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JP4141540B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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groove
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直也 越智
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/13Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping
    • B60C11/1376Three dimensional block surfaces departing from the enveloping tread contour
    • B60C11/1384Three dimensional block surfaces departing from the enveloping tread contour with chamfered block corners

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は空気入りタイヤに関するもので、特に、タイヤ周方向に平行または実質的に平行に延びる少なくとも1本の周方向溝をタイヤの赤道線近傍に備えた、主として乗用車または軽トラックなどに使用される空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に言って、空気入りタイヤの運動性能に対してトレッド・パターンの及ぼす影響は大きなものであって、特に、優れた運動性能の空気入りタイヤを得るためには、タイヤの赤道線近傍の剛性が高いトレッド・パターンが強く求められる。
そこで、本発明が対象とする空気入りタイヤ、すなわち、タイヤの周方向に平行または実質的に平行に延びる、少なくとも1本の周方向溝をタイヤの赤道線近傍に備えた空気入りタイヤでは、従来、この周方向溝に開口するような横方向溝を配置することを避ける設計手法が採用されている。換言すれば、周方向に連続して延びるリブをセンター部の周方向主溝に隣接して配置し、タイヤの赤道線近傍の剛性を確保しているわけである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、タイヤの周方向に平行または実質的に平行に延びる、少なくとも1本の周方向溝をタイヤの赤道線近傍に備えた空気入りタイヤで、優れた運動性能を確保するために、上記のように、この周方向主溝に隣接して周方向に連続して延びるリブを配置すると、接地面内で周方向主溝以外に空気の逃げ場がないために、気柱管共鳴を起こしてタイヤの騒音(パターン・ノイズ)レベルが悪化するという不具合が生じる。
【0004】
本発明の目的は、タイヤの周方向に平行または実質的に平行に延びる、少なくとも1本の周方向溝をタイヤの赤道線近傍に備えた空気入りタイヤにおいて、上記のような従来技術の不具合を解消して、運動性能を低下することなく、タイヤの騒音(パターン・ノイズ)レベルの悪化を防止または抑制した空気入りタイヤを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に平行または実質的に平行に延びる、少なくとも1本の周方向溝をタイヤの赤道線近傍に備えた空気入りタイヤにおいて、(1)該周方向溝に隣接して、二等辺またはほぼ二等辺の三角形領域が、周方向に間隔を置いて多数形成され、(2)該二等辺三角形領域の頂点および二等辺のうちの一つの辺が該周方向溝の溝壁上に位置し、(3)該二等辺三角形領域の頂点から底辺に向けて、面取り深さが徐々に浅くなるように、5mm以上の長さにわたって面取りされていて、(4)該二等辺三角形領域の頂点の頂角は5乃至40度であり、(5)該周方向溝に開口し周方向に傾斜した方向に延びる多数の傾斜サイプが周方向に間隔を置いて配置され、該周方向溝と該傾斜サイプとによって該二等辺三角形領域が形成され、該二等辺三角形領域の二等辺のうちの他方の辺が該傾斜サイプ上に位置していることを特徴とするトレッド・パターンを備えた空気入りタイヤである。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤでは、
該周方向溝は2mm以上の溝幅を有すること、および/または
該二等辺三角形領域の頂点が該周方向溝の溝底のレベルに位置すること、
が好ましい。
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤでは、
該二等辺三角形領域が曲面状に面取りされていてもよいが平面状に面取りされていてもよい。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤでは、該傾斜サイプは、周方向に対して傾斜して延びる部分のタイヤ赤道面に近い側が先に接地して、赤道面に遠い側が後に接地するように、車両に装着する際のタイヤの回転(正転)方向が指定されている、いわゆる方向性トレッド・パターンが形成される方向性傾斜サイプであることが好ましい。
【0009】
本明細書において、「方向性傾斜サイプ」とは、周方向に対して傾斜して延びるサイプであって、該サイプの傾斜して延びる部分のタイヤ赤道面に近い側が先に接地して、赤道面に遠い側が後に接地するように車両に装着する際のタイヤの回転(正転)方向が指定されている、いわゆる方向性トレッド・パターンが形成される方向性サイプを意味する。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤでは、
該周方向溝、該傾斜サイプおよび該二等辺三角形領域などによって形成されるトレッド・パターンが、タイヤの赤道線上の点に関して点対称のトレッド・パターンであること、および/または
該周方向溝に隣接し、該二等辺三角形領域が形成されている陸部が、実質的に周方向連続性を損なわない周方向リブであること
が好ましい。
【0011】
前述のように、本発明が対象にする空気入りタイヤ、すなわち、タイヤの周方向に平行または実質的に平行に延びる、少なくとも1本の周方向溝をタイヤの赤道線近傍に備えた空気入りタイヤでは、優れた運動性能を確保するために周方向主溝に隣接して周方向に連続して延びるリブを配置すると、接地面内で周方向主溝以外に空気の逃げ場がないために、気柱管共鳴を起こしてタイヤの騒音(パターン・ノイズ)レベルが悪化するという不具合が生じる。本発明の空気入りタイヤは上記のような構成であり、特に、(1)該周方向溝に隣接して、二等辺またはほぼ二等辺の三角形領域が、周方向に間隔を置いて多数形成され、(2)該二等辺三角形領域の頂点および二等辺のうちの一つの辺が該周方向溝の溝壁上に位置し、(3)該二等辺三角形領域の頂点から底辺に向けて、面取り深さが徐々に浅くなるように、少なくとも5mm以上の長さにわたって面取りされていて、(4)該二等辺三角形領域の頂点の頂角は5乃至40度であり、(5)該周方向溝に開口し周方向に傾斜した方向に延びる多数の傾斜サイプが周方向に間隔を置いて配置され、該周方向溝と該傾斜サイプとによって該二等辺三角形領域が形成され、該二等辺三角形領域の二等辺のうちの他方の辺が該傾斜サイプ上に位置しているので、嘴状の切り欠きすなわち面取りされた二等辺三角形領域の切り欠きが周方向溝に隣接して周方向に間隔を置いて多数形成されていることになり、その結果、この嘴状の切り欠きによって気柱管共鳴の発生を押さえ、同時に、空気の逃げ道が作られるので、音圧が低下して、タイヤの騒音(パターン・ノイズ)レベルの悪化が防止または抑制される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に基づく実施例のタイヤ、比較例のタイヤおよび従来例のタイヤについて説明する。タイヤ・サイズは、いずれも、185/70 R14である。
【0013】
図1は、本発明に基づく実施例のタイヤのトレッド・パターンの一部を示す図面である。
図1に示す本発明に基づく実施例のタイヤは、タイヤ周方向に平行に延びる周方向リブ1を挟んで、同じくタイヤ周方向に平行に延びる左右一対の周方向溝2をタイヤの赤道線E近傍に備え、周方向溝2に隣接して、二等辺の三角形領域3が、周方向に間隔を置いて多数形成され、この二等辺三角形領域3の頂点31および二等辺のうちの一つの辺が該周方向溝2の溝壁上に位置し、A−A断面図に示すように二等辺三角形領域3の頂点から底辺に向けて、面取り深さが徐々に浅くなるように約15mmの長さLにわたって面取りされていて、二等辺三角形領域3の頂点31の頂角θは約20度である。
周方向溝2の溝幅は約7mmである。二等辺三角形領域3の頂点31が周方向溝2の溝底のレベルの約80%に位置している。
A−A断面図に示すように、この二等辺三角形領域3は曲面状に面取りされている。
【0014】
従来例のタイヤは、二等辺三角形領域3を備えていないことおよび周方向溝2の外側に隣接して周方向に連続して延びるリブが配置された、リブ・タイプのトレッド・パターンを備えていることを除いて、上記実施例のタイヤとほぼ同じタイヤである。
【0015】
比較例のタイヤは、二等辺三角形領域3を備えていないことおよび周方向溝2に開口する横方向溝が多数配置された、ブロック・タイプのトレッド・パターンを備えていることを除いて、上記実施例のタイヤとほぼ同じタイヤである。
【0016】
本発明に基づく上記実施例のタイヤ、上記比較例のタイヤおよび上記従来例のタイヤについて、タイヤの運動性能およびタイヤの騒音性能の評価試験を実施した。
【0017】
タイヤの運動性能の評価試験は、乾燥した路面での操縦安定性能の評価試験であって、乾燥した状態のサーキット・コースを各種走行モードによりスポーツ走行したときのテスト・ドライバーによるフィーリングで10点満点で評価したものである。
上記の運動性能の評価試験の結果では、上記従来例のタイヤが6.0で、上記実施例のタイヤが6.0で、上記比較例のタイヤが5.5であった。
【0018】
タイヤの騒音性能の評価試験は、タイヤの騒音性能は、室内でタイヤ単体を回転するドラムの上に荷重をかけて押し付け、80km/hの速度におけるタイヤの騒音を測定するものである。
上記の騒音性能の評価試験の結果では、上記従来例のタイヤの騒音レベルが74dB(A)で、上記実施例のタイヤの騒音レベルが71dB(A)で、上記比較例のタイヤの騒音レベルが69dB(A)であった。
【0019】
上記の評価試験の結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
Figure 0004141540
【0021】
【発明の効果】
上記の結果から、本発明によって、運動性能を低下することなく騒音性能に優れた空気入りタイヤが得られることことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるタイヤのトレッド・パターンの一部拡大正面図である。
【符号の説明】
1 周方向リブ
2 周方向溝
3 二等辺三角形領域

Claims (8)

  1. タイヤ周方向に平行または実質的に平行に延びる、少なくとも1本の周方向溝をタイヤの赤道線近傍に備えた空気入りタイヤにおいて、
    (1)該周方向溝に隣接して、二等辺またはほぼ二等辺の三角形領域が、周方向に間隔を置いて多数形成され、
    (2)該二等辺三角形領域の頂点および二等辺のうちの一つの辺が該周方向溝の溝壁上に位置し、
    (3)該二等辺三角形領域の頂点から底辺に向けて、面取り深さが徐々に浅くなるように、5mm以上の長さにわたって面取りされていて、
    (4)該二等辺三角形領域の頂点の頂角は5乃至40度であることを特徴とするトレッド・パターンを備え
    (5)該周方向溝に開口し周方向に傾斜した方向に延びる多数の傾斜サイプが周方向に間隔を置いて配置され、該周方向溝と該傾斜サイプとによって該二等辺三角形領域が形成され、該二等辺三角形領域の二等辺のうちの他方の辺が該傾斜サイプ上に位置していることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 該周方向溝は2mm以上の溝幅を有することを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 該二等辺三角形領域の頂点が該周方向溝の溝底のレベルに位置することを特徴とする請求項1乃至2記載の空気入りタイヤ。
  4. 該二等辺三角形領域が曲面状に面取りされていることを特徴とする請求項1乃至3記載の空気入りタイヤ。
  5. 該二等辺三角形領域が平面状に面取りされていることを特徴とする請求項1乃至3記載の空気入りタイヤ。
  6. 該傾斜サイプは、周方向に対して傾斜して延びる部分のタイヤ赤道面に近い側が先に接地して、赤道面に遠い側が後に接地するように、車両に装着する際のタイヤの回転(正転)方向が指定されている、いわゆる方向性トレッド・パターンが形成される方向性傾斜サイプであることを特徴とする請求項1乃至記載の空気入りタイヤ。
  7. 該周方向溝、該傾斜サイプおよび該二等辺三角形領域などによって形成されるトレッド・パターンが、タイヤの赤道線上の点に関して点対称のトレッド・パターンであることを特徴とする請求項1乃至記載の空気入りタイヤ。
  8. 該周方向溝に隣接し、該二等辺三角形領域が形成されている陸部が、実質的に周方向連続性を損なわない周方向リブであることを特徴とする請求項1乃至記載の空気入りタイヤ。
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