JP3695863B2 - 光ディスク装置とそのトラッキング制御方法 - Google Patents
光ディスク装置とそのトラッキング制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3695863B2 JP3695863B2 JP28202896A JP28202896A JP3695863B2 JP 3695863 B2 JP3695863 B2 JP 3695863B2 JP 28202896 A JP28202896 A JP 28202896A JP 28202896 A JP28202896 A JP 28202896A JP 3695863 B2 JP3695863 B2 JP 3695863B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- land
- groove
- light spot
- tracking
- error signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)
- Optical Recording Or Reproduction (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グルーブとランドを有する光ディスクに対してデータを記録したり、あるいは記録されているデータを再生する光ディスク装置とそのトラッキング制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学ヘッドに搭載されたあるいは装置内に設置された半導体レーザから出力される光ビームにより、記録トラックを有する光ディスク(情報記録媒体)にデータを記録したり、あるいは光ディスクに記録されているデータを再生する光ディスク装置等の情報処理装置が実用化されている。
【0003】
近年は、さらに記録密度を向上させる目的で、従来はグルーブの上あるいはグルーブ間(ランド)のみに書かれていたデータを、グルーブ上とランド上の双方に書き込み/読み出しを行う技術が開発されてきている。
【0004】
光ディスク装置では、光ビームは小変位のアクチュエータと大変位のアクチュエ一夕の2つのアクチュエータの協調動作により、光ディスク上のトラックに対して直角方向に駆動され、広範囲に渡って高い精度で位置決め制御される(トラッキング制御)ことが多い。
【0005】
このような制御を行う際には、トラック上の光スポットの位置を知るために光検出器が用いられ、これからトラッキング誤差信号(tracking error signal )を得ている。このとき、光検出器においては2個のディテクタあるいは2分割されたディテクタにより光ビーム強度のバランスを検出する。
【0006】
例えばプッシュプル法と言われる検出法を用いたトラッキングサーボ系においては、以下に説明するように、光検出器から得られるトラッキング誤差信号にオフセットが生じる。
【0007】
以下に、小変位のアクチュエータ(トラッキングアクチュエータ)の一つであるレンズアクチュエータを例にとって説明する。
レンズアクチュエータによって対物レンズが動作し、これにより光スポットがトラック上を移動する際には、対物レンズと光検出器との相対位置が変化するため、光検出器上の光ビームの位置がその中央からずれる。その結果、光検出器に入射する光量に偏りが生じ、トラッキング誤差信号にオフセットが生じることになる。なお、このオフセットは、装置組み立て時に生じた対物レンズに対するディテクタの位置ずれに起因する誤差とは異なるものである。
【0008】
このように、レンズアクチュエータが動作したことにより光スポットがディテクタ中央からずれたときにトラッキング誤差信号のオフセットが発生する。ここで、レンズアクチュエータがある方向に動作したときに生ずるこのオフセットの極性と、上述と逆の方向にレンズアクチュエータが動作したときに光ディスク上のグルーブの中心あるいはランドの中心から光スポットがずれるとき発生する上記トラッキング誤差信号の極性が一致しない場合には、レンズアクチュエータの移動が増大し、トラッキング動作が破綻する可能性があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、従来の方式では、レンズアクチュエータがある方向に動くことにより光スポットが移動している場合に発生するトラッキング誤差信号のオフセットの極性と、逆方向にレンズアクチュエータが動いたときに光ディスク上のグルーブの中心あるいはランドの中心から光スポットがずれるとき発生するトラッキング誤差信号の極性とが逆になる場合には、レンズアクチュエータの移動が増大し、トラッキング動作が破綻する可能性があり、特にトラッキング動作をしていない状態からトラッキング動作に移行する際にトラッキング動作が破綻する可能性が大きいという問題点があった。また、小変位のアクチュエータとして上記レンズアクチュエータの代わりにガルバノミラーを用いる構成の場合にも、同様の問題あった。
【0010】
よって、本発明の目的は、光検出器で光ビーム強度のバランスを検出することによりトラッキング誤差信号を得てトラッキング制御を行う際に、安定にトラッキング動作を行える光ディスク装置とそのトラッキング制御方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明では、光ディスク上に同心円状に形成されたグルーブ又はこのグルーブ間のランドに対し、光ビームを照射して光スポットを形成する光ビーム照射手段と、この光ビーム照射手段により形成される前記光スポットを、前記グルーブ又はランドと直交するトラッキング方向に移動する光スポット移動手段と、前記光ビーム照射手段により光ビームが照射された前記ディスクから反射光ビームを受光することにより、前記グルーブ又はランドによる回折光強度の非平衡を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて、前記光スポットの前記グルーブ又はランドに対する前記トラッキング方向の位置情報を示すトラッキング誤差信号を出力する出力手段と、前記トラッキング誤差信号に基づいて前記光スポット移動手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、光スポットが前記光ディスク上のグルーブ又はランドの中心からずれて形成されているときに、前記出力手段により出力される前記トラッキング誤差信号の極性が、前記トラッキング誤差信号に含まれるオフセットの極性と一致する前記グルーブ又はランドのいずれか一方に対して前記光スポットを追従移動させ、その後に、目的とするグルーブ又はランドヘ前記光スポットを移動させることを特徴とする。
【0012】
なお、前記制御手段は、トラッキング制御を行っていない状態からトラッキング制御に移行するトラッキング引き込み動作を行うように構成することができる。また、前記トラッキング誤差信号は、上記グルーブ又はランドの中心を境にその極性が変化するように構成することができる。また、前記トラッキング誤差信号は、前記光スポットの移動に伴って発生し且つ前記光スポットの移動方向に応じて極性が変化するオフセットを含むように構成することができる。
【0013】
また、本発明では、光ディスク上に同心円状に形成されたグルーブ又はこのグルーブ間のランドに対し、光ビームを照射して光スポットを形成する対物レンズと、この対物レンズを光軸と直交する方向に移動動作させることにより、前記光スポットを前記グルーブ又はランドと直交するトラッキング方向に移動する光スポット移動手段と、前記対物レンズにより光ビームが照射された前記光ディスクから反射光ビームを受光することにより、前記グルーブ又はランドによる回折光強度の非平衡を検出する検出手段と、この検出手段検出結果に基づいて、前記光スポットの前記グルーブ又はランドに対する前記トラッキング方向の位置情報を示すトラッキング誤差信号を出力する出力手段と、前記トラッキング誤差信号に基づいて、前記光スポット移動手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記グルーブに対して前記光スポットを追従移動させ、その後に、目的とするグルーブ又はランドヘ前記光スポットを移動させることを特徴とする。
【0014】
なお、前記制御手段は、トラッキング制御を行っていない状態からトラッキング制御に移行するトラッキング引き込み動作を行う構成とすることができる。また、前記制御手段は、前記トラッキング引き込み動作を行う場合に、ランドへのトラッキングが必要なときには、その目的のランドに近接するグルーブに前記光スポットを追従移動させた後に、当該目的のランドヘ前記光スポットを移動させるように構成することができる。また、前記トラッキング誤差信号は、前記グルーブ又はランドの中心を境にその極性が変化するように構成することができる。また、前記トラッキング誤差信号は、前記光スポットの移動に伴って発生し且つ前記光スポットの移動方向に応じて極性が変化するオフセットを含むように構成することができる。
【0015】
また、本発明では、光ディスク上に同心円状に形成されたグルーブ又はこのグルーブ間のランドに対し、光ビームを照射して光スポットを形成するガルバノミラーと、このガルバノミラーを回転駆助することにより、前記光スポットを前記グルーブ又はランドと直交するトラッキング方向に移動する光スポット移動手段と、前記ガルバノミラーにより光ビームが照射された前記光ディスクから反射光ビームを受光することにより、前記グルーブ又はランドによる回折光強度の非平衡を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて、前記光スポットの前記グルーブ又はランドに対する前記トラッキング方向の位置情報を示すトラッキング誤差信号を出力する出力手段と、前記トラッキング誤差信号に基づいて前記光スポット移動手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記ランドに対して上記光スポットを追従移動させ、その後に、目的とするグルーブ又はランドヘ前記光スポットを移動させることを特徴とする。
【0016】
なお、前記制御手段は、トラッキング制御を行っていない状態からトラッキング制御に移行するトラッキング引き込み動作を行うように構成することができる。また、前記制御手段は、前記トラッキング引き込み動作を行う場合に、グルーブヘのトラッキングが必要なときには、その目的のグルーブに近接するランドに前記光スポットを追従移動させた後に、当該目的のグルーブヘ前記光スポットを移動させるように構成することができる。また、前記トラッキング誤差信号は、前記グルーブ又はランドの中心を境にその極性が変化するように構成することができる。また、前記トラッキング誤差信号は、前記光スポットの移動に伴って発生し且つ前記光スポットの移動方向に応じて極性が変化するオフセットを含むように構成することができる。
【0017】
また、本発明では、光ディスク上に同心円状に形成されたグルーブ又はこのグルーブ間のランドに対し、光ビームを照射して光スポットを形成する光ビーム照射ステップと、この光ビーム照射ステップにより形成される前記光スポットを、前記グルーブ又はランドと直交するトラッキング方向に移動する光スポット移動ステップと、前記光ビーム照射ステップにより光ビームが照射された前記光ディスクから反射光ビームを受光することにより、前記グルーブ又はランドによる回折光強度の非平衡を検出する検出ステップと、この検出ステップの検出結果に基づいて、前記光ビーム照射ステップにより形成され、前記光スポット移動ステップにより移動される前記光スポットの前記グルーブ又はランドに対する前記トラッキング方向の位置情報を示し、かつ前記グルーブ又はランドの中心を境に極性が変化するトラッキング誤差信号を出力するもので、前記光スポット移動ステップによる前記光スポットの移動に伴って発生し、前記光スポットの移動方向に応じて極性が変化するオフセットを含んで前記トラッキング誤差信号を出力する出力ステップと、この出力ステップにより出力される前記トラッキング誤差信号を基に前記光スポット移動ステップにおける前記光スポットの移動を制御することにより、前記光ディスク上のグルーブ又はランドの中心から、前記光スポット移動ステップによる前記光スポットの移動方向と逆の方向に、前記光スポットがずれて形成されているときの前記出力ステップにより出力される前記トラッキング誤差信号の極性が、前記トラッキング誤差信号に含まれるオフセットの極性と一致する前記グルーブ又はランドのいずれか一方に対し、前記光スポットを追従動作させ、前記光スポットが前記グルーブ又はランドのいずれか一方に対し移動後、前記スポット移動ステップの動作を制御して、目的とするグルーブ又はランドへ前記光スポットを移動させる制御ステップとを具備したことを特徴とする。
【0018】
また、本発明では、光ディスク上に同心円状に形成されたグルーブ又はこのグルーブ間のランドに対し、光ビームを照射して光スポットを形成する対物レンズと、この対物レンズを光軸と直交する方向に移動動作させることにより、前記光スポットを、前記グルーブ又はランドと直交するトラッキング方向に移動する光スポット移動ステップと、前記対物レンズにより光ビームが照射された前記光ディスクから反射光ビームを受光することにより、前記グルーブ又はランドによる回折光強度の非平衡を検出する検出ステップと、この検出ステップの検出結果に基づいて、前記対物レンズにより形成され、前記光スポット移動ステップにより移動される前記光スポットの前記グルーブ又はランドに対する前記トラッキング方向の位置情報を示すトラッキング誤差信号を出力する出力ステップと、前記トラッキング誤差信号を基に前記光スポット移動ステップの動作を制御して前記対物レンズを移動動作させることにより、前記グルーブに対し、前記光スポットを追従移動させ、前記光スポットが前記グルーブに対し、前記光スポット移動ステップの動作を制御して、目的とするグルーブ又はランドへ前記光スポットを移動させる制御ステップと、を具備したことを特徴とする。
【0019】
また、本発明では、光ディスク上に同心円状に形成されたグルーブ又はこのグルーブ間のランドに対し、光ビームを照射して光スポットを形成するガルバノミラーと、このガルバノミラーを回転駆動することにより、前記光スポットを、前記グルーブ又はランドと直交するトラッキング方向に移動する光スポット移動ステップと、前記ガルバノミラーにより光ビームが照射された前記光ディスクから反射光ビームを受光することにより、前記グルーブ又はランドによる回折光強度の非平衡を検出する検出ステップと、この検出ステップの検出結果に基づいて、前記ガルバノミラーにより形成され、前記光スポット移動ステップにより移動される前記光スポットの前記グルーブ又はランドに対する前記トラッキング方向の位置情報を示すトラッキング誤差信号を出力する出力ステップと、前記トラッキング誤差信号を基に前記光スポット移動ステップの動作を制して前記ガルバノミラーを回転駆動させることにより、前記グルーブに対し、前記光スポットを追従動作させ、前記光スポットが前記グルーブに対し追従移動後、前記スポット移動ステップの動作を制御して、目的とするグルーブ又はランドへ前記光スポットを移動させる制御ステップとを具備したことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
<第1実施例>
まず、第1実施例について説明する。
【0021】
図1は、情報記録再生装置としての光ディスク装置を示すものである。この光ディスク装置は光ディスク1に対し収束光を用いてデータ(情報)の記録、あるいは記録されているデータの再生を行うものである。
【0022】
光ディスク1の表面には、スパイラル状あるいは同心円状にグルーブとランドが形成されている。
この光ディスク1は、穴空きによるものであっても、相変化(phase change)を利用している記録層や多相(polyphase )記録膜のものを用いても良い。また、光磁気ディスクを用いても良い。上記の場合、光学ヘッド等の構成もそれぞれ適当に変更される。またここでは、光ディスク上で信号を記録再生する所をトラックと呼び、トラックは、グルーブおよびランド、またはグルーブのみ、ランドのみで形成されている。
【0023】
また、図1において、上記光ディスク1は、モータ3によって例えば一定の速度で回転される。このモータ3は、モータ制御回路4によって制御されている。
上記光ディスク1に対する情報の記録、再生は、光学ヘッド5によって行われるようになっている。この光学ヘッド5は、駆動コイル7を含むリニアモータ6に固定されており、この駆動コイル7はリニアモータ制御回路8に接続されている。
【0024】
このリニアモータ制御回路8には、速度検出器9が接続されており、光学ヘッド5の速度信号をリニアモータ制御回路8に送るようになっている。
また、リニアモータ6の固定部には、図示しない永久磁石が設けられており、上記駆動コイル7がリニアモータ制御回路8によって励磁されることにより、光学ヘッド5は、光ディスク1の半径方向に移動されるようになっている。
【0025】
上記光学ヘッド5において、図示しないワイヤあるいは板ばねによって対物レンズ10が支持されている。この対物レンズ10は、駆動コイル11によってフォーカシング方向(レンズの光軸方向)に移動され、駆動コイル12によってトラッキング方向(レンズの光軸と直交する方向)に移動可能とされている。
【0026】
また、レーザ制御回路13によって半導体レーザ19が駆動され、この半導体レーザ19からレーザ光が発生される。レーザ制御回路13は、変調回路14及びレーザ駆動回路15からなり、図示しないPLL(phase−locked loop )回路からの記録用のクロック信号に同期して動作するようになっている。このPLL回路は、発振器(図示しない)からの基本クロック信号を光ディスク1上の記録位置に対応した周波数に分周して、記録用のクロック信号を発生するものである。
【0027】
変調回路14は、エラー訂正回路32(後述する)から供給される記録データを記録に適した信号つまり2−7変調データに変調する。レーザ駆動回路15は、変調回路14により変調された2−7変調データにより光学ヘッド5内の半導体レーザ19を駆動する。
【0028】
そして、レーザ制御回路13のレーザ駆動回路15によって駆動される半導体レーザ19のレーザ光は、コリメータレンズ20、ビームスプリッタ21、対物レンズ10を介して光ディスク1上に照射される。この光ディスク1からの反射光は、対物レンズ10、ビームスプリッタ21、集光レンズ22、およびシリンドリカルレンズ23を介して光検出器24に導かれる。
【0029】
上記光検出器24は、4分割の光検出セル24a〜24dによって構成されている。
上記光検出器24の光検出セル24aの出力信号は、増幅器25aを介して加算器26aの一端に供給され、光検出セル24bの出力信号は、増幅器25bを介して加算器26bの一端に供給され、光検出セル24cの出力信号は、増幅器25cを介して加算器26aの他端に供給され、光検出セル24dの出力信号は、増幅器25dを介して加算器26bの他端に供給されるようになっている。
【0030】
上記光検出器24の光検出セル24aの出力信号は、増幅器25aを介して加算器26cの一端に供給され、光検出セル24bの出力信号は、増幅器25bを介して加算器26dの一端に供給され、光検出セル24cの出力信号は、増幅器25cを介して加算器26dの他端に供給され、光検出セル24dの出力信号は、増幅器25dを介して加算器26cの他端に供給されるようになっている。
【0031】
上記加算器26aの出力信号は差動増幅器OP2の反転入力端に供給され、この差動増幅器OP2の非反転入力端には上記加算器26bの出力信号が供給される。これにより、差動増幅器OP2は、上記加算器26a、26bの差に応じてフォーカス点に閲する信号をフォーカシング制御回路27に供給するようになっている。このフォーカシング制御回路27の出力信号は、フォーカシング駆動コイル11に供給され、レーザ光が光ディスク1上で常時ジャストフォーカスとなるように制御される。
【0032】
上記加算器26cの出力信号は差動増幅器OP1の反転入力端に供給され、この差動増幅器OP1の非反転入力端には上記加算器26dの出力信号が供給される。これにより、差動増幅器OP1は、上記加算器26c、26dの差に応じてトラッキング誤差信号をトラッキング制御回路28に供給するようになっている。このトラッキング制御回路28は、差動増幅器OP1から供給されるトラッキング誤差信号に応じてトラック駆動信号を作成するものである。
【0033】
上記トラッキング制御回路28から出力されるトラック駆動信号は、前記トラッキング方向の駆動コイル12に供給される。また、上記トラッキング制御回路28で用いられたトラッキング誤差信号は、リニアモータ制御回路8に供給されるようになっている。
【0034】
上記のようにフォーカシング、トラッキングを行った状態での光検出器24の各光検出セル24a〜24dの出力の和信号、つまり加算器26c、26dからの出力信号を加算器26eで加算した信号は、トラック上に形成されたピット(記録情報)からの反射光強度の変化が反映されている。この信号は、データ再生回路18に供給され、このデータ再生回路18において、記録されているデータが再生される。
【0035】
このデータ再生回路18で再生された再生データはバス29を介してエラー訂正回路32に出力される。エラー訂正回路32は、再生データ内のエラー訂正コードECC(error−correcting code )によりエラーを訂正したり、あるいはインタフェース回路35から供給される記録データにエラー訂正コードECCを付与してメモリ2に出力する。
【0036】
このエラー訂正回路32でエラー訂正された再生データはバス29およびインタフェース回路35を介して外部装置としての光ディスク制御装置36に出力される。光ディスク制御装置36からは記録データがインタフェース回路35およびバス29を介してエラー訂正回路32に供給される。
【0037】
また、上記トラッキング制御回路28で対物レンズ10が移動されている際、リニアモータ制御回路8は、対物レンズ10が光学ヘッド5内の中心位置近傍に位置するようにリニアモータ6つまり光学ヘッド5を移動するようになっている。
【0038】
また、この光ディスク装置にはそれぞれフォーカシング制御回路27、トラッキング制御回路28、リニアモータ制御回路8と光ディスク装置の全体を制御するCPU30との間で情報の授受を行うために用いられるD/A変換器31が設けられている。
【0039】
上記モータ制御回路4、リニアモータ制御回路8、レーザ制御回路13、データ再生回路18、フォーカシング制御回路27、トラッキング制御回路28、エラー訂正回路32等は、バス29を介してCPU30によって制御されるようになっており、このCPU30はメモリ2に記録されたプログラムによって所定の動作を行うようになされている。
【0040】
次に、トラッキング制御について詳しく説明する。
トラッキング制御用のアクチュエータは上述のように2個用意されている。すなわち、対物レンズ10のみを微小範囲において比較的高周波数の帯域で駆動するために設けられたトラッキングアクチュエータ(駆動コイル12など)と、光学ヘッド5全体を広い範囲に渡って比較的低周波数の帯域で駆動するために設けられたリニアモータ7である。
【0041】
トラッキング制御に必要なトラッキング誤差信号は、次のようにして得られる。
図2(a)〜図2(d)に示すように、光ディスク1からの反射光ビームを、光検出器24で検出する。この時、光ディスク1上のグルーブにより、反射光ビーム域(0次光ビーム:実線)には回折光ビーム(1次光ビーム:破線)が含まれるために、光スポットとグルーブの相対的な位置関係で、その光ビーム中の強度分布に不平衡が生じる。これを2分割の検出器つまり光検出セル24a、24dの加算結果(加算器26cの出力)と光検出セル24b、24cの加算結果(加算器26dの出力)とで検出し、それらの差を取ることにより(OP1の出力)、光ディスクを回転させて光ビームを光ディスク上に照射した場合、図3に示すようなトラッキング誤差信号が得られる。
【0042】
光スポットが、グルーブ中心あるいはランド中心にあるときはトラッキング誤差信号は0、それ以外では正または負の値になり、全体としてはサイン波形状になる。この信号に基づいてトラッキング制御を行う。トラッキング誤差信号は、図3のようにグルーブ上とランド上とでは、光ビームが、グルーブとランドから同じ方向にずれた場合、トラッキング誤差信号の傾きが逆になる。そのため、ランドまたはグルーブにトラッキング制御を行うためには、トラッキング制御の極性を逆にする必要がある。
【0043】
なお、図2(a)〜図2(d)は、理想のトラッキングサーボ系において得られるトラッキング誤差信号(オフセットを含んでいないトラッキング誤差信号)と、光ディスク1上を移動中の光スポットの位置と、光検出器24上の光スポットの位置との関係を示している。図2(a)は光スポットがランド中心に位置したときの関係を示す図、図2(b)は光スポットがランド中心から外側にずれた位置に位置したときの関係を示す図、図2(c)は光スポットがグルーブ中心に位置したときの関係を示す図、図2(d)は光スポットがグルーブ中心から外側にずれた位置に位置したときの関係を示す図である。
【0044】
次に、トラッキングアクチュエータの一つであるレンズアクチュエータ(駆動コイル12など)を例にとり、図4(a)及び図4(b)を用いてトラッキング誤差信号のオフセットの説明を行う。
【0045】
図4(a)及び図4(b)は、トラッキングサーボ系において得られるトラッキング誤差信号(オフセットを含んでいるトラッキング誤差信号)と、光ディスク1上の光スポットの位置と、対物レンズの位置と、光検出器24上の光スポットの位置との関係を示している。図4(a)は、対物レンズ10が光ディスク1上を外周方向へ移動して、光スポットをグルーブ中心に位置決め制御したときの関係を示す図、図4(b)は光スポットが光ディスク1上を内周方向へ移動して光スポットをグルーブ中心に位置決め制御したときの関係を示す図である。
【0046】
レンズアクチュエータつまり駆動コイル12に電流を流して対物レンズ10を移動(動作)し、光スポットが移動する際には、対物レンズ10と光検出器24との相対位置が変化するため、光検出器24上の光ビームの位置がその中央からずれる。その結果、光検出器24に入射する光量に偏りが生じ、例えば光スポットがグルーブ上(あるいはランド上)にあってもトラッキング誤差信号は0にはならず、ある値“a”を持つことになる。これをトラッキング誤差信号のオフセットと呼ぶ。この“a”の極性は、光スポットがグルーブ上にあってもランド上にあっても、光検出器24に入射する光ビームのずれる方向によって決まる。このようにトラッキング誤差信号のオフセットが発生した場合、対物レンズ10の位置ずれによるトラッキング誤差信号のオフセットの出力“a”により、駆動コイル12には電流が流れることになる。
【0047】
したがって、このトラッキング誤差信号のオフセットの極性により対物レンズ10が物理的な中心位置に戻ったり、あるいは逆に、さらに位置ずれを増大させる方向に移動することがある。
【0048】
例えば、図2(a)〜図2(d)、図4(a)及び図4(b)の構成で、ランドの中心へのトラッキング制御をしている場合に、例えば外乱などの影響で光スポット位置が、図2(b)に示すように、ランドの中心から光ディスク1の外周方向にずれると、“−”極性のトラッキング誤差信号が発生する。そして、この信号に基づいて対物レンズ10が内周方向に移動することにより、図4(b)に示すように、光ディスク1の内周方向へ光スポットが移動することになる。
【0049】
しかし、実際には、駆動コイル12に電流を流すことによって、対物レンズ10を内周方向に移動すると、“+”極性のトラッキング誤差信号のオフセットが発生する。このオフセットは、本来のトラッキング誤差信号とは逆の極性となるにしたがって、例えば、本来のトラッキング誤差信号の絶対値よりもトラッキング誤差信号のオフセットの絶対値の方が大きいと、オフセットとトラッキング誤差信号との差に比例した電流が、駆動コイル12に流れるために対物レンズ10が外周方向へ移動してしまい、光スポットのランドからのずれがより一層大きくなり、トラッキング制御が不安定になる場合がある。
【0050】
また、トラッキング動作をしていない状態からトラッキング動作を開始しようとする場合(トラッキング引き込み時)には、光スポット位置とランドの中心とのずれが大きい場合が多いため、対物レンズが大きく動くことがある。対物レンズ10が大きく動くと、大きなオフセットが発生するために、トラッキング引き込み時にはトラッキングできずに失敗する可能性が特に高い。
【0051】
逆に、グルーブ上へのトラッキングをしている場合には、外乱などの影響で、図2(d)に示すように、光スポット位置がグルーブの中心から光ディスク1の外周方向にずれると、トラッキング誤差信号は“+”になるが、制御の極性がランド上にトラッキングしている場合とは逆なので、この信号にしたがって対物レンズ10を内周方向へ移動し、図4(b)に示すように、内周方向へ光スポットを移動させる。
【0052】
対物レンズ10を内周方向に移動したときに発生するトラッキング誤差信号のオフセットも“+”極性である。したがって、グルーブ上へのトラッキングをしている場合には、対物レンズ10が移動しても正常にネガティブフィードバックがかかり元の位置に戻ろうとする。そのため、ランド上にトラッキングしている場合のような不安定な現象は起こらず、安定な制御が可能である。
【0053】
これにより、トラッキング動作をしていない状態からトラッキング動作を開始しようとする場合も同様で、グルーブ上で確実にトラッキング動作を開始することができる。
【0054】
したがって、この第1実施例によれば、レンズアクチュエータを用いた設定で、トラッキング制御を行っていない状態からトラッキング制御に移行するいわゆるトラッキング引き込み動作を行う場合には、まず、グルーブ上に光スポットを移動させることによって制御が安定なトラッキング制御に移行し、その後、ランド上へのトラッキングが必要なときには、光スポットを目標のランド上に移動させる構成とする。このようにすることにより、安定なトラッキング動作への引き込みが可能となる。
【0055】
次に、上記の動作を具体的に説明する。たとえば、トラッキング制御回路28は、図5に示すように、切換スイッチ41、42、極性反転回路43、位相補償回路44、加算部45、高域通過フィルタ46、低域通過フィルタ47、および駆動回路48、49によって構成されている。
【0056】
切換スイッチ41は、図6(d)に示すような、CPU30からのトラックオン/オフ信号(トラッキングサーボループをオン/オフ)により切換わるものであり、トラックオン/オフ信号がオンの際、図6(a)に示すような、差動増幅器OP1からのトラッキング誤差信号を、切換スイッチ42、および極性反転回路43へ出力するものである。
【0057】
切換スイッチ42は、図6(c)に示すような、CPU30からのトラッキング極性切換信号(ランド/グルーブ切換信号)により切換わるものであり、トラッキング極性切換信号の極性がグルーブの場合、切換スイッチ42からのトラッキング誤差信号を位相補償回路44へ出力し、トラッキング極性切換信号の極性がランドの場合、極性反転回路43により極性が反転されたトラッキング誤差信号を、位相補償回路44へ出力するものである。
【0058】
極性反転回路43は、差動増幅器OP1から切換スイッチ41を介して供給されるトラッキング誤差信号の極性を反転するものであり、その出力は切換スイッチ42に供給される。
【0059】
位相補償回路44は、切換スイッチ42から供給される正極性のトラッキング誤差信号あるいは逆極性のトラッキング誤差信号の位相を補償し、加算部45へ出力するものである。
【0060】
加算部45は、位相補償回路44から供給される位相が補償された正極性のトラッキング誤差信号あるいは逆極性のトラッキング誤差信号と、図6(b)に示すような、CPU30からのジャンプパルスを加算するものであり、この加算結果はトラック駆動信号となり、高域通過フィルタ46および低域通過フィルタ47へ出力されるようになっている。
【0061】
高域通過フィルタ46は、加算部45からのトラッキング誤差信号の高周波数帯域のみの信号を抽出するものであり、その信号は動作周波数帯域の高いアクチュエータとしての対物レンズ10を駆動する駆動回路48へ出力されるようになっている。
【0062】
低域通過フィルタ47は、加算部45からのトラッキング誤差信号の低周波数帯域のみの信号を抽出するものであり、その信号は動作周波数帯域の低いアクチュエータとしてのリニアモータ6を駆動する駆動回路49へ出力されるようになっている。
【0063】
駆動回路48は、高域通過フィルタ46からのトラック駆動信号により、駆動コイル12を駆動することにより、対物レンズ10をトラッキング方向へ移動するものである。すなわち、図6(b)に示すような、ジャンプパルスにより、グルーブから隣のランドに光ビームによるトラッキング位置が移動するようになっている。
【0064】
駆動回路49は、低域通過フィルタ47からのトラック駆動信号により、リニアモータ制御回路8を制御して駆動コイル7を駆動することにより、リニアモータ6をトラッキング方向へ移動するものである。
【0065】
次に、上記のような構成において、光ディスク1が装填された際の処理について説明する。
すなわち、図示しない装填機構により光ディスクが装填された際、CPU30はモータ制御回路4によりモータ3を駆動制御することにより、光ディスク1が所定の回転数で回転される。
【0066】
そして、光学ヘッド5を初期位置としての光ディスク1の最内周部のグルーブに対向する位置に移動し、フォーカス引き込み処理を行う。すなわち、CPU30によりレーザ制御回路15に再生制御信号を出力することにより、レーザ駆動回路13により光学ヘッド5内の半導体レーザ19からの再生用のレーザビームが対物レンズ10を介して光ディスク1上に照射される。光ディスク1から反射されたレーザビームが対物レンズ10、ビームスプリッタ21、集光レンズ22、シリンドリカルレンズ23を介して光検出器24に導かれる。すると、差動増幅器OP2により光検出器24の検出セル24a、24cの和信号と光検出器24の検出セル24b、24dの和信号との差によりフォーカシング信号が得られ、フォーカシング制御回路27へ出力される。これにより、フォーカシング制御回路27は供給されるフォーカシング信号により駆動コイル11を励磁することにより、対物レンズ10を移動することにより、光ディスク1に照射される光ビームのフォーカシングが行われる。
【0067】
また、このフォーカス引き込み処理が行われた状態で、光検出器24の検出セル24a、24dの和信号と光検出器24の検出セル24b、24cの和信号との差を差動増幅器OP1でトラッキング誤差信号としてトラッキング制御回路28に供給される。この際、CPU30からのトラッキング極性切換信号により切換スイッチ42が切換スイッチ41側に切換っている。これにより、トラッキング誤差信号は、切換スイッチ41、42を介して位相補償回路44で位相が補償されトラック駆動信号にされた後、高域通過フィルタ46を通過した高周波数帯域のみの信号が駆動回路48に供給され、低域通過フィルタ47を通過した低周波数帯域の信号が駆動回路49に供給される。
【0068】
これにより、駆動回路48はその高周波数帯域のトラック駆動信号に応じて駆動コイル12を駆動することにより、対物レンズ10の光ビームをグルーブにトラッキングする。
つまりトラッキング引き込み処理が行われる。また、駆動回路49は、その低周波数帯域のトラック駆動信号に応じてリニアモータ制御回路8を制御して駆動コイル7を駆動することにより、リニアモータ6をトラッキング方向へ移動する。
【0069】
したがって、光ディスク1の最内周部のグルーブに光学ヘッド5による光ビームが照射される。
この後、所定のトラック位置のランドにアクセスする際の処理について説明する。すなわち、CPU30は、目的のトラックと現在の光ビームが対向しているトラックとから移動トラック数を算出し、その移動トラック数に対応して移動トラック数が大きい際には、リニアモータ制御回路8を制御することによりリニアモータ6を駆動して粗アクセスを行い、その移動トラック数が少ない際には、トラッキング制御回路28を制御することにより駆動コイル12を駆動して密アクセスを行い、目的のトラック位置のランドの近傍のグルーブに光学ヘッド5による光ビームが照射されるようにする。
【0070】
この後、上述した装填時と同様に、トラッキング引き込み処理が行われる。
この後、その光ビームがグルーブにトラッキングしている状態から外側(隣)のランドに移動してランドにトラッキングする。
【0071】
すなわち、CPU30からのトラックオン/オフ信号のオフにより切換スイッチ41をオフにして、トラッキングサーボループをオフする。またこの際、CPU30からのジャンプパルスが加算部45および高域通過フィルタ46を介して駆動回路48に供給される。これにより、駆動回路48は、そのジャンプパルスにより駆動コイル12を駆動することにより、対物レンズ10の光ビームの照射位置を現在のグルーブから外側(隣)のランドに移動する。この移動がなされた後、再びCPU30からのトラックオン/オフ信号がオンとなり切換スイッチ41がオンすることにより、トラッキングサーボループをオンする。
【0072】
これにより、対物レンズ10による光ビームがランドにトラッキングされる。
すなわち、CPU30からのトラッキング極性切換信号により切換スイッチ42が極性反転回路43側に切換っている。これにより、トラッキング誤差信号は、切換スイッチ41を介して極性反転回路43で極性が反転され、さらに切換スイッチ42を介して位相補償回路44で位相が補償されトラック駆動信号にされた後、高域通過フィルタ46を通過して駆動回路48に供給されるとともに、低域通過フィルタ47を通過して駆動回路49に供給される。
【0073】
これにより、駆動回路48はその高周波数帯域のトラック駆動信号に応じて駆動コイル12を駆動することにより、対物レンズ10の光ビームをグルーブにトラッキングする、
つまりトラッキング引き込み処理が行われる。また、駆動回路49は、その低周波数帯域のトラック駆動信号に応じてリニアモータ制御回路8を制御して駆動コイル7を駆動することにより、リニアモータ6をトラッキング方向へ移動する。
【0074】
なお、上記トラックオン/オフ信号がオンとなった後の望ましい極性切換えの手法としては、以下のものが挙げられる。
すなわち、i)アドレス先を読んでからハーフトラックジャンプを実行する。ii)ランド/グルーブの切換点まで待ってから切り換える。iii)サーボ系が安定したことを確認してから切り替える。iv)トラックオンの直後の状態をみて、内側/外側を判断して切り換える。v)外周からアクセスした場合と、内周からアクセスした場合とで、極性切換えの方法を変える(オフセット電圧を加えて切り換える)。
【0075】
上記したように、トラッキング制御を行っていない状態からトラッキング制御に移行するいわゆるトラッキング引き込み動作を行う場合には、まず、グルーブ上へ光スポットを移勤させることによって制御が安定なトラッキング制御に移行し、その後、ランド上へのトラッキングが必要なときには、光スポットをランド上へ移動させるようにしたものである。
これにより、安定なトラッキング動作へのトラッキング引き込みが可能となる。
【0076】
<第2実施例>
次に、第2実施例について説明する。
【0077】
第2実施例による光ディスク装置の概要やフォーカス、トラッキング制御の方法などに関しては、第1実施例の場合とほぼ同様である。
ただし、図7に示すように、光ビームに対する駆動コイル12を用いたレンズアクチュエータの代りに、ガルバノミラー51をトラッキングアクチュエータとして設けている。
このガルバノミラー51は、対物レンズ10とビームスプリッタ21との間に設けられ、ビームスプリッタ21からの光ビームを反射して対物レンズ10に導いたり、対物レンズ10からの光ビームに対する反射ビームをビームスプリッタ21へ導くとともに、回動することにより、光ディスク1上に照射される光ビームの位置を光ディスク1の半径方向(トラックに対して直角の方向)ヘ微動移動されるようになっている。このガルバノミラー51は、回動部52により回動駆動され、この回動部52はトラッキング制御回路28からの駆動信号により回動するようになっている。
【0078】
この場合、トラッキング制御に必要なトラッキング誤差信号は、図8(a)及び図8(b)、図9(a)及び図9(b)に示すように、上述した図2(a)〜図2(d)の場合と同様に得られる。
【0079】
なお、図8(a)及び図8(b)、図9(a)及び図9(b)は、理想のトラッキングサーボ系において得られるトラッキング誤差信号(オフセットを含んでいないトラッキング誤差信号)と、光ディスク1上を移動中の光スポットの位置と、光検出器24上の光スポットの位置との関係を示している。図8(a)は光スポットがランド中心に位置したときの関係を示す図、図8(b)は光スポットがランドとグルーブとの切換わり位置に位置したときの関係を示す図、図9(a)は光スポットがグルーブ1中心に位置したときの関係を示す図、図9(b)は光スポットがグルーブとランドとの切換わり位置に位置したときの関係を示す図である。
【0080】
次に、ガルバノミラー51によるトラッキング誤差信号のオフセットの説明を、図10(a)及び図10(b)を用いて行う。
図10(a)及び図10(b)は、実際のトラッキングサーボ系において得られる実際のトラッキング誤差信号(オフセットを含んでいるトラッキング誤差信号)と、光ディスク1上の光スポットの位置と、対物レンズ10の位置と、光検出器24上の光スポットの位置との関係を示している。図10(a)は、ガルバノミラー51を用いて光スポットを光ディスク1の外周方向に移動してグルーブ中心に位置決め制御したときの関係を示す図、図10(b)はガルバノミラー51を用いて光スポットを光ディスク1の内周方向へ移動して、グルーブ中心に位置決め制御したときの関係を示す図である。
【0081】
ガルバノミラー51によって光ビームが移動すると、対物レンズ10と光検出器24との光学的な相対位置が変化し、光ビームの位置が光検出器24の中央からずれる。その結果、光検出器24に入射する光量に偏りが生じ、例えば光スポットがトラックの中心(あるいはランドの中心)にあってもトラッキング誤差信号は0にはならず、ある値“a”を持つことになる。この“a”の極性は、光スポットがグルーブ上にあってもランド上にあっても、光検出器24に入射する光ビームのずれる方向によって決まる。このようにトラッキング誤差信号のオフセットが発生した場合、光ビームの位置ずれによるトラッキング誤差信号のオフセットの出力“a”により、回動部52には電流が流れることになる。
【0082】
したがって、このトラッキング誤差信号のオフセットの極性により光ビームが対物レンズ10の中心位置に戻ったり、あるいは逆に、さらに位置ずれを増大させる方向に移動することがある。
【0083】
例えば、図8(a)及び図8(b)、図9(a)及び図9(b)、図10(a)及び図10(b)の構成で、ランドの中心へのトラッキングをしている場合に、例えば外乱などの影響で光スポット位置が、図8(b)に示すように、グルーブの中心から光ディスク1の外周方向にずれると、“+”極性のトラッキング誤差信号が発生し、この信号によりガルバノミラー51を回動し、図10(b)に示すように、光ディスク1の内周方向へ光スポットを移動させる。
【0084】
しかし、ガルバノミラー51を回動し光ビームを内周方向に移動すると、“−”極性のトラッキング誤差信号のオフセットが発生する。このオフセットは、本来のトラッキング誤差信号とは逆極性である。このとき、木来のトラッキング誤差信号の絶対値よりもトラッキング誤差信号のオフセットの絶対値の方が大きいと、ガルバノミラー51により外周方向へ光スポットを移動させようとするため、さらに光スポットのグルーブからのずれが大きくなり、トラッキング制御が不安定になる。
【0085】
また、トラッキング動作をしていない状態からトラッキング動作を開始しようとする場合(トラッキング引き込み時)には、光スポット位置とグルーブの中心とのずれが大きい場合が多いため、ガルバノミラー51が大きく動くことがある。このため、トラッキング引き込み時にはトラッキングできずに失敗する可能性が特に高い。
【0086】
逆に、ランド上へのトラッキングをしている場合には、外乱などの影響で、図9(d)に示すように、光スポット位置がグルーブの中心から光ディスク1の外周方向にずれると、トラッキング誤差信号は“−”になるが、制御の極性がグルーブ上にトラッキングしている場合とは逆なので、ガルバノミラー51を回動し、図10(b)に示すように、光ディスク1の内周方向へ光スポットを移動させる。
【0087】
また、ガルバノミラー51により光スポットが内周方向に移動したときに発生するトラッキング誤差信号のオフセットも“−”極性である。従って、ランド上へのトラッキングをしている場合にはガルバノミラー51による光スポットの位置がずれても正常にネガティブフィードバックがかかり元の位置に戻ろうとする。そのため、グルーブ上にトラッキングしている場合のような不安定な現象は起こらず、安定な制御が可能である。
【0088】
これにより、トラッキング動作をしていない状態からトラッキング動作を開始しようとする場合も同様で、ランド上で確実にトラッキング動作を開始することができる。
【0089】
したがって、この第2実施例では、ガルバノミラー51を用いた設定で、トラッキング制御を行っていない状態からトラッキング制御に移行するいわゆるトラッキング引き込み動作を行う場合には、まず、ランド上に光スポットを移動させることによって制御が安定なトラッキング制御に移行し、その後、グルーブ上ヘのトラッキングが必要なときには、光スポットをグルーブ上に移動させるようにしたものである。
【0090】
これにより、安定なトラッキング動作への引き込みが可能となる。
また、第2実施例では、光学ヘッド5がすべて一体構成でリニアモータ6により移動される場合について説明したが、これに限らず、図11に示すように、光学ヘッド5がリニアモータ6により移動される移動光学系5aとベース60上に固定されている固定光学系5bにより構成される場合についても同様に実施できる。
【0091】
この場合、移動光学系5aは、対物レンズ10、フォーカシング用の駆動コイル11、立上げミラー61から構成され、固定光学系5bは、ハーフミラー62、発光手段としてのレーザダイオード19、ビームスプリッタ21、微動アクチュエータとしてのガルバノミラー51、回動部52、および光検出器24から構成されている。
【0092】
たとえば、移動光学系5aにおいて、固定光学系5bのガルバノミラー51からハーフミラー62を介して導かれる光ビームは立上げミラー61により反射されて立上げることにより、対物レンズ10を介して光ディスク1へ導かれ、その光ディスク1からの反射光は対物レンズ10を介して立上げミラー61に導かれて反射され、固定光学系5bのハーフミラー62を介してガルバノミラー51に導かれる。
【0093】
また、固定光学系5bにおいて、レーザダイオード19からの光ビームがコリメートされるコリメータレンズ20により平行光とされた光ビームはビームスプリッタ21に導かれる。このビームスプリッタ21に導かれたレーザビームはガルバノミラー51で反射された後、ハーフミラー62を介して移動光学系5aの立上げミラー61へ導かれ、対物レンズ10を通して、光ディスク1上に照射される。また、光ディスク1からの光は、対物レンズ10、立上げミラー61、ハーフミラー62を介して導かれる移動光学系5aからの光ビームは、ガルバノミラー51で反射された後、さらにビームスプリッタ21で反射されて集光レンズ22およびシリンドリカルレンズ23を介して光検出器24に導かれる。
【0094】
上述の第1及び第2実施例では、トラッキング誤差信号の極性を限定して説明しているが、信号の演算方法によっては逆のこともある。このような場合には、トラッキング誤差信号のオフセットの極性も逆になり、その結果、トラッキングアクチュエータの種類と安定、不安定なトラック(ランド/グルーブ)の種類の関係には変化はない。すなわち、レンズアクチュエータではグルーブ上、ガルバノミラーではランド上において、トラッキング制御が安定になる。
【0095】
以上詳述したように、本発明によれば、光検出器で光ビーム強度のバランスを検出することによりトラッキング誤差信号を得てトラッキング制御を行う際に、安定にトラッキング動作を行える光ディスク装置を提供できる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種
々変形して実施することが可能である。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光検出器で光ビームの強度のバランスを検出することによりトラッキング誤差信号を検出し、トラッキング制御を行う場合にも、安定にトラッキング動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を説明するための光ディスク装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】 光ディスクに照射される光ビームと光検出器に照射される光ビームとの関係を説明するための図。
【図3】 トラッキング誤差信号を説明するための図。
【図4】 光ディスクに照射される光ビームと光検出器に照射される光ビームとの関係を説明するための図。
【図5】 トラッキング制御回路の構成を示すブロック図。
【図6】 トラッキング制御回路の要部の信号波形を示す図。
【図7】 本発明の第2実施例を説明するための光学ヘッドの概略構成を示す図。
【図8】 光ディスクに照射される光ビームと光検出器に照射される光ビームとの関係を説明するための図。
【図9】 光ディスクに照射される光ビームと光検出器に照射される光ビームとの関係を説明するための図。
【図10】 光ディスクに照射される光ビームと光検出器に照射される光ビームとの関係を説明するための図。
【図11】 第2実施例の光学ヘッドの他の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1 光ディスク
3 モータ
4 モータ制御回路
5 光学ヘッド
5a 移動光学系
5b 固定光学系
6 リニアモータ
7 駆動コイル
10 対物レンズ
11,12 駆動コイル
13 レーザ制御回路
14 変調回路
15 レーザ駆動回路
18 データ再生回路
19 半導体レーザ
20 コリメータレンズ
21 ビームスプリッタ
22 集光レンズ
23 シリンドリカルレンズ
24 光検出器
24a〜24d 光検出セル
25a〜25d 増幅器
26a〜26d 加算器
27 フォーカシング制御回路
28 トラッキング制御回路
29 バス
30 CPU
32 エラー訂正回路
35 インタフェース回路
36 光ディスク制御装置
41,42 切換スイッチ
43 極性反転回路
44 位相補償回路
45 加算部
46 高域通過フィルタ
47 低域通過フィルタ
48,49 駆動回路
51 ガルバノミラー
52 回動部
Claims (4)
- 光ディスク上に同心円状に形成されたグルーブ又はこのグルーブ間のランドに対し、光ビームを照射して光スポットを形成する光ビーム照射手段と、
この光ビーム照射手段により形成される前記光スポットを、前記グルーブ又はランドと直交するトラッキング方向に移動する光スポット移動手段と、
前記光ビーム照射手段により光ビームが照射された前記ディスクから反射光ビームを受光する検出手段と、
この検出手段の検出結果に基づいて、前記光スポットの前記グルーブ又はランドに対する前記トラッキング方向の位置情報を示すトラッキング誤差信号を出力する出力手段と、
光スポットが前記光ディスク上のグルーブ又はランドの中心からある方向にずれて形成されているときに、前記出力手段により出力される前記トラッキング誤差信号の極性が、逆方向にレンズアクチュエータが動くことにより光スポットが移動するときに、前記出力手段により出力される前記トラッキング誤差信号に含まれるオフセットの極性と一致する前記グルーブ又はランドのいずれか一方に対して前記光スポットを追従移動させ、その後に、目的とするグルーブ又はランドヘ前記光スポットを移動させる制御手段とを具備し、
前記制御手段は、前記追従移動させた後に、前記トラッキング誤差信号の極性が前記オフセットの極性と一致しない前記グルーブ又はランドのいずれか他方に前記光スポットを移動させる場合、このグルーブ又はランドのいずれか他方への切換点まで待ってから前記トラッキング誤差信号の極性を反転させることを特徴とする光ディスク装置。 - 前記制御手段は、ランドへのトラッキングが必要なときには、その目的のランドに近接するグルーブに前記光スポットを追従移動させた後に、当該目的のランドヘ前記光スポットを移動させることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
- 前記制御手段は、グルーブヘのトラッキングが必要なときには、その目的のグルーブに近接するランドに前記光スポットを追従移動させた後に、当該目的のグルーブヘ前記光スポットを移動させることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
- 光ディスク上に同心円状に形成されたグルーブ又はこのグルーブ間のランドに対し、光ビームを照射して光スポットを形成する光ビーム照射ステップと、
この光ビーム照射ステップにより形成される前記光スポットを、前記グルーブ又はランドと直交するトラッキング方向に移動する光スポット移動ステップと、
前記光ビーム照射ステップにより光ビームが照射された前記光ディスクから反射光ビームを受光する検出ステップと、
この検出ステップの検出結果に基づいて、前記光ビーム照射ステップにより形成され、前記光スポット移動ステップにより移動される前記光スポットの前記グルーブ又はランドに対する前記トラッキング方向の位置情報を示し、かつ前記グルーブ又はランドの中心を境に極性が変化するトラッキング誤差信号を出力するもので、前記光スポット移動ステップによる前記光スポットの移動に伴って発生し、前記光スポットの移動方向に応じて極性が変化するオフセットを含んで前記トラッキング誤差信号を出力する出力ステップと、
この出力ステップにより出力される前記トラッキング誤差信号を基に前記光スポット移動ステップにおける前記光スポットの移動を制御することにより、前記光ディスク上のグルーブ又はランドの中心から、前記光スポット移動ステップによる前記光スポットの移動方向と逆の方向に、前記光スポットがずれて形成されているときの前記出力ステップにより出力される前記トラッキング誤差信号の極性が、前記トラッキング誤差信号に含まれるオフセットの極性と一致する前記グルーブ又はランドのいずれか一方に対し、前記光スポットを追従動作させ、前記光スポットが前記グルーブ又はランドのいずれか一方に対し移動後、前記スポット移動ステップの動作を制御して、目的とするグルーブ又はランドへ前記光スポットを移動させる制御ステップとを具備し、
前記制御ステップは、前記追従移動させた後に、前記トラッキング誤差信号の極性が前記オフセットの極性と一致しない前記グルーブ又はランドのいずれか他方に前記光スポットを移動させる場合、このグルーブ又はランドのいずれか他方への切換点まで待ってから前記トラッキング誤差信号の極性を反転させることを含むことを特徴とする光ディスク装置におけるトラッキング制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28202896A JP3695863B2 (ja) | 1995-10-24 | 1996-10-24 | 光ディスク装置とそのトラッキング制御方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-275790 | 1995-10-24 | ||
JP27579095 | 1995-10-24 | ||
JP28202896A JP3695863B2 (ja) | 1995-10-24 | 1996-10-24 | 光ディスク装置とそのトラッキング制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09180205A JPH09180205A (ja) | 1997-07-11 |
JP3695863B2 true JP3695863B2 (ja) | 2005-09-14 |
Family
ID=26551620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28202896A Expired - Fee Related JP3695863B2 (ja) | 1995-10-24 | 1996-10-24 | 光ディスク装置とそのトラッキング制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3695863B2 (ja) |
-
1996
- 1996-10-24 JP JP28202896A patent/JP3695863B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09180205A (ja) | 1997-07-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6434096B1 (en) | Optical information recording/reproducing device | |
JPS626445A (ja) | 光ピツクアツプのトラツキング制御方式 | |
US8189433B2 (en) | Optical disk drive device and additional recording method | |
JPH10112043A (ja) | 再生装置 | |
JP2785290B2 (ja) | 光ディスクのシーク及びトラッキング装置 | |
KR100269847B1 (ko) | 광디스크장치(optical disc apparatus) | |
US6785205B2 (en) | Apparatus for controlling eccentricity in photo-record player and control method thereof | |
KR20020027862A (ko) | 광디스크 장치에서의 포커스 오프셋 조정방법 | |
JP3758412B2 (ja) | 光記憶装置とフォーカスサーボ制御方法 | |
JP2000187860A (ja) | 光ディスク装置 | |
JP3695863B2 (ja) | 光ディスク装置とそのトラッキング制御方法 | |
JP2005038582A (ja) | 情報記録再生装置及び情報記録再生方法 | |
JP2697439B2 (ja) | アクセス制御装置 | |
JP3914223B2 (ja) | フォーカス位置調整方法及び記録再生装置 | |
JPH08279163A (ja) | 光ディスク装置およびシーク方法 | |
JP2003317288A (ja) | 光ディスク装置及びディスクチルト検出方法 | |
JPH09212881A (ja) | 光ディスク装置 | |
JPH1064086A (ja) | 情報記録再生装置 | |
JP2005011518A (ja) | フォーカス位置調整方法及び記録再生装置 | |
JPH10134356A (ja) | 光ディスクと光ディスク装置 | |
JP2003168231A (ja) | 光ディスク装置及びディスクチルト検出方法 | |
JPH10340460A (ja) | 光ディスク記録再生装置 | |
JP2000293868A (ja) | 光ディスク装置 | |
JPH1097722A (ja) | 情報記録再生装置 | |
JP2001176074A (ja) | 光ディスク記録装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040913 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040917 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041110 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20050414 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20050606 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050621 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050628 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090708 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090708 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100708 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110708 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120708 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130708 Year of fee payment: 8 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |