JP4298560B2 - 硫黄含有プレポリマーの製造方法及びプラスチックレンズの製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献1に記載されている方法は、ポリイソシアナ−ト化合物とポリチオール化合物からなるプレポリマーを製造した場合、粘度が高くなりやすく、鋳型に注入する際の作業性に課題を有する。また、このプレポリマー(ポリウレタンポリマー)の量を多くすると、硫黄、エピチオ基を有する化合物を用いたレンズでは、透明なレンズが得られにくくなる課題を有していた。
すなわち、本発明は、(A)硫黄と、エピチオ基を有する化合物とを混合し、溶解、反応させてプレポリマーを作製する工程、(B)該プレポリマーをフィルターで濾過する工程を有する硫黄含有プレポリマーの製造方法、並びに、該硫黄含有プレポリマーと、ポリイソシアナート化合物と、ポリチオール化合物とを含むレンズ原料混合物を重合する工程を有するプラスチックレンズの製造方法を提供するものである。
まず、本発明の硫黄含有プレポリマーの製造方法について説明する。
本発明のプレポリマーは、(A)硫黄と、エピチオ基を有する化合物とを混合し、溶解、反応させてプレポリマーを作製する工程、(B)該プレポリマーをフィルターで濾過する工程を有する。
この加流触媒としては、例えば、2−メルカプト−N−メチルイミダゾール、イミダゾール、N−メチルイミダゾール,2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、4−ブチルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のイミダゾール系、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム系、ジフェニルグアニジン、ジ−o−トリルグアニジン等のグアニジン系などが挙げられる。
この加流触媒の添加量は、レンズモノマー全量に対して0.001〜1重量%の範囲が好ましい。
プレポリマー化反応の停止点は、後に加えるポリイソシアナート化合物とポリチオール化合物の種類と量によって最終的に得られるレンズの透明性が異なるため、一様に定めることができない。しかし、製造するプレポリマー化反応の停止点を決定する方法として、例えば、エピチオ基を有する化合物と硫黄の原料からプレポリマー化反応をさせ、その過程でプレポリマーの屈折率が段階的に異なるように複数のポイントでプレポリマーを抜き取る。抜き取った各プレポリマーを室温近傍まで冷却し硫黄が再析出せず且つポリイソシアナート化合物とポリチオール化合物等を加えて得られる最終的なレンズにおいて透明性が得られるような条件のプレポリマーの屈折率を停止点にすることができる。
停止点における硫黄含有プレポリマーの粘度は、使用するエピチオ基を有する化合物と硫黄の添加濃度にもよるため、一様に定めることができないが、1Pa・s(25℃)以下であると、後で加えるプラスチックレンズ原料との混合操作が容易であることから好ましい。
また、前記硫黄の含有量は、エピチオ基を有する化合物100重量部に対して0.1〜25重量部であると好ましく、1〜20重量部であるとさらに好ましい。
また、得られるプラスチックレンズの着色を少なくするという観点から、前記硫黄は、沸点120℃以下の不純物を除去され、かつ純度が98重量%以上のものが好ましく用いられる。
沸点120℃以下の不純物の除去方法としては、特に限定されないが、例えば、硫黄を常圧又は減圧加熱して不純物を除去する方法、硫黄を昇華させて再結晶化させる方法、硫黄を加熱溶解させて再結晶化させる方法などが挙げられる。
なお、これらのエピチオ基を有する化合物は単独で用いても混合して用いてもよい。
本発明において、エピチオ基を有する化合物の量は、目的とする樹脂の屈折率によって配合が変わるが、レンズ原料全量に対して、好ましくは45重量%〜95重量%、さらに好ましくは50重量%〜92重量%、特に好ましくは55重量%〜90重量%である。
前記フィルターの種類としては、特に限定されず、例えば、カートリッジ式又は濾過部材とハウジング一体型のディスポーザブル式のフィルターなどが挙げられる。
本発明の硫黄含有プレポリマーの製造方法においては、前記工程(B)でプレポリマーを濾過した後、後のプラスチックレンズの製造工程で鋳型への注入作業を容易にするために、(C)工程として、プレポリマーを冷却する工程を有すると好ましい。この冷却温度は、特に限定されないが、5〜30℃が好ましい。
本発明のプラスチックレンズの製造方法は、前述した本発明の製造方法により得られた(1)硫黄含有プレポリマーと、(2) ポリイソシアナート化合物、(3) ポリチオール化合物とを含むレンズ原料混合物を重合する工程を有する。さらに具体的には、(1) 硫黄含有プレポリマーと、(2) ポリイソシアナ−ト化合物と、(3) ポリチオールとを含むレンズ原料を混合して混合液を調製し、この混合液を鋳型に注入し、重合させることによりプラスチックレンズレンズを作製する。
また、(2)ポリイソシアナート化合物と(3)ポリチオール化合物との混合割合としては、良好な機械的強度、高い透明性の無色のプラスチックレンズを得るという観点から、−SH基/−NCO基のモル比で、好ましくは1.0以上、さらに好ましくは1.0〜5.0、特に好ましくは1.1〜2.0の範囲である。
なお、これらのポリイソシアナート化合物は単独で用いても混合して用いてもよい。
なお、これらのポリチオール化合物は単独で用いても、混合して用いてもよい。
また、前記(1)プレポリマーと、(2) ポリチオール化合物と、(3)ポリイソシアナート化合物とを反応させるために触媒を添加してもよい。その触媒としては、アミン類、フォスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸類等を挙げることができる。
これらの中でも好ましい触媒の例として、アミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール等のアミン類、テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムヨーダイド、テトラ−n−ヘキシルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルホスホニウムブロマイド等の第4級ホスホニウム塩類などを挙げることができる。
また、使用される触媒は、使用するモノマーの種類に応じて選択し、使用量も調整する必要があるが、一般的にはレンズ原料の全量を基準にして0.001重量%〜0.1重量%が好ましい範囲である。
また、各原料、添加剤の混合前、混合時あるいは混合後に、減圧下に脱ガス操作を行うと、後で行う注型重合硬化中の気泡発生を防止する点から好ましい。この時の減圧度は0.1mmHg〜50mmHg程度で行うのが好ましく、特に好ましいのは1mmHg〜20mmHgの範囲である。
このフィルターの好ましい孔径は、(1) 〜(3) 成分を重合してプラスチックレンズを製造したとき、透明なレンズを得ることができる程度であればよい。フィルターの粒径の最大径の具体例としては、通常20μm以下、好ましくは10μm以下である。また、フィルターの最小径は、特に限定はされないが、通常0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上である。
前記フィルターの種類としては、特に限定されず、例えば、カートリッジ式又は濾過部材とハウジング一体型のディスポーザブル式のフィルターなどが挙げられる。
本発明の製造方法により得られたプラスチックレンズが重合後に型から剥がれにくい場合は、公知の外部及び/又は内部離型剤を使用又は添加して、離型性を向上させてもよい。また、紫外線から樹脂又は目を保護する目的で紫外線吸収剤、赤外線から目を保護する目的で赤外線吸収剤を添加してもよく、その添加量は使用する添加剤の吸収能と最大吸収波長にもよるが、おおよそ0.03重量%〜3重量%程度である。またこれらの吸収剤を後に樹脂に含浸させる方法で行ってもよい。
さらに、樹脂の美観を維持又は向上させる目的で、酸化防止剤の添加や微量の青と赤系の染料または顔料を用いてブルーイングをすることもできる。
また、耐衝撃性を向上させるためにポリウレタンを主成分とするプライマー層をプラスチックレンズと前記硬化被膜との間に形成してもよい。
さらに、反射防止の性能を付与するために、前記硬化被膜上に、酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化ニオブ等の無機物質からなる反射防止膜を形成してもよい。また、撥水性向上のため、前記反射防止膜上にフッ素原子を含有する有機ケイ素化合物からなる撥水膜を反射防止膜上に形成しても良い。
このようにして得られた本発明のプラスチックレンズは、屈折率が1.65〜1.76であると好ましい。
また、本発明のプラスチックレンズのアッベ数は、32以上であると好ましく、35以上であるとさらに好ましい。
レンズの透明性の値は反射防止膜をコーティングしていない場合には、レンズの屈折率の値に依存する。これは高い屈折率を与えるレンズは高い反射値を与えるからである。
本発明では屈折率1.55〜1.65を有するプラスチックレンズが、厚さ1.8mmで500nm〜600nmの波長を用いて測定したときに、0.80〜0.92の範囲の透明性を有することが好ましく、さらには0.85〜0.92の範囲、特には0.88〜0.92の範囲の透明性を有することが好ましい。
また、本発明では屈折率1.66〜1.72を有するプラスチックレンズが、厚さ1.8mmで500nm〜600nmの波長を用いて測定したときに、0.80〜0.91の範囲の透明性を有することが好ましく、さらには0.85〜0.91の範囲、特には0.88〜0.91の範囲であることが好ましい。
(1)ポットライフ
製造した硫黄含有プレポリマーのポットライフを以下の2項目の経時変化をもって評価した。
(1−i)屈折率
アタゴ(株)製屈折率計2T型を用い60℃で測定した。
(1−ii)粘性
容器内へ攪拌棒を入れ、攪拌した時の状態を目視にて観察した。
(2)透明性
製造した硫黄含有プレポリマー及びプラスチックレンズの外観を目視にて観察した。
(3)屈折率とアッベ数
カルニュー光学工業(株)製精密屈折率計KPR−200型を用い20℃で測定した。
表1中、ndは587.6nmにおける屈折率、neは546.1nmにおける屈折率、アッベ数νdは(nd−1)/(nF−nC)、アッベ数νeは(ne−1)/(nF'−nC')の値である。
nC:656.3 nm,nF:486.1 nm,nC':643.9 nm,nF':480.0 nmの屈折率。
(4)引張強度
0.00D、レンズ径80mm、肉厚1.8mmに調整されたレンズをフレーム枠用に加工した後、ツーポイントフレーム加工を想定してドリルで二箇所に1.6mm径の穴をあけ、サンプルとする。1.6mm径のシャフトを穴に通しサンプルの両端を固定して、(株)エー・アンド・デイ製、テンシロン万能試験機(型番RTC-1225A)を用い5mm/minの速度で引張り、破壊する際の強度を測定した。
フラスコに、エビチオ基を有する化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィドを原料全量に対して200重量部、硫黄(和光純薬工業(株)製;硫黄華 純度99重量%)を10重量部加え55℃に加熱溶解し、そこに加硫触媒としてメチマゾール;(2−メルカプト−N−メチルイミダゾール)を1.6重量部加えて5時間反応させた。反応終了後、カートリッジ式フィルター(濾過部材:PTFE、孔径1μm)を通し、25℃まで冷却することにより硫黄含有プレポリマーを製造した。得られた硫黄含有プレポリマーは透明性が良好で、製造直後から5時間後までにかけて、屈折率(1.623)、粘性とも変化がなく、良好なポットライフを持つものであった。
フラスコに、エビチオ基を有する化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィドを原料全量に対して160重量部、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを原料全量に対して40重量部、硫黄(和光純薬工業(株)製;硫黄華 純度99重量%)を10重量部加え55℃に加熱溶解し、そこに加硫触媒としてメチマゾール;(2−メルカプト−N−メチルイミダゾール)を1.6重量部加えて5時間反応させた。反応終了後、カートリッジ式フィルター(濾過部材:PTFE、孔径1μm)を通し、25℃まで冷却することにより硫黄含有プレポリマーを製造した。得られた硫黄含有プレポリマーは透明性が良好で、製造直後から5時間後までにかけて、屈折率(1.634)、粘性とも変化がなく、良好なポットライフを持つものであった。
実施例1と同様の化合物を用い、同様の条件にて反応させた。反応終了後、実施例1で用いたフィルターを通すことなく、25℃まで冷却することにより硫黄含有プレポリマーを製造した。得られた硫黄含有プレポリマーは透明性があまりよくなく、また、製造直後から5時間後までにかけて、屈折率が大きく変化し(1.623〔製造直後〕から1.626〔5時間後〕)、安定した物性を有するプラスチックレンズを製造するのに不適当であるとともに、粘性が大幅に上昇し、他の原料成分との混合等のハンドリング性が低下するといったようなポットライフが劣るものであった。
ポリイソシアナート化合物としてビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンを10.71重量部秤量してフラスコに加え、紫外線吸収剤としてシプロ化成(株)製SEESORB707を0.35重量部、内部離型剤として酸性リン酸エステル(城北化学工業(株)製JP-506H)を0.004重量部、硬化触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイドを0.04重量部、ブル−イング剤として、商品名:ダイヤレジン ブルーG(三菱化学(株)製)と、商品名:ダイヤレジン レッドHS(三菱化学(株)製)とを、青:赤=7:3の重量換算割合で配合し、原料全量に対して200ppbとなる量を加え、攪拌溶解させた。
溶解後、ポリチオール化合物としてビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアンを19.29重量部加え、均一になるように攪拌した後、実施例1で製造した硫黄含有プレポリマー(製造直後のもの)を70重量部加えてさらに攪拌した。ほぼ均一になったところで、4000Paの真空下で攪拌しながら10分間脱気後、ガラスモールドとガスケットからなる成型モールドに注入した。
この注入した成型モールドを20℃から100℃まで22時間かけて緩やかに昇温し、100℃で1時間保持して重合を行った。その際の重合姿勢はレンズ凸面を上とし、水平面を基準として、成型モ−ルドを約15度傾かせて、注入時に混入した気泡をレンズの淵に追いやるような姿勢としてもよい。また重合脈理を考慮して水平姿勢で重合をしてもよい。重合終了後、徐々に冷却し、得られた樹脂をモールドから取り出した。得られた樹脂に生じている歪を軽減し、レンズの度数を安定させるため、105℃で1時間加熱後、樹脂のガラス転移温度から20℃以下まで徐冷するアニール処理を行い、プラスチックレンズを得た。
このようにして、得られたプラスチックレンズについて、上記(2)〜(4)の物性を測定、評価し、表1に示した。表1に示したように、得られたプラスチックレンズは、透明性が高く、屈折率、アッベ数、機械的強度に優れたレンズであった。
実施例3において、使用したプレポリマーを実施例1で製造したプレポリマーの製造直後から24時間経過したもの70重量部に変更した以外は、実施例3と同様にして、プラスチックレンズを製造した。得られたプラスチックレンズについて、上記(2)〜(4)の物性を測定、評価し、表1に示した。表1に示したように、得られたレンズは、透明性、屈折率、アッベ数、機械的強度に優れたレンズであった。
実施例3において、使用したプレポリマーを実施例2で製造したプレポリマー(製造直後のもの)70重量部に、また、ブルーイング剤の添加量を600ppbとした以外は、実施例3と同様にして、プラスチックレンズを製造した。得られたプラスチックレンズについて、上記(2)〜(4)の物性を測定、評価し、表1に示した。表1に示したように、得られたレンズは、透明性が高く、屈折率、アッベ数、機械的強度に優れたレンズであった。
反応直後にフィルターを通さずに製造したプレポリマーを用いてプラスチックレンズを製造した。すなわち、以下のようにして製造した。
ポリイソシアナート化合物としてビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンを10.71重量部秤量してフラスコに加え、紫外線吸収剤としてシプロ化成(株)製SEESORB707を0.35重量部、内部離型剤として酸性リン酸エステル(城北化学工業(株)製JP-506H)を0.004重量部、硬化触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイドを0.04重量部、ブル−イング剤として、商品名:ダイヤレジン ブルーG(三菱化学(株)製)と、商品名:ダイヤレジン レッドHS(三菱化学(株)製)とを、青:赤=7:3の重量換算割合で配合し、原料全量に対して200ppbとなる量を加え、攪拌溶解させた。
溶解後、ポリチオール化合物としてビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアンを19.29重量部加え、均一になるように攪拌した後、比較例1で製造したプレポリマー(製造直後のもの)を70重量部加えてさらに攪拌した。ほぼ均一になったところで、4000Paの真空下で攪拌しながら10分間脱気後、ガラスモールドとガスケットからなる成型モールドに注入した。
この注入した成型モールドを25℃から100℃まで22時間かけて緩やかに昇温し100℃で1時間保持して重合を行った。重合終了後、徐々に冷却し、できた樹脂をモールドから取り出した。得られた樹脂は白濁しており、透明性に欠けていた。その結果を表1に示す。
比較例2において、使用したプレポリマーを比較例1で製造したプレポリマーの製造直後から5時間経過したもの70重量部に変更した以外は、比較例2と同様にして、プラスチックレンズを製造した。本比較例においては、プレポリマーの粘性が高すぎるため、製造工程中の脱気が不十分となり、得られた樹脂に気泡が混入しており、また樹脂は白濁し、透明性に欠けていた。その結果を表1に示す。
EPDS:ビス(β-エピチオプロピル)ジスルフィド
mz:2−メルカプト−N−メチルイミダゾール
PTFE:ポリ4弗化エチレン
NBDI:ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
DMMD:ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン
Claims (30)
- (A)硫黄と、エピチオ基を有する化合物と、加硫触媒とを混合し、溶解、反応させてプレポリマーを作製した後、(B)該プレポリマーをフィルターで濾過する工程を有する硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記工程(B)の後、さらに、(C)前記プレポリマーを冷却する工程を有する請求項1記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記加流触媒が、イミダゾール系触媒、チウラム系触媒及びグアニジン系触媒から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記加硫触媒が、2メルカプト−N−メチルイミダゾール、イミダゾール、N−メチルイミダゾール,2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、4−ブチルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、2−メルカプトイミダゾール及び2−メルカプトベンゾイミダゾールから選ばれる少なくとも1種のイミダゾール系触媒である請求項3記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記加硫触媒が、テトラメチルチウラムジスルフィド及び/又はテトラメチルチウラムモノスルフィドのチウラム系触媒である請求項3記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記加硫触媒が、ジフェニルグアニジン及び/又はジ−o−トリルグアニジンのグアニジン系触媒である請求項3記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記フィルターの孔径が0.1〜20μmである請求項1〜6のいずれかに記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記フィルターの濾過部材が、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリビニリデンフロライド、ポリフェニレンサルファイド、セルロース、ポリアミド樹脂及び合金鋼から選ばれる少なくとも1種からなるものである請求項1〜7のいずれかに記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記フィルターが、カートリッジ式である請求項1〜8のいずれかに記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記フィルターが、濾過部材とハウジング一体型のディスポーザブル式である請求項1〜8のいずれかに記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記硫黄の含有量が、エピチオ基を有する化合物100重量部に対して0.1〜25重量部である請求項1〜10のいずれかに記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記硫黄が、沸点120℃以下の不純物が除去され、かつ純度が98重量%以上のものである請求項1〜11のいずれかに記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 前記エピチオ基を有する化合物が、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)エーテル、ビス(β−エピチオプロピル)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピル)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピル)プロパン、2,5−ビス(β−エピチオプロピル)−1,4−ジチアン、1,3−ビス(β−エピチオプロピル)シクロヘキサン、1,4−ビス(β−エピチオプロピル)シクロヘキサン、1,3−ビス(β−エピチオプロピル)ベンゼン、1,4−ビス(β−エピチオプロピル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド及びビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィドから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜12のいずれかに記載の硫黄含有プレポリマーの製造方法。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法により得られた硫黄含有プレポリマーと、ポリイソシアナート化合物と、ポリチオール化合物とを含むレンズ原料混合物を重合する工程を有するプラスチックレンズの製造方法。
- 請求項14に記載のレンズ原料混合物を、重合する工程の前にフィルターで濾過する工程を有するプラスチックレンズの製造方法。
- 前記フィルターの孔径が20μm以下である請求項15記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記フィルターの濾過部材が、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリビニリデンフロライド、ポリフェニレンサルファイド、セルロース、ポリアミド樹脂及び合金鋼から選ばれる少なくとも1種からなるものである請求項15又は16に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記フィルターが、カートリッジ式である請求項15〜17のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記フィルターが、濾過部材とハウジング一体型のディスポーザブル式である請求項15〜17のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記ポリイソシアナート化合物と前記ポリチオール化合物との割合が−SH基/−NCO基のモル比で1.0以上である請求項14〜19のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記ポリイソシアナート化合物と前記ポリチオール化合物との合計量が、前記硫黄含有プレポリマー、前記ポリイソシアナ−ト化合物と前記ポリチオール化合物とを含むプラスチックレンズ原料混合物全量に対して3重量%〜50重量%である請求項14〜20のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記ポリイソシアナート化合物が脂環又は芳香環を有する化合物である請求項14〜21のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記ポリイソシアナート化合物が、ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、イソフォロンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、シクロヘキサンジイソシアナ−ト、m-キシリレンジイソシアナート、α,α,α’,α’−テトラメチル−m−キシリレンジイソシアナート及びビス(イソシアナトメチル) −1,4−ジチアンの中から選ばれる少なくとも1種である請求項14〜22のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記ポリチオール化合物が、ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、1,2−ビス(メルカプトエチル)チオ−3−メルカプトプロパン、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート、トリメチロールプロパントリスメルカプトアセテート、トリメチロールプロパントリスメルカプトプロピオネート及びトリメルカプトプロパンの中から選ばれる少なくとも1種である請求項14〜23のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記プラスチックレンズの屈折率が1.65〜1.76である請求項14〜24のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記プラスチックレンズ上に硬化被膜を形成する工程を有する請求項14〜25のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記硬化被膜の原料が有機ケイ素化合物である請求項26に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記プラスチックレンズと前記硬化被膜との間にプライマー層を形成する工程を有する請求項26又は27に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記硬化被膜上に無機物質からなる反射防止膜を形成する工程を有する請求項28に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記反射防止膜上にフッ素原子を含有する有機ケイ素化合物からなる撥水膜を形成する工程を有する請求項29に記載のプラスチックレンズの製造方法。
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