JP3783019B2 - ガス漏洩監視方法、及びそのシステム - Google Patents
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Description
しかしながら、このような従来のガス可視化装置では、非常に大型で強力なレーザー光源が必要であり、価格的な問題が大きく、また、天候状態や温度により得られる2次元画像が大きく影響され、ガス漏れの発生と太陽の射し込みの区別がつきにくいという問題もあり、実際のガス監視には適していなかった(特許文献2)。
また、赤外線を可視化するサーモカメラで火炎を観察する場合には、火炎によって熱せられた壁面やパイプ等の高温部分からの輻射が強く、火炎の形状や発生位置を特定することが困難である。
一方、火炎の発する赤外線を検出して警報を発報する装置も実用化されているが、火炎周辺の高温領域を把握することが困難であるという問題を解決することはできていない。
すなわち、本発明は、
1.漏洩ガスの可視化
2.火炎の可視化
3.高温危険領域の可視化
を可能とするための、ガス漏洩監視方法、及びそのシステムを提供することを目的とする。
また、撮像手段によって捕らえた対象ガスの画像を画像処理手段により、可視光画像に変換して、例えば、モニターにより表示できる。
また、狭帯域の光学バンドパスフィルターにより、対象ガスのみのラマン散乱光を選択することができる。
また、照射したレーザー光に対応した対象ガスのラマン散乱光を受光することにより、確実に対象ガスの漏洩を検知することができる。なお、照射したレーザー光の波長によっては、散乱した可視光像によりガス画像を捉えることもできる。
また、監視対象ガスの漏洩している周辺状態もモニター画面に背景画像として表示できるので、対象ガスの漏洩箇所を短時間で把握でき、対象ガスの供給停止等の対策を早急に実施できる。
また、撮像手段によって捕らえた火炎の画像を面像処理手段により、可視光画像に変換して、例えば、モニターにより表示できる。
また、火炎が発生している周辺状態もモニター画面に背景画像として表示できるので、火炎の発生位置を短時間で把握することが可能となる。
また、赤外光撮像手段によって得られる赤外光画像により、熱風や漏電等の他の熱源がある領域においても高温危険領域を認識可能となる。
また、火炎の画像、背景画像、赤外光画像を重ね合わせて表示することにより、火炎の発生位置と高温危険領域を拍握することが可能となり、消火活動を円滑にすすめることができる。
図1は、本発明に係るガス漏洩監視方法、及びそのシステムの処理の概要流れ図である。ステップ1ないし3は漏洩ガスを可視化する方法であり、ステップ4ないし6は火炎を可視化する方法である。図1に示すとおり、漏洩ガスの監視をガスが検知されるまで継続し(ステップ1,2)、ガスが検知された際には、漏洩箇所の特定を行う(ステップ3)。ガス検知後は、火炎発生の監視を火炎が検知されるまで継続し(ステップ4,5)、火炎が検知された際には、高温危険領域の特定を行う(ステップ6)。
なお、図1では、漏洩ガス検知後に火炎の監視を行うという順番で説明しているが、ステップ1ないし3とステップ4ないし6は別個に実施することも可能である。
漏洩ガスの検知は、図2に示すとおり、まずラマン散乱光を観察するための光学バンドパスフィルターの選択を行う(ステップ11)。監視対象ガス毎にラマン散乱波長が異なるため、透過波長中心の異なる光学バンドパスフィルターを採用する必要があるからである。監視対象ガス種毎にラマン散乱波長が異なることの一例を下記表1に示す。この表に示す通り、透過波長中心の異なる光学バンドパスフィルターを採用する必要がある。光学バンドパスフィルターの波長幅は、表1に示す対象ガスのラマン散乱光に対して、監視対象空間に存在すると思われる他のガスのラマン散乱光が重畳しないように選択する必要がある。次に、パルスレーザー光を監視対象空間に照射し(ステップ12)、レーザー光によって誘起される漏洩ガスからのラマン散乱光のうち特定波長のみを抽出し(ステップ13)、集光し、電子画像に変換し、増幅し、再度光学像に変換することにより結像する(ステップ14)。この際、監視対象空間に照射するレーザー光パルスとラマン散乱光を集光するタイミングを同期させることにより、外乱光等によるノイズを削減することができる(ステップ15)。そして、撮像装置によってラマン光の強度を電気信号に変換し、記録した信号に基づきラマン散乱光の空間強度分布を可視画像化する(ステップ16)。ラマン散乱光の空間強度分布が閾値を超えるかにより、警報発報等の漏洩ガス対策が必要であるかの判断を行う(ステップ17)。
なお、太陽光や照明光に対して光反射率の高い物体が撮像手段の視野に入った場合は、前記ラマン散乱光の波長領域とこの波長以外の波長領域双方とも信号強度が増加するため、真のラマン散乱光を検知したとはいえず、このような場合はガス漏洩とは判定しない。
図4に示すとおり、本発明に係る火炎の可視化方法は、まず受光系透過波長の選択を行うために、光学バンドパスフィルターは、OH基の発光スペクトル線波長(280nm又は309nmの波長の光)に透過波長中心をもち、いずれの波長の光においても数nmの波長範囲を透過させるものとする(ステップ31)。漏洩ガス可視化方法と受光系を共用する場合には、光学バンドパスフィルターを切り替える。次に、光学バンドパスフィルターによって280nm近傍あるいは309nm近傍の波長の紫外光のみを抽出し(ステップ32)、集光光学系によりその紫外光を集光し、電子画像に変換し、増幅し、再度光学像に変換することにより結像する(ステップ33)。そして、撮像装置によって紫外光の強度を電気信号に変換し、記録した信号に基づき紫外光の空間強度分布を可視画像化する(ステップ34)。紫外光の空間強度分布が閾値を超えるかにより火炎の発生を検知する(ステップ35)。
本発明に係るガス漏洩監視システムは、レーザー光送信系、ラマン散乱光受光系、火炎紫外光受光系、時間同期用信号発生器、背景画像撮像手段、赤外画像撮像手段及び画像処理系から構成される。
このうち、漏洩ガスを検知するための必須構成は、「レーザー光送信系」と「ラマン散乱光受信系」と「画像処理系」である(但し、外乱光等によるノイズを排除するためには、「時間同期用信号発生器」も備えることが望ましい)。火炎を検知するための必須構成は、「火炎紫外光受光系」と「画像処理系」であり、高温危険領域を可視化するためには、更に赤外画像撮像手段が必要となる。本発明に係る一部の機能のみを実施するためには、上記全ての構成要件は必要とされない。
ラマン散乱光受光系は、レーザー光によって誘起される漏洩ガスからのラマン散乱光を光学バンドパスフィルターによって計測波長を選択して集光し、結像する受光光学系と、受光光学系による結像を撮影し電気信号に変換する撮像装置と、当該電気信号の記録を行う信号処理装置とから構成される。
火炎紫外光受光系は、光学バンドパスフィルターによって280nm近傍あるいは309nm近傍の波長の紫外光のみを抽出し、集光光学系によりその紫外光を集光し、電子画像に変換し、増幅し、再度光学像に変換することにより結像する。
ラマン散乱光受光系で火炎検知を行うためには、上記ラマンス散乱光の選択用の光学バンドパスフィルターとは別に、OH基の発光スペクトル線波長(280nm又は309nmの波長の光)に透過波長中心をもつ光学バンドパスフィルターも備える必要がある。
そのため、一つの受光系で漏洩ガスの検知と火災の検知を行うためには、光学バンドパスフィルターは切り替え可能な構成とする必要がある。
赤外画像撮像装置は、熱スペクトルを集光するための集光光学系とサーモカメラ等の撮像手段であり、高温危険領域を特定するための赤外光画像を撮像する。
画像処理装置は、検出信号を画像化するための処理プログラムを有する。
実施例1に係るシステムでは、漏洩ガスの監視、ガス漏洩箇所の特定、火炎の監視、高温危険領域の可視化を行うことができる、
ラマン散乱光対応カメラ11a及び紫外線対応カメラ11bの撮影対象は、監視対象に向けられている。なお、光学バンドパスフィルター3を切り替え可能な構成とした場合、ラマン散乱光対応カメラ11aと紫外線対応カメラ11bとを同一筐体で実現することも可能である。
可視光対応カメラ12及びサーモカメラ30には広角レンズが設けられており、監視対象を含む広い範囲について、ラマン散乱光を含まない波長領域の光で背景を撮影する。
レーザー光の照射のON/OFFはパーソナルコンピュータからケーブルを介してレーザー装置を制御することで行うこともできるし、時間同期用信号発生器203の信号出力を出/切して行うことも可能である。
イメージインテンシファイヤー4は、光学バンドパスフィルター3側に設けられた薄膜の外部光電効果を有する光電面6と、電子レンズ7と、マイクロチャンネルプレート8と、蛍光面9とから構成される。光学バンドパスフィルター3からの紫外光は、光電面6によって電子像に変換され、この電子像は電子レンズ7で収束されてマイクロチャンネルプレート8によって2次電子増倍され、蛍光面9で再度光学像に戻されることによって漏洩ガスからの微弱なラマン散乱光及び火炎からの紫外光は可視像に変換される。
なお、光学バンドパスフィルター3と対物レンズ2の配置は逆にしてもよい。
ラマン散乱光対応カメラ11aの受光光学系は、レーザー光の照射パルスに同期させてイメージインテンシファイヤー4の電子レンズ7に印加する電圧を制御してマイクロチャンネルプレート8への電子の到達をON/OFFさせることにより、受光の開閉を行い、ラマン散乱光の発光する時間帯(レーザー光を当てている時間帯)の光のみをマイクロチャンネルプレート8で増幅する。このON/OFFのゲート動作により、太陽光や照明光、あるいは監視部位からのレーザー誘起蛍光などの外乱の影響を最小限に抑えることができる。
集光光学系30A及び光学パンドパスフィルターを透過した赤外光はサーモカメラ30によって電子像に変換され、可視像に変換される。サーモカメラ30がとらえた赤外光分布領域を示す赤外光像は、接眼レンズ系により、肉眼でも目視できるにようになっている。
続いて、画像処理プログラム14は、2値画像を着色処理し(ステップ72)、着色画像IFを記憶し(ステップ73)、着色画像IFと背景画像IBとを重ね合わせ、画面18上に画像表示することにより、漏洩ガスを可視化する(ステップ74)。漏洩ガスまでの距離は、レーザー光照射からラマン散乱光の戻り時間から算出し、漏洩箇所の特定を行う(ステップ75)。
このように、この漏洩ガス漏洩監視システムでは、受光光学系1が対象ガスを可視画像に変換し、両像処理プログラム14が対象ガスと背景画像を合成処理して表示することにより、対象ガスの漏洩及び/又は火炎の発生状況及び/又は高温危険領域を目視確認することができる。
なお、監視制御プログラム13は、受光光学系1の位置を予め文字や音声を特定情報として記録しておき、対象ガス漏洩を検知したときに、検知した受光光学系1が送信するID情報(受光光学系1の特定情報)に基づいて、当該場所を画面表示したり音声により構内放送することも可能である。
また、監視制御プログラム13は、受光光学系1が対象ガスFを検知した場合に、対象ガスFを検知した受光光学系1の特定情報により、対象ガスFの漏洩近傍の対象ガス供給バルブを止めたり、消火栓等の消火手段による散水を実行させることも可能である。
図13に示すようなシステム構成で、対象ガスとして水素ガス、レーザー光源としてYAGレーザーの第4高調波である266nmを用いた実験を行った結果、図14に示すように、水素ガスからのラマン散乱光スペクトルは波長299.1nmを中心とする領域に発光領域を持っているので、光学バンドパスフィルター3は、299.1nmの波長の光に透過波長中心をもち、透過波長範囲は半値半幅1nmである。光学バンドパスフィルターを透過することにより、299.1nm±1nmの範囲の波長を有する紫外光が透過され、その他の波長の光が遮光される。ラマン散乱光測定環境下において、蛍光が強い場合は、短波長側にシフトするラマン散乱光を採用することも可能である。
図16に示すようなシステム構成で、対象ガスとして水素ガス、レーザー光源としてYAGレーザーの第4高調波である266nmを用いた可視化検証実験を行った結果、図17に示すように、水素ガスのラマン散乱光画像が得られた。
光学バンドパスフィルターの中心波長は299.1nm、透過波長の半値半幅は1nmである。
図17は、水素ガス濃度別の着色画像である。図17に示すように、水素ガス濃度が増加するにつれて、着色両像もより明示的になる。
光学バンドパスフィルターの中心波長は308.8nmで、透過波長の半値全幅は1.5nmである。本実施例の計測時には、露光ゲート時間を80μSとして撮像したが、ゲートは開放としてもよい。
図19は、紫外光を透過する半透鏡にて、対象ガスからのラマン散乱光を漏洩ガス撮像用のラマン散乱光対応カメラに導く一方、背景画像を可視光対応カメラに導くことにより、両カメラの光軸を一致させる実施例である。
図20は、光ファイバーケーブル内をレーザー光とラマン散乱光が通じており、例えば、構築部の死角になった部分や暗渠部などにおける漏洩ガスを検知するに適した実施例である。光ファイバーを介してレーザー光を照射し、ラマン散乱光および背景光を結像レンズで光ファイバー端面に結像する。そして、紫外光を透過する半透鏡にて、対象ガスからのラマン散乱光を漏洩ガス撮像用のラマン散乱光対応カメラに導く一方、背景面像を可視光対応カメラに導くことにより、両カメラの光軸を一致させる。
本実施例に係るレーザースキャン型ガス漏洩監視システムは、レーザー装置45とビーム分配器46と受光器44、および2枚の揺動ミラー42からなるレーザービームスキャナー41で構成されるレーザー送信系と、集光レンズ40と受光器43とからなる受光系、レーザービームの照射位置を制御するスキャナー41の制御機構とレーザー照射からラマン散乱光の受光タイミングを制御する時間同期機構とレーザー照射位置とラマン散乱光強度分布を2次元画像化する制御・演算部47から構成される。
レーザー装置45から発せられるパルスレーザー光の一部はビーム分配器46で方向が変えられて受光器44に入射する。ビーム分配器46には石英板などを、受光器44にはホトダイオードなどを、それぞれ用いる。
受光器43の受光素子の前には対象ガスのラマン波長に一致した光学バンドパスフィルターが配置してあり(図示せず)、さらに前方には受光量を多くするための集光レンズ40が取り付けてある。受光器43は光電子増倍管あるいはAPD(アバランシホトダイオード)を用いる。
なお、光学バンドパスフィルターの中心波長をレーザー光の波長に合わせた受光器43と集光レンズ40をさらに一式設置すれば、監視対象ガス以外の周囲の状況を3次元で把握することができ、ラマン信号の距離情報と会わせることで、ガスの広がりをも把握することが可能である。
レーザービームの照射位置と受光器43の信号から、監視対象エリア位置(Xn、Yn)のデータとラマン信号強度のデータを算出し、対象エリアに対応するディスプレイ上の位置(xn、yn)にラマン信号強度の変化を順次表示する。なお、レーザービームのスキャンに合わせて位置データとラマン信号強度を記録し、対象エリアをスキャンし終わった後に画像化してもよい。
装置から対象ガスまでの距離は受光器44の計測情報から算出する。すなわち、レーザー装置45から照射されるレーザー光の一部をビーム分配器46で取り出し、受光器44で検出する。この信号を時間の基準(0秒)として、受光器43の信号までの時間を測定すると、この時間問隔はレーザー光が対象ガスまで進みラマン光が対象ガスから戻る時間であり、装置から対象ガスまでの距離を算出することができる。
レーザー光を測定セルに照射したとき、レーザー光と同一軸方向(後方)に発生したラマン光を測定するため、穴開きミラーを使用する。照射されたレーザー光は、穴開きミラーの穴径を通過し、測定セルから後方へ発生したラマン光は、穴開きミラーのミラー部分で反射し、レンズへ入射され、分光器のスリット状に集光される。この際、集光される光成分には、測定セルの窓板の反射レーザー光が含まれるため、レーザー光(266nm)減衰フィルターを使用して、レーザー光(266nm)成分を減衰させている。
2 対物レンズ
3 光学バンドパスフィルター
4 イメージインテンシファイヤー
5 接眼レンズ
6 光電面
7 電子レンズ
8 マイクロチャンネルプレート
9 蛍光面
10 パーソナルコンピュータ(PC)
11 ラマン散乱光対応CCDカメラ
12 可視光対応CCDカメラ
13 監視制御プログラム
14 両像処理プ回グラム
15、16、17 画像メモリ
18 モニター画面
19 スピーカ(警報装置)
20 LAN(通報手段)
21 ガス発生位置表示
30 サーモカメラ
40 集光レンズ
41 レーザービームスキャナー
42 揺動ミラー
43、44 受光器
45 レーザー装置
46 ビーム分配器
47 制御・演算部
200 レーザー光送信系
201 レーザー装置
202 送信光学系
203 時間同期用信号発生器
Claims (9)
- 監視対象空間において、OH基の発光スペクトル線である概ね309nmの波長の紫外光を集光し、電子画像に変換し、増幅し、再度光学像に変換することで特定波長の紫外光の空間強度分布を画像化し、監視対象空間の背景画像と重ね合わせることにより、監視対象空間の背景画像上に水素ガスに起因する火炎を表示することを特徴とするガス漏洩監視方法。
- 更に、監視対象空間において、7μmないし14μmの赤外光スペクトルを集光し、画像化した特定波長の赤外光画像と、前記画像化した特定波長の紫外光画像とを重ね合わせて共通部分を抽出し、前記監視対象空間の背景画像と重ね合わせることにより、監視対象空間の背景画像上に水素ガスに起因する火炎を表示することを特徴とする請求項2のガス漏洩監視方法。
- 前記画像化した特定波長の赤外光画像と監視対象空間の背景画像を重ね合わせることにより、監視対象空間の背景画像上に高温危険領域を表示することを特徴とする請求項3のガス漏洩監視方法。
- 監視対象空間へのレーザー光照射手段と、
集光レンズ、漏洩ガスからのラマン散乱光スペクトル線波長に透過波長中心を有する光学バンドパスフィルター、イメージインテンシファイヤー、撮像装置、信号処理装置から構成され、表2に記載の監視対象ガスの種別に応じて、照射したレーザー光の波長を表2に記載の数値だけラマンシフトした波長を集光し、電子画像に変換し、増幅し、再度光学像に変換する受光手段と、
受光手段からの信号に基づき特定波長のラマン散乱光の空間強度分布を画像化する画像処理手段と、
監視対象空間の可視光を撮像する可視画像撮像手段と、を備え、
前記画像処理手段は、可視画像撮像手段による可視光画像と前記画像化した特定波長のラマン散乱光の空間強度分布を重ね合わせることにより、監視対象空間の可視光画像上に漏洩ガスを表示させることを特徴とするガス漏洩監視システム。
- 前記受光手段は、更に、OH基の発光スペクトル線である概ね309nmに透過波長中心を有する光学バンドパスフィルターを備え、前記漏洩ガスからのラマン散乱光スペクトル線波長に透過波長中心を有する光学バンドパスフィルターと該概ね309nmに透過波長中心を有する光学バンドパスフィルターを切り替えることにより水素ガスの火炎に起因する紫外光の特定波長を集光でき、
前記画像処理手段は、前記受光手段からの信号に基づき特定波長の紫外光の空間強度分布を画像化し、可視画像撮像手段による可視光画像と重ね合わせることにより、監視対象空間の可視光画像上に水素ガスに起因する火炎を表示させることを特徴とする請求項5のガス漏洩監視システム。 - 集光レンズ、OH基の発光スペクトル線である概ね309nmに透過波長中心を有する光学バンドパスフィルター、イメージインテンシファイヤー、撮像装置、信号処理装置から構成され、監視対象空間における漏洩ガスの火炎に起因する紫外光の特定波長を集光し、電子画像に変換し、増幅し、再度光学像に変換する紫外画像撮像手段と、
監視対象空間の可視光を撮像する可視画像撮像手段と、
紫外画像撮像手段からの信号に基づき特定波長の紫外光の空間強度分布を画像化する画像処理手段とを備え、
前記画像処理手段は、可視画像撮像手段による可視光画像と前記画像化した特定波長の紫外光の空間強度分布を重ね合わせることにより、監視対象空間の可視光画像上に水素ガスに起因する火炎を表示させることを特徴とするガス漏洩監視システム。 - 更に、監視対象空間の7μmないし14μmの赤外光スペクトルを撮像する赤外画像撮像手段を有し、
前記画像処理手段は、当該赤外画像撮像手段による赤外光画像と前記特定波長の紫外光画像とを重ね合わせて共通部分を抽出し、前記可視画像撮像手段による可視光画像と重ね合わせることにより、監視対象空間の可視光画像上に水素ガスに起因する火炎を表示させることを特徴とする請求項6又は7のガス漏洩監視システム。 - 前記画像処理手段は、前記赤外画像撮像手段による赤外光画像と前記可視画像撮像手段による可視光画像を重ね合わせることにより、監視対象空間の可視光画像上に高温危険領域を表示させることを特徴とする請求項8のガス漏洩監視システム。
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