きを有するリング状の突起部とを嵌合することにより、前記外筒に対して前記内筒が周方向の所定の位置に固定されることを特徴とする。
以上により本発明にあっては、下流側カバーを取り外し、温度センサを取り外した後、内筒の挿抜作業によりDOC及びDPFの同時脱着作業が完了するため、個別の脱着作業に比べて作業が簡単である。
また、本発明によるディーゼルエンジン用黒煙浄化装置には、内筒の外周面に周設されるリング状の突起部と、外筒の内周面に周設され、リング状の突起部が嵌合される溝部とが備えられており、外筒に内筒を挿設した際は、固定リングを介して内筒が外筒に嵌合されるためにマット材を用いた場合に比べて、捲れ、巻込みなどを伴うことなく、簡単に装填作業を行うことができ、かつ、外筒に内筒を挿設する際の軸方向の位置決めが簡単となる。
そして、本発明によるディーゼルエンジン用黒煙浄化装置には、外筒の内周面の軸方向に配設される棒状の突起部と、内筒の外周面に周設され、棒状の突起部が嵌合される切欠きを有するリング状の突起部とが備えられており、外筒に内筒を挿設する際の内筒の周方向の位置決めが簡単となる。
さらに、本発明によるディーゼルエンジン用黒煙浄化装置には、外筒に内筒を挿設する際の内筒の軸方向の位置決め及び周方向の位置決めが確実に行われ、温度センサを挿入するために外筒に穿孔される挿通孔の中心と内筒に穿孔される挿通孔の中心とが必ず一致し、温度センサを挿入するための外筒と内筒の嵌め合いの手間を省くことができる。
本発明は、DOC及びDPFを内部に有する内筒の脱着作業を簡単に行うことができ、かつ内筒を外筒に挿設する際の内筒の軸方向の位置決め及び周方向の位置決めと確実に行うことが可能なディーゼルエンジン用黒煙浄化装置に関するものである。以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るディーゼルエンジン用黒煙浄化装置の一部拡大部分を含む側断面図である。また、図2は、図1のA−A線における半断面図である。そして、図3は、本発明に係るディーゼルエンジン用黒煙浄化装置の分解斜視図である。
図1及び図2に示すとおり、DPFマフラ20は、上流側に排気ガスの給気管25が突設され、下流側は開口した円筒形を有する外筒21と、この外筒21の内周部にガスケット29を介して脱着可能に挿設される内筒30と、外筒21の開口部に脱着可能に配設され、下流側に排気ガスの排気管26が突設される下流側カバー22とを備え、外筒21の開口部周縁と下流側カバー22の開口周縁とはそれぞれフランジ23、24が形成され、接合状態で両者はフランジ23、24同士を突合わせた状態で連結される。連結手段としては、バックル、クランプ具 、ボルトナットなどの締結手段が採用される。
外筒21、内筒30及び下流側カバー22の材質は、例えば、ステンレス等の耐熱性素材である。
外筒21の軸方向中心の外周面には温度センサ取付用ボス27が突設され、この温度センサ取付用ボス27には温度センサ28が挿通可能な挿通孔27aが開口している。
そして、内筒30は外筒21の内径よりやや小さい外径の筒部31と、筒部31の下流側周縁に一体化され、かつ外筒装着状態で前記フランジ23、24間に狭持されるフランジ32を備えている。
また、内筒30内部の上流側にDOC33が、これに所定の隙間を設けて下流側にDPF34がそれぞれ固定されている。さらに、DOC33とDPF34との隙間部には温度センサ28が挿通可能な筒部31の内外を貫通する挿通孔35が開口している。
外筒21内部の上流側端部に配設されるガスケット29は、内筒を挿設する際に、内筒30の先端部と嵌合して内筒の軸方向の位置決めをするためのものであり、ガスケット29の内側には筒部31の先端を受入れる溝29aが形成されている。したがって、内筒30を外筒21に挿設する際は、内筒30の先端が溝29aに当接するまで挿入することにより軸方向の位置が決定される。
筒部31の外周部には断面半円状をなした前後一対の固定リング36が嵌合固定されている。この固定リング36は、外径が外筒21の内径とほぼ同径であり、例えば、ステンレス等の耐熱性及び弾性に富む素材であって、内筒30を外筒21に装填した状態では、その弾性に応じて筒部31を外筒21との間に所定の隙間を保って嵌合保持する。また、固定リングを介して内筒が外筒に嵌合されるために、外筒に内筒を挿設する際の軸方向の位置決めを容易にする。
そして、温度センサ取付用ボス27の突設位置における外筒21の内周面には、外筒21の軸方向に内筒脱着ガイド用の断面半円状の突起37が一体に固定される。固定リング36の外周部の一部は、突起37に係合するように凹溝36aが形成される。また、ガスケット29の外周の一部にもこの突起37に係合するように凹溝29bが形成される。したがって、内筒30を外筒21に挿設する際は、内筒30の外周部に嵌合固定されている固定リング36の凹溝36aと突起37とが係合することにより周方向の位置が決定される。
すなわち、内筒30を外筒21に挿設する際は、まず、凹溝36aを突起37に係合しつつ挿入することにより内筒30と外筒21の周方向の嵌め合い関係が決定され、そして、内筒30の先端がガスケット29の溝29aに当接するまで挿入することにより、内筒と外筒の軸方向の嵌め合い関係が一意的に決定されることから、温度センサを挿入するために外筒21に穿孔された挿通孔27aの中心と内筒30に穿孔された挿通孔35の中心とが必ず一致する。
なお、図3に示すとおり、本実施形態においては、突起37の温度センサ通過位置を穿孔して除去しているが、特に突起37を挿通孔27aの交差位置に固定しなくても、凹溝36aとの係合関係において、内筒30の装填完了状態で挿通孔35が挿通孔27aに一致する位置に必然的に位置決めされる位置関係であればよい。
また、本実施形態においては、突起37を一箇所としたが、2箇所以上であってもよく、この場合にはその位置に応じて凹溝29a、36aを2箇所以上形成すればよい。
したがって、図3に示すとおり、各部分解状態からガスケット29、内筒30を外筒21の内側に位置決めして装填すれば、そのフランジ32が外筒21のフランジ23上に重なり合い、かつ挿通孔35が挿通孔27aと一致するため、温度センサ28の内筒30内部への挿通が可能となり、その後、下流側カバー22を開口部に蓋することで、図1に示すように、内筒30の両端は位置決めされるとともに、固定リング36によって外筒21の内部に所定の隙間を保って嵌合固定されることになる。
また、この組立状態から、内筒30を抜出す場合においては、温度センサ28を抜取った後、下流側カバー22を取り外すことにより内筒30のフランジ32が引抜き時の手がかりとなり、この部分に設けられる抜きタップ等にて容易に取り外し可能となる。
本発明に係るディーゼルエンジン用黒煙浄化装置の一部拡大部分を含む側断面図である。 図1のA−A線における半断面図である。 本発明に係るディーゼルエンジン用黒煙浄化装置の分解斜視図である。 従来のディーゼルエンジン用黒煙浄化装置の一例を示す側断面図である。 従来のディーゼルエンジン用黒煙浄化装置の他の例を示す側断面図である。
符号の説明
20 DPFマフラ
21 外筒
22 下流側カバー
23、24 フランジ
25 給気管
26 排気管
27 温度センサ取付用ボス
27a 挿通孔
28 温度センサ
29 ガスケット
29a 凹溝
30 内筒
31 筒部
31a 溝
32 フランジ
33 DOC(酸化触媒コンバータ)
34 DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)
35 挿通孔
36 固定リング
36a 凹溝
37 突起

Claims (1)

  1. 酸化触媒及びディーゼルパティキュレートフィルタ触媒を内部に有する内筒と、
    該内筒が脱着可能に挿設される外筒と、
    前記外筒と前記内筒とを連通する挿通孔と、
    該挿通孔に脱着可能に装着され、前記内筒内の前記酸化触媒と前記ディーゼルパティキュレートフィルタ触媒との間の温度を測定する温度センサと、
    前記内筒を前記外筒内に挿設する際に、前記内筒と前記外筒との嵌め合い関係を決定する位置決め手段とを備え、
    前記位置決め手段は、
    前記外筒の内周面であって前記挿通孔の形成位置に、前記挿通孔が臨む部分を除去した状態で、軸方向に配設される棒状の突起部と、
    前記内筒の外周面に周設され、前記棒状の突起部が嵌合される切欠きを有するリング状の突起部とを備え、
    前記内筒を前記外筒内に挿設する際に、前記棒状の突起部と前記切欠きを有するリング状の突起部とを嵌合することにより、前記外筒に対して前記内筒が周方向の所定の位置に固定されることを特徴とするディーゼルエンジン用黒煙浄化装置。
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