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JP4364444B2 - 自動二輪車用走行路面の摩擦係数判定方法 - Google Patents

自動二輪車用走行路面の摩擦係数判定方法 Download PDF

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JP4364444B2 JP2001022055A JP2001022055A JP4364444B2 JP 4364444 B2 JP4364444 B2 JP 4364444B2 JP 2001022055 A JP2001022055 A JP 2001022055A JP 2001022055 A JP2001022055 A JP 2001022055A JP 4364444 B2 JP4364444 B2 JP 4364444B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車用走行路面の摩擦係数判定方法に関し、特に、相互に独立して作動し得る前輪用および後輪用車輪ブレーキのアンチロック制御をブレーキ液圧の減・増圧サイクルを繰返すようにして実行し得る自動二輪車のアンチロック制御時に、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したことを判定する摩擦係数判定方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
前輪および後輪用車輪ブレーキにおけるブレーキ液圧のアンチロック制御を個別に行ない得る自動二輪車のアンチロック制御にあたって、走行路面の摩擦係数が低から高に急激に変化したときに車体挙動の急激な変動が生じることを防止するために、走行路面の摩擦係数が低から高に急激に変化したことを、前回の減・増圧サイクルおよび今回の減・増圧サイクルでの推定車体減速度の比較結果に基づいて判定するようにしたものが、たとえば特開平5−105066号公報で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動二輪車では、前輪用車輪ブレーキおよび後輪用車輪ブレーキのいずれか一方を単独でブレーキ作動せしめる場合があり、そのような場合には、前輪速度および後輪速度に基づいて車体速度を推定し、その推定車体速度の変化から推定した車体減速度を用いて摩擦係数の変化を判定するようにした上記従来のものでは、誤判定が生じ易い。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、前輪および後輪用車輪ブレーキのいずれかを単独で作動せしめている状態でも、走行路面の摩擦係数が低から高に急激に変化したことを正確に判定し得るようにした自動二輪車用走行路面の摩擦係数判定方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、前輪用及び後輪用車輪ブレーキのいずれか一方を単独で作動させるブレーキ操作を行うことが可能であり、更にブレーキ液圧の減・増圧サイクルを繰返すようにして実行し得るアンチロック制御を前輪用および後輪用車輪ブレーキに対し互いに独立して実行可能である自動二輪車において、前記アンチロック制御時に、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したことを判定するために用いられる、自動二輪車用走行路面の摩擦係数判定方法であって、
前輪用および後輪用車輪ブレーキのアンチロック制御時には1よりも大きな第1設定倍数を前回サイクルの増圧量に乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となる状態が両車輪ブレーキのいずれでも生じていることとして設定した第1の条件が成立するか否かを判断し、前輪用および後輪用車輪ブレーキのいずれ一方の単独作動状態でのアンチロック制御時には第1設定倍数よりも大きな第2設定倍数を前回サイクルの増圧量に乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となる状態が前記一方の車輪ブレーキで生じていることとして設定した第2の条件が成立するか否かを判断し、第1および第2の条件のいずれかが成立したときに、低摩擦係数から高摩擦係数へと走行路面の摩擦係数が急激に変化したと判定することを特徴とする。
【0006】
この方法によれば、前輪用および後輪用車輪ブレーキのいずれもがアンチロック制御状態にあるとき、ならびに前輪用および後輪用車輪ブレーキのいずれか一方がアンチロック制御状態にあるときに、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に変化したことを正確に判定することができる。すなわち両車輪ブレーキがともにアンチロック制御状態にあるときには、摩擦係数が低から高に変化するのに応じて前、後輪のスリップ率が低くなり、それにより減・増圧サイクルでの増圧期間が長くなることで増圧量も大きくなるので、両車輪ブレーキのいずれでも今回サイクルの増圧量が第1設定倍数を前回サイクルの増圧量に乗じた値よりも大となる第1の条件の成立により、走行路面の摩擦係数が低から高へと急激に変化した状態と判断することが可能である。また前輪用および後輪用車輪ブレーキのいずれか一方の単独制動状態でアンチロック制御を実行しているときに摩擦係数が低から高に変化すると、非制動状態にある車輪の走行による影響を受けるので、両車輪ブレーキでアンチロック制御を実行しているときよりも増圧量を大きくしようと誤判定をしてしまいやすいが、第1設定倍数よりも大きな第2設定倍数を前回サイクルの増圧量に乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となる状態が単独作動中の車輪ブレーキで生じているときには走行路面の摩擦係数が低から高へと急激に変化した状態と判断することで誤判定が生じることを防止し、摩擦係数の低から高への急激な変化が生じたと正確に判定することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0008】
図1〜図3は本発明の一実施例を示すものであり、図1は自動二輪車用ブレーキ装置の液圧回路図、図2は制御ユニットでの摩擦係数の判定に関与する部分の機能を示すブロック図、図3はタイミングチャートである。
【0009】
先ず図1において、スクータ型である自動二輪車には、乗員が右手で操作する右ブレーキレバー1の操作に応じて液圧を出力する第1マスタシリンダMAと、乗員が左手で操作する左ブレーキレバー2の操作に応じて液圧を出力する第2マスタシリンダMBとが搭載される。一方、自動二輪車の前輪には、一対のポッド3,4を有する前輪用車輪ブレーキBFが搭載されており、この前輪用車輪ブレーキBFには、第1マスタシリンダMAが制御弁手段6Aを介して接続されるとともに第2マスタシリンダMBが制御弁手段6B1および遅延弁5を介して接続される。また後輪に装着された後輪用車輪ブレーキBRには第2マスタシリンダMBが制御弁手段6B2を介して接続される。
【0010】
制御弁手段6Aは、前輪用車輪ブレーキBFのポッド3および第1マスタシリンダMA間に設けられる常開型電磁弁7と、該常開型電磁弁7に並列に接続されるチェック弁8と、前輪用車輪ブレーキBFのポッド3およびリザーバ10A間に設けられる常閉型電磁弁9とで構成されるものであり、第1マスタシリンダMAおよび前輪用車輪ブレーキBFのポッド3間の連通・遮断と、前輪用車輪ブレーキBFのポッド3およびリザーバ10A間の連通・遮断とを切換え可能である。
【0011】
リザーバ10Aには、該リザーバ10Aのブレーキ液を汲上げて第1マスタシリンダMA側に圧送する戻しポンプ11Aの吸入側が吸入弁12Aを介して接続されており、この戻しポンプ11Aの吐出側は、吐出弁13Aを介して第1マスタシリンダMAに接続される。
【0012】
制御弁手段6B1は、上記制御弁手段6Aと同様に常開型電磁弁7、チェック弁8および常閉型電磁弁9で構成されるものであり、前輪用車輪ブレーキBFのポッド4に接続される遅延弁5および第2マスタシリンダMB間の連通・遮断と、前記遅延弁5およびリザーバ10B間の連通・遮断とを切換え可能である。
【0013】
また制御弁手段6B2は、上記制御弁手段6A,6B1と同様に常開型電磁弁7、チェック弁8および常閉型電磁弁9で構成されるものであり、後輪用車輪ブレーキBRおよび第2マスタシリンダMB間の連通・遮断と、後輪用車輪ブレーキBRおよびリザーバ10B間の連通・遮断とを切換え可能である。
【0014】
リザーバ10Bには、該リザーバ10Bのブレーキ液を汲上げて第2マスタシリンダMB側に圧送する戻しポンプ11Bの吸入側が吸入弁12Bを介して接続されており、この戻しポンプ11Bの吐出側は、吐出弁13Bを介して第2マスタシリンダMBに接続される。
【0015】
前記両戻しポンプ11A,11Bには共通な単一のモータ16が連結されており、該モータ16により両戻しポンプ11A,11Bが駆動される。
【0016】
このような制御弁手段6A,6B1,6B2において、右および左ブレーキレバー1,2によるブレーキ操作時に車輪がロック状態に入りそうになったときのアンチロックブレーキ制御時には、常開型電磁弁7…のうちロック状態に入りそうである車輪に対応する常開型電磁弁を通電により閉弁するととともに常閉型電磁弁9…のうち上記車輪に対応する常閉型電磁弁を通電により開弁する。そうすると、ブレーキ液圧の一部がリザーバ10Aあるいは10Bに逃がされて減圧されることになる。またブレーキ液圧を保持する際には、常開型電磁弁7…を通電により閉弁するとともに常閉型電磁弁9…を非通電により閉弁状態に保持すればよく、ブレーキ液圧を増圧する際には、常開型電磁弁7…を非通電により開弁するとともに常閉型電磁弁9…を非通電により閉弁状態に保持すればよい。
【0017】
一対の戻しポンプ11A,11Bを共通に駆動するモータ16は、上記アンチロックブレーキ制御の開始に応じて作動を開始するものであり、リザーバ10A,10Bに逃がされたブレーキ液が戻しポンプ11A,11Bから第1および第2マスタシリンダMA,MB側に戻される。したがってリザーバ10A,10Bに逃がした分だけ第1および第2マスタシリンダMA,MBにおけるブレーキレバー1,2の操作量が増加することはない。
【0018】
各制御弁手段6A,6B1,6B2における常開型電磁弁7…および常閉型電磁弁9…の非通電・通電、ならびにモータ16の作動は、前輪および後輪の車輪速度を個別に検出する車輪速度センサ19F,19Rの検出信号が入力される制御ユニット18により制御されるものであり、制御ユニット18は、前記車輪速度センサ19F,19Rの検出信号に基づいて車輪がロック状態に入りそうであると判断したときには、ブレーキ液圧の減・増圧サイクルを繰返すように各制御弁手段6A,6B1,6B2の作動を制御することで、前輪用および後輪用車輪ブレーキBF,BRのアンチロック制御を実行する。
【0019】
また制御ユニット18は、前記各制御弁手段6A,6B1,6B2のいずれか1つによるアンチロックブレーキ制御の開始に伴ってモータ16の作動を開始する。
【0020】
さらに制御ユニット18は、アンチロック制御時に自動二輪車が走行している走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数へと急激に変化したことを判定し、その判定結果に応じてブレーキ液圧の制御モードを変更することが可能である。
【0021】
而して制御ユニット18において前記摩擦係数の判定に関与する部分は、図2で示すように、第1前輪側および後輪側増圧度判定手段21,22と、第1前輪側および後輪側増圧度判定手段21,22からの出力がともにハイレベルであるときにハイレベルの信号を出力するANDゲート23と、第2前輪側および後輪側増圧度判定手段24,25と、第2前輪側および後輪側増圧度判定手段24,25の少なくとも一方がハイレベルの信号を出力するのに応じてハイレベルの信号を出力するORゲート26と、該ORゲート26および前記ANDゲート23の出力が並列に入力されるORゲート27とを備える。
【0022】
第1前輪側増圧度判定手段21、第1後輪側増圧度判定手段22およびANDゲート23は、前輪用車輪ブレーキBFおよび後輪用車輪ブレーキBRのアンチロック制御時に「1」よりも大きな第1設定倍数αたとえば「2」を、前回の減・増圧サイクルの増圧量ΔPに乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となる状態が両車輪ブレーキBF,BRのいずれでも生じていることとして設定した第1の条件が成立するか否かを判断するためのものである。
【0023】
第1前輪側増圧度判定手段21は、前輪用車輪ブレーキBFがアンチロック制御状態にあるときに前回サイクルでの増圧量ΔPに第1設定倍数αを乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大きくなったときにハイレベルの信号を出力するものであり、第1後輪側増圧度判定手段22は、後輪用車輪ブレーキBRがアンチロック制御状態にあるときに前回サイクルでの増圧量ΔPに第1設定倍数αを乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大きくなったときにハイレベルの信号を出力するものである。ANDゲート23には、第1前輪側および後輪側増圧度判定手段21,22の出力が入力されており、第1の条件の成立に応じてANDゲート23はハイレベルの信号を出力する。
【0024】
第2前輪側増圧度判定手段24、第2後輪側増圧度判定手段25およびORゲート26は、前輪用車輪ブレーキBFおよび後輪用車輪ブレーキBRの一方のアンチロック制御時に第1設定倍数αよりも大きな第2設定倍数βたとえば「3」を前回の減・増圧サイクルの増圧量ΔPに乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となる状態が前記両車輪ブレーキBF,BRの一方で生じていることとして設定した第2の条件が成立するか否かを判断するためのものである。
【0025】
第2前輪側増圧度判定手段24は、前輪用車輪ブレーキBFがアンチロック制御状態にあるときに前回サイクルでの増圧量ΔPに第2設定倍数βを乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大きくなったときにハイレベルの信号を出力するものであり、第2後輪側増圧度判定手段25は、後輪用車輪ブレーキBRがアンチロック制御状態にあるときに前回サイクルでの増圧量ΔPに第2設定倍数βを乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大きくなったときにハイレベルの信号を出力するものである。ORゲート26には、第2前輪側および後輪側増圧度判定手段24,25の出力が入力されており、第2の条件の成立に応じてORゲート26はハイレベルの信号を出力する。
【0026】
さらにORゲート27は、第1の条件の成立に応じてANDゲート23の出力がハイレベルとなった状態、ならびに第2の条件の成立に応じてORゲート26の出力がハイレベルとなった状態の少なくとも一方のときに、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したとしてハイレベルの信号を出力することになる。
【0027】
次にこの実施例の作用について説明すると、前輪用および後輪用車輪ブレーキBF,BRのいずれもがアンチロック制御状態にあるときには、前記各車輪ブレーキBF,BRのブレーキ液圧は、減・増圧サイクルを繰返すように制御ユニット18で制御されるのであるが、制御ユニット18は、各車輪ブレーキBF,BRのブレーキ液圧の増圧量を減・増圧サイクルの各サイクル毎に把握しており、両車輪ブレーキBF,BRのアンチロック制御時に1よりも大きな第1設定倍数αを前回サイクルの増圧量ΔPに乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となる状態が両車輪ブレーキBF,BRのいずれでも生じていることとして設定した第1の条件の成立に応じて、走行路面の摩擦係数が低から高へと急激に変化した状態と判定している。
【0028】
すなわち両車輪ブレーキBF,BRがともにアンチロック制御状態にあるときには、摩擦係数が低から高に変化するのに応じて前、後輪のスリップ率が低くなり、それにより減・増圧サイクルでの増圧期間が長くなることで増圧量も大きくなるので、両車輪ブレーキBF,BRのいずれでも今回サイクルの増圧量が第1設定倍数αを前回サイクルの増圧量に乗じた値よりも大となるのは、前輪および後輪ともにスリップし難くなった状態すなわち摩擦係数が低から高に急激に変化した状態と判断することが可能であり、第1の条件の成立により摩擦係数の低から高への急激な変化が生じたと判定して、適正制御圧への昇圧遅れを防止するために液圧制御モードを変更することができる。
【0029】
また図3で示すように、前輪用車輪ブレーキBRだけが単独でブレーキ作動し、後輪用車輪ブレーキBFはブレーキ作動していない状態を想定すると、制御ユニット18は、第1設定倍数αを前回サイクルの増圧量ΔPに乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となった時刻t1では摩擦係数の低から高への急激な変化が生じたとは判定せず、第1設定倍数αよりも大きな第2設定倍数βを前回サイクルの増圧量ΔPに乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となる状態が前輪用車輪ブレーキBFで生じていることとして設定した第2の条件が成立した時刻t2で、低摩擦係数から高摩擦係数へと走行路面の摩擦係数が急激に変化したと判定する。これにより前輪用車輪ブレーキBFの液圧制御モードが高摩擦係数の走行路面に対応したものに変更される。
【0030】
すなわち前輪用および後輪用車輪ブレーキBF,BRのいずれか一方の単独制動状態でアンチロック制御を実行しているときには、両車輪ブレーキBF,BRでアンチロック制御を実行しているときよりも増圧量を大きくしようと誤判定をしてしまいやすいが、第1設定倍数αよりも大きな第2設定倍数βを前回サイクルの増圧量ΔPに乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となる状態が単独作動中の車輪ブレーキで生じているときには走行路面の摩擦係数が低から高へと急激に変化した状態と判断することで、第1の条件だけで変化する場合には生じる可能性がある誤判定の可能性を排除し、摩擦係数の低から高への急激な変化が生じたと正確に判定することができる。
【0031】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、前輪用および後輪用車輪ブレーキのいずれもがアンチロック制御状態にあるときに走行路面の摩擦係数が低から高へと急激に変化した状態と判断することが可能であるとともに、前輪用および後輪用車輪ブレーキのいずれか一方の単独制動状態でアンチロック制御を実行しているときに摩擦係数の低から高への急激な変化が生じたと正確に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車用ブレーキ装置の液圧回路図である。
【図2】制御ユニットでの摩擦係数の判定に関与する部分の機能を示すブロック図である。
【図3】タイミングチャートである。
【符号の説明】
BF・・・前輪用車輪ブレーキ
BR・・・後輪用車輪ブレーキ

Claims (1)

  1. 前輪用及び後輪用車輪ブレーキ(BF,BR)のいずれか一方を単独で作動させるブレーキ操作を行うことが可能であり、更にブレーキ液圧の減・増圧サイクルを繰返すようにして実行し得るアンチロック制御を前輪用および後輪用車輪ブレーキ(BF,BR)に対し互いに独立して実行可能である自動二輪車において、前記アンチロック制御時に、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したことを判定するために用いられる、自動二輪車用走行路面の摩擦係数判定方法であって、
    前輪用および後輪用車輪ブレーキ(BF,BR)のアンチロック制御時には1よりも大きな第1設定倍数を前回サイクルの増圧量に乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となる状態が両車輪ブレーキ(BF,BR)のいずれでも生じていることとして設定した第1の条件が成立するか否かを判断し、前輪用および後輪用車輪ブレーキ(BF,BR)のいずれ一方の単独作動状態でのアンチロック制御時には第1設定倍数よりも大きな第2設定倍数を前回サイクルの増圧量に乗じた値よりも今回サイクルの増圧量が大となる状態が前記一方の車輪ブレーキ(BF,BR)で生じていることとして設定した第2の条件が成立するか否かを判断し、第1および第2の条件のいずれかが成立したときに、低摩擦係数から高摩擦係数へと走行路面の摩擦係数が急激に変化したと判定することを特徴とする自動二輪車用走行路面の摩擦係数判定方法。
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