JP4033564B2 - インク組成物 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、インクを吐出するノズルを電極として非一様電界を形成することにより、このノズルから吐出されるインク組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
近年、パーソナルコンピューター等の情報機器は凄まじい勢いで普及しており、これに伴って情報を記録するプリンターも種々の形式のものが市販されている。
【0003】
こうしたプリンターを記録形式によって大別すると、ワイヤードットプリンター、感熱転写型プリンター、インクジェット型プリンター、レーザープリンター等がある。これらの各種プリンターの中で、インクジェット型プリンターは、比較的小型軽量であり、しかも多色印刷が可能であることから、広範に使用されている。こうしたインクジェット型プリンターで採用されている記録方式としてインクを加熱して気泡を発生させてこの気泡発生によりインクを噴出するようにしたバブルジェット方式、ピエゾ素子を用いてインクを噴出させる方式等がある。
【0004】
しかしながら、例えばバブルジェット方式では、インクを繰り返し加熱することから、インクが熱劣化しやすく、また消費電力が大きい。さらに、ピエゾ素子を用いた方式では、駆動するのに高電圧が必要であり、かつ消費電力も大きい。
【0005】
さらに、これらのインクジェット方式では、構造が複雑なため大規模な印字ヘッドを製作するのが困難であり、消費電力も大きいため、複数の大型プリンターヘッドを配置することは実際上できないので、小型のプリンターヘッドを左右に移動させなければならず、このためにプリンターヘッド移動モータが必要である。こうしたモータが駆動することにより騒音を生ずるという問題を生ずるばかりか、印字スピードも遅い。また、このようなバブルジェット方式あるいはピエゾ素子を用いたインクの噴出方式では、一回の電圧印加(パルス電圧印加)に対して1回のインク吐出しかできず、連続的なインク吐出はできなかった。さらに、こうした方式では、インクを吐出させるために1ドット毎にポンプ室を設ける必要があり、さらにこのポンプ室における加圧によってインクが逆流しないようにインクタンクとポンプ室とは毛細管で連結する必要がある。このようにポンプ室を設けることによりインク吐出部の構造が複雑化する。さらに、インクが毛細管の中で凝集することがあり、インクの供給を長期間安定に供給することが難しいという問題もある。
【0006】
これとは別に、インクジェット方式として、ドロップオンデマンド型のインクジェット記録方式がある。この方式で使用されるインクとして、外部電界から電圧を印加することにより粘度が増加(場合によっては非流動体となる)するという電気レオロジー(ER)特性を有するインク組成物(ERインク組成物)が提案されている(例えば、特開昭55−117663号公報、特開平2−172746号公報、日本印刷学会誌第27巻第3号第283頁参照)。
【0007】
すなわち、このようなERインク組成物は、電気絶縁性媒体中にER粒子を分散したものであり、このドロップオンデマンド型のインクジェット記録方式では、ERインク組成物を相対する電極の間に充填し電圧を印加した場合に電極間に生ずる電場の作用によってERインク組成物中に分散しているER粒子が分極し、さらにこの分極に基づく静電引力によって電場方向にER粒子が配位連結して外部剪断流動に対する抵抗力となって、インク組成物の吐出を止め(OFF状態にし)、インク組成物を吐出させる際には、電圧を印加しないことによりインク組成物が本来有している流動性を発現させ、外部剪断流動によってインク組成物を吐出させる(ON状態にする)ことによりインク組成物の吐出を制御している。ここでER効果は、電圧を印加することによりERインク組成物中にER粒子を配向連結することによる外部剪断流動に抗する抵抗力として、すなわちER粒子をERインク組成物の吐出を制御するストップバルブとして機能させる力の発生源として利用されている。
【0008】
このような従来のERインク組成物に用いられているER粒子としては、比重1.2以下の主としてポリマー物質を芯材とし、その芯材に親水性化合物を被覆した粒子も提案されており(特開平3−162494号公報)、このような粒子を用いたERインク組成物としても知られている(特開平4−257485号公報)。
【0009】
このような従来のERインク組成物を用いたプリンターでは、ERインク組成物には、常に圧力がかかった状態(外部剪断流動状態)にあり、こうした圧力のかかったERインク組成物中のER粒子にストップバルブの機能を発現させるために電圧を印加してER粒子を配向連結しているのである。従って、こうしたプリンターを使用する場合には、インクを吐出させるわずかな時間を除いて、ERインク組成物に電圧を常時印加し続ける必要があった。また、こうしたER粒子を配列連結して充分なストップバルブ機能を発揮させるためには、相当高い印加電圧が必要になる。すなわち、ドロップオンデマンド型のインクジェット記録方式では、ERインク組成物中のER粒子に充分なストップバルブ機能を発現させるために相当高い印加電圧が必要になり、かつこの高い電圧をプリンターを駆動させている間、インクを吐出させる極短時間を除いて常にかけ続けなければならないために、消費電力が相当大きくなるという問題がある。
【0010】
さらに、このドロップオンデマンド型のインクジェット記録方式では、上記のように一つのノズルにかける印加電圧が大きいために、一台のプリンターで使用できるノズルの数には制限があり、限られた数のノズルを移動させながら記録を行う必要がある。こうしたノズルの駆動は、モーター等の駆動装置で行われるため、駆動装置による騒音も問題になっている。
【0011】
また、こうしたERインク組成物は、ER粒子を含有しており、ERインク組成物を吐出する際には、こうしたER粒子が吐出ノズルに設けられた電圧印加用電極およびオリフィス壁と接触しながらERインク組成物が吐出される。このER粒子として上述のように無機粒子等が用いられており、こうしたER粒子とノズル内周壁面との接触によってノズル内周壁面が相当摩耗し、この摩耗によって生じた摩耗粉がERインク組成物に混入することにより、ERインク組成物のER特性が変動し、場合によっては電極間に異常電流が流れる等の問題を引き起こす要因にもなりかねない。
【0012】
さらに、上記のERインク組成物はER粒子が絶縁性媒体に分散した状態の組成物であり、こうしたERインク組成物中におけるER粒子の分散安定性にも問題がある。すなわち、こうしたERインク組成物を長期間使用しない場合等には、ER粒子が沈殿する虞があり、こうしてER粒子が一旦沈殿してしまったERインク組成物では、電圧を印加してもER粒子の配列連結によるストップバルブ機能が充分に発現しなくなる。
【0013】
こうした状況下に、本発明者は、上記のような機構のプリンターとは全く異なる電気感応作動媒体を用いたプリンターについて発明し既に出願している(特願平9−290819号明細書および図面、平成10年(1998)10月23日提出の特許願の明細書および図面参照)。
【0014】
これらの明細書および図面に記載した記録装置は、例えば特開平9−290819号公報に開示されているような電気感応作動媒体(電気共役流体(Electro-Conjugate Fluid = ECF)を用いた記録装置であり、基本的な構成は、基部電極、インク吐出電極および引き電極を有し、基部電極とインク吐出電極との間および/またはインク吐出電極と引き電極との間に電圧を印加することにより、着色された電気感応作動媒体からなるインク組成物をインク吐出電極であるノズルから記録媒体(例:紙)に吐出させて記録するという構成である。
【0015】
本発明はこうしたECF流体を用いた記録装置に特に好適に使用することができる新規なインク組成物を提供するものである。
【0016】
【発明の目的】
すなわち、本発明は、ECF流体を用いた記録装置に特に適したインク組成物を提供することを目的としている。
【0017】
【発明の概要】
本発明のインク組成物は、出力信号に対応する電位差を利用してノズルから記録媒体に吐出させるインク組成物であって、
該インク組成物が、次式[I]で表される含フッ素エーテル化合物、次式[II]で表される芳香族含フッ素化合物、次式[III]で表されるパーフルオロアルケン、次式[IV]で表されるフルオロアルカンおよび次式[V]で表されるジクロロペンタフルオロプロパンよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の含フッ素化合物を含有することを特徴としている。
【0018】
【化6】
【0019】
ただし、上記式[I]において、
Zは、フッ素原子または水素原子であり、
Qは、−CF2−、−CH2−または−C6H4−のいずれかであり、
mは、1〜5の整数であり、
Xは、―(CaH2a)−、−(A)bCH(B)−、−CcF2c−、−CdF2d-2−および−CeF2e-4−よりなる群から選ばれる一種類の基であり(ここでAは−CF2−または−CF2CH2−であり、Bは−CF3またはフッ素原子であり、aは1〜3の整数、bは0または1、cは1〜12の整数、dは2〜12の整数、eは3〜12の整数である)、
nは0または1〜13の整数であり、
Yはフッ素原子または水素原子である。
【0020】
【化7】
【0021】
ただし、上記式[II]において、
Xは、それぞれ独立に、CjF2j+1 (jは1〜4の整数)であり、
Yはそれぞれ独立に塩素原子またはフッ素原子であり、
かつ0≦n≦5、0≦m≦5、0≦n+m≦5の関係を有する。
【0022】
【化8】
【0023】
ただし、式[III]において、nは4〜12の整数を表す。
【0024】
【化9】
【0025】
ただし、式[IV]において、nは4〜10の整数を表し、XおよびYはそれぞれ独立に水素原子またはフッ素原子を表す。
【0026】
【化10】
【0027】
上記のような含フッ素化合物は、単独または不燃性含フッ素化合物とくみあわせることにより、不燃性のインク組成物を調整することができる。このため比較的高電圧を使用するECF流体を用いた記録装置において、機械的な不備等によって、万一スパーク等が生じたとしても本発明のインク組成物は引火することがなく、安全に記録装置を使用し続けることができる。
【0028】
【発明の具体的な説明】
次に本発明のインク組成物について具体的に説明する。
本発明のインク組成物は、出力信号に対応する電位差を利用してノズルから記録媒体に吐出させる記録装置に用いられるインク組成物である。
【0029】
図1に本発明のインク組成物が使用される記録装置の例を模式的に示す。
本発明のインク組成物を好適に使用することができる記録装置は、図1に示すように、インク吐出部に、基部電極(針状電極)とインク吐出電極とを有し、インク吐出電極から吐出するインク組成物の到達方向には、引き電極が形成されている。
【0030】
図1において、引き電極は71で示されており、インク吐出電極は73で示されており、基部電極である針状電極は75で示されている。
図1においてインクタンク79の中には特定の含フッ素化合物と色材(剤)とからなるインク組成物77が充填されている。このインクタンク79には、外部からインク組成物が補給される。針状電極75の先端は針状になっており、インク吐出電極73の孔部と対向し、この針状電極75とインク吐出電極73との間のインク組成物に非一様電界を形成している。引き電極71は、通常はインク吐出電極73からのインク組成物が衝突する記録材料(図1においては記録材料(紙))81の裏面に設けられている。
【0031】
例えば上記図1に示される記録装置に本発明のインク組成物を供給し、基部電極とインク吐出電極との間、および/または、インク吐出電極と引き電極との間の電圧を変化させることにより、この電圧の変動により本発明のインク組成物をインク吐出電極から吐出させることができる。
【0032】
本発明のインク組成物は、上記のような電圧の変化によって流動する一種のECF流体であり、以下に示すように5種類の含フッ素化合物に分類される。
すなわち、本発明のインク組成物は以下に示される5種類含フッ素化合物を含有している。
【0033】
式[I]で表される含フッ素エーテル化合物
式[II]で表される芳香族含フッ素化合物
式[III]で表されるパーフルオロアルケン
式[IV]で表されるフルオロアルカン
式[V]で表されるジクロロペンタフルオロプロパン
これらの含フッ素化合物は単独で使用することができることは勿論、2種類以上を組み合わせて使用することもできる。
【0034】
こうした含フッ素化合物の内、含フッ素エーテル化合物は、次式[I]で表すことができる。
【0035】
【化11】
【0036】
ただし、上記式[I]において、
Zは、フッ素原子または水素原子であり、
Qは、−CF2−、−CH2−または−C6H4−のいずれかであり、
mは、1〜5の整数であり、
Xは、―(CaH2a)−、−(A)bCH(B)−、−CcF2c−、−CdF2d-2−および−CeF2e-4−よりなる群から選ばれる一種類の基であり(ここでAは−CF2−または−CF2CH2−であり、Bは−CF3またはフッ素原子であり、aは1〜3の整数、bは0または1、cは1〜12の整数、dは2〜12の整数、eは3〜12の整数である)、
nは0または1〜13の整数であり、
Yはフッ素原子または水素原子である。
【0037】
このような式[I]で表される含フッ素エーテル化合物の例としては、
C4F9−O−CH3 (住友3M(株)製、商品名:HFE−7100)、
C4F9−O−C2H5 (住友3M(株)製、商品名:HFE−7200)、
C2F5−CH2−O−CF2CF2H、
C2F5−CH2−O−CH3、
H−C2F4−O−C2H5、
CF3−CHF−CF2−O−C2H5、
(CF3)2CH−CF2−O−CH3、
H−C2F4−CH2−O−CHF2、
H−C2F4−O−CH2−CF3、
および
アルキルパーフルオロアルケニルエーテル類(例;CfH2f+1−O−CgF2g-1(F=1〜5、g=3〜10)を挙げることができる。このような含フッ素エーテル化合物は単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0038】
本発明で使用される芳香族含フッ素化合物は、式[II]で表すことができる。
【0039】
【化12】
【0040】
ただし、上記式[II]において、
Xは、それぞれ独立に、CjF2j+1 (jは1〜4の整数)であり、
Yはそれぞれ独立に塩素原子またはフッ素原子であり、
かつ0≦n≦5、0≦m≦5、0≦n+m≦5の関係を有する。
【0041】
このような式[II]で表される含フッ素芳香族化合物の例としては、
1,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、2,4-ジクロロベンゾトリフルオライド、1-クロロ-4-トリフルオロメチルベンゼン、ベンゾトリフルオライド、および、ベンゾトリフルオライド誘導体(コスモペトロテック(株)製、商品名;ペトロセーフゾルDM(s)を挙げることができる。
【0042】
これらの含フッ素芳香族化合物は単独であるいは組み合わせて使用することができる。
本発明で使用されるパーフルオロアルケンは、次式[III]で表すことができる。
【0043】
【化13】
【0044】
ただし、式[III]において、nは4〜12の整数を表す。
このようなパーフルオロアルケンの例としては、ヘキサフルオロプロペンの2量体(C6F12;商品名:Dimers of hexafluoropropene, ダイキンファインケミカル研究所(株)製)、ヘキサフルオロプロペンの3量体(C9F18; Trimers of hexafluoropropene, ダイキンファインケミカル研究所(株)製)のようなヘキサフルオルプロペンの多量体を挙げることができる。
【0045】
また、本発明で使用されるフルオロアルカンは、次式[IV]で表すことができる。
【0046】
【化14】
【0047】
ただし、式[IV]において、nは4〜10の整数を表し、XおよびYはそれぞれ独立に水素原子またはフッ素原子を表す。
このようなフルオロアルカンの例としては、パーフルオロヘキサン(C6F14;商品名:Perfluorohexane, ダイキンファインケミカル研究所(株)製)、パーフルオロオクタン(C8F18; 商品名:Perfluorooctane, ダイキンファインケミカル研究所(株)製)、(CF3)2CF(CF2)4CF(CF3)2 (商品名;Perfluoro-2,7-dimethylictane, ダイキンファインケミカル研究所(株)製)、C5H2F10(一般名:HFC−43−10mee)を挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0048】
本発明で使用されるジクロロペンタフルオロプロパンは次式[V]で表すことができる。
【0049】
【化15】
【0050】
このジクロロペンタフルオロプロパンの例としては、
【0051】
【化16】
【0052】
を挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
本発明のインク組成物には、インク組成物全量(100重量部)中に、上記式[I]〜[V]で表される含フッ素化合物が、通常は50〜100重量部、好ましくは70〜99.5重量部の量で含有されている。すなわち、この含フッ素化合物自体が有色である場合には、特に色材を配合することなく、この含フッ素化合物を単独でインク組成物として使用することができる。
【0053】
上記のような含フッ素化合物はほとんどが不燃性であり実質的にほとんどの化合物が引火点を有していない。このような含フッ素化合物を単独または不燃性化合物と組み合わせて使用することにより、不燃性のインク組成物を調整することができる。
【0054】
本発明のインク組成物には、通常は色材(剤)が含有されている。一般に色材には、染料および顔料があり、本発明では公知の染料および顔料を使用することができる。このような染料および顔料が上述した含フッ素化合物に溶解もしくは分散されてインク組成物を形成する。
【0055】
本発明において色材として使用することができる染料の例としては、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、カルボニウムイオン染料、ニトロ染料、キナクリン染料、ナフトキノン染料等を挙げることができる。
【0056】
本発明において色材として使用することができる顔料には無機顔料および有機顔料がある。
無機顔料の例としては、酸化亜鉛、リトポン、酸化チタン等の白色顔料、クロムイエロー、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー等の黄色顔料、ベンガラ、カドミウムレッド、モリブデンオレンジ等の赤色顔料、紺青、群青等の青色顔料、カーボンブラック等を挙げることができる。また、有機顔料の例としては、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、金属錯塩顔料、トリフェニルメタン系顔料、パット顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料等を挙げることができる。
【0057】
これらの色材は、単独であるいは組み合わせて使用することができる。
本発明で用いられるインク組成物において、これらの色材は、上記含フッ素化合物100重量部に対して、通常は0.1〜15.0重量部、好ましくは、1〜5重量部の量で含有されている。
【0058】
このような色材は、上記含フッ素化合物に単独で溶解もしくは分散させることができるが、こうした色材を含フッ素化合物に溶解もしくは分散させるために色材可溶化剤を用いることもできる。
【0059】
このような色材可溶化剤の例としては、酢酸エチル、デカン二酸ジブチル等のエステル類、メチルエチルケトンなどのケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物を挙げることができる。このような色材可溶化剤は、色材を含フッ素化合物に溶解もしくは分散させることが困難な場合に単独であるいは組み合わせて使用される。こうした色材可溶化剤を用いて色材を含フッ素化合物に溶解もしくは分散させる場合には、色材可溶化剤は、含フッ素化合物100重量部に対して通常は35重量部以下、好ましくは5〜20重量部の量で使用することができる。このような色材可溶化剤は単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0060】
また、本発明のインク組成物には、上記成分の他に、本発明のインク組成物の特性を損なわない範囲内で、安定剤、分散剤、界面活性剤、増粘剤、レオロジー調製剤、インク定着性向上剤、揮発性調整剤、防腐・防黴剤、色調・光沢調整剤、乾燥性調整剤、インク拭き取り性調整剤等の添加剤を添加することができる。
【0061】
殊に本発明のインク組成物は、紙などの記録媒体に印字する記録装置のインクとして使用する場合には、上記添加剤の他にバインダーを配合することもできる。また、このインク組成物を電子ボード(電子白板)記録装置のインクとして使用する場合には、バインダーを配合する必要はなく、むしろ、乾燥性調整剤(保湿剤)、インク拭き取り調整剤などを配合する。
【0062】
こうした任意に添加することができる成分の中で、例えば安定剤としては、UV吸収剤(例:2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、置換アクリルニトリル誘導体、芳香族エステル誘導体、トリアジン誘導体等)を挙げることができる。また、高分子分散剤および界面活性剤の例としては、アニオン系界面活性剤(例:アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、スルホコハク酸エステル塩等)、カチオン系界面活性剤(例:第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩、第3級スルホニウム塩、アルキルピリジニウム塩等)、ノニオン系界面活性剤(例:多価アルコール誘導体等)を挙げることができる。
【0063】
上記のような添加物の配合量は、インク組成物の特性を損なわない範囲内で適宜選定することができるが、通常は電気感応作動媒体と色材との合計重量に対して30重量%以下である。
【0064】
本発明のインク組成物は、例えば上記の成分を混合することに製造することができる。
また、本発明のインク組成物は、使用温度における導電率および粘度が下記特定の範囲内にあることが好ましい。
【0065】
本発明のインク組成物は、その使用温度における粘度および導電率を測定して、縦軸が粘度であり、横軸が導電率であるグラフ(図2)に表すと、下記表1に示される点P、点Q、点R(好ましくは点P0、点Q0、点R0)を頂点とする直角三角形の内部に位置する粘度および導電率を有していることが好ましい。
【0066】
【表1】
【0067】
上記のような粘度および導電率を有するインク組成物は、基部電極とインク吐出電極との間、および/または、インク吐出電極と引き電極との間に電圧を印加することにより、良好にインク吐出電極であるノズルから記録媒体へ吐出する。
【0068】
本発明のインク組成物は、例えば次のようにして使用することができる。
図1は、本発明のインク組成物を用いるための記録装置を模式的に示すものである。この記録装置には、インクケース79と、このインクケース79内に供給される本発明のインク組成物77と、このインクケース内に配置された基部電極(針状電極)75と、インク組成物を吐出するノズルとしても作用するインク吐出電極73と、インク吐出電極73から吐出されたインク組成物を引き寄せる引き電極71とが備えられている。そして、引き電極71とインク吐出電極73との間には、紙などの記録媒体81が移動可能に配置されている。基部電極75、インク吐出電極73、引き電極71は、電気的に絶縁されており、それぞれの電極間で電圧を印加できるようにされている。
【0069】
上記図1に示す記録装置を例にして本発明のインク組成物の使用例を説明する。
図1に示すように基部電極として針状電極75を用い、インク吐出電極73および引き電極71を備えた記録装置を用いた本発明のインク組成物の使用方法には、図1に示すように、タイプA、タイプBおよびタイプCの3種類の電圧印加方式がある。
【0070】
針状電極75に印加する電圧をVS 、インク吐出電極73に印加する電圧をVD、引き電極VPとすると、タイプAでは、上記各電極の印加電圧の間に、VS、VP>>VDの関係を形成することにより、インク組成物を吐出させる。すなわち、針状電極の電圧VSがプラス電圧になるようにプラス電圧を印加し、インク吐出電極の電圧VDをアースして0Vとし、VSとVDとの電位差によってはインク組成物の吐出には至らない程度に直流のプラス電圧を印加しておく。例えばこのプラス電圧を、通常は+3KV〜+6KV、好ましくは+4KV〜+5KVの範囲にすることにより、インク組成物は、インク吐出電極73から吐出するには至らない。そして、引き電極の電圧を0V(GND)から+4KV〜+5KVに変動させることにより、インク組成物はインク吐出電極73から引き電極71に向かって吐出する。この方法では、針状電極の電圧VSとインク吐出電極の電圧VDとは一定に維持されており、引き電極の電圧VPのみを変動させて、上記3個の電極の間に、VS、VP>>VDの関係を形成している。そして、こうして吐出したインク組成物を、インク吐出電極73と引き電極71との間に記録材料(例:紙、電子黒板描画面)を介在させて記録する。
【0071】
また、タイプBおよびタイプCでは、上記各電極の印加電圧の間に、VS、VP<<VDの関係を形成することにより、インク組成物を吐出させる。たとえばタイプCでは、VSとVDとの電位差によってはインク組成物の吐出には至らない程度に直流マイナス電圧を印加しておく。例えばこのマイナス電圧は、通常は−3KV〜−6KV、好ましくは−4〜−5KVの範囲にすることにより、インク組成物は、インク吐出電極73から吐出するには至らない。そして、引き電極電圧を0V(GND)から−4KV〜−6KVに変動させることにより、インク組成物はインク吐出電極73から引き電極71に向かって吐出する。この方法では、針状電極の電圧VSとインク吐出電極の電圧VDとは一定に維持されており、引き電極の電圧VPのみを変動させて、上記3個の電極の間に、VS、VP<<VDの関係を形成している。そして、こうして吐出したインク組成物を、インク吐出電極73と引き電極71との間に介在させた記録材料で受けて記録する。同様に、タイプBは、針状電極電圧VSを0V(GND)とし、この針状電極とインク吐出電極との間に直流のプラス電圧を印加しておく。例えばこのプラス電圧を、通常は+3KV〜+6KV、好ましくは+4KV〜+5KVの範囲にすることにより、インク組成物は、インク吐出電極73から吐出するには至らない。そして、引き電極電圧を+4KV〜+5KVから0V(GND)に変動させることにより、インク組成物はインク吐出電極73から引き電極71に向かって吐出する。この方法では、針状電極の電圧VSとインク吐出電極の電圧VDとは一定に維持されており、引き電極の電圧VPのみを変動させて、上記3個の電極の間に、VS、VP<<VDの関係を形成している。そして、こうして吐出したインク組成物を、インク吐出電極73と引き電極71との間に介在させた記録材料で受けて記録する。
【0072】
上記のように本発明のインク組成物は、ポンプ等の駆動手段あるいはインク加熱手段を使用することなく、単に電極間に電圧を印加することにより、こうして形成される電極間の電位差によって吐出する。しかも、インク組成物が吐出する際に流れる電流は、極めてわずかであり、従って、電圧印加による発熱は通常は観察されない。
【0073】
上記の記録装置は、本発明のインク組成物を使用するための記録装置の一例であり、本発明のインク組成物は、上記例示した記録装置のように電圧を印加して、電極間に生ずる電位差を利用した記録装置に使用可能である。
【0074】
【発明の効果】
本発明のインク組成物は、特定の含フッ素化合物を含有しており、こうした特定の含フッ素化合物は、電圧を印加して非一様電界中では、電極間で移動流を形成する。本発明のインク組成物によれば、こうした電極間で形成される特定の含フッ素化合物の移動流を利用して、インク組成物をインク吐出電極から吐出させて記録することができる。本発明者は、電気感応作動媒体(ECF流体)としては種々の化合物を開示したが、上記特定のフッ素化合物は、インク組成物を形成する電気感応作動媒体として特に優れている。
【0075】
しかも、この特定の含フッ素化合物を用いたインク組成物は、不燃性であり、電極間に電圧を印加しても、引火の危険性がない。
さらに、乾燥性、飛着性、着色性、定着性など、インク組成物として必要な通常の要件に関しても本発明のインク組成物は優れた特性を示す。また、プロッター用のインクとして使用する場合には、拭き取り性および付着性のバランス、並びに、乾燥性と保湿性のバランスの調整も容易である。
【0076】
【実施例】
次に本発明の実施例を示して本発明のインク組成物について説明するが、本発明は、これらによって限定されるものではない。
【0077】
【実施例1〜14、比較例1〜9】
図1に示すように、基部電極として針状電極を使用し、さらにインク吐出電極および引き電極を備えた記録装置を用意した。
【0078】
この記録装置において、インク吐出電極の底端部と針状電極の先端との距離は3mmであり、インク吐出電極には、外径1.0mm、内径0.6mm、長さ5mmの銅管を使用した。また、引き電極には銅板を使用し、引き電極とインク吐出電極の先端との距離を20mmに設定した。
【0079】
インク組成物が、インク吐出電極から上方に配置された引き電極の方向に噴出するに針状電極、インク吐出電極、引き電極を配置した。針状電極全体およびノズル電極の下部1.5mmがインク組成物に浸漬するように配置し、針状電極と引き電極とを負極とし、直流マイナス5.8KVを印加し、インク吐出電極は、接地して正極とした。
【0080】
以下に示す表に記載したECF流体に色材を混合して着色してインク組成物を製造した。ここで色材としては、黒色アゾ染料(商品名:カヤセットブラック151−H、日本化薬(株)製)を使用し、インク組成物中における黒色アゾ染料の濃度が3重量%となるようにECF流体に加えてインク組成物を製造した。また、ECF流体の種類によっては黒色アゾ染料が溶解しにくい場合があり、この場合には、少量の酢酸エチルを色材可溶化剤として使用した。
【0081】
上記のようにして製造したインク組成物について、測定した粘度は5.5×10-4Pas、導電率は3.0×10-8Sm-1であった。
また、このインク組成物についてインク組成物の噴出の状態およびそのときの電流値を測定した。結果を表2に示す。なお、この実験で使用した電流計の測定下限は0.05mAであり、表2において「<0.05mA」との表現は、この電流計における測定限界以下であったことを示す。また、引火点は、タグ密閉法により測定した。また、インク組成物の噴出状態において、
[AA]はインク組成物は引き電極まで勢いよく飛翔噴出し、噴出インク組成物は引き電極である銅板まで到達したことを表し、「BB」は、インク組成物は引き電極である銅板までは到達しないが、インク吐出電極から噴出し、インク吐出電極より上方に6〜19mmの高さで噴出したことを表し、「CC」は、インク組成物の吐出高さが1〜5mmであったことを表し、「DD」は、インク組成物がインク吐出電極からは吐出しなかったことを表す。
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のインク組成物を使用するための記録装置の一例を模式的に示す図である。
【図2】図2は、本発明のインク組成物の粘度および導電率の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
71…引き電極
73…インク吐出電極
75…基部電極(針状電極)
77…インク組成物
79…インクタンク
81…記録媒体(紙)
Claims (5)
- 出力信号に対応する電位差を利用してノズルから記録媒体に吐出させるインク組成物であって、
該インク組成物が、次式[I]で表される含フッ素エーテル化合物、次式[II]で表される芳香族含フッ素化合物、次式[III]で表されるパーフルオロアルケン、次式[IV]で表されるフルオロアルカンおよび次式[V]で表されるジクロロペンタフルオロプロパンよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の含フッ素化合物を含有することを特徴とするインク組成物;
Zは、フッ素原子または水素原子であり、
Qは、−CF2−、−CH2−または−C6H4−のいずれかであり、
mは、1〜5の整数であり、
Xは、―(CaH2a)−、−(A)bCH(B)−、−CcF2c−、−CdF2d-2−および−CeF2e-4−よりなる群から選ばれる一種類の基であり(ここでAは−CF2−または−CF2CH2−であり、Bは−CF3またはフッ素原子であり、aは1〜3の整数、bは0または1、cは1〜12の整数、dは2〜12の整数、eは3〜12の整数である)、
nは0または1〜13の整数であり、
Yはフッ素原子または水素原子である。]、
Xは、それぞれ独立に、CjF2j+1 (jは1〜4の整数)であり、
Yはそれぞれ独立に塩素原子またはフッ素原子であり、
かつ0≦n≦5、0≦m≦5、0≦n+m≦5の関係を有する。]、
- 上記インク組成物が、含フッ素化合物100重量部に対して0.1〜15重量部の量の色材を含有することを特徴とする請求項第1項記載のインク組成物。
- 上記インク組成物が、含フッ素化合物100重量部に対して30重量%以下の量の色材可溶化剤を含有することを特徴とする請求項第1項記載のインク組成物。
- 上記インク組成物が引火点を有していないことを特徴とする請求項第1項記載のインク組成物。
- 前記含フッ素化合物が、横軸が導電率σであり縦軸が粘度ηであって作動温度と作動電圧における流体の導電率σと粘度ηとの関係を示すグラフにおいて、導電率σ=4×10-10S/m,粘度η=1×100Pa・sで表される点P、導電率σ=4×10-10S/m,粘度η=1×10-4Pa・sで表される点Q、導電率σ=5×10-6S/m,粘度η=1×10-4Pa・sで表される点Rを頂点とする直角三角形の内部に位置する導電率σおよび粘度ηを有することを特徴とする請求項第1項記載のインク組成物。
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