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JP4032577B2 - 高電流・高電圧用回路基板及びその製造方法 - Google Patents

高電流・高電圧用回路基板及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器における回路を構成する回路部品実装基板に関し、特にテレビ、炊飯器、エアコンなどの家電電化商品の電源部などの高電流、高電圧用基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器は小型化、軽薄短小化の方向にありながら、高速処理などの機能の増加、複合商品化による回路の増加などにより、使用電力は増大の方向にある。
【0003】
この動向に対応して電子機器、電気製品の電源回路も小型軽量化を求められながら使用電力の増加に伴う回路基板の安全基準対策とコスト対策のために信号回路などの他の回路部より開発が遅れている。
【0004】
特に大型テレビやプラズマディスプレイなどは100kg以上の重さ、従来に比べて数倍の薄さでありながら高解像度処理、高音質処理、高速処理などから数[A]〜13[A]の高電流、あるいは1.6[KV]の高電圧の使用が要求されている。
【0005】
また従来、回路基板は部品を実装するための配線材料であり、如何に細い、精度の高い配線を安価に提供できるかが大きな課題であった。
【0006】
従来の回路基板として図8を参照しながら説明する。
【0007】
従来は電気回路を形成した導電回路パターン2を絶縁樹脂部材1に設け、その表面上にソルダーレジスト3を設けていた。
【0008】
このような回路基板は、放電加工、エッチング、板金プレス法などにより銅板などの金属板から所望の電気回路に基づいて導電回路パターン2を形成する。
【0009】
一般的に従来は安価などの点から導電回路パターン2の導体厚は一定であり電流、電圧が大きくなる場合は安全性の面から導体幅を大きく、また導体間を大きくすることにより対応しなければならず、回路基板の面積が大きくなった。これに対して仮に導体幅を一定とするならば、導体厚を変えることが必要であり、厚みの小さくてもよい信号系などの他の電気回路が基板に存在する場合は、その部分の材料が無駄になる。しかも一般的に厚みが大きくなるとそれをエッチングで回路加工するためには加工時間やその費用などが莫大にかかり生産効率上あまり好まれず従来は導体幅大による回路基板の安全性の確保が主であった。
【0010】
絶縁樹脂部材1は一般的には半硬化状態の熱硬化性の樹脂で、シート状にしたものを用いる。これらを用いて回路基板を形成するが、形成方法は絶縁樹脂部材1上に導電回路パターン2を重ね、上下より絶縁樹脂部材1を硬化させる温度に加熱された熱板または金型を用い挟み込み加圧をする。加圧により導電回路パターン2は半硬化状態の絶縁樹脂部材1の中に押し込まれ上面を除いて周囲を絶縁樹脂部材1で覆われ埋設状態となる。更に一定時間、加熱加圧を保持することにより絶縁樹脂部材1は硬化を完了する。硬化後、エッチング法又はプレス法所定の方法でソルダーレジスト3を表面に形成して回路基板を形成する。部品を実装するための半田付け等の必要部を残してソルダーレジスト3により導電回路パターン2の表面を覆って図8に示すような回路基板を完成する。
【0011】
ここでソルダーレジスト3の形成厚みは、半田付け部を限定するためのレジストのために一般的に10〜30μm程度と極めて薄く、安全規格上(IEC規格など)は強化絶縁構造としては認められておらず、先述した導体幅を大きくすることにより安全規格を満足するようにしている。
【0012】
そして大電流、大電圧用回路基板では導電回路パターンの隣接する導体間で絶縁破壊が起こり回路基板の損傷、基板の高熱化による実装部品の損傷の可能性がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ここで一般的に回路基板では、先述したようにその製造工程上、コスト高、製造時間の無駄のために従来は薄板の金属板を用いていたが、上記のような構成では回路基板の面積が大きくなったり、厚板の必要のない部分まで厚くなり大きな無駄を生じる。これに対して近年の電子機器、電気製品の小型軽量化の急速化に伴ないそれに使用される回路基板にも更なる小型軽量化及び高精度処理、高速処理をも兼ね備えた基板が急望され、このような要求に対して新たな回路基板の開発が不可欠となっており、従来の基板ではこのような要望に対して相反するものとなる。
【0014】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するもので、回路基板の小型化・軽量化を図りながら安全性・品質向上を図る回路基板構造及び回路基板製造方法であり、テレビ、炊飯器、電子レンジ、エアコン、モータ、洗濯機などの高電流・高電圧が使用される回路基板について格別なる効果を配し、この回路基板を用いた上記製品は小型・軽量化を確保しながら確かな高画像、省エネ、多機能化への対応を確保するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、導電回路パターンを備えた第1絶縁樹脂部材からなる回路基板であって、同一基板内に材質の異なる小電流用と高電流高電圧用の電流導電回路パターンが混在し、前記高電流高電圧用の電流導電回路パターンを第2絶縁樹脂部材で覆い、かつ、加熱加圧にて前記第1絶縁樹脂部材と前記第2絶縁樹脂部材を一体化、所定形状にした導電回路パターンの絶縁破壊を生じない高電流用または高電圧用の回路基板を用いる。
また、材質の異なる導電回路パターンが同一基板内で互いに独立あるいは接続されている上記の回路基板を用いることができる。
また、材質の異なる導電回路パターンの接続は、熱硬化性導電性ペーストを用いることを上記の回路基板を用いることができる。
また、パターンの接続は、接続部として溝または孔を設けて溜り部を形成し、導電ペーストを充填した接続部を介して接続する上記の回路基板を用いることができる。 また、導電回路パターンは、電気銅またはリン青銅からなる上記の回路基板を用いることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、実施の形態において同一な構成については同一符号を付して説明する。また実施の形態では高電流回路を主に説明してあるが高電圧回路にも使用できることはいうまでもない。
【0017】
図1、2は、本発明の一実施の形態における回路基板を示したものであり、図1は2つの回路基板例の断面図であり、(a)は絶縁樹脂部材1に導電回路パターン2は埋設したもの、(b)は絶縁樹脂部材1の表面に導電回路パターン2が設けられたものである。図2は、平面図を示したものである。
【0018】
本発明の一実施の形態の回路基板は、第1の絶縁樹脂部材1に導電回路パターン2が設けられ、導電回路パターン2は板厚の薄い導電回路パターン2bと板厚の厚い導電回路パターン2cとからなる。ここで導電回路パターン2bは信号系回路であり、信号系回路は動作信号、記憶信号などの制御用信号の経路であり微少な電流しか流れず、電圧も小さく安全規格上の対象外の回路であり導体間隔、間隔幅の制約を受けにくいために極めて高密度な配線が可能である。また導電回路パターン2cは電源系回路であり高電流(1A以上)、高電圧(数十〜数KV)の電流、電圧が用いられ、安全対策が必要な回路である。
【0019】
導電回路パターン2b、2cは導電性の金属板を用いエッチング法、プレス法などで形成される。そして一般的には銅が用いられるが導電性があり、半田付けができれば特にこだわることはない。導電回路パターンの形成に際しては、対象となる回路により電流電圧が決まっているので、その値により用いる金属板の厚みを決定する。
【0020】
従って信号系回路と電源系回路とが同一基板内に混在する場合、従来は一般的に導体厚み35〜70[μm]を用い高圧、高電流の導電回路パターン2cは導電幅を広くして導体の断面積を大きくすることにより対応した。
【0021】
しかしながら、これに対して本願発明では導体幅はできる限り小さくして、厚みを厚くする方法を用いる。そのために図1、2に示すように同一基板内に厚み、あるいは材質の異なる(例えば電気銅各種やリン青銅など)導電回路パターン2bを有する領域6と導電回路パターン2cを有する領域7との2つの領域を有する。2つの領域の導電回路はそれぞれ、小電流用の導電回路パターン2bと高電流、高電圧の導電回路パターン2cである。この場合、導電回路パターンは互いに独立して用いるか、図2に示すように接続部8により接合するかは使用目的により任意である。ここで接合する場合は高密度回路などであり、独立の場合は回路のブロック化、パターンのブロック化が必要な場合である。
【0022】
これからは厚みの異なる基板で主に説明するが、材質の異なる回路パターンでも同様の効果は得られる。
【0023】
図1(a)、(b)に示すように導電回路パターン2b、2cは別途作成されたものを第1の絶縁樹脂部材1に埋設するか、表面に貼り付ける。いずれも絶縁樹脂部材1を所定温度で加熱し軟化、接着性の発生時点で加圧を用い図1(a)、(b)の状態にする。
【0024】
次に第2の絶縁樹脂部材4で、導電回路パターン2c上を覆い所定寸法になるように一体化する。第2の絶縁樹脂部材4も第1の絶縁樹脂部材1と同様に加熱、加圧することにより所定形状とするが、厚み確保のために簡単な金型を用いる。
【0025】
導電回路パターン2bは信号系回路のために従来通りの導体幅、導体間隔でよいが、導体回路パターン2cは電源回路としての特性、安全性を考慮すると電圧、電流に対応する必要な断面積とするための導体厚みを厚くした分、導体幅を小さくすることができる。
【0026】
導体間隔は安全性の面から絶縁強化を考えて0.4[mm]以上を確保する。ここで厚みのバラツキ幅も考慮してある。
【0027】
更に図に示すように導体周辺を同様に0.4[mm]以上の厚みで第2の絶縁樹脂部材4で覆う構造とする。図1(b)にその寸法を記入しているが図1(a)の構造においても同様である。
【0028】
用いる第1の絶縁樹脂部材1、第2の絶縁樹脂部材4は共に安全規格上認められたものであり、通常PPS、DAP、PA9T、LCP(液晶ポリマー)などを用いるが必要に応じて他の絶縁樹脂を用いてもよい。
【0029】
図2は回路基板の平面図であり、導電回路パターン2b、導電回路パターン2cはそれぞれ必要に応じて独立回路として用いる事も、互いに接続して用いることも任意である。
【0030】
この例として信号系と電源系の区分のために独立さしたり、基板としての投影面積の縮小化を図るために接合箇所で立てたり曲げたりすることが考えられる。
【0031】
接続して用いる場合について接続部8の断面を図3に示す。
【0032】
それぞれの導電回路パターン2b、2cに形成した接続部8b(導電回路パターン2b側に設けた)、8c(導電回路パターン2c側に設けた)を、第1の絶縁樹脂部材1、第2の絶縁樹脂部材4と同等の熱硬化特性を有する導電ペースト10を介して接続する。この工程は、先述した第1の絶縁樹脂部材1と導電回路パターン2b、2cを一体化する時に同時に行い第1の絶縁樹脂部材1を加熱する熱を利用して硬化させる。ここで導電回路パターン2b、2cの少なくとも一方、あるいは両方に導電ペーストの充填用の溝又は孔を設けて、溜り部を形成し、そこに印刷又はディスペンサーで導電ペーストを充填させ、加熱又は加圧により硬化して導電ペーストによる回路の接続を行う。更に第2の絶縁樹脂部材4の硬化熱により硬化を補助してもよい。上記材料の硬化温度は150〜180℃位で硬化する。
【0033】
ここで第1の絶縁樹脂部材、第2の絶縁樹脂部材、導電ペーストは異なったものがよい。
【0034】
そして第3図に示す補強構造をとることにより接触面積が増え、接合強度が向上する。
【0035】
本実施の形態では、第2の絶縁樹脂部材4あるいは10を第1の絶縁樹脂部材1の導電回路パターン2の必要箇所(特に高電流箇所)に重ね、加熱加圧による熱圧着で第1の絶縁樹脂部材1と一体化することにより導電回路の絶縁状態を強化し安全を確保することができる。
【0036】
(実施の形態2)
先の実施形態は、接続部を導電ペーストで接続していたが、本実施の形態は、導電回路パターン2aにより接続している。つまり導電回路パターン2b、2cを導電回路パターン2aで接続している。これには導電回路パターン2b、2cを予め第1の絶縁樹脂部材1に設けておき導電回路パターン2aを設けるものでよく、また導電回路パターン2aを予め第1の絶縁樹脂部材1に設けておき導電回路パターン2b、2cを設けるものでよい。ここで導電回路パターン2b、2cの設け方は先述した方法などがあり、今回は導電回路パターン2aの設け方について説明する。図4(a)に示すように所定の回路パターンになるように第1の絶縁樹脂部材1上に導電回路パターン2aを設置する。そして両者を加熱し第1の絶縁樹脂部材1が軟化、接着性を発生すると接続部11を形成する程度に加圧し、導電回路パターン2aを第1の絶縁樹脂部材1に固定し、他の力が加わっても簡単に移動、変形しないようにする。そして図4(b)に示すようにその上から第2の絶縁樹脂部材10を重ねて上下より加熱する。加熱により第2の絶縁樹脂部材10が軟化した後加圧する。このように軟化の後加圧すると第2の絶縁樹脂部材10は導電回路パターン2aの導体間に入り込み第1の絶縁樹脂部材1に達し、互いに融合一体化され、導体間を完全に遮断絶縁する強化絶縁構造を形成する。(図4(c)参照)。
【0037】
図5は導電回路パターン2aの他の形成方法であり、図4に第1の絶縁樹脂部材と導電回路パターンとを接触する程度にしたが、図5(a)に示すように導電回路パターン2aを第1の絶縁樹脂部材1に、その板厚の1/3〜1/2程度まで加熱軟化の後加圧し埋め込み部12を設けた。これは、導電回路パターン2aの厚みが厚い場合、特に導体幅が導体厚より小さい場合には、第2の絶縁樹脂部材10を軟化させ加圧するときに導電回路パターン2aの固定が安定し、変形しにくい。そして第2の絶縁樹脂部材10を重ねて一体化した時に第1の絶縁樹脂部材1と第2の絶縁樹脂部材10の厚み方向において、導電回路パターン2aを図5(b)に示すように厚みの中間部近傍に位置させる事ができる。このためにより安定性、安全性のある回路基板となる。
【0038】
もちろんこの場合も強化絶縁として導体周囲の樹脂厚みは0.4[mm]以上確保することは言うまでもない。また第1の絶縁樹脂部材1、第2の絶縁樹脂部材10は互いに接着融合性があり、安全規格に適合する材料ならば互いに異材質のものでも使用できる。このことより材料選択の範囲が広くなり材料調達、コスト低減の面からも有利となる。
【0039】
(実施の形態3)
図6に示すように本実施の形態は、予め加工された導電回路パターン2bを第1の絶縁樹脂部材1に、そして予め加工された導電回路パターン2cを第2の絶縁樹脂部材4に仮固定する。今回、加熱及び加圧により仮固定を行い、その際の加熱、加圧は第1、第2の絶縁樹脂部材1、4の表面に接着力を生じる程度とする。その為に加熱は導電回路パターン2b、導電回路パターン2cのみに行い、第1、第2の絶縁樹脂部材1、4の表面に接着力が生じる程度にし、加圧して仮固定する。その後図6(a)に示すように互いの導電回路パターン2b、2cが向かい合うように設け、第1、第2の絶縁樹脂部材1、4が軟化、接着力が生じ導電回路の周囲を埋めるまで加熱軟化し加圧して互いを一体化する。
【0040】
先に説明したものは予め加工された導電回路パターン2b、2cを第1、第2の絶縁樹脂部材1、4に仮固定したが、別の方法として以下のものがある。図6の一点鎖線で示すように導電板13、14をそれぞれの第1、第2の絶縁樹脂部材1、4に接合する。接合の方法は導電板13、14を加熱して前述の方法でそれぞれ第1、第2の絶縁樹脂部材1、4の表面に仮接合させたり、接着剤により接合する。次に導電板13、14にエッチングなどにより導電回路パターン2b、2cを形成する。その後の回路基板(一体化)の製法は同じ手順である。
【0041】
(実施の形態4)
本実施例を図7を用いて説明する。15は一般的に用いられている銅貼積層板による加工基板である。本実施形態は、従来工法の微細加工で形成された信号回路をはじめとする小電流・小電圧回路2dを有する加工基板15と、前述(実施の形態3)で述べた方法で形成された導電回路パターン2cを有する第2の絶縁樹脂部材4からなる。第2の絶縁樹脂部材4を加熱軟化させて加工基板15と重ねるか、あるいは重ねた後加熱して軟化させる。加熱は型を用いて上下から行うが両者の温度差が生じないようにする必要がある。特に加工基板15の温度が第2の絶縁樹脂部材4の軟化温度以下になると密着不良の原因となる。次に加圧し、加工基板15と接合一体化する。第2の絶縁樹脂部材4は軟化により導電回路パターン2cが埋設されると同時に加工基板15の導体も第2の絶縁樹脂部材4の中に入り込み、ともに導体の周囲が絶縁物で覆われた回路基板が形成される。
【0042】
以上説明した本実施の形態では高電流とは1A以上、高電圧とは数十〜数KVのものとした。信号系回路パターンは動作信号、記憶信号などの制御用信号の経路であり微少な電流・電圧しか流れず、安全規格上の対象外の回路であり導体間隔、間隔幅の制約を受けないために極めて高密度な配線が可能である。また加熱加圧の方法、条件(時間や温度制御、加圧力制御など)は適宜必要なものを用いる。また樹脂材料としては上記説明はしているがエポキシ樹脂などである。
【0043】
ここで用いる第1の絶縁樹脂部材1、第2の絶縁樹脂部材4、10はともに加熱により軟化するか、熱硬化樹脂の場合は、完全硬化をさせずに加熱により接着性を確保する程度に一部硬化し未硬化分を残したものを使用し、この未硬化の部分を加熱により再度融合して強固に一体化する。
【0044】
本実施形態では、加熱圧着により回路基板を形成したが、接着剤により仮固定、一体化してもよい。
【0045】
ここで第1の絶縁樹脂部材と第2の絶縁樹脂部材とは基本的に同材質が基板内で境界できないので望ましいが、安全規格を満足した材料で互いに融合できる材料であれば特に問題はない。またトラックキング特性の良い材料がよい。
【0046】
このように回路基板において高電流、高電圧の回路パターンの厚み、又は材質を異ならし、その部分を覆うことにより高電流、高電圧と信号系との回路が混在する基板について、安全で小型・薄型の基板を得ることができ、特に多様な機能を備える複合商品の小型、軽量化に際しては、高速、高精度などの高機能やマルチメディアなどの複数機能を実現するための基板として本発明は有効である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、回路基板の小型化・軽量化を図りながら安全性・品質向上を図る回路基板構造及び回路基板製造方法であり、テレビ、炊飯器、モータ、エアコンなどの高電流・高電圧が使用される回路基板について格別なる効果を配し、この回路基板を用いた上記製品は小型・軽量化を確保しながら確かな性能、そして商品の複合化に対応する高電流用基板を提供でき、この結果として安全でより品質の高い、高機能の製品(特に今後のマルチメディア、システムハウスなど)を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における回路基板の断面図
【図2】本発明の一実施形態における回路基板の平面図
【図3】導電回路パターンの接続部を示す断面図
【図4】本発明の第2の実施形態における回路基板の製造工程図
【図5】第2実施形態における回路基板の他の製造工程図
【図6】本発明の第3の実施形態における回路基板の製造工程図
【図7】本発明の第4の実施形態における回路基板の製造工程図
【図8】従来の回路基板の断面図
【符号の説明】
1 第1の絶縁樹脂部材
2 導電回路パターン(2a、2b、2c)
4 第2の絶縁樹脂部材
8 接続部
9 接続補強部
10 導電ペースト

Claims (5)

  1. 導電回路パターンを備えた第1絶縁樹脂部材からなる回路基板であって、同一基板内に材質の異なる小電流用と高電流高電圧用の導電回路パターンが混在し、前記高電流高電圧用の導電回路パターンを第2絶縁樹脂部材で覆い、かつ、加熱加圧にて前記第1絶縁樹脂部材と前記第2絶縁樹脂部材を一体化、所定形状にした導電回路パターンの絶縁破壊を生じない高電流用または高電圧用の回路基板。
  2. 材質の異なる導電回路パターンが同一基板内で互いに独立あるいは接続されている請求項1記載の回路基板。
  3. 材質の異なる導電回路パターンの接続は、熱硬化性導電性ペーストを用いることを特徴とする請求項1項記載の回路基板。
  4. パターンの接続は、接続部として溝または孔を設けて溜り部を形成し、導電ペーストを充填した前記接続部を介して接続する請求項3記載の回路基板。
  5. 導電回路パターンは、電気銅またはリン青銅からなる請求項1ないし4記載の回路基板。
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