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JP2962103B2 - i線用感光性ポリイミド前駆体組成物 - Google Patents

i線用感光性ポリイミド前駆体組成物

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Publication number
JP2962103B2
JP2962103B2 JP15241193A JP15241193A JP2962103B2 JP 2962103 B2 JP2962103 B2 JP 2962103B2 JP 15241193 A JP15241193 A JP 15241193A JP 15241193 A JP15241193 A JP 15241193A JP 2962103 B2 JP2962103 B2 JP 2962103B2
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JP
Japan
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group
carbon atoms
groups
polyimide precursor
propanedione
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JP15241193A
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一貴 田村
益市 江口
昌也 浅野
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TORE KK
Original Assignee
TORE KK
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な感光性ポリイミ
ド前駆体組成物に関するものであり、さらに詳しくは、
ネガ型、ポジ型ともに適用可能なi線用感光性ポリイミ
ド前駆体組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】露光した部分が現像により残るネガ型の
感光性ポリイミド前駆体組成物としては次のものが知ら
れていた。
【0003】(a)ポリアミド酸に化学線により2量化
又は重合可能な炭素−炭素二重結合およびアミノ基又は
その四級化塩を添加した組成物(例えば特公昭59−5
2822号公報)。
【0004】(b)ポリアミド酸にアクリルアミド類を
添加した組成物(例えば特開平3−170555号公
報)。
【0005】(c)炭素−炭素二重結合基を有するポリ
イミド前駆体と、特定のオキシム化合物と、増感剤を含
有してなる組成物(例えば特開昭61−118423号
公報、特開昭62−184056号公報、特開昭62−
273259号公報)。
【0006】しかしながら、かかるこれらの従来の先行
技術は、感光性ポリイミド前駆体の膜厚を厚くしていく
と、光感度の低下や、現像時に露光部のパターンのサイ
ドが抉られ、オーバーハングになったり、イミド化後の
膜物性が悪くなるという問題があった。
【0007】またポジ型の感光性ポリイミド組成物とし
ては、次のものが知られていた。
【0008】(d)ポリアミド酸にエステル基で光分解
性の感光性を導入した感光性ポリイミド前駆体(例え
ば、特開平1−61747号公報)。
【0009】(e)特定の構造のポリアミド酸に特定の
構造のナフトキノンジアジド化合物を添加し、露光後に
特定の温度範囲で熱処理し、形成した感光性ポリイミド
前駆体(例えば、高分子学会予稿集、40巻、3号、8
21(1991))。
【0010】しかしながら、かかるこれらは、いずれも
感光性ポリイミド組成物の製造方法が繁雑であったり、
性能面とくに光感度で問題があり、実用化されていない
のが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、増感剤を用
いることなく好感度の感光性ポリイミド前駆体組成物を
得ることができ、製造方法が容易で、かつネガ型として
も、ポジ型としても性能が優れ、イミド化後の膜物性が
良好なi線用感光性ポリイミド前駆体組成物を提供する
ことを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、 (a)一般式(1)で表される構造単位を主成分とする
ポリマ(A)、
【化3】 (ただし、式中R1 は少なくとも2個の炭素原子を有す
る3価または4価の有機基、R2 は少なくとも2個の炭
素原子を有する2価の有機基、R3 は水素、アルカリ金
属イオン、アンモニウムイオンまたは炭素数1〜30の
有機基を表す。nは1または2である。) (b)エチレン性不飽和二重結合およびアミノ基を有す
る化合物(B)、および (c)一般式(2)で表されるオキシム化合物(C)
【化4】 (ただし、R4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
5〜10のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアリー
ルアルキル基または炭素数6〜20のアリール基、R5
は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜
10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、炭素数7〜20のアリールアルキル基、炭素数1〜
10の脂肪族アシル基、炭素数6〜20の芳香族アシル
基、炭素数1〜10の脂肪族スルフォニル基または炭素
数6〜20の脂肪族スルフォニル基、R6 は炭素数1〜
10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭
素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のア
リール基、炭素数6〜20のアリーロキシ基炭素数7〜
20のアリールアルキル基または炭素数2〜10の不飽
和炭化水素を表す。)を含有することを特徴とするi線
用感光性ポリイミド前駆体組成物によって達成される。
【0013】本発明における一般式(1)で表される構
造単位を主成分とするポリマ(A)とは、加熱あるいは
適当な触媒により、イミド環や、その他の環状構造を有
するポリマ(以後、ポリイミド系ポリマという)となり
得るものである。
【0014】上記一般式(1)中、R1 は少なくとも2
個の炭素原子を有する3価または4価の有機基である。
耐熱性の面から、R1 は芳香族環または芳香族複素環を
含有し、かつ、炭素数6〜30の3価または4価の基が
好ましい。具体的には、フェニル基、ビフェニル基、タ
ーフェニル基、ナフタレン基、ペリレン基、ジフェニル
エーテル基、ジフェニルスルホン基、ジフェニルプロパ
ン基、ベンゾフェノン基、ビフェニルトリフルオロプロ
パン基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0015】上記一般式(1)中、R2 は少なくとも2
個の炭素原子を有する2価の有機基であるが、耐熱性の
面から、R2 は芳香族環または芳香族複素環を含有し、
かつ炭素数6〜30の2価の基が好ましい。具体的に
は、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフ
タレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェ
ニルスルホン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノ
ン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基などが挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0016】さらに、基板との接着性を向上させるため
に、耐熱性を低下させない範囲でR1 、R2 にシロキサ
ン構造を有する脂肪族の基を共重合してもよい。具体的
には、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサンなどを1〜10モル%共
重合したものなどがあげられる。
【0017】R3 は水素、アルカリ金属イオン、アンモ
ニウムイオン、または炭素数1〜30の有機基を表す。
3 の好ましい具体例としては、水素、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、メタクリル酸エチル
基、アクリル酸エチル基、o−ニトロベンジル基などが
挙げられるが、これらに限定されない。特に、R3 とし
ては、水素が好ましい。
【0018】ポリマ(A)は、R1 、R2 、R3 がこれ
らのうち各々1種から構成されていても良いし、各々2
種以上から構成される共重合体であつてもよい。
【0019】ポリマ(A)は、一般式(1)で表される
構造単位のみからなるものであっても良いし、他の構造
単位との共重合体あるいはブレンド体であっても良い。
その際、一般式(1)で表される構造単位を90モル%
以上含有していることが好ましい。共重合あるいはブレ
ンドに用いられる構造単位の種類および量は最終加熱処
理によって得られるポリイミド系ポリマの耐熱性を損な
わない範囲で選択することが好ましい。
【0020】ポリマ(A)の具体的な例として、ピロメ
リット酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエ−
テル、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエ−テ
ル、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエ−テル、
3,3´,4,4´−ビフェニルトリフルオロプロパン
テトラカルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェ
ニルエ−テル、3,3´,4,4´−ビフェニルスルホ
ンテトラカルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフ
ェニルエ−テル、ピロメリット酸二無水物と3,3´−
(または4,4´)ジアミノジフェニルスルホン、3,
3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物と3,3´−(または4,4´)ジアミノジフェニ
ルスルホン、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物と3,3´−(または4,4´)ジア
ミノジフェニルスルホン、ピロメリット酸二無水物と
4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´,
4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と
4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´,
4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,
4´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´,4,
4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とパラ
フェニレンジアミン、3,3´,4,4´−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミン、
3,3´,4,4´−ジフェニルエ−テルテトラカルボ
ン酸二無水物とパラフェニレンジアミン、3,3´,
4,4´−ビフェニルトリフルオロプロパンテトラカル
ボン酸二無水物とパラフェニレンジアミン、3,3´,
4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とタ−
フェニルジアミン、3,3´,4,4´−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物および3,3´,4,4´−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレ
ンジアミン、ピロメリット酸二無水物および3,3´,
4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と
3,3´−(または4,4´)ジアミノジフェニルエ−
テル、ピロメリット酸二無水物および3,3´,4,4
´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニ
レンジアミン、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニ
ルエ−テルおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルジシロキサン、ピロメリット酸二無水物と4,4´
−ジアミノジフェニルエ−テルおよびビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサン、3,3´,4,
4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4´
−ジアミノジフェニルエ−テルおよびビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサン、などから合成さ
れたポリアミド酸、およびそのエステル化合物が挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0021】これらのポリアミド酸およびそのエステル
化物は公知の方法によって合成される。すなわち、ポリ
アミド酸の場合はテトラカルボン酸二無水物とジアミン
を選択的に組み合わせ、これらをN−メチル−2−ピロ
リドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミドなどを主成分とする極性溶媒や、γ−
ブチロラクトン中で反応させることにより合成される。
ポリアミド酸のエステル化物は例えば、特開昭61−7
2022号公報、特公昭55−30207号公報に記載
されている方法などで合成される。
【0022】本発明で用いられるエチレン性不飽和二重
結合およびアミノ基を有する化合物(B)としては、エ
チレン性不飽和二重結合およびアミノ基を有し、炭素数
3〜30の有機化合物が好ましい。さらに炭素数3〜3
0の脂肪族有機化合物が好ましい。含有される有機基と
しては、アミノ基の他に炭化水素基、水酸基、カルボニ
ル基、カルボキシル基、ウレタン基、ウレア基、アミド
基などが挙げられるがこれらに限定されない。
【0023】エチレン性不飽和二重結合およびアミノ基
を有する化合物(B)の好ましい具体的な例として、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチ
ルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピ
ル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、
N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、
N,N−ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、N,
N−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド、アクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノ
エチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルア
ミノエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプ
ロピルアクリルアミドなどが挙げられるがこれらに限定
されない。
【0024】これらの化合物(B)は単独もしくは2種
以上の混合物として使用される。
【0025】化合物(B)はポリマの全構成単位の5
%、好ましくは30%に相当する当量以上で、かつポリ
マ中の全カルボキシル基の当量の5倍以下の割合で、混
合されているのが望ましい。この範囲をはずれると感度
が悪くなったり、現像への制約が多くなる。
【0026】本発明で用いられる一般式(2)で表され
るオキシム化合物(C)は、光開始剤として使用される
ものである。
【0027】
【化5】 (ただし、R4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
5〜10のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアリー
ルアルキル基または炭素数6〜20のアリール基、R5
は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜
10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、炭素数7〜20のアリールアルキル基、炭素数1〜
10の脂肪族アシル基、炭素数6〜20の芳香族アシル
基、炭素数1〜10の脂肪族スルフォニル基または炭素
数6〜20の脂肪族スルフォニル基、R6 は炭素数1〜
10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭
素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のア
リール基、炭素数6〜20のアリーロキシ基炭素数7〜
20のアリールアルキル基または炭素数2〜10の不飽
和炭化水素を表す。) R4 の具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチ
ル基、イソブチル基、n−デシル基、シクロヘキシル
基、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、
メシチル基、4−メトキシフェニル基、2,4,6−ト
リメトキシフェニル基、ベンジル基、2−フェニルエチ
ル基など、R5 としては水素原子、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
t−ブチル基、イソブチル基、n−デシル基、シクロヘ
キシル基、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリ
ル基、メシチル基、4−メトキシフェニル基、2,4,
6−トリメトキシフェニル基、ベンジル基、2−フェニ
ルエチル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル
基、ベンゾイル基、メシチルカルボニル基、メチルスル
フォニル基、エチルスルフォニル基、フェニルスルフォ
ニル基など、R6 としてはメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル
基、イソブチル基、n−デシル基、メトキシ基、エトキ
シ基、シクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、ト
リル基、キシリル基、メシチル基、4−メトキシフェニ
ル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基、4−ニト
ロフェニル基、フェノキシ基、4−メトキシフェノキシ
基、2,4,6−トリメトキシフェノキシ基、ベンジル
基、2−フェニルエチル基、ビニル基、アリル基、1−
プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、ス
チリル基、シンナミル基などが挙げられるが、これらに
限定されない。
【0028】本発明に用いられるオキシム化合物(C)
の具体的な例としては、2−(O−アセチルオキシム)
−2,3−ブタンジオン、2−(O−プロピオニルオキ
シム)−2,3−ブタンジオン、2−(O−メトキシカ
ルボニルオキシム)−2,3−ブタンジオン、2−(O
−エトキシカルボニルオキシム)−2,3−ブタンジオ
ン、2−(O−アクリロイルオキシム)−2,3−ブタ
ンジオン、2−(O−メタクリロイルオキシム)−2,
3−ブタンジオン、2−(O−シンナモイルオキシム)
−2,3−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシ
ム)−2,3−ブタンジオン、2−(O−4−メトキシ
ベンゾイルオキシム)−2,3−ブタンジオン、2−
(O−4−ニトロベンゾイルオキシム)−2,3−ブタ
ンジオン、3−(O−アセチルオキシム)−2,3−ペ
ンタンジオン、3−(O−プロピオニルオキシム)−
2,3−ペンタンジオン、3−(O−メトキシカルボニ
ルオキシム)−2,3−ペンタンジオン、3−(O−エ
トキシカルボニルオキシム)−2,3−ペンタンジオ
ン、3−(O−メタクリロイルオキシム)−2,3−ペ
ンタンジオン、3−(O−ベンゾイルオキシム)−2,
3−ペンタンジオン、1−(O−アセチルオキシム)−
1,2−プロパンジオン、1−(O−プロピオニルオキ
シム)−1,2−プロパンジオン、1−(O−メトキシ
カルボニルオキシム)−1,2−プロパンジオン、1−
(O−エトキシカルボニルオキシム)−1,2−プロパ
ンジオン、1−(O−メタクリロイルオキシム)−1,
2−プロパンジオン、1−(O−ベンゾイルオキシム)
−1,2−プロパンジオン、1−フェニル−1−(O−
アセチルオキシム)−1,2−プロパンジオン、1−フ
ェニル−1−(O−プロピオニルオキシム)−1,2−
プロパンジオン、1−フェニル−1−(O−メトキシカ
ルボニルオキシム)−1,2−プロパンジオン、1−フ
ェニル−1−(O−エトキシカルボニルオキシム)−
1,2−プロパンジオン、1−フェニル−1−(O−ア
クリロイルオキシム)−1,2−プロパンジオン、1−
フェニル−1−(O−メタクリロイルオキシム)−1,
2−プロパンジオン、1−フェニル−1−(O−シンナ
モイルオキシム)−1,2−プロパンジオン、1−フェ
ニル−1−(O−ベンゾイルオキシム)−1,2−プロ
パンジオン、1−フェニル−1−(O−4−メトキシベ
ンゾイルオキシム)−1,2−プロパンジオン、1−フ
ェニル−1−(O−4−ニトロベンゾイルオキシム)−
1,2−プロパンジオン、1−フェニル−2−(O−ベ
ンゾイルオキシム)−2,3−ブタンジオン、1−アセ
チル−1−(O−ベンゾイルオキシム)−1,2−プロ
パンジオン、1−ベンゾイル−1−(O−ベンゾイルオ
キシム)−1,2−プロパンジオン、1−アセチル−1
−(O−エトキシカルボニルオキシム)−1,2−プロ
パンジオン、1−ベンゾイル−1−(O−エトキシカル
ボニルオキシム)−1,2−プロパンジオン、1−
(2,4,6−トリメトキシベンゾイル)−1−(O−
エトキシカルボニルオキシム)−1,2−プロパンジオ
ン、1−メチルスルフォニル−1−(O−エトキシカル
ボニルオキシム)−1,2−プロパンジオン、1−フェ
ニルスルフォニル−1−(O−エトキシカルボニルオキ
シム)−1,2−プロパンジオン、2−(O−エトキシ
カルボニルオキシム)−2,3−ペンタンジオン、2−
(O−ベンゾイルオキシム)−2,3−ペンタンジオ
ン、1−ベンゾイル−1−(O−ベンゾイルオキシム)
−1,2−ブタンジオン、1−ベンゾイル−1−(O−
エトキシカルボニルオキシム)−1,2−ブタンジオ
ン、1−シクロヘキシル−2−(O−エトキシカルボニ
ルオキシム)−1,2−プロパンジオン、1−シクロヘ
キシル−2−(O−ベンゾイルオキシム)−1,2−プ
ロパンジオン、1−ベンゾイル−2−シクロヘキシル−
1−(O−エトキシカルボニルオキシム)エタンジオ
ン、1−ベンゾイル−2−シクロヘキシル−1−(O−
ベンゾイルオキシム)エタンジオン、1−フェニル−3
−(O−エトキシカルボニルオキシム)−2,3−ブタ
ンジオン、1−フェニル−3−(O−ベンゾイルオキシ
ム)−2,3−ブタンジオン、1−ベンゾイル−3−フ
ェニル−1−(O−エトキシカルボニルオキシム)−
1,2−プロパンジオン、1−ベンゾイル−3−フェニ
ル−1−(O−ベンゾイルオキシム)−1,2−プロパ
ンジオン、1−フェニル−2−(O−アセチルオキシ
ム)−1,2−プロパンジオン、1−フェニル−2−
(O−プロピオニルオキシム)−1,2−プロパンジオ
ン、1−フェニル−2−(O−メトキシカルボニルオキ
シム)−1,2−プロパンジオン、1−フェニル−2−
(O−エトキシカルボニルオキシム)−1,2−プロパ
ンジオン、1−フェニル−2−(O−アクリロイルオキ
シム)−1,2−プロパンジオン、1−フェニル−2−
(O−メタクリロイルオキシム)−1,2−プロパンジ
オン、1−フェニル−2−(O−シンナモイルオキシ
ム)−1,2−プロパンジオン、1−フェニル−2−
(O−ベンゾイルオキシム)−1,2−プロパンジオ
ン、1−フェニル−2−(O−4−メトキシベンゾイル
オキシム)−1,2−プロパンジオン、1−フェニル−
2−(O−4−ニトロベンゾイルオキシム)−1,2−
プロパンジオン、1,2−ジフェニル−1−(O−プロ
ピオニルオキシム)−1,2−エタジオン、1,2−ジ
フェニル−1−(O−エトキシカルボニルオキシム)−
1,2−エタジオン、1,2−ジフェニル−1−(O−
メタクリロイルオキシム)−1,2−エタジオン、1,
2−ジフェニル−1−(O−ベンゾイルオキシム)−
1,2−エタジオン、1,3−ジフェニル−2−(O−
ベンゾイルオキシム)−1,2−プロパンジオン、1−
フェニル−2−アセチル−2−(O−ベンゾイルオキシ
ム)エタンジオン、1−フェニル−2−アセチル−2−
(O−エトキシカルボニルオキシム)エタンジオン、1
−フェニル−2−ベンゾイル−2−(O−ベンゾイルオ
キシム)エタンジオン、1−フェニル−2−ベンゾイル
−2−(O−エトキシカルボニルオキシム)エタンジオ
ン、1−フェニル−2−フェニルスルフォニル−2−
(O−ベンゾイルオキシム)エタンジオン、1−フェニ
ル−2−フェニルスルフォニル−2−(O−エトキシカ
ルボニルオキシム)エタンジオン、1−メシチル−2−
(O−アセチルオキシム)−1,2−プロパンジオン、
1−メシチル−2−(O−プロピオニルオキシム)−
1,2−プロパンジオン、1−メシチル−2−(O−メ
トキシカルボニルオキシム)−1,2−プロパンジオ
ン、1−メシチル−2−(O−エトキシカルボニルオキ
シム)−1,2−プロパンジオン、1−メシチル−2−
(O−アクリロイルオキシム)−1,2−プロパンジオ
ン、1−メシチル−2−(O−メタクリロイルオキシ
ム)−1,2−プロパンジオン、1−メシチル−2−
(O−シンナモイルオキシム)−1,2−プロパンジオ
ン、1−メシチル−2−(O−ベンゾイルオキシム)−
1,2−プロパンジオン、1−メシチル−2−(O−4
−メトキシベンゾイルオキシム)−1,2−プロパンジ
オン、1−メシチル−2−(O−4−ニトロベンゾイル
オキシム)−1,2−プロパンジオンなどが挙げられる
が、これらに限定されない。これらのオキシム化合物
(C)は、単独もしくは2種以上の混合物として使用さ
れる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、これら
のオキシム化合物(C)以外の光開始剤を含有していて
も良い。
【0029】光開始剤の量はポリマに対して1重量%〜
100重量%、好ましくは2重量%〜50重量%、さら
に好ましくは5重量%〜20重量%混合されているのが
望ましい。この範囲をはずれると感度が悪くなったり、
現像への制約が多くなる。
【0030】本発明の組成物に光反応性モノマとして、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレート、エチレングリコ−ルジメタクリレー
トなどのモノマーをポリマに対して1重量%〜20重量
%、添加するとさらに感度の向上が期待できる。
【0031】上記のポリマ(A),化合物(B),オキ
シム化合物(C)および必要に応じて添加する光反応性
モノマを溶媒と混合することにより感光性ポリイミド前
駆体組成物を得る。このとき用いられる溶媒としては、
N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホオキシド、などを主成分とする極性溶媒や、γ−ブチ
ロラクトン、N,N−ジメチルアクリルアミドなどの溶
媒が単独もしくは二種以上の混合物として好ましく用い
られるが、これらに限定されない。
【0032】また、必要に応じ、上記の前駆体組成物に
基板との濡れ性を向上させる界面活性剤や、SiO2
TiO2 などの無機粒子、あるいはポリイミドの粒子を
添加してもよい。
【0033】なお、本発明の組成物はi線用(365n
m)でパターン露光する場合に最も適しており、その場
合、増感剤を用いる必要はない。3,3’−カルボニル
ビス(ジエチルアミノクマリン)などのg線(436n
m)でパターン露光する場合に用いられる増感剤を使用
すると、i線で露光する場合には、むしろキュア後のポ
リイミド被膜の強伸度が低下し好ましくない。
【0034】次に本発明の感光性ポリイミド前駆体組成
物を用いて、ポリイミドパターンを形成する方法につい
て説明する。
【0035】該感光性ポリイミド前駆体組成物を基板上
に塗布する。基板としてはシリコン、アルミナセラミッ
ク、ガラスセラミック、窒化アルミ、半導体を形成した
基板などが用いられるが、これらに限定されない。塗布
方法としてはスピンナーを用いた回転塗布、スプレー塗
布、浸漬、ロールコーティングなどの方法があげられる
が、これらに限定されない。また、塗布膜厚は、塗布手
段、組成物の固形分濃度、粘度等によって異なるが、通
常、乾燥後の膜厚が、0.1〜150μmになるように
塗布される。
【0036】次にポリイミド前駆体組成物を塗布した基
板を乾燥して、ポリイミド前駆体組成物被膜を得る。乾
燥は、オーブン、ホットプレート、赤外線などを使用
し、50〜100℃の範囲で1分〜数時間行なうのが好
ましい。
【0037】次に、この被膜上に所望のパターンを有す
るマスクを置き、それを介して化学線を照射し露光す
る。露光に用いられる化学線としては、紫外線、可視光
線、電子線、X線などがあげられる。とくに紫外線、可
視光線が好ましく、さらに好ましくは水銀ランプのi線
を用いる。
【0038】ネガ型のポリイミドパターンを形成するに
は、露光後、現像液を用いて、未露光部を除去すること
によって達成される。現像液としては、N−メチル−2
−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒と、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、キシレン、
水などと組み合わせた現像液が、使用できる。現像後、
エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール
でリンスをする。
【0039】ポジ型のポリイミドパターンを形成するに
は、露光後に未露光部の被膜が露光部の被膜より、硬化
度が高くなる処理を施こすこと、および現像液組成の選
択が、重要である。未露光部の被膜が露光部の被膜よ
り、硬化度が高くなる処理としては、熱処理、赤外線照
射処理、マイクロ波照射処理などが有効であり、とくに
熱処理が簡便な点で望ましい。熱処理は前期乾燥の工程
と同じかそれより高い温度で1分〜数時間行なうのが好
ましい。具体的には60〜180℃、さらに好ましくは
90〜170℃の温度である。露光後に、これらの処理
を行うことによって、未露光部の被膜の方が露光部の被
膜より硬化度が高くなるとともに、現像液に対する耐性
が未露光部の被膜と露光部の被膜で差を生じる。未露光
部の被膜の方が露光部の被膜より、現像液に対する耐性
が高い場合は、露光部の方が未露光部より速く除去さ
れ、ポジ型の像が形成される。逆の場合、すなわち、露
光部の被膜の方が未露光部の被膜より、現像液に対する
耐性が高い場合は、未露光部の方が露光部より速く除去
され、ネガ型の像が形成される。
【0040】ここでいう硬化とはポリイミド前駆体の被
膜から、ポリイミド以外の成分、例えば、アミノ基を有
する化合物と、光開始剤、光反応性モノマ類、溶剤、閉
環水などが揮発することをいう。ポリイミド前駆体組成
物の被膜は硬化が進むほど、膜厚が薄くなり、硬化が完
了した時点、すなわち、ポリイミド被膜になった時点で
ある一定の膜厚になる。硬化度が高くなる処理を施した
後の未露光部の被膜と露光部の被膜との硬化度の違いを
膜厚の比すなわち、(硬化度比=未露光部被膜の膜厚÷
露光部被膜の膜厚)で示す。硬化度比は露光量および硬
化を進める処理条件により異なるが、ポジ型のポリイミ
ドパターンを形成するには、 0.98 以下が望ましい。
【0041】ポジ型のポリイミドパターンを形成するの
に適した現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、コ
リンなどのアルカリ水溶液が最も望ましい。また、N−
メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、などの極性溶媒とメタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、キシレン、水などと組み合わせた有
機溶媒系現像液は、感光性ポリイミド前駆体組成物の構
成成分により、ポジ型、あるいはネガ型の像をあたえ
る。現像後、水又はメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコールなどのアルコールでリンスをする。
【0042】現像後、キュアすることによりポリイミド
絶縁膜を得る。現像後のキュアは温度を選び、段階的に
昇温するかある温度範囲を選び連続的に昇温しながら5
分〜5時間実施する。このキュアの最高温度は、250
〜500℃、好ましくは、300〜450℃で行うのが
よい。例えば、130℃、200℃、400℃で各々3
0分熱処理する。また、室温から400℃まで2時間か
けて直線的に昇温してもよい。
【0043】本発明による感光性ポリイミド前駆体によ
り形成したポリイミド被膜は、半導体のパッシベーショ
ン膜、半導体素子の保護膜や、高密度実装用多層配線の
層間絶縁膜などの用途として用いられる。
【0044】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0045】実施例1 3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物 80.55g,ピロメリット酸二無水物 54.53gを
エタノール 2.3g,N−メチル−2−ピロリドン 549g
と共に、70℃で3時間反応させた。その後20℃に冷
却し、4,4´−ジアミノジフェニルエ−テル 95.10g
およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロ
キサン 6.20 gを添加し、さらに60℃で3時間反応さ
せ、粘度126ポアズ(25℃)の構造単位(1)のポ
リマ溶液を得た。この溶液にジメチルアミノエチルメタ
クリレート 157.2g(ポリマ中の全カルボキシル基と当
量)、1−フェニル−2−(O−ベンゾイルオキシム)
−1,2−プロパンジオン23.6g、およびγ−ブチロラ
クトン 315gを添加し、感光性ポリイミド前駆体組成物
を得た。
【0046】4インチシリコンウエハー上にこの感光性
ポリイミド前駆体組成物を塗布、60℃で30分窒素雰
囲気中で乾燥し、膜厚4.36μmの感光性ポリイミド前駆
体皮膜を形成した。キャノン(株)製紫外線露光機PL
A−501Fにフィルターを取り付け、i線のみで、ク
ロム製のフォトマスクを介して500mJ/cm2 露光
した。露光後、ホットプレートで140℃で3分熱処理
を施した。この処理により未露光部の被膜は3.60μm、
露光部の被膜は3.72μm(硬化度比 0.968)の膜厚とな
り、未露光部と露光部の膜厚に差が認められた。次にテ
トラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.38%の
水溶液からなる現像液に浸漬したところ露光部が溶解
し、未露光部が3.02μm残存した像が形成された。水で
リンス後、窒素ブローして乾燥した。この様にして得ら
れたポジ型のパターンを130℃、200℃、400℃
で各々30分窒素雰囲気中でキュアし、ポジ型の良好な
ポリイミドパターンが形成できた。
【0047】比較例1 実施例1において、1−フェニル−2−(O−ベンゾイ
ルオキシム)−1,2−プロパンジオンを添加しない以
外には実施例1を同様の操作をおこない、感光性ポリイ
ミド前駆体組成物を得た。
【0048】4インチシリコンウエハー上にこの感光性
ポリイミド前駆体組成物を塗布、60℃で30分窒素雰
囲気中で乾燥し、膜厚4.15μmの感光性ポリイミド前駆
体皮膜を形成した。キャノン(株)製紫外線露光機PL
A−501Fにフィルターを取り付け、i線のみで、ク
ロム製のフォトマスクを介して500mJ/cm2 露光
した。露光後、ホットプレートで140℃で3分熱処理
を施した。この処理により未露光部と露光部の被膜の膜
厚には測定可能な差ができなかった。(硬化度比〜 1.0
00)。次にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ドの2.38%の水溶液からなる現像液に浸漬したところ露
光部と未露光部との溶解性に差がなく、ポリイミドパタ
ーンを全く得ることができなかった。
【0049】比較例2 実施例1において、1−フェニル−2−(O−ベンゾイ
ルオキシム)−1,2−プロパンジオンの代わりに、光
重合開始剤として知られるベンゾインエチルエーテルを
23.6g用いた以外には実施例1を同様の操作をおこな
い、感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0050】4インチシリコンウエハー上にこの感光性
ポリイミド前駆体組成物を塗布、60℃で30分窒素雰
囲気中で乾燥し、膜厚4.61μmの感光性ポリイミド前駆
体皮膜を形成した。キャノン(株)製紫外線露光機PL
A−501Fにフィルターを取り付け、i線のみで、ク
ロム製のフォトマスクを介して500mJ/cm2 露光
した。露光後、ホットプレートで140℃で3分熱処理
を施した。この処理により未露光部の被膜は3.71μm、
露光部の被膜は3.77μm(硬化度比 0.984)の膜厚とな
り、未露光部と露光部の膜厚にあまり大きな差が認めら
れなかった。次にテトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイドの2.38%の水溶液からなる現像液に浸漬したと
ころ露光部と未露光部との溶解性に差がなく、鮮明なポ
リイミドパターンを得ることができなかった。
【0051】実施例2 実施例1においてテトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイドの2.38%の水溶液からなる現像液の代りにN−
メチル−2−ピロリドン 900g ,水 100g からなる現像
液に浸漬し、イソプロピルアルコールでリンス後、窒素
ブローし、ネガ型のパターンを得た。
【0052】実施例3 実施例1でえられた感光性ポリイミド前駆体を4インチ
シリコンウエハー上に塗布、80℃で30分窒素雰囲気
中で乾燥後、130℃、200℃、400℃で各々30
分窒素雰囲気中でキュアを行ない、厚さ5.60μmのポリ
イミド被膜を得た。この被膜をシリコンウエハーから剥
離し、幅1cmの短冊上に切り、引っ張り試験器によっ
て、強伸度を測定した。その結果、強度13.5 kg/mm2
伸度25%の値を得、強いポリイミド被膜が得られたこと
が分かった。
【0053】比較例3 実施例1で得られた構造単位(1)のポリマ溶液に、ジ
メチルアミノエチルメタクリレート 157.2g(ポリマ中
の全カルボキシル基と当量)、1−フェニル−2−(O
−ベンゾイルオキシム)−1,2−プロパンジオン 23.
6 g、増感剤として、3,3´−カルボニルビス(ジエ
チルアミノクマリン) 11.8gおよびγ−ブチロラクトン
315gを添加し、感光性ポリイミド前駆体組成物を得
た。この感光性ポリイミド前駆体を4インチシリコンウ
エハー上に塗布、80℃で30分窒素雰囲気中で乾燥
後、130℃、200℃、400℃で各々30分窒素雰
囲気中でキュアを行ない、厚さ5.71μmのポリイミド被
膜を得た。この被膜をシリコンウエハーから剥離し、幅
1cmの短冊状に切り、引っ張り試験器によって、強伸度
を測定した。その結果、強度6.4 kg/mm 2 、伸度 4%の
値を得、増感剤の添加によってポリイミド被膜の物性が
低下することが分かった。
【0054】実施例4 実施例1において、1−フェニル−2−(O−ベンゾイ
ルオキシム)−1,2−プロパンジオンの代わりに、1
−メシチル−2−(O−ベンゾイルオキシム)−1,2
−プロパンジオンを用いる以外には実施例1を同様の操
作をおこない、感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0055】4インチシリコンウエハー上にこの感光性
ポリイミド前駆体組成物を塗布、60℃で30分窒素雰
囲気中で乾燥し、膜厚4.61μmの感光性ポリイミド前駆
体皮膜を形成した。キャノン(株)製紫外線露光機PL
A−501Fにフィルターを取り付け、i線のみで、ク
ロム製のフォトマスクを介して500mJ/cm2 露光
した。露光後、ホットプレートで140℃で3分熱処理
を施した。この処理により未露光部の被膜は3.71μm、
露光部の被膜は3.92μm(硬化度比 0.946)の膜厚とな
り、未露光部と露光部の膜厚に差が認められた。次にテ
トラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.38%の
水溶液からなる現像液に浸漬したところ露光部が溶解
し、未露光部が3.15μm残存した像が形成された。水で
リンス後、窒素ブローして乾燥した。この様にして得ら
れたポジ型のパターンを130℃、200℃、400℃
で各々30分窒素雰囲気中でキュアし、ポジ型の良好な
ポリイミドパターンが形成できた。
【0056】
【発明の効果】本発明は、上述したように、一般式
(1)で表される構造単位を主成分とするポリマ、エチ
レン性不飽和二重結合およびアミノ基を有する化合物、
一般式(2)で表されるオキシム化合物を含有する組成
物が、ポジ型、ネガ型のi線用感光性ポリイミド前駆体
として優れた性能を示すと言う予想外の効果を得ること
ができたものである。本発明における感光性ポリイミド
前駆体組成物は容易に製造でき、かつ現像後、キュアす
ることにより、強伸度が優れたポリイミド被膜を得るこ
とができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/039 501 G03F 7/039 501 H01L 21/027 H01L 21/30 502R (56)参考文献 特開 昭60−42425(JP,A) 特開 昭63−256663(JP,A) 特開 昭63−99235(JP,A) 特開 昭54−145794(JP,A) 特開 平3−91752(JP,A) 特開 昭62−273259(JP,A) 特開 昭62−127840(JP,A) 特開 昭62−184056(JP,A) 特開 昭61−118423(JP,A) 特開 平6−324492(JP,A) 特公 昭45−28383(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/038 C08K 5/17 C08K 5/33 C08L 79/08 G03F 7/037 G03F 7/039

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式(1)で表される構造単位を
    主成分とするポリマ(A)、 【化1】 (ただし、式中R1 は少なくとも2個の炭素原子を有す
    る3価または4価の有機基、R2 は少なくとも2個の炭
    素原子を有する2価の有機基、R3 は水素、アルカリ金
    属イオン、アンモニウムイオンまたは炭素数1〜30の
    有機基を表す。nは1または2である。) (b)エチレン性不飽和二重結合およびアミノ基を有す
    る化合物(B)、および (c)一般式(2)で表されるオキシム化合物(C) 【化2】 (ただし、R4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
    5〜10のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアリー
    ルアルキル基または炭素数6〜20のアリール基、R5
    は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜
    10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール
    基、炭素数7〜20のアリールアルキル基、炭素数1〜
    10の脂肪族アシル基、炭素数6〜20の芳香族アシル
    基、炭素数1〜10の脂肪族スルフォニル基または炭素
    数6〜20の脂肪族スルフォニル基、R6 は炭素数1〜
    10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭
    素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜20のア
    リール基、炭素数6〜20のアリーロキシ基炭素数7〜
    20のアリールアルキル基または炭素数2〜10の不飽
    和炭化水素を表す。)を含有することを特徴とするi線
    用感光性ポリイミド前駆体組成物。
  2. 【請求項2】エチレン性不飽和二重結合およびアミノ基
    を有する化合物(B)が、一般式(1)で表される構造
    単位を主成分とするポリマ(A)に対して、30%に相
    当する当量以上で、かつポリマ中の全カルボキシル基の
    5倍当量以下混合されていることを特徴とする請求項1
    記載のi線用感光性ポリイミド前駆体組成物。
  3. 【請求項3】エチレン性不飽和二重結合およびアミノ基
    を有する化合物(B)が、メタクリル酸ジメチルアミノ
    エチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリ
    ル酸ジメチルアミノプロピル、N,N−ジメチルアミノ
    エチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
    ピルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル
    メタクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルメ
    タクリルアミド、アクリル酸ジメチルアミノエチル、ア
    クリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルア
    ミノプロピル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル
    アミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
    ド、N,N−ジエチルアミノエチルアクリルアミド、
    N,N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミドの群か
    ら選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求
    項1または2記載のi線用感光性ポリイミド前駆体組成
    物。
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