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JP3780810B2 - 画像処理回路 - Google Patents

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JP3780810B2
JP3780810B2 JP2000086359A JP2000086359A JP3780810B2 JP 3780810 B2 JP3780810 B2 JP 3780810B2 JP 2000086359 A JP2000086359 A JP 2000086359A JP 2000086359 A JP2000086359 A JP 2000086359A JP 3780810 B2 JP3780810 B2 JP 3780810B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は画像処理装置および画像処理回路に関し、特に、複写方式の異なるカラー複写機に適用可能な画像処理装置および画像処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラー複写機には2つの方式が知られている。第1の方式は、1つの感光体ドラムと、トナー像を感光体ドラムに形成する4つの現像器を備える4サイクル方式のカラー複写機である。4つの現像器は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、およびブラック(K)の4色のトナーごとに設けらる。4サイクル方式のフルカラー複写機では、現像器で感光体ドラムに静電潜像を形成する工程と、感光体ドラムに形成された静電潜像を用紙へ転写する工程とが、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの順に4回繰り返し行われる。したがって、1回の画像形成で感光体ドラムが4回転する。
【0003】
第2の方式は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、およびブラック(K)の4つの現像器に感光体ドラムがそれぞれ対応して設けられるタンデム方式のカラー複写機である。タンデム方式のカラー複写機は、4つの感光体ドラムに静電潜像がほぼ同時に形成され、用紙が4つの感光体ドラムと順に接する際に、それぞれの感光体ドラムに形成された静電潜像が転写される。
【0004】
このため、タンデム方式の複写機は、4サイクル方式の複写機に比べて、画像を形成する速度が速いというメリットがある。一方、タンデム方式の複写機は、感光体ドラムを4つ設けるので、1つの感光体ドラムを用いる4サイクル方式のカラー複写機に比べてコストが高くなるというデメリットがある。ユーザには低速であっても価格の安いものを望む場合と、比較的高価であってもより高速なものを望む場合とがあり、これらのニーズに応えていくためにメーカとしては各々の方式のカラー複写機を提供していく必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の2つの方式のカラー複写機は、共通して4つの現像器を備える。このため、原稿を読取ってから4つの現像器それぞれで静電潜像を形成するためのデータ、すなわち、感光体ドラムに照射するレーザを発生させるためのデータは同じである。したがって、原稿を読取ってからレーザ光を照射するためのデータを出力するまでの回路を各々の方式のカラー複写機ごとに別個に設計していたのではそのための設計工数が多大に費やされることになり、生産性が悪い。
【0006】
また、一般的に量産される個数が多くなればなるほど1個当りの単価を下げる効果が生じるので、生産性の点でも価格の点でも回路を共通にすることが考えられる。
【0007】
しかしながら、タンデム方式のカラー複写機では、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの4つの静電潜像を形成するためのデータを各々の感光体ドラムに書込むのでほぼ同時に発生させるのに対し、4サイクル方式のカラー複写機では、1つの感光体ドラムに順次画像データを書込んでいくので、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4つのデータを順に発生する。このように、データ発生のタイミングが両方式で異なる。
【0008】
一般的に、画像データの処理と、後段のデータ処理に必要となる文字や写真などの特徴を得るための処理とは並列に行なわれているが、後者の特徴を得るための処理は複数の画素データに基づいて行なわれるので、これと並列的に行なわれる処理に比して処理時間が多くかかってしまうという課題がある。後段のデータ処理に前段で処理された画像データとこれと並列的に処理された特徴量とを同期して入力させるためには、前段のデータ処理において特徴量を得るための処理時間だけデータを遅延させる必要があるが、このデータ発生のタイミングの違いにより、データの遅延が必要な回路においては、必要なメモリの数が異なる場合がある。すなわち、タンデム方式ではほぼ同時に4つのデータが発生するので、データを遅延させるためのメモリは4つのデータ分必要となるのに対し、4サイクル方式では1つのデータが順次発生するので1つのデータ分だけのメモリで済む。しかしながら、タンデム方式と4サイクル方式とで共通に用いることのできる回路とするためには、必要なメモリが多い方式にメモリの数を合わせなければならず、必要なメモリが少ない方式にとっては不要なメモリを搭載する分だけコストアップとなってしまうといった問題がある。
【0009】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、メモリのコストを低減した画像処理装置を提供することである。
【0010】
この発明の他の目的は、異なる用途に用いることができるとともに、用途に応じて用いるメモリの数を変更することが可能な画像処理回路を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像処理回路は、画素データが入力されると順に処理する第1処理手段と、複数の画素データからなる画像領域の特徴量を得るための特徴量取得手段と、得られた特徴量に基づき、第1処理手段で処理された画素データを処理するための第2処理手段と、メモリを接続するための接続手段と、接続手段が第1処理手段の前段または第1処理手段と第2処理手段との間のいずれかに配置されるように回路を切換えるための切換手段とを備える。
【0014】
この発明に従えば、接続手段が第1処理手段の前段または第1処理手段と第2処理手段との間のいずれかに配置されるので、接続手段にメモリを接続すれば、特徴量取得手段で取得された特徴量と第1処理手段で処理された画素データとが第2処理手段に同期して入力される。切換え手段により、第1処理手段の前段または第1処理手段と第2処理手段との間のいずれかに接続手段を配置するように切換えられるので、第1処理手段の前後で画素データの量が異なる場合には、画素データの量が少ない側に接続手段を配置することができる。このため、異なる用途に用いることができるとともに、用途に応じて用いるメモリの数が最小となるように変更することが可能な画像処理回路を提供することができる。
【0015】
この発明のさらに他の局面によれば、画像処理回路は、複数の色データの組からなる画素データの入力に応じて、第1の状態では複数の色データを複数の画像色データに変換し、第2の状態では複数の色データを1つの画像色データに変換する第1処理手段と、複数の画素データからなる画像領域の特徴量を得るための特徴量取得手段と、得られた特徴量に基づき、第1の状態では第1処理部で変換された複数の画像色データを処理し、第2の状態では第1処理部で変換された1つの画像色データを処理する第2処理手段と、メモリを接続するための接続手段と、第1の状態では第1処理手段の前段に複数の色データに対応して複数の接続手段が配置されるように回路を切換え、第2の状態では第1処理手段と第2処理手段との間に1つの画像色データに対応して接続手段が配置されるように回路を切換える切換手段とを備える。
【0016】
この発明に従えば、第1の状態では、複数の接続手段が第1処理手段の前段に複数の色データに対応して配置されるので、接続手段にメモリを接続すれば、特徴量取得手段で取得された特徴量と第1処理部で変換された複数の画像色データとが第2処理手段に同期して入力される。第2の状態では、接続手段が第1処理手段と第2処理手段との間に1つの画像色データに対応して配置されるので、接続手段にメモリを接続すれば、特徴量取得手段で取得された特徴量と第1処理部で変換された1つの画像色データとが第2処理手段に同期して入力される。また、第1の状態では、複数の接続手段が複数の色データに対応して配置され、第2の状態では接続手段が1つの画像色データに対応して配置される。このため、第1の状態と第2の状態とで配置される接続手段の数が異なる。この結果、異なる用途に用いることができるとともに、用途に応じて用いるメモリの数が最小となるように変更することが可能な画像処理回路を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図中同一符号は同一または相当する部材を示し、重複する説明は繰返さない。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。図1を参照して、画像処理装置10は、原稿をカラーで読取るための電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)110と、CCD110で読取られた赤(R)、緑(G)、青(B)のアナログ信号をデジタル信号に変換するためのアナログ/デジタル変換部(以下「A/D変換部」という)11と、ライン間補正部13と、画像の倍率変更や位置の移動を行なうための変倍移動部15と、色相変換を行なうためのHVC(Hue value Chroma)変換部17と、画像データ中の網点やエッジなどの領域を検出するための領域判別部21と、RGBの色データをCMY色空間で表わされるCMYKの画像色データに変換および補正する色補正部19と、色補正部19で変換および補正されたCMYKの画像色データに領域判別部21により判別された結果に応じてエッジ強調やスムージングを施すためのMTF補正部23とを含む。
【0019】
CCD110は、原稿を読取り、偶数番目の画素データ(REVEN、GEVEN、BEVEN)と奇数番目の画素データ(RODD、GODD、BODD)とを出力する。A/D変換部11は、CCD110が出力する偶数番目の画素データと奇数番目の画素データとを合成し、合成された画素データ(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。
【0020】
変倍移動部15は、画像の倍率を変更したり、画像の位置を移動したりする処理を行なう。HVC変換部17は、画像の下地レベルの補正や、色相変換などを行なう。色補正部19は、濃度変換、色補正、UCR/BP(under color removal/black paint)とを行なう。
【0021】
MTF(modulation transfer function)変換部23は、画像のエッジ強調やスムージングを行なう。
【0022】
次に、データの流れを説明すると、CCD110により、RGBの色データからなる画素データが読取られ、A/D変換部11でデジタルデータに変換される。そして、必要な補正処理等が行なわれた後、色補正部19において、RGBの色データからCMYKの画像色データに変換される。一方、画素データは、領域判別部21において、画素データが属する領域の属性が判別される。
【0023】
ここでいう領域の属性とは、その画素データが属する領域の性質をいい、属性の違いによりMTF補正部23で行われる処理が異なってくる。たとえば、画素データが属する領域に文字が表わされている場合の属性は「文字」であり、写真が表わされ手いる場合の属性は「写真」であり、領域が網点で表されている場合の属性は「網点」である。属性が「文字」の領域の画素データには、MTF補正部でエッジを強調する処理が施され、属性が「写真」の領域の画素データには、MTF補正部でスムージングなどの処理が施される。
【0024】
領域の属性の判別は、処理対象となる画素データとその周辺の画素データとからなるM×Nのブロックに含まれる画素データを用いて判別される。したがって、領域判別部21でM×Nのブロックの属性を判別するためには、CCD110で読取った複数ラインの画素データが必要となる。たとえば、領域判別部21で3×3の大きさのブロックを用いて属性を判別する場合、処理対象となる画素データのラインよりも1つ前のラインと1つ後のラインとが領域判別部21に入力される必要がある。領域判別部で判別された属性データAMletcは、MTF補正部23に送られる。
【0025】
MTF補正部23では、色補正部19から受信したCMYKの画像色データC1、M1、Y1、K1を、領域判別部21から受信した属性データAMletcに基づいてMTF補正を行なう。MTF補正部23で色補正部19からCMYKの画像色データを受信するタイミングと、領域判別部21から属性データAMletcを受信するタイミングとは同期がとられている。この同期をとるために、領域判別部21で領域判別処理を行なう時間を吸収するために、色補正部19の前後にメモリが設けられる。
【0026】
本実施の形態における画像処理装置10が、4サイクル方式のカラー複写機に適用される場合には、色補正部19は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、およびブラック(K)の順に画像色データをMTF補正部23に順に出力する。したがって、CCD110では、同じ原稿を4回読取って、同じRGBの色データを4回出力することになる。
【0027】
一方、本実施の形態における画像処理装置10をタンデム方式のカラー複写機に適用する場合には、CCD110で1回の原稿読取を行ない、色補正部19は、CMYKの画像色データを同時にMTF補正部23に送信する。
【0028】
図2は、本実施の形態における画像処理装置10の回路の一部を示す回路図である。図2は、HVC変換部17、色補正部19、およびMTF補正部23の接続関係を示している。図2を参照して、HVC変換部17のR出力端子は、スイッチS4のA端子およびスイッチS1のB端子と接続されている。また、HVC変換部17のG出力端子は、ソケットB27の入力端子およびスイッチS2のB端子と接続されている。さらに、HVC変換部17のB出力端子は、ソケットC29の入力端子とスイッチS3のB端子と接続されている。
【0029】
ソケットA25は、その入力端子がスイッチS4のC端子と接続され、その出力端子がスイッチS1のA端子およびスイッチS5のB端子と接続されている。ソケットB27の出力端子は、スイッチS2のA端子と接続されている。ソケットC29の出力端子は、スイッチS3のA端子と接続されている。
【0030】
スイッチS1のC端子は色補正部19のR入力端子と接続され、スイッチS2のC端子は色補正部19のG入力端子と接続され、スイッチS3のC端子は色補正部19のB入力端子と接続されている。
【0031】
色補正部19のC出力端子は、スイッチS4のB端子およびスイッチS5のA端子と接続されている。色補正部19のM出力端子、Y出力端子、およびK出力端子は、MTF補正部23の対応する入力端子に接続されている。スイッチS5のC端子は、MTF補正部23のC入力端子と接続されている。
【0032】
スイッチS1〜スイッチS5は、C端子とA端子との接続、または、C端子とB端子との接続を切替え可能である。
【0033】
本実施の形態における画像処理装置10では、ソケットA25、ソケットB27、および、ソケットC29には、必要な容量のメモリが装着可能となっている。そして、スイッチS1〜スイッチS5をC端子とA端子との接続に切換えることにより、HVC変換部17と色補正部19との間に、ソケットA25、ソケットB27、および、ソケットC29が配置される。そして、色補正部19のC出力端子が、MTF補正部23のC入力端子と接続される。
【0034】
また、スイッチS1〜スイッチS5をC端子とB端子との接続に切換えることにより、HVC変換部17のR出力端子、G出力端子、およびB出力端子は、色補正部19のR入力端子、G入力端子、およびB入力端子にそれぞれ直接接続される。そして、色補正部19のC出力端子が、ソケットA25の入力端子と接続され、ソケットA25の出力端子がMTF補正部23のC入力端子と接続される。
【0035】
このように、スイッチS1〜スイッチS5のC端子をA端子との接続またはB端子との接続に切換えることにより、回路を変更することができる。
【0036】
スイッチS1〜スイッチS5は、ジャンパー線や0Ω抵抗、もしくは回路をASICなどで集積化した場合には2in1セレクタなどで構成される。したがって、スイッチS1〜スイッチS5をジャンパー線や0Ω抵抗で構成した場合には、C端子とA端子との接続、または、C端子とB端子との接続のいづれかでジャンパー線や0Ω抵抗が画像処理装置10に実装される。
【0037】
また、スイッチS1〜スイッチS5を2in1セレクタで構成した場合には、セレクト端子をソフト設定する方法や、プルアップ抵抗またはプルダウン抵抗を用いて論理固定する方法などを用いことにより、C端子とA端子との接続、または、C端子とB端子との接続のいずれかに切換えることができる。
【0038】
図3は、本実施の形態における画像処理装置10が適用されるタンデム方式のカラー複写機の概略構成を示す模式的断面図である。図3を参照して、カラー複写機100は、原稿から画像データを読取るイメージリーダ部101と、用紙上に画像を印刷するプリンタ部102とから構成されている。
【0039】
イメージリーダ部101の原稿台103上に載置された原稿は、スキャナ104の備える露光ランプ105により照射される。原稿面からの反射光は、ミラー106〜108および集光レンズを介してCCD110上に像を結ぶ。CCD110は、原稿面からの反射光をRGBの色データ(アナログ信号)に変換して画像処理装置10に出力する。スキャナ104は、スキャナモータ112により矢印方向に移動して原稿全体を走査する。
【0040】
画像処理装置10は、CCD110から入力されるアナログ信号に上述した処理を施してレーザ装置113にデジタル信号を出力する。
【0041】
ここで画像処理装置10からレーザ装置113に出力されるデジタル信号は、シアン用の画像色データC2と、マゼンタ用の画像色データM2と、イエロー用の画像色データY2と、ブラック用の画像色データK2である。レーザ装置113は、入力された画像色データC2,M2,Y2,K2に基づいて、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックそれぞれの感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kにレーザビームを出力する。
【0042】
プリンタ部102において、レーザ装置113から出力されるレーザビームは、帯電チャージャ114C,114M,114Y,114Kによって帯電された感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kを露光し、静電潜像を形成する。シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの4色の現像器116C,116M,116Y,116Kにより、感光体ドラム115C,115M,115Y,115K上の静電潜像が現像される。
【0043】
一方、無端ベルト320は、駆動ローラ322Aと固定ローラ322B,322C,322Dとにより弛まないように懸架されている。駆動ローラ322Aが図中で反時計回りに回転すると、無端ベルト320が所定速度で図中で反時計回りに回転する。
【0044】
給紙カセット120〜122より適当な用紙が搬送され、タイミングローラ123から無端ベルト320に用紙が供給される。無端ベルト320に供給された用紙は、無端ベルト320上に担持され、図中で左方向に搬送される。これにより、用紙がシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの順に感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kと接触する。用紙がそれぞれの感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kと接触したときに、感光体ドラムと対をなす転写チャージャ127C,127M,127Y,127Kにより感光体ドラム上に現像されたトナー像が用紙に転写される。
【0045】
トナー像が転写された用紙は、定着ローラ対132により加熱される。これにより、トナーは溶かされて用紙に定着する。その後、用紙はプリンタ部102から排出される。
【0046】
図4は、タンデム方式のカラー複写機100に適用される画像処理装置10の回路の一部を示す回路図である。図4を参照して、スイッチS1〜スイッチS5は、C端子とA端子との接続に切換えられている。そして、ソケットA25には、メモリA31が装着され、ソケットB27にはメモリB33が装着され、ソケットC29にはメモリC35が装着されている。
【0047】
このため、HVC変換部17のR出力はメモリA31の入力端子と接続され、メモリA31の出力端子は色補正部19のR入力端子と接続される。HVC変換部のG出力端子はメモリB33の入力端子と接続され、メモリB33の出力端子は色補正部19のG入力端子と接続される。HVC変換部のB出力端子は、メモリC35の入力端子と接続され、メモリC35の出力端子は色補正部19のB入力端子と接続される。
【0048】
また、色補正部19のC出力端子は、MTF補正部23のC入力端子と接続される。さらに、色補正部19のM出力端子、Y出力端子、およびK出力端子は、それぞれMTF補正部23のM入力端子、Y入力端子、K入力端子と接続される。
【0049】
このように、スイッチS1〜S5をC端子とA端子との接続に切換えることにより、HVC変換部17と色補正部19との間にメモリA31,メモリB33,メモリC35を接続することができる。これらのメモリ31,33,35は、RGBの色データそれぞれに対して設けられるので、HVC変換部17が出力するRGBの色データR4,G4,B4を、色補正部19に入力するタイミングをメモリA31,メモリB33、およびメモリC35で遅らすことができる。また、色補正部19が出力するCMYKの画像色データC1,M1,Y1,K1は、直ちにMTF補正部23に入力される。
【0050】
色補正部19には3つの色データが入力されて、4つの画像色データが出力されるので、色補正部19の後段にメモリを設置するよりも前段に設置する方がメモリの数を少なくすることができる。
【0051】
図5は、本実施の形態における画像処理装置10が適用される4サイクル方式のカラー複写機の概略構成を示す模式的断面図である。図5を参照して、カラー複写機200は、原稿から画像データを読取るイメージリーダ部101と、用紙上に画像を印刷するプリンタ部202とから構成されている。イメージリーダ部101は、タンデム方式のカラー複写機100のイメージリーダ部101と同じ構成なのでここでは説明を繰返さない。
【0052】
画像処理装置10は、イメージリーダ部101で第1回目の原稿の読取が行なわれると、レーザ装置213にシアン用の画像色データC2を出力する。そして、イメージリーダ部101で第2回目の原稿の読取が行なわれると、レーザ装置213にマゼンタ用の画像色データM2を出力する。そして、イメージリーダ部101で第3回目の原稿の読取が行なわれると、レーザ装置213にイエロー用の画像色データY2を出力する。最後に、イメージリーダ部101で第4回目の原稿の読取が行なわれると、レーザ装置213にブラック用の画像色データK2を出力する。
【0053】
プリンタ部202において、レーザ装置213から出力されるレーザビームは、帯電チャージャ214により帯電された感光体ドラム215を露光し、静電潜像を形成する。レーザ装置213が画像処理装置10から受信した画像色データに対応する現像器により、感光体ドラム215上の静電潜像が現像される。シアン用の画像色データがレーザ装置213で受信された場合には、シアン用の現像器216により感光体ドラム215上の静電潜像が現像される。同様に、マゼンタ用の画像色データM2の場合にはマゼンタ用の現像器217により、イエロー用の画像色データY2の場合にはイエロー用の現像器218により、ブラック用の画像色データK2の場合にはブラック用の現像器219によりそれぞれ感光体ドラム215上の静電潜像が現像される。
【0054】
給紙カセット220〜222により適当な用紙が搬送され、搬送される用紙はタイミングローラ223を通過する。吸着ローラ224に対向して設けられる静電吸着チャージャ225により転写ドラム226に用紙が吸着される。
【0055】
感光体ドラム215上に現像されたトナー像は、転写チャージャ227により転写ドラム226上に巻付けられた用紙に転写される。転写ドラム226の回転は、ドラムモータ228により制御される。カラーコピーの実行時、上述の印字工程は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色について繰返し行なわれる。すなわち転写ドラム226が4回転する。
【0056】
その後用紙が分離チャージャ229と分離爪231の作用とによって転写ドラム226から分離され、定着ローラ対232に搬送される。定着ローラ対232では、用紙が加熱され、トナーが溶かされて用紙に定着する。その後、用紙はプリンタ部202から排出される。
【0057】
図6は、4サイクル方式のカラー複写機200に適用される画像処理装置10の回路の一部を示す回路図である。図6を参照して、スイッチS1〜スイッチS5は、C端子とB端子との接続に切換えられている。そして、ソケットA25には、メモリA31が装着され、ソケットB27,ソケットC29にはメモリは装着されていない。
【0058】
このようにスイッチS1〜スイッチS5をC端子とB端子との接続に切換えることにより、HVC変換部17のR出力端子、G出力端子、およびB出力端子は、それぞれが、色補正部19のR入力端子、G入力端子、B入力端子と直接接続される。
【0059】
また、色補正部19のC出力端子はメモリA31の入力端子と接続され、メモリA31の出力端子はMTF補正部23のC入力端子と接続される。
【0060】
本実施の形態における画像処理装置10が4サイクル方式のカラー複写機200に適用される場合には、色補正部19は、画像色データを4回に分けて出力する。すなわち、イメージリーダ部101が第1回目の原稿の読取を行なう場合には、C出力端子からシアン用の画像色データC1を出力し、第2回目の読取を行なう場合にはC出力端子からマゼンタ用の画像色データM1を出力し、第3回目の読取を行なう場合にはC出力端子からイエロー用の画像色データY1を出力し、第4回目の読取を行なう場合にはC出力端子からブラック用の画像色データK1を出力する。
【0061】
スイッチS1〜スイッチS5をC端子とB端子との接続に切換えることにより、色補正部19が出力する画像色データC1,M1,Y1,K1が、メモリA31に入力される。これにより、MTF補正部23に入力される画像色データC1,M1,Y1,K1がMTF補正部23に入力されるタイミングを遅延させることができる。
【0062】
図7は、本実施の形態における画像処理装置10がタンデム方式のカラー複写機に適用される場合と4サイクル方式のカラー複写機に適用される場合とにおけるスイッチおよびメモリの違いを示す図である。図7を参照して、画像処理装置10がタンデム方式のカラー複写機に適用される場合には、スイッチS1〜スイッチS5はC端子とA端子との接続に切換えられ、メモリA31,メモリB33,メモリC35が装着される。
【0063】
一方、4サイクル方式のカラー複写機に適用される場合には、スイッチS1〜スイッチS5がC端子とB端子との接続に切換えられ、メモリAが用いられる。そしてメモリBおよびメモリCは用いられない。
【0064】
このように、本実施の形態における画像処理装置10は、スイッチS1〜スイッチS5を切換えることにより、タンデム方式のカラー複写機に用いる回路と、4サイクル方式のカラー複写機に用いる回路とに切り替えることができる。このため、タンデム方式のカラー複写機に適用する画像処理装置10と4サイクル方式のカラー複写機に適用する画像処理装置10とを同じ基板で製造することができ、画像処理装置10の基板を製造するコストを低減することができる。
【0065】
また、スイッチS1〜スイッチS5を切換えるだけで回路構成を異ならせることができるので、回路設計に要する工数を低減することができる。その結果、画像処理回路の設計コストを低減することができる。
【0066】
また、画像処理装置10をタンデム方式のカラー複写機に適用する場合にはメモリA33,メモリB35,メモリC37を装着し、4サイクル方式のカラー複写機に適用する場合にはメモリA37のみを装着し、メモリB33およびメモリC35を装着する必要がない。このため、画像処理装置10をタンデム方式と4サイクル方式とで共通に設計した場合であっても、画像処理装置10を4サイクル方式のカラー複写機に適用する場合には、タンデム方式で必要なメモリB33およびメモリC35を搭載する必要がないので、4サイクル方式に使用する画像処理装置10のコストを低減することができる。その結果、メモリの最適な実装を簡単な構成で達成することができる。
【0067】
なお、本実施の形態においては、画像処理装置10をカラー複写機に適用する場合を説明したが、カラー複写機に限られず、パーソナルコンピュータやプリンタを制御するプリンタコントローラであってもよい。また、画像処理装置10の説明を、RGBの色データおよびCMYKの画像色データで説明したが、これに限られず、別の表示単位系のデータ処理においても適用することができるのは言うまでもない。
【0068】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の1つにおける画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施の形態における画像処理装置10の回路の一部を示す回路図である。
【図3】 本実施の形態における画像処理装置10が適用されるタンデム方式のカラー複写機の概略構成を示す模式的断面図である。
【図4】 タンデム方式のカラー複写機100に適用される画像処理装置10の回路の一部を示す回路図である。
【図5】 本実施の形態における画像処理装置10が適用される4サイクル方式のカラー複写機の概略構成を示す模式的断面図である。
【図6】 4サイクル方式のカラー複写機200に適用される画像処理装置10の回路の一部を示す回路図である。
【図7】 本実施の形態における画像処理装置10がタンデム方式のカラー複写機に適用される場合と4サイクル方式のカラー複写機に適用される場合におけるスイッチおよびメモリの違いを示す図である。
【符号の説明】
10 画像処理装置、11 A/D変換部、13 ライン間補間部、15 変倍移動部、17 HVC変換部、19 色補正部、21 領域判別部、23 MTF補正部、25 ソケットA、27 ソケットB、29 ソケットC、31 メモリA、33 メモリB、35 メモリC、S1,S2,S3,S4,S5 スイッチ。

Claims (2)

  1. 画素データが入力されると順に処理する第1処理手段と、
    複数の前記画素データからなる画像領域の特徴量を得るための特徴量取得手段と、
    前記得られた特徴量に基づき、前記第1処理手段で処理された画素データを処理するための第2処理手段と、
    メモリを接続するための接続手段と、
    前記接続手段が前記第1処理手段の前段または前記第1処理手段と前記第2処理手段との間のいずれかに配置されるように回路を切換えるための切換手段とを備えた、画像処理回路。
  2. 複数の色データの組からなる画素データの入力に応じて、第1の状態では前記複数の色データを複数の画像色データに変換し、第2の状態では前記複数の色データを1つの画像色データに変換する第1処理手段と、複数の前記画素データからなる画像領域の特徴量を得るための特徴量取得手段と、
    前記得られた特徴量に基づき、前記第1の状態では前記第1処理部で変換された複数の画像色データを処理し、前記第2の状態では前記第1処理部で変換された1つの画像色データを処理する第2処理手段と、
    メモリを接続するための接続手段と、
    前記第1の状態では前記第1処理手段の前段に前記複数の色データに対応して複数の前記接続手段が配置されるように回路を切換え、前記第2の状態では前記第1処理手段と前記第2処理手段との間に前記1つの画像色データに対応して前記接続手段が配置されるように回路を切換える切換手段とを備えた、画像処理回路。
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