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JP4551758B2 - 液浸露光方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

液浸露光方法および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造技術に係り、特に露光装置の投影光学系と露光処理が施される被処理基板との間を液体で満たした状態で露光処理を行う液浸露光工程における基板汚染防止対策を図った液浸露光方法および半導体装置の製造方法に関する。
近年、いわゆる液浸型露光装置と呼ばれる露光装置、およびこの液浸型露光装置を用いる液浸露光方法と呼ばれる露光方法が注目されている(例えば特許文献1参照)。この液浸型露光装置とは、簡潔に述べると、被露光基板上に形成されたレジスト膜の表面と露光装置の投影光学系との間を液浸液と呼ばれる液体で満たした状態で、レジスト膜に対して露光を行う装置である。そして、液浸露光方法とは、このような液浸型露光装置を用いて露光作業を行う露光方法である。
一般的な液浸型露光装置においては、被露光基板が載置される露光ステージの位置精度の計測機器や各種配線など、液浸液との接触を避ける必要のある重要な装置や構造物が露光ステージの外周部に配置されている。それらの装置や構造物は、液浸液に接触すると故障するおそれが高い。例えば、液浸型露光装置において、露光ステージの外周部の表面が、その液浸液に対する接触角を低い状態に設定されているとする。具体的には、液浸液として水を用いる液浸型露光装置において、露光ステージの外周部の表面が親水性の高い状態、すなわち撥水性の低い状態に設定されているとする。すると、被露光基板の外周部を露光した際に、液浸液が露光ステージの外周部に浸透して露光ステージの外周部に配置された装置や構造物に接触し、これらの装置や構造物が故障するおそれが高くなる。このようなおそれを回避するために、液浸型露光装置では、液浸液が露光ステージの外周部に配置された装置や構造物に接触しないように、露光ステージの外周部の表面が、その液浸液に対する接触角を非常に高い状態に設定されている。具体的には、液浸液として水を用いる液浸型露光装置では、露光ステージの外周部の表面は、親水性の低い状態、すなわち高い撥水性を発揮できる構造となっている。
しかしながら、被露光基板の表面の液浸液に対する接触角が、露光ステージの外周部の表面の液浸液に対する接触角に比べて低い場合に、液浸液が露光ステージとウェーハの双方にまたがって位置すると、液浸液は露光ステージの外周部側から被露光基板側に向けてより移動し易くなる。例えば、被露光基板の外周部を露光する場合や、露光装置の投影光学系が露光待機状態や露光量補正などの更正状態から露光状態に入る場合など、投影光学系が露光ステージの外周部を移動する場合に、液浸液は露光ステージの外周部側から被露光基板側に向けてより移動し易くなる。より具体的には、被露光基板および露光ステージの外周部の両方の表面上に液浸液が存在する場合や、被露光基板の外周部近傍に露光装置の投影光学系が存在する場合などに、液浸液は露光ステージの外周部側から被露光基板側に向けてより移動し易くなる。
そのような場合、露光ステージの外周部上に存在する不純物が液浸液に覆われていると、露光ステージの外周部側から被露光基板側に向けて移動する液浸液の流れに乗って、不純物が露光ステージの外周部上から被露光基板上に移動するおそれが極めて高い。そして、このような不純物の移動によって被露光基板の表面が汚されると、パターンを露光したりあるいはパターンを形成したりする際に、パターン中に欠陥が生じるおそれが極めて高くなる。ひいては、半導体装置の性能、品質、および信頼性などが劣化して不良品となる率が増え、半導体装置の製造工程における歩留まりが低下するおそれが極めて高くなる。
特開平10−303114号公報
本発明は、以上説明したような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、露光装置の投影光学系と露光処理が施される被処理基板との間を液体で満たした状態で露光処理を行う液浸露光方法および液浸型露光装置において、被処理基板の汚染防止対策が図られており、パターンの露光精度が劣化するおそれが抑制された液浸露光方法および液浸型露光装置を提供することにある。それとともに、そのような液浸露光方法を用いることにより、半導体装置の製造工程における歩留まりの低下を抑制して、半導体装置を効率よく製造することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明の一態様に係る液浸露光方法は、露光処理が施される被処理基板と前記露光処理を行う露光装置の投影光学系との間の少なくとも一部を液体で満たしつつ前記露光処理を行う液浸露光方法において、前記露光処理を行うのに先立って、前記露光装置が備える前記被処理基板を支持する基板支持体の前記被処理基板を支持する側の表面のうち前記被処理基板の外縁部に隣接する領域と前記液体との接触角に比べて、前記被処理基板の前記露光処理が施される側の主面のうち少なくとも外縁部と前記液体との接触角を大きくする処理を施すことを特徴とするものである。
また、前記課題を解決するために、本発明の他の態様に係る液浸露光方法は、露光処理が施される被処理基板と前記露光処理を行う露光装置の投影光学系との間の少なくとも一部を液体で満たしつつ前記露光処理を行う液浸露光方法において、前記被処理基板の前記露光処理が施される側の主面上に前記液体と第1の角度で接触する吸収膜を設ける工程と、この吸収膜上の前記投影光学系と対向する側の面内にレジスト膜を設ける工程と、前記吸収膜上の前記投影光学系と対向する側の面内に前記レジスト膜を覆って前記液体と第2の角度で接触する保護膜を設ける工程と、前記吸収膜、前記レジスト膜、および前記保護膜が設けられた前記被処理基板を前記露光装置が備える前記被処理基板を支持する基板支持体に支持させるとともに、この基板支持体の前記被処理基板を支持する側の表層部のうち前記被処理基板の外縁部に隣接する領域に前記第1の角度よりも小さい角度で前記液体と接触する補助部材を設けた後、前記被処理基板に対して前記露光処理を施す工程と、前記露光処理により前記レジスト膜に露光されたパターンを現像する工程と、を含むことを特徴とするものである。
また、前記課題を解決するために、本発明のまた他の態様に係る液浸型露光装置は、露光処理が施されてパターンが露光される被処理基板を支持する基板支持体を備えるとともに、投影光学系と前記被処理基板との間の少なくとも一部を液体で満たしつつ前記露光処理を行う液浸型露光装置であって、前記基板支持体の前記被処理基板を支持する側の表面のうち前記基板支持体に支持された前記被処理基板の外縁部よりも外側の表面は、前記被処理基板の外縁部側からその外側に向かうに連れて前記液体との接触角が連続的または断続的に小さくなる表面状態に設定されていることを特徴とするものである。
さらに、前記課題を解決するために、本発明のさらに他の態様に係る半導体装置の製造方法は、本発明に係る液浸露光方法により半導体基板上にパターンを形成する工程を含むことを特徴とするものである。
本発明に係る液浸露光方法および液浸型露光装置においては、被処理基板の汚染防止対策が図られており、パターンの露光精度が劣化するおそれが抑制されている。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、被処理基板の汚染防止対策が図られており、パターンの露光精度が劣化するおそれが抑制された液浸露光方法を用いるので、半導体装置の製造工程における歩留まりの低下を抑制して、半導体装置を効率よく製造することができる。
以下、本発明に係る各実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
先ず、本発明に係る第1実施形態を図1〜図3を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る液浸露光方法および液浸型露光装置を簡略化して模式的に示す断面図である。図2は、本実施形態に係る半導体基板を示す断面図である。図3は、本実施形態に係る液浸露光方法および液浸型露光装置において半導体基板の外周部を露光する状態を簡略化して模式的に示す断面図である。
本実施形態においては、液浸型露光装置が備える基板支持体の基板支持部の外側の汚れを被処理基板の表面、側面、および裏面に付着させないために、基板支持体の外周部の表面の液体に対する接触角よりも被処理基板の表面の液体に対する接触角を大きくする処理を施して、被処理基板の表面に露光処理を施す液浸露光方法について説明する。また、被処理基板の表面の液体に対する接触角よりも基板支持体の外周部の表面の液体に対する接触角を小さくする処理が施された表面状態を有する基板支持体を備える液浸型露光装置についても説明する。以下、詳しく説明する。
先ず、図1を参照しつつ、本実施形態に係る液浸型露光装置1について説明する。この液浸型露光装置1は、より具体的には液浸型スキャン露光装置である。この液浸型スキャン露光装置1は、露光処理が施されてパターンが露光される被処理基板2を支持する基板支持体3を備えている。具体的には、基板支持体3は、その一方の主面上に被処理基板2としてのウェーハ(半導体基板)が載置されるウェーハステージである。本実施形態においては、ウェーハ2はウェーハステージ3の中央部3aに載置される設定とする。また、以下の説明においては、ウェーハステージ3の中央部3aを基板支持部あるいはウェーハ載置部とも称することとする。
また、ウェーハステージ3のウェーハ2が載置される側の主面(表面)3bに対向して、ウェーハ2の一方の主面(表面)2a上にパターンを投影して露光するための露光装置1の投影光学系4が設けられている。図1においては、露光装置1の投影光学系を代表させて、投影レンズ4のみを示す。
また、投影レンズ4の側方には、投影レンズ4とウェーハ2の表面2aとの間に露光用の液体5を供給するとともに、不要となった液体5を投影レンズ4とウェーハ2の表面2aとの間から除去する液体給排装置6が設けられている。本実施形態においては、投影レンズ4の右側に配置されている液体給排装置としての液体供給装置6aから投影レンズ4とウェーハ2の表面2aとの間に露光用の液体である液浸液5を供給する設定とする。それとともに、投影レンズ4の左側に配置されている液体給排装置としての液体排出装置6bにより不要となった液浸液5を投影レンズ4とウェーハ2の表面2aとの間から除去する設定とする。また、本実施形態においては、液浸液5として純水を用いることとする。
また、投影レンズ4を挟んでウェーハステージ3の反対側には、ウェーハ2に投影すべきパターンが設けられているレチクル7を支持するレチクル支持体としてのレチクルステージ8が設けられている。図示は省略するが、レチクル7に設けられているパターン(マスクパターン)は、露光装置1の照明光学系が発する露光光により照明されることにより、その像が投影レンズ4内に入射する。投影レンズ4を通過したマスクパターンの像は、液浸液(純水)5を介してウェーハ2の表面2a上に投影される。これにより、ウェーハ2の表面2a上にマスクパターンが露光される。すなわち、ウェーハ2の表面2a上に露光処理が施される。
さらに、本実施形態の露光装置1においては、ウェーハステージ3の表面3bのうち中央部であるウェーハ載置部3aを除く領域の表面3bが、ウェーハ載置部3aから離れるに連れて純水5との接触角が断続的に小さくなる表面状態に設定されている。すなわち、ウェーハステージ3に載置されたウェーハ2の外縁部(外周部)2bに隣接する領域であるウェーハステージ3の外周部3cの表面3bは、その内側であるウェーハ載置部3a(ウェーハ2の外縁部2b)側からその外側に向かうに連れて純水5との接触角が断続的に小さくなる表面状態に設定されている。具体的には、ウェーハステージ3の表面3bのうち、ウェーハステージ3の外周部3cの最も内側であるウェーハ載置部3aの外縁部付近におけるウェーハステージ3の表面3bとその上に供給される純水5との接触角は約70°に設定されている。そして、ウェーハ載置部3aの外縁部付近からウェーハステージ3の外縁に向かうに連れて、ウェーハステージ3の表面3bと純水5との接触角が約70°から断続的に小さくなるように設定されている。具体的には、ウェーハステージ3の表面(表層部)3bに設けられている図示しない液体回収機構(排液機構)の内側(手前)におけるウェーハステージ3の表面3bと純水5との接触角は、約50°に設定されている。
このように、本実施形態の露光装置1においては、ウェーハステージ3の外周部3cの表面3bは、その内側であるウェーハ載置部3a側からその外側に向かうに連れて、外周部3cの表面3b上に供給される純水5の表面張力が断続的に小さくなる表面状態に設定されている。すなわち、露光装置1においては、ウェーハステージ3の外周部3cの表面3bは、その内側であるウェーハ載置部3a側からその外側に向かうに連れて、外周部3cの表面3b上に供給される純水5に対する撥水性が断続的に小さくなる表面状態に設定されている。あるいは、露光装置1においては、ウェーハステージ3の外周部3cの表面3bは、その内側であるウェーハ載置部3a側からその外側に向かうに連れて、外周部3cの表面3b上に供給される純水5に対する親水性が断続的に大きくなる表面状態に設定されている。ウェーハステージ3の表面3b上の不要な純水5は、前述した液体排出装置6bによりウェーハステージ3と投影レンズ4との間から除去されるとともに、液体回収機構(排液機構)を介してウェーハステージ3の外部に排出される。
次に、図2を参照しつつ、本実施形態に係る半導体基板(ウェーハ)2について説明する。図2は、図1に示すウェーハ2を拡大して、その構成をより正確に示す断面図である。
先ず、ウェーハ2の表面2a上に、露光処理で用いる図示しない露光光の多重反射の位相を調整する膜として、反射防止膜9を塗布法により設ける。続けて、この反射防止膜9の上に、マスクパターンが露光されて転写されるレジスト膜10を塗布法により設ける。この後、ウェーハ2に露光処理を施すのに先立って、ウェーハ2の表面2aのうち少なくとも外縁部2bと純水5との接触角を、ウェーハステージ3の外周部3cの表面3bと純水5との接触角に比べて大きくする処理をウェーハ2に施す。本実施形態では、ウェーハ2の表面2a上にレジスト膜10を設けた後、ウェーハステージ3の外周部3cと純水5との接触角よりも大きい角度で純水5と接触する保護膜11を、レジスト膜10を覆ってウェーハ2の表面2a上に設ける。具体的には、反射防止膜9およびレジスト膜10、ならびにウェーハ2の外縁部(外周部)2bを覆って、ウェーハ2の表面2a上に保護膜11を塗布法により設ける。本実施形態では、純水5に対する接触角が約80°に設定されている保護膜11を用いることとする。これまでの工程により、図2に示す本実施形態に係るウェーハ2を得る。
なお、以下の説明においては、ウェーハ2それ自体のみならず、反射防止膜9、レジスト膜10、および保護膜11が設けられたウェーハ2全体を指してウェーハ2とも称することとする。また、以上説明した純水5に対する接触角とは、純水5が他の物質に接触している状態において、純水5の表面と他の物質の表面との接触点における純水5の表面の接線方向から他の物質の表面までの角度のうち、純水5の内側から測った角度を指すこととする。例えば、純水5と保護膜11との間の接触角とは、図2中θ1やθ2で示す角度を指すこととする。これは、前述したウェーハステージ3の表面3bと純水5との接触角をはじめとする、他の接触角についても同様とする。
次に、図1〜図3を参照しつつ、本実施形態に係る液浸露光方法について説明する。この液浸露光方法は、前述した液浸型スキャン露光装置1およびウェーハ2を用いて露光作業を行うものである。
先ず、図1に示すように、反射防止膜9、レジスト膜10、および保護膜11が設けられたウェーハ2を、液浸型スキャン露光装置1のウェーハステージ3上に搬送する。そして、ウェーハ2を、それら各膜9,10,11が投影レンズ4に対向する姿勢でウェーハステージ3のウェーハ載置部3aに載置する。この後、液体供給装置6aから投影レンズ4とウェーハ2の表面2aとの間に純水5を供給しつつレチクル7に形成されている図示しないマスクパターン(半導体素子パターン)をレジスト膜10の表面上に露光投影して転写し、レジスト膜10の表面に潜像を形成する。すなわち、液浸露光を開始する。なお、この液浸露光を行う前に、純水5との接触角が約80°に設定されている保護膜11がウェーハ2の外周部(外縁部)2bを適正に覆っているか否かを確認することが好ましい。
この確認作業は、ウェーハ2の外縁部(エッジ部)2bを、少なくともウェーハ2の表面2aに平行な方向、すなわちウェーハ2の表面2aの真横から観察することにより行うのが好ましい。このような観察により、保護膜11の縁部(エッジ部)が所望の位置にあるか否かを判断する。すなわち、保護膜11のエッジ部がウェーハ2のエッジ部2bを適正に覆っているか否かを判断する。保護膜11のエッジ部がウェーハ2のエッジ部2bを適正に覆っている場合には、そのまま露光作業を実行する。また、保護膜11のエッジ部がウェーハ2のエッジ部2bを適正に覆っていない場合には、露光作業を行わないことが好ましい。この場合、ウェーハ2を、そのエッジ部2bが保護膜11のエッジ部により適正に覆われているウェーハ2に交換した後、露光作業を行えばよい。
このように、露光作業を行うのに先立ってウェーハ2のエッジ部2bを適正な方法で観察して露光の可否を判断する。これにより、保護膜11のエッジ部が適正な位置にないウェーハ2を液浸露光して純水5をウェーハ2の裏面へ回り込ませてウェーハ2の表面2aやウェーハステージ(露光ステージ)3の表面3bなどが汚染されるのを防止することができる。なお、ウェーハ2のエッジ部2bの観察は、必ずしもウェーハ2の表面2aの真横のみから行う必要は無い。例えば、ウェーハ2の表面2aの斜め上方や斜め下方からでも、ウェーハ2のエッジ部2bを適正に観察することができる。さらに、ウェーハ2のエッジ部2bをその真横からも観察することにより、ウェーハ2のエッジ部2bの保護膜11による被覆状態について立体的なイメージを得ることができるので、より正確な判断が可能になる。
次に、図3を参照しつつ、ウェーハ2の外周部(外縁部、エッジ部)2bの液浸露光を行う場合について説明する。ウェーハ2の外周部2bに露光処理を施す場合、投影レンズ4がウェーハ2の外周部2bの上方まで移動すると、ウェーハ2の外周部2bの表面2aおよびウェーハステージ(露光ステージ)3の外周部3cの表面3bと投影レンズ4との間に液体供給装置6aから純水5が供給される。この後、ウェーハ2の外周部2bに対して液浸露光を開始する。
ここで、背景技術において説明したように、露光ステージ3の外周部3c上に不純物(ダスト)12が存在し、かつ、このダスト12が純水5により覆われているとする。このような場合、背景技術に係る液浸露光方法および液浸型露光装置では、露光ステージ3の外周部3c側からウェーハ2側に向けて移動する純水5の流れに乗って、ダスト12が露光ステージ3の外周部3c側上からウェーハ2上に移動するおそれが極めて高い。そして、このようなダスト12の移動によってウェーハ2の表面2aが汚されると、パターンを露光したりあるいはパターンを形成したりする際に、パターン中に欠陥が生じるおそれが極めて高くなる。ひいては、半導体装置の性能、品質、および信頼性などが劣化して不良品となる率が増え、半導体装置の製造工程における歩留まりが低下するおそれが極めて高くなる。
これに対して、本実施形態に係る液浸露光方法および液浸型スキャン露光装置1では、純水5との接触角が露光ステージ3の外周部3cと純水5との接触角よりも大きい保護膜11により表面2aを覆われているウェーハ2を用いる。これにより、露光ステージ3の外周部3c上にダスト12が存在し、かつ、このダスト12が純水5により覆われている場合でも、ダスト12は純水5の流れに乗ってウェーハ2の表面2a上に移動することは殆ど不可能である。すなわち、露光ステージ3上に存在するダスト12によりウェーハ2の表面2aが汚染されるおそれは殆ど無い。ひいては、レジスト膜10に転写されるパターン中に欠陥が生じるおそれは殆ど無い。なお、図示は省略するが、本実施形態の露光装置1には、露光ステージ3の表層部3aのうち、少なくとも露光ステージ3に載置されたウェーハ2の外縁部2bに隣接する領域である露光ステージ3の外周部3cを洗浄する、基板支持体洗浄機構としてのクリーニング機構が設けられている。このクリーニング機構により、露光ステージ3の外周部3c上に存在するダスト12は、純水5の流れに乗ってウェーハ2の表面2a上に移動することなく、露光ステージ3の外周部3cから除去される。
また、図3に示すように、液浸型スキャン露光装置1が備える露光ステージ3の外周部3cには、液体回収機構(排液機構)としてのドレイン13が形成されている。露光ステージ3の表面3b上の不要な純水5は、前述した液体排出装置6bにより露光ステージ3と投影レンズ4との間から除去されるとともに、ドレイン13を介して露光ステージ3の外部に排出される。また、図示は省略するが、液浸型スキャン露光装置1においては、露光ステージ3の位置精度の計測機器や各種配線など、純水5との接触を避ける必要のある重要な装置や構造物は、純水5に晒されないようにドレイン13の外側に設置されている。
本実施形態に係る液浸露光方法および液浸型スキャン露光装置1によりパターンが形成されたウェーハ2は、引き続きエッチング処理などの様々な工程経て所望の状態に仕上げられた後、図示しない半導体装置の主要な構成部品の一つとして利用される。
以上説明したように、この第1実施形態においては、露光ステージ3の外周部3cの表面3bの液浸液5に対する接触角が、ウェーハ2の表面2aの液浸液5に対する接触角に比べて小さく設定されている。これにより、ウェーハ2の外周部2bに露光処理を施す際に、投影レンズ4が露光ステージ3の外周部3cおよびウェーハ2の外周部2bの双方の上に位置する場合や、投影レンズ4がウェーハ2の外周部2b上に位置する場合でも、投影レンズ4の下方に存在する液浸液5は露光ステージ3の外周部3c側からウェーハ2の外周部2b側へ殆ど移動しない。すなわち、ウェーハ2の外周部2bに露光処理を施す際にも、投影レンズ4の下方に存在する液浸液5は露光ステージ3の外周部3c上に存在し続ける。それにともなって、投影レンズ4の下方の液浸液5に覆われている不純物12も、露光ステージ3の外周部3c側からウェーハ2の外周部2b側へは殆ど移動しない。この結果、ウェーハ2は不純物12によって汚染されるおそれは殆ど無い。ひいては、レジスト膜10に転写されるパターン中に欠陥が生じるおそれは殆ど無い。さらには、半導体装置の性能、品質、および信頼性などが劣化して不良品となる率を低減させて、半導体装置の製造工程における歩留まりを向上させることが可能である。
このように、本実施形態においては、液浸露光方法および液浸型露光装置1における被処理基板2の汚染防止対策が図られており、パターンの露光精度が劣化するおそれが抑制されている。それとともに、パターンの露光精度が劣化するおそれが抑制された液浸露光方法を用いるので、半導体装置の製造工程における歩留まりの低下を抑制して、半導体装置を効率よく製造することができる。
また、本実施形態においては、液浸液として純粋5を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、液浸液5がイオン水や有機物やシリコン化合物を含んだ液体であっても、ウェーハ2に対する液浸液5の接触角とウェーハステージ3の外周部3cに対する液浸液5の接触角との大小関係を、本実施形態と同様の設定とすることにより、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る第2実施形態を前述した第1実施形態と同様に図1〜図3を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、ウェーハ2の外縁部(外周部)2bと液浸液5との接触角を大きくする処理として、第1実施形態とは異なる方法を採用する場合について説明する。ただし、液浸型露光装置は第1実施形態の液浸型露光装置1を用いるので、その説明を省略する。
本実施形態では、第1実施形態と同様の方法により、図2に示すように、ウェーハ2の表面2a上に反射防止膜9およびレジスト膜10を設けた後、反射防止膜9およびレジスト膜10、ならびにウェーハ2の外縁部(外周部)2bを覆って、ウェーハ2の表面2a上に保護膜11を設ける。ただし、この状態においては、保護膜11の純水(液浸液)5に対する接触角は、約70°と第1実施形態の接触角に比べて約10°小さく設定されている。
続けて、ウェーハ2に対して、純水5に対する接触角を大きくする処理を施す。本実施形態では、ウェーハ2の表面2a上に設けられた保護膜11に対して、撥水化処理を施す。具体的には、保護膜11の表面に対してフッ素ガスを約30秒間吹き付けて、保護膜11の表面にフッ素ガスを吸着させる。これにより、保護膜11の表面を撥水コーティングする。この撥水コーティング処理により、保護膜11の純水5に対する接触角は、約110°となる。すなわち、コーティング処理後の保護膜11の純水5に対する接触角は、コーティング処理前の保護膜11の純水5に対する接触角に比べて、約40°も大きくなる。この後、図1および図3に示すように、第1実施形態と同様の方法により、ウェーハ2に対して液浸露光処理を開始する。
以上説明したように、この第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ウェーハ2に対する撥水コーティング処理(フッ素ガス処理)後の保護膜11の純水5に対する接触角が、第1実施形態にも増してウェーハステージ3の外周部3cに対する液浸液5の接触角より大きくなっている。このため、ウェーハステージ3の外周部3c上のダスト12等は、ウェーハ2の表面2a上により移動し難くなっている。すなわち、ウェーハ2の表面2aは、ウェーハステージ3上のダスト12等の影響をより受け難くなっており、より汚染され難くなっている。ひいては、レジスト膜10に転写されるパターン中に欠陥が生じるおそれがより低くなっている。さらには、半導体装置の性能、品質、および信頼性などが劣化して不良品となる率がより低減されており、半導体装置の製造工程における歩留まりをより向上させることが可能である。
(第3の実施の形態)
次に、本発明に係る第3実施形態を前述した第1および第2の各実施形態と同様に図1〜図3を参照しつつ説明する。なお、第1および第2の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
本実施形態においても、ウェーハ2の外縁部(外周部)2bと液浸液5との接触角を大きくする処理として、第1実施形態とは異なる方法を採用する場合について説明する。ただし、液浸型露光装置は第1実施形態の液浸型露光装置1を用いるので、その説明を省略する。
本実施形態では、第1実施形態と同様の方法により、図2に示すように、ウェーハ2の表面2a上に反射防止膜9およびレジスト膜10を設けた後、反射防止膜9およびレジスト膜10、ならびにウェーハ2の外縁部(外周部)2bを覆って、ウェーハ2の表面2a上に保護膜11を設ける。ただし、この状態においては、保護膜11の液浸液5に対する接触角は、約95°と第1実施形態の接触角に比べて約15°大きく設定されている。
続けて、ウェーハ2に対して、液浸液5に対する接触角を大きくする処理を施す。本実施形態では、第1実施形態と同様に、ウェーハ2の表面2a上に設けられた保護膜11に対して、液浸液5に対する接触角を大きくする処理を施す。具体的には、保護膜11が設けられたウェーハ2を図示しないO2 プラズマエッチング装置の処理室に収容し、O2 プラズマの雰囲気下に約3秒間晒す。これにより、保護膜11の表面状態を、O2 プラズマの雰囲気下に晒す前に比べて粗くする。このO2 プラズマ処理により、保護膜11の液浸液5に対する接触角は、約105°となる。すなわち、O2 プラズマ処理後の保護膜11の液浸液5に対する接触角は、O2 プラズマ処理前の保護膜11の液浸液5に対する接触角に比べて、約10°も大きくなる。この後、図1および図3に示すように、第1および第2の各実施形態と同様の方法により、ウェーハ2に対して液浸露光処理を開始する。
以上説明したように、この第3実施形態によれば、前述した第1および第2の各実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ウェーハ2に対するO2 プラズマ処理後の保護膜11の純水5に対する接触角が、第1実施形態にも増してウェーハステージ3の外周部3cに対する液浸液5の接触角より大きくなっている。このため、ウェーハステージ3の外周部3c上のダスト12等は、ウェーハ2の表面2a上により移動し難くなっている。すなわち、ウェーハ2の表面2aは、ウェーハステージ3上のダスト12等の影響をより受け難くなっており、より汚染され難くなっている。ひいては、レジスト膜10に転写されるパターン中に欠陥が生じるおそれがより低くなっている。さらには、半導体装置の性能、品質、および信頼性などが劣化して不良品となる率がより低減されており、半導体装置の製造工程における歩留まりをより向上させることが可能である。
(第4の実施の形態)
次に、本発明に係る第4実施形態を前述した第1〜第3の各実施形態と同様に図1〜図3を参照しつつ説明する。なお、第1〜第3の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
本実施形態においても、ウェーハ2の外縁部(外周部)2bと液浸液5との接触角を大きくする処理として、第1実施形態とは異なる方法を採用する場合について説明する。ただし、液浸型露光装置は第1実施形態の液浸型露光装置1を用いるので、その説明を省略する。
本実施形態では、第1実施形態と同様の方法により、図2に示すように、ウェーハ2の表面2a上に反射防止膜9およびレジスト膜10を設けた後、反射防止膜9およびレジスト膜10、ならびにウェーハ2の外縁部(外周部)2bを覆って、ウェーハ2の表面2a上に保護膜11を設ける。ただし、この状態においては、保護膜11の純水5に対する接触角は、約95°と第1実施形態の接触角に比べて約15°大きく設定されている。
続けて、ウェーハ2に対して、純水5に対する接触角を大きくする処理を施す。本実施形態では、ウェーハ2の表面2a上に設けられた保護膜11に対して、撥水化処理を施す。具体的には、図示は省略するが、保護膜11の表面に対してフッ素樹脂の微粒子を吹き付けて、保護膜11の表面上にフッ素樹脂の微粒子で覆われた撥水性を有する膜を設ける。これにより、保護膜11の表面を撥水コーティングする。この撥水コーティング処理により、保護膜11の純水5に対する接触角は、約110°となる。すなわち、コーティング処理後の保護膜11の純水5に対する接触角は、コーティング処理前の保護膜11の純水5に対する接触角に比べて、約15°も大きくなる。この後、図1および図3に示すように、第1〜第3の各実施形態と同様の方法により、ウェーハ2に対して液浸露光処理を開始する。
以上説明したように、この第4実施形態によれば、前述した第1〜第3の各実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ウェーハ2に対するフッ素樹脂の微粒子処理(フッ素樹脂膜コーティング)後の保護膜11の純水5に対する接触角が、第1実施形態にも増してウェーハステージ3の外周部3cに対する液浸液5の接触角より大きくなっている。このため、ウェーハステージ3の外周部3c上のダスト12等は、ウェーハ2の表面2a上により移動し難くなっている。すなわち、ウェーハ2の表面2aは、ウェーハステージ3上のダスト12等の影響をより受け難くなっており、より汚染され難くなっている。ひいては、レジスト膜10に転写されるパターン中に欠陥が生じるおそれがより低くなっている。さらには、半導体装置の性能、品質、および信頼性などが劣化して不良品となる率がより低減されており、半導体装置の製造工程における歩留まりをより向上させることが可能である。
(第5の実施の形態)
次に、本発明に係る第5実施形態を前述した第1〜第4の各実施形態と同様に図1〜図3を参照しつつ説明する。なお、第1〜第4の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、第1〜第4の各実施形態と異なり、ウェーハ2の表面2aの液浸液5に対する接触角を、領域毎に異なる大きさに設定する場合について説明する。具体的には、ウェーハ2のパターン形成領域であるウェーハ2の中央部の表面2aの液浸液5に対する接触角を、ウェーハ2の外周部(周縁部)2bの表面2aの液浸液5に対する接触角に対して相対的に小さくする場合について説明する。ただし、液浸型露光装置は第1実施形態の液浸型露光装置1を用いるので、その説明を省略する。
本実施形態では、第1実施形態と同様の方法により、図2に示すように、ウェーハ2の表面2a上に反射防止膜9およびレジスト膜10を設けた後、反射防止膜9およびレジスト膜10、ならびにウェーハ2の外縁部(外周部)2bを覆って、ウェーハ2の表面2a上に保護膜11を設ける。ただし、この状態においては、保護膜11の液浸液5に対する接触角は、約80°と第1実施形態の接触角と略同じ大きさに設定されている。また、レジスト膜10の液浸液35に対する接触角は約65°に設定されている。
続けて、反射防止膜9およびレジスト膜10を覆ってウェーハ2上に設けられている保護膜11の中央部に保護膜剥離剤(保護膜除去剤)としてのシンナーを供給して、保護膜11の中央部のみをウェーハ2上から剥離(除去)する。これにより、ウェーハ2上におけるパターン形成領域であるレジスト膜10の表面が外部に露出された状態となる。この後、図1および図3に示すように、第1〜第4の各実施形態と同様の方法により、ウェーハ2に対して液浸露光処理を開始する。
以上説明したように、この第5実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、パターン形成領域であるレジスト膜10の表面が外部に露出された状態となっているので、第1〜第4の各実施形態に比べてパターンを露光する際の保護膜11による干渉を受け難い。すなわち、パターンをより高い精度でレジスト膜10に露光して転写することができる。ひいては、半導体装置の性能、品質、および信頼性などが劣化して不良品となる率がより低減されており、半導体装置の製造工程における歩留まりをより向上させることが可能である。
(第6の実施の形態)
次に、本発明に係る第6実施形態を前述した第1〜第5の各実施形態と同様に図1〜図3を参照しつつ説明する。なお、第1〜第5の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
本実施形態においても、第5実施形態と同様に、かつ、第1〜第4の各実施形態と異なり、ウェーハ2の表面2aの液浸液5に対する接触角を、領域毎に異なる大きさに設定する場合について説明する。具体的には、ウェーハ2のパターン形成領域であるウェーハ2の中央部の表面2aの液浸液5に対する接触角を、ウェーハ2の外周部(周縁部)2bの表面2aの液浸液5に対する接触角に対して相対的に小さくする場合について説明する。ただし、液浸型露光装置は第1実施形態の液浸型露光装置1を用いるので、その説明を省略する。
本実施形態では、第1実施形態と同様の方法により、図2に示すように、ウェーハ2の表面2a上に反射防止膜9およびレジスト膜10を設けた後、反射防止膜9およびレジスト膜10、ならびにウェーハ2の外縁部(外周部)2bを覆って、ウェーハ2の表面2a上に保護膜11を設ける。ただし、この状態においては、保護膜11の液浸液5に対する接触角は、約80°と第1および第5の各実施形態の接触角と略同じ大きさに設定されている。また、レジスト膜10の液浸液35に対する接触角も、約65°と第5実施形態の接触角と略同じ大きさに設定されている。
続けて、ウェーハ2に対して、液浸液5に対する接触角を一部小さくする処理を施す。本実施形態では、ウェーハ2の表面2a上に設けられた保護膜11の中央部に対して、親水化処理を施す。具体的には、図示は省略するが、ウェーハ2上におけるパターン形成領域である保護膜11の中央部の表面に対してオゾンを吹き付ける。これにより、保護膜11の中央部の表面の液浸液5に対する接触角を小さくする。このオゾン吹き付け処理により、保護膜11の中央部の表面の液浸液5に対する接触角は、約50°となる。すなわち、オゾン吹き付け処理後の保護膜11の液浸液5に対する接触角は、オゾン吹き付け処理前の保護膜11の液浸液5に対する接触角に比べて、約30°も小さくなる。この後、図1および図3に示すように、第1〜第5の各実施形態と同様の方法により、ウェーハ2に対して液浸露光処理を開始する。
以上説明したように、この第6実施形態によれば、前述した第1および第5の各実施形態と同様の効果を得ることができる。また、パターン形成領域である保護膜11の中央部の表面の液浸液5に対する接触角が第1〜第4の各実施形態よりも小さくなる処理が施されているが、保護膜11の表面のうち、保護膜11の中央部を除く保護膜11の周縁部の表面の液浸液5に対する接触角は第1および第4の各実施形態と略同じである。このため、ウェーハ2は不純物12によって汚染されるおそれは殆ど無い。ひいては、レジスト膜10に転写されるパターン中に欠陥が生じるおそれは殆ど無い。さらには、半導体装置の性能、品質、および信頼性などが劣化して不良品となる率を低減させて、半導体装置の製造工程における歩留まりを向上させることが可能である。なお、オゾンの代わりにオゾン水、酸素、あるいは酸性水などの酸化作用を有する材料を用いても本実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第7の実施の形態)
次に、本発明に係る第7実施形態を図4および図5を参照しつつ説明する。図4は、本実施形態に係る液浸露光方法および液浸型露光装置を簡略化して模式的に示す断面図である。図5は、本実施形態に係る半導体基板を示す断面図である。なお、前述した第1〜第6の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、ウェーハステージ3の外周部3cにおける液浸液5に対する接触角をウェーハ23の外周部23bにおける液浸液5に対する接触角よりも小さくする処理を、前述した第1〜第6の各実施形態とは異なる方法により実現した場合について説明する。
先ず、図4を参照しつつ本実施形態に係る液浸型露光装置21について説明する。図4に示すように、この液浸型露光装置21も第1実施形態の液浸型露光装置1と同じく、液浸型スキャン露光装置である。そして、この液浸型露光装置21の構造や構成も、液浸型露光装置1と略同じである。ただし、この液浸型露光装置21においては、ウェーハステージ3の表層部3bのうち、ウェーハステージ3に載置されたウェーハ23の外縁部23bに隣接する領域であるウェーハステージ3の外周部3cの表層部に、ウェーハ23の外縁部23b側からその外側に向かうに連れて液浸液5との接触角が連続的または断続的に小さくなる表面状態に設定されている補助部材22が設けられている。それとともに、ウェーハステージ3の表層部3bのうち、補助部材22が設けられている領域の外側には、液浸液5を回収する液体回収機構13が設けられている。具体的には、ウェーハステージ3の外周部3cの表層部に、ウェーハステージ3の外周部3cにおける液浸液5に対する接触角をウェーハ23の外周部23bにおける液浸液5に対する接触角よりも小さくする補助部材としての補助板22が埋め込まれている。この補助板22は、その表面と液浸液(接触水)5との接触が約65°に設定されている。そして、ウェーハステージ3の表層部3bのうち、補助部材22が設けられている領域の外側には、ドレイン13が形成されている。
次に、図5を参照しつつ、本実施形態に係る半導体基板(ウェーハ)23について説明する。図5は、図4に示すウェーハ23を拡大して、その構成をより正確に示す断面図である。
先ず、ウェーハ23の表面23a上に転写膜用塗布材料を滴下してスピンコート法により回転させて広げた後、その転写膜用塗布材料に対して加熱処理を施す。これにより、ウェーハ23の表面23a上に、膜厚が約300nmの反射吸収膜24を設ける。この際、ウェーハ2の外縁部(外周部)2bが、転写膜としての反射吸収膜24の縁部により覆われるように反射吸収膜24を形成する。この反射吸収膜24は、液浸液としての純水5と第1の角度で接触するように設定されている。具体的には、反射吸収膜24は、純水5と約80°で接触するように設定されている。また、この反射吸収膜24は、パターン転写時の転写膜としても働く。
続けて、反射吸収膜24上に、露光光の多重反射の位相を調整する機能と転写機能とを兼ね備えたシリコン原子を含有するスピン・オン・グラス(Spin on Glass:SOG)材料を滴下し、スピンコート法により回転させて広げる。この後、SOG材料に対して加熱処理を施す。これにより、反射吸収膜24の表面上に、膜厚が約50nmの反射防止膜としてのSOG膜25を設ける。このSOG膜25は、ウェーハ23の外縁(外周)からその内側に向かって約5mmの幅をシンナーにより除去されて形成される。すなわち、SOG膜25は、ウェーハ23上の投影レンズ4と対向する側の面内に設けられる。
続けて、SOG膜25上に、酸発生材を含むArF化学増幅型レジスト膜26を約200nmの膜厚で設ける。この化学増幅型レジスト膜26は、反射防止膜25上に化学増幅型レジスト用塗布材料を滴下してスピンコート法により回転させて広げる。この後、化学増幅型レジスト用塗布材料に加熱処理を施して、化学増幅型レジスト用塗布材料に含まれる溶剤を除去することによって形成される。このArF化学増幅型レジスト膜26は、ウェーハ23の外縁(外周)からその内側に向かって約7mmの幅をシンナーにより除去されて形成される。すなわち、ArF化学増幅型レジスト膜26は、SOG膜25上の投影レンズ4と対向する側の面内に設けられる。
続けて、ArF化学増幅型レジスト膜26上に保護膜材料を滴下してスピンコート法により回転させて広げる。この後、保護膜材料に加熱処理を施して、ArF化学増幅型レジスト膜26およびSOG膜25を覆って、反射吸収膜24上に保護膜27を約30nmの膜厚で設ける。この保護膜27は、ウェーハ23の外縁(外周)からその内側に向かって約3mmの幅をシンナーにより除去されて形成される。すなわち、保護膜27は、反射吸収膜24上の投影レンズ4と対向する側の面内にArF化学増幅型レジスト膜26およびSOG膜25を覆って設けられる。また、保護膜27は、純水(液浸液)5と第2の角度で接触するように設定されている。具体的には、保護膜27は、純水5と約70°で接触するように設定されている。
これまでの工程により、図5に示す本実施形態に係るウェーハ23を得る。すなわち、ウェーハ23上に、反射吸収膜24、SOG膜25、ArF化学増幅型レジスト膜26、および保護膜27からなる4層の膜が設けられたウェーハ23を得る。これら各膜24,25,26,27のうち、ウェーハ23上に露出している膜は、反射吸収膜24および保護膜27の2膜のみである。反射吸収膜24は、ウェーハ23の外縁部(外周部)23bから約3mmの幅でウェーハ23上に露出されており、第1の角度である約80°で純水(液浸液)5と接触するように設定されている。また、ウェーハ23の中央部は保護膜27により覆われている。この保護膜27は、第2の角度である約70°で純水(液浸液)5と接触するように設定されている。
すなわち、本実施形態に係るウェーハ23は、前述した第5および第6の各実施形態と同様に、パターン形成領域であるウェーハ23の中央部の表面の液浸液5に対する接触角が、ウェーハ23の中央部を除くウェーハ23の周縁部23bの表面の液浸液5に対する接触角よりも小さく設定されている。
なお、前述した第1実施形態と同様に、ウェーハ23に対して液浸露光を行う前に、純水5との接触角が約80°に設定されている反射吸収膜24がウェーハ23の外周部(外縁部)23bを適正に覆っているか否かを確認することが好ましい。
この確認作業は、ウェーハ23の外縁部(エッジ部)23bを、少なくともウェーハ23の表面23aに平行な方向、すなわちウェーハ23の表面23aの真横から観察することにより行うのが好ましい。このような観察により、反射吸収膜24の縁部(エッジ部)が所望の位置にあるか否かを判断する。すなわち、反射吸収膜24のエッジ部がウェーハ23のエッジ部23bを適正に覆っているか否かを判断する。反射吸収膜24のエッジ部がウェーハ23のエッジ部23bを適正に覆っている場合には、そのまま露光作業を実行する。また、反射吸収膜24のエッジ部がウェーハ23のエッジ部23bを適正に覆っていない場合には、露光作業を行わないことが好ましい。この場合、ウェーハ23を、そのエッジ部23bが反射吸収膜24のエッジ部により適正に覆われているウェーハ23に交換した後、露光作業を行えばよい。
このように、露光作業を行うのに先立ってウェーハ23のエッジ部23bを適正な方法で観察して露光の可否を判断する。これにより、反射吸収膜24のエッジ部が適正な位置にないウェーハ23を液浸露光して純水5をウェーハ23の裏面へ回り込ませてウェーハ23の表面23aやウェーハステージ(露光ステージ)3の表面3bなどが汚染されるのを防止することができる。なお、ウェーハ23のエッジ部23bの観察は、必ずしもウェーハ23の表面23aの真横のみから行う必要は無い。例えば、ウェーハ23の表面23aの斜め上方や斜め下方からでも、ウェーハ23のエッジ部23bを適正に観察することができる。さらに、ウェーハ23のエッジ部23bをその真横からも観察することにより、ウェーハ23のエッジ部23bの反射吸収膜24による被覆状態について立体的なイメージを得ることができるので、より正確な判断が可能になる。
次に、図4および図5を参照しつつ、本実施形態に係る液浸露光方法について説明する。この液浸露光方法は、前述した液浸型スキャン露光装置21およびウェーハ23を用いて露光作業を行うものである。
先ず、図4に示すように、反射吸収膜24、SOG膜25、ArF化学増幅型レジスト膜26、および保護膜27が設けられたウェーハ23を、液浸型スキャン露光装置21のウェーハステージ3上に搬送する。そして、ウェーハ23を、それら各膜24,25,26,27が投影レンズ4に対向する姿勢でウェーハステージ3のウェーハ載置部3aに載置する。この後、液体供給装置6aから投影レンズ4とウェーハ23の表面23aとの間に純水5を供給しつつレチクル7に形成されている図示しないマスクパターン(半導体素子パターン)をレジスト膜26の表面上に露光投影して転写し、レジスト膜26の表面に潜像を形成する。すなわち、液浸露光を開始する。なお、この液浸露光を行う前に、前述した保護膜27がウェーハ23の外周部(外縁部)23bを適正に覆っているか否かの確認作業は既に適正に済まされており、ウェーハ23の外周部23bは保護膜27により適正覆われていることが確認されているものとする。
露光作業は、投影レンズをはじめとする投影光学系4がウェーハ23の中央部からウェーハ23の外周部23bに向けて移動しつつ行われる。投影レンズ4がウェーハ2の外周部2bの上方まで移動すると、ウェーハ2の外周部2bの表面2a、ウェーハステージ(露光ステージ)3の外周部3cの表面3b、および補助板22と投影レンズ4との間に液体供給装置6aから純水5が供給される。この後、ウェーハ2の外周部2bに対して液浸露光を開始する。
本実施形態に係る液浸露光方法および液浸型スキャン露光装置21では、前述した第1実施形態に係る液浸露光方法および液浸型スキャン露光装置1と同様に、純水5との接触角が露光ステージ3の外周部3cに設けられている補助板22と純水5との接触角よりも大きい保護膜27により表面2aを覆われているウェーハ23を用いる。これにより、露光ステージ3の外周部3cに設けられている補助板22上にダスト12が存在し、かつ、このダスト12が純水5により覆われている場合でも、ダスト12は純水5の流れに乗ってウェーハ23の表面23a上に移動することは殆ど不可能である。すなわち、露光ステージ3上に存在するダスト12によりウェーハ23の表面23aが汚染されるおそれは殆ど無い。ひいては、レジスト膜26に転写されるパターン中に欠陥が生じるおそれは殆ど無い。本実施形態においては、露光ステージ3の外周部3cに設けられている補助板22上に存在するダスト12は、純水5の流れに乗ってウェーハ23の表面23a上に移動することなく、露光ステージ3の外周部3cをクリーニングする図示しないクリーニング機構によって露光ステージ3の外周部3cから除去される。
また、図4に示すように、液浸型スキャン露光装置21が備える露光ステージ3の外周部3cには、液体回収機構(排液機構)としてのドレイン13が形成されている。露光ステージ3の表面3b上の不要な純水5は、前述した液体排出装置6bにより露光ステージ3と投影レンズ4との間から除去されるとともに、ドレイン13を介して露光ステージ3の外部に排出される。また、図示は省略するが、液浸型スキャン露光装置1においては、露光ステージ3の位置精度の計測機器や各種配線など、純水5との接触を避ける必要のある重要な装置や構造物は、純水5に晒されないようにドレイン13の外側に設置されている。
この後、露光後ベーク(Post Exposure Bake:PEB)工程、保護膜を剥離する工程、およびレジスト膜26に転写されたパターンを現像する工程等、所定の工程を経ることにより、ウェーハ23の表面23aがダスト12等により汚染されておらず、欠陥が無いレジストパターンを形成することができる。そして、本実施形態に係る液浸露光方法および液浸型スキャン露光装置21によりパターンが形成されたウェーハ23は、引き続きエッチング処理などの様々な工程経て所望の状態に仕上げられた後、図示しない半導体装置の主要な構成部品の一つとして利用される。
以上説明したように、この第7実施形態によれば、前述した第1〜第6の各実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ウェーハ23とSOG膜25、ArF化学増幅型レジスト膜26、および保護膜27との間に反射吸収膜24を設けることにより、より高い精度でパターン露光を行うことができる。また、本実施形態の液浸型スキャン露光装置21においては、ウェーハステージ3の表層部3bのうち、ウェーハステージ3に載置されたウェーハ23の外縁部23bに隣接する領域であるウェーハステージ3の外周部3cの表層部に、ウェーハ23の外縁部23b側からその外側に向かうに連れて液浸液5との接触角が連続的または断続的に小さくなる表面状態に設定されている補助板22が設けられている。これにより、ウェーハ23の表面23aがダスト12等により汚染されるおそれは極めて低減されている。
したがって、本実施形態によれば、レジスト膜26に転写されるパターン中に欠陥が生じるおそれは極めて低い。ひいては、半導体装置の性能、品質、および信頼性などが劣化して不良品となる率を大幅に低減させて、半導体装置の製造工程における歩留まりを極めて向上させることが可能である。
なお、本発明に係る露光方法、露光装置、および半導体装置の製造方法は、前述した第1〜第7の各実施形態には制約されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、それらの構成、あるいは製造工程などの一部を種々様々な設定に変更したり、あるいは各種設定を適宜、適当に組み合わせて用いたりして実施することができる。
例えば、レジストパターン形成工程は、前述した方向に限定されない。また、保護膜剥離工程は現像工程にて同時にアルカリ現像液にて保護膜を除去しても構わない。
第1実施形態に係る液浸露光方法および液浸型露光装置を簡略化して模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る半導体基板を示す断面図。 第1実施形態に係る液浸露光方法および液浸型露光装置において半導体基板の外周部を露光する状態を簡略化して模式的に示す断面図。 第7実施形態に係る液浸露光方法および液浸型露光装置を簡略化して模式的に示す断面図。 第7実施形態に係る半導体基板を示す断面図。
符号の説明
1,21…液浸型露光装置、2,23…ウェーハ(半導体基板、被処理基板)、2a,23a…ウェーハの表面(被処理基板の露光処理が施される側の主面)、2b,23b…ウェーハの外縁部(被処理基板の外縁部)、3…ウェーハステージ(露光ステージ、基板支持体)、3a…ウェーハ載置部(被処理基板を支持する領域)、3b…ウェーハステージの表面(被処理基板を支持する側の表面)、3c…ウェーハステージの外周部(被処理基板を支持する側の表面のうち被処理基板の外縁部に隣接する領域)、4…投影レンズ(投影光学系)、5…液浸液(純水、液体)、9…反射防止膜、10…レジスト膜、11,27…保護膜(基板支持体の被処理基板の外縁部に隣接する領域と液体との接触角よりも大きい角度で液体と接触する膜)、13…ドレイン(液体回収機構)、22…補助板(補助部材)、24…反射吸収膜、25…SOG膜25(露光光の多重反射の位相を調整する膜)、26…ArF化学増幅型レジスト膜、

Claims (12)

  1. 露光処理が施される被処理基板と前記露光処理を行う露光装置の投影光学系との間の少なくとも一部を液体で満たしつつ前記露光処理を行う液浸露光方法において、
    前記被処理基板の前記露光処理が施される側の主面上に前記液体と第1の角度で接触する反射吸収膜を設ける工程と、
    この反射吸収膜上の前記投影光学系と対向する側の面内にレジスト膜を設ける工程と、
    前記反射吸収膜上の前記投影光学系と対向する側の面内に前記レジスト膜を覆って且つ前記被処理基板の外縁部近傍で前記反射吸収膜が露出するように前記液体と第2の角度で接触する保護膜を設ける工程と、
    前記反射吸収膜、前記レジスト膜、および前記保護膜が設けられた前記被処理基板を前記露光装置が備える前記被処理基板を支持する基板支持体に支持させるとともに、この基板支持体の前記被処理基板を支持する側の表層部のうち前記被処理基板の外縁部に隣接する領域が前記第1の角度よりも小さい角度で前記液体と接触するようにした後、前記被処理基板に対して前記露光処理を施す工程と、
    前記露光処理により前記レジスト膜に露光されたパターンを現像する工程と、
    を含むことを特徴とする液浸露光方法。
  2. 前記反射吸収膜と前記レジスト膜との間に、前記露光処理で用いる露光光の多重反射の位相を調整する膜をさらに設けることを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  3. 前記液体は、純水、イオン水、有機物を含んだ液体、およびシリコン化合物を含んだ液体のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  4. 前記被処理基板に対して前記露光処理を施す前に、前記基板支持体の前記被処理基板を支持する側の表層部のうち前記被処理基板の外縁部に隣接する領域に前記第1の角度よりも小さい角度で前記液体と接触する補助部材を設けることを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  5. 前記保護膜に対してO2 プラズマ処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  6. 前記保護膜に対してフッ素ガスを吹き付けることを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  7. 前記レジスト膜の外縁部近傍はシンナーによって除去されていることを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  8. 前記保護膜の外縁部近傍はシンナーによって除去されていることを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  9. 前記保護膜と前記液体との接触角は、前記基板支持体の前記被処理基板を支持する側の表層部のうち前記被処理基板の外縁部に隣接する領域と前記液体との接触角よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  10. 前記保護膜と前記液体との接触角は、前記反射吸収膜と前記液体との接触角よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  11. 前記保護膜と前記液体との接触角は、前記基板支持体の前記被処理基板を支持する側の表層部のうち前記被処理基板の外縁部に隣接する領域と前記液体との接触角よりも大きく、前記反射吸収膜と前記液体との接触角よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の液浸露光方法。
  12. 請求項1〜11のうちのいずれかに記載の液浸露光方法により半導体基板上にパターンを形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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