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JP3924167B2 - フィルタ・バルブ装置 - Google Patents

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JP3924167B2
JP3924167B2 JP2001521436A JP2001521436A JP3924167B2 JP 3924167 B2 JP3924167 B2 JP 3924167B2 JP 2001521436 A JP2001521436 A JP 2001521436A JP 2001521436 A JP2001521436 A JP 2001521436A JP 3924167 B2 JP3924167 B2 JP 3924167B2
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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、フィルタ・バルブ装置に関する。より詳しく述べると本発明は、容器入りフィルタの迅速な交換を可能にする簡易遮断バルブと協働する容器入りフィルタに関する。本発明のフィルタ・バルブアセンブリは、フィルタ交換作業中における濾過媒体の漏出を防止または最小にするように設計されている。
【0002】
(背景技術)
先行技術で周知の濾過システムは概して、水などの流体から粒子状物質を濾過するため円筒形フィルタが設けられる円筒形ハウジングを含む。このような先行技術システムで詰まった、または汚れたフィルタを交換するには、最初に、フィルタハウジングへの流体供給を遮断し、ハウジングを開き、フィルタを交換することが必要である。この作業は時間がかかるだけでなく、ハウジングが開いた時に流体が漏出する結果となることが多い。したがって、関連してフィルタハウジングから流体が漏出することなく、フィルタ要素の迅速な交換が可能なフィルタシステムに対する必要性が生まれた。漏出した濾過媒体を厳密な手順に従って清掃しなければならない病院の手術室や製造施設のクリーンルームなどの無菌環境でフィルタが交換されるという状況では、これが特に望ましい。
【0003】
(発明の開示)
本発明は、接続された流体管から迅速かつ容易に取り外して交換できる内蔵型の交換可能フィルタカートリッジを提供することにより、先行技術の問題を克服する。
【0004】
これを達成するため、本発明では、フィルタカートリッジを濾過される流体に接続するバルブが設けられる。バルブの設計により、フィルタとバルブヘッドアセンブリの一部との回転時に流体遮断を行なって、流体が環境に漏出することなくカートリッジを迅速に交換できる。カートリッジは、完全な使い捨てタイプであっても、ハウジングが開かれて内部の使い捨てフィルタへのアクセスができる構造を持ってもよい。
【0005】
本発明の示唆によれば、上部を備える本体を有するフィルタキャニスタが設けられる。本体の上部には入口ポートが配置されるとともに、入口ポートから所定距離だけずれて出口ポートも配置される。出口ポートと密封嵌合する出口端を備えるフィルタカートリッジが、本体内に配置される。入口ポート識別部は入口ポートに関連し、出口ポート識別部は出口ポートに関連する。
【0006】
さらに本発明では、入口ポート識別部は、入口ポートに配置された第1直径を持つフランジである。出口ポートの出口ポート識別部は、第2直径を持つフランジである。第1直径は第2直径より大きくても、その逆でもよい。
【0007】
もしくは、入口ポートは第1形状のフランジでもよい。出口フランジ識別部は第2形状のフランジである。入口ポートと出口ポートとを区別するため、フランジは異なる形状である。
【0008】
本発明ではまた、入口および出口ポートを備える上板を有するバルブが提供される。上板に回転自在に接続されたソケットディスクも、入口および出口ポートを有する。ソケットディスク入口・出口ポートは、ソケットディスクが上板に対して第1配置にある時に、上板入口・出口ポートと流体が流れるように連通する。ソケットプレートが上板に対して第2配置にある時には、入口・出口ポートは相互に連通しない。ソケットディスクが第2配置にある時にはソケットディスク入口・出口ポートへのアクセスを許容するが、ソケットディスクが第1配置にある時にはソケット入口・出口ポートへのアクセスを阻止するカム面を有する下側ディスクが設けられる。
【0009】
さらに本発明の示唆によれば、下側ディスクは上板に固定された状態で接続される。ソケットディスクは、ソケットディスク入口ポートと関連する入口ポート識別部と、ソケットディスク出口ポートと関連する出口ポート識別部とを含む。入口ポート識別部は、第1直径の第1フランジ収容部である。出口ポート識別部は、第2直径の第2フランジ収容部を含む。
【0010】
またさらに本発明の示唆によれば、第1直径は第2直径より大きい。これに代えて、第2直径が第1直径より大きいようにできる。
【0011】
本発明によれば、入口ポート識別部はまた、第1形状の第1フランジ収容部と、第2形状の第2フランジ収容部とを有してもよい。第1形状は第2形状と異なる。
【0012】
本発明のまた別の示唆によれば、入口ポート識別部は、ソケットディスク入口ポートの直径に対応し、出口ポート識別部は、ソケットディスク出口ポートの直径に対応する。ソケットディスク入口ポートの直径は、ソケットディスク出口ポートの直径より大きくても、その逆でもよい。
【0013】
本発明のさらに別の実施例によれば、上部を備える本体をフィルタが有するフィルタ・バルブアセンブリが提供される。本体の上部に配置された入口および出口ポートは、相互に所定距離だけオフセットしている。本体内に配置されたフィルタカートリッジは、出口ポートと密封嵌合する出口端を有する。入口ポートと出口ポートとを備える上板を有するバルブも、設けられる。上板に回転自在に接続されたソケットディスクは、入口および出口ポートを有する。ソケットディスクが上板に対して第1配置にある時には、ソケットディスク入口・出口ポートは上板入口・出口ポートと流体が流れるように連通する。ソケットディスクが上板に対して第2配置にある時には、ソケットディスク入口・出口ポートは相互に連通しない。下側ディスクは、ソケットディスクが第2配置にある時にソケットディスク入口・出口ポートへのアクセスを許容し、ソケットディスクが第1配置にある時にソケット入口・出口ポートへのアクセスを阻止するカム面を有する。アセンブリはまた、フィルタキャニスタ入口ポートおよびソケット入口ポートと関連する入口ポート識別部を含み、入口ポート識別部により、フィルタキャニスタ入口ポートはソケットディスク入口ポートと流体が流れるように嵌合できる。またアセンブリは、フィルタキャニスタ出口ポートおよびソケットディスク出口ポートと関連する出口ポート識別部を含み、出口ポート識別部により、フィルタキャニスタ出口ポートはソケットディスク出口ポートと滑らかにな状態に嵌合できる。
【0014】
本発明の別の目的は、入口ポート識別部が、フィルタキャニスタ入口上の第1直径を持つ第1フランジと、第1フランジと嵌合するための、ソケットディスク入口ポート上の第1フランジ収容部とであるフィルタ・バルブアセンブリを提供することである。出口ポート識別部は、フィルタキャニスタ出口ポート上の第2直径を持つ第2フランジと、第2フランジと嵌合するための、ソケットディスク出口ポート上の第2フランジ収容部とを有する。フランジは、上述したように寸法または形状の異なるものである。
【0015】
(好適な実施態様の説明)
図1はこの発明に係るフィルタ10を示す。フィルタ10は、頂部14、底部16及び頂部と底部間に連結された円筒形チューブ18を伴った外側円筒形ケーシング12を有する。この頂部と底部とは円筒形チューブ18に封止状態に連結される。この封止連結は、接着剤、溶接、ねじ止め、または当業者にとって公知であるその他の適当な手段によって実施される。円筒形ケーシング12は内部容積20を設定し、この中にフィルタカートリッジ22が配置される。
【0016】
フィルタカートリッジ22は円筒形構造をもち、外側支持部材24と内側支持部材26があり、これらの支持部材間にフィルタ媒体28が挟まれている。内側支持部材26は、フィルタ10が操作されるとフィルタ媒体28を適所に保持するように作用する。外側支持部材24は、基本的にはフィルタ媒体28の保護物として作用し、特に、フィルタカートリッジ22の交換中に、もしフィルタカートリッジ22が取り扱われるような場合に保護物として機能する。このことはフィルタカートリッジ22が交換可能なモジュールの場合は、特に有用である。しかし、以下に更に詳しく説明するように、このことはこの発明の実施には必要としないのであって、その理由はフィルタカートリッジ22は交換可能である必要がないからである。
【0017】
外側支持部材24はまたその中に含まれたフィルタ媒体28の形式の付票23を提供する作用をする。付票23はまた別の情報、例えば製造業者の名前、フィルタが流体から取除くことができる粒子の大きさなどを提供する。
【0018】
フィルタカートリッジ22は頂部端30と底部端32を有する。フィルタカートリッジ22は内側支持部材26により画定される実質的に円筒形状である内部空間(図示してない)を有する。フィルタカートリッジ22の内部空間は、シール34により底部端末32で封止される。外側支持部材24、内側支持部材26及びシール34は全てポリプロピレンまたはこれに代えて、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)により製造される。しかし、当業者により理解されるように、適正材料は、システムの必要とする圧力条件とフィルタを通過する媒体の腐食特性に依存して選択することができる。
【0019】
図2に示すように、フィルタ10の頂部端末14は入口36と出口38を有する。フィルタカートリッジ22の頂部端末30は出口38と密封状態に係合する。したがって、濾過される流体媒体は入口36を通ってフィルタ10に流入し、フィルタ媒体28を通って出口38から流出するのであり、この態様は図1に矢印で示す。当然、粒子状物質は、流体が通過する際にフィルタ媒体28によって捕捉される。
【0020】
この発明の好適な構造では、円筒形ケーシング12、その頂部14、その底部16、また円筒形チューブ18、その入口36と出口38は、全てポリプロピレンもしくはABSで製造される。フィルタ10のこれらのエレメントはそれぞれ、好ましく相互に封止連結され、あるいは互いに他と一体成形されている。しかし、同業技術の通常の熟練者にとって明らかなように、フィルタ10は、濾過される媒体、媒体の圧力、そしてその他の要因を勘案して決定した適正材料により構成される。例えば、過酷な、すなわち酸性環境においては、フィルタ10はテフロン(R)(テトラフルオロエチレン)、PTFEもしくは他の同等材質の材料で構成するのがよい。一方で、入口36と出口38は円筒形ケーシング12、その頂部14、その底部16、または円筒形チューブ18などと同材質とする必要はない。その代わり、入口36と出口38には適当な金属材料、例えば、当業者にとって確立された方法により、頂部14の構造の中に一体に形成されるアルミニウムまたは鋼(この種の材料に一般的に必要とされる構造である)のような材料を使用することができる。
【0021】
フィルタ媒体28は、必要な濾過の種類に対して適切な何らかの材質で製作するのがよい。例えば、フィルタ媒体28は親水性紡績材料がよい。これに代えて、特殊な環境条件がテフロン(R)を必要とする場合には、フィルタ媒体28はテフロン(R)で製作することができる。一般的に、フィルタ媒体28は、円筒形に襞をつけてあり、襞付き材料の自由端は、加熱工程、超音波振動溶接、または当業者にとって公知である他の適当な技法を用いて、相互に他と封止されている。自由端が相互に他と連結される方法とは無関係に、必要とされることの全ては、フィルタ材料の自由端が、濾過されない流体がフィルタ媒体28を通過するのを防ぐように封止されているということである。
【0022】
図2に示すように、入口36は入口フランジ40を有する。出口38は出口フランジ42を有する。図1と2の両方に示すように、入口フランジ40の直径は出口フランジ42の直径よりも小さい。以下の論議から一層明らかになるように、入口フランジ40と出口フランジ42の直径の差異により、バルブに対するフィルタ10の誤った装着が防止されるのであり、この事は以下にもっと詳しく説明される。このやり方で、フィルタ10のバルブに対する正しい方向付けが確実なものになる。
【0023】
図2は図1に図示するフィルタ10の端面図である。図2は入口フランジ40と出口フランジ42の直径の差異を示しており、これら両方のフランジは口の識別具として機能する。口識別具間の差異は、ここではフランジの直径だが、フィルタ10が濾過システムに適切に装着されることを確定するように、はっきり目的をもって創りだされる。小さい方の入口フランジ40(または入口の口識別具)は、濾過システムの供給側の小さい受入れ領域と嵌合するように設計されている。同様に、大きい方の出口フランジ42(または出口の口識別具)は、濾過システムの装出側の大きい方の受入れ領域と嵌合するように設計されている。以下の論議から一層明らかになるように、両フランジ間の大きさの差異により、出口38が濾過システムの供給側に連結されるのが阻止される。
【0024】
しかし、図1及び2に示す入口フランジ40と出口フランジ42の構造は、これだけが可能なフランジ構成なのではない。図3−8に示すように、口識別具に対する別の構成が可能である。例えば、図3と4に図示するように、フランジの大きさは、入口336の入口フランジ340が出口338の出口フランジ342よりも大きい直径をもつように、フィルタ310上にて反転されることが可能である。
【0025】
この発明の更に別の実施態様によれば、これらのフランジは図5と6に示すフィルタ410に対して図解するように変更できる。ここで、口識別具の形状は、明らかに入口フランジ440と出口フランジ442は、入口436が出口438と混同しないように相互に他と異なる。注意すべきことは、入口フランジ440は三角形で、そして出口フランジ442は正方形で示されるが、当業者には、入口436が出口438と識別される限り、形状構造の変動は無限に如何なる形状構造も可能であるということが容易に評価される、ということである。
【0026】
この発明の尚も別の実施態様に示すように、同一目的を達成するように、フランジに代わって入口と出口のそれ自体の外径を変更可能である。明らかに、フィルタ510に対する図解の様に、入口536の外径は、ノズル端末539の外径よりも大きいように改変可能である。この辺の態様は図7と8に図示してある。図示のように、ノズル端末537の外径は、フランジ540と同一の広がりをもつように大きさが増大している。同様な改変がやはりノズル端末539についてなされるのであり、当業者にとってよく理解される通りである。別の実施態様におけるように、ノズル端末537またはノズル端末539の外径を大きくする目的は、フィルタ510が濾過システムに不適当に搭載されないように、入口536と出口538間の弁別を創り出すためである。
【0027】
図9は、図1及び2に示すフィルタ10に連結して操作するように設計されたバルブ44の第1実施態様の断面図である。図10はバルブ44の底面図であり、貫通して図9が採られた断面図形成線(線9−9)を示す。図11は、図9の断面図形成線から角度90°移動した線に沿って採ったバルブ44の別の断面図である。図12はバルブ44の平面図である。
【0028】
バルブ44は上板46、ソケットディスク48及び下板50から成る。上板46は、ソケットディスク48が上板46に関して回転できるように軸52を介してソケットディスク48に連結される。軸52はねじまたは他の適当な連結具でよい。軸52はソケットディスク48に連結され、そして図示の通り上板46を通過する。図示の実施態様では、軸52はナットまたは固定ナット(もしくは代替的には数本のボルト)によって適所に保持される。ナット53は上板46とソケットディスク48の間に圧力を生じ、この圧力は、ソケットディスク48が上板46に関して自由回転するように(以下に更に詳しく説明するように)調節される。加えて、ナット53は、バルブ44の使用中に上板46とソケットディスク48の間から流体が決して漏洩しないように、充分な圧力が上板46とソケットディスク58の間に適用されることを確実にする。また、軸52とナット53との構成は、個々の部品が役立つように、あるいは磨滅したOリングが交換されるように、バルブ44の分解を容易にする。
【0029】
当業者によって評価されるように、この発明の範囲ならびに思想から逸脱することなく使用される軸52とナット53の構成に対する多くの代替構成がある。その上、当業者により評価されるように、軸52とナット53以外の連結具がやはりこの発明の範囲ならびに思想から逸脱することなく代用される。
【0030】
バルブ44の長方形エレメントとしてこの第1実施態様に示してある上板46は、ねじのような剛性部材54を介して下板50に連結される。しかし、この剛性部材54はねじであることを必要としないことが理解される。説明した実施態様に対して必要とされる全ての条件は、上板46と下板50が、互いに他に対して回転できないように相互に他に対して剛性連結されるということである。
【0031】
上板46は流体供給部と吐出ライン(図示してない)に連結される。従って、図11に示すように、上板46には流体入口56と流体出口58がある。流体入口56と流体出口58とは、エルボ形穴であり、これらは上板46を経て伸び、ソケットディスク48に達している。エルボ形穴が図示してあるが、この特殊な構成はこの発明では必要とされないということが理解されなければならない。他の構成、例えば図30−31及び図52−56に示すような構成に代替されるが、これらの構成はこの発明に係る範囲の中に留まっている。
【0032】
ソケットディスク48は円筒形構造であって、フィルタ入口60とフィルタ出口62をもち、これらの口はフィルタ入口36及びフィルタ出口38と容易に合致する断面をもっている。明らかに、流体入口60は、フィルタ入口36に連結する口識別具の形状を容易に受入れる形状をもつ。同様に、流体出口62は、フィルタ出口38に連結する口識別具の形状を容易に受入れる形状をもつ。別言すれば、流体入口60と流体出口62の形態は、フィルタ10がその都度正しく装着されるように構成されているのであり、その理由は、バルブ44に対するフィルタ10の方向性はただ1つが設定可能だからである。
【0033】
下板50は、フィルタ10がバルブ44に挿入されると、これを拘束するように作用する。下板50は、図10に見るように、貫通して切り込んだカム付開口64をもった円形板である。
【0034】
1本のピン66がソケットディスク48から、下板50の中のカム付開口の中に伸びている。ピン66はソケットディスク48の過剰回転を防止するためにバルブ44用の安全停止体として作用する。
【0035】
バルブ44の操作は、ここでは図1−2及び図9−12に関連して説明される。フィルタ10の入口36と出口38が、ソケットディスク48の入口60と出口62に挿入されると、このソケットディスク48は流体入口56及び流体出口58と連通しないように配置される。別言すれば、フィルタ10がバルブ44内に挿入されると、バルブ44は「オフ」位置にある。この「オフ」位置は図9と11に示してある。一旦フィルタ10がバルブ44中に配置されると、フィルタ10とソケットディスク48は角度90°だけ回転される。回転後、流体がフィルタ10を通り抜けるように、流体入口56はフィルタ入口36と一線上に揃い、流体出口58はフィルタ出口38と一線上に揃う。従って、バルブ44はフィルタ10に対する流れを断続するように作用するゲートバルブとして機能するのであり、この作用によりフィルタ10の取除き及び交換が容易になり、また濾過される媒体の溢出を起こさずにフィルタの交換を迅速に行う。
【0036】
一層詳しく説明するように、下板50によりフィルタの交換作業が容易になる。カム付開口64は入口68と出口70を有し、これらの口はここを通る入口フランジ40と出口フランジ42を通すのに充分な大きさをもっている。しかし、ソケットディスク48が90°回転されると、カム付開口64は入口保持面72と出口保持面74を提供し、これらの面は下板50の中心から、入口68と出口70ほど離れてはいない。別言すれば、入口保持面72と出口保持面74は下板50の中心に向けて内方に延びている。結果として、フィルタ10がソケットディスク48と共に回転すると、保持面72は、出口フランジ42がソケットディスク48との嵌合を解除するのを防止するのであり、その訳は、入口36(図1参照)の下方表面37と接触する障壁を提供することによって、出口38をソケットディスク48の中に保持するからである。同様に、保持面74は、入口36がソケットディスク48から外れるのを阻止するのであり、その訳は、保持面74はフィルタ入口60から出る入口フランジ40の運動に対する障壁として作用するからである。明らかに、バルブが「オン」位置にあるようにソケットディスク48が回転すると、保持面74は出口フランジ38の下方表面39と嵌合する(図1参照)。
【0037】
ピン66はカム付開口64のピン停止体76に接触し、この時ソケットディスク48は回転されており、その結果バルブ44は閉じ、フィルタ10はバルブ44から外される。ピン66は安全具として機能し、ソケットディスク48の不慮の過剰回転を阻止し、この時、流体入口56がフィルタ入口36と一線上に揃うこと、及び流体出口58がフィルタ出口38と一線上に揃うことを確定するために、バルブ44の中にフィルタ10が存在していない。このことがフィルタ入口36とフィルタ出口38とが反転されるのを阻止する。
【0038】
上板46とソケットディスク48は何らかの適材で製作するのがよい。例えば、これら双方の構造用にアルミニウムが使用可能であり、アルミニウムはその軽量ならびに強度により好まれる。ステンレス鋼もやはり使用されるがこの材料は特殊用途向けである。しかし、ステンレス鋼はアルミニウムよりかなり重量が重く、なおかつ高価である。さらにこれに代えて、バルブ44の各種構成部品は、当業者によって理解されるように、ポリプロピレンもしくはABSのようなプラスチック材料から製作することも可能である。上板46とソケットディスク48の製作に使用される材料には関係なく、下板50は、やはりアルミニウムまたは鋼から作られるけれども、好ましくはポリプロピレンまたはABS(あるいは他の適当な重合体すなわちプラスチック材料)から製作するのがよい。上板46とソケットディスク48の間に流体密閉シールを作りだすために、上板46に多数本の溝78が提供されるのであり、この溝78の中に、図9と11に示すようにOリング80が配置される。Oリングの配置に関する更に詳細な図解は、以下に更に詳しく説明するように、図面の各図を通じて示してある。
【0039】
ソケットディスク48の第1実施態様については、この発明のフィルタ10の第1実施態様に連結して説明してあるが、当業者であれば、ソケットディスク48は、図3−8に示すフィルタ10の他の実施態様を採り入れるために改変されるということは容易に理解されよう。それぞれの場合において、バルブのソケットディスクは、特殊なバルブの実施態様が、フィルタの個々の入口と出口に連結する入口と出口の識別具を受入れることができるように変更される。
【0040】
例えば、図13−14に示すバルブ344は、図3−4に示すフィルタ310を採り入れる設計である。ここで、出口フランジ342は入口フランジ340より直径が小さい。その結果、ソケットディスク348のフィルタ入口360とフィルタ出口362はこれらの口を適切に採り入れる構成でなければならない。従って、この実施態様においては、入口360は、一層大きい直径の入口フランジ340を採り入れるために、大きい直径をもっている。同様に、一層小さい直径の出口フランジ342を採り入れるために、出口362は入口360よりも小さい直径をもっている。加えて、入口保持表面372と出口保持表面370とは、バルブ344中で変更されこの変更を設計に採り入れる。
【0041】
図15−16の示すバルブ444はこの発明の第3の実施態様に従って構成されている。この場合、バルブ444はフィルタ410を受入れる設計であって、図5−6に示してある。上述したように、入口フランジ440は三角形であり、一方出口フランジ442は長方形である。これらの識別具を受入れるために、ソケットディスク448は、入口フランジ440と出口フランジ442を採り入れる形状をもつフィルタ入口460とフィルタ出口462とを含んでいる。更に、下板450は、やはり入口フランジ440と出口フランジ442を採り入れる形状をもつ入口468と出口470を伴うカム付開口464を有する。入口は入口保持面472を決め、出口は出口保持面474を決めるのであって、これらの両面は上述したように、フィルタ入口460及びフィルタ出口464と流体連通状態にフィルタ410を維持するように操作する。
【0042】
図17−18はバルブ544を示す。バルブ544は、図7と8に示すフィルタ510を採り入れるように設計されている。そのために、ソケットディスク548は、フィルタ入口536と連結する口識別具の形状に順応できるフィルタ入口560を有する。フィルタ出口562はフィルタ出口538に連結する口識別具の形状に順応する形状となっている。フィルタ510の操作は前出の実施態様の場合と同じである。
【0043】
これらの実施態様に付加して、またこの明細書の内容に従うと、口識別具の如何なる構成でも上述の実施態様から選択的可能なことが評価される。その上、当業者によって容易に認められるように、この発明の範囲の中にやはり収まる口識別具に対する他の多くの構造が実施可能である。
【0044】
図19はソケットディスク48の底面図であって、一層詳細な流体入口60と流体出口62を示している。ピン66はまた、軸52の配置のように、この図に図示してある。図20は、図19の断面線20−20に沿って採ったの断面図であるが、この図は同様に一層詳細にソケットディスク48を図示している。
【0045】
図21は底面図による上板46を示す。図示のように、上板46は軸52のための孔を取り巻く1個の大きいOリング溝82を有する。しかし注意すべきことは、この大きいOリング溝82は、図21に示す構成であったとしても、軸52の孔と同心状態である必要はないということである。注意すべきことは、特殊なOリング構成はこの発明の実施に際して必要ではないということである。以下の説明から明らかになるように、多数個のOリングの配列は、当業者によって理解されるように、可能である。
【0046】
図21に示すように、大きいOリング溝82は入口60と出口62を包囲する。入口Oリング溝84は入口60を取巻く。出口Oリング溝86は出口62を取巻く。軸のOリング溝88は軸52に対するソケット板46内の孔を取巻く。バルブ44が組立てられると、個々の溝はOリング80を保持して、入口60と出口62を互いに他から、そして環境から封止する。Oリング80は濾過操作中に、そしてまた、バルブ44の開閉作動時におけるソケット板46の回転中に、濾過されている流体の流出を阻止する。
【0047】
図22はこの発明に係るフィルタの別の実施態様を示す。図22において、フィルタ100は外部的にも内部的にも共に、角張らない外観である。また、フィルタ100はフィルタ10よりも若干大きめの寸法で示してある。図示のように、頂部114と底部116は外部的にも内部的にも外観が湾曲している。フィルタ10の場合のように、フィルタ100は入口36と出口38を有する。流体はフィルタカートリッジ22を通って入口36に流入し、出口38から吐出される。内部容積120は円筒形ハウジング112の円筒形チューブ118とフィルタカートリッジ22の間に設定される。他の殆ど大部分の点においては、フィルタ100はフィルタ10と同様の態様である。フィルタ100の操作はフィルタ10と大して変わらない。その上、フランジ40と42とが図解されているが、口識別具の組合せは全て、フィルタ10に関して説明した方法と同様な方法でフィルタ100に適用可能である。
【0048】
この発明に係るフィルタの更に別の実施態様を図示している図33と34に示すように、フィルタ200は好ましくは、フィルタ200が適切に配置されるように単一の封止構造となっている。フィルタ200は使い捨てであることが好ましいが、フィルタ200は、カートリッジ222がフィルタの内部から取除き可能であって、そして取除かれるように構成することができる。
【0049】
開示した他の実施態様に関する多くの点においても同様であるが、フィルタ200は頂部214と底部216から成る2部分構成で提供される。これら2つの部分は、好ましくはABS(アクリロニトリロ−ブタジエン−スチレン)(何らかの適正なプラスチックすなわち重合体材料が採用可能であるが)から製作される。頂部部分214は部分216にねじ結合することができ、またこの頂部部分214は底部部分216に(例えば接着剤によって)機械的に溶接可能であり、さらには底部216に化学的に溶接されるのであり、何れの方法に依るかは、頂部部分214と底部部分216が、フィルタカートリッジ222が変更された後に、再度使用されるかどうかに係っている。封止可能な嵌合構造を形成するには、頂部部分214が底部部分216の一部を越えて延びる。
【0050】
頂部部分214は入口236と出口238がある。流体は入口236を経てフィルタ200に流入し、フィルタカートリッジ222を通過し、そして出口238を通ってフィルタ200から流出する。内部容積220は円筒形ハウジング212の円筒形チューブ218とフィルタカートリッジ222の間に決定される。フィルタ200の操作はフィルタ10及びフィルタ100の場合と同じである。フランジ240と242は、説明した別の実施態様におけるフランジ40、42と同様な方法で操作する。
【0051】
フィルタ200は、更にスピンドル211及び213が設けられている点が、フィルタ10及び100と異なる。スピンドルの構造を第35〜39図に詳細に(典型例として)示す。図35〜39はスピンドル211を示すも、スピンドル213にも同じ構造を同様に適用できることに留意されたい。スピンドル211は先細部215を有し、拡大ベース部217に繋がっている。先細部215とベース部217との間に、くぼみ部219を設け、ここにOリング221を配置する(図33及び図38参照)。図33に示すように、スピンドル211の基部217と円筒形壁部231との間の接続により、スピンドル211はその内側にてトップ部214にシールして取り付けられており、円筒形壁部231はトップ部214の内側表面と一体成形できる。先細部215をカートリッジ222の内側に挿入して、Oリング221がカートリッジ222の内側とシール係合を形成することにより、流体はカートリッジ222を意図的に通過させない限り、カートリッジ222の内部に入ることはできない。スピンドル213の場合にも同じことが成り立つが、フィルタ200の底部に突き出している引き込み部233とかん合することにより、スピンドル213がボトム部216の基部とシール係合する点が異なる。
【0052】
ABSはフィルタ200を構成するのに好ましい材料である。ABS技術を熟知している者には公知の密封剤及び接着剤又はそのいずれかを用いて、トップ部214とボトム部216とを容易にシールして相互接続できるからである。しかしフィルタ200は、ポリプロピレン又はいずれかの好適な材料でも構成できることに留意されたい。図示のように、トップ部214をボトム部216の挿入部237の上に、ボトム部がストップ235に接するまで滑り込ませる。ストップ235はトップ部214の内側表面と一体に形成することができる。
【0053】
図40〜44は、トップ部214の構造を詳細に示す。
【0054】
図45〜47は、ボトム部216の構造を詳細に示す。
【0055】
図24〜31は、詳細に上述したバルブ44の他の実施例を示す。
繰り返しを避けるために、主としてバルブ44で示した構成品との差異のみ以下に詳述する。
【0056】
図24に示すようにバルブ144は、上板146と、ソケットディスク148と、下板150とを包含する。しかしながらバルブ144においては、これら構造品のそれぞれに違いがあり、バルブ44の上板46、ソケットディスク48、下板50と区別される。
【0057】
例えばバルブ144の底面図である図25に示すように、あるいはバルブ144の頂面図である図27に示すように、上板144は長方形ではなく円筒形である。さらに、入り口156及び出口158は、上板146の中で半径方向に延びている。図26に示すように、入り口156がテーパ付内側157を有してもよく、出口158がテーパ付内側159を有してもよい。あるいは設計上の要求により、内側157及び159が全くテーパ無しでもよく、図示よりも大きな角度のテーパを有してもよい。
【0058】
バルブ144のねじ154は、バルブ44とは異なる位置に配置されている。特にねじ154の一つであるねじ155は上板146の外周からずらされ、その結果ソケットディスク148の除去された部分157とねじ155とが交差している。ねじ155と除去部分157との交差により制限障壁が与えられ、ソケットディスク148はこれを超えて回転できない。これによりソケットディスク148の回転が阻止され、流体ライン156及び158並びに入口160及び出口162が不適正に整列することがなくなる。言い換えればねじ155は、バルブ44におけるピン66と同じ機能を果たしている。
【0059】
下板150に単一の開口を設ける代わりに(下板50では単一の開口となっている)、下板150のカム付表面164は、入り口カム付表面161と出口カム付表面163との二つに分離したカム付表面に分かれている。下板150は単一のカム付開口64を包含しないので下板50と異なるが、カム付表面161及び163はカム付開口64と同じ働きをする。特にカム付表面161及び163は入り口36及び出口38の下部表面37及び39と係合するように形作られており、これによりフィルタ100は運転中バルブ144に保持される。
【0060】
図24、26、28、29、及び30に示すように、バルブ144のOリング溝の配置もバルブ44と異なるが、全て2片の(あるいは多数)シール構造という点で一致する。しかし、本発明の教えるところに従い、本明細書に記したOリング構成のいずれでも、本発明の範囲内にあるバルブ実施例のいずれにでも使用可能である。これは以下に詳述する一片に成形したシールを包含する。
【0061】
図28に示すように、その中にOリングを配置するためのOリング溝179が、入り口160を包囲している。第2の腎臓形のOリング溝181を、Oリング溝179の周囲に配置する。腎臓形Oリング溝181は、入り口160から90度の位置まで延びている。これは、上板146とソケットディスク148が整列せず、従って流体がフィルタカートリッジに流れる時の、上板146における入り口の位置である。出口162もまたその周りに円形Oリング溝183を有する。腎臓形Oリング溝185が円形Oリング溝183の周囲に延び、更に、バルブ144が「閉」位置にある時にソケットディスク148上で流体出口158がある位置を包囲している。従って、腎臓形Oリング溝181及び185にOリングを配設した場合、バルブ144が「閉」位置にある時、これらOリングは流体供給及び排出ラインからの流体の漏れを阻止するシールとして働く。
【0062】
図29はソケットディスク248の他の実施例を示し、この例では除去部分157を包含しない。その結果ソケットディスク248は、フィルタ交換中のソケットディスク248の過回転を阻止するために、ピン(ピン66のようなもの、図示せず)を包含しても良い。あるいはソケットディスク248は、第25〜27図に示すように、除去部分157を包含するように製造することもできる。
【0063】
図29に示すように、ソケットディスク248は、図28に示した形状とは異なるOリング溝の形状を有する。図示のように、第1のOリング溝281は入口260への開口を包囲し、第2のOリング溝283は出口262の開口を包囲する。第3のOリング溝285は、ソケットディスク248の周辺を囲むことにより、Oリング溝281及びOリング溝283の両方を包囲する。ソケットディスク248には、第4のOリング溝287が包含されてもよい。これら溝のそれぞれにOリングを配設した場合、バルブの作動時にこれらOリングがバルブからの流体の漏れを阻止する。第4のOリング溝287にOリングを設けた場合、シャフト252用の穴への流体の流れ込みを阻止する。
【0064】
Oリングのソケットディスクへの配設にかかわらず、Oリングを上板246の底表面に設けることもできる。図示のように、入り口260を包囲するように第1のOリング溝277を配置し、出口262を包囲するように第2のOリング溝279を配置してもよい。これら溝に設けたOリングは、上板246とソケットディスク248の間の係合をシールする際の補助となり、その結果二つのバルブ部品の間から流体が漏れることはない。
【0065】
図31と図32は、本発明により考えられる他の実施例の上板247を示す。この実施例においては、入り口261及び出口263は方向を変えずに上板246を貫いて延びる。更に、入り口261及び出口263の内側201及び203はテーパとなっている。
【0066】
図示されてはいないが、フィルタ200はまた、トップ部214上又はボトム部216上に(又はバルブそのものの上に又は流体接続ラインに)圧力開放弁を包含し、フィルタ200を連結するバルブから取り外す前に、フィルタ200内の圧力を開放することもできる。フィルタ200は膨張可能な材料(例えばABS)から作られているので、濾過する液体に接続したときに膨張する傾向がある。その結果、流体の圧力が十分大きい場合には、最初に中の圧力を開放せずにフィルタ200を取り外すと、入り口236及び出口238から流体の流れが噴出すことがある。無菌環境(例えばクリーンルームや外科手術室)内での突然の流体放出を避けるために、フィルタ200をバルブから取り外す前に圧力開放弁を操作する。圧力開放弁は、負圧(又は吸引力)によりフィルタ200を連結バルブから取り外すことができない場合に、補助とすることもできる。
【0067】
図49及び図50は、開放弁389の上板347への配置の1実施例を示す。開放弁389は、バルブを閉位置に回転した後フィルタを取り外す前に装置の圧力を開放するための、上板347にドリルで開けた穴である。開放弁389は穴として示してあるが、多くの好適な代替法があることが、当業者には容易に認識されよう。
【0068】
図48は、図21に示す上板の他の実施例を示す。図48においては、上板347はくぼみ390を包含し、その中に図51に詳細に示す一体の腎臓形シール部材391を保有する。シール部材391は、第1の円形断面392及び第2の円形断面393を包含し、これらは第1の接続部394及び第2の接続部395により相互に連結されている。シール部材391は、上板347を下板に対してシールする働きをし、バルブを開状態から閉状態に回転した時に流体の漏れを阻止する。シール部材391は、図28の実施例に示すOリング179、181、183、及び185と同じ働きを行う。
【0069】
図52〜56は、本発明の教えによる更に他のバルブの実施例を示す。バルブ644は上板646と、ソケットディスク648と、下板650とを包含する。バルブの他の実施例と同様、上板646はシャフト652によりソケットディスク648へ回転可能に接続されており、従ってソケットディスク648は上板646に対して回転可能である。シャフト652は、ねじ又は他の好適な接続部材とすることができる。シャフト652は、ソケットディスク648へ接続し、図のように更に上板646を貫いて延びる。図示のようにシャフト652は、一つのナット又はロックナット653(又は図のように数個のナット又はボルト)によって、適当位置に保持される。ナット653により、上板646とソケットディスク648との間の圧力が調整でき、その結果ソケットディスク648は上板646に関して自由に回転することができる。更に、ナット653は上板646とソケットディスク648との間の適切な関係を確実に保ち、従ってフィルタの流体口は、バルブ644が取り付けられている流体システムからの流入及び排出ラインと適切に整列する。
【0070】
図示する実施例の上板646は円形板であって、ねじ等の数個の固定部材654により下板650に堅く接続されている。しかし、固定部材654はねじでなくても良いことを理解されたい。この実施例について必要なことの全ては、上板646と下板650とが相互に堅く接続され、従ってこれらが相互に関して回転できないことである。
【0071】
円筒形壁649もまた、上板646と下板650の間に配置されている。円筒形壁649はその中を貫通する固定部材654により所定の位置に堅く保たれ、従って円筒形壁649は所定の位置に堅く保たれる。言い換えれば、円筒形壁649は、上板646又は下板650のいずれに対しても、動くことも回転することもしない.3個の全ての構造材は、バルブが「開」状態か「閉」状態かにはかかわらず、相互に同一の関係を維持する。
【0072】
円筒形壁649は、流体供給及び排出ラインの両方(図示せず)に接続されている。図55に示すようにフィルタ入口660は、ソケットディスク648を貫通するエルボ形の通路として示す、流体入り口656に流体的に接続されている。同様に、フィルタ流出口662は、ソケットディスク648を貫通するエルボ形の通路として示す、流体出口658に流体的に接続されている。流体入り口656は円筒形壁入り口657に流体的に接続され、円筒形壁入り口657は流体供給ラインに従来の方法で接続されている(図示せず)。流体出口658は円筒形壁出口659に流体的に接続され、円筒形壁出口659は流体排出ラインに従来の方法で接続されている(図示せず)。
【0073】
ソケットディスク548は円筒形構造であり、例えばフィルタ入り口36に設けたポート識別子の形状を容易に受け入れられるように、フィルタ入り口660が構成されている。同様にフィルタ出口662が、フィルタ出口38に設けたポート識別子の形状を容易に受け入れられるように、構成されている。入口660及び出口662の形状は、いずれの場合にも、例えばフィルタ10が正しく取り付けらるようになっている。ただし、入り口660及び出口662は、本発明の範囲内に入るポート識別子の形状のいかなるものでも受け入れられるように構成できることに留意されたい。
【0074】
下板50と同様に、下板650はフィルタ10をバルブ644に挿入した時にフィルタを拘束するように働く。下板650は、貫通するカム付開口664を有し、円形である。ピン666が、ソケットディスク648からカム付開口664の中へ延び、バルブ644の保護停止として働き、ソケットディスク648の過回転を阻止する。
【0075】
バルブ644の作用は、バルブ44と違いはあるも、非常によく似ている。入り口36及び出口38を入り口660及び出口662へ挿入したとき、ソケットディスク648は、流体入り口656が円形壁入り口657と整列しないように位置する。同様に、流体出口658は円形壁出口659と整列しない。これがバルブ644の「閉」位置である。
【0076】
カム付開口664は入り口部668及び出口部670を有し、入り口部668及び出口部670は入り口フランジ40及び出口フランジ42が通過できるように形作られ、これによりフィルタ10のバルブ644への挿入及び取り外しが可能である。しかしソケットディスク648を90度回転して「開」位置にした時、カム付開口644が入り口保持表面672及び出口保持表面674を提供する。これらは、入り口部668及び出口部670よりも、下板650の中心側にある。その結果、入り口保持表面672及び出口保持表面674は、運転中にフィルタ10がバルブ644から外れるのを阻止する。バルブ44の場合と同様に、バルブ644が「閉」位置の時にピン666はピンストップ676に接し、ソケットディスク648の過回転を阻止する。(従って更に、入り口及び出口が、濾過装置の供給および排出ラインと間違って整列するのを阻止する。)
【0077】
バルブ44と関連して述べたように、上板646及びソケットディスク648は、アルミニウム又は鉄等の、いずれかの好適な材料で製作することができる。あるいはまた、ポリプロピレン又はABS等の好適なプラスチックすなわち高分子材料で作っても良い。上板646及びソケットディスク648の製作に使用される材料にかかわらず、下板650はポリプロピレン又はABS(又はいずれかの他の好適なプラスチックすなわち高分子材料)で作るのが好ましい。
【0078】
ソケットディスク648と円筒状壁649の間に流体漏れのないシールを得るために、Oリング680及び682を設ける。Oリング680は、流体入り口656及び流体出口658の両方を包囲する。更に優れた流体シールを得るためには、第2のOリング682をOリング680の周囲に配置する。しかしながら当業者が理解されるであろうように、バルブ644の運転中の漏れを阻止するものならば、Oリング又はシールのいずれの代替配置でも使用できる。
【0079】
当業者に理解頂きたいことは、上述した実施例は本発明の範囲を制限することを意図するものではないことである。これら実施例は、本明細書に包含し以下に請求する、多くの実施例及び変形例の例示を意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るフィルタカートリッジの実施態様の部分断面図である。
【図2】 図1に示すフィルタカートリッジの端面図である。
【図3】 図1に示すようなこの発明に係るフィルタカートリッジの第2の実施態様の部分断面図である。
【図4】 図3に示すフィルタカートリッジの端面図である。
【図5】 この発明に係るフィルタカートリッジの第3の実施態様の部分断面図である。
【図6】 図5に示すフィルタカートリッジの端面図である。
【図7】 この発明に係るフィルタカートリッジの第4の実施態様の部分断面図である。
【図8】 図7に示すフィルタカートリッジの端面図である。
【図9】 図10の断面図の線に沿って採ったこの発明のバルブの1つの実施態様の断面図である。
【図10】 図9のバルブの底面図である。
【図11】 図9の断面図に垂直な平面に沿って採った、図9のバルブの断面図である。
【図12】 図9のバルブの平面図である。
【図13】 図9−10に示すバルブの第2の実施態様の断面図である。
【図14】 図13のバルブの底面図である。
【図15】 図9−10に示すバルブの第3の実施態様の断面図である。
【図16】 図15のバルブの底面図である。
【図17】 図9−10に示すバルブの第4の実施態様の断面図である。
【図18】 図17のバルブの底面図である。
【図19】 図9−10に示すバルブのソケットディスクの実施態様の断面図である。
【図20】 図19のソケットディスクの断面図である。
【図21】 図9−10に示すバルブ用上板の1つの実施態様の底面図である。
【図22】 この発明に係るフィルタキャニスターの別な実施態様の部分断面側面図である。
【図23】 図22のフィルタキャニスターの端面図である。;
【図24】 この発明に係るフィルタキャニスターと共に使用するバルブの別の実施態様の断面図である。
【図25】 図24のバルブの底面図である。
【図26】 図24の断面図に垂直な平面に沿って採った、図24のバルブの断面図である。
【図27】 図24のバルブの平面図である。
【図28】 図24のバルブに使用するソケットディスクの平面図である。
【図29】 図24のバルブに使用する代替用ソケットディスクの平面図である。
【図30】 図24のバルブに使用するための上板の1つの実施態様の底面図である。
【図31】 図30の上板の平面図である。
【図32】 図31の上板の側面図である。
【図33】 この発明に係るフィルタの別の実施態様の部分断面図である。
【図34】 図32のフィルタの平面図である。
【図35】 図33のフィルタ用のスピンドルの1本の断面図である。
【図36】 図35のスピンドルの底面図である。
【図37】 図35のスピンドルの側面図である。
【図38】 図35のスピンドルの凹部の拡大側面図である。
【図39】 図35のスピンドルの平面図である。
【図40】 図33のフィルタの頂部の側面図である。
【図41】 図40に示す頂部の側面図である。
【図42】 図40に示す頂部の底面図である。
【図43】 図40に示す頂部の平面図である。
【図44】 図40に示す頂部の入口の拡大側面図である。
【図45】 図33のフィルタの底部の側面図である。
【図46】 図45に示す底部の底面図である。
【図47】 図45に示す底部の平面図である。
【図48】 図21に示すバルブ上板の別の実施態様の底面図である。
【図49】 図48に示すバルブ上板平面図である。
【図50】 この発明に係るバルブの別の実施態様の平面図であって、リリーフバルブの位置を示す。
【図51】 図48に示す上板と共に使用される封止部材の平面図である。
【図52】 この発明のバルブの別の実施態様の平面図である。
【図53】 図52に図示するバルブの側面図である。
【図54】 図52に図示するバルブの断面側面図である。
【図55】 図52に図示するバルブの断面側面図であって、図54の断面図から角度90°の位置にある平面に沿った図である。
【図56】 図52に図示するバルブの底面図である。

Claims (12)

  1. 入口ポートと出口ポートとを有する上板と、
    入口ポートと出口ポートとを有するとともに、接続構造体によって前記上板に回転自在に接続されるソケットディスクと、
    を含み、
    前記ソケットディスクが前記上板に対して第1配置にある時に、前記ソケットディスク入口・出口ポートが前記上板入口・出口ポートと流体が流れるように連通し、
    前記ソケットディスクが前記上板に対して第2配置にある時に、前記ソケットディスク入口・出口ポートが前記上板入口・出口ポートと連通せず、
    さらに、
    少なくとも一つのカム面を中に有する下側ディスクであって、該カム面が、前記ソケットディスクが前記第2配置にある時に前記ソケットディスク入口・出口ポートへのアクセスを許容し、前記ソケットディスクが前記第1配置にある時に前記ソケットディスク入口・出口ポートへのアクセスを阻止する、下側ディスク、
    を含む、バルブ。
  2. 前記下側ディスクが前記上板に固定関係で接続される、請求項に記載のバルブ。
  3. 前記ソケットディスクがさらに、
    前記ソケットディスク入口ポートと関連した入口ポート識別部と、
    前記ソケットディスク出口ポートと関連した出口ポート識別部と、
    を含む、請求項に記載のバルブ。
  4. 前記入口ポート識別部が、第1直径の第1フランジ収容部を含み、
    前記出口ポート識別部が、第2直径の第2フランジ収容部を含む、
    請求項に記載のバルブ。
  5. 前記第1直径が前記第2直径より大きい、請求項に記載のバルブ。
  6. 前記第2直径が前記第1直径より大きい、請求項に記載のバルブ。
  7. 前記入口ポート識別部が、第1形状の第1フランジ収容部を含み、
    前記出口ポート識別部が、第2形状の第2フランジ収容部を含み、
    前記第1形状が前記第2形状と異なる、
    請求項に記載のバルブ。
  8. 前記入口ポート識別部が、前記ソケットディスク入口ポートの直径を有し、
    前記出口ポート識別部が、前記ソケットディスク出口ポートの直径を有する、
    請求項に記載のバルブ。
  9. 前記ソケットディスク入口ポートの前記直径が、前記ソケットディスク出口ポートの前記直径より大きい、請求項に記載のバルブ。
  10. 前記ソケットディスク出口ポートの前記直径が、前記ソケットディスク入口ポートの前記直径より大きい、請求項に記載のバルブ。
  11. 入口ポートと出口ポートとを有する上板と、
    入口ポートと出口ポートとを有するソケットディスクと、
    前記ソケットディスクが前記上板に対して回転できる状態で、前記ソケットディスクと前記上板とを連結する軸と、
    を含み、
    前記ソケットディスクが前記上板に対して第1配置にある時に、前記ソケットディスク入口・出口ポートが前記上板入口・出口ポートと流体が流れるように連通し、
    前記ソケットディスクが前記上板に対して第2配置にある時に、前記ソケットディスク入口・出口ポートが前記上板入口・出口ポートと連通せず、
    さらに、
    少なくとも一つのカム面を中に有する下側ディスクであって、該カム面が、前記ソケットディスクが前記第2配置にある時に前記ソケットディスク入口・出口ポートへのアクセスを許容し、前記ソケットディスクが前記第1配置にある時に前記ソケットディスク入口・出口ポートへのアクセスを阻止する、下側ディスク、
    を含む、バルブ。
  12. フィルタキャニスタであって、
    体と、
    前記本体に配置された入口と、
    前記入口から所定距離だけオフセットして、やはり前記本体に配置された出口と、
    前記出口と密封嵌合する出口端を有するとともに前記本体内に配置されるフィルタカートリッジと、
    を有するフィルタキャニスタと、
    バルブであって、
    入口ポートと出口ポートとを有する上板と、
    入口ポートと出口ポートとを有するソケットディスクと、
    前記ソケットディスクが前記上板に対して回転できる状態で、前記ソケットディスクと前記上板とを連結する軸と、
    を含み、
    前記ソケットディスクが前記上板に対して第1配置にある時に、前記ソケットディスク入口・出口ポートが前記上板入口・出口ポートと流体が流れるように連通し、
    前記ソケットディスクが前記上板に対して第2配置にある時に、前記ソケットディスク入口・出口ポートが相互に連通せず、
    さらに、
    少なくとも一つのカム面を中に有する下側ディスクであって、該カム面が、前記ソケットディスクが前記第2配置にある時に前記ソケットディスク入口・出口ポートへのアクセスを許容するとともに、前記ソケットディスクが前記第1配置にある時に前記ソケット入口・出口へのアクセスを阻止する、下側ディスクと、
    を有するバルブと、
    前記フィルタキャニスタ入口および前記ソケットディスク入口ポートと関連する入口ポート識別部であって、該フィルタキャニスタ入口を該ソケットディスク入口ポートと流体が流れるように嵌合させることのできる、入口ポート識別部と、
    前記フィルタキャニスタ出口および前記ソケットディスク出口ポートと関連する出口ポート識別部であって、該フィルタキャニスタ出口を該ソケットディスク出口ポートと流体が流れるように嵌合させることのできる、出口ポート識別部と、
    を含む、フィルタ・バルブアセンブリ。
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