JP3816805B2 - 泡状エアゾール化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は泡状エアゾール化粧料に関する。
さらに詳しくは、趣きのある泡の感触を持ち、塗布しやすい泡状エアゾール化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
エアゾール泡状化粧料は、利便性、簡便性の点から、毛髪化粧料を始めとする多くの化粧料に利用されている。
【0003】
泡状エアゾール化粧料においては、泡の感触や使用感を向上させるため、様々な検討が行われてきた。
【0004】
例えば、噴射剤のLPG(液化石油ガス)に適量のDME(ジメチルエーテル)を加えることにより、泡質をクリーミーな方向にコントロールでき、毛髪によくなじみ、感触のよい泡を得る技術が開発されている。
【0005】
また、整髪用の泡状エアゾール化粧料の場合、泡状化粧料を手にとり、塗布した後の手に残る油の感触や、セット剤樹脂によるつっぱり感は敬遠される傾向にあり、最近では軽い感触の使用感を有する泡状整髪料が好まれる傾向にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の観点に鑑みてなされた発明であり、下記(1)、(2)を特徴とし、新しい感触及び使用感の泡からなる泡状エアゾール化粧料である。
(1)塗布した後に手に残る感触が少なく、さっぱりしている。
(2)泡をちぎることができ、希望する適量を少しずつ塗布することが可能で、部分的に塗布したい適用部位に塗布しやすいという部分使用に好適である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の通りである。
(1)寒天からなる水溶性増粘剤と起泡剤と水とを含有する原液と、噴射剤とからなる泡状エアゾール化粧料。
(2)さらに固形油分を含有する上記の泡状エアゾール化粧料。
(3)さらにセット剤樹脂を含有し、泡状エアゾール化粧料が毛髪化粧料である上記の泡状エアゾール化粧料。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
【0009】
本発明に使用する水溶性増粘剤は、寒天である。
【0010】
水溶性増粘剤の配合量は、原液全量に対して、0.01〜5%(質量百分率)が好ましく、0.1〜2%が特に好ましい。
【0011】
本発明に使用する起泡剤は、泡状エアゾール化粧料を得るための界面活性剤である。界面活性剤は、泡状化粧料を構成できるものであれば特に限定されないが、陰イオン界面活性剤とノニオン界面活性剤の併用が好ましい。
【0012】
陰イオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE-アルキルエーテルカルボン酸;POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0013】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N'-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE-アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0014】
親油性ノニオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α, α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0015】
親水性ノニオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレート、POE-ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等);POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等);POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-デシルエーテル、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE-アルキルアミン;POE-脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
【0016】
界面活性剤の配合量は、通常、原液全量に対して0.1〜15重量%であり、処方に応じて適宜決定される。配合量が15重量%を超えると、べたつきを生じる場合がある。
【0017】
本発明において、原液の溶媒となる水は、エタノール等の低級アルコールが配合されても良い。
水の配合量は適宜決定されるが、通常、原液全量に対して50〜95%(質量百分率)である。
【0018】
本発明は本効果の点から固形油分及び/又は液状油分を配合することが好ましい。
本発明において固形油分とは、化粧料に通常使用される常温(15℃)にて固体ないし半固体の油分である。
具体的には、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール等の高級アルコール;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸等の高級脂肪酸;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、ルナセラ、ポリエチレン、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、綿ロウ、ベイベリーロウ、モンタンロウ、ラノリン、モクロウ、オゾケライト、酢酸ラノリン、液状ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、還元ラノリン、硬質ラノリン、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸グリセリド、硬化ヒマシ油、ヤシ油、パーム油、ワセリン、セラックロウ、ビースワックス等が挙げられる。
高級アルコールとロウ類とを組み合わせて用いることが好ましい。
【0019】
固形油分の配合量は、原液全量に対して通常1〜20%(質量百分率)配合されることが好ましい。固形油分は高温下に流動油分に溶解し、高温水に攪拌しながら配合される。固形油分は原液中では乳化若しくは分散されている。
【0020】
本発明において流動油分とは、化粧料に通常使用される常温(15℃)にて液状の油分である。
具体的には、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油;セチルイソオクタノエート、グリセリルトリヘキサノエート、イソプロピルミリステート等のエステル油;流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素油;ヒマシ油、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ホホバ油、アボカド油、アマニ油、サフラワー油等の天然植物油等が挙げられる。
【0021】
流動油分の配合量は、原液全量に対して通常1〜30%(質量百分率)、好ましくは3〜20%配合される。配合量が30%を超えるとべたつきを感じる場合がある。また、1%未満では、なめらかさ及びくし通りが良くない場合が生じる。
【0022】
本発明は、さらにセット剤樹脂を配合し、整髪を主な目的とする毛髪用泡状エアゾール化粧料とすることが好ましい。
本発明に使用するセット剤樹脂とは高分子樹脂化合物であり、両性高分子樹脂化合物、カチオン性高分子樹脂化合物、アニオン性高分子樹脂化合物またはノニオン性高分子樹脂化合物の任意の一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。両性高分子樹脂化合物が好ましい。
また、被膜剤として使用されるシリコーン樹脂をさらに配合してもよい。
【0023】
両性高分子樹脂化合物としては、例えば、以下の一般式「化1」で表されるジアルキルアミノエチルアクリレート;
ジアルキルアミノエチルメタクリレート、ダイアセトアクリルアミド等とアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等を共重合し、ハロゲン化酢酸で両性化した化合物〔上市品として、ユカフォーマーAM−75(三菱化学社製)等がある。〕が挙げられる。
特に、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステルが好ましい。
【化1】
(式中、n:m=2:8〜8:2の範囲であり、分子量は50000〜500000の範囲である。R1およびR6は水素原子またはメチル基、R3およびR4は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、R2およびR5は1〜4個の炭素原子を有するアルキレン基、R7は1〜24個の炭素原子を有する飽和または不飽和のアルキル基、Aは酸素原子またはNH基またはなし。)
【0024】
カチオン性高分子樹脂化合物としては、例えば、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムハライド)型カチオン性ポリマー〔上市品として、マーコート100(米国メルク社製)等がある。〕、ジメチルジアリルアンモニウムハライドとアクリルアミドの共重合体カチオン性ポリマー〔上市品として、マーコート550(米国メルク社製)等がある。〕、第4級窒素含有セルロースエーテル〔上市品として、ポリマーJR−400、ポリマーJR−125、ポリマーJR−300M(米国ユニオンカーバイド社製)等がある。〕、ポリエチレングリコール、エピクロルヒドリン、ジプロピレントリアミン、牛脂アルキルアミンの縮合物、またはポリエチレングリコール、エピクロヒドリン、ジプロピレントリアミン、ヤシ油アルキルアミンの縮合物〔上市品として、ポリコートH(ヘンケル社製)等がある。〕、ビニルピロリドン・ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体カチオン化物〔上市品として、ガフコート755、ガフコート734(米国GAF社製)等がある。〕等が挙げられる。
【0025】
アニオン性高分子樹脂化合物としては、例えば、アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、アクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルの共重合体であるアクリル樹脂アルカノールアミン〔上市品として、プラスサイズL−33、プラスサイズL−53シリーズ(互応化学社製)等がある。〕、メチルビニルエーテルとマレイン酸モノブチルエステルとの共重合体〔上市品として、ガントレッツES−425、ガントレッツES−225、ガントレッツES−335(GAF社製)等がある。〕、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ブチルアミノエチル、アクリル酸オクチルアミドの共重合体〔上市品として、AmphomerLV−71、Amphomer28−2930(NSC社製)等がある。〕、酢酸ビニル、クロトン酸、ネオデカン酸ビニルの共重合体〔上市品として、RESYN28−2930(NSC社製)等がある。〕等が挙げられる。
【0026】
ノニオン性高分子樹脂化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン及びビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体〔上市品として、PVP−K、PVP/VA(GAF社製)等がある。〕、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、アクリルアミノアクリレート共重合体等が挙げられる。
【0027】
被膜剤としてのシリコーン樹脂としては、トリメチルシロキシケイ酸が挙げられる。このトリメチルシロキシケイ酸は低粘度ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、低粘度イソパラフィン等に溶解させた形で配合される。
【0028】
セット剤樹脂の配合量は、原液全量中、0.1〜20%(質量百分率)であり、好ましくは1〜10%である。
原液とはエアゾールに充填する噴射剤を含まない化粧料である。
【0029】
上記のセット剤樹脂は、通常、水、水及びエタノール等の溶媒に溶解して、泡状エアゾール化粧料の原液に配合される。
溶媒の量は、通常、セット剤樹脂化合物に対して、質量比で、セット剤樹脂:溶媒=1:1〜1:1000である。好ましくは1:3〜1:1000である。
【0030】
本発明に用いる原液の化粧料には、製品目的に応じて、上記必須成分の他に、本発明の効果を損なわない質的、量的範囲で、化粧料に配合可能な成分、例えば、水溶性高分子、キレート剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、ビタミン、ホルモンなどの薬剤、香料等を添加して、常法により製造することが出来る。
【0031】
本発明に用いる噴射剤は、エアゾール製品全般に用い得る噴射剤であれば、特に限定されず、例えば、各種の液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、液化石油ガスとジメチルエーテルの混合物や、圧縮ガス等が用いられ得る。LPGはプロパン、ブタン、イソブタンを主成分とする液化石油ガスである。これらの中でも、噴射性、溶解性の観点から、液化石油ガス及び/またはジメチルエーテルからなる液化ガスが望ましい。
【0032】
噴射剤の配合量は、原液と噴射剤との重量比が、通常、70/30〜95/5、好ましくは80/20〜93/7となるように配合する。
初期内圧は、0.3〜0.5MPaが好ましい。
【0033】
本発明のエアゾール式スプレーは上記の構成成分をエアゾール缶に密閉し常法により製造される。
【0034】
本発明の泡状エアゾール化粧料の用途は限定されず、皮膚や毛髪用化粧料として使用できる。特に整髪用の毛髪化粧料として使用することが好ましい。
整髪用の毛髪化粧料には、ローション、ジェル、クリーム、ワックスなどの本発明とは異なる形態の化粧料が存在する。これらの形態の毛髪化粧料においては、その使用感を希望する様々な異なる使用感に調整することは、比較的簡単に調整できる。
本発明の意義は、使用感の調整が困難な泡状エアゾール化粧料において、新しい使用感を有する泡を調整できたことにある。
この泡は、手にとって整髪したい部分に塗布した後に、手に残る感覚が少なく、さっぱりして、さらに、泡を適する量にちぎることができる。
したがって、髪全体に塗布する場合のみならず、部分的に塗布したい毛髪に、手のひらに出した泡から希望する適量の泡を指でちぎってとり、少しずつ塗布することが可能である。
すなわち、塗布したいとする部分的な箇所に、適量を使用するのに極めて適している。
【0035】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。配合量は特に断りのない限り質量百分率(%)である。
【0036】
各表に示す配合処方にて常法により泡状エアゾール化粧料を製造して下記の評価を行った。
【0037】
「泡の特質」
パネリスト10人により実使用テストを行い、下記3項目についてアンケートを行った。
▲1▼手にとって塗布した後の泡の残り感がない(泡の残り感)
▲2▼泡が希望する量に簡単に指でちぎれる(泡のちぎれ)
▲3▼泡のべたつきが感じられない(べたつき)
(評価)
各個人がそれぞれの項目に対し下記の評価を行い、その合計点数で判定した。
そう思う(よい):2点
ややそう思う:1点
そう思えない:0点
合計点数
11点以上:○
5〜10点:△
5点未満:×
【0038】
それぞれの泡状エアゾール化粧料について以下の如く安定性も試験した。
それぞれの泡状エアゾール化粧料につき、50℃、37℃、室温、0℃での1ヶ月の経時変化を観察した。
▲4▼安定性
○:全温度において問題なし
△:いずれかの温度において、析出物がある。
×: エアゾール容器から中味が出ない等製品として異常が見られる。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
以下に本発明のその他の実施例を挙げる。
【0043】
実施例12:泡状化粧料
配合成分 %(質量百分率)
1.水 適量
2.プロピレングリコール 10
3.寒天 1.0
4.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0
5.ミリスチン酸 4.0
6.ビーズワックス 2.0
7.リンゴ酸ジイソステアリル 4.0
8.トリエタノールアミン 2.7
9.香料 適 量
製造方法
1、2、3を80℃均一溶解液と4〜7の80℃混合液を攪拌しながら混合し、8、9を投入後、攪拌しながら冷却し、得られた粘性液体とL.P.G.を90:10の割合で、エアゾール容器に充填する。
【0044】
実施例13:泡状化粧料
配合成分 %(質量百分率)
1.水 残余
2.アルコール 5
3.ユカフォーマーSM 10
4.脱臭ポリイソブテン 0.2
5.塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 0.2
6.ラウリン酸ジエタノールアマイド 0.2
7.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
8.寒天 0.5
製造方法
5、6、7、8を一部の水に80℃で加熱溶解した後に、残りの1、2、3、4を溶解し、えられた粘性液体とL.P.G.を90:10の割合で、エアゾール容器に充填する。
【0045】
【発明の効果】
本発明の泡状エアゾール化粧料の効果は次の通りである。
(1)塗布した後に手に残る感触が少なく、さっぱりしている。
(2)泡をちぎることができ、希望する適量を少しずつ塗布することが可能で、部分的に塗布したい適用部位に塗布しやすいという部分使用に好適である。
(3)べたつきがない。
(4)安定性に優れている。
Claims (3)
- 寒天からなる水溶性増粘剤と起泡剤と水とを含有する原液と、噴射剤とからなる泡状エアゾール化粧料。
- さらに固形油分を含有する請求項1記載の泡状エアゾール化粧料。
- さらにセット剤樹脂を含有し、泡状エアゾール化粧料が毛髪化粧料である請求項1または2記載の泡状エアゾール化粧料。
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