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JP3723129B2 - Semiconductor laser device - Google Patents

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JP3723129B2
JP3723129B2 JP2001401343A JP2001401343A JP3723129B2 JP 3723129 B2 JP3723129 B2 JP 3723129B2 JP 2001401343 A JP2001401343 A JP 2001401343A JP 2001401343 A JP2001401343 A JP 2001401343A JP 3723129 B2 JP3723129 B2 JP 3723129B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ装置に関し、特にGaAs基板上に形成されたGaAsよりも格子定数が大きいAlGaInAsNPを活性層として備えた半導体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、長波長光通信用の波長域において発振する半導体レーザ装置を形成するための新たな結晶として、GaAs基板上に成長させたGaInAsN結晶が提案されている。しかし、GaInAsN結晶に高濃度の窒素(N)を添加することは難しく、光通信に用いられる波長1.2〜1.6μmの光に相当するバンドギャップを実現することは容易ではない。これに対して、低い成長温度を用いることにより、窒素濃度の高いGaInAsN結晶を成長することが行われている。
【0003】
しかし、低温で形成された窒素濃度の高いGaInAsN結晶は、高温で成長された窒素組成の低いGaInAsN結晶と比べて発光効率等の特性が大幅に劣っている。そこで、低温成長の結晶の結晶性を改善するために、成長後に高温でアニールするプロセスが試みられている。しかし,このような試みを行っても、高温で成長した結晶ほどの品質を得ることは難しい。特に、窒素濃度が数パーセントを越える場合には良質な結晶を得ることが難しい。
【0004】
そこで、窒素の添加量を増やす代わりに、インジウム(In)の添加量を増やしてバンドギャップを小さくすることも試みられている。しかし、インジウムの濃度を上げるとGaInAsN層の格子定数が増加することによりGaAs基板の格子定数との格子定数差が大きくなる。このため、例えば特開2000−332363号公報に開示されているように、歪のために良質で厚いGaInAsN層を形成できなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、GaAs基板上に形成したGaInAsNを用いた半導体レーザ装置においては、窒素(N)を高濃度に添加すると結晶の品質が低下してしまうという問題があった。一方、インジウム(In)添加量を多くするとGaAs基板との格子不整合が大きくなり、良質で厚いGaInAsN層を成長できないという問題があった。
【0006】
これらの結晶を用いて半導体レーザ装置を作成すると、所望の発振波長のレーザが得られなかったり、光出力が上がらず、温度上昇とともに出力が急激に低下するなどという問題があった。
【0007】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、良質のGaInAsN活性層を形成することにより、光通信用の波長1.2μm〜1.6μm帯において発光効率が高く、温度変化に対して出力変動の小さな半導体レーザ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の半導体レーザ装置は、
GaAs基板と、
前記GaAs基板の上に設けられ、光の波長換算で0.92μm以上1.65μm以下のエネルギーバンドギャップを有し、前記GaAsよりも格子定数の大きなAlx1Ga1−x1−y1Iny1Asp1p11−p1−q1(0≦x1≦1、0≦1−x1−y1≦1、0<y1≦1、0<p1≦1、0<q1≦1)(0≦x1≦1、0≦1−x1−y1≦1、0.07<y1<0.53、0<p1≦1、0<q1≦1)よりなる発光層と、
を備え、
前記発光層は、炭素(C)とn型不純物とを含有し、前記n型不純物の含有量が前記炭素(C)の含有量よりも大なることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、GaAs基板との格子不整合を緩和しつつ所定のバンドギャップを有し結晶性が良好な発光層を得ることができる。しかも、炭素(C)の深い準位による特性の低下も抑制できる。
【0010】
ここで、前記炭素(C)の前記含有量が2×1018cm−3以上であるものとすれば、格子不整合を緩和しつつインジウム(In)の濃度を上げることができ、発光特性を良好に維持しつつ長波長の発光が得られる。
【0011】
また、本発明の第2の半導体レーザ装置は、GaAs基板と、
前記GaAs基板の上に設けられ、II族元素がドープされたp型の半導体層と、
前記GaAs基板の上に設けられ、光の波長換算で0.92μm以上1.65μm以下のエネルギーバンドギャップを有し、Alx2Ga1−x2−y2Iny2Asp2p21−p2−q2(0≦x2≦1、0≦1−x2−y2≦1、0<y2≦1、0<p2≦1、0<q2≦1)よりなる発光層と、
前記p型の半導体層と前記発光層との間に設けられたAlx3Ga1−x3−y3Iny3Asp3p31−p3−q3(0≦x3≦1、0≦1−x3−y3≦1、0<y3≦1、0<p3≦1、0<q3≦1)よりなる光ガイド層と、
を備え、
前記発光層は、炭素(C)及びこの炭素(C)よりも高濃度のn型不純物を含有し、
前記光ガイド層は、炭素(C)及びこの炭素(C)よりも高濃度のn型不純物を含有し、
前記発光層が含有する前記炭素(C)の含有量は、前記光ガイド層が含有する前記炭素(C)の含有量よりも小なることを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、p型の半導体層からのII族元素の発光層への拡散を阻止することができ、発光特性を良好に維持できる。またさらに、光ガイド層側へのキャリアのオーバーフローも抑制し、発光効率を向上させることができる。
【0013】
特に、前記発光層が含有する前記炭素(C)の濃度と前記n型不純物の濃度との合計値は、5×1015cm−3以上であるものとすると、p型の半導体層にドープされたII族元素による、いわゆる「キックオフ型」の拡散を効果的に阻止できる。
【0014】
ここで、前記n型不純物は、シリコン(Si)、硫黄(S)及びセレン(Se)よりなる群から選択された少なくともいずれかを用いることが望ましい。
【0015】
また、これらの半導体レーザ装置は、特に、1.2μm以上1.6μm以下の波長を有するレーザ光を放出させるものとした時に、顕著な効果が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の半導体レーザの要部を表す概念図である。すなわち、同図は、半導体レーザ装置の共振器に対して平行方向の断面図である。
【0018】
本発明の半導体レーザ装置の第1の特徴は、GaAs基板Sの上にGaAs基板よりも格子定数の大きなAlGa1−x−yInAs1−p−q(0≦x,1−x−y≦1、0<y、p,q≦1)よりなる発光層Eが設けられ、この発光層Eに、炭素(C)とそれよりも高濃度のn型不純物とが含有されていることにある。
【0019】
ここで、発光層Eに含有されるn型不純物としてはシリコン(Si)が最も望ましいが、すず(Sn)、セレン(Se)や硫黄(S)あるいはあるいは塩素(Cl)を用いることもできる。
【0020】
このようにすると、波長0.92μm〜1.65μmの波長帯、特に、長波長光通信用などの用途に用いられる波長1.2μm〜1.6μmのレーザ光LをGaAs基板Sの上に形成した発光層Eにより実現することができる。
【0021】
すなわち、AlGaInAsNP系の化合物半導体をGaAs基板上にエピタキシャル成長させる場合、そのエネルギーバンドギャップを光の波長換算で0.92μmとするためには、インジウム(In)組成(III族元素の合計に占める割合)を0.09以上に増やす必要がある。しかし、インジウム組成を0.09以上とすると、AlGaInAsNPの結晶性が急激に低下してX線回折によるピーク半値幅も急激に大きくなる。
【0022】
図2は、GaAs基板の上にエピタキシャル成長させたGaInAsN結晶のインジウム濃度と、X線回折ピークの半値幅との関係を表すグラフ図である。
【0023】
同図から分かるように、インジウム組成が0.09を超えると、GaInAsN結晶の半値幅が急激に増加する。
【0024】
これに対して、本発明によれば、バンドギャップ0.92μm以上とする場合に、窒素を添加することにより、インジウムの添加量を低減して結晶性の低下を緩和する。またこのとき、この窒素の添加による発光特性の低下をn型不純物により抑制する。またさらに、炭素を添加することより、格子不整合を緩和する効果も得られる。このようにして、所定のバンドギャップを有する良好な結晶を得ることが可能となる。
【0025】
一方、AlGaInAsNPのエネルギーバンドギャップが波長換算で1.65μmを超える場合には、基板としてGaAsの代わりにInPを用い、インジウム組成が0.53のInGaAsをエピタキシャル成長させれば、格子整合させた良好な結晶が得られる。
【0026】
従って、本発明においては、これらの間の範囲、すなわち、波長換算で0.92μm以上1.65μm以下となる範囲において特に顕著な効果が得られ、GaAs基板の上に、良好な発光特性を有するAlGaInAsNPエピタキシャル成長層を得ることができる。
【0027】
また、図2から、インジウム組成が0.2から0.35までの間にあるときは、結晶の質の変化が比較的小さいことが分かる。従って、この範囲の組成を用いることにより、組成のばらつきなどに対して許容度が大きい半導体レーザ装置が得られる点で特に有利であるといえる。
【0028】
換言すると、本発明においては、発光層Eに含有されるインジウムは、GaAs基板Sとの格子不整合が致命的とならない範囲で、発光層Eのバンドギャップを、小さくする役割を有する。そして、さらに発光層Eのバンドギャップを小さくして所定の発振波長を得るために、窒素を添加する。ただし、窒素を添加すると、炭素が結晶中に取り込まれやすくなり、発光特性の低下が生ずる。そこで、Si(シリコン)などのn型不純物を炭素よりも高い濃度で添加することにより、炭素の影響を抑制する。
【0029】
発光層Eに含有される窒素と炭素との結合エネルギーは、窒素以外のV族元素と炭素との結合エネルギーと比べて極めて大きい。このため、窒素を含む系においては炭素と窒素との結合が優先的に起こる。炭素と窒素とが結合すると、炭素が置換型不純物としてV族元素のサイト入らなくなる。この場合、炭素は結晶中で深いレベルを形成する。このため、窒素を含む系では、他のIII−V族化合物半導体と異なり、炭素が深いレベルを形成する傾向が強くなる。その結果として、発光特性の低下が生ずることが判明した。
【0030】
これに対して、本発明においては、発光層Eにおいて炭素よりも高濃度にn型の不純物を添加することにより、半導体がn型となる。このため、炭素による深いレベルがフェルミレベルよりも深い位置にきて活性化しにくくなり、影響が小さくなる。
【0031】
本発明において用いるn型不純物としては、上記した各種のものを用いることができるが、これらのうちで、特に、シリコン(Si)を用いることが望ましい。これらの元素は、炭素との結合エネルギーが大きいため、炭素よりも高濃度に添加することにより、炭素を高い効率で不活性化することができる。
【0032】
また、シリコン(Si)は、窒素(N)との結合エネルギーも大きく、窒素とも効率よく結合する。その結果として、これらのドーパントがIII族元素のサイトにおいてn型ドーパントとして作用し、同時に、窒素と炭素との結合を防ぐことにより、炭素の深い準位の形成を阻止する。
【0033】
これらの作用により、炭素由来の深いレベルの発生を抑制して、良質のGaInAsNP発光層を形成でき、発光効率の低下を低減して、発光効率が高く、温度変化に対して出力変動の小さな半導体レーザ装置を提供することができる。
【0034】
なおここで、AlGa1−x−yInAs1−p−q(0≦x,1−x−y≦1、0<y,p,q≦1)からなる発光層とは、AlGa1−x−yInAs1−p−q(0≦x≦1、0≦1−x−y≦1、0<y≦1、0<p≦1、0<q≦1)からなる単層の発光層に限定されず、AlGa1−x−yInAs1−p−q(0≦x≦1、0≦1−x−y≦1、0<y≦1、0<p≦1、0<q≦1)からなる井戸層を有するSCH(Single Confined Heterostructure)構造や、SQW(Single Quantum Well)構造あるいはMQW(Multiple-Quantum Well)構造における井戸層も含むものとする。
【0035】
また、本発明において、発光層Eに添加するn型不純物として硫黄(S)やセレン(Se)を用いた場合、シリコン(Si)ほどは、窒素(N)や炭素(C)と強く結合する効果は得られないが、原子半径が砒素(As)と窒素(N)との中間の値を取るので、結晶の内部でのローカルな歪を小さくする効果がある。このため、同じAlGaInAsNPでも良質な結晶が得られる。
【0036】
一方、シリコン(Si)に関しては、Gaよりも原子半径が小さいので平均格子定数を小さくする効果があり、同じAlGaInAsNP組成でもGaAs基板との格子歪を小さくする効果がある。すず(Sn)の場合は、ガリウム(Ga)とインジウム(In)の中間の原子半径を有するので、ローカルな歪を小さくする効果がある。
【0037】
塩素(Cl)の場合はいわゆる「ダブルドナー」なので、炭素の深いレベルからn型のキャリアが出て活性化するのを抑制する。また、窒素(N)と砒素(As)の中間の原子半径を有するので、結晶内のローカルな歪を緩和する効果がある。このため、同じAlGaInAsNPでも良質な結晶が得られる。
【0038】
本発明の半導体レーザ装置の第2の特徴は、上述した第1の特徴を有する半導体レーザ装置であって、さらに、発光層Eの炭素(C)の濃度が2×1018cm−3を越えることにある。
【0039】
本発明の第2の特徴によれば、発光層Eに高濃度に炭素(C)を添加することにより、発光層Eの格子定数を小さくして、GaAs基板Sとの格子不整合を緩和できる。そして、この場合にも、この炭素(C)の濃度を上回るn型不純物を同時に添加することにより、深いレベルの形成を抑制し、発光特性の低下を防ぐことができる。
【0040】
AlGa1−x−yInAs1−p−q(0≦x,1−x−y≦1、0<y,p,q≦1)からなる発光層Eの格子定数を決定する場合、X線回折による測定が最も正確である。しかし、この材料系においては、通常、X線回折の線幅は5秒以下にはならない。一方、炭素(C)の濃度を2×1018cm−3以上とすると、炭素が無添加の場合と比較してX線回折角度に換算して約4秒程度、発光層Eの格子定数が小さくなる。このため、歪量を増加させずに、格子定数の縮小分に相当するだけのインジウム(In)を添加できる。その結果として、窒素(N)の濃度を上げずに、発光層Eのバンドキャップを小さくして発光波長の長波長化をはかることができる。
【0041】
図3は、本発明の第3の特徴を説明するための概念図である。すなわち、同図も、半導体レーザ装置の共振器に対して平行方向の断面図である。
【0042】
本発明の第3の特徴は、GaAs基板S上に形成された半導体レーザ装置であり、p型クラッド層CにII族不純物が含まれており、活性層Aが少なくともAlGa1−x−yInAs1−p−q(0≦x,1−x−y≦1、0<y、p,q≦1)含む発光層Eと、発光層Eよりもインジウム(In)組成の低いAlGa1−x−yInAs1−p−q(0≦x,1−x−y≦1、0<y、p,q≦1)からなる光ガイド層Gを有し、この光ガイド層Gは発光層Eよりもp型クラッド層Cの側に存在し、光ガイド層Gには、炭素(C)と、炭素よりも高濃度のシリコン(Si)が添加されており、発光層Eには光ガイド層Gよりも低濃度の炭素(C)と炭素よりも高濃度のシリコン(Si)が添加されている、ということである。
【0043】
本発明の第3の特徴によれば、まず、p型クラッド層Cに、亜鉛(Zn)などのII族不純物が含まれている。これらII族不純物は、本発明において用いるAlGaInAsNP系の化合物半導体において、p型ドーパントとして極めて有効に作用する。
【0044】
しかし、II族不純物は、III−V族化合物半導体の中で拡散係数が大きいという問題がある。特に、拡散領域の先端付近の濃度分布はいわゆる「2段構造」を有し、低濃度側の拡散フロントは拡散係数が大きい。このため、クラッド層Cに導入されたII族不純物は、活性層Aに対して拡散して発光特性を低下させる場合がある。
【0045】
これに対して、本発明の第3の特徴によれば、p型クラッド層C側の光ガイド層Gに、シリコン(Si)と炭素(C)とを添加する。炭素(C)は、一部がn型であり、一部がp型として作用する。しかし、シリコン(Si)が炭素(C)より高濃度に添加されているので、光ガイド層Gはn型となる。光ガイド層Gにおいて、n型のキャリアを発生させている炭素(C)あるいはシリコン(Si)があると、p型クラッド層C側から拡散してきた亜鉛(Zn)などのII族元素の拡散速度を大幅に下げる。このため、p型不純物の拡散を抑制して活性層A内への不純物の侵入を防ぐことができる。
【0046】
ここで、p型クラッドC側の光ガイド層Gに関しては、本来p型となることが望ましく、n型の場合にもキャリア濃度が低いことが望ましい。これに対して、本発明においては、II族不純物の侵入を防ぐために炭素(C)も添加することにより、シリコン(Si)のみでII族不純物の侵入を防ぐ場合と比べて、n型のキャリア量を下げることができる。
【0047】
また一方、発光層Eの発光効率を上げるためには、非発光センターを形成する恐れの有る炭素(C)の濃度は発光層Eでは低くし、光ガイド層GではII族元素の拡散を抑制するために炭素(C)の濃度を高くする。こうすることで、炭素(C)の深いレベルによる発光層Eの発光効率の低下を防ぎつつ、p型不純物の発光層Eへの侵入を防ぎ、さらにp型クラッド側の光ガイド層Gでn型のキャリア濃度を下げることができる。
【0048】
またさらに、発光層Eのシリコン(Si)濃度を光ガイド層Gのシリコン(Si)濃度よりも高濃度とすると、発光層Eからp側光ガイド層Cに向けてあふれ出るn型キャリアに対してフェルミレベルの差に相当するバリアを形成でき、p型クラッドCの側の光ガイド層Gにn型のキャリアがオーバーフローするという問題を抑制できる。その結果として、半導体レーザ装置の発光効率を向上させることができる。
【0049】
以上説明したように、本発明の第3の特徴によれば、レーザの光出力を向上させ、周囲の動作温度変化に対する光出力の変動も小さくできる。
【0050】
【実施例】
以下、実施例を参照しつつ、本発明の本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明する。
【0051】
(実施例1)
図4は、本発明の第1の実施例にかかる半導体レーザ装置を表す概略断面図である。すなわち、このレーザ装置は、GaAs基板1の上に半導体層を積層させた構造を有する。GaAs基板1の側から順に各層の材料及び層厚を列挙すると、以下の如くである。
【0052】
GaAs基板1
n型AlGaAsクラッド層(1000nm)2
n型GaAsスペーサー層(25nm)3
n側Ga0.95In0.05As0.980.02光ガイド層(10nm)4
Ga0.75In0.25As0.990.01量子井戸層(7nm)5
Ga0.95In0.05As0.980.02バリア層(10nm)6
Ga0.75In0.25As0.990.01量子井戸層(7nm)7
p側Ga0.95In0.05As0.980.02光ガイド層(10nm)8
p型GaA層(10nm)9
p型AlGaAs酸化層10
p型GaAs層11
p型AlGaAsクラッド層12
p型GaAsヘテロバリア低減層13
p型GaInAsNコンタクト層14
【0053】
すなわち、この半導体レーザにおいては、光ガイド層4乃至8が活性層として作用し、量子井戸層5及び7を発光層とした多重量子井戸構造が形成されている。この活性層に対する電流狭窄は、p型AlGaAs酸化層10により行われる。
【0054】
そして、本実施例においては、GaInAsN量子井戸層5、7には、シリコン(Si)を5×1017cm−3、炭素(C)を5×1015cm−3添加している。また、p側GaInAsN光ガイド層8には、シリコン(Si)を1×1017cm−3、炭素(C)を1×1016cm−3添加し、GaInAsNバリア層6には、シリコン(Si)を3×1017cm−3、炭素(C)を1×1016cm−3、n側GaInAsN光ガイド層4には、シリコン(Si)を5×1017cm−3、炭素(C)を1×1016cm−3添加している。
【0055】
これら3つの層は、いずれも波長換算で0.98μmのバンドギャップを有している。レーザの活性層は、前述したように、GaInAsN量子井戸層5、7、p側GaInAsN光ガイド層8、GaInAsNバリア層6、n側GaInAsN光ガイド層4からなり、活性層は全体で波長1.3μmの光を発光する。
【0056】
また、p型GaAs層9には、亜鉛(Zn)を5×1017cm−3ドープしている。また、AlGaAs酸化層10のAl組成は0.98であり、亜鉛(Zn)を1×1018cm−3ドープしており、p型GaAs層11の亜鉛(Zn)濃度は2×1018cm−3であり、p型AlGaAsクラッド層12の亜鉛(Zn)濃度は1×1018cm−3、p型GaAsへテロバリア低減層の亜鉛(Zn)濃度は5×1018cm−3、p型GaInAsNコンタクト層14の亜鉛(Zn)濃度は7×1018cm−3である。
【0057】
ここで、GaInAsN量子井戸層5及び7には、シリコン(Si)を5×1017cm−3、炭素(C)を5×1015cm−3、p側GaInAsN光ガイド層8には、シリコン(Si)を1×1017cm−3、炭素(C)を1×1016cm−3、GaInAsNバリア層6にはシリコン(Si)を3×1017cm−3、炭素(C)を1×1016cm−3、n側GaInAsN光ガイド層4にはシリコン(Si)を5×1017cm−3、炭素(C)を1×1016cm−3添加しており、いずれの場合も炭素(C)濃度よりもシリコン(Si)濃度が高いためにn型の導電性を示す。
【0058】
また、炭素(C)が深いレベルを形成する場合にも、フェルミレベルがシリコン(Si)の不純物レベル付近にあり、かつシリコン(Si)の濃度が高いために炭素(C)の深いレベルを介した遷移の確率は極めて低くなる。このため、この半導体レーザ装置をレーザ発振させた場合、炭素(C)による特性の低下は実質的に表れなくなる。
【0059】
p型クラッド側の各層には、亜鉛(Zn)が添加されており、そのドープ量は、p型GaAs層9には5×1017cm−3、AlGaAs酸化層10には1×1018cm−3、p型GaAs層11は2×1018cm−3、p型AlGaAsクラッド層12には1×1018cm−3である。
【0060】
亜鉛(Zn)の拡散は2段拡散であり、濃度の高い部分は通常の置換型不純物の拡散であり、濃度の低い部分は、いわゆる「キックオフ型」の拡散と考えられる。キックオフオフ型の拡散の場合、亜鉛(Zn)濃度は通常略5×1015cm−3よりも低い。このため、活性層を構成する各層内で炭素(C)の濃度とシリコン(Si)の濃度との合計値が、この値以上であれば、亜鉛(Zn)の拡散を実質的に阻止できる。
【0061】
実際、本実施例においては、GaInAsN量子井戸層5及び7には、シリコン(Si)を5×1017cm−3、炭素(C)を5×1015cm−3、p側GaInAsN光ガイド層8にはシリコン(Si)を1×1017cm−3、炭素(C)を1×1016cm−3、GaInAsNバリア層6にはシリコン(Si)を3×1017cm−3、炭素(C)を1×1016cm−3、n側GaInAsN光ガイド層4にはシリコン(Si)を5×1017cm−3、炭素(C)を1×1016cm−3添加することにより、p型クラッド層側からの亜鉛(Zn)の拡散を防ぐことができた。
【0062】
以下、本実施例の半導体レーザ装置の作成手順について説明する。
【0063】
まず、GaAs基板1の上にn型AlGaAsクラッド層2をMOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)法により670℃で成長した後、成長温度を620℃まで下げてn型GaAsスペーサー層3を成長し、更に成長温度を520℃まで下げて、n側Ga0.95In0.05As0.980.02光ガイド層4、Ga0.75In0.25As0.990.01量子井戸層5、Ga0.95In0.05As0.980.02バリア層6、Ga0.75In0.25As0.990.01量子井戸層7、p側Ga0.95In0.05As0.980.02光ガイド層8、p型GaAs層9を順次積層した。
【0064】
この後、成長温度を640℃まで上げてp型AlGaAs層17、p型GaAs層11、p型AlGaAsクラッド層12を形成した。その後、成長温度を再度520℃まで下げてp型GaAsヘテロバリア低減層13とp型GaInAsNコンタクト層14を形成した。
【0065】
ここで、成長温度を上げるのは結晶性を上げるためであり、温度を下げるのはGaInAsNの相分離を防ぐためである。なお、p型GaAsヘテロバリア低減層13とp型GaInAsNコンタクト層14に関しては成長温度を下げることで亜鉛(Zn)の添加効率を上げられるとともに、亜鉛(Zn)の活性層への拡散を防ぐこともできる。
【0066】
MOCVDの原料としては、TMG(トリメチル・ガリウム)、TMAl(トリメチル・アルミニウム)、TMI(トリメチル・インジウム)、SiH4(シラン)、AsH3(アルシン)、DMHy(ジメチルヒドラジン)を用いた。
【0067】
III族有機金属としては、エチル系、クロライド系等をもちいてもよい。窒素(N)の原料としては、ジメチルヒドラジンを用いてもよく、アンモニア、ヒドラジンあるいはモノメチルヒドラジンを用いてもよい。炭素(C)の原料としてはTMG、TMAl、DMHy等を用いてもよく、CBr4(4臭化炭素)を用いてもよい。硫黄(S),セレン(Se)を用いる場合には、原料としてこれらの水素化物を用いてもよく、または有機金属系原料を用いてもよい。
【0068】
結晶成長が終わった後、メサ構造を形成し、酸化プロセスによって未酸化導通領域17を残してp型AlGaAs層を酸化させることにより、p型AlGaAs酸化層10を形成した。
【0069】
p型AlGaAs酸化層10を形成後にパッシベーション膜15を形成し、ポリイミド埋め込み16を行った。この後、電極メタルを蒸着したのち劈開してレーザを作成し、評価を行った。
【0070】
本実施例の半導体レーザは、共振器の端面に(波長/2)のコーティングを施した状態で、室温で波長1.3μm、しきい電流値3mA、効率0.35W/Aが得られた。また、最大発振温度は150℃を超え、温度特性も良好であることが分かった。
【0071】
これに対して、活性層に炭素(C)及びシリコン(Si)の添加をおこなわなかった比較例においてはレーザの光出力が周囲温度とともに急激に低下し、最大発振温度は80℃以下に低下した。これは、活性層内にp型の各層から亜鉛(Zn)が拡散したためであると考えられる。
【0072】
(第2の実施例)
次に、本発明の第2の実施例について説明する。本実施例においては、前述した第1実施例と同様の積層構造を有する半導体レーザ装置を形成した。ただし、GaInAsN量子井戸層5およびGaInAsN量子井戸層7のシリコン(Si)の濃度は2×1020cm−3とし、炭素(C)の濃度は1.5×1019cm−3とした。
【0073】
この構造でシリコン(Si)と炭素(C)の添加を行わない場合、GaInAsNの組成をGa0.67In0.33As0.9950.005とすると1.3μmで発振する。この時、格子不整合は2.3%である。
【0074】
一方、シリコン(Si)及び炭素(C)を添加すると、この組成の結晶の格子不整合は2.1%となる。格子不整合が2.3%であると臨界膜厚(ミスフィット欠陥が生じない上限の膜厚)はおよそ8nmとなる。本実施例においては2重量子井戸構造を用いているので、量子井戸によるエネルギーの上昇はおよそ180meVとなる。
【0075】
一方、格子不整合が2.1%の場合は、臨界膜厚はおよそ10nmとなる。この時の量子井戸によるエネルギーの上昇はおよそ120meVとなる。そこで同じ発振波長を選るためにはこのエネルギーに相当するだけインジウム(In)を減らすことができ、格子不整合は0.2%小さくなる。格子不整合の減少により臨界膜厚が厚くなるので、量子井戸の幅を広くすることができる。このため遷移波長が長くなり更にインジウム(In)組成を減らすことができる。
【0076】
このような相乗効果により、最終的な組成は、Ga0.72In0.28As0.9950.005となり格子不整が1.9%となり臨界膜厚は13nmとなる。
【0077】
図5は、本実施例における発光層の格子不整合(ミスマッチ)と臨界膜厚との関係を表すグラフ図である。
【0078】
このように、シリコン(Si)と炭素(C)とを添加することにより、臨界膜厚を厚くすることができる。その結果として、レーザの活性層体積が50%以上大きくできるので光出力を大きくすることができる。実際には、不純物の添加により転位などの結晶欠陥の増殖効果も押さえられるので、同じ臨界膜厚の場合でも結晶欠陥の広がりが少なく、発光効率が高く信頼性の高い半導体レーザ装置が実現できた。
【0079】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
【0080】
例えば、本発明は、端面発光型の半導体レーザ装置に限らず、面発光型の半導体レーザ装置、あるいは発光ダイオード、ベース層およびコレクター層に歪みGaInAsNを用いたHBT(Hetero-Bipolar Transistor)、歪みGaInAsNをチャンネル層に用いたHEMT(High-Electron Mobility Transistor)、歪みGaInAsNを吸収層に用いた光電圧変換装置、光電流変換装置などについても同様に適用して、同様の作用効果を得ることができる。
【0081】
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することができ、これらの実施例も本発明の範囲に包含される。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、長波長光通信に用いて好適な波長1.2〜1.6μm帯において、炭素(C)に基づく深いレベルの影響を抑制し、同じGaInAsN組成であるのにもかかわらず格子歪が少なく、p型クラッド層から活性層にp型不純物の拡散の起こりにくい温度の上昇に対して光出力の変動の小さな半導体レーザ装置を実現することができ、産業上のメリットは多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体レーザの要部を表す概念図である。
【図2】GaAs基板の上にエピタキシャル成長させたGaInAsN結晶のインジウム濃度と、X線回折ピークの半値幅との関係を表すグラフ図である。
【図3】本発明の第3の特徴を説明するための概念図である。
【図4】本発明の第1の実施例にかかる半導体レーザ装置を表す概略断面図である。
【図5】本発明の第2実施例における発光層の格子不整合(ミスマッチ)と臨界膜厚との関係を表すグラフ図である。
【符号の説明】
1 GaAs基板
2 n型AlGaAsクラッド層(1000nm)
3 n型GaAsスペーサー層(25nm)
4 n側Ga0.95In0.05As0.980.02光ガイド層(10nm)
5 Ga0.75In0.25As0.990.01量子井戸層(7nm)
6 Ga0.95In0.05As0.980.02バリア層(10nm)
7 Ga0.75In0.25As0.990.01量子井戸層(7nm)
8 p側Ga0.95In0.05As0.980.02光ガイド層(10nm)
9 p型GaA層(10nm)
10 p型AlGaAs酸化層
11 p型GaAs層
12 p型AlGaAsクラッド層
13 p型GaAsヘテロバリア低減層
14 p型GaInAsNコンタクト層
15 パッシベーション膜
16 ポリイミド
17 未酸化導通領域
A 活性層
C クラッド層
E 発光層
G 光ガイド層
L レーザ光
S 基板
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductor laser device, and more particularly to a semiconductor laser device including, as an active layer, AlGaInAsNP having a lattice constant larger than that of GaAs formed on a GaAs substrate.
[0002]
[Prior art]
In recent years, a GaInAsN crystal grown on a GaAs substrate has been proposed as a new crystal for forming a semiconductor laser device that oscillates in a wavelength region for long wavelength optical communication. However, it is difficult to add a high concentration of nitrogen (N) to the GaInAsN crystal, and it is not easy to realize a band gap corresponding to light having a wavelength of 1.2 to 1.6 μm used for optical communication. On the other hand, a GaInAsN crystal having a high nitrogen concentration is grown by using a low growth temperature.
[0003]
However, a GaInAsN crystal with a high nitrogen concentration formed at a low temperature is significantly inferior in characteristics such as luminous efficiency compared with a GaInAsN crystal with a low nitrogen composition grown at a high temperature. Therefore, in order to improve the crystallinity of the crystal grown at a low temperature, a process of annealing at a high temperature after the growth has been attempted. However, even if such attempts are made, it is difficult to obtain the quality as high as crystals grown at high temperatures. In particular, it is difficult to obtain good quality crystals when the nitrogen concentration exceeds several percent.
[0004]
Therefore, instead of increasing the amount of nitrogen added, attempts have been made to increase the amount of indium (In) to reduce the band gap. However, when the concentration of indium is increased, the lattice constant of the GaInAsN layer increases, and the lattice constant difference from the lattice constant of the GaAs substrate increases. For this reason, for example, as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-332363, a high-quality and thick GaInAsN layer cannot be formed due to distortion.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the semiconductor laser device using GaInAsN formed on the GaAs substrate, there is a problem that the quality of the crystal is deteriorated when nitrogen (N) is added at a high concentration. On the other hand, when the addition amount of indium (In) is increased, lattice mismatch with the GaAs substrate increases, and there is a problem that a high-quality and thick GaInAsN layer cannot be grown.
[0006]
When a semiconductor laser device is produced using these crystals, there are problems that a laser having a desired oscillation wavelength cannot be obtained, the optical output does not increase, and the output rapidly decreases as the temperature rises.
[0007]
The present invention has been made on the basis of recognition of such a problem, and the object thereof is to form a high-quality GaInAsN active layer, so that the luminous efficiency is high in the wavelength range of 1.2 μm to 1.6 μm for optical communication. Another object of the present invention is to provide a semiconductor laser device having a small output fluctuation with respect to a temperature change.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a first semiconductor laser device of the present invention comprises:
A GaAs substrate;
Al provided on the GaAs substrate, having an energy band gap of 0.92 μm or more and 1.65 μm or less in terms of light wavelength, and having a larger lattice constant than GaAs x1 Ga 1-x1-y1 In y1 As p1 N p1 P 1-p1-q1 (0≤x1≤1, 0≤1-x1-y1≤1, 0 <y1≤1, 0 <p1≤1, 0 <q1≤1) (0≤x1≤1, 0≤1-x1-y1≤ 1, 0.07 <y1 <0.53, 0 <p1 ≦ 1, 0 <q1 ≦ 1),
With
The light emitting layer contains carbon (C) and an n-type impurity, and the content of the n-type impurity is larger than the content of the carbon (C).
[0009]
According to the above configuration, a light emitting layer having a predetermined band gap and good crystallinity can be obtained while relaxing the lattice mismatch with the GaAs substrate. In addition, deterioration of characteristics due to the deep level of carbon (C) can also be suppressed.
[0010]
Here, the content of the carbon (C) is 2 × 10 18 cm -3 If it is above, the concentration of indium (In) can be increased while relaxing the lattice mismatch, and long wavelength light emission can be obtained while maintaining good light emission characteristics.
[0011]
A second semiconductor laser device of the present invention includes a GaAs substrate,
A p-type semiconductor layer provided on the GaAs substrate and doped with a group II element;
Provided on the GaAs substrate, having an energy band gap of 0.92 μm or more and 1.65 μm or less in terms of light wavelength, Al x2 Ga 1-x2-y2 In y2 As p2 N p2 P 1-p2-q2 A light emitting layer comprising (0 ≦ x2 ≦ 1, 0 ≦ 1-x2-y2 ≦ 1, 0 <y2 ≦ 1, 0 <p2 ≦ 1, 0 <q2 ≦ 1);
Al provided between the p-type semiconductor layer and the light emitting layer x3 Ga 1-x3-y3 In y3 As p3 N p3 P 1-p3-q3 A light guide layer comprising (0 ≦ x3 ≦ 1, 0 ≦ 1-x3-y3 ≦ 1, 0 <y3 ≦ 1, 0 <p3 ≦ 1, 0 <q3 ≦ 1),
With
The light emitting layer contains carbon (C) and an n-type impurity at a higher concentration than the carbon (C),
The light guide layer contains carbon (C) and an n-type impurity at a higher concentration than the carbon (C),
The content of the carbon (C) contained in the light emitting layer is smaller than the content of the carbon (C) contained in the light guide layer.
[0012]
According to the said structure, the spreading | diffusion to the light emitting layer of the II group element from a p-type semiconductor layer can be blocked | prevented, and a luminescent property can be maintained favorable. Furthermore, the overflow of carriers to the light guide layer side can be suppressed, and the light emission efficiency can be improved.
[0013]
In particular, the total value of the carbon (C) concentration and the n-type impurity concentration contained in the light emitting layer is 5 × 10 5. 15 cm -3 If it is above, what is called "kick-off type" diffusion by the group II element doped in the p-type semiconductor layer can be effectively prevented.
[0014]
Here, the n-type impurity is preferably at least one selected from the group consisting of silicon (Si), sulfur (S), and selenium (Se).
[0015]
In addition, these semiconductor laser devices are particularly effective when emitting laser light having a wavelength of 1.2 μm or more and 1.6 μm or less.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0017]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing the main part of the semiconductor laser of the present invention. That is, this figure is a cross-sectional view in the direction parallel to the resonator of the semiconductor laser device.
[0018]
The first feature of the semiconductor laser device of the present invention is that Al having a lattice constant larger than that of the GaAs substrate on the GaAs substrate S. x Ga 1-xy In y As p N p P 1-pq A light emitting layer E composed of (0 ≦ x, 1-xy ≦ 1, 0 <y, p, q ≦ 1) is provided, and the light emitting layer E has carbon (C) and n of higher concentration than that. The type impurities are contained.
[0019]
Here, as the n-type impurity contained in the light emitting layer E, silicon (Si) is most desirable, but tin (Sn), selenium (Se), sulfur (S), or chlorine (Cl) can also be used.
[0020]
In this way, a laser beam L having a wavelength of 0.92 μm to 1.65 μm, particularly a wavelength of 1.2 μm to 1.6 μm, which is used for applications such as long wavelength optical communication, is formed on the GaAs substrate S. The light emitting layer E can be realized.
[0021]
That is, when epitaxially growing an AlGaInAsNP-based compound semiconductor on a GaAs substrate, in order to set the energy band gap to 0.92 μm in terms of light wavelength, the indium (In) composition (ratio to the total of group III elements) Needs to be increased to 0.09 or more. However, when the indium composition is 0.09 or more, the crystallinity of AlGaInAsNP decreases rapidly, and the peak half-value width by X-ray diffraction also increases abruptly.
[0022]
FIG. 2 is a graph showing the relationship between the indium concentration of the GaInAsN crystal epitaxially grown on the GaAs substrate and the half width of the X-ray diffraction peak.
[0023]
As can be seen from the figure, when the indium composition exceeds 0.09, the full width at half maximum of the GaInAsN crystal increases rapidly.
[0024]
On the other hand, according to the present invention, when the band gap is 0.92 μm or more, by adding nitrogen, the amount of indium added is reduced and the decrease in crystallinity is alleviated. At this time, the decrease in light emission characteristics due to the addition of nitrogen is suppressed by the n-type impurity. Furthermore, the effect of alleviating lattice mismatch can be obtained by adding carbon. In this way, it is possible to obtain a good crystal having a predetermined band gap.
[0025]
On the other hand, when the energy band gap of AlGaInAsNP exceeds 1.65 μm in terms of wavelength, if InP is used instead of GaAs as the substrate and InGaAs having an indium composition of 0.53 is epitaxially grown, the lattice matching is good. Crystals are obtained.
[0026]
Therefore, in the present invention, a particularly remarkable effect is obtained in the range between these, that is, in the range of 0.92 μm or more and 1.65 μm or less in terms of wavelength, and has good light emission characteristics on the GaAs substrate. An AlGaInAsNP epitaxial growth layer can be obtained.
[0027]
2 that the change in crystal quality is relatively small when the indium composition is between 0.2 and 0.35. Therefore, it can be said that the use of a composition within this range is particularly advantageous in that a semiconductor laser device having a large tolerance with respect to variations in composition can be obtained.
[0028]
In other words, in the present invention, indium contained in the light emitting layer E has a role of reducing the band gap of the light emitting layer E within a range where the lattice mismatch with the GaAs substrate S is not fatal. In order to further reduce the band gap of the light emitting layer E and obtain a predetermined oscillation wavelength, nitrogen is added. However, when nitrogen is added, carbon is easily taken into the crystal, resulting in a decrease in light emission characteristics. Therefore, the influence of carbon is suppressed by adding an n-type impurity such as Si (silicon) at a concentration higher than that of carbon.
[0029]
The binding energy between nitrogen and carbon contained in the light emitting layer E is extremely large compared to the binding energy between group V elements other than nitrogen and carbon. For this reason, in the system containing nitrogen, the bond between carbon and nitrogen occurs preferentially. When carbon and nitrogen are bonded, carbon does not enter the group V element site as a substitutional impurity. In this case, carbon forms a deep level in the crystal. For this reason, in the system containing nitrogen, unlike other group III-V compound semiconductors, the tendency of carbon to form a deep level becomes strong. As a result, it has been found that the emission characteristics are degraded.
[0030]
On the other hand, in the present invention, by adding an n-type impurity at a higher concentration than carbon in the light emitting layer E, the semiconductor becomes n-type. For this reason, the deep level by carbon comes to a position deeper than the Fermi level, and it becomes difficult to activate, and an influence becomes small.
[0031]
As the n-type impurity used in the present invention, the above-mentioned various types can be used, and among these, it is particularly preferable to use silicon (Si). Since these elements have large binding energy with carbon, they can be deactivated with high efficiency by adding them at a higher concentration than carbon.
[0032]
Further, silicon (Si) has a large binding energy with nitrogen (N) and is efficiently bonded with nitrogen. As a result, these dopants act as n-type dopants at the group III element site, and at the same time, prevent the formation of deep carbon levels by preventing the bond between nitrogen and carbon.
[0033]
By these actions, generation of a deep level derived from carbon can be suppressed, and a high-quality GaInAsNP light-emitting layer can be formed, reduction in light emission efficiency can be reduced, light emission efficiency is high, and the output fluctuation is small with respect to temperature change. A laser device can be provided.
[0034]
Here, Al x Ga 1-xy In y As p N p P 1-pq The light emitting layer made of (0 ≦ x, 1-xy ≦ 1, 0 <y, p, q ≦ 1) is Al x Ga 1-xy In y As p N p P 1-pq (0 ≦ x ≦ 1, 0 ≦ 1-xy ≦ 1, 0 <y ≦ 1, 0 <p ≦ 1, 0 <q ≦ 1) x Ga 1-xy In y As p N p P 1-pq SCH (Single Confined Heterostructure) structure having a well layer composed of (0 ≦ x ≦ 1, 0 ≦ 1-xy ≦ 1, 0 <y ≦ 1, 0 <p ≦ 1, 0 <q ≦ 1) A well layer in an SQW (Single Quantum Well) structure or an MQW (Multiple-Quantum Well) structure is also included.
[0035]
In the present invention, when sulfur (S) or selenium (Se) is used as an n-type impurity added to the light emitting layer E, silicon (Si) is more strongly bonded to nitrogen (N) or carbon (C). Although no effect can be obtained, since the atomic radius takes an intermediate value between arsenic (As) and nitrogen (N), there is an effect of reducing local strain inside the crystal. For this reason, good quality crystals can be obtained even with the same AlGaInAsNP.
[0036]
On the other hand, silicon (Si) has an effect of reducing the average lattice constant because the atomic radius is smaller than that of Ga, and has the effect of reducing the lattice strain with the GaAs substrate even with the same AlGaInAsNP composition. In the case of tin (Sn), since it has an intermediate atomic radius between gallium (Ga) and indium (In), there is an effect of reducing local strain.
[0037]
In the case of chlorine (Cl), since it is a so-called “double donor”, n-type carriers are prevented from coming out of the deep carbon level and being activated. In addition, since it has an intermediate atomic radius between nitrogen (N) and arsenic (As), there is an effect of relaxing local strain in the crystal. For this reason, good quality crystals can be obtained even with the same AlGaInAsNP.
[0038]
The second feature of the semiconductor laser device of the present invention is the semiconductor laser device having the first feature described above, and further, the concentration of carbon (C) in the light emitting layer E is 2 × 10. 18 cm -3 There is in exceeding.
[0039]
According to the second feature of the present invention, by adding carbon (C) to the light emitting layer E at a high concentration, the lattice constant of the light emitting layer E can be reduced and the lattice mismatch with the GaAs substrate S can be relaxed. . Also in this case, by simultaneously adding an n-type impurity exceeding the carbon (C) concentration, formation of a deep level can be suppressed, and deterioration of the light emission characteristics can be prevented.
[0040]
Al x Ga 1-xy In y As p N p P 1-pq When determining the lattice constant of the light-emitting layer E composed of (0 ≦ x, 1-xy ≦ 1, 0 <y, p, q ≦ 1), measurement by X-ray diffraction is the most accurate. However, in this material system, the line width of X-ray diffraction is usually not less than 5 seconds. On the other hand, the concentration of carbon (C) is 2 × 10. 18 cm -3 In this case, the lattice constant of the light emitting layer E is reduced by about 4 seconds in terms of the X-ray diffraction angle as compared with the case where carbon is not added. Therefore, indium (In) corresponding to the reduced lattice constant can be added without increasing the strain amount. As a result, the emission wavelength can be increased by reducing the band cap of the light emitting layer E without increasing the concentration of nitrogen (N).
[0041]
FIG. 3 is a conceptual diagram for explaining a third feature of the present invention. That is, this figure is also a cross-sectional view parallel to the resonator of the semiconductor laser device.
[0042]
A third feature of the present invention is a semiconductor laser device formed on a GaAs substrate S, wherein the p-type cladding layer C contains a group II impurity, and the active layer A is at least Al. x Ga 1-xy In y As p N p P 1-pq (0 ≦ x, 1-xy ≦ 1, 0 <y, p, q ≦ 1) including the light emitting layer E and Al having a lower indium (In) composition than the light emitting layer E x Ga 1-xy In y As p N p P 1-pq (0 ≦ x, 1−x−y ≦ 1, 0 <y, p, q ≦ 1), and the light guide layer G is more p-type cladding layer C than light-emitting layer E. The light guide layer G is doped with carbon (C) and silicon (Si) having a higher concentration than carbon, and the light emitting layer E has carbon (C) with a lower concentration than the light guide layer G (carbon (C). C) and silicon (Si) having a higher concentration than carbon are added.
[0043]
According to the third feature of the present invention, first, the p-type cladding layer C contains a group II impurity such as zinc (Zn). These Group II impurities act extremely effectively as p-type dopants in the AlGaInAsNP-based compound semiconductors used in the present invention.
[0044]
However, the group II impurity has a problem that the diffusion coefficient is large in the group III-V compound semiconductor. In particular, the concentration distribution near the tip of the diffusion region has a so-called “two-stage structure”, and the diffusion front on the low concentration side has a large diffusion coefficient. For this reason, the group II impurities introduced into the cladding layer C may diffuse into the active layer A to deteriorate the light emission characteristics.
[0045]
On the other hand, according to the third feature of the present invention, silicon (Si) and carbon (C) are added to the light guide layer G on the p-type cladding layer C side. Carbon (C) is partly n-type and partly acts as p-type. However, since silicon (Si) is added at a higher concentration than carbon (C), the light guide layer G becomes n-type. If there is carbon (C) or silicon (Si) generating n-type carriers in the light guide layer G, the diffusion rate of group II elements such as zinc (Zn) diffused from the p-type cladding layer C side Is greatly reduced. For this reason, the diffusion of the p-type impurity can be suppressed and the intrusion of the impurity into the active layer A can be prevented.
[0046]
Here, the light guide layer G on the p-type cladding C side is desirably p-type in nature, and it is desirable that the carrier concentration is low even in the case of n-type. In contrast, in the present invention, by adding carbon (C) in order to prevent the invasion of group II impurities, the n-type carrier is compared with the case of preventing the invasion of group II impurities only by silicon (Si). The amount can be reduced.
[0047]
On the other hand, in order to increase the light emission efficiency of the light emitting layer E, the concentration of carbon (C) that may form a non-light emitting center is lowered in the light emitting layer E, and the diffusion of the group II element is suppressed in the light guide layer G. Therefore, the concentration of carbon (C) is increased. In this way, while preventing the emission efficiency of the light emitting layer E from being lowered due to the deep level of carbon (C), the p-type impurities are prevented from entering the light emitting layer E, and the light guide layer G on the p-type cladding side is n. The carrier concentration of the mold can be lowered.
[0048]
Furthermore, if the silicon (Si) concentration of the light emitting layer E is higher than the silicon (Si) concentration of the light guide layer G, the n-type carriers overflow from the light emitting layer E toward the p-side light guide layer C. Thus, a barrier corresponding to the difference in Fermi level can be formed, and the problem that n-type carriers overflow into the light guide layer G on the p-type cladding C side can be suppressed. As a result, the light emission efficiency of the semiconductor laser device can be improved.
[0049]
As described above, according to the third feature of the present invention, the optical output of the laser can be improved, and the fluctuation of the optical output with respect to the ambient operating temperature change can be reduced.
[0050]
【Example】
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[0051]
(Example 1)
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing the semiconductor laser device according to the first embodiment of the present invention. That is, this laser device has a structure in which a semiconductor layer is stacked on a GaAs substrate 1. The material and layer thickness of each layer are listed in order from the GaAs substrate 1 side as follows.
[0052]
GaAs substrate 1
n-type AlGaAs cladding layer (1000 nm) 2
n-type GaAs spacer layer (25 nm) 3
n-side Ga 0.95 In 0.05 As 0.98 N 0.02 Light guide layer (10 nm) 4
Ga 0.75 In 0.25 As 0.99 N 0.01 Quantum well layer (7 nm) 5
Ga 0.95 In 0.05 As 0.98 N 0.02 Barrier layer (10 nm) 6
Ga 0.75 In 0.25 As 0.99 N 0.01 Quantum well layer (7 nm) 7
p-side Ga 0.95 In 0.05 As 0.98 N 0.02 Light guide layer (10 nm) 8
p-type GaA layer (10 nm) 9
p-type AlGaAs oxide layer 10
p-type GaAs layer 11
p-type AlGaAs cladding layer 12
p-type GaAs heterobarrier reduction layer 13
p-type GaInAsN contact layer 14
[0053]
That is, in this semiconductor laser, the light guide layers 4 to 8 act as active layers, and a multiple quantum well structure is formed in which the quantum well layers 5 and 7 are light emitting layers. The current confinement for the active layer is performed by the p-type AlGaAs oxide layer 10.
[0054]
In this embodiment, the GaInAsN quantum well layers 5 and 7 are made of silicon (Si) 5 × 10 5. 17 cm -3 , Carbon (C) 5 × 10 15 cm -3 It is added. The p-side GaInAsN light guide layer 8 is made of 1 × 10 silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 1 × 10 16 cm -3 In addition, the GaInAsN barrier layer 6 is made of 3 × 10 silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 1 × 10 16 cm -3 The n-side GaInAsN light guide layer 4 is made of 5 × 10 5 of silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 1 × 10 16 cm -3 It is added.
[0055]
These three layers all have a band gap of 0.98 μm in terms of wavelength. As described above, the active layer of the laser includes the GaInAsN quantum well layers 5 and 7, the p-side GaInAsN light guide layer 8, the GaInAsN barrier layer 6, and the n-side GaInAsN light guide layer 4, and the active layer has a wavelength of 1.. Emits 3 μm light.
[0056]
The p-type GaAs layer 9 is made of 5 × 10 5 zinc (Zn). 17 cm -3 Doped. The AlGaAs oxide layer 10 has an Al composition of 0.98, and zinc (Zn) is 1 × 10 6. 18 cm -3 Doped and the p-type GaAs layer 11 has a zinc (Zn) concentration of 2 × 10 18 cm -3 The p-type AlGaAs cladding layer 12 has a zinc (Zn) concentration of 1 × 10 18 cm -3 The zinc (Zn) concentration in the p-type GaAs heterobarrier reduction layer is 5 × 10 18 cm -3 The zinc (Zn) concentration of the p-type GaInAsN contact layer 14 is 7 × 10. 18 cm -3 It is.
[0057]
Here, the GaInAsN quantum well layers 5 and 7 are made of 5 × 10 5 of silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 5 × 10 15 cm -3 The p-side GaInAsN light guide layer 8 is made of 1 × 10 silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 1 × 10 16 cm -3 The GaInAsN barrier layer 6 is made of 3 × 10 silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 1 × 10 16 cm -3 The n-side GaInAsN light guide layer 4 is made of 5 × 10 5 of silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 1 × 10 16 cm -3 In both cases, the silicon (Si) concentration is higher than the carbon (C) concentration, and therefore n-type conductivity is exhibited.
[0058]
Also, when carbon (C) forms a deep level, the Fermi level is in the vicinity of the impurity level of silicon (Si) and the concentration of silicon (Si) is high, so that the deep level of carbon (C) is interposed. The probability of the transition made is very low. For this reason, when this semiconductor laser device is made to oscillate, the characteristic deterioration due to carbon (C) does not substantially appear.
[0059]
Zinc (Zn) is added to each layer on the p-type cladding side, and the doping amount is 5 × 10 5 in the p-type GaAs layer 9. 17 cm -3 The AlGaAs oxide layer 10 has 1 × 10 18 cm -3 The p-type GaAs layer 11 is 2 × 10 18 cm -3 The p-type AlGaAs cladding layer 12 has 1 × 10 18 cm -3 It is.
[0060]
The diffusion of zinc (Zn) is a two-stage diffusion, where the high concentration portion is normal substitutional impurity diffusion, and the low concentration portion is considered to be a so-called “kick-off” diffusion. In the case of kick-off type diffusion, the zinc (Zn) concentration is usually about 5 × 10 15 cm -3 Lower than. For this reason, if the total value of the carbon (C) concentration and the silicon (Si) concentration in each layer constituting the active layer is equal to or greater than this value, the diffusion of zinc (Zn) can be substantially prevented.
[0061]
Actually, in this embodiment, the GaInAsN quantum well layers 5 and 7 are made of 5 × 10 5 of silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 5 × 10 15 cm -3 The p-side GaInAsN light guide layer 8 is made of 1 × 10 silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 1 × 10 16 cm -3 The GaInAsN barrier layer 6 is made of 3 × 10 silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 1 × 10 16 cm -3 The n-side GaInAsN light guide layer 4 is made of 5 × 10 5 of silicon (Si). 17 cm -3 , Carbon (C) 1 × 10 16 cm -3 By adding, diffusion of zinc (Zn) from the p-type cladding layer side could be prevented.
[0062]
Hereinafter, a procedure for producing the semiconductor laser device of this embodiment will be described.
[0063]
First, after growing an n-type AlGaAs cladding layer 2 on a GaAs substrate 1 at 670 ° C. by MOCVD (Metal-Organic Chemical Vapor Deposition) method, the growth temperature is lowered to 620 ° C. to grow an n-type GaAs spacer layer 3. Further, the growth temperature is lowered to 520 ° C., and the n-side Ga 0.95 In 0.05 As 0.98 N 0.02 Light guide layer 4, Ga 0.75 In 0.25 As 0.99 N 0.01 Quantum well layer 5, Ga 0.95 In 0.05 As 0.98 N 0.02 Barrier layer 6, Ga 0.75 In 0.25 As 0.99 N 0.01 Quantum well layer 7, p-side Ga 0.95 In 0.05 As 0.98 N 0.02 A light guide layer 8 and a p-type GaAs layer 9 were sequentially laminated.
[0064]
Thereafter, the growth temperature was raised to 640 ° C. to form the p-type AlGaAs layer 17, the p-type GaAs layer 11, and the p-type AlGaAs cladding layer 12. Thereafter, the growth temperature was lowered again to 520 ° C. to form the p-type GaAs heterobarrier reduction layer 13 and the p-type GaInAsN contact layer 14.
[0065]
Here, the growth temperature is raised to increase the crystallinity, and the temperature is lowered to prevent phase separation of GaInAsN. As for the p-type GaAs heterobarrier reduction layer 13 and the p-type GaInAsN contact layer 14, the growth efficiency can be lowered to increase the addition efficiency of zinc (Zn) and also prevent the diffusion of zinc (Zn) into the active layer. it can.
[0066]
As raw materials for MOCVD, TMG (trimethyl gallium), TMAl (trimethyl aluminum), TMI (trimethyl indium), SiH4 (silane), AsH3 (arsine), DMHy (dimethylhydrazine) were used.
[0067]
The group III organic metal may be ethyl or chloride. As a raw material for nitrogen (N), dimethylhydrazine may be used, and ammonia, hydrazine, or monomethylhydrazine may be used. As a raw material for carbon (C), TMG, TMAl, DMHy or the like may be used, and CBr4 (carbon tetrabromide) may be used. When sulfur (S) or selenium (Se) is used, these hydrides may be used as raw materials, or organometallic raw materials may be used.
[0068]
After crystal growth was finished, a p-type AlGaAs oxide layer 10 was formed by forming a mesa structure and oxidizing the p-type AlGaAs layer leaving the unoxidized conductive region 17 by an oxidation process.
[0069]
After forming the p-type AlGaAs oxide layer 10, a passivation film 15 was formed, and polyimide embedding 16 was performed. Then, after evaporating an electrode metal, it was cleaved to produce a laser and evaluated.
[0070]
In the semiconductor laser of this example, a wavelength of 1.3 μm, a threshold current value of 3 mA, and an efficiency of 0.35 W / A were obtained at room temperature in a state where the end face of the resonator was coated with (wavelength / 2). Moreover, it turned out that the maximum oscillation temperature exceeds 150 degreeC and a temperature characteristic is also favorable.
[0071]
On the other hand, in the comparative example in which carbon (C) and silicon (Si) were not added to the active layer, the laser light output decreased rapidly with the ambient temperature, and the maximum oscillation temperature decreased to 80 ° C. or lower. . This is considered to be because zinc (Zn) diffused from each p-type layer in the active layer.
[0072]
(Second embodiment)
Next, a second embodiment of the present invention will be described. In this example, a semiconductor laser device having the same stacked structure as that of the first example was formed. However, the concentration of silicon (Si) in the GaInAsN quantum well layer 5 and the GaInAsN quantum well layer 7 is 2 × 10 20 cm -3 And the concentration of carbon (C) is 1.5 × 10 19 cm -3 It was.
[0073]
In the case where silicon (Si) and carbon (C) are not added in this structure, the composition of GaInAsN is changed to Ga. 0.67 In 0.33 As 0.995 N 0.005 Then, oscillation occurs at 1.3 μm. At this time, the lattice mismatch is 2.3%.
[0074]
On the other hand, when silicon (Si) and carbon (C) are added, the lattice mismatch of the crystal having this composition becomes 2.1%. When the lattice mismatch is 2.3%, the critical film thickness (the upper limit film thickness at which no misfit defect occurs) is approximately 8 nm. In this embodiment, since a double quantum well structure is used, the energy rise by the quantum well is about 180 meV.
[0075]
On the other hand, when the lattice mismatch is 2.1%, the critical film thickness is about 10 nm. At this time, the energy rise by the quantum well is about 120 meV. Therefore, in order to select the same oscillation wavelength, indium (In) can be reduced by an amount corresponding to this energy, and the lattice mismatch is reduced by 0.2%. Since the critical film thickness increases due to a reduction in lattice mismatch, the width of the quantum well can be increased. For this reason, the transition wavelength becomes longer, and the indium (In) composition can be further reduced.
[0076]
Due to this synergistic effect, the final composition is Ga 0.72 In 0.28 As 0.995 N 0.005 The lattice irregularity is 1.9%, and the critical film thickness is 13 nm.
[0077]
FIG. 5 is a graph showing the relationship between the lattice mismatch (mismatch) of the light emitting layer and the critical film thickness in this example.
[0078]
Thus, the critical film thickness can be increased by adding silicon (Si) and carbon (C). As a result, the volume of the active layer of the laser can be increased by 50% or more, so that the light output can be increased. In practice, the addition of impurities can suppress the growth effect of crystal defects such as dislocations, so that even with the same critical film thickness, there is little spread of crystal defects, and a semiconductor laser device with high emission efficiency and high reliability has been realized. .
[0079]
The embodiments of the present invention have been described above with reference to specific examples. However, the present invention is not limited to these specific examples.
[0080]
For example, the present invention is not limited to an edge-emitting semiconductor laser device, but a surface-emitting semiconductor laser device, or an HBT (Hetero-Bipolar Transistor) using strained GaInAsN for a light emitting diode, a base layer, and a collector layer, or strained GaInAsN. The same action and effect can be obtained by applying the same to a HEMT (High-Electron Mobility Transistor) using a GaN layer for a channel layer, a photovoltage conversion device using a strained GaInAsN for an absorption layer, a photocurrent conversion device, and the like. .
[0081]
In addition, the present invention can be implemented with various modifications without departing from the spirit thereof, and these examples are also included in the scope of the present invention.
[0082]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the influence of a deep level based on carbon (C) is suppressed in the wavelength range of 1.2 to 1.6 μm suitable for long wavelength optical communication, and the same GaInAsN composition is used. In spite of this, it is possible to realize a semiconductor laser device that has a small lattice distortion and a small fluctuation in optical output with respect to a temperature rise that hardly causes diffusion of p-type impurities from the p-type cladding layer to the active layer. The above benefits are enormous.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing a main part of a semiconductor laser of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing the relationship between the indium concentration of a GaInAsN crystal epitaxially grown on a GaAs substrate and the half-value width of an X-ray diffraction peak.
FIG. 3 is a conceptual diagram for explaining a third feature of the present invention.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing a semiconductor laser device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a graph showing the relationship between the lattice mismatch (mismatch) of the light emitting layer and the critical film thickness in the second embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 GaAs substrate
2 n-type AlGaAs cladding layer (1000 nm)
3 n-type GaAs spacer layer (25 nm)
4 n-side Ga 0.95 In 0.05 As 0.98 N 0.02 Light guide layer (10nm)
5 Ga 0.75 In 0.25 As 0.99 N 0.01 Quantum well layer (7nm)
6 Ga 0.95 In 0.05 As 0.98 N 0.02 Barrier layer (10 nm)
7 Ga 0.75 In 0.25 As 0.99 N 0.01 Quantum well layer (7nm)
8 p-side Ga 0.95 In 0.05 As 0.98 N 0.02 Light guide layer (10nm)
9 p-type GaA layer (10 nm)
10 p-type AlGaAs oxide layer
11 p-type GaAs layer
12 p-type AlGaAs cladding layer
13 p-type GaAs heterobarrier reduction layer
14 p-type GaInAsN contact layer
15 Passivation film
16 Polyimide
17 Unoxidized conduction region
A Active layer
C cladding layer
E Light emitting layer
G Light guide layer
L Laser light
S substrate

Claims (6)

GaAs基板と、
前記GaAs基板の上に設けられ、光の波長換算で0.92μm以上1.65μm以下のエネルギーバンドギャップを有し、前記GaAsよりも格子定数の大きなAlx1Ga1−x1−y1Iny1Asp1p11−p1−q1(0≦x1≦1、0≦1−x1−y1≦1、0<y1≦1、0<p1≦1、0<q1≦1)よりなる発光層と、
を備え、
前記発光層は、炭素(C)とn型不純物とを含有し、前記n型不純物の含有量が前記炭素(C)の含有量よりも大なることを特徴とする半導体レーザ装置。
A GaAs substrate;
Al x1 Ga 1-x1-y1 In y1 As p1 is provided on the GaAs substrate, has an energy band gap of 0.92 μm or more and 1.65 μm or less in terms of light wavelength, and has a larger lattice constant than GaAs. A light emitting layer composed of N p1 P 1-p1-q1 (0 ≦ x1 ≦ 1, 0 ≦ 1-x1-y1 ≦ 1, 0 <y1 ≦ 1, 0 <p1 ≦ 1, 0 <q1 ≦ 1);
With
The light emitting layer contains carbon (C) and an n-type impurity, and the content of the n-type impurity is larger than the content of the carbon (C).
前記炭素(C)の前記含有量が2×1018cm−3以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。The semiconductor laser device according to claim 1, wherein the content of the carbon (C) is 2 × 10 18 cm −3 or more. GaAs基板と、
前記GaAs基板の上に設けられ、II族元素がドープされたp型の半導体層と、
前記GaAs基板の上に設けられ、光の波長換算で0.92μm以上1.65μm以下のエネルギーバンドギャップを有し、Alx2Ga1−x2−y2Iny2Asp2p21−p2−q2(0≦x2≦1、0≦1−x2−y2≦1、0<y2≦1、0<p2≦1、0<q2≦1)よりなる発光層と、
前記p型の半導体層と前記発光層との間に設けられたAlx3Ga1−x3−y3Iny3Asp3p31−p3−q3(0≦x3≦1、0≦1−x3−y3≦1、0<y3≦1、0<p3≦1、0<q3≦1)よりなる光ガイド層と、
を備え、
前記発光層は、炭素(C)及びこの炭素(C)よりも高濃度のn型不純物を含有し、
前記光ガイド層は、炭素(C)及びこの炭素(C)よりも高濃度のn型不純物を含有し、
前記発光層が含有する前記炭素(C)の含有量は、前記光ガイド層が含有する前記炭素(C)の含有量よりも小なることを特徴とする半導体レーザ装置。
A GaAs substrate;
A p-type semiconductor layer provided on the GaAs substrate and doped with a group II element;
It is provided on the GaAs substrate and has an energy band gap of 0.92 μm or more and 1.65 μm or less in terms of light wavelength, and Al x2 Ga 1-x2-y2 In y2 As p2 N p2 P 1-p2-q2 (0 ≦ x2 ≦ 1, 0 ≦ 1-x2-y2 ≦ 1, 0 <y2 ≦ 1, 0 <p2 ≦ 1, 0 <q2 ≦ 1),
The Al was provided between the p-type semiconductor layer and the light emitting layer of x3 Ga 1-x3-y3 In y3 As p3 N p3 P 1-p3-q3 (0 ≦ x3 ≦ 1,0 ≦ 1-x3- a light guide layer composed of y3 ≦ 1, 0 <y3 ≦ 1, 0 <p3 ≦ 1, 0 <q3 ≦ 1)
With
The light emitting layer contains carbon (C) and an n-type impurity at a higher concentration than the carbon (C),
The light guide layer contains carbon (C) and an n-type impurity at a higher concentration than the carbon (C),
The semiconductor laser device characterized in that the content of the carbon (C) contained in the light emitting layer is smaller than the content of the carbon (C) contained in the light guide layer.
前記発光層が含有する前記炭素(C)の濃度と前記n型不純物の濃度との合計値は、5×1015cm−3以上であることを特徴とする請求項3記載の半導体レーザ装置。4. The semiconductor laser device according to claim 3, wherein a total value of the concentration of the carbon (C) and the concentration of the n-type impurity contained in the light emitting layer is 5 × 10 15 cm −3 or more. 前記n型不純物は、シリコン(Si)、硫黄(S)及びセレン(Se)よりなる群から選択された少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。5. The n-type impurity according to claim 1, wherein the n-type impurity is at least one selected from the group consisting of silicon (Si), sulfur (S), and selenium (Se). Semiconductor laser device. 1.2μm以上1.6μm以下の波長を有するレーザ光を放出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。6. The semiconductor laser device according to claim 1, wherein a laser beam having a wavelength of 1.2 [mu] m to 1.6 [mu] m is emitted.
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