JP4586228B2 - 制動力配分制御の終了方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のブレーキ液圧制御装置に係り、詳しくは制動力配分制御(EBD制御)を好適に行うことができる制動力配分制御の終了方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アンチスキッド制御装置を利用して、前後の車輪速度差をなくすように前輪と後輪の制動力配分制御(EBD制御)を行い、理想的な制動力配分を達成するようにした制動力配分制御(EBD制御)技術が提案されている。一般に、この種の制動力配分制御(EBD制御)は、後輪が先にロックすることにより車両不安定になるのを防止するために高減速時には後輪の制動力の増大を抑制するようになっている。この制動力の抑制は、後輪に制動力を付与するホイールシリンダへのブレーキ液の供給を、マスタシリンダとホイールシリンダとの間に設けた液圧制御装置にて制限することによって行われる。
【0003】
従って、制動力配分制御(EBD制御)中において、マスタシリンダの発生液圧(Pmc)とホイールシリンダにかかるブレーキ液の液圧(Pwc)とに差圧ΔP(=Pmc−Pwc)が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、車両が停止した時(車速が「0」になった時)、又は、車速が一定期間継続して一定である時(一定車速になった時)、前記した制動力配分制御(EBD制御)は終了する。つまり、広い意味でブレーキペダルが解除されると、制動力配分制御(EBD制御)は終了することになる。
【0005】
ところで、制動力配分制御(EBD制御)は終了する時、マスタシリンダの発生液圧(Pmc)とホイールシリンダにかかるブレーキ液の液圧(Pwc)との差圧ΔP(=Pmc−Pwc)が大きいと、ブレーキペダルがマスタシリンダ側に引き込まれる現象が発生する。
【0006】
つまり、制動力配分制御(EBD制御)は終了すると、マスタシリンダとホイールシリンダとの間に設けた液圧制御装置は、マスタシリンダとホイールシリンダとを導通させる。この時、差圧ΔP(=Pmc−Pwc)が大きいので、ブレーキ液は、ホイールシリンダ側に流れ込む。その結果、マスタシリンダの発生液圧(Pmc)は急激に低下する。この圧力変動(圧力低下)は、差圧ΔP(=Pmc−Pwc)が大きいほど大きい。
【0007】
この大きな圧力低下によって、マスタシリンダは作動してブレーキペダルを引き込む。この引き込みは、ブレーキペダル操作の違和感となって現れる。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は制動力配分制御の終了に伴うブレーキペダル操作の違和感を低減することができる制動力配分制御の終了方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の各前後輪に対して設けられたホイールシリンダとブレーキペダルに基づいてブレーキ液が供給される液圧発生装置との間に液圧路を介して接続され、同液圧路を遮断又は連通する液圧制御装置に適用され、車両の制動時に、前輪と後輪の車輪速度差をなくすように、前記液圧制御装置により前記液圧路を遮断させて、前輪の制動力と後輪の制動力とを配分調整する制動力配分制御を、ブレーキペダルの解除操作、車両停止、一定車速の少なくともいずれか1つに基づいて、前記液圧制御装置により前記液圧路を連通させて終了させる制動力配分制御の終了方法において、前記液圧発生装置の発生液圧が、ほぼ「0」又は予め定めたしきい値以下になったことを検出した場合に、前記制動力配分制御を終了させるようにしたことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、車両の各前後輪に対して設けられたホイールシリンダとブレーキペダルに基づいてブレーキ液が供給される液圧発生装置との間に液圧路を介して接続され、同液圧路を遮断又は連通する液圧制御装置に適用され、車両の制動時に、後輪の制動力の増大を抑制するように、前輪に対する後輪の微小スリップの発生に基づいて前記液圧制御装置により前記液圧路を遮断させて、前輪の制動力と後輪の制動力とを配分調整する制動力配分制御を、ブレーキペダルの解除操作、車両停止、一定車速の少なくともいずれか1つに基づいて、前記液圧制御装置により前記液圧路を連通させて終了させる制動力配分制御の終了方法において、前記液圧発生装置の発生液圧が、ほぼ「0」又は予め定めたしきい値以下になったことを検出した場合に、前記制動力配分制御を終了させるようにしたことを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の制動力配分制御の終了方法において、前記ブレーキ液の液圧変動によって前記液圧発生装置を作用させない程度になったと判定した場合に、前記ホイールシリンダにかかる液圧を一時増圧した後、前記制動力配分制御を終了させるようにしたことを要旨とする。
【0013】
(作用)
請求項1及び2に記載の発明によれば、前記ブレーキペダルに基づいて供給される液圧発生装置の発生液圧が、ほぼ「0」又は予め定めたしきい値以下になったことを検出した場合に、前記制動力配分制御を終了させるようにした。
【0014】
従って、制動力配分制御の終了時に、ブレーキ液の液圧変動によって液圧発生装置が作動することが低減される。その結果、ブレーキペダルの引き込み等のブレーキペダル操作の違和感が低減される。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、ブレーキ液の液圧変動によって前記液圧発生装置を作用させない程度になったと判定した場合に、前記ホイールシリンダにかかる液圧を一時増圧した後、制動力配分制御を終了させるようにした。
【0016】
従って、制動力配分制御の終了時に、ブレーキ液の液圧変動によって液圧発生装置が作動することがより確実に低減される。その結果、ブレーキペダルの引き込み等のブレーキペダル操作の違和感がより確実に低減される。
【0020】
従って、制動力配分制御の終了時に、ブレーキ液の液圧変動によって液圧発生装置が作動することがより確実に低減される。その結果、ブレーキペダルの引き込み等のブレーキペダル操作の違和感がより確実に低減される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化したブレーキ液圧制御装置の一実施形態を図面に従って説明する。
【0022】
図1は本実施形態のブレーキ液圧制御装置の回路説明図である。図1に示すように、ブレーキ液圧制御装置10は、マスタシリンダ11a及びブースタ11bから構成された液圧発生装置11と、各車輪(右前輪FR、左前輪FL、右後輪RR及び左後輪RL)にそれぞれ配設されたホイールシリンダ12a〜12dと、前記液圧発生装置11とホイールシリンダ12a〜12d間に液圧路を介して接続された液圧制御装置としてのアクチュエータ13と、該アクチュエータ13を制御する電子制御装置14とを備えている。
【0023】
前記液圧発生装置11は、ブレーキスイッチ15を設けたブレーキペダル16により駆動されている。液圧発生装置11は、ブレーキペダル16が踏まれることによって動作し液圧路に液圧を発生するようになっている。
【0024】
前記アクチュエータ13は、図1に示すように、マスタシリンダ11aの一方の出力ポートとホイールシリンダ12a,12dの各々とを接続する液圧路に電磁弁17a〜17dが配設され、これらの電磁弁17a〜17dとマスタシリンダ11aとの間にポンプ18が配設されている。同様に、マスタシリンダ11aの他方の出力ポートとホイールシリンダ12b,12cの各々とを接続する液圧路に電磁弁17e〜17hが配設され、これらの電磁弁17e〜17hとマスタシリンダ11aとの間にポンプ19が配設されている。前記ポンプ18,19は、電動モータ20によって駆動され、上記の液圧路に所定の圧力に昇圧されたブレーキ液圧を供給するようになっている。
【0025】
前記電磁弁17a,17cは、常開型の電磁弁であり、その排出側液圧路がそれぞれ右前輪FRのホイールシリンダ12aと左後輪RLのホイールシリンダ12dに接続されている。また、前記電磁弁17e,17gは、常開型の電磁弁であり、その排出側液圧路がそれぞれ左前輪FLのホイールシリンダ12bと右後輪RRのホイールシリンダ12cに接続されている。
【0026】
前記電磁弁17b,17dは、常閉型の電磁弁であり、その排出側液圧路がリザーバ21を介して前記ポンプ18に接続されている。同様に、前記電磁弁17f,17hは、常閉型の電磁弁であり、その排出側液圧路がリザーバ22を介して前記ポンプ19に接続されている。前記リザーバ21,22は、各々ピストンとスプリングとを備え、前記電磁弁17b,17d,17f,17hから排出側液圧路を介して環流されるブレーキ液を収容するとともに、ポンプ18,19の作動時にブレーキ液を供給する。
【0027】
前記電磁弁17a〜17hは、2ポート2位置電磁弁であり、ソレノイド非通電時(以下、オフと称する)において、各ホイールシリンダ12a〜12dを前記液圧発生装置11及びポンプ18,19と連通させるようになっている。
【0028】
また、前記電磁弁17a〜17hは、ソレノイド通電時(以下、オンと称する)において、各ホイールシリンダ12a〜12dを前記液圧発生装置11及びポンプ18,19と遮断させるとともに、前記リザーバ21,22と連通させるようになっている。なお、図1に示すように、液圧路には複数の逆止弁Bが設けられ、それらの逆止弁Bはホイールシリンダ12a〜12d及びリザーバ21,22側から液圧発生装置11側へのブレーキ液の流通のみを許容するようになっている。
【0029】
そして、電磁弁17a〜17hのソレノイドを前記電子制御装置14にてオン、オフすることによってホイールシリンダ12a〜12dのブレーキ液圧を増圧、保持、減圧の状態にすること(つまりABS制御)が可能となる。すなわち、電磁弁17a〜17hのソレノイドがオフされたときには、ホイールシリンダ12a〜12dに液圧発生装置11及びポンプ18,19からブレーキ液圧が供給されて増圧される。一方、電磁弁17a〜17hのソレノイドがオンされたときには、ホイールシリンダ12a〜12dがリザーバ21,22に連通されて減圧される。また、電磁弁17a,17c,17e,17gのソレノイドがオフされ、電磁弁17b,17d,17f,17hのソレノイドがオンされたときには、ブレーキ液圧が保持される。従って、各電磁弁17a〜17hのソレノイドへの通電時間を電子制御装置14にて調整することにより、増圧と保持を組み合わせたパルス増圧や、減圧と保持を組み合わせたパルス減圧を行うことができ、緩やかにブレーキ液圧を増圧又は減圧するように制御することも可能となる。
【0030】
また、選択的に電磁弁17c,17gのソレノイドを前記電子制御装置14にてオン、オフすることによってホイールシリンダ12a〜12dのブレーキ液圧をそれぞれ配分調整すること(つまりEBD制御)が可能となる。すなわち、電磁弁17a,17eのソレノイドがオフされたままで電磁弁17c,17gのソレノイドがオンされる(本実施形態では、これをEBD制御開始とする)ときには、後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dは液圧発生装置11及びポンプ18,19と遮断される。このとき、後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dにかかるブレーキ液圧は、前輪FR,FLのホイールシリンダ12a,12bが液圧発生装置11及びポンプ18,19により増圧又はリザーバ21,22により減圧されるかどうかに関係なく、所定値に保持される。
【0031】
この状態から電磁弁17d,17hのソレノイドを前記電子制御装置14にてオンすることによって後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dにかかるブレーキ液圧はリザーバ21,22により減圧することが可能となる。
【0032】
一方、電磁弁17c,17gのソレノイドがオフされた(本実施形態では、これをEBD制御終了とする)ときには、後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dは液圧発生装置11及びポンプ18,19と導通される。このとき、後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dは液圧発生装置11のマスタシリンダ11aからのブレーキ液圧によりそのまま作用される又はポンプ18,19からのブレーキ液圧により増圧される。
【0033】
前記電子制御装置14は、図2に示すように、バスを介して相互に接続されたCPU23、ROM24、RAM25、タイマ(TMR)26、入力ポート27及び出力ポート28からなるマイクロコンピュータ29を備えている。前記入力ポート27は、増幅回路30a〜30gを介して、各車輪FR,FL,RR,RLに設けられた車輪速度センサ31a〜31dと、前記ブレーキスイッチ15及びマスタシリンダ11a側の液圧路に設けられた液圧検出センサ32,33と接続されている(図1に参照)。一方、前記出力ポート28は、駆動回路34aを介して前記電動モータ20と接続され(図1に参照)、駆動回路34b〜34iを介して前記電磁弁17a〜17hと接続されている。また、前記ROM24は、制動力配分制御(以下、EBD制御という)のプログラムを記憶し、CPU23は、図示しないイグニッションスイッチがオンになったときにプログラムを実行し、RAM25は、プログラムの実行に必要な変数データを一時的に記憶するようになっている。そして、本実施形態では、電子制御装置14は、前記車輪速度センサ31a〜31dと、ブレーキスイッチ15及び液圧検出センサ32,33からの出力信号に基づいて前記電動モータ20と電磁弁17a〜17hを制御している。
【0034】
なお、本実施形態では、車両のエンジンがかけられる(つまりイグニッションスイッチがオンされる)と、電子制御装置14のCPU23は、プログラムを実行し、以下のような処理をエンジンが停止される(つまりイグニッションスイッチがオフされる)まで繰り返し行うようになっている。図3はその処理のフローチャートである。
【0035】
図3に示すように、イグニッションスイッチがオンされるとき処理がスタートされる。そして、まず最初にステップ101でマイクロコンピュータ29が初期化され、各種の演算値、制御の基準車速となる推定車体速度Vso、車輪速度Vw及び車輪加速度DVw等の初期設定が行われる。
【0036】
次に、ステップ102においては、車輪速度センサ31a〜31dからの出力信号により各車輪FR,FL,RR,RLの車輪速度Vwを演算しその演算値を前記RAM25に記憶させる。続いてステップ103においては、ステップ102で演算された各車輪FR,FL,RR,RLの車輪速度Vwの演算値に基づいて各車輪FR,FL,RR,RLの車輪加速度DVwを演算しその演算値をRAM25に記憶させる。
【0037】
次のステップ104では、EBD制御中かどうかを判断し、制御中の場合には後述するステップ116へジャンプし、制御中でない(制御前)場合にはステップ105に進む。ステップ105では、各車輪FR,FL,RR,RLに対してEBD制御を開始させる(つまり制御の開始条件が成立する)かどうかを判断する。EBD制御の開始条件が成立する場合には、後述するステップ106へ進む。EBD制御の開始条件が成立しない場合には、ステップ112へジャンプする。なお、車両の発進段階又は正常走行中においてブレーキペダル16が踏まれていないときにステップ104及びステップ105の条件が揃えていないため、前記の処理はステップ105からステップ106へ進まずステップ112へジャンプする。
【0038】
ステップ112では、すべての車輪に対する処理を完了したかどうかを判断する。なお、ここで言う処理は、4つの車輪FL,FR,RL,RRに対する車輪速度Vw及び車輪加速度DVwの演算処理である。そして、すべての車輪FL,FR,RL,RRに対する処理が完了していない場合には、ステップ102に戻って処理しなかった車輪に対して同じ処理を繰り返す。また、すべての車輪FL.FR,RL,RRに対する処理が完了した場合には、ステップ113で前記液圧検出センサ32,33にてマスタシリンダ11aの発生液圧(以下、マスタシリンダ液圧という)Pmcを検出する。
【0039】
次に、ステップ114で後述演算方法にて推定車体速度Vsoを演算する。そして、ステップ115においてはこの推定車体速度Vsoを微分することによって推定車体減速度DVsoを演算する。その後、1演算処理サイクルが終了し再びステップ102に戻って次の演算処理サイクルを開始する。
【0040】
なお、上記推定車体速度Vsoは、図4のフローチャートで示す方法に従って求められる。詳述すると、まずステップ201において、演算処理サイクル(本実施形態では1演算処理サイクルが6ms)毎に各車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度の中から最大の車輪速度を求め、その最大の車輪速度を4輪による推定車体速度Vwo(n)すなわち第1推定車体速度とする。ここで、(n)あるいは後述の(n−1)は添字で、演算処理サイクルが第n回目あるいは第n−1回目であることを表わし、nは自然数である。次に、ステップ202においては前記ステップ113で検出したマスタシリンダ液圧Pmcに基づいて推定車体減速度αDWを演算する。図5に示すように、推定車体減速度αDWはマスタシリンダ液圧Pmcの関数としてマイクロコンピュータ29内にマップで与えられている。本実施形態では、マスタシリンダ液圧Pmc=0(Mpa)では推定車体減速度αDW=0.1であり、0<Pmc<10(Mpa)ではPmcとαDWとは正比例関係であり、Pmc≧10(Mpa)ではαDW=1.1となりつまり一定である。
【0041】
そして、次に、ステップ203で推定車体速度の下限値すなわち第2推定車体速度を演算する。ここでは、前回の演算処理サイクル時の推定車体速度Vso(n-1)から前記ステップ202の演算結果であるαDWと1演算処理サイクルの時間tとの積を減じた値(つまり、Vso(n-1)−αDW・t)を演算値とする。次に、ステップ204において、ステップ201で求めた4輪による推定車体速度すなわち第1推定車体速度Vwo(n)と、ステップ203で求めた推定車体速度の下限値すなわち第2推定車体速度Vso(n-1)−αDW・tとの大小比較を行い、第1推定車体速度Vwo(n)が第2推定車体速度Vso(n-1)−αDW・tより大きければステップ205に進み、その第1推定車体速度Vwo(n)を今回の演算処理サイクルの推定車体速度Vsoとする。すなわち、Vso=Vwo(n)とする。一方、ステップ204での比較結果として、第1推定車体速度Vwo(n)が第2推定車体速度Vso(n-1)−αDW・tより小さいか等しければステップ206に進み、その第2推定車体速度Vso(n-1)−αDW・tを今回の演算処理サイクルの推定車体速度Vsoとする。すなわち、Vso=Vso(n-1)−αDW・tとしている。
【0042】
やがて、車両の正常走行中においてブレーキペダル16が踏まれ、ステップ105において、今回目(例えば第n回目、nは自然数である)の演算処理サイクルにおけるステップ102,103で演算した車輪速度Vw、車輪加速度DVw及び前回目(第n−1回目)の演算処理サイクルにおけるステップ114で演算した推定車体速度Vsoに基づいてEBD制御の開始条件が成立したと判断されると、ステップ106へ進む。
【0043】
ステップ106において、前記車輪加速度DVwが所定のしきい値以上であるかどうか、車輪速度Vwと推定車体速度Vsoとに基づいて求められるスリップ率が所定のしきい値以上であるかどうか等によってホイールシリンダ12c,12dに対する制御モードの選択を行う。つまり、その時の各車輪FL,FR,RL,RRの車輪加速度DVw及び車輪速度Vwによって、各車輪FL,FR,RL,RRのホイールシリンダ12a〜12dに対する制御モードを選択するようになる。しかも、選択された個々車輪FL,FR,RL,RRの制御モードに基づいて後述するように各車輪FL,FR,RL,RRのホイールシリンダ12a〜12dに対して減圧、パルス増圧又は保持の出力処理の行う。
【0044】
例えば、右前輪FRの車輪加速度DVw及び車輪速度Vwによって右前輪FRの制御モードが減圧モードに選択された場合、その後の制御処理が右前輪FRのホイールシリンダ12aに対して減圧出力させるように行う。同様に、右後輪RRの車輪加速度DVw及び車輪速度Vwによって右後輪RRの制御モードがパルス増圧モードに選択された場合、その後の制御処理が右後輪RRのホイールシリンダ12cに対してパルス増圧出力させるように行う。
【0045】
そして、ステップ107においては、ステップ106で選択された制御モードが減圧モードであるかどうかについて判断し、選択された制御モードが減圧モードである場合には、ステップ108で減圧出力処理を行う。また、減圧モードでない場合には、ステップ109でパルス増圧モードであるかどうかを判断し、パルス増圧モードである場合には、ステップ110においてパルス増圧出力処理を行い、パルス増圧モードでない場合には、ステップ111で保持出力処理を行う。ステップ108,ステップ110及びステップ111での処理が終わったらステップ112へ進む。ステップ112では、すべての車輪に対する処理を完了したかどうかを判断する。なお、ここで言う処理は、4つの車輪FL,FR,RL,RRに対する減圧、増圧、保持等の出力処理である。そして、その後の処理は前記したステップ113へ進み、ステップ114及びステップ115を経てまだステップ102へ戻る。
【0046】
そして、一旦第n回目の処理サイクルでEBD制御が開始されたら、第n+1回目からの処理サイクルにおけるステップ104において、EBD制御中であると判断し、ステップ116にジャンプする。
【0047】
ステップ116において、車両が停止したがどうか、又は車速が一定期間継続して一定(一定車速)であるかどうかチェックする。本実施形態では、前記した推定車体速度Vsoに基づいて判断する。そして、車両が停止又は一定車速ではないとき、EBD制御を続行すべくステップ106の処理に移る。一方、車両が停止又は一定車速になった時、ステップ117に移る。
【0048】
ステップ117においては、前回目(第n回目)のステップ115で演算した推定車体減速度DVsoに基づいて後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dにかかる推定ブレーキ液圧(以下、ホイールシリンダ液圧という)Pwcを演算する。図6に示すように、推定車体減速度DVsoはホイールシリンダ液圧Pwcの関数としてマイクロコンピュータ29内にマップで与えられている。本実施形態では、ホイールシリンダ液圧Pwc=0(Mpa)では推定車体減速度DVso=0であり、0<Pwc<10(Mpa)ではPwcとDVsoとは正比例関係であり、Pwc≧10(Mpa)ではDVso=1となりつまり一定である。
【0049】
そして、ホイールシリンダ液圧Pwcを求めると、ステップ118に移る。ステップ118では前記ステップ117で演算した後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dのホイールシリンダ液圧Pwcの演算値と前回目(第n回目)のステップ113で検出したマスタシリンダ液圧Pmcとの差圧ΔP(=Pmc−Pwc)が所定範囲内であるかどうか判断する。つまり、Pmc−Pwc≦Kであるかどうか判断する。ここで、Kは「0」又は「0」に近い数値であって、Pmc−Pwc≦Kは、マスタシリンダ液圧Pmcとホイールシリンダ液圧Pwcがほとんど一致していることを意味する。この時の状態を図7で示している。つまり、図7に示すように、時刻t1において、マスタシリンダ液圧Pmcとホイルシリンダ液圧Pwcとがほぼ一致し、両者の差圧ΔP(=Pmc−Pwc)が「0」に近い状態(従って、EBD制御を終了しても、マスタシリンダ11a側の液圧油がホイールシリンダ12c,12d側により引き込まれないような状態)となっていることを意味する。
【0050】
そして、ステップ118でPmc−Pwc≦Kという条件(これを第1のEBD制御終了条件とする)が成立しているときには、ステップ121へジャンプしEBD制御の終了処理を行う。ステップ118でPmc−Pwc≦Kという条件が成立していないときには、ステップ119に進む。
【0051】
ステップ119では、前回目(第n回目)のステップ113で検出したマスタシリンダ液圧Pmcが「0」になった(つまりPmc=0)かどうか判断する。Pmc=0は、ポンプ18,19からの液圧供給が停止されているとともにブレーキペダル16に対する踏力も「0」となったことを意味する。この時の状態を図8で示している。つまり、図8に示すように、時刻t2において、マスタシリンダ液圧Pmcはホイルシリンダ液圧Pwcと等しく、マスタシリンダ11a側の液圧油がホイールシリンダ12c,12d側により引き込まれないような状態となっていることを意味する。
【0052】
そして、ステップ119でPmc=0という条件(これを第2のEBD制御終了条件とする)が成立しているときには、ステップ121へジャンプしEBD制御の終了処理を行う。ステップ119でPmc=0という条件が成立していないときには、ステップ120に進む。
【0053】
ステップ120では、同じく前回目(第n回目)のステップ113で検出したマスタシリンダ液圧Pmcが所定値以下(つまりPmc<R)になったかどうか判断する。ここで、Rは所定のしきい値(例えば2Mpa)であって、Pmc<Rは、ブレーキペダル16に対する踏力がある程度緩んだことを意味する。この時の状態を図9で示している。つまり、時刻t3にはマスタシリンダ液圧Pmcが所定値以下(つまりPmc<R)になり、マスタシリンダ11a側の液圧油がホイールシリンダ12c,12d側により引き込まれないような状態となっていることを意味する。
【0054】
そして、ステップ120でPmc<Rという条件(これを第3のEBD制御終了条件とする)が成立しているときには、ステップ121へジャンプしEBD制御の終了処理を行う。ステップ120でPmc<Rという条件が成立していないときには、前記ステップ106に進む。
【0055】
従って、ステップ118からステップ120までの第1〜第3EBD制御終了条件の中にどちらか1つの条件が成立すれば直ちにステップ121でEBD制御の終了処理を行った後普通のブレーキ制御へ戻る。一方、ステップ118からステップ120までの第1〜第3EBD制御終了条件がすべて成立しなかったときには、車両が停止又は一定車速になってもEBD制御を終了せずステップ106へ進みEBD制御を続ける。
【0056】
前記ステップ121で行うEBD制御の終了処理は、本実施形態では、後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dに対してパルス増圧をさせるようにしている。つまり、電磁弁17c,17gのソレノイドをパルスオンオフさせながら、ポンプ18,19にてホイールシリンダ12c,12dに対して増圧出力を行うようになっている。
【0057】
また、ステップ121でEBD制御の終了処理が終わったらステップ112へ進む。ステップ112では、すべての車輪に対する処理を完了したかどうかを判断する。なお、ここで言う処理は、後輪RL,RRに対するEBD制御の終了処理である。その後の処理は普通のブレーキ制御と同じである。
【0058】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、EBD制御中、車両が停止又は一定車速になった時において、マスタシリンダ液圧Pmcは後輪RL,RRのホイールシリンダ液圧Pwcとほぼ一致したとき、マスタシリンダ液圧Pmcは「0」となったとき、マスタシリンダ液圧Pmcは所定しきい値より低下したときのいずれか1つに該当した際、EBD制御の終了処理を行うようにした。
【0059】
従って、上記のどちらか1つの条件が成立したとき、マスタシリンダ11a側の液圧油がホイールシリンダ12c,12d側により引き込まれない状態となる。その結果、後輪RL,RRのホイールシリンダ液圧Pwcよりマスタシリンダ液圧Pmcが大きい場合のEBD制御終了処理(つまり後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dとマスタシリンダ11aは導通される)に起因するブレーキペダル16が引き込まれる等のブレーキペダル操作の違和感を低減することができる。
【0060】
(2)本実施形態では、ステップ121で行うEBD制御の終了処理は、後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dに対してパルス増圧させるようにした。
【0061】
従って、単なる後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dとマスタシリンダ11aを導通させるEBD制御終了処理に比べ、万が一後輪RL,RRのホイールシリンダ液圧Pwcよりマスタシリンダ液圧Pmcが大きい場合であっても、マスタシリンダ液圧Pmcの急速な減少(つまりマスタシリンダ11a側の液圧油がホイールシリンダ12c,12d側により引き込まれる)に起因するブレーキペダル16が引き込まれる等のブレーキペダル操作の違和感を簡単な方法にて低減することができる。
【0062】
(3)本実施形態では、後輪RL,RRのホイールシリンダ液圧Pwcを、推定車体速度Vsoにより求められた推定車体減速度DVsoに基づいて演算するようにした。従って、ホイールシリンダ液圧Pwcを直接検出するための検出センサを後輪RR,RLに設ける必要がなくなり、ブレーキ液圧制御装置10のコストアップを抑制することができる。
【0063】
(4)本実施形態では、それぞれ第1推定車体速度Vwo(n)と第2推定車体速度Vso(n-1)−αDW・tを演算し、第1推定車体速度Vwo(n)が第2推定車体速度Vso(n-1)−αDW・tより大きい場合は、その第1推定車体速度Vwo(n)を推定車体速度Vsoとし、その第1推定車体速度Vwo(n)が前記第2推定車体速度演算Vso(n-1)−αDW・tより小さいが等しい場合は、その第2推定車体速度Vso(n-1)−αDW・tを推定車体速度Vsoとした。
【0064】
従って、4輪駆動車両での各車輪の干渉による推定車体速度Vsoの過小推定が防止され、推定車体速度Vsoと車輪速度Vwとから推定されるスリップ率が実際より小さく推定されることも防止される。すなわち、4輪(車輪FR,FL,RR,RL)の車輪速度Vwが同時に低下すると、それに伴って推定車体速度Vsoも低下してしまうため、車体速度Vsoと車輪速度Vwとの差がないと判断されてアンチスキッド制御の開始が遅れることを防止でき、低μ路での緩制動時の4輪(車輪FR,FL,RR,RL)同時ロックを防止できる。
【0065】
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
○上記実施形態では、後輪RL,RRのホイールシリンダ液圧Pwcを、推定車体速度Vsoにより求められた推定車体減速度DVsoに基づいて演算するようにしたが、後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dに検出センサ(図示せず)を設け、その検出センサから直接検出した液圧値を各ホイールシリンダ液圧Pwcに用いて実施してもよい。この場合、上記実施形態の効果(1)(2)及び(4)に加えて、マスタシリンダ液圧Pmcと後輪RL,RRのホイールシリンダ液圧Pwcとの差圧ΔP(=Pmc−Pwc)をより正確に把握することができる。その結果、EBD制御終了処理(つまり後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dとマスタシリンダ11aは導通される)に起因するブレーキペダル16が引き込まれる等のブレーキペダル操作の違和感を確実に低減することができる。
【0066】
○上記実施形態では、後輪RL,RRのホイールシリンダ液圧Pwcを演算するための車体減速度は、推定車体速度Vsoにより求められた推定車体減速度DVsoを用いて実施したが、車両の車体に加速度センサ(Gセンサ)を設け、その加速度センサから検出した値を車体減速度に用いて実施してもよい。この場合、上記実施形態の効果(1)〜(4)とほぼ同じ効果を得ることができる。
【0067】
○第1〜第3のEBD制御終了条件の判断順番つまりステップ118からステップ120までの順番を任意に変更してもよい。この場合、上記実施形態の効果(1)〜(4)とほぼ同じ効果を得ることができる。
【0068】
○上記実施形態では、第2のEBD制御終了条件として、マスタシリンダ液圧Pmcが「0」になった(つまりPmc=0)かどうか判断するようにしたが、ブレーキペダル16に対する踏力が「0」となったかどうかを制御条件にして実施してもよい。この時、ブレーキスイッチ15の検出信号が判断条件となる。この場合、上記実施形態の効果(1)〜(4)とほぼ同じ効果を得ることができる。
【0069】
○上記実施形態では、第3のEBD制御終了条件として、マスタシリンダ液圧Pmcが所定値以下(つまりPmc<R)になったかどうか判断するようにしたが、マスタシリンダ11a(又はブレーキペダル16)にストロークセンサ(図示せず)を設ける。そして、第3のEBD制御終了条件を、そのストロークセンサの検知値が所定しきい値以下になった(つまりブレーキペダル16に対する踏力がある程度緩んだ)かどうかを終了条件にして実施してもよい。この場合、上記実施形態の効果(1)〜(4)とほぼ同じ効果を得ることができる。
【0070】
○上記実施形態では、ステップ116において、車両停止又は車速一定になったかどうか判断したが、これを、ブレーキペダル16にストロークセンサを設け、そのストロークセンサによりブレーキペダル16の操作解除信号を検出したかどうか判断して実施してもよい。つまり、ステップ116において、ブレーキペダル16に設けたストロークセンサの検出信号からブレーキペダル16の操作が解除されたと判断したときステップ117に進み、ブレーキペダル16の操作が解除されていないと判断したときステップ106に移る。この場合、上記実施形態の効果(1)〜(4)とほぼ同じ効果を得ることができる。
【0071】
○第1〜第3のEBD制御終了条件の中にどちらか1つ又は2つの条件を省略してもよい。この場合、従来のEBD制御に比べてEBD制御終了処理に起因したブレーキペダル16が引き込まれる等の違和感をある程度低減することができる。
【0072】
○上記実施形態では、ステップ121で行うEBD制御の終了処理は、後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dに対してパルス増圧させるようにしたが、後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dに対する増圧はパルス増圧に限定されず、パルス増圧以外の増圧例えば急増(ディティー100%)にて実施してもよい。この場合、上記実施形態の効果(1)〜(4)とほぼ同じ効果を得ることができる。
【0073】
○マスタシリンダ液圧Pmcは後輪RL,RRのホイールシリンダ液圧Pwcとほぼ一致したとき、又はマスタシリンダ液圧Pmcは「0」となったときには、ステップ121で行うEBD制御の終了処理は、後輪RL,RRのホイールシリンダ12c,12dに対して増圧させなくて実施してもよい。この場合、上記実施形態の効果(1)(3)及び(4)とほぼ同じ効果を得ることができる。
【0074】
○上記したEBD制御の終了処理を、前輪FL,FRに応用して実施してもよい。この場合、上記実施形態の効果(1)〜(4)と同じ効果を得ることができる。
【0075】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1及び2に記載の発明によれば、ブレーキペダルが引き込まれる等のブレーキペダル操作の違和感を低減することができる。
【0076】
請求項3に記載の発明によれば、ブレーキペダルが引き込まれる等のブレーキペダル操作の違和感をより確実に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブレーキ液圧制御装置の全体構成図。
【図2】図1の電子制御装置の構成を示すブロック図。
【図3】制動力配分制御の概要を示すフローチャート。
【図4】図3に示される推定車体速度演算の詳細を示すフローチャート。
【図5】図4に示される推定車体減速度αDW演算に用いられるマスタシリンダの発生液圧Pmcと推定車体減速度αDWとの関係を与えるグラフ。
【図6】図3に示されるホイールシリンダ液圧Pwc演算に用いられるホイールシリンダ液圧Pwcと推定車体減速度DVsoとの関係を与えるグラフ。
【図7】第1のEBD制御終了条件を示すグラフ。
【図8】第2のEBD制御終了条件を示すグラフ。
【図9】第3のEBD制御終了条件を示すグラフ。
【符号の説明】
10…ブレーキ液圧制御装置、11…液圧発生装置、11a…液圧発生装置を構成するマスタシリンダ、12a〜12d…ホイールシリンダ、13…液圧制御装置としてのアクチュエータ、14…電子制御装置、31a〜31d…車輪速度センサ、32,33…液圧検出センサ。
Claims (3)
- 車両の各前後輪に対して設けられたホイールシリンダとブレーキペダルに基づいてブレーキ液が供給される液圧発生装置との間に液圧路を介して接続され、同液圧路を遮断又は連通する液圧制御装置に適用され、車両の制動時に、前輪と後輪の車輪速度差をなくすように、前記液圧制御装置により前記液圧路を遮断させて、前輪の制動力と後輪の制動力とを配分調整する制動力配分制御を、ブレーキペダルの解除操作、車両停止、一定車速の少なくともいずれか1つに基づいて、前記液圧制御装置により前記液圧路を連通させて終了させる制動力配分制御の終了方法において、
前記液圧発生装置の発生液圧が、ほぼ「0」又は予め定めたしきい値以下になったことを検出した場合に、前記制動力配分制御を終了させるようにしたことを特徴とする制動力配分制御の終了方法。 - 車両の各前後輪に対して設けられたホイールシリンダとブレーキペダルに基づいてブレーキ液が供給される液圧発生装置との間に液圧路を介して接続され、同液圧路を遮断又は連通する液圧制御装置に適用され、車両の制動時に、後輪の制動力の増大を抑制するように、前輪に対する後輪の微小スリップの発生に基づいて前記液圧制御装置により前記液圧路を遮断させて、前輪の制動力と後輪の制動力とを配分調整する制動力配分制御を、ブレーキペダルの解除操作、車両停止、一定車速の少なくともいずれか1つに基づいて、前記液圧制御装置により前記液圧路を連通させて終了させる制動力配分制御の終了方法において、
前記液圧発生装置の発生液圧が、ほぼ「0」又は予め定めたしきい値以下になったことを検出した場合に、前記制動力配分制御を終了させるようにしたことを特徴とする制動力配分制御の終了方法。 - 請求項1又は2に記載の制動力配分制御の終了方法において、
前記ブレーキ液の液圧変動によって前記液圧発生装置を作用させない程度になったと判定した場合に、前記ホイールシリンダにかかる液圧を一時増圧した後、前記制動力配分制御を終了させるようにしたことを特徴とする制動力配分制御の終了方法。
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