JP3893675B2 - オープニングトリムの組付け構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のオープニングトリムの組付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3に示すように自動車のオープニングトリムとして、断面U字形のトリム部11と、トリム部11の車室外側の側面に形成されたシール部12と、トリム部11の車室内側の側面に形成されたリップ13を備えたオープニングトリム1Aが用いられている。そして、トリム部11を車体のドア開口縁沿いに一連に形成されたフランジ21,31に覆嵌することにより取付けられ、ドア閉時にドアの外周縁がシール部12に圧接する。なお、オープニングトリムにはシール部を具備しないものもある。
【0003】
一方、リップ13は、内装材の端末処理の役割を果し、ルーフサイド2からピラー(図はセンタピラーを示す)3にかけて天井ボード4およびピラーガーニッシュ5の端縁を被覆している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、オープニングトリム組付け時、オープニングトリム1Aをコーナ形状に湾曲させるとリップ13が不規則に変形し、リップ13と、天井ボード4およびピラーガーニッシュ5との間、特にピラーガーニッシュ5との間に隙間が生じる。また天井ボード4からピラーガーニッシュ5へ移る個所6の段差にリップ13が追従しにくい。上記の隙間の発生を防ぐためにピラーガーニッシュ5の立上り勾配を大きくしてピラーガーニッシュ5へのリップ13の圧接力を高くすると、その反力でトリム部11がピラー3のフランジ31から抜けやすくなる。
【0005】
そこで本発明は、オープニングトリムのリップと、天井ボードおよびピラーガーニッシュとの間の見栄えを損なわず、かつ組付け性を改善することを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車体のドア開口縁に沿って取付けられるトリム部と、トリム部の車室内側の側面に形成されたリップを備えたオープニングトリムにおいて、ドア開口縁のルーフサイド沿いではリップにより天井ボードの端末縁を被覆せしめ、上記ドア開口縁のピラー沿いでは、ピラーを覆うピラーガーニッシュの側縁でオープニングトリムのトリム部を被覆せしめ、ドア開口縁のルーフサイドからピラーに至るコーナ部では、ピラーガーニッシュの上部側縁で天井ボードの端末縁を被覆するリップを天井ボードに押圧するとともにピラーガーニッシュの上端縁を天井ボードに密着せしめて、ピラーガーニッシュの上端部でリップを被覆せしめたことを特徴とする。
【0007】
コーナ部からピラーにかけては、変形したリップはピラーガーニッシュにより被覆押圧され、ルーフサイド沿いではリップは、安定に天井ボードと密着し、ピラー沿いでは、リップは外に現れない。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、車体のドア開口縁に沿って取付けられるオープニングトリム1Bは押出成形体で、断面U字形のトリム部11と、取付状態においてトリム部11の車室外側となる側面に形成された中空状のシール部12と、トリム部11の底端位置で車室内側の側面から斜め上方へ延出するリップ13を備えている。トリム部11はソリッドゴムからなり、シール部12はスポンジゴムからなる。トリム部11には、分割された多数の芯材片からなる芯材14が埋設されている。トリム部11の内部対向面からはフランジ保持リップ15が伸出している。
【0009】
一方、車体のドア開口縁には、ルーフサイドレール2のフランジ21とピラー3のフランジ31が一連に連なっている。オープニングトリム1Bは、トリム部11の両側の保持リップ15の間に上記フランジ21,31が挿入されるように押込むことで、ドア開口縁に組付けられる。この場合、ルーフサイドレール2からピラー3に移るコーナ部では、オープニングトリム1Bはコーナ部に沿って湾曲せしめられる。なお、オープニングトリム1Bを湾曲させたときに、シール部12の断面形状が変形して、これと当接するドアフレームとのシール性の低下を防止するため、コーナ部においてシール部12を切除し、ウエザストリップを湾曲させた状態で金型にセットし、シール部12を型成形する場合もある。
【0010】
一方、車室天井には、これを覆う天井ボード4が取付けられる。またピラー3にはこれを覆うピラーガーニッシュ5が取付けられる。天井ボード4の端縁は、オープニングトリム1Bのトリム部11の車室側の側面に近接して、これに沿い、リップ13により被覆されている。ピラーガーニッシュ5はピラー3を覆い、前後の側縁はリップ13を備えたオープニングトリムのトリム部11を包む形状としてある。上端部は前後方向に広がってドア開口縁のコーナ部を覆い、上端縁70が天井ボード4の端縁を覆い、これに密着せしめてある。
【0011】
オープニングトリム1Bは、ルーフサイドにおいてそのリップ13が天井ボード4の端縁を覆うようにフランジ21,31に一連に組付けられる。そして、ピラーガーニッシュ5は、その側縁がオープニングトリム1Bのトリム部11を覆いリップ13を外側から押付けるようにしてピラー3に取付けられる。取付けは例えばピラーガーニッシュ5の内面に突設したクリップを、ピラー3に形成したクリップ孔に圧入することによりなされる。なおフロントピラー側もセンタピラー側同様に、ピラーガーニッシュがトリム部11およびリップ13を覆うように取付けられる。
【0012】
しかして上記構造において、オープニングトリム1Bをコーナ形状に湾曲させるとリップ13は天井ボード4からまくれ上るように変形するが、ピラーガーニッシュ5の上部側縁7により押し付けられているから、天井ボード4に密着する。またコーナ部からピラー3にかけては、リップ13の変形はピラーガーニッシュに被覆されているから外観に現れない。また、リップ13の、天井ボード4およびピラーガーニッシュ5に対する密着性に注意を払うことなく組付けがなされ得るから作業性がよい。
【0013】
図2に示す実施の形態では、オープニングトリム1Cは、トリム部11と中空状のシール部12とリップ13を備え、ルーフサイド2に沿って取付けられる押出成形体1C1 と、トリム部11と中空状のシール部12を備え、センタピラー3に沿って取付けられる押出成形体1C2 とが、トリム部11cとシール部12cを備えた型成形体1C3 を介して接続されている。押出成形体1C2 および型成形体1C3 は、リップ13に対応するリップを具備しない。
【0014】
このオープニングトリム1Cは、ルーフサイド2においてはトリム部11がフランジ21に組付けられるとともに、リップ13が天井ボード4の端縁を覆っている。コーナ部からセンタピラー3にかけては型成形体1C3 のトリム部11cおよび押出成形体1C2 のトリム部11がフランジ31に組付けられている。そしてピラーガーニッシュ5が型成形体1C3 のトリム部11cおよび押出成形体1C2 のトリム部11cを覆ってセンタピラー13に取付けられている。この場合、ピラーガーニッシュ5の上部側縁8がリップ13の端末を覆ってこれを天井ボード4に押付けている。これにより、先の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、車両のドア開口縁に沿って取付けるオープニングトリムのリップによる車両内装材の端末処理を、見栄え良好に、かつ作業性よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるオープニングトリムの組付け構造の要部を車室内側から見た斜視図である。
【図2】図2(A)は本発明による他のオープニングトリムの組付け構造の要部を車室内側から見た斜視図、図2(B)は図2(A)のB−B線断面図である。
【図3】従来のオープニングトリムの組付け構造の要部を車室内側から見た斜視図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C オープニングトリム
11,11c トリム部
12,12c シール部
13 リップ
2 ルーフサイドレール
3 ピラー
21,31 フランジ
4 天井ボード
5 ピラーガーニッシュ
7 , 8 ピラーガーニッシュの上部側縁
70 ピラーガーニッシュの上端縁
Claims (1)
- 車体のドア開口縁に沿って取付けられるトリム部(11)と、トリム部(11)の車室内側の側面に形成されたリップ(13)を備えたオープニングトリム(1)において、ドア開口縁のルーフサイド(2)沿いでは、上記リップ(13)により天井ボード(4)の端末縁を被覆せしめ、上記ドア開口縁のピラー(3)沿いでは、ピラー(3)を覆うピラーガーニッシュ(5)の側縁でオープニングトリム(1)のトリム部(11)を被覆せしめ、ドア開口縁のルーフサイド(2)からピラー(3)に至るコーナ部では、ピラーガーニッシュ(5)の上部側縁(7)で天井ボード(4)の端末縁を被覆するリップ(13)を天井ボード(4)に押圧するとともにピラーガーニッシュ(5)の上端縁(70)を天井ボード(4)に密着せしめて、ピラーガーニッシュ(5)の上端部で上記リップ(13)を被覆せしめたことを特徴とするオープニングトリムの組付け構造。
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- 1997-07-02 JP JP19192097A patent/JP3893675B2/ja not_active Expired - Fee Related
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