JP4241907B2 - Led光源用導光板及び面状光源 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はLED光源用導光板及び面状光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は薄型で軽量化できる表示装置として多用されている。液晶表示装置は受光型の表示装置であるため、光のない環境下でも使用できるようにバックライトまたはフロントライトと組み合わせて使用されている。以下バックライトを例に説明するが、フロントライトでも同じように適用できるものである。
【0003】
バックライトには液晶表示装置の下面に光源を配置する直下型方式と平板状導光板(以下単に導光板と言う)の側面または周縁部から導光板に光を導入して導光板内で光を拡散させ液晶表示装置に面光源として光を供給するエッジライト方式が主流である。特にエッジライト方式はバックライトを使用した液晶表示装置としての薄型化が可能なため多用されている。
【0004】
光源としては冷陰極管が使用されていたが、光源に対して高輝度、低電力、小型化、長寿命化が要望され、発光ダイオード(以下LEDと言う)が用いられてきている。図1、図2は特開平11−306831号公報で開示された技術であり、LEDを導光板の角側面に配置した面状光源の斜視図である。コーナー部A、BにLED2の発光面を導光板1の方に向けて配置する構造であり、図1ではLED2を一つ、図2ではLED2を二つ使用している。
【0005】
図3は従来技術による導光板の斜視図である。導光板4の一端部に導光部5aを有する肉厚部5を形成し、導光部5aの下部に配置したLED(不図示)からの光を導光し、導光した光を導光板端部に形成された曲面5bで反射して導光板4内に光を入射するものである。導光部5aの上部曲面5bには光拡散のために表面を粗面にするためのブラスト処理をしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図1、図2に示す方式の面状光源は少ない光源数で均一な面光源が実現でき、単色LEDでは使用可能であるが、多色LEDで使用すると混色性が悪く、複数の光を希望の光に混色することができない。また、導光板は少なくともLEDの高さより厚いことが必要であり、薄型化には適さない。
【0007】
図3に示す方式の面状光源は輝度が高く均一な面状光源を得られるが、ブラスト部での反射効率が低く、輝度を上げるためにはLEDを多数必要とし消費電力が高くなる。また、多色LEDで使用すると混色性が悪い。本発明の目的は、光拡散性を向上し、輝度を向上し、混色性の良いLED光源用導光板とそれを使用した面状光源を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】
LEDの光を入射させる下面と、当該下面から入射された光を反射する当該下面に対向して配置された斜面とが端部に設けられた平板状のLED光源用導光板であって、前記斜面は、前記LEDに向かう凸面状を成し、当該凸面は、前記下面から入射された光の主たる反射方向に切った断面、及び当該断面と直交する方向に切った断面において、それぞれ曲率を有するLED光源用導光板とする。
【0010】
前記凸面は、前記下面から入射された光の主たる反射方向に切った断面における曲率が、当該断面と直交する方向に切った断面における曲率よりも小さいLED光源用導光板とされ得る。
【0011】
前記下面、及び前記斜面は、前記LED光源用導光板の角部に設LED光源用導光板とされ得る。
【0012】
以上のLED光源用導光板の前記下面に対向してLEDを配置して成る面状光源とする。
【0013】
前記LEDは、多色LEDである面状光源とされ得る。
【0014】
【発明の実施の形態】
図4は本発明の導光板の一実施形態を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)はX−X断面図である。導光板6の角部に、LED光源からの光を導光し、導光した光を導光板6に拡散して入射するための導光部7が形成されている。導光部7の上面には斜面部7aが形成されているが、斜面部7aはX−X断面で示すように曲率を有する凹面状に加工されている。
【0015】
図5は導光部の下部に3色LEDを配置した図であり、(A)は上面図、(B)は正面図である。導光部7の上面は斜面部7aであり、且つ図4(C)に示す曲率(以下、その曲率半径をR1という)を有しているが、さらにX−Xに直交する方向にも僅かに凹面状に曲率(以下、その曲率半径をR2という)を有している。導光部7の下部には図に示すような配置で3色LED8が配置されている。Bはブルー(波長は470nm)、SOはソフトオレンジ(波長は615nm)、PGはピュアグリーン(波長は525nm)で発光するLEDであり、一つの素子としてチップ部品化されている。
【0016】
LEDから出光された光は導光部7(ポリカーボネート等の光透過率の高いプラスチックで形成されている)の下面から入射し、導光部7の斜面部7aにより全反射され、図5(B)の右方向に進み、導光板6に入射する。斜面部7aはR1、R2の複合された曲面を有するため、R1により図5(A)に示す矢印▲1▼方向に拡散される。R1は導光部7から導光板6への拡散の広さに応じて均一に拡散できるように決めるとよい(図4では拡散角度は約90度であるが、他の角度もありうる)。R2は図5(B)に示す矢印▲2▼方向に拡散するための曲率半径であり、導光板6の厚み方向の拡散であるため、曲率半径は大きく直線に近い曲率である。導光部7から導光板6の遠い部分まで光が到達し易い拡散を得る曲率にするとよい。すなわちR1≪R2となっている。
【0017】
具体的な例として、図4に示す導光板の外形を31mm×24mm×1mmのとき、R1=10mm、R2=200mmで混色性の良い、輝度の高い、拡散性の良い(斑のない)面状光源が得られている。
【0018】
【発明の効果】
導光部反射面を凹面状(R1とR2の組み合せ)にすることにより、水平方向と垂直方向に光を拡散することができるので、光が上下左右に拡散され多色LEDを使用しても混色性が良く、希望の色を混色することができる。
【0019】
反射面の曲率形状で拡散ができるので、反射面を鏡面仕上げにすることが可能となり(反射面に形成した粗面(ブラスト面等)で拡散する必要がないため)、入射光を全反射により導光板に入光するので、光の使用効率が高くなり輝度を上げることができる。
【0020】
LEDの大きさに影響されず、薄型の面状光源を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によるLEDを導光板の角側面に配置した面状光源の斜視図
【図2】従来技術によるLEDを導光板の角側面に配置した面状光源の斜視図
【図3】従来技術による導光板の斜視図
【図4】本発明の導光板の一実施形態を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)はX−X断面図
【図5】導光部の下部に3色LEDを配置した図であり、(A)は上面図、(B)は正面図
【符号の説明】
1 導光板
2 LED
3 導光板
4 導光板
5 肉厚部
5a 導光部
5b 曲面
6 導光板
7 導光部
7a 斜面部
8 3色LED
A コーナー部
B コーナー部
Claims (5)
- LEDの光を入射させる下面と、当該下面から入射された光を反射する当該下面に対向して配置された斜面とが端部に設けられた平板状のLED光源用導光板であって、
前記斜面は、前記LEDに向かう凸面状を成し、
当該凸面は、前記下面から入射された光の主たる反射方向に切った断面、及び当該断面と直交する方向に切った断面において、それぞれ曲率を有することを特徴とするLED光源用導光板。 - 前記凸面は、前記下面から入射された光の主たる反射方向に切った断面における曲率が、当該断面と直交する方向に切った断面における曲率よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のLED光源用導光板。
- 前記下面、及び前記斜面は、前記LED光源用導光板の角部に設けられていることを特徴とする請求項1、又は2に記載のLED光源用導光板。
- 請求項1〜3の何れか一つに記載のLED光源用導光板の前記下面に対向してLEDを配置して成ることを特徴とする面状光源。
- 前記LEDは、多色LEDであることを特徴とする請求項4に記載の面状光源。
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