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JP3845397B2 - 濾過装置 - Google Patents

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Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車部品の洗浄ラインに配置される液体用の濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本体ケース内にフィルターエレメントが配設され、本体ケースの上方部にフィルターエレメントの内側に連通する液入口が形成され、本体ケースの下方部にフィルターエレメントの外側に連通する液出口が形成され、ケース本体の上端に環状のケースフランジが固定され、ケースフランジの開放端を塞ぐためのカバーがヒンジ機構によって回動自在に配設された濾過装置が従来から知られている。タイプはやや異なるが、カバーがヒンジ機構によって回動自在に配設された濾過装置の特許文献1として、下記の特許文献が存在する 。
【特許文献1】
実用新案登録第3082767号
【0003】
従来の濾過装置は、カバーを全開状態(約100度開いて停止した状態)のとき、カバーに外力が作用してカバーが閉鎖され、閉鎖動作時に作業員の指がカバーとフランジとの間に挟持される危険があり、安心して作業をすることができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、カバーがヒンジ機構によって回動自在に配設された濾過装置において、カバーの全開時にカバーの全開状態を維持するために、ストッパー機構及びストッパー機能を解除するためのストッパー解除機構を配設することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するために、本体ケース内にフィルターエレメントが配設され、本体ケースの上方部にフィルターエレメントの内側に連通する液入口が形成され、本体ケースの下方部にフィルターエレメントの外側に連通する液出口が形成され、ケース本体の上端に環状のケースフランジが固定され、ケースフランジの開放端を塞ぐためのカバーがヒンジ機構によって回動自在に配設された濾過装置において、
ケースフランジにケースブラケットが固定されるとともにカバーにカバーブラケットが固定され、ケースブラケット側壁の挿通孔及びカバーブラケット側壁の挿通孔にピンが挿通され、カバーの全開時にカバーの全開状態を維持するためのストッパー機構及びストッパー機能を解除するためのストッパー解除機構が前記ケースブラケットに配設されたことを第1構成とする。
本発明は、第1構成において、前記ストッパー機構が、前記カバーブラケットの湾曲した当接壁に形成された係合穴と、前記ケースブラケットに移動可能に取付けられ、その上端にスプリングの付勢力により前記当接壁に押圧される係合突部を有し、該係合突部が前記カバーの全開回動位置で前記係合穴に係合されるストッパー部材とで構成され、前記ストッパー解除機構が、前記ストッパー部材の下端に設けられたストッパー解除ノブと、該ストッパー解除ノブからの力により前記ストッパー部材を前記スプリングの付勢力に抗して移動させて前記係合突部と前記係合穴との係合を解除する前記ストッパー部材とで構成されていることを第2構成とする。
本発明は、第2構成において、前記ケースブラケットの底壁に底壁挿通孔が形成され、底壁に保持部材が固定され、該保持部材の底部の保持壁に保持壁挿通孔が形成され、底壁挿通孔及び保持壁挿通孔に前記ストッパー部材が挿通され、前記係合突部と前記保持壁との間にスプリングが装着され、スプリングの付勢力によって前記カバーの全開時に前記係合突部が前記係合穴に係合されることを第3構成とする。
本発明は、第1構成において、前記ストッパー機構が、前記ケースブラケットの側壁に形成された縦長係合穴と、前記カバーブラケットの側壁に形成された、円弧部分とストッパー部分とを備えた湾曲係合溝穴と、前記縦長係合穴及び前記湾曲係合溝穴に挿通される真直挿通部と該真直挿通部に連結された連結部とを備え、前記カバーの回動により前記真直挿通部が前記湾曲係合溝穴のストッパー部分に係合するストッパー棒とで構成され、前記ストッパー解除機構が、前記連結部の先端に設けられたストッパー解除ノブと、該ストッパー解除ノブからの力を前記真直挿通部に伝達して前記真直挿通部と前記ストッパー部分との係合を解除する前記連結部とで構成されていることを第4構成とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1,図2は本発明の濾過装置の実施の形態第1を示す。図1(a),(b) に示されるように、本体ケース10内にフィルターエレメント11が配設され、フィルターエレメント11の内側に連通する液入口12が、本体ケース10の上方部に形成され、フィルターエレメント11の外側に連通する液出口13が、本体ケース10の下方部に形成されている。本体ケース10の上端に環状のケースフランジ14が固定され、ケースフランジ14の開口を塞ぐためのカバー15がヒンジ機構16によって回動自在に配設されている。本体ケース10は支柱17によって支持され、本体ケース10の側壁にはドレン18が形成され、本体ケース10の下端には液抜口19が形成されている。
【0007】
図1,図2に示されているように、ケースフランジ14にケースブラケット20が固定されるとともに、カバー15にカバーブラケット21が固定されている。ケースブラケット20には底壁29及び両側壁23が形成され、カバーブラケット21には上壁30、湾曲した当接壁31及び両側壁25が形成されている。カバー15が閉じた状態を示す図2(a) において、カバーブラケット21の当接壁31は、上壁30の右端から下方へ延び、下方部から左方へ湾曲しながら延びており、下方へ伸びる略垂直の壁に係合穴32が形成されている。そして、図2(b) に示されているように、 ケースブラケット20の両側壁23の間隔は、カバーブラケット21の両側壁25の間隔よりも大きく、カバーブラケット21の両側壁25はケースブラケット20の両側壁23の内側に位置している。なお、ケースブラケット20及びカバーブラケット21は、金属板を折曲することにより形成することができる。
【0008】
ケースブラケット20の両側壁23の上方へ突出した部分の略中央部に挿通穴24が形成され、カバーブラケット21の両側壁25の下方へ突出した部分の略中央部に挿通穴26が形成されている。ケースブラケット20の両側壁23の挿通穴24及びカバーブラケット21の両側壁25の挿通穴26にピン27が挿通され、ピン27の両端部に抜け止め用のプッシュナット28が固定され、こうしてヒンジ機構16が構成されている。図2(b) に明示されているように、ケースブラケット20の底壁29の下面に保持部材35の両フランジ部が固定され、この両フランジ部の内端から下方へ間隔壁が延び、両間隔壁の下端を接続する水平な(保持部材35の底部の)保持壁36が形成されている。ケースブラケット20の底壁29に底壁挿通孔34が形成され、保持壁36に保持壁挿通孔37が形成され、底壁挿通孔34と保持壁挿通孔37とは同一軸線上に位置している。保持壁挿通孔37の下面に案内筒38が固定され、保持壁挿通孔37と案内筒38の内孔とは同一径であり、同一軸線上に位置している。
【0009】
底壁挿通孔34、保持壁挿通孔37及び案内筒38の内孔にストッパー部材39が挿通され、ストッパー部材39の上端に係合突部40が形成されるとともにストッパー部材39の下端にストッパー解除ノブ41が固定されている。係合突部40下面と保持壁36の上面との間に不図示のスプリングが装着されており、スプリングの付勢力によって係合突部40が当接壁31の表面に向かって押圧されている。図2(a),(b) に示すカバー15の全閉位置では、係合突部40は当接壁31の壁面に当接しているが、カバー15を約100度回動させて、全開位置に移動させると、当接壁31の係合穴32が係合突部40の対向位置に移動する。すると、スプリングの付勢力によって係合突部40が上方へ動いて係合突部40が係合穴32に嵌合し、係合突部40と係合穴32とが係合する。なお、挿通穴24,26 の形状は縦方向にやや長くなっているため、ピン27と挿通穴24,26 との間に隙間があり、この隙間により係合穴32の位置が微調整され、係合突部40が係合穴32に嵌合し易くなっている。
【0010】
係合突部40と係合穴32との係合により、カバー15が全開位置に維持され、カバー15に外力が作用してもカバー15は閉じることがない。作業員はカバー15が閉鎖位置へ移動することによる事故に巻き込まれる心配がなく、安心してメンテナンスなどの作業を続けることができる。作業が終了してカバー15を閉じたいときは、ストッパー解除ノブ41をスプリングの付勢力に抗して下方へ移動させ、ストッパー部材39の係合突部40をカバーブラケット21の当接壁31の係合穴32から抜き出し、係合突部40と係合穴32との係合状態を解除する。係合状態が解除された状態のとき、カバー15を全閉位置へ移動させることができる。
【0011】
図3(a),(b) は本発明の濾過装置の実施の形態第2を示す。図3の説明において、図1,図2と同一の部材には図1,図2と同一の符号を付す。ケースフランジ14にケースブラケット20が固定されるとともに、カバー15にカバーブラケット21が固定されている。ケースブラケット20には底壁29及び両側壁23が形成され、カバーブラケット21には上壁30及び両側壁25が形成されている。実施の形態第1と同様に、ケースブラケット20の両側壁23の間隔は、カバーブラケット21の両側壁25の間隔よりも大きく、カバーブラケット21の両側壁25はケースブラケット20の両側壁23の内側に位置している。図3(a) では、ケースブラケット20の側壁23が実線で示され(実線の円弧の下側部分)、カバーブラケット21の側壁25がケースブラケット20の側壁23の向こう側に、一部点線の円弧で示されている。ケースブラケット20の両側壁23の挿通穴24及びカバーブラケット21の両側壁25の挿通穴26にピン27が挿通され、ピン27の両端部に抜け止め用のプッシュナット28が固定され、こうしてヒンジ機構16が構成されている。
【0012】
ケースブラケット20の両側壁23に貫通した縦長係合穴43が形成され、カバーブラケット21の両側壁25に貫通した湾曲係合溝穴44が形成されている。図3(a) の正面視で、湾曲係合溝穴44の大部分は所定幅の円弧部分であるが、湾曲係合溝穴44の右端部は円弧部分よりも半径方向の外側に曲がった形状のストッパー部分が形成されている。縦長係合穴43及び湾曲係合溝穴44に、ストッパー棒47の真直挿通部が挿通されている。ストッパー棒47は、図3(b) に示されるように、左右の縦長係合穴43の間の真直挿通部は真直であるが、連結部(真直挿通部以外の部分)は、右側の縦長係合穴43から少し右へ延びた部分から、真下に延び、更に左側へ延びて、ケースブラケット20の左右方向の中央部分の真下の部分から真下へ向かって延びている。ストッパー棒47の下端(連結部の先端)にはストッパー解除ノブ49が固定されている。
【0013】
カバー15が全閉位置にあるときは、図3に示されているように、ストッパー棒47は湾曲係合溝穴44の左端部位置(初期位置)で縦長係合穴43の上端位置に位置している。カバー15を回動させて開き始めると、ストッパー棒47は湾曲係合溝穴44の初期位置よりも右方の位置と係合する。そして、カバー15を約100度回動させて全開位置へ移動すると、ストッパー棒47は湾曲係合溝穴44の右端のストッパー部分46と係合し、ストッパー棒47は縦長係合穴43の下方部分に位置する。ストッパー棒47がストッパー部分46と係合したとき、湾曲係合溝穴44のストッパー部分46は円弧部分よりも半径方向の外側に位置しているので、カバー15に外力を作用させて、カバー15を閉じようとしても、ストッパー棒47がストッパー部分46の壁面に妨げられて、円弧部分へは入ることができない。従って、カバー15は全開位置に維持され、カバー15に外力が作用してもカバー15は閉じることがない。作業員はカバー15が閉鎖位置へ移動することによる事故に巻き込まれる心配がなく、安心してメンテナンスなどの作業を続けることができる。
【0014】
作業が終了してカバー15を閉じたいときは、ストッパー棒47とストッパー部分46との摩擦抵抗に抗してストッパー解除ノブ49を上方へ移動させ、ストッパー棒47を湾曲係合溝穴44の円弧部分へ移動させる。ストッパー棒47を湾曲係合溝穴44の円弧部分へ移動させることにより、ストッパー棒47とストッパー部分46との係合が解除され、係合状態が解除された状態のとき、カバー15を全閉位置へ移動させることができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明においては、ケースフランジにケースブラケットが固定されるとともにカバーにカバーブラケットが固定され、ケースブラケット側壁の挿通孔及びカバーブラケット側壁の挿通孔にピンが挿通され、カバーの全開時にカバーの全開状態を維持するためのストッパー機構が配設され、かつストッパー機能を解除するためのストッパー解除機構が配設されている。ストッパー機構によってカバーの全開時にカバーの全開状態を維持することができ、ストッパー解除機構によってストッパー機能を解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) は本発明の濾過装置の実施の形態第1の正面図であり、図1(b) は図1(a) の上面図である。
【図2】図2(a) は図1(a) のヒンジ機構を示す要部拡大図であり、図2(b) は図2(a) の側面図である。
【図3】図3(a) は本発明の濾過装置の実施の形態第2の正面図の要部拡大図であり、図3(b) は図3(a) の側面図である。
【符号の説明】
10 本体ケース
11 フィルターエレメント
12 液入口
13 液出口
14 ケースフランジ
15 カバー
20 ケースブラケット
21 カバーブラケット
24 挿通穴
26 挿通穴
27 ピン

Claims (3)

  1. 本体ケース内にフィルターエレメントが配設され、本体ケースの上方部にフィルターエレメントの内側に連通する液入口が形成され、本体ケースの下方部にフィルターエレメントの外側に連通する液出口が形成され、ケース本体の上端に環状のケースフランジが固定され、ケースフランジの開放端を塞ぐためのカバーがヒンジ機構によって回動自在に配設された濾過装置において、
    ケースフランジにケースブラケットが固定されるとともにカバーにカバーブラケットが固定され、ケースブラケット側壁の挿通穴及びカバーブラケット側壁の挿通穴にピンが挿通され、カバーの全開時にカバーの全開状態を維持するためのストッパー機構及びストッパー機能を解除するためのストッパー解除機構が前記ケースブラケットに配設され、
    前記ストッパー機構が、前記カバーブラケットの湾曲した当接壁に形成された係合穴と、前記ケースブラケットに移動可能に取付けられ、その上端にスプリングの付勢力により前記当接壁に押圧される係合突部を有し、該係合突部が前記カバーの全開回動位置で前記係合穴に係合されるストッパー部材とで構成され、
    前記ストッパー解除機構が、前記ストッパー部材の下端に設けられたストッパー解除ノブと、該ストッパー解除ノブからの力により前記ストッパー部材を前記スプリングの付勢力に抗して移動させて前記係合突部と前記係合穴との係合を解除する前記ストッパー部材とで構成されている、
    ことを特徴とする濾過装置。
  2. 前記ケースブラケットの底壁に底壁挿通孔が形成され、底壁に保持部材が固定され、保持部材の底部の保持壁に保持壁挿通孔が形成され、底壁挿通孔及び保持壁挿通孔に前記ストッパー部材が挿通され、前記係合突部と前記保持壁との間にスプリングが装着され、スプリングの付勢力によって前記カバーの全開時に前記係合突部が前記係合穴に係合される
    ことを特徴とする請求項1に記載の濾過装置。
  3. 本体ケース内にフィルターエレメントが配設され、本体ケースの上方部にフィルターエレメントの内側に連通する液入口が形成され、本体ケースの下方部にフィルターエレメントの外側に連通する液出口が形成され、ケース本体の上端に環状のケースフランジが固定され、ケースフランジの開放端を塞ぐためのカバーがヒンジ機構によって回動自在に配設された濾過装置において、
    ケースフランジにケースブラケットが固定されるとともにカバーにカバーブラケットが固定され、ケースブラケット側壁の挿通穴及びカバーブラケット側壁の挿通穴にピンが挿通され、カバーの全開時にカバーの全開状態を維持するためのストッパー機構及びストッパー機能を解除するためのストッパー解除機構が前記ケースブラケットに配設され、
    前記ストッパー機構が、前記ケースブラケットの側壁に形成された縦長係合穴と、前記カバーブラケットの側壁に形成された、円弧部分とストッパー部分とを備えた湾曲係合溝穴と、前記縦長係合穴及び前記湾曲係合溝穴に挿通される真直挿通部と該真直挿通部に連結された連結部とを備え、前記カバーの回動により前記真直挿通部が前記湾曲係合溝穴のストッパー部分に係合するストッパー棒とで構成され、
    前記ストッパー解除機構が、前記連結部の先端に設けられたストッパー解除ノブと、該ストッパー解除ノブからの力を前記真直挿通部に伝達して前記真直挿通部と前記ストッパー部分との係合を解除する前記連結部とで構成されている、
    ことを特徴とする濾過装置。
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