JP3972600B2 - ポリイミド前駆体、その製造方法及び感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高透明性、高ガラス転移温度、低線熱膨張係数、低誘電率、及び十分な強靱さを併せ持つ実用上有益なポリイミドに容易に変換できるポリイミド前駆体、その製造方法及びそのポリイミド前駆体を含有する感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
無水ピロメリット酸などの芳香族テトラカルボン酸二無水物と、ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ジアミンとを、等モルで反応させることにより容易に得られる高重合度のポリイミド前駆体(ポリアミド酸等)を硬化(イミド化)させることにより得られる全芳香族ポリイミドは、優れた耐熱性、耐薬品性、耐放射線性、電気絶縁性、機械的性質などの性質を併せ特つことから各種電気材料や電子材料として現在広く利用されている。
【0003】
最近では、このような全芳香族ポリイミドに感光性を持たせ、それを半導体素子における保護膜や層間絶縁膜などに利用することが行われており、更に回路基板などに適用することも試みられている。ここで、後者の場合、半導体素子の場合と異なり、10μm以上の厚膜が要求されるが、全芳香族ポリイミド膜は分子内共役及び電荷移動錯体形成により著しく着色しており、またその前駆体の膜でさえも紫外線から可視光域に亘る光透過率が著しく低いため、10μm以上の厚膜となると、通常のパターン加工の際に用いられるg線(436nm)やi線(365nm)ではポリイミド膜底部まで光が届かず、精緻なパターン形成ができないという問題がある。
【0004】
そこで、ポリイミドを透明化するために、ポリイミド分子の中にフッ素原子を導入すること(Macromolecules,24,5001(1991))や、ジアミン成分として脂環式化合物を用いることにより分子内共役及び電荷移動錯体形成を妨害すること(特開平1-53445号公報、特開平7-56030号公報、特開平9-73172号公報等)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フッ素原子が導入されたポリイミドの場合、線熱膨張係数が高くなるという場合がある。例えば、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)へキサフルオロプロパンと2,2′−ビス(トリフルオロメチル)4,4′−ジアミノビフェニルからなる含フッ素ポリイミドの場合、高透明性、高ガラス転移温度(335℃)及び低誘電率(2.8)を達成していると報告されているが、線熱膨張係数が50×10-6K-1と非常に高い。従って、このポリイミドを用いてポリイミド膜/金属基板積層体を作製すると、金属基板の線熱膨張係数(例えば銅の場合18×10-6K-1、シリコンの場合3×10-6K-1)とポリイミド膜の線熱膨張係数との間の大きな差のために、残留応力が発生し、はがれやクラックの発生を引き起こし、電子デバイスの信頼性を著しく低下させるという問題が生ずる。
【0006】
また、ジアミン成分として脂環式化合物を用いたポリイミドの場合であって、例えば4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の屈曲性の高い脂環式ジアミンを用いた場合には、生成するポリイミドの分子配向や結晶性の低下を招き、耐熱性の低下、線熱膨張係数の増大を引き起こすという問題がある。
【0007】
また、トランス1,4−ジアミノシクロヘキサンのような剛直な脂環式ジアミンを用いた場合には、耐熱性の低下と線熱膨張係数の増大を抑制しつつ、透明性の向上を期待できるが、通常の方法で重合しようとすると、反応溶液中に強固な錯塩形成が起こり、重合反応が全く進行しないという問題がある。この場合、公知の方法と逆の仕込み方法、即ち、先に酸二無水物をアミド系溶媒に溶解し、その溶液中にジアミンを徐々に添加する方法で塩形成をある程度回避することができるが、この方法では所望する高い重合度のポリイミド前駆体を得ることは困難である。
【0008】
このように、回路基板用途に使用するための感光性ポリイミドとして要求される性能(即ち、高透明性、高ガラス転移温度、低線熱膨張係数、低誘電率、及び十分な強籾さ)を満足する実用的なポリイミドは存在しないというのが現状である。しかも、そのような実用的なポリイミドを与えることのできる、ポリイミド前駆体を含む感光性樹脂組成物も知られていない。
【0009】
本発明は、上述の課題を解決しようとするものであり、高透明性、高ガラス転移温度、低線熱膨張係数、低誘電率、及び十分な強靱さを併せ持つ実用上有益なポリイミドに容易に変換できるポリイミド前駆体及びその製造方法、並びにそのポリイミド前駆体を含有する感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、芳香族酸二無水物と脂環式ジアミンであるトランス1,4−ジアミノシクロヘキサンとから形成されるポリイミド前駆体の中で、所定の値以上の還元粘度を有するものが、上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
即ち、本発明は、芳香族酸二無水物とシス体を含まないトランス1,4−ジアミノシクロヘキサンとから形成される式(1)
【0012】
【化2】
【0013】
(式中、Rは芳香族残基である。)
の重合構造単位を有し、該芳香族酸二無水物が3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であり、還元粘度が2.0dL/g以上であるポリイミド前駆体を提供する。
【0014】
また、本発明は、前述のポリイミド前駆体の製造方法であって、溶媒中で、芳香族酸二無水物とトランス1,4−ジアミノシクロヘキサンとを反応させて塩を形成し、得られた塩含有反応液を80℃〜150℃に加熱して重合反応を開始させ、少なくとも一部の塩を溶解させた後、更に室温で撹拌することにより重合反応させることを特徴とするポリイミド前駆体の製造方法も提供する。
【0015】
更に、本発明は、上述のポリイミド前駆体を加熱してイミド化することにより得られるポリイミドも提供する。
【0016】
また、本発明は、このポリイミド前駆体に加えて、架橋剤及び光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】
本発明のポリイミド前駆体は、芳香族酸二無水物とトランス1,4−ジアミノシクロヘキサンとから形成される式(1)
【0019】
【化3】
【0020】
(式中、Rは芳香族残基(例えば、ビフェニル残基、ベンゼン残基)である。)の重合構造単位を有するが、重合度の大きさの指標となる還元粘度が2.0dL/g以上を示すことが必要である。これは、電子材料用途にポリイミドを利用する場合、ポリイミド膜が十分に強靱であることが要求されるが、この要求に応えるためにはポリイミド前駆体の重合度が極めて高くなければならないからであり、この数値を下回ると、電子材料用途には強靭さが不足する。
【0021】
なお、還元粘度は、30℃で0.5wt%という条件で、オストワルド粘度計を使用して測定した値である。
【0022】
また、本発明のポリイミド前駆体を構成するトランス1,4−ジアミノシクロヘキサンとしては、通常、特公昭51−48198号公報に開示されているように、パラフェニレンジアミンを水添して得られる以下に示すトランス体とシス体との混合物
【0023】
【化4】
【0024】
を使用することができる。これをそのまま重合に供した場合は公知の反応条件で問題なく重合が進行するが、シス体の存在によりポリイミド分子鎖の剛直性が低下するため、耐熱性の低下と線熱膨張係数の増大が生ずる傾向がある。そこで、本発明においては、ポリイミド分子鎖の剛直性を低下させず、且つ後述するように、本発明の製造方法により高い重合度のポリイミド前駆体を与えることができるトランス1,4−ジアミノシクロヘキサンとして、二つのアミノ置換基の立体構造が共にエクアトリアル配置であるものを使用することが特に好ましい。
【0025】
芳香族酸二無水物としては、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を使用するが、ピロリメリット酸二無水物と併用してもよい。この場合、ピロメリット酸二無水物は30mol%以下とすることが望ましく、30mol%を超えると強固な塩形成が起こり重合が進行しないおそれがある。
【0026】
本発明のポリイミド前駆体は、公知のポリイミド前駆体の製造方法(反応熱を除去するため反応器を氷冷するか、室温乃至60℃程度の低い温度で重合を行う方法)では重合が進行しないか、又は低い粘度の重合物しか得られないので、以下に説明するように製造する。
【0027】
即ち、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホオキシド等の非プロトン性溶媒中で、芳香族酸二無水物とトランス1,4−ジアミノシクロヘキサンとを反応させて塩を形成し、得られた塩含有反応液を、例えばオイルバス上、80℃〜150℃で数十秒〜数分間加熱して重合反応を開始させ、少なくとも一部の塩を溶解させた後、オイルバスを取り去り、更に室温(約15〜35℃)で数時間撹拌を続けることにより重合反応させる。これにより、還元粘度が2.0dL/g以上の高重合度のポリイミド前駆体が得られる。例えば、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とトランス1,4−ジアミノシクロヘキサンとの反応では120℃で数分間加熱することにより、−20℃〜5℃での長期保存中でも沈殿物の生成が全く認められない、還元粘度2.5dL/g、イミド化率10%以下の高重合度ポリイミド前駆体溶液が得られる。
【0028】
なお、加熱温度や加熱時間が上記範囲を大きく外れると、更にイミド化が進行して沈殿物の生成や分子量低下が生じるので注意が必要である。
【0029】
また、ポリイミド前駆体、例えばポリアミド酸の従来の製造方法においては、合成困難なポリアミド酸の重合を促進するために、重合系にリチウムブロマイドやリチウムクロライドのような金属塩類を添加することが知られているが、このような方法では、形成したポリイミド膜中に金属イオンが残留するために、最終的に得られる電子デバイスの信頼性が低下する。一方、本発明におけるポリイミド前駆体の製造方法では、加熱により重合を促進するため、形成したポリイミド膜に金属イオンなどの混入がなく、最終的に得られる電子デバイスの信頼性が高まる。
【0030】
本発明のポリイミド前駆体は、回路基板等の基板上に塗布され、50℃〜150℃の温度範囲で乾燥され、更に200℃〜400℃、好ましくは300℃〜400℃の温度で熱処理硬化(イミド化)することにより、膜状のポリイミドとなる。また、イミド化反応はポリイミド前駆体を脱水試薬と化学反応させることにより行うこともできる。
【0031】
なお、本発明のポリイミド前駆体からポリイミドを形成する際に、本発明の効果を損なわない範囲内であれば本発明のポリイミド前駆体に他のポリミド前駆体を少量ブレンド或いは他のモノマー成分を添加してもよく、また、必要に応じて酸化安定剤、無機フィラー、シランカップリング剤、感光剤、光重合開始剤、増感剤等の添加物を混合してもよい。
【0032】
例えば、本発明のポリイミド前駆体に、架橋剤及び光重合開始剤、更に必要に応じて架橋助剤や溶媒を配合すると感光性樹脂組成物が得られる。この感光性樹脂組成物からキャスト法等で厚く成膜した樹脂膜は、i線(365nm)の透過率が90%程度もある透明性に優れた本発明のポリイミド前駆体を含有するので、紫外線などの露光光線が樹脂膜の底部まで十分に届く。従って、露光した部分の樹脂膜全体の架橋反応を十分に進行させることができる。このため、この樹脂膜は、使用した微細なフォトマスクパターンに忠実な樹脂パターンを与えることができる。例えば、深さ20μm、ライン&スペースが10μmの微細なレリーフパターンも形成可能である。また、本発明の感光性樹脂組成物は、厚膜の紫外線硬化型電子回路保護層として利用可能である。
【0033】
本発明の感光性樹脂組成物において使用できる架橋剤としては、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノプロピル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミド等を挙げることができる。これらは、単独又は二種以上を混合して用いることができる。中でもアクロイル基又はメタクロイル基を有する第三級アミン化合物を好ましく使用することができる。そのような第三級アミン化合物の具体例としては、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチルエステル等を挙げることができる。
【0034】
本発明の感光性樹脂組成物における架橋剤の配合割合は、少なすぎると鮮明なレリーフパターンが得られず、多すぎると熱硬化後のポリイミド膜の特性の低下を招くおそれがあるので、ポリイミド前駆体100重量部に対し、好ましくは10〜100重量部、より好ましくは50〜80重量部である。
【0035】
光重合開始剤としては、一般の紫外線による樹脂や塗料の硬化用の光重合開始剤として使用されている各種化合物を使用することができる。例えば、2,2′−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(別名;ベンジルメチルケタール)、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′−5,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール、4−フェノキシクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルケタール、ベンゾフェノン、4−フェニルベンドフェノン、チオキサンソン、2,4−ジメチルチロキサンソン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン等を挙げることができる。これらは、単独又は二種以上を混合して使用することができる。
【0036】
本発明の感光性樹脂組成物における光重合開始剤の配合割合は、少なすぎると鮮明なレリーフパターンが得られず、多すぎると膜内部へ照射光の侵入を妨げ、更にポリイミド膜の特性の低下を招くおそれがあるので、ポリイミド前駆体100重量部に対し、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは2〜8重量部である。
【0037】
架橋助剤としては、ビニル化合物やジビニル化合物が挙げられる。ビニル化合物の具体例としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等が挙げられる。ジビニル化合物の具体例としては、メタクリル酸ビニルエステル、アジピン酸ジビニルエステル、エチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。中でも、キャスト膜の透明性の点でメタクリル酸ビニルエステルが特に好ましい。
【0038】
本発明の感光性樹脂組成物における架橋助剤の配合割合は、少なすぎても重大な問題は生じないがポリイミド膜の特性の低下を招くおそれがあるので、ポリイミド前駆体100重量部に対し、好ましくは10〜100重量部、より好ましくは10〜50重量部である。
【0039】
本発明の感光性樹脂組成物に対して、光反応によりナイトレンを生成し、二重結合に挿入反応して架橋形成可能なビスアジド化合物等の光架橋助剤を、光透過性を損なわない範囲で添加することもできる。ビスアジド化合物の具体例としては、2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、ビス(4−アジドフェニル)メタン、ビス(4−アジドニル)オキシド、ビス(4−アジドニル)スルホン、ビス(4−アジドニル)エチレン、2,6−ビス(アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン等が挙げられる。
【0040】
本発明の感光性樹脂組成物に使用可能な溶剤としては、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル2−ピロリドン等を使用することができる。使用量は、感光性樹脂組成物の塗工方法や使用目的等に応じて適宜決定することができる。
【0041】
本発明の感光性樹脂組成物は、本発明のポリイミド前駆体に、架橋剤及び光重合開始剤、更に必要に応じて架橋助剤や溶媒を加え、常法により均一に混合することにより製造することができる。
【0042】
本発明の感光成樹脂組成物から樹脂パターンを作成する方法を説明する。即ち、まず、基板上に感光性樹脂組成物をキャスト法等で塗布し、乾燥してポリイミド前駆体を主体とする樹脂膜を形成し、次に80〜120℃の温度でプリべークした後、フォトマスクを介して紫外線を照射し、露光させる。そして現像液(例えば、N,N−ジメチルアセトアミド/N−メチル2−ピロリドン/水/エタノールの混合液)で現像し、未露光部の樹脂膜を除去し、最後にイミド化することによりポリイミドパターンを得る。
【0043】
以上説明したように、本発明のポリイミド前駆体又は感光性樹脂組成物から得られるポリイミドは脂環構造を有するため、これを含まない全芳香族ポリイミドに比べると長期熱安定性に劣るが、ガラス転移温度が300℃以上であり、半田耐性の如き短期耐熱性は充分高く、上記産業分野への応用には問題がなく、半導体のパッシベーション膜、バッファーコート膜、多層集積回路の層間絶縁膜、フレキシブルプリント回路用保護膜等の電子材料用途として有用である。
【0044】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
【0045】
実施例1
反応容器中にトランス1,4−ジアミノシクロヘキサン(11.4g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド867gに溶解した後、撹拌しながら3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の粉末29.46g(0.1モル)を徐々に加えた。形成された白色の錯塩溶液をオイルバスにて120℃で5分間激しく撹拌しながら加熱すると、塩の一部が溶解し始め、反応容器をオイルバスからはずして室温で数時間撹拌することにより、透明で粘稠なポリイミド前駆体溶液を得た。得られたポリイミド前駆体の薄膜(約5μm厚)について透過法で測定したIRスペクトルを図1に示す。
【0046】
得られたポリイミド前駆体溶液をガラス基板に塗布し、70℃で1時間乾燥してポリイミド前駆体膜を形成した後、350℃で1時間、熱的にイミド化を行うことにより15μm厚のポリイミド膜を得た。得られたポリイミド膜のIRスペクトルを図2に示す。
【0047】
得られたポリイミド前駆体膜に関し、以下に説明するように、還元粘度及び透明性を評価した。また、ポリイミド膜に関しても、ガラス転移温度、線熱膨張係数及び誘電率について評価した。得られた評価結果を表1に示す。
【0048】
表1から分かるように、実施例1のポリイミドは、透明性が高く、バランスのとれた性能を示していた。
【0049】
還元粘度
オストワルド粘度計を用いて、0.5wt%、30℃において還元粘度を求めた。
【0050】
透明性
分光光度計により200nmから1000nmの可視・紫外線透過率を測定した。透過率が1%以下となる波長(カットオフ波長)を透明性の指標とした。透過率が1%以下となる波長が短い程、透明性が良好であることを意味する。
【0051】
ガラス転移温度
動的粘弾性測定により、周波数0.1Hz、昇温速度5℃/分における損失ピークからガラス転移温度(Tg(℃))を求めた。実用上、ガラス転移温度が300℃より高いことが望まれる。
【0052】
線熱膨張係数
熱機械分析により、荷重0.5g/膜厚1μm、昇温速度5℃/分における試験片の伸びより、100℃〜200℃の範囲での平均値として線熱膨張係数を求めた。銅箔の熱線膨張係数(18×10-6K-1)とほぼ同レベルであることが望まれる。
【0053】
誘電率
ポリイミド膜の膜厚方向の屈折率(n)を測定し、次式により膜厚方向の1kHzにおける誘電率(ε)を算出した。実用上、誘電率ができるだけ低いことが望まれる。
【0054】
【数1】
ε=1.1×n2(1kHz)
【0055】
実施例2
反応容器中にトランス1,4−ジアミノシクロヘキサン11.4g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド360gに溶解した後、撹拌しながら3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の粉末26.46g(0.09モル)とピロメリット酸二無水物2.18g(0.01モル)を徐々に加えた。形成された塩溶液をオイルバスにて150℃で5分間激しく撹拌しながら加熱したところ、塩の一部が溶解し始めたので、反応容器をオイルバスからはずして室温で数時間撹拌することにより、透明で粘稠なポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶液に対し、実施例1と同様なイミド化処理を施すことによりポリイミド膜を得た。
【0056】
得られたポリイミド前駆体膜及びポリイミド膜について実施例1と同様に評価し、その評価結果を表1に示す。表1から分かるように、透明性が良好であり、バランスのとれた性能を示すことがわかる。
【0057】
比較例1
反応容器中にパラフェニレンジアミン10.8g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド362gに溶解した後、撹拌しながら3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の粉末29.4g(0.1モル)を徐々に加えた。この場合、塩は形成されず、室温で数時間撹拌後、粘稠なポリイミド前駆体溶液が容易に得られた。このポリイミド前駆体溶液に対し、実施例1と同様なイミド化処理を施すことによりポリイミド膜を得た。
【0058】
得られたポリイミド前駆体膜及びポリイミド膜について実施例1と同様に評価し、その評価結果を表1に示す。表1から分かるように、高いガラス転移温度を示すが、透明性が十分でなく、しかも誘電率が高いことがわかる。これはジアミン成分に芳香族ジアミンを用いたことが原因である。
【0059】
比較例2
反応容器中に4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)21.0g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド454gに溶解した後、撹拌しながら3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の粉末29.4g(0.1モル)を徐々に加えた。60℃で数時間撹拌後、粘稠なポリイミド前駆体溶液が容易に得られた。このポリイミド前駆体溶液に対し、実施例1と同様なイミド化処理を施すことによりポリイミド膜を得た。
【0060】
得られたポリイミド前駆体膜及びポリイミド膜について実施例1と同様に評価し、その評価結果を表1に示す。表1から分かるように、透明性は良好であるものの、ガラス温度及び線熱膨張係数の点で満足のいく物性が得られなかった。これはジアミン成分に屈曲性の脂環族ジアミンを用いたことが原因である。
【0061】
比較例3
反応容器中にトランス1,4−ジアミノシクロヘキサン11.4g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド367gに溶解した後、撹拌しながら3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の粉末29.4g(0.1モル)を徐々に加えた。60℃で48時間撹拌した後、ポリイミド前駆体溶液が得られたが、粘度の低いものであった。このポリイミド前駆体溶液に対し、実施例1と同様なイミド化処理を施すことによりポリイミド膜を得た。
【0062】
得られたポリイミド前駆体膜及びポリイミド膜について実施例1と同様に評価し、その評価結果を表1に示す。表1から分かるように、透明性、線熱膨張係数などは実施例1と同等であるが、膜の強度が弱く、わずかな力で亀裂が入った。
【0063】
比較例4
反応容器中に3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.4g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド367gに懸濁させた後、撹拌しながらトランス1,4−ジアミノシクロヘキサンの粉末11.4g(0.1モル)を徐々に加えた。室温または60℃で撹拌を数日間続けた結果、透明なポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶液に対し、実施例1と同様なイミド化処理を施すことによりポリイミド膜を得た。
【0064】
得られたポリイミド前駆体膜及びポリイミド膜について実施例1と同様に評価し、その評価結果を表1に示す。表1から分かるように、実施例1と類似な物性が得られたが、脆弱な膜しか得られなかった。これは酸二無水物を先に溶液に懸濁したため、溶媒中の微量の水分により酸二無水物の一部が加水分解を受けて、低重合度のポリイミド前駆体が生成したためである。
【0065】
比較例5
反応容器中にトランス1,4−ジアミノシクロヘキサン11.4g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド299gに溶解した後、撹拌しながらピロメリット酸二無水物の粉末21.8g(0.1モル)を徐々に加えた。形成された塩溶液をオイルバスにて150℃で加熱したが、塩は全く溶解せず重合が全く進行しなかった。また比較例4の如く、酸二無水物の溶液にジアミンを加えていく方法でも同様に重合しなかった。これは形成された錯塩結合が極めて強固であることが原因である。
【0066】
比較例6
反応容器中にトランス1,4−ジアミノシクロヘキサン11.4g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド392gに溶解した後、撹拌しながら3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の粉末32.2g(0.1モル)を徐々に加えた。形成された塩溶液をオイルバスにて120℃で5分間激しく撹拌しながら加熱したところ、塩の一部が溶解し始めたので、反応容器をオイルバスからはずして室温で数時間撹拌することにより、透明で粘稠なポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶液に対し、実施例1と同様なイミド化処理を施すことによりポリイミド膜を得た。
【0067】
得られたポリイミド前駆体膜及びポリイミド膜について実施例1と同様に評価し、その評価結果を表1に示す。表1から分かるように、透明性は良好であるものの、線熱膨張係数、機械的強度の点で満足のいく物性が得られなかった。これは屈曲点を有する酸二無水物成分を用いたことが原因である。
【0068】
比較例7
反応容器中にトランス1,4−ジアミノシクロヘキサン11.4g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド382gに溶解した後、撹拌しながら3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物の粉末31.0g(0.1モル)を徐々に加えた。形成された白色の塩溶液をオイルバスにて120℃で5分間激しく撹拌しながら加熱したところ、塩の一部が溶解し始めたので、反応容器をオイルバスからはずして室温で数時間撹拌することにより、透明で粘稠なポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶液に対し、実施例1と同様なイミド化処理を施すことによりポリイミド膜を得た。
【0069】
得られたポリイミド前駆体膜及びポリイミド膜について実施例1と同様に評価し、その評価結果を表1に示す。表1から分かるように、透明性は良好であるが、線熱膨張係数の点で満足のいく物性が得られなかった。これは屈曲点を有する酸二無水物成分を用いたことが原因である。
【0070】
比較例8
反応容器中にトランス1,4−ジアミノシクロヘキサン11.4g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド367gに溶解した後、撹拌しながら3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の粉末29.4g(0.1モル)を徐々に加えた。形成された塩溶液をオイルバスにて160℃で8分間激しく撹拌しながら加熱したところ、塩の一部が溶解し始めたので、反応容器をオイルバスからはずして室温で数時間撹拌することにより、透明で粘稠なポリイミド前駆体溶液を得たが、溶液中に析出物が観察された。これは、高温により、部分的にイミド化が進行したためと考えられる。
【0071】
比較例9
反応容器中にパラフェニレンジアミンの水添により得られた1,4−ジアミノシクロヘキサン(シス/トランス混合物)11.46g(0.1モル)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド367gに溶解した後、撹拌しながら3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の粉末29.4g(0.1モル)を徐々に加えた。室温で数時間撹拌することにより、透明なポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶液に対し、実施例1と同様なイミド化処理を施したが、イミド化の際に膜中に亀裂が生じ、正常なポリイミド膜を得ることができなかった。
【0072】
【表1】
【0073】
実施例3
実施例1で得られたポリイミド前駆体のN,N−ジメチルアセトアミド溶液を15重量%に調整し、その溶液100gに対し、架橋剤として減圧蒸留により重合禁止剤を除去したメタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチルエステル11.55g、架橋助剤としてシリカゲルカラムを通して重合禁止剤を除去したメタクリル酸ビニルエステル4.12g、及び光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン1.03gを加えて溶解し、60℃で1時間キャストして約20μm膜厚のポリイミド前駆体膜を得た。
【0074】
得られたポリイミド前駆体膜を80℃で10分間プリベイクした後、フォトマスクを介して高圧水銀灯(照射光量24mW/cm2)の光を5分間照射し、現像液(N,N−ジメチルアセトアミド/N−メチル2−ピロリドン/水/エタノールの混合液(体積比10/8/1/1))を用いて40℃で10分間現像した。続いて、リンス液(N−メチル2−ピロリドン/水/エタノールの混合液(体積比1/1/8))を用いて20℃でリンス処理をして、深さ20μm、ライン&スペース10μmの鮮明なポリイミド前駆体のレリーフパターンを得た。そのポリイミド前駆体のレリーフパターンを300℃でイミド化することにより、同様のサイズのポリイミドレリーフパターンを得ることができた。
これは、ポリイミド前駆体膜がi線(365nm)に対し90%以上の透過率を示すため、膜の底部にまで十分に架橋反応を生じさせることができたためである。
【0075】
比較例10
比較例1で得られたポリイミド前駆体溶液150gに対し、実施例3と同様に架橋剤と架橋助剤と光重合開始剤とを配合して成膜し、同様な条件で露光、現像、リンスを行ったが、深さ20μmの鮮明なレリーフパターンを得ることができなかった。構成成分の体積比を徐々に変化させた現像液を使用して現像したが、やはり深さ20μmの鮮明なレリーフパターンを得ることができなかった。これは、用いたポリイミド前駆体膜(20μm厚)自体の紫外線に対する透明性が殆どなく(i線に対する透過率が0.1%)、照射した光がポリイミド前駆体膜の内部まで到達しなかったためである。
【0076】
比較例11
比較例3に記載のポリイミド前駆体(還元粘度0.8dl/g)を用い、実施例3記載の方法と同様な方法で感光性樹脂組成物を調製し、同様な操作により現像を行ったところ、現像工程中にポリイミド前駆体膜にクラックが生じ、良好なレリーフパターンを得ることができなかった。これは、用いたポリイミド前駆体の分子量が十分に高くなく、膜強度が低いためであった。
【0077】
【発明の効果】
本発明のポリイミド前駆体によれば、高透明性、高ガラス転移温度、低線熱膨張係数、低誘電率及び十分な強靱さを併せ持つ実用上有益なポリイミドに容易に変換できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたポリイミド前駆体薄膜のIRスペクトルである。
【図2】実施例1で得られたポリイミド膜薄膜のIRスペクトルである。
Claims (10)
- トランス1,4−ジアミノシクロヘキサンの二つのアミノ置換基の立体構造が共にエクアトリアル配置である請求項1記載のポリイミド前駆体。
- 該芳香族酸二無水物が、更に、ピロメリット酸二無水物を含有する請求項1又は2記載のポリイミド前駆体。
- 溶媒中で、トランス1,4−ジアミノシクロヘキサンと芳香族酸二無水物として3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とを反応させて塩を形成し、得られた塩含有反応液を80℃〜150℃に加熱して重合反応を開始させ、少なくとも一部の塩を溶解させた後、更に室温で撹拌することにより重合反応させることを特徴とする請求項1記載のポリイミド前駆体の製造方法。
- 請求項1又は2記載のポリイミド前駆体、架橋剤及び光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物。
- ポリイミド前駆体100重量部に対し、架橋剤10〜100重量部と、光重合開始剤0.5〜10重量部とを含有する請求項6記載の感光性樹脂組成物。
- 架橋剤がアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する第三級アミン化合物である請求項6又は7記載の感光性樹脂組成物。
- 更に、架橋助剤を含有する請求項6〜8のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 更に、ポリイミド前駆体100重量部に対し架橋助剤10〜100重量部含有する請求項9記載の感光性樹脂組成物。
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