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JP4208890B2 - 基板取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、基板をパネルに取り付けるための取付構造に関する。
従来より、ヒータコントロール装置やオーバヘッドモジュール等の部品基板をパネルに取り付ける方法として、ビス締めによる固定や、爪による嵌合固定が知られている。
下記の特許文献1には、ビス締めにより固定する技術が開示されている。また、特許文献2には、バルブを取り付ける技術が開示されている。具体的には、ソケット本体のソケット部をプリント基板の取付孔に嵌合させて取り付けるパネル用ランプにおいて、ソケット部の側部に一対の係合片を設け、該係合片にソケット本体に対して所定角度だけ傾斜する傾斜面を形成し、プリント基板の取付孔にソケット部を挿通したときに係合片の傾斜面が取付孔の開口線に係合してソケット部を係止することが開示されている。
実開昭61−158988号公報 特開平4−262365号公報
しかしながら、ビス締めによる固定では、ビス単価分だけコストが増加してしまう。また、ビス締め工程分だけ工数が増加し、トータルの取付時間が増加してしまう。
また、係合片等の爪による嵌合固定では、爪のたわみによる折れや変形で基板がパネルから外れてしまうおそれがある。また、嵌合不良によってパネルから外れてしまうおそれがある。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みされたものであり、その目的は、ビス締めを行うことなく、かつ、嵌合不良を招くことなく基板をパネルに確実かつ簡易に取り付けることができる構造を提供することにある。
本発明は、部品を搭載する基板をパネルに取り付けるための取付構造であって、前記パネルは、取付面に所定間隔だけ離間した第1突出部及び第2突出部を有し、前記第1突出部及び前記第2突出部はそれぞれ先端に屈曲部を有し、前記基板は、前記第1突出部に対向する位置に第1開口溝を有するとともに前記第2突出部に対向する位置に第2開口溝を有し、前記第1開口溝及び前記第2開口溝はそれぞれ共通中心を有する円弧形状をなし、該円弧形状の端部に幅広部を有し、該幅広部を介して前記第1突出部及び前記第2突出部に挿入され、前記第1開口溝及び前記第2開口溝をそれぞれ前記第1突出部及び前記第2突出部に挿入した後に前記基板を前記取付面内で前記共通中心回りに回転させることで前記第1突出部及び前記第2突出部の前記屈曲部の下面を前記基板の表面に当設させて前記基板を前記パネルに取り付けられ、前記パネルは、取付後に逆回転しようとする前記基板と当接することで前記基板の逆回転を規制するストッパを有することを特徴とする。
本発明の1つの実施形態では、前記基板は前記回転時に前記ストッパに乗り上げ、回転完了時に前記ストッパを乗り越えるものであり、前記第1突出部及び前記第2突出部の前記屈曲部の下面には、前記基板が前記ストッパに乗り上げたときの前記基板の傾きを許容するテーパが形成される。
本発明によれば、ビス締めを行うことなく、かつ、基板をパネルの取付面内で回転させることで取り付けるので、コストを低減できるとともに基板を簡易確実にパネルに取り付けることができる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態における基板をパネルに取り付けた状態の斜視図を示す。また、図2に、基板をパネルに取り付けた状態の平面図を示す。
バルブ基板12は電装部品としてバルブ14を有する。バルブ基板12とバルブ14とでサブアッシー(sub−assy:中間製品)16を構成する。バルブ基板12の平面形状は長方形であり、長手方向に沿って2つの開口溝12a及び12bが形成される。また、パネル10には2つの突出部10a及び10bが立設し、開口溝12aが突出部10aに挿入され、開口溝12bが突出部10bに挿入される。突出部10a及び10bは爪部として機能し、それぞれ開口溝12a及び12bと係合してバルブ基板12を係止する。後述するように、開口溝10a及び10bはそれぞれ共通中心を有する円弧状をなし、その一端に幅広部を有する。開口溝12a及び12bは幅広部において突出部10a及び10bに挿入される。挿入後、図2の平面図において時計方向にバルブ基板12を回転させることで開口溝12a及び12bの幅狭部と突出部10a及び10bを係合させる。パネル10には、突出部10a、10bに加え、ストッパリブ10cが形成される。このストッパリブ10cはバルブ基板12のパネル10への取付状態においてバルブ基板10の近傍に配置され、バルブ基板10の取付時の回転方向とは逆方向の回転、すなわち反時計方向への回転を規制し、バルブ基板12のパネル10からの離脱を防止する。バルブ基板12のストッパリブ10cに対向する部位には切欠部(あるいはテーパ)12cが形成され、取付状態におけるバルブ基板12とストッパリブ10cとの干渉を避けるとともに、バルブ基板12が逆回転したときにバルブ基板12とストッパリブ10cとの干渉によりバルブ基板12の逆回転を規制する。
図3に、図1の取付状態からサブアッシー16を取り除いた、パネル10の要部構成を示す。上記したように、パネル10には突出部10a及び10bが立設される。突出部10a及び10bは互いに所定距離だけ離間して設けられ、それぞれ先端に屈曲部を有する。突出部10aの屈曲部はパネル10の基板取付面に平行に、かつ、突出部10bの方向に向けて延在する。突出部10bの屈曲部もパネル10の基板取付面に平行に、かつ、突出部10aの方向に向けて延在する。したがって、突出部10aの屈曲部と突出部10bの屈曲部は互いに対向する。突出部10a、10bの縦断面形状は逆L字型である。パネル10の基板取付面と突出部10a、10bの屈曲部との間の距離はバルブ基板12の厚さに略等しく設定される。バルブ基板12がパネル10に取り付けられた状態では、バルブ基板12の表面と突出部10a、10bの屈曲部下面とが当接し、突出部10a、10bの屈曲部でバルブ基板12を係止する。パネル10の突出部10a、10b近傍にはそれぞれ開口10d、10eが形成される。また、突出部10a、10bの間には開口10fが形成される。バルブ基板12取付時にはバルブ14が開口12fに挿入される。
図4Aに、図1におけるA−A断面を示し、図4Bに、図1におけるB−B断面を示す。図4Aに示すように、パネル10に形成された突出部10a、10bは逆L字形状をなし、屈曲部下面においてバルブ基板12の表面に当接する。バルブ14はパネル10の開口10fに挿入される。バルブ基板12の円弧状開口溝12aの幅狭部の幅は、突出部10aの幅に略等しく設定される。同様に、バルブ基板12の円弧状開口溝12bの幅狭部の幅は、突出部10bの幅に略等しく設定される。これにより、取付状態におけるバルブ基板12のがたつきが防止される。また、図4Bに示すように、取付状態においてバルブ基板12に近接してストッパリブ10cが存在し、バルブ基板12の逆回転が防止される。なお、突出部10a及び10bの屈曲部下面にはテーパ11が形成される。このテーパ11は、バルブ基板12の傾きを許容するためのものである。
以下、バルブ基板12とバルブ14からなるサブアッシー16をパネル10に取り付ける方法について詳細に説明する。
図5Aに、取付時におけるサブアッシー16とパネル10の構成を示す。バルブ基板12の略中央にはバルブ14が取り付けられ、バルブ14を挟むようにバルブ基板12の両端に円弧状の開口溝12a及び12bが形成される。開口溝12a、12bの円弧中心はバルブ基板12の重心Pに略等しい。図5Bに、開口溝12aの拡大図を示す。開口溝12aは、その一端に幅広部12a−1を有し、他端あるいは残余に幅狭部12a−2を有する。幅広部12a−1の幅W1は突出部10aの屈曲部の幅以上に形成され、開口溝12aは幅広部12aー1において突出部10aに挿入可能である。幅狭部12a−2は円弧形状の主要部をなし、その幅W2は突出部10aの幅(立設部位の幅)に略等しい。開口溝12bも同様である。バルブ基板12の開口溝12a、12bをそれぞれ突出部10a、10bに対向するように位置合わせし、バルブ14を開口10fに位置合わせして、図中矢印100で示すようにバルブ14を開口10fに挿入するとともに、開口溝12aを突出部10aに挿入し、開口溝12bを突出部10bに挿入する。
図6に、バルブ14を開口10fに挿入し、かつ、開口溝12a、12bをそれぞれ突出部10a、10bに挿入した状態を示す。この状態から、バルブ基板12の重心Pを中心として矢印200方向、つまり時計方向にバルブ基板12を回転させる。この際、バルブ14を把持してバルブ基板12を回転してもよい。バルブ基板12を回転させると、突出部10aに挿入された開口溝12aも回転し、突出部10aが開口溝12aの円弧状の溝に沿って相対的に摺動し、開口溝12aの幅広部12a−1から幅狭部12a−2に移動し、幅狭部12a−2の末端位置で係止する。同様に、バルブ基板12を回転させると、突出部10bに挿入された開口溝12bも回転し、突出部10bが開口溝12bの円弧状の溝に沿って相対的に摺動し、開口溝12bの幅広部から幅狭部に移動し、幅狭部の末端位置で係止する。このとき、バルブ基板12の表面と突出部10aの屈曲部下面、及びバルブ基板12の表面と突出部10bの屈曲部下面とは当接し、突出部10a、10の屈曲部が爪としてバルブ基板12、つまりサブアッシー16を係止する。バルブ基板12の時計方向へのそれ以上の回転は開口溝12a、12bにより阻止され、バルブ基板12の反時計方向の回転はストッパリブ10cにより阻止される。バルブ基板12のパネル10面内での摺動あるいはがたつきは開口溝12a、12bと突出部10a、10bとの係合あるいは嵌合により阻止される。さらに、バルブ基板12のパネル10面に垂直な方向への移動は突出部10a、10の屈曲部により阻止される。以上のようにして、サブアッシー16のパネル10への取付が完了する。
なお、ストッパリブ10cがパネル10に形成されているため、取付時、より具体的には開口溝12a、12bをそれぞれ突出部10a、10bに挿入した後、バルブ基板12を重心Pを中心として時計方向に回転させる際に、バルブ基板12がストッパリブ10cに乗り上げてバルブ基板12が傾くことになる。そこで、既述したとおり、突出部10a、10bの屈曲部下面には、傾いたバルブ基板12との干渉を避けるためのテーパ11が形成される。
図7に、取付時にバルブ基板12を時計方向に回転させ、バルブ基板12がストッパリブ10cに乗り上げてバルブ基板12が傾いた状態の断面図を示す。バルブ基板12の表面と突出部10bの屈曲部下面とは当接しているため、仮に屈曲部下面が平坦である場合はバルブ基板12が傾くとバルブ基板12と屈曲部とが干渉してバルブ基板12を回転させることができない。そこで、突出部10bの屈曲部下面を平坦ではなく、ストッパリブ10c側に向けて上方に傾斜するようなテーパ11を形成する。これにより、バルブ基板12がストッパリブ10cに乗り上げて傾いても、突出部10bが矢印200方向に多少撓むことでバルブ基板12の回転を許容し、ストッパリブ10cを乗り越えてバルブ基板12を係止位置まで回転させ、バルブ基板12をパネル10に取り付けることができる。バルブ基板12のストッパリブ10cに対向する部位には図2に示すように切欠部1(あるいはテーパ)12cが形成されているので、バルブ基板12の回転が完了した取付完了状態ではバルブ基板12はストッパリブ10cとは干渉せず、バルブ基板12はストッパリブ10cに乗り上げることはない。また、突出部10bの屈曲部下面にはテーパ11が形成されているが、屈曲部下面のテーパ11以外の部分は平坦であってバルブ基板12の表面に当設し、バルブ基板12を係止する。
なお、本実施形態において、突出部10a、10bの屈曲部を十分長く延在させることで突出部10a、10bが多少撓んでもバルブ基板12の挿入状態あるいは嵌合状態を維持することができる。突出部10a、10bの屈曲部は、バルブ基板12と突出部10a、10bとの係合代あるいは嵌合代として機能する。本実施形態においても、基本的には爪による嵌合固定によりバルブ基板12をパネル10に取り付けているが、バルブ基板12をパネル10面内において回転させて取り付けているためバルブ基板12がパネル10から外れるためにはバブル基板12が逆回転する必要があり、ストッパリブ10cにより逆回転が阻止されるので嵌合が外れることはない。
また、本実施形態では、電装部品としてバルブ14を例示しているが、ヒーターコントロール装置やオーバーヘッドモジュールなど任意の電装部品でよい。また、本実施形態ではバルブ基板12の重心Pを回転中心としてバルブ基板12を回転させてバルブ基板12を取り付けているが、バルブ14はバルブ基板12の重心P近傍に設けることが好適である。すなわち、バルブ14等の部品は、バルブ基板12等の基板の回転中心近傍に配置することが好適である。取付の際に部品の移動量を少なくし、かつ、他部材との干渉を避けるためである。
また、本実施形態では、突出部10aの屈曲部は突出部10bの方向に延在し、突出部10bの屈曲部は突出部10aの方向に延在しているが、突出部10aの屈曲部は突出部10bの方向と逆方向に延在し、突出部10bの屈曲部は突出部10aの方向と逆方向に延在してもよい。
また、本実施形態では、パネル10の基板取付面内において同一直線上に突出部10a、10bを形成しているが、ある点を中心として互いに120度の角度をなす位置に3つの突出部を形成してもよい。この場合、バルブ基板12の開口溝も3つ形成すればよい。すなわち、突出部及び開口溝はそれぞれ少なくとも2つ形成すればよい。
実施形態の基板取付状態を示す斜視図である。 実施形態の基板取付状態を示す平面図である。 パネルの斜視図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 実施形態の基板取付方法を示す説明図(基板挿入)である。 開口溝の拡大図である。 実施形態の基板取付方法を示す説明図(基板回転)である。 実施形態の取付時におけるストッパリブへの乗り上げ状態を示す断面図である。
符号の説明
1 パネル、10a,10b 突出部、10c ストッパリブ、12 バルブ基板、12a,12b 開口溝、14 バルブ、16 サブアッシー。

Claims (3)

  1. 部品を搭載する基板をパネルに取り付けるための取付構造であって、
    前記パネルは、取付面に所定間隔だけ離間した第1突出部及び第2突出部を有し、前記第1突出部及び前記第2突出部はそれぞれ先端に屈曲部を有し、
    前記基板は、前記第1突出部に対向する位置に第1開口溝を有するとともに前記第2突出部に対向する位置に第2開口溝を有し、前記第1開口溝及び前記第2開口溝はそれぞれ共通中心を有する円弧形状をなし、該円弧形状の端部に幅広部を有し、該幅広部を介して前記第1突出部及び前記第2突出部に挿入され、
    前記第1開口溝及び前記第2開口溝をそれぞれ前記第1突出部及び前記第2突出部に挿入した後に前記基板を前記取付面内で前記共通中心回りに回転させることで前記第1突出部及び前記第2突出部の前記屈曲部の下面を前記基板の表面に当設させて前記基板を前記パネルに取り付けられ、
    前記パネルは、取付後に逆回転しようとする前記基板と当接することで前記基板の逆回転を規制するストッパを有する、
    ことを特徴とする基板取付構造。
  2. 請求項記載の基板取付構造において、
    前記基板は前記共通中心回りに回転するときに前記ストッパに乗り上げ、回転完了時に前記ストッパを乗り越える形状を有し、
    前記第1突出部及び前記第2突出部の前記屈曲部の下面には、前記基板が前記ストッパに乗り上げたときの前記基板の前記取付面に対する傾きを許容するテーパが形成されることを特徴とする基板取付構造。
  3. 請求項1または2に記載の基板取付構造において、
    前記基板は、前記共通中心の近傍に前記部品を搭載することを特徴とする基板取付構造。
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