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JP4108315B2 - ロータリーディスクタンブラー錠の遊動仕切板機構 - Google Patents

ロータリーディスクタンブラー錠の遊動仕切板機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、本出願人が先に提案した新規なロータリーディスクタンブラー錠錠における遊動仕切板機構(以下単に仕切板機構という)に係り、特に、所謂ピッキングと称される不正解錠を困難にする仕切板機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、先に、特願2001−316885を以て、従来の所謂レバータンブラー錠(ロータリーディスクシリンダ錠)を改良した新規なロータリーディスクタンブラー錠を提案した。
【0003】
このロータリーディスクタンブラー錠は、内周面の母線に沿ってカム溝を形成した外筒と、この外筒に回転自在に嵌合し、間隙を介して中心軸線方向に積層された複数の仕切板を設けると共に、中心軸線に沿って鍵孔を貫通させた内筒と、この内筒の母線に沿って延在し、内筒の外周部において半径方向に移動可能に案内されると共に、上記カム溝と係合する外側縁が外方に突出する方向に付勢されたロッキングバーとを有し、上記仕切板の間の各スロットに、中央部に鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通孔を形成した環状のロータリーディスクタンブラーを挿設し、その実体部の1ヵ所を、内筒を軸線方向に貫通する支軸に揺動可能に軸支すると共に、自由端部外側端縁に解錠切欠を形成し、一方、鍵挿通孔の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔に挿入された合鍵のブレードの平面部又は端縁部と干渉する係合突起を一体に突設し、各ロータリーディスクタンブラーをこの係合突起が合鍵に近接する方向に付勢すると共に、常態では内筒を軸線方向に貫通するバックアップピンに係止し、他方、これらのタンブラー群の係合突起の夫々が鍵孔に挿通された合鍵のブレードに形成された対応する窪みと係合したとき、各ロータリーディスクタンブラーの解錠切欠がロッキングバーの内側縁と整合するようにしたことを特徴とするものである。
【0004】
上記したロータリーディスクタンブラー錠の構成を更に要約すると、図1に示すように、中央部に鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通孔1を形成した環状のロータリーディスクタンブラー2を支軸3に揺動可能に軸支すると共に、自由端部外側端縁に解錠切欠4を形成し、一方、鍵挿通孔1の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔5に挿入された合鍵6のブレードの平面部又は端縁部と干渉する係合突起7を一体に突設し、各ロータリーディスクタンブラー2をこの係合突起7が合鍵6に近接する方向に付勢すると共に、常態ではバックアップピン8に係止し、他方、これらのタンブラー群の係合突起の夫々が鍵孔5に挿通された合鍵6のブレードに形成された対応する窪み9と係合したとき、各ロータリーディスクタンブラーの解錠切欠4をロッキングバー11の内側縁と整合させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記した構成の新規なロータリーディスクタンブラー錠を改良しようとするものではなく、これに新規な遊動仕切板機構を付加することでピッキングをより困難にし、錠前としてのロータリーディスクタンブラー錠の安全性を更に向上させることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、内周面の母線に沿ってカム溝を形成した外筒と、この外筒に回転自在に嵌合し、間隙を介して中心軸線方向に積層された複数の仕切板を設けると共に、中心軸線に沿って鍵孔を貫通させた内筒と、この内筒の母線に沿って延在し、内筒の外周部において半径方向に移動可能に案内されると共に、上記カム溝と係合する外側縁が外方に突出する方向に付勢されたロッキングバーとを有し、上記仕切板の間の各スロットに、中央部に鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通孔を形成した環状のロータリーディスクタンブラーを挿設し、その実体部の1ヵ所を、内筒を軸線方向に貫通する支軸に揺動可能に軸支すると共に、自由端部外側端縁に解錠切欠を形成し、一方、鍵挿通孔の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔に挿入された合鍵のブレードの平面部又は端縁部と干渉する係合突起を一体に突設し、各ロータリーディスクタンブラーをこの係合突起が合鍵に近接する方向に付勢すると共に、常態では内筒を軸線方向に貫通するバックアップピンに係止し、他方、これらのタンブラー群の係合突起の夫々が鍵孔に挿通された合鍵のブレードに形成された対応する窪みと係合したとき、各ロータリーディスクタンブラーの解錠切欠がロッキングバーの内側縁と整合するようにしたものにおいて、少なくとも1枚の仕切板を遊動仕切板として指定し、その中央部に、ロータリーディスクタンブラーと同様に、鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通開口を形成し、この鍵挿通開口の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔に挿入された合鍵のブレードの平面部と干渉する係合突部を一体に突設し、一方、この遊動仕切板を支軸の回りで揺動できるように、かつ、その重心の偏りによって生じる回転モーメントにより遊動仕切板が一方向に付勢されるように成形すると共に、遊動仕切板の自由端部外側縁にロッキングバーの内側縁が進入可能な逃げ切欠を形成し、合鍵が鍵孔に挿入され、係合突部が合鍵のブレードの平面部に当接したとき、逃げ切欠がロッキングバーの内側縁と整合するようにすると共に、鍵孔に合鍵が挿入されないときには、遊動仕切板が付勢力により傾き、逃げ切欠とロッキングバーの内側縁の角度位置がずれるようにし、以て、ピッキングによる不正解錠を阻止するようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、内周面の母線に沿ってカム溝を形成した外筒と、この外筒に回転自在に嵌合し、間隙を介して中心軸線方向に積層された複数の仕切板を設けると共に、中心軸線に沿って鍵孔を貫通させた内筒と、この内筒の母線に沿って延在し、内筒の外周部において半径方向に移動可能に案内されると共に、上記カム溝と係合する外側縁が外方に突出する方向に付勢されたロッキングバーとを有し、上記仕切板の間の各スロットに、中央部に鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通孔を形成した環状のロータリーディスクタンブラーを挿設し、その実体部の1ヵ所を、内筒を軸線方向に貫通する支軸に揺動可能に軸支すると共に、自由端部外側端縁に解錠切欠を形成し、一方、鍵挿通孔の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔に挿入された合鍵のブレードの平面部又は端縁部と干渉する係合突起を一体に突設し、各ロータリーディスクタンブラーをこの係合突起が合鍵に近接する方向に付勢すると共に、常態では内筒を軸線方向に貫通するバックアップピンに係止し、他方、これらのタンブラー群の係合突起の夫々が鍵孔に挿通された合鍵のブレードに形成された対応する窪みと係合したとき、各ロータリーディスクタンブラーの解錠切欠がロッキングバーの内側縁と整合するようにしたものにおいて、少なくとも1枚の仕切板を遊動仕切板として指定し、その中央部に、ロータリーディスクタンブラーと同様に、鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通開口を形成し、この鍵挿通開口の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔に挿入された合鍵のブレードの平面部と干渉する係合突部を一体に突設し、一方、この遊動仕切板を支軸の回りで揺動できるように成形すると共に、ばねの弾力により遊動仕切板を一方向に付勢し、他方、遊動仕切板の自由端部外側縁にロッキングバーの内側縁が進入可能な逃げ切欠を形成し、合鍵が鍵孔に挿入され、係合突部が合鍵のブレードの平面部に当接したとき、逃げ切欠がロッキングバーの内側縁と整合するようにすると共に、鍵孔に合鍵が挿入されないときには、遊動仕切板が付勢力により傾き、逃げ切欠とロッキングバーの内側縁の角度位置がずれるようにし、以て、ピッキングによる不正解錠を阻止するようにしたことを特徴とする。
【0008】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図2において符号12はロータリーディスクタンブラー錠の外筒を、符号13は内筒を夫々示し、これら外筒及び内筒12、13の構造は従来のレバータンブラー錠と同じであるから、次に極く簡単に説明する。
【0009】
内筒13は、複数の仕切板14、14を一対のリテーナ15により一体に結合し、仕切板間に形成されたスロット10にロータリーディスクタンブラー2を挿設してなる。
【0010】
上記リテーナ15は、図3に示すように、円筒の一部を母線に沿って切出した板状の部材で、一端(外端)にフランジ16を形成すると共に、その母線に沿って複数個の縦長の取付孔17、17が列設されている。
【0011】
一方、仕切板14は、図4に示すように、大体の形状が円形の板材で、中央部に鍵孔5を、その上方に支軸孔19を、下方にバックアップピン孔21を夫々開口させ、両側に取付片18、18が形成されている。
【0012】
そして、上記取付片18をリテーナ15の取付孔17に填め込むようにして内筒13を構成する。なお、図4において符号22は内筒回動時ロッキングバー11(図1参照)が進入する案内切欠を示す。
【0013】
この発明においては、上記した仕切板14、14の内少なくとも1枚が遊動仕切板23として指定される。
【0014】
この遊動仕切板23の中央部には、図2に示すように、またロータリーディスクタンブラー2と同様に、鍵孔5を包囲し得る大きさの鍵挿通開口24が形成されている。
【0015】
そして、この鍵挿通開口24の開口端縁には、先端の移動軌跡が鍵孔5に挿入された合鍵のブレードの平面部と干渉する係合突部25が一体に突設されている。
【0016】
一方、この遊動仕切板23が支軸3の回りを揺動できるように、その外周部がリテーナ15と干渉しないように切欠かれ、かつ、図2で左側の部分の肉を多く盗んで、重心が支軸3より右側に位置するように、すなわち、重心の偏りによって生じる回転モーメントにより、遊動仕切板23が時計方向に付勢されるようにその外形が設定されている。
【0017】
上記遊動仕切板23の形状は、図示のものに限らず任意に設定できることは勿論である。
【0018】
なお、図示の実施例では、遊動仕切板23の前記取付片18に相当する部分を少し残し、この部分をリテーナ15の取付孔17に挿入することにより、遊動仕切板23が内筒軸線方向に移動しないように拘束している。
【0019】
他方、遊動仕切板23の自由端部外側縁に逃げ切欠26が形成され、この逃げ切欠26の大きさは前記ロッキングバー11の内側縁の進入が可能なように設定されている。
【0020】
また、上記係合突部25の形成位置及び鍵挿通開口24内への突出量は、図5に示すように、鍵孔5に挿入された合鍵6のブレードの平面部61(図6参照)に当接したとき、遊動仕切板の上記逃げ切欠26がロッキングバー11の内側縁と整合するように設定されている。
【0021】
なお、鍵孔に合鍵を挿入しない状態においては、図2に示すように、遊動仕切板23は、これに作用する回転モーメントにより、逃げ切欠26がロッキングバー11の内側縁と整合しない角度位置をとる。
【0022】
上記のように構成された請求項1に係る発明の一実施例による仕切板機構は、施解錠操作の際、合鍵の鍵孔への挿入毎に、合鍵のブレードの平面部61(仕切板に対応するブレードの平面部の部位には窪みは形成されていない)と遊動仕切板の係合突部26とが相互に当接するので、これらの係合により遊動仕切板23は図5に示す角度位置をとる。
【0023】
そして、このときには他のロータリーディスクタンブラー2、2の解錠切欠4、4もロッキングバー11の内側縁と整合しているから、内筒を回動させると、ロッキングバー11とカム溝27との間に生じる楔作用により、ロッキングバー11が解錠切欠4、4或いは逃げ切欠26に進入するので、内筒13が回動可能となる。すなわち、ロータリーディスクタンブラー錠は解錠される。
【0024】
しかしながら、所謂ピッキングによる不正解錠操作時には、合鍵のブレードを挿入しないから、遊動仕切板23は図2に示す角度位置をとる。
【0025】
そのため、ピッキング操作により他のロータリーディスクタンブラー2を解錠角度位置(図1参照)に揃えたとしても、図2から明らかなように、逃げ切欠26の両側の実体部がロッキングバー11の内筒中心軸線方向の移動を阻止するからロータリーディスクタンブラー錠を解錠することができない。
【0026】
ピッキングを完遂するためには、この遊動仕切板23をピッキング工具により操作して、その逃げ切欠き26をロッキングバー11の内側縁に整合させなければならない。
【0027】
つまり、この発明においては、従来のロータリーディスクタンブラー錠では、タンブラーを収納するスロットを形成するための仕切板を、ピッキング操作に対してはあたかも通常のタンブラーと同様の機能を与えているのである。
【0028】
なお、図2に示すように逃げ切欠26の両側に傾斜端縁28、28を形成しておくと、他のロータリーディスクタンブラーを揃えて内筒を回転させた場合、ロッキングバー11が傾斜端縁28に連設された拘束切欠29に落込んで更なる内筒の回動が不可能になる。
【0029】
請求項2に記載の発明は、少なくとも1枚の仕切板の周囲をリテーナと干渉しないように切欠き(図示せず)、その支軸付近の部分にロータリーディスクタンブラー2と同様に板ばね31を弾装して遊動仕切板23を付勢したもので、その構造及び作用効果は上記した請求項1に記載のものと同様であるから、更に詳細な説明は省略する。
【0030】
なお、遊動仕切板23の付勢方向は、請求項1に記載の発明及び請求項2に記載の発明の双方とも、図で時計方向及び反時計方向の何れでもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1及び請求項2に記載の発明は、少なくとも1枚の仕切板を遊動仕切板として指定し、これを支軸の回りで揺動可能に支承すると共に、その自由端部外側縁に逃げ切欠を形成し、合鍵が挿入されたときにのみこの逃げ切欠をロッキングバーの内側縁と整合させるようにしたので、ピッキングに対しては遊動仕切板をタンブラーと同様の機能を付与することになり、ロータリーディスクタンブラー錠のピッキングを著しく困難にして錠前としての安全性を向上させることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロータリーディスクタンブラー錠の構成を説明するための横断面図。
【図2】請求項1に記載の発明による仕切板機構を示す正面図で、合鍵を挿入しない常態を示す。
【図3】リテーナの外観斜視図。
【図4】仕切板の正面図。
【図5】図2と同様の仕切板機構の正面図で、合鍵を挿入した状態を示す。
【図6】合鍵の平面図。
【符号の説明】
1 鍵挿通孔
2 ロータリーディスクタンブラー
3 支軸
4 解錠切欠
5 鍵孔
6 合鍵
7 係合突起
8 バックアップピン
9 窪み
11 ロッキングバー
12 外筒
13 内筒
14 仕切板
23 遊動仕切板
24 鍵挿通開口
25 係合突部
26 逃げ切欠
27 カム溝
28 板ばね

Claims (2)

  1. 内周面の母線に沿ってカム溝を形成した外筒と、この外筒に回転自在に嵌合し、間隙を介して中心軸線方向に積層された複数の仕切板を設けると共に、中心軸線に沿って鍵孔を貫通させた内筒と、この内筒の母線に沿って延在し、内筒の外周部において半径方向に移動可能に案内されると共に、上記カム溝と係合する外側縁が外方に突出する方向に付勢されたロッキングバーとを有し、上記仕切板の間の各スロットに、中央部に鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通孔を形成した環状のロータリーディスクタンブラーを挿設し、その実体部の1ヵ所を、内筒を軸線方向に貫通する支軸に揺動可能に軸支すると共に、自由端部外側端縁に解錠切欠を形成し、一方、鍵挿通孔の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔に挿入された合鍵のブレードの平面部又は端縁部と干渉する係合突起を一体に突設し、各ロータリーディスクタンブラーをこの係合突起が合鍵に近接する方向に付勢すると共に、常態では内筒を軸線方向に貫通するバックアップピンに係止し、他方、これらのタンブラー群の係合突起の夫々が鍵孔に挿通された合鍵のブレードに形成された対応する窪みと係合したとき、各ロータリーディスクタンブラーの解錠切欠がロッキングバーの内側縁と整合するようにしたものにおいて、少なくとも1枚の仕切板を遊動仕切板として指定し、その中央部に、ロータリーディスクタンブラーと同様に、鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通開口を形成し、この鍵挿通開口の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔に挿入された合鍵のブレードの平面部と干渉する係合突部を一体に突設し、一方、この遊動仕切板を支軸の回りで揺動できるように、かつ、その重心の偏りによって生じる回転モーメントにより遊動仕切板が一方向に付勢されるように成形すると共に、遊動仕切板の自由端部外側縁にロッキングバーの内側縁が進入可能な逃げ切欠を形成し、合鍵が鍵孔に挿入され、係合突部が合鍵のブレードの平面部に当接したとき、逃げ切欠がロッキングバーの内側縁と整合するようにすると共に、鍵孔に合鍵が挿入されないときには、遊動仕切板が付勢力により傾き、逃げ切欠とロッキングバーの内側縁の角度位置がずれるようにし、以て、ピッキングによる不正解錠を阻止するようにしたことを特徴とするロータリーディスクタンブラー錠の遊動仕切板機構。
  2. 内周面の母線に沿ってカム溝を形成した外筒と、この外筒に回転自在に嵌合し、間隙を介して中心軸線方向に積層された複数の仕切板を設けると共に、中心軸線に沿って鍵孔を貫通させた内筒と、この内筒の母線に沿って延在し、内筒の外周部において半径方向に移動可能に案内されると共に、上記カム溝と係合する外側縁が外方に突出する方向に付勢されたロッキングバーとを有し、上記仕切板の間の各スロットに、中央部に鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通孔を形成した環状のロータリーディスクタンブラーを挿設し、その実体部の1ヵ所を、内筒を軸線方向に貫通する支軸に揺動可能に軸支すると共に、自由端部外側端縁に解錠切欠を形成し、一方、鍵挿通孔の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔に挿入された合鍵のブレードの平面部又は端縁部と干渉する係合突起を一体に突設し、各ロータリーディスクタンブラーをこの係合突起が合鍵に近接する方向に付勢すると共に、常態では内筒を軸線方向に貫通するバックアップピンに係止し、他方、これらのタンブラー群の係合突起の夫々が鍵孔に挿通された合鍵のブレードに形成された対応する窪みと係合したとき、各ロータリーディスクタンブラーの解錠切欠がロッキングバーの内側縁と整合するようにしたものにおいて、少なくとも1枚の仕切板を遊動仕切板として指定し、その中央部に、ロータリーディスクタンブラーと同様に、鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通開口を形成し、この鍵挿通開口の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔に挿入された合鍵のブレードの平面部と干渉する係合突部を一体に突設し、一方、この遊動仕切板を支軸の回りで揺動できるように成形すると共に、ばねの弾力により遊動仕切板を一方向付勢し、他方、遊動仕切板の自由端部外側縁にロッキングバーの内側縁が進入可能な逃げ切欠を形成し、合鍵が鍵孔に挿入され、係合突部が合鍵のブレードの平面部に当接したとき、逃げ切欠がロッキングバーの内側縁と整合するようにすると共に、鍵孔に合鍵が挿入されないときには、遊動仕切板が付勢力により傾き、逃げ切欠とロッキングバーの内側縁の角度位置がずれるようにし、以て、ピッキングによる不正解錠を阻止するようにしたことを特徴とするロータリーディスクタンブラー錠の遊動仕切板機構。
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